JP4093867B2 - 画像符号化装置、画像符号化方法、画像符号化プログラム、画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

画像符号化装置、画像符号化方法、画像符号化プログラム、画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像符号化装置、画像符号化方法、画像符号化プログラム、画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関し、特に、画像データを効率よく符号化するのに適した画像符号化装置、画像符号化方法、画像符号化プログラム、画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、2次元データである画像データを1次元データ列に変換して、汎用的な1次元データ列の符号化アルゴリズムを用いて、1次元データ列に変換された画像データを符号化することにより、画像データの符号化が行なわれていた。
【0003】
また、特開平9−289591号公報に記載されている画像符号化装置によれば、2値画像データを各ライン単位で走査し、1次元データに変換し、PackBits方式などのランレングス符号化方式で符号化するとともに、画像の相関を利用して符号化することにより、画像データの符号化が行なわれる。このため、2値画像のような、同一階調の画素が連続することが多い画像においては、圧縮率がよくなる。一方、写真画像のような多値画像として表現される画像では、同一階調の画素が連続することが少ないので、ランレングス符号化方式を用いた場合、画像データがほとんど圧縮されないことがある。また、写真画像では、同一階調の画素が1ラインすべてに亘って連続することは少なく、また、隣接する2つのライン全体が同一であることも少ないので、画像の相関を利用できることが少なくなる。
【0004】
ここで、画像データを各ライン単位で走査し、1次元データ列に変換し、LZ77などの辞書に基づいた符号化方式を用いて符号化することを考える。図17は、画像データの各ライン単位での走査を説明するための図である。図17(a)は、画像データを示す図である。図17(a)を参照して、画像データは、画像を表現するためのデータであり、複数の画素データa11〜amnがm×nの2次元に配列されたデータである。画素データは、画像を構成する最小の単位要素である画素を表現するためのデータであり、たとえば、画素の色の明度、色相、および、彩度を表現する階調データである。具体的に、色相および彩度が一定で、256段階の明度を表現するためには、1画素当たり8ビットの情報量が必要であるので、1つの画素データを表現する情報量が8ビットとなる。
【0005】
画像データを各ライン単位で走査するとは、まず、画像データの1番目のライン11に含まれる画素データa11〜a1nを左から順に読出し、次に、画像データの2番目のライン12に含まれる画素データa21〜a2nを左から順に読出し、同様に3番目のライン13からm番目のライン14までに含まれる画素データを読出すことである。図17(b)は、変換された1次元データ列21を示す図である。図17(b)を参照して、1番目のライン11に含まれる画素データa11〜a1n、2番目のライン12に含まれる画素データa21〜a2n、3番目のライン13に含まれる画素データa31〜a3n、…、m番目のライン14に含まれる画素データam1〜amnの順で1次元データ列21に変換される。
【0006】
図18は、辞書に基づいた符号化方式を説明するための図である。図18(a)は、符号化前の1次元データ列22を示す図である。LZ77などの辞書に基づいた符号化方式は、このような1次元データ列22を所定の辞書に基づき符号化するための方式である。ここで、1次元データ列22は、l個の画素データb0〜b(l-1)からなるデータ列である。
【0007】
図18(b)は、符号化部25の先頭のデータ列が参照部24に含まれるデータ列と一致する場合について説明するための図である。LZ77などの辞書に基づいた符号化方式を用いた符号化においては、辞書に相当するN個のデータを含むデータ列からなり符号化時に参照される参照部24と、参照部より少ないF個のデータを含むデータ列から成りそのデータ列の一部または全部が符号化の対象となる符号化部25とからなるスライド窓を1次元データ列22の先頭から順次スライドさせながら、符号化が行なわれる。
【0008】
そして、符号化部25の先頭のp個のデータ列{bj,…,b(j+p-1)}が、参照部に含まれるデータ列{bi,…,b(i+p-1)}と一致する場合は、参照部に含まれる同一のデータ列{bi,…,b(i+p-1)}を指示する符号、たとえば、そのデータ列{bi,…,b(i+p-1)}の参照部中での位置mと、そのデータ列{bi,…,b(i+p-1)}の長さpと、一致しない最初のデータb(j+p)とを示す符号化データ「mpb(j+p)」で、符号化部25の先頭の(p+1)個のデータ列{bj,…,b(j+p-1)}を符号化する。
【0009】
ここで、参照部の大きさNを1024ビットとすると、位置mおよび長さpは、それぞれ12ビットの情報量で表現することができる。また、1次元データ列22に含まれるデータb0〜b(l-1)が、それぞれ、8ビットで表現できるとする。この場合、符号化データ「mpb(j+p) 」は32ビットで表現することができる。p=3個以上のデータ列が一致するとき、符号化されるデータ列の情報量は、32ビット(=(p+1)個×8)ビット以上となる。このため、3個以上のデータ列が一致する場合は、符号化後の符号化データの情報量が、符号化前のデータ列の情報量よりも小さくなるので、符号化されたときのデータの圧縮率がよくなる。
【0010】
図18(c)は、一致するデータ列を符号化した後の参照部24aおよび符号化部25aの状態を示す図である。図18(c)を参照して、符号化部25の先頭の(p+1)個のデータ列{bj,…,b(j+p)}が符号化された後、参照部24および符号化部25を含むスライド窓が1次元データ列22の後方に、(p+1)個のデータ分、スライドされる。そして、符号化されたデータ列{bj,…,b(j+p)}が参照部24aに入り、新たな符号化部25aに含まれるデータ列{b(j+p+1),…,b(k+p)}が次の符号化の対象となる。
【0011】
図18(d)は、符号化部25bの先頭のデータ列が参照部24bに含まれるデータ列と一致しない場合について説明するための図である。この場合は、符号化部24bの先頭のデータbjそのものを示す符号、たとえば、参照部に一致するデータ列がないことを示す符号00と、符号化部24bの先頭のデータbjとを示す符号化データ「00bj」で符号化部24bの先頭のデータbjを符号化する。
【0012】
図18(e)は、一致しないデータを符号化した後の参照部24cおよび符号化部25cの状態を示す図である。図18(e)を参照して、符号化部25bの先頭のデータbjが符号化された後、参照部24bおよび符号化部25bを含むスライド窓が1次元データ22の後方に、1個のデータ分、スライドされる。そして、符号化されたデータbjが参照部24cに入り、新たな符号化部25cに含まれるデータ列{b(j+1),…,bk}が次の符号化の対象となる。
【0013】
【特許文献1】
特開平9−289591号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
多値画像の特徴としては、隣接画素や近傍画素が同一または類似の階調であることが多いことが挙げられる。このため、多値画像の画像データを各ライン単位で走査した場合に、隣接する2つのラインのうち一方のラインに含まれる画素に隣接する他方のラインに含まれる画素は、一方のラインに含まれる画素と同一の画素データであることが多くなる。その結果、隣接する2つのラインが、同一である蓋然性が高くなる。
【0015】
しかしながら、画素データが行列状に配列された画像データを各ライン単位で走査し、1次元データ列に変換して、LZ77などの辞書に基づいた符号化方式を用いて符号化する場合、1ライン分の画素データが参照部に収まりきらないときは、符号化部に含まれているラインの画素と隣接する、前ラインに含まれる画素の画素データのうちの少なくとも一部が参照部から溢れてしまう。このため、符号化部に含まれる符号化対象の画素データ列と同一である蓋然性が高い、隣接するラインの画素データ列のうちの少なくとも一部が参照部から溢れてしまうので、溢れてしまった画素データ列に対応する符号化部に含まれる画素データ列が短く符号化されない。その結果、圧縮率が極端に悪くなるという問題があった。
【0016】
この発明は上述の問題点を解決するためになされたもので、この発明の目的の1つは、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることが可能な画像符号化装置、画像符号化方法、画像符号化プログラム、および、画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
【0029】
上述の目的を達成するためにこの発明のある局面によれば、画像符号化装置は、辞書に基づいた符号化方式で複数の画素データが行列状に配列された画像データを符号化する符号化装置であって、前記画像データを記憶する記憶手段と、記憶された画像データを、前記辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域に分割する第1分割手段と、隣接する第1の形状の矩形領域を順に第1の方向に読出す第1読出手段と、読出された第1の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第1の部分画素データ列として1次元に配列する第1配列手段と、配列された第1の部分画素データ列を、第1の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列として出力する第1出力手段と、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第1の全画素データ列を、第1の符号化データ列として符号化する第1符号化手段と、記憶された画像データを、辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域に分割する第2分割手段と、隣接する第2の形状の矩形領域を順に第2の方向に読出す第2読出手段と、読出された第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第2の部分画素データ列として1次元に配列する第2配列手段と、配列された第2の部分画素データ列を、第2の形状の矩形領域が読出された順番で第2の全画素データ列として出力する第2出力手段と、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第2の全画素データ列を、第2の符号化データ列として符号化する第2符号化手段と、符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、符号化された第2の符号化データ列のデータ長とを比較する比較手段と、比較されたデータ長が短い符号化データ列を、出力するための符号化データ列として選択する選択手段とを備える。
【0030】
この発明に従えば、画像データが、辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた形状の第1の形状および第2の形状の矩形領域に分割され、隣接する第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域が、それぞれ、順に第1の方向および第2の方向で読出され、読出された第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域に含まれる画素データが、それぞれ、予め定められた順番で第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列として1次元に配列され、配列された第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列が、それぞれ、第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列および第2の全画素データ列として出力され、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第1の全画素データ列および第2の全画素データ列が、それぞれ、第1の符号化データ列および第2の符号化データ列として符号化され、符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、符号化された第2の符号化データ列のデータ長とが比較され、比較されたデータ長が短い符号化データ列が、出力するための符号化データ列として選択される。このため、第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列が、それぞれ、参照部に含むことのできる画素データの数以下である矩形領域に含まれる画素データの数ごとの周期で配列されることとなり、第1符号化手段および第2符号化手段で符号化されるときに、符号化対象となる符号化部に含まれる第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列の少なくとも一部を含んでいた矩形領域に隣接する矩形領域に含まれていた第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列が参照部にすべて含まれることとなる。また、矩形領域に含まれる画素データの数は参照部に含むことのできる画素データの数以下に制限され、さらに、画像データにおいては、隣接画素や近傍画素が同一階調であることが多いので、隣接する矩形領域に同じ順番で含まれる2つの画素は、比較的近傍となり、同一である蓋然性が高くなるため、隣接する矩形領域が同一である蓋然性が高くなり、隣接する矩形領域にそれぞれ対応する2つの第1の部分画素データ列および2つの第2の部分画素データ列がそれぞれ同一である蓋然性が高くなる。また、第1の形状の矩形領域に分割して符号化した第1の符号化データ列と、第2の形状の矩形領域に分割して符号化した第2の符号化データ列とを比較して、より短い符号化データ列を出力するために選択するので、画像データ全体として、より短い符号化データ列を出力することができる。その結果、1つの矩形領域に対応する符号化部に含まれる第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列の少なくとも一部が、それぞれ、隣接する矩形領域に対応する参照部に含まれる第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、短く符号化される確率が向上し、それぞれが符号化された第1の符号化データ列および第2の符号化データ列のうち、より短い符号化データ列が出力されるので、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることが可能な画像符号化装置を提供することができる。
【0031】
好ましくは、記憶された画像データをブロックに分割するブロック分割手段をさらに備え、ブロックは、隣接する複数の前記第1の形状の矩形領域で構成されるとともに、隣接する複数の前記第2の形状の矩形領域で構成され、第1符号化手段および第2符号化手段は、分割されたブロックごとに、それぞれ、出力された第1の全画素データ列および出力された第2の全画素データ列を符号化する。
【0032】
この発明に従えば、画像データは、隣接する複数の第1の形状の矩形領域で構成されるとともに、隣接する複数の第2の形状の矩形領域で構成されるブロックに分割され、分割されたブロックが、第1の形状の矩形領域に分割されるとともに、第2の形状の矩形領域に分割され、ブロックごとに、分割された第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域が、それぞれ、読出され、ブロックごとに、読出された第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域に含まれる画素データが、それぞれ、第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列として1次元に配列され、ブロックごとに、配列された第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列が、それぞれ、第1の全画素データ列および第2の全画素データ列として出力され、ブロックごとに、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第1の全画素データ列および第2の全画素データ列が、それぞれ、第1の符号化データ列および第2の符号化データ列として符号化され、ブロックごとに、符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、符号化された第2の符号化データ列のデータ長とが比較され、ブロックごとに、比較されたデータ長が短い符号化データ列が、出力するための符号化データ列として選択される。このため、ブロックごとに、第1の形状の矩形領域に分割して符号化した第1の符号化データ列と、第2の形状の矩形領域に分割して符号化した第2の符号化データ列とを比較して、より短い符号化データ列を出力するために選択するので、ブロックごとに、より短い符号化データ列を出力することができる。その結果、画像データ全体として、さらに、圧縮率を向上させることができる。
【0035】
この発明の他の局面によれば、画像符号化方法は、コンピュータの全体を制御するための制御部と所定の情報を記憶するための記憶部とを備えるコンピュータが、辞書に基づいた符号化方式で複数の画素データが行列状に配列された画像データを符号化する画像符号化方法であって、制御部が、画像データを記憶部に記憶させるステップと、制御部が、記憶部に記憶された画像データを、辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域に分割するステップと、制御部が、隣接する第1の形状の矩形領域を順に第1の方向に読出すステップと、制御部が、読出された第1の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第1の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、制御部が、配列された第1の部分画素データ列を、第1の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列として出力するステップと、制御部が、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第1の全画素データ列を、第1の符号化データ列として符号化するステップと、制御部が、記憶部に記憶された画像データを、辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域に分割するステップと、制御部が、隣接する第2の形状の矩形領域を順に第2の方向に読出すステップと、制御部が、読出された第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第2の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、制御部が、配列された第2の部分画素データ列を、第2の形状の矩形領域が読出された順番で第2の全画素データ列として出力するステップと、制御部が、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第2の全画素データ列を、第2の符号化データ列として符号化するステップと、制御部が、符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、符号化された第2の符号化データ列のデータ長とを比較するステップと、制御部が、比較されたデータ長が短い符号化データ列を、出力するための符号化データ列として選択するステップとを含む
【0036】
この発明に従えば、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることが可能な画像符号化方法を提供することができる。
【0037】
この発明のさらに他の局面によれば、画像符号化プログラムは、所定の情報を記憶するための記憶部を備えるコンピュータで実行され、辞書に基づいた符号化方式で複数の画素データが行列状に配列された画像データを符号化する画像符号化プログラムであって、画像データを記憶部に記憶させるステップと、記憶部に記憶された画像データを、辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域に分割するステップと、隣接する第1の形状の矩形領域を順に第1の方向に読出すステップと、読出された第1の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第1の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、配列された第1の部分画素データ列を、第1の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列として出力するステップと、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第1の全画素データ列を、第1の符号化データ列として符号化するステップと、記憶部に記憶された画像データを、辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域に分割するステップと、隣接する第2の形状の矩形領域を順に第2の方向に読出すステップと、読出された第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第2の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、配列された第2の部分画素データ列を、第2の形状の矩形領域が読出された順番で第2の全画素データ列として出力するステップと、辞書に基づいた符号化方式で、出力された第2の全画素データ列を、第2の符号化データ列として符号化するステップと、符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、符号化された第2の符号化データ列のデータ長とを比較するステップと、比較されたデータ長が短い符号化データ列を、出力するための符号化データ列として選択するステップとをコンピュータに実行させる
【0038】
この発明に従えば、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることが可能な画像符号化プログラム、および、画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図中同一符号は同一または相当する部材を示し、重複する説明は繰返さない。
【0040】
図1は、第1の実施の形態における符号化前処理装置100の構成の概略を示すブロック図である。図1を参照して、符号化前処理装置100は、パーソナルコンピュータ(以下、「PC(Personal Computer)」という)等のコンピュータで構成される。符号化前処理装置100は、符号化前処理装置100の全体を制御するための制御部110と、所定の情報を記憶するための記憶部130と、符号化前処理装置100に所定の情報を入力するための入力部140と、符号化前処理装置100から所定の情報を出力するための出力部150と、符号化前処理装置100をネットワーク500と接続するためのインターフェイスである通信部160と、記録媒体171に記録された情報を入力したり、記録媒体171に必要な情報を記録するための外部記憶装置170とを含む。また、制御部110と、記憶部130と、入力部140と、出力部150と、通信部160と、外部記憶装置170とは、バスを介して、互いに接続される。
【0041】
制御部110は、プログラムにしたがって所定の処理を実行するためのCPU(Central Processing Unit)と、制御部110でプログラムを実行するために必要な作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)と、制御部110で実行するためのプログラムを記憶するためのROM(Read Only Memory)とを含む。
【0042】
記憶部130は、ハードディスクドライブ(以下、「HDD(Hard Disk Drive)」という)等の磁気ディスク記憶装置である。磁気ディスク記憶装置に代えて、光磁気ディスク記憶装置や、光ディスク等を用いることもできる。
【0043】
入力部140は、キーボード、マウス等であり、符号化前処理装置100に必要な情報を入力することができる。また、入力部140は、スキャナなどの画像を符号化前処理装置100に入力するための装置を含む。
【0044】
出力部150は、液晶表示装置または陰極線管(以下、「CRT(Cathode Ray Tube)」という)等のディスプレイであり、符号化前処理装置100から必要な情報を出力することができる。また、出力部150は、プリンタを含む。
【0045】
通信部160は、符号化前処理装置100をネットワーク500に接続するための通信インターフェイスである。符号化前処理装置100は、通信部160を介して、他のコンピュータと必要な情報を送受信する。
【0046】
外部記憶装置170は、記録媒体171に記録されたプログラムやデータを読込み、制御部110に送信する。また、外部記憶装置170は、制御部110からの指示により、記録媒体171に必要な情報を書込む。
【0047】
コンピュータ読取可能な記録媒体171としては、磁気テープ、カセットテープ、フロッピー(R)ディスク、ハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disk)等の光ディスク、MO(Magneto Optical disk)、MD(MiniDisc)等の光磁気ディスク、ICカード、光カード等のメモリカード、あるいは、マスクROM,EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrionically Erasable and Programmable Read Only Memory)、フラッシュROM等の半導体メモリを含めた、固定的にプログラムを担持する記録媒体である。また、記録媒体171を、ネットワーク500からプログラムがダウンロードされるように流動的にプログラムを担持する媒体とすることができる。
【0048】
図2は、第1の実施の形態における符号化前処理装置100の機能の概略を示す機能ブロック図である。図3は、第1の実施の形態における符号化前処理装置100で処理されるデータを示す図である。図2を参照して、符号化前処理装置100の制御部110は、画像分割部111と、矩形領域読出部112と、画素データ配列部113と、画素データ出力部114とを含む。また、符号化前処理装置100の記憶部130は、画像記憶部131を含む。
【0049】
図3(a)は、画像データを示す図である。図3(a)を参照して、画像記憶部131は、複数の画素データa11〜amnがm画素×n画素の行列状に配列された画像データを記憶する。画像データは、入力部140のスキャナなどの画像を入力するための装置から入力されてもよいし、他のPCからネットワーク500および通信部160を介して受信されてもよいし、外部記憶装置170により記録媒体171から読出されてもよい。ここで、画素データa11〜amnとは、画像を構成する最小の単位要素である画素を表現するためのデータであり、たとえば、画素の色の明度、色相、および、彩度を表現する階調データである。具体的に、画像データの各画素を、単色(モノクローム)で、256段階の明度を表現するためには、1画素当たり8ビットの情報量が必要であるので、それぞれの画素データa11〜amnを表現する情報量が8ビットとなる。画像データの各画素を、R(Red),G(Green),B(Blue)の3原色について、それぞれ256段階の明度で表現するためには、1画素当たり24ビットの情報量が必要であるので、それぞれの画素データa11〜amnを表現する情報量が24ビットとなる。
【0050】
画像分割部111は、画像記憶部131に記憶された画像データを、所定数の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域に分割する。図3(a)を参照して、所定数の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域とは、たとえば、隣接する8個の画素データを含み、幅が4画素分で高さが2画素分の形状の矩形の領域である。具体的には、矩形領域31は、隣接する画素データa11〜a14,a21〜a24を含む4画素×2画素の形状の矩形の領域である。同様に、矩形領域32〜34は、それぞれ、画素データa31〜a34,a41〜a44、画素データa51〜a54,a61〜a64、および、画素データa(m-1)(n-3)〜a(m-1)n,am(n-3)〜amnを含む4画素×2画素の形状の矩形の領域である。
【0051】
なお、所定数の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域は、4画素×2画素の形状の矩形領域に限定されず、予め定められた形状であればよく、たとえば、所定数が8の場合は、他に、8画素×1画素、2画素×4画素、あるいは、1画素×8画素のいずれかの形状の矩形領域とすることができる。
【0052】
また、所定数は、辞書に基づいた符号化方式の辞書に相当する参照される画素データの数以下とする。つまり、矩形領域に含まれる画素データの数は、LZ77などの辞書に基づいた符号化方式の参照部に含むことのできる画素データの数以下とする。
【0053】
矩形領域読出部112は、隣接する矩形領域を順に所定方向に読出す。図3(b)は、矩形領域を読出す順番を示す図である。図3(b)を参照して、矩形領域読出部112は、たとえば、矩形領域31を読出した後に、矩形領域31に隣接する矩形領域32を読出す。同様に、矩形領域32を読出した後に、矩形領域32に隣接する矩形領域33を読出す。そして、最後に、矩形領域34を読出す。つまり、矩形領域読出部112は、上から下に隣接する矩形領域を順に読出す。なお、矩形領域読出部112は、1つの矩形領域を読出した後に、その矩形領域に隣接する矩形領域を読出す順で、1つの矩形領域から隣接する矩形領域に向かう方向で、矩形領域を読出すのであれば、他の順番で矩形領域を読出してもよい。たとえば、矩形領域読出部112は、下から上に隣接する矩形領域を順に読出したり、左から右に隣接する矩形領域を順に読出したり、右から左に隣接する矩形領域を順に読出してもよい。
【0054】
画素データ配列部113は、矩形領域読出部112により読出された矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で部分画像データ列として1次元に配列する。図3(c)は、矩形領域に含まれる画素データを1次元に配列する順番を示す図である。図3(c)を参照して、予め定められた順番とは、たとえば、予め定められた形状の矩形領域30に含まれる画素データb1〜b8を1次元に配列する順番であり、b1→b2→b3→b4→b5→b6→b7→b8の順番である。
【0055】
なお、予め定められた順番は、図3(c)に示した順番に限定されず、予め定められていればよく、たとえば、この場合、他に、b1→b3→b5→b7→b2→b4→b6→b8の順番、b1→b3→b2→b4→b5→b7→b6→b8の順番、あるいは、例示した順番を逆にした順番などとすることができる。
【0056】
このように、矩形領域に含まれる画素データが予め定められた順番で1次元に配列されることにより、たとえば、隣接する2つの矩形領域31,32にそれぞれ含まれる画素データa11〜a14,a21〜a24と画素データa31〜a34,a41〜a44とが、それぞれ、同じ順番で部分画素データ列{a11,a21,a12,a22,a13,a23,a14,a24},{a31,a41,a32,a42,a33,a43,a34,a44}として、1次元に配列されることとなる。
【0057】
また、画素データa11に対応する画素と画素データa31に対応する画素とは、1画素分、離れており、互いに近傍の画素である。このため、画像データにおいては、画素データa11と画素データa31とが、同一である蓋然性が高い。同様に、画素データa12〜a14,a21〜a24と画素データa32〜a34,a41〜a44とが、それぞれ、同一である蓋然性が高い。
【0058】
したがって、隣接する2つの矩形領域31,32は、同一である蓋然性が高くなる。また、隣接する2つの矩形領域31,32がそれぞれ1次元に配列された部分画素データ列{a11,a21,a12,a22,a13,a23,a14,a24},{a31,a41,a32,a42,a33,a43,a34,a44}は、同一である蓋然性が高くなる。
【0059】
なお、矩形領域読出部112により矩形領域が読出される方向は、矩形領域が長辺で隣接する矩形領域に向かう方向であることが好ましい。これにより、隣接する2つの矩形領域が長辺で隣接することになり、隣接する2つの矩形領域にそれぞれ含まれる対応する2つの画素の距離が、矩形領域が短辺で隣接する場合よりも短くなるので、2つの画素の画素データが同一である蓋然性がさらに高くなる。たとえば、本実施の形態においては、矩形領域は、4画素×2画素の矩形領域であり、長辺で隣接する矩形領域に向かう方向は、上から下に向かう方向、あるいは、下から上に向かう方向である。このような方向で矩形領域が読出される場合は、左から右に向かう方向、あるいは、右から左に向かう方向で矩形領域が読出される場合より、隣接する矩形領域に含まれる対応する2つの画素の距離が短くなるので、2つの画素の画素データが同一である蓋然性が高くなる。
【0060】
画素データ出力部114は、画素データ配列部113により配列された部分画素データ列を、矩形領域が読出された順番で全画素データ列として、通信部160を介して符号化装置400に出力する。図3(d)は、符号化装置400に出力される全画素データ列41を示す図である。図3(d)を参照して、全画素データ列41は、矩形領域ごとに配列された部分画素データ列を、矩形領域が読出された順番で連続するようにした1次元データ列である。
【0061】
具体的に、全画素データ列41は、たとえば、矩形領域31について配列された部分画素データ列{a11,a21,a12,a22,a13,a23,a14,a24}、矩形領域32について配列された部分画素データ列{a31,a41,a32,a42,a33,a43,a34,a44}、矩形領域33について配列された部分画素データ列{a51,a61,a52,a62,a53,a63,a54,a64}、…、矩形領域34について配列された部分画素データ列{a(m-1)(n-3),am(n-3),a(m-1)(n-2),am(n-2),a(m-1)(n-1),am(n-1),a(m-1)n,amn}の順番で連続するようにした1次元データ列であり、{a11,a21,a12,a22,a13,a23,a14,a24,a31,a41,a32,a42,a33,a43,a34,a44,a51,a61,a52,a62,a53,a63,a54,a64,…,a(m-1)(n-3),am(n-3),a(m-1)(n-2),am(n-2),a(m-1)(n-1),am(n-1),a(m-1)n,amn}である。
【0062】
また、符号化装置400は、画素データ出力部114により出力された全画素データ列を、辞書に基づいた符号化方式、たとえば、LZ77による符号化方式で符号化する。LZ77などの辞書に基づいた符号化方式を用いた符号化については、図18で説明したので説明は繰返さない。
【0063】
なお、矩形領域に含まれる画素データの数、すなわち、所定数は、8に限定されず、参照部に含むことのできる画素データの数以下であれば、どのような数でもよい。
【0064】
ここで、画素データのビット数(階調を表わす)をkビット、LZ77アルゴリズムにおける参照部の長さをN画素の画素データを含み得る長さ、すなわち、(k×N)ビット、LZ77の符号化部の長さをF画素の画素データを含みうる長さ、すなわち、(k×F)ビットとする。また、画像データの幅は、n画素である。図3で説明した画像データ全体をライン単位で走査する従来のラスタ順で画像データを1次元に配列した1次元データにLZ77アルゴリズムを適用すると、画像の左上の画素の画素データ(以下、「着目画素データ」という)a11に着目し、同じ列で次の列に含まれる画素データa21を符号化するときに、着目画素データa11が参照部に含まれているためには、n≦Nが成立しなければならない。同様にして、同じ列でさらに次の行にある画素データa31を符号化するときに、着目画素データa11が参照部に含まれているためには、2n≦Nが成立しなければならない。これは、次の行の画素が縦方向の近傍にありながらも符号化を行なう際に参照部に存在する確率は1画素離れただけで非常に小さくなることを意味する。
【0065】
本実施の形態における矩形領域に含むことができる画素データの数をLとすると、矩形領域の幅は、高々、L画素である。また、L≦nである。このため、L≦Nが成立するようにLを定めれば、縦方向の近傍にある画素が参照部に存在する確率が高くなる。画像データには、2次元的な相関関係があるため、縦方向に近傍する画素が参照部に存在する確率が高くなることで、符号化部における最長一致がより長くなる確率が高いといえる。また、L=1の場合、ラスタ順を縦型としたものと同様となるため、折返すことによる効果は得られない。したがって、矩形領域に含まれる画素データの数Lが、次式を満たすようにする。
【0066】
1<L≦N … (1)
すなわち、本実施の形態においては、矩形領域に含まれる画素データの数Lは、参照部に含むことのできる画素データの数N以下であるようにする。
【0067】
これにより、画素データ出力部114から出力された全画素データ列41には、隣接する矩形領域に対応する部分画素データ列が、参照部に含むことのできる画素データの数以下である矩形領域に含まれる画素データの数ごとの周期で配列されることとなり、符号化装置400で符号化されるときに、符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部を含んでいた矩形領域に隣接する矩形領域に含まれていた部分画素データ列が参照部にすべて含まれることとなる。また、矩形領域に含まれる画素データの数は参照部に含むことのできる画素データの数以下に制限され、さらに、画像データにおいては、隣接画素や近傍画素が同一階調であることが多いので、隣接する矩形領域に同じ順番で含まれる2つの画素は、比較的近傍となり、同一である蓋然性が高くなり、画素データ配列部113により隣接する2つの矩形領域がそれぞれ1次元に配列された2つの部分画素データ列が同一である蓋然性が高い。このため、符号化部に含まれる部分画素データ列と、参照部に含まれる部分画素データ列とが同一である蓋然性が高くなる。その結果、1つの矩形領域に対応する符号化部に含まれる符号化対象の部分画素データ列の少なくとも一部が、隣接する矩形領域に対応する参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、短く符号化される確率が向上するので、画像データ出力部114は、圧縮率をより向上させることが可能な1次元データ列である全画素データ列を、符号化装置400に、出力することができる。
【0068】
また、近傍のL画素は同系列の記号列で一致する確立が高いといえる。よって、符号化を行なう際にL画素分を参照部と比較できたほうがよい。したがって、矩形領域に含まれる画素データの数Lが、次式を満たすようにすることが好ましい。
【0069】
1<L≦F … (2)
すなわち、所定数Lが、符号化部に含むことのできる画素データの数F以下とする。この場合、符号化対象となる部分画素データ列がすべて符号化部に含まれ、符号化部に含まれる部分画素データ列を含んでいた矩形領域に隣接する矩形領域に含まれていた部分画素データ列がすべて参照部に含まれる。その結果、1つの矩形領域に対応する符号化部に含まれる部分画素データ列すべてが、隣接する矩形領域に含まれていた参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、一度に短く符号化される確率が向上するので、圧縮率をさらに向上させることができる。
【0070】
図4は、第1の実施の形態における符号化前処理装置100で実行される符号化前処理の流れを示すフローチャートである。図4を参照して、まず、ステップS11で、画像記憶部131に画像データが記憶される。画像データは、入力部140のスキャナなどの画像を入力するための装置から入力されてもよいし、他のPCからネットワーク500および通信部160を介して受信されてもよいし、外部記憶装置170により記録媒体171から読出されてもよい。
【0071】
そして、ステップS12で、画像分割部111により、ステップS11で記憶された画像データが、所定数の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域に分割される。
【0072】
次に、ステップS13で、矩形領域読出部112により、隣接する矩形領域が、順に所定方向に読出され、ステップS14で、画素データ配列部113により、ステップS13で読出された矩形領域に含まれる画素データが、予め定められた順番で部分画素データ列として1次元に配列される。
【0073】
最後に、ステップS15で、画素データ出力部114により、ステップS14で配列された部分画素データ列が、ステップS12で矩形領域が読出された順番で全画素データ列として符号化装置400に出力される。
【0074】
以上説明したように、第1の実施の形態における符号化前処理装置100においては、画像データが、8個の画素データを含む矩形領域31,32,…に分割され、1つの矩形領域を読出した後に、その矩形領域に隣接する矩形領域を読出す順で、1つの矩形領域から隣接する矩形領域に向かう方向で読出された矩形領域31,32,…に含まれる画素データa11〜a14,a21〜a24,画素データa31〜a34,a41〜a44,…が、部分画素データ列{a11,a21,a12,a22,a13,a23,a14,a24},{a31,a41,a32,a42,a33,a43,a34,a44}…として配列され、部分画素データ列{a11,a21,a12,a22,a13,a23,a14,a24},{a31,a41,a32,a42,a33,a43,a34,a44},…が、矩形領域31,32,…が読出された順番で符号化装置に出力される。
【0075】
このため、部分画素データ列が、参照部に含むことのできる画素データの数以下である矩形領域に含まれる画素データの数ごとの周期で配列されることとなり、符号化装置で符号化されるときに、符号化対象となる符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部を含んでいた矩形領域に隣接する矩形領域に含まれていた部分画素データ列が参照部にすべて含まれることとなる。
【0076】
また、矩形領域に含まれる画素データの数は参照部に含むことのできる画素データの数以下に制限され、さらに、画像データにおいては、隣接画素や近傍画素が同一階調であることが多いので、隣接する矩形領域に同じ順番で含まれる2つの画素は、比較的近傍となり、同一である蓋然性が高くなるため、隣接する矩形領域が同一である蓋然性が高くなり、隣接する矩形領域にそれぞれ対応する2つの部分画素データ列が同一である蓋然性が高くなる。
【0077】
その結果、1つの矩形領域に対応する符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部が、隣接する矩形領域に対応する参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、短く符号化される確率が向上するので、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることができる。
【0078】
また、第1の実施の形態における符号化前処理装置100において、矩形領域読出部112により矩形領域が読出される方向を、矩形領域が長辺で隣接する矩形領域に向かう方向とした場合、隣接する2つの矩形領域が、長辺で隣接することとなる。また、画像データにおいては、2つの画素の距離が近いほど、2つの画素が同一階調である蓋然性が高くなる。
【0079】
このため、隣接する2つの矩形領域にそれぞれ含まれる対応する2つの画素の距離が、矩形領域が短辺で隣接する場合よりも短くなるので、隣接する矩形領域に含まれる対応する2つの画素が同一である蓋然性がさらに高くなり、隣接する矩形領域がそれぞれ一次元に配列された2つの部分画素データ列が同一である蓋然性が高くなる。その結果、符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部が、参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性がさらに高くなるので、圧縮率をさらに向上させることができる。
【0080】
また、第1の実施の形態における符号化前処理装置100において、画像分割部111が、画像記憶部131に記憶された画像データを、辞書に基づいた符号化方式で符号化対象となる画素データの数以下の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域に分割する場合、部分画素データ列が、符号化部に含むことのできる画素データの数以下である矩形領域に含まれる画素データの数ごとの周期で配列されることとなり、符号化装置で符号化されるときに、符号化対象となる部分画素データ列がすべて符号化部に含まれ、符号化部に含まれる部分画素データ列を含んでいた矩形領域に隣接する矩形領域に含まれていた部分画素データ列がすべて参照部に含まれる。
【0081】
その結果、1つの矩形領域に対応する符号化部に含まれる部分画素データ列すべてが、隣接する矩形領域に対応する参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、一度に短く符号化される確率が向上するので、圧縮率をさらに向上させることができる。
【0082】
図5は、第1の実施の形態の変形例である画像符号化装置200の機能の概略を示す機能ブロック図である。図5を参照して、図3で説明した符号化前処理装置100と符号化装置400とを組合わせて、画像符号化装置200としたものである。すわなち、画像符号化装置200は、符号化装置400の機能を実現するための画素データ符号化部115を、符号化前処理装置100にさらに付加したものである。画素データ出力部114により出力された全画素データ列が、画素データ符号化部115に入力され、符号化されて、符号化データ記憶部132に記憶される。
【0083】
なお、画素データ符号化部115で生成された符号化データ列は、記憶部230に設けられた符号化データ記憶部132に記憶されてもよいし、通信部およびネットワークを介して他のPCに送信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体に記録されてもよい。
【0084】
第1の実施の形態の変形例における画像符号化装置200においては、画像データが、参照部に含むことのできる画素データの数以下の画素データを含む矩形領域に分割され、順に所定方向に読出された矩形領域に含まれる画素データが、部分画素データ列として配列され、配列された部分画素データ列が矩形領域が読出された順番で出力された全画素データ列が符号化される。
【0085】
このため、部分画像データ列が、参照部に含むことのできる画素データの数以下である矩形領域に含まれる画素データの数ごとの周期で配列されることとなり、符号化手段で符号化されるときに、符号化対象となる符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部を含んでいた矩形領域に隣接する矩形領域に含まれていた部分画素データ列が参照部にすべて含まれることとなる。
【0086】
また、矩形領域に含まれる画素データの数は参照部に含むことのできる画素データの数以下に制限され、さらに、画像データにおいては、隣接画素や近傍画素が同一階調であることが多いので、隣接する矩形領域に同じ順番で含まれる2つの画素は、比較的近傍となり、同一である蓋然性が高くなるため、隣接する矩形領域が同一である蓋然性が高くなり、隣接する矩形領域にそれぞれ対応する2つの部分画素データ列が同一である蓋然性が高くなる。
【0087】
その結果、1つの矩形領域に対応する符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部が、隣接する矩形領域に対応する参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、短く符号化される確率が向上するので、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることができる。
【0088】
なお、第1の実施の形態においては、符号化前処理装置100で行われる処理について説明したが、図4に示した処理をコンピュータで実行する符号化前処理方法、図4に示した処理をコンピュータに実行させるための符号化前処理プログラム、および、符号化前処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として発明を捕らえることができる。
【0089】
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態においては、符号化前処理装置100が画像データを矩形領域に分割して符号化する場合について説明した。
【0090】
第2の実施の形態においては、符号化前処理装置100Aが画像データをラインごとに読出し符号化する場合について説明する。
【0091】
第2の実施の形態における符号化前処理装置100Aの構成は、図1で説明した第1の実施の形態における符号化前処理装置100の構成と同様である。
【0092】
図6は、第2の実施の形態における符号化前処理装置100Aの機能の概略を示す機能ブロック図である。図7は、第2の実施の形態における符号化前処理装置100Aで処理されるデータを示す図である。図6を参照して、符号化前処理装置100Aの制御部110Aは、ライン読出部116と、画素データ出力部114Aとを含む。また、符号化前処理装置100Aの記憶部130は、画像記憶部131を含む。画像記憶部131は、図2で説明した符号化前処理装置100の記憶部130の画像記憶部131と同様である。
【0093】
図7(a)は、画像データを示す図である。図7(a)を参照して、画像記憶部131は、複数の画素データa11〜amnがm×nの行列状に配列された画像データを記憶する。画像データは、入力部140のスキャナなどの画像を入力するための装置から入力されてもよいし、他のPCからネットワーク500および通信部160を介して受信されてもよいし、外部記憶装置170により記録媒体171から読出されてもよい。
【0094】
ライン読出部116は、画像記憶部131に記憶された画像データから、所定数の画素データを含むラインを、ラインが垂直方向に隣接するラインに向かう方向に順に読出す。図7(a)を参照して、所定数の画素データを含むラインとは、たとえば、隣接する8個の画素データを含むラインである。具体的には、ライン35aは、隣接する画素データa11〜a18を含む。同様に、ライン36a〜38aは、それぞれ、画素データa21〜a28、画素データa31〜a38、および、画素データam(n-7)〜amnを含む。
【0095】
また、所定数は、辞書に基づいた符号化方式の辞書に相当する参照される画素データの数以下とする。つまり、ラインに含まれる画素データの数は、LZ77などの辞書に基づいた符号化方式の参照部に含むことのできる画素データの数以下とする。
【0096】
図7(b)は、ラインを読出す順番を示す図である。図7(b)を参照して、ライン読出部116は、たとえば、ライン35aを読出した後に、ライン35aに垂直方向に隣接するライン36aを読出す。同様に、ライン36aを読出した後に、ライン36aに垂直方向に隣接するライン37aを読出す。そして、最後に、ライン38aを読出す。つまり、ライン読出部116は、上から下に隣接するラインを順に読出す。なお、ライン読出部116は、1つのラインを読出した後に、そのラインに垂直方向に隣接するラインを読出す順で、1つのラインから隣接するラインに向かう方向で、ラインを読出すのであれば、他の順番でラインを読出してもよい。たとえば、ライン読出部116は、下から上に隣接するラインを順に読出してもよい。
【0097】
画素データ出力部114Aは、ライン読出部116により読出されたラインに含まれる画素データを、ラインが読出された順番で全画素データ列として、通信部160を介して符号化装置400に出力する。図7(c)は、符号化装置400に出力される全画素データ列41aを示す図である。図7(c)を参照して、全画素データ列41aは、読出されたラインに含まれる部分画素データ列を、ラインが読出された順番で連続するようにした1次元データ列である。
【0098】
具体的に、全画素データ列41aは、たとえば、ライン35aに含まれる部分画素データ列{a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18}、ライン36aに含まれる部分画素データ列{a21,a22,a23,a24,a25,a26,a27,a28}、ライン37aに含まれる部分画素データ列{a31,a32,a33,a34,a35,a36,a37,a38}、…、ライン38aに含まれる部分画素データ列{am(n-7),am(n-6),am(n-5),am(n-4),am(n-3),am(n-2),am(n-1),amn}の順番で連続するようにした1次元データ列であり、{a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18,a21,a22,a23,a24,a25,a26,a27,a28,a31,a32,a33,a34,a35,a36,a37,a38,…,am(n-7),am(n-6),am(n-5),am(n-4),am(n-3),am(n-2),am(n-1),amn}である。
【0099】
本実施の形態におけるラインに含むことができる画素データの数をLとすると、ラインの長さは、L画素である。また、L≦nである。このため、L≦Nが成立するようにLを定めれた、縦方向に隣接する画素が参照部に存在する確率が高くなる。画像データには、2次元的な相関関係があるため、縦方向に隣接する画素が参照部に存在する確率が高くなることで、符号化部における最長一致がより長くなる確率が高いといえる。また、L=1の場合、ラスタ順を縦型としてものと同様となるため,折返すことによる効果は得られない。したがって、ラインに含まれる画素データの数Lが、次式を満たすようにする。
【0100】
1<L≦N …(3)
すなわち、本実施の形態においては、ラインに含まれる画素データの数Lは、参照部に含むことのできる画素データの数N以下であるようにする。
【0101】
これにより、画素データ出力部114Aから出力された全画素データ列41aには、隣接するラインに対応する部分画素データ列が、参照部に含むことのできる画素データの数以下である矩形領域に含まれる画素データの数ごとの周期で配列されることとなり、符号化装置400で符号化されるときに、符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部を含んでいたラインに隣接するラインに含まれていた部分画素データ列が参照部にすべて含まれることとなる。
【0102】
また、ラインに含まれる画素データの数は参照部に含むことのできる画素データの数以下に制限され、さらに、画像データにおいては、隣接画素が同一階調であることが多いので、隣接するラインに同じ順番で含まれる2つの画素は、隣接画素となり、同一である蓋然性が高くなり、隣接する2つのラインにそれぞれ含まれる部分画素データ列は、同一である蓋然性が高い。このため、符号化部に含まれる部分画素データ列と参照部に含まれる部分画素データ列とが同一である蓋然性が高くなる。
【0103】
その結果、1つのラインに対応する符号化部に含まれる符号化対象の部分画素データ列の少なくとも一部が、隣接するラインに対応する参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、短く符号化される確率が向上するので、画素データ出力部114Aは、圧縮率をより向上させることが可能な全画素データ列を1次元データ列として、符号化装置400に出力することができる。
【0104】
なお、本実施の形態においては、ラインに含まれる画素データの数、すなわち、所定数を8として説明したが、これに限定されず、所定数は、参照部に含むことのできる画素データの数以下であれば、どのような数でもよい。
【0105】
また、所定数が、符号化部に含むことのできる画素データの数以下とした場合、ラインに含まれる画素データがすべて符号化部に含まれることとなり、符号化部に含まれる部分画素データ列を含むラインと隣接するラインに含まれる部分画素データ列がすべて参照部に含まれているので、符号化部に含まれる符号化対象の部分画素データ列と同一である蓋然性が高い部分画素データ列が、すべて、参照部に含まれ、符号化部に含まれる符号化対象の部分画素データ列をさらに短く符号化することができる。
【0106】
図8は、第2の実施の形態における符号化前処理装置100Aで実行される符号化前処理の流れを示すフローチャートである。図8を参照して、まず、ステップS21で、画像記憶部131に画像データが記憶される。画像データは、入力部140のスキャナなどの画像を入力するための装置から入力されてもよいし、他のPCからネットワーク500および通信部160を介して受信されてもよいし、外部記憶装置170により記録媒体171から読出されてもよい。
【0107】
次に、ステップS22で、ライン読出部116により、ステップS21で記憶された画像データから、所定数の画素データを含むラインが、ラインが垂直方向に隣接するラインに向かう方向に順に読出される。
【0108】
最後に、ステップS23で、画素データ出力部114Aにより、ステップS22で読出されたラインに含まれる画素データが、ラインが読出された順番で全画素データ列として、通信部160を介して符号化装置400に出力される。
【0109】
以上説明したように、第2の実施の形態における符号化前処理装置100Aにおいては、画像データから8個の画素データを含み、1つのラインを読出した後に、そのラインが垂直方向に隣接するラインを読出す順で、1つのラインから隣接するラインに向かう方向に読出されたライン35a,36a,…に含まれる部分画素データ列{a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18},{a21,a22,a23,a24,a25,a26,a27,a28},…が、ライン35a,36a,…が読出された順番で出力される。このため、部分画素データ列が、参照部に含むことのできる画素データの数以下であるラインに含まれる画素データの数ごとの周期で配列されることとなり、符号化装置で符号化されるときに、符号化対象となる符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部を含んでいたラインに隣接するラインに含まれていた部分画素データ列が参照部にすべて含まれることととなる。
【0110】
また、ラインに含まれる画素データの数は参照部に含むことのできる画素データの数以下に制限され、さらに、画像データにおいては、隣接画素や近傍画素が同一階調であることが多いので、隣接するラインの同じ位置に含まれる2つの画素は、隣接する画素となり、同一である蓋然性が高くなるため、隣接するラインが同一である蓋然性が高くなり、隣接するラインに対応する2つの部分画素データ列が同一である蓋然性が高くなる。
【0111】
その結果、1つのラインに対応する符号化部に含まれる部分画素データ列の少なくとも一部が、隣接するラインに対応する参照部に含まれる部分画素データ列と同一である蓋然性が高くなり、短く符号化される確率が向上するので、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることができる。
【0112】
なお、第2の実施の形態においては、符号化前処理装置100Aで行われる処理について説明したが、図8に示した処理をコンピュータで実行する符号化前処理方法、図8に示した処理をコンピュータに実行させるための符号化前処理プログラム、および、符号化前処理プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として発明を捕らえることができる。
【0113】
[第3の実施の形態]
第1の実施の形態の変形例においては、画像符号化装置200が画像データ全体について一括して符号化する場合について説明した。
【0114】
第3の実施の形態においては、画像符号化装置200Aがブロックごとに画像データを符号化する場合について説明する。
【0115】
第3の実施の形態における画像符号化装置200Aの構成は、図1で説明した第1の実施の形態における符号化前処理装置100の構成と同様である。
【0116】
図9は、第3の実施の形態における画像符号化装置200Aの機能の概略を示す機能ブロック図である。図10は、第3の実施の形態におけるブロックを説明するための図である。図9を参照して、画像符号化装置200Aの制御部210Aは、画像分割部211と、ブロック分割部216と、矩形領域読出部212と、画素データ配列部213と、画素データ出力部214と、画素データ符号化部215とを含む。また、画像符号化装置200Aの記憶部230は、画像記憶部231と、符号化データ記憶部232とを含む。。
【0117】
図10(a)は、画像データを示す図である。図10(a)を参照して、画像記憶部231は、複数の画素データa11〜amnがm×nの行列状に配列された画像データを記憶する。画像データは、入力部のスキャナなどの画像を入力するための装置から入力されてもよいし、他のPCからネットワークおよび通信部を介して受信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体から読出されてもよい。
【0118】
画像分割部211は、画像記憶部231に記憶された画像データを、所定数の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域に分割する。図10(a)を参照して、所定数の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域とは、たとえば、隣接する8個の画素データを含み、幅が8画素分で高さが1画素分の形状の矩形の領域である。
【0119】
また、所定数は、辞書に基づいた符号化方式の辞書に相当する参照される画素データの数以下とする。つまり、矩形領域に含まれる画素データの数は、LZ77などの辞書に基づいた符号化方式の参照部に含むことのできる画素データの数以下とする。
【0120】
ブロック分割部216は、画像記憶部231に記憶された画像データを、隣接する複数の矩形領域からなるブロックに分割する。図10(a)を参照して、隣接する複数の矩形領域からなるブロックとは、たとえば、隣接する8個の矩形領域からなる領域である。この場合、ブロックは、幅が8画素分で高さが1画素分である矩形領域が縦に8個隣接する形状の領域であるので、8画素×8画素の領域となる。具体的に、ブロック51は、64画素分の画素データa11〜a88を含む。同様に、ブロック52は、a(m-7)(n-7)〜amnを含む。
【0121】
矩形領域読出部212は、ブロックごとに、隣接する矩形領域を、順に所定方向に読出す。図10(b)は、ブロックごとに矩形領域を読出すことを説明するための図である。図10(b)を参照して、ブロック51について、ブロック51に含まれる隣接する矩形領域が順に所定方向に読出される。同様に、ブロック52について、ブロック52に含まれる矩形領域が順に所定方向に読出される。
【0122】
画素データ配列部213は、ブロックごとに、矩形領域読出部212により読出された矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で部分画像データ列として1次元に配列する。予め定められた順番とは、たとえば、8画素×1画素の形状の矩形領域において、左から右に向かう順番である。
【0123】
画素データ出力部214は、ブロックごとに、画素データ配列部213により配列された部分画素データ列を、矩形領域読出部212により矩形領域が読出された順番で全画素データ列として出力する。
【0124】
画素データ符号化部215は、ブロックごとに、画素データ出力部214により出力された全画素データ列を、辞書に基づいた符号化方式、たとえば、LZ77による符号化方式で符号化して、符号化データ列を生成する。
【0125】
符号化データ記憶部232は、画素データ符号化部215で生成された符号化データ列を記憶する。符号化データ列は、すべてのブロックについての符号化データ列を画像データ全体に対して1つの符号化データ列としてまとめた符号化データ列であってもよいし、ブロックごとに分けられた符号化データ列であってもよい。また、符号化データ列は、ブロックごとに読込可能なデータとして記憶される。さらに、画素データ符号化部215で生成された符号化データ列を記憶部230の符号化データ記憶部232に記憶するようにしたが、これに限定されず、画素データ符号化部215で生成された符号化データ列は、通信部およびネットワークを介して他のPCに送信されてもよいし、外部記憶装置170により記録媒体に記録されてもよい。
【0126】
第3の実施の形態における画像符号化装置200Aによる符号化処理は、それぞれのブロックに含まれる画像データを第1の実施の形態の変形例における画像データ全体として、第1の実施の形態の変形例における画像符号化装置200により符号化する処理に相当する。
【0127】
なお、ブロックは、8画素×8画素の領域に限定されず、隣接する複数の矩形領域を組合わせた形状の領域であれば、どのような領域でもよい。また、ブロックのサイズは、携帯情報端末などの表示部に表示可能なサイズであることが好ましい。さらに、ブロックのサイズが小さいと、1つの画像データが多くのブロックに分断されてしまい、分断されない場合に短く符号化される部分画素データ列が短く符号化されなくなるので、ブロックのサイズは、具体的には、64画素×64画素以上であることが好ましい。
【0128】
図11は、第3の実施の形態における画像符号化装置200Aで実行される画像符号化処理の流れを示すフローチャートである。図11を参照して、まず、ステップS41で、画像記憶部231に画像データが記憶される。画像データは、入力部のスキャナなどの画像を入力するための装置から入力されてもよいし、他のPCからネットワークおよび通信部を介して受信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体から読出されてもよい。
【0129】
そして、ステップS42で、画像分割部211により、ステップS41で記憶された画像データが、所定数の画素データを含む予め定められた形状の矩形領域に分割される。
【0130】
次に、ステップS43で、ブロック分割部216により、ステップS41で記憶された画像データが、隣接する複数の矩形領域からなるブロックに分割される。
【0131】
次に、画像データに含まれるそれぞれのブロックごとに、ステップS44〜ステップS49が実行される。まず、ステップS45で、矩形領域読出部212により、隣接する矩形領域が、順に所定方向に読出され、ステップS46で、画素データ配列部213により、ステップS45で読出された矩形領域に含まれる画素データが、予め定められた順番で部分画像データ列として1次元に配列される。
【0132】
そして、ステップS47で、画素データ出力部214により、ステップS46で配列された部分画素データ列が、ステップS45で矩形領域が読出された順番で全画素データ列として出力され、ステップS48で、画素データ符号化部215により、ステップS47で出力された全画素データ列が、辞書に基づいた符号化方式、たとえば、LZ77による符号化方式で符号化され、符号化データ列が生成される。
【0133】
すべてのブロックについて、ステップS44〜ステップS49が実行された後、ステップS50で、ステップS48でブロックごとに生成された符号化データ列が、符号化データ記憶部232に記憶される。ここでは、ステップS50で、符号化データ列を記憶部230の符号化データ記憶部232に記憶するようにしたが、これに限定されず、符号化データ列は、通信部およびネットワークを介して他のPCに送信されてもよいし、外部記憶装置170により記録媒体に記録されてもよい。
【0134】
以上説明したように、第3の実施の形態における画像符号化装置200においては、画像データが、所定数の画素データを含む矩形領域に分割され、画像データが、隣接する複数の矩形領域からなるブロックに分割され、ブロックごとに、順に所定方向に読出された矩形領域に含まれる画素データが部分画素データ列として配列され、ブロックごとに、部分画素データ列が、矩形領域が読出された順番で符号化される。このため、ブロックごとに、画像データを符号化することができるので、画像データをブロック単位で扱うことができる符号化データ列を生成することができる。
【0135】
なお、第3の実施の形態においては、画像符号化装置200Aで行われる処理について説明したが、図11に示した処理をコンピュータで実行する画像符号化方法、図11に示した処理をコンピュータに実行させるための画像符号化プログラム、および、画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として発明を捕らえることができる。
【0136】
[第4の実施の形態]
第3の実施の形態においては、画像符号化装置200Aがブロックごとに画像データを符号化する場合について説明した。
【0137】
第4の実施の形態においては、第3の実施の形態で説明した画像符号化装置200Aで画像データからブロックごとに符号化された符号化データ列を復号して、ブロックごとに画像データを復元する画像復号装置300について説明する。
【0138】
第4の実施の形態における画像復号装置300の構成は、図1で説明した第1の実施の形態における符号化前処理装置100の構成と同様である。また、画像復号装置300は、PCなどのコンピュータに限定されず、携帯情報端末などであってもよい。
【0139】
図12は、第4の実施の形態における画像復号装置300の機能の概略を示す機能ブロック図である。図12を参照して、画像復号装置300の制御部310は、指定受付部311と、符号化データ読出部312と、復号部313と、画素データ配列部314と、矩形領域配列部315とを含む。画像復号装置300の記憶部330は、符号化データ記憶部332と、画像記憶部331とを含む。
【0140】
符号化データ記憶部332は、第3の実施の形態で説明した画像符号化装置200Aで画像データがブロックごとに、辞書に基づいた符号化方式で符号化された符号化データ列を記憶する。符号化データ列は、画像符号化装置200Aで、ブロックとの対応が識別可能に符号化される。また、符号化データ列は、他のPCからネットワークおよび通信部を介して受信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体から読出されてもよい。ブロックとは、画像符号化装置200Aで予め定められた形状の領域であり、たとえば、図10で説明したブロック51,52のような8画素×8画素の領域である。なお、ブロックは、8画素×8画素の領域に限定されない。また、ブロックのサイズは、携帯情報端末などの表示部に表示可能なサイズであることが好ましい。これにより、復元されたブロックに対応する画像データを一度に表示することができる。
【0141】
指定受付部311は、画像データのうち、復元するブロックの指定を、キーボードやマウスなどの入力部340から受付ける。ブロックの指定は、入力部340から受付けられることに限定されず、他のPCからネットワークおよび通信部を介して受付けられるようにしてもよい。
【0142】
符号化データ読出部312は、符号化データ記憶部332に記憶された符号化データ列のうち、指定されたブロックに対応するブロック符号化データ列を読出す。
【0143】
復号部313は、辞書に基づいた符号化方式の復号方法で、符号化データ読出部312により読出されたブロック符号化データ列をブロック画素データ列として復号する。
【0144】
矩形領域復元部314は、画素データ取得部313により復号されたブロック画素データ列に含まれる画素データを、所定数ごとに予め定められた順番で配列して、予め定められた形状の矩形領域を順次復元する。
【0145】
画像データ復元部315は、矩形領域復元部314により順次復元された矩形領域を復元された順に所定方向に隣接するように配列して指定されたブロックのブロック画像データを復元して、復元されたブロック画像データを液晶表示装置などの出力部350に出力する。
【0146】
図13は、第4の実施の形態における画像復号装置300で実行される画像復号処理の流れを示すフローチャートである。図13を参照して、まず、ステップS51で、指定受付部311により、画像データのうち、復元するブロックの指定が、キーボードやマウスなどの入力部340から受付けられる。ブロックの指定は、入力部340から受付けられることに限定されず、他のPCからネットワークおよび通信部を介して受付けられるようにしてもよい。
【0147】
次に、ステップS52で、符号化データ読出部312により、符号化データ記憶部332に記憶された符号化データ列のうち、指定されたブロックに対応するブロック符号化データ列が読出される。
【0148】
そして、ステップS53で、復号部313により、辞書に基づいた符号化方式の復号方法で、ステップS52で読出されたブロック符号化データ列が、ブロック画素データ列として復号される。
【0149】
最後に、ステップS54で、矩形領域復元部314により、ステップS53で復号されたブロック画素データ列に含まれる画素データを、所定数ごとに予め定められた順番で配列され、予め定められた形状の矩形領域が順次復元され、ステップS55で、画像データ復元部316により、ステップS54で順次復元された矩形領域が、復元された順に所定方向に隣接するように配列され、指定されたブロックのブロック画像データが復元され、ステップS56で、ステップS55で復元されたブロック画像データが、液晶表示装置などの出力部350に出力される。また、ステップS55で復元されたブロック画像データは、通信部およびネットワークを介して他のPCに送信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体に記録されてもよい。
【0150】
なお、第4の実施の形態においては、画像復号装置300は、第3の実施の形態における画像符号化装置200Aにより画像データがブロックごとに符号化された符号化データからブロック画像データを復元するようにしたが、指定受付部311で画像データに含まれる全ブロックの指定が受付けられることにより、画像データがブロックごとに符号化された符号化データから画像データ全体を復元することができる。また、画像データ全体を1つのブロックとみなして、第1の実施の形態の変形例における画像符号化装置200により画像データが全体として一括して符号化された符号化データから画像データ全体を復元することができる。
【0151】
以上説明したように、第4の実施の形態における画像復元装置300においては、画像データのうち、復元するブロックの指定が受付けられ、第3の実施の形態における画像符号化装置200Aにより画像データが符号化された符号化データ列から読出された指定されたブロックに対応するブロック符号化データ列が、辞書に基づいた符号化方式の復号方法で、ブロック画素データ列として復号され、復号されたブロック画素データ列に含まれる画素データが所定数ごとに配列され順次復元された矩形領域が、復元された順に配列され、指定されたブロックの画像データが復元される。その結果、画像データ全体を復号することなしに、局所的なブロック画像データのみを復元することができる。
【0152】
なお、第4の実施の形態においては、画像復号装置300で行われる処理について説明したが、図13に示した処理をコンピュータで実行する画像復号方法、図13に示した処理をコンピュータに実行させるための画像復号プログラム、および、画像復号プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として発明を捕らえることができる。
【0153】
[第5の実施の形態]
第3の実施の形態においては、画像符号化装置200Aが画像データを1つの形状の矩形領域に分割して、ブロックごとに符号化する場合について説明した。
【0154】
第5の実施の形態においては、画像符号化装置200Bが画像データを2つの形状の矩形領域に分割してブロックごとに符号化して、2つの符号化データのうち、短く符号化される符号化データをブロックごとに出力する場合について説明する。
【0155】
第5の実施の形態における画像符号化装置200Bの構成は、図1で説明した第1の実施の形態における符号化前処理装置100の構成と同様である。
【0156】
図14は、第5の実施の形態における画像符号化装置200Bの機能の概略を示す機能ブロック図である。図15は、第5の実施の形態における画像符号化装置200Bで処理されるデータを示す図である。図14を参照して、画像符号化装置200Bの制御部210Bは、第1画像分割部221Aと、第2画像分割部221Bと、ブロック分割部216Aと、第1矩形領域読出部222Aと、第2矩形領域読出部222Bと、第1画素データ配列部223Aと、第2画素データ配列部223Bと、第1画素データ符号化部225Aと、第2画素データ符号化部225Bと、符号化データ列比較部217と、符号化データ列選択部218とを含む。また、画像符号化装置200Bの記憶部230は、図9で説明した画像符号化装置200の記憶部230と同様であり、画像記憶部231と、符号化データ記憶部232とを含む。
【0157】
第1画像分割部221A、および、第2画像分割部221Bは、それぞれ、画像記憶部231に記憶された画像データを、所定数の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域、および、第2の形状の矩形領域に分割する。隣接する所定数の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域とは、たとえば、隣接する8個の画素データを含み、幅が8画素分で高さが1画素分の形状の矩形の領域であり、具体的には、図7(a)で説明したライン35a〜38aである。図15(a)は、画像データを示す図である。図15(a)を参照して、所定数の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域とは、たとえば、隣接する8個の画素データを含み、幅が1画素分で高さが8画素分の形状の領域であり、具体的には、ライン35b〜38bである。
【0158】
なお、本実施の形態においては、幅あるいは高さが1画素分である矩形領域を、便宜的に、ラインという。ライン35bは、隣接する8個の画素データa11〜a81を含む1画素×8画素の形状の矩形領域である。同様に、ライン36b〜38bは、それぞれ、画素データa12〜a82、および、画素データa13〜a83、および、画素データa(m-7)n〜amnを含む1画素×8画素の形状の矩形領域である。
【0159】
また、所定数は、辞書に基づいた符号化方式の辞書に相当する参照される画素データの数以下とする。つまり、矩形領域に含まれる画素データの数は、LZ77などの辞書に基づいた符号化方式の参照部に含むことのできる画素データの数以下とする。
【0160】
ブロック分割部216Aは、画像記憶部231に記憶された画像データを、隣接する複数の第1の形状の矩形領域からなる領域であるとともに、隣接する複数の第2の形状の矩形領域からなる領域であるブロックに分割する。第5の実施の形態において、ブロックは、図10(a)に示した8画素×8画素の領域とする。この場合、幅が8画素分で高さが1画素分である第1の形状の矩形領域、具体的には、図10(a)で示したライン35a〜38aが縦に8個隣接する形状の領域であるとともに、幅が1画素分で高さが8画素分である第2の形状の矩形領域、具体的には、図15(a)で示したライン35b〜38bが横に8個隣接する形状の領域である。
【0161】
第1矩形領域読出部222A、および、第2矩形領域読出部222Bは、ブロック分割部216Aで分割されたブロックごとに、それぞれ、隣接する第1の形状の矩形領域、および、第2の形状の矩形領域を、順に第1の方向および第2の方向に読出す。第1矩形領域読出部222Aは、図7(b)で説明したように矩形領域を読出す。図15(b)は、第2の形状の矩形領域を読出す順番を示す図である。図15(b)を参照して、第2矩形領域読出部222Bは、たとえば、ライン35bを読出した後に、ライン35bに隣接するライン36bを読出す。同様に、ライン36bを読出した後に、ライン37bを読出す。そして、最後に、ライン38bを読出す。
【0162】
第1画素データ配列部223A、および、第2画素データ配列部223Bは、ブロックごとに、それぞれ、第1矩形領域読出部222A、および、第2矩形領域読出部222Bにより読出された第1の形状の矩形領域、および、第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で部分画像データ列として1次元に配列する。
【0163】
第1の形状の矩形領域について予め定められた順番とは、たとえば、8画素×1画素の形状の矩形領域であるラインにおいて、左から右に向かう順番である。図15(c)は、第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを1次元に配列する順番を示す図である。図15(c)を参照して、第2の形状の矩形領域について予め定められた順番とは、第2の形状の矩形領域30bに含まれる画素データb1〜b8を1次元に配列する順番であり、b1→b2→b3→b4→b5→b6→b7→b8の順番である。
【0164】
このように、矩形領域に含まれる画素データを予め定められた順番で1次元に配列することにより、たとえば、隣接する2つのライン35a,36aにそれぞれ含まれる画像データa11〜a18と画素データa21〜a28とが、それぞれ、同じ順番で部分画素データ列{a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18},{a21,a22,a23,a24,a25,a26,a27,a28}として、1次元に配列されることとなる。また、隣接する2つのライン35b,36bにそれぞれ含まれる画像データa11〜a81と画素データa12〜a82とが、それぞれ、同じ順番で部分画素データ列{a11,a21,a31,a41,a51,a61,a71,a81},{a12,a22,a32,a42,a52,a62,a72,a82}として、1次元に配列されることとなる。
【0165】
そして、画素データa11に対応する画素と画素データa21に対応する画素とは、隣接する画素である。また、画素データa11に対応する画素と画素データa12に対応する画素とは、隣接する画素である。
【0166】
このため、画像データにおいては、画素データa11と画素データa21とが、同一である蓋然性が高い。また、画素データa11と画素データa12とが、同一である蓋然性が高い。同様に、画素データa12〜a18と画素データa22〜a28とが、同一である蓋然性が高い。また、画素データa21〜a81と画素データa22〜a82とが、同一である蓋然性が高い。
【0167】
したがって、隣接する2つのライン35a,36aは、同一である蓋然性が高くなり、隣接する2つのライン35a,36aがそれぞれ1次元に配列された部分画素データ列{a11,a12,a13,a14,a15,a16,a17,a18},{a21,a22,a23,a24,a25,a26,a27,a28}は、同一である蓋然性が高くなる。また、隣接する2つのライン35b,36bは、同一である蓋然性が高くなり、隣接する2つのライン35b,36bがそれぞれ1次元に配列された部分画素データ列{a11,a21,a31,a41,a51,a61,a71,a81},{a12,a22,a32,a42,a52,a62,a72,a82}は、同一である蓋然性が高くなる。
【0168】
第1画素データ出力部224A、および、第2画素データ出力部224Bは、それぞれ、第1画素データ配列部223A、および、第2画素データ配列部223Bにより、配列された第1の部分画素データ列、および、第2の部分画素データ列を、それぞれの矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列、および、第2の全画素データ列として出力する。第1画素データ出力部224Aから出力される第1の全画素データ列は、図7(c)で説明した全画素データ列41aと同様である。図15(d)は、第2画素データ出力部224Bから出力される第2の全画素データ列41bを示す図である。図15(d)を参照して、全画素データ列41bは、配列された第2の部分画素データ列を、図7(b)で説明した矩形領域が読出された順番で連続するようにした1次元データ列である。
【0169】
具体的に、全画素データ列41bは、たとえば、矩形領域35bに含まれる部分画素データ列{a11,a21,a31,a41,a51,a61,a71,a81}、矩形領域36bに含まれる部分画素データ列{a12,a22,a32,a42,a52,a62,a72,a82}、矩形領域37bに含まれる部分画素データ列{a13,a23,a33,a43,a53,a63,a73,a83}、…、矩形領域38bに含まれる部分画素データ列{a(m-7)n,a(m-6)n,a(m-5)n,a(m-4)n,a(m-3)n,a(m-2)n,a(m-1)n,amn}の順番で連続するようにした1次元データ列であり、{a11,a21,a31,a41,a51,a61,a71,a81,a12,a22,a32,a42,a52,a62,a72,a82,a13,a23,a33,a43,a53,a63,a73,a83,…,a(m-7)n,a(m-6)n,a(m-5)n,a(m-4)n,a(m-3)n,a(m-2)n,a(m-1)n,amn}である。
【0170】
第1画素データ符号化部225A、および、第2画素データ符号化部225Bは、第1画素データ出力部224A、および、第2画素データ出力部224Bによりそれぞれ出力された第1の全画素データ列、および、第2の全画素データ列を符号化して、それぞれ、第1の符号化データ列、および、第2の符号化データ列を生成する。
【0171】
符号化データ列比較部217は、ブロックごとに、第1画素データ符号化部225A、および、第2画素データ符号化部225Bで符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、第2の符号化データ列のデータ長とを比較する。
【0172】
符号化データ列選択部218は、ブロックごとに、符号化データ列比較部217で比較されたデータ長が短い符号化データ列を、出力するための符号化データ列として選択する。そして、符号化データ列選択部は218は、ブロックごとに読出可能なデータとして、選択された符号化データ列を、記憶部230の符号化データ記憶部232に記憶させる。また、選択された符号化データ列は、通信部およびネットワークを介して他のPCに送信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体に記録されてもよい。
【0173】
符号化データ記憶部232は、符号化データ列選択部218で選択された符号化データ列を記憶する。ここでは、符号化データ列選択部218で選択された符号化データ列を記憶部230の符号化データ記憶部232に記憶するようにしたが、これに限定されず、符号化データ列選択部218で選択された符号化データ列は、通信部およびネットワークを介して他のPCに送信されてもよいし、外部記憶装置170により記録媒体に書込まれてもよい。
【0174】
なお、画像データ全体を1つのブロックとみなすことによって、画像データ全体を一括して符号化することができる。
【0175】
図16は、第5の実施の形態における画像符号化装置200Bで実行される画像符号化処理の流れを示すフローチャートである。図16を参照して、まず、ステップS81で、画像記憶部231に画像データが記憶される。画像データは、入力部のスキャナなどの画像を入力するための装置から入力されてもよいし、他のPCからネットワークおよび通信部を介して受信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体から読出されてもよい。
【0176】
そして、ステップS82で、第1画像分割部221Aにより、ステップS81で記憶された画像データが、所定数の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域に分割される。
【0177】
また、ステップS83で、第2画像分割部221Bにより、ステップS81で記憶された画像データが、所定数の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域に分割される。
【0178】
次に、ステップS84で、ブロック分割部216Aにより、ステップS81で記憶された画像データが、隣接する複数の第1の形状の矩形領域からなる領域であるとともに、隣接する複数の第2の形状の矩形領域からなる領域であるブロックに分割される。
【0179】
そして、ステップS85〜ステップS96が、それぞれのブロックについて実行される。
【0180】
まず、ステップS86で、第1矩形領域読出部222Aにより、隣接する第1の形状の矩形領域が、順に第1の方向に読出され、ステップS87で、第1画素データ配列部223Aにより、ステップS86で読出された第1の形状の矩形領域に含まれる画素データが、予め定められた順番で第1の部分画素データ列として1次元に配列される。
【0181】
次に、ステップS88で、第1画素データ出力部224Aにより、ステップS87で配列された第1の部分画素データ列が、ステップS86で第1の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列として出力される。
【0182】
そして、ステップS89で、第1画素データ符号化部225Aにより、ステップS88で出力された第1の全画素データ列が、辞書に基づいた符号化方式、たとえば、LZ77による符号化方式で符号化され、第1の符号化データ列が生成される。
【0183】
また、ステップS90で、第2矩形領域読出部222Bにより、隣接する第2の形状の矩形領域が、順に第2の方向に読出され、ステップS91で、第2画素データ配列部223Bにより、ステップS90で読出された第2の形状の矩形領域に含まれる画素データが、予め定められた順番で第2の部分画素データ列として1次元に配列される。
【0184】
次に、ステップS92で、第2画素データ出力部224Bにより、ステップS91で配列された第2の部分画素データ列が、ステップS90で第2の形状の矩形領域が読出された順番で第2の全画素データ列として出力される。
【0185】
そして、ステップS93で、第2画素データ符号化部225Bにより、ステップS92で出力された第2の全画素データ列が、辞書に基づいた符号化方式、たとえば、LZ77による符号化方式で符号化され、第2の符号化データ列が生成される。
【0186】
ここで、ステップS86〜ステップS89と、ステップS90〜ステップS95とは、連続処理により実行されるようにしたが、並列処理により実行されるようにしてもよい。
【0187】
次に、ステップS94で、符号化データ列比較部217により、ステップS89で符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、ステップS93で符号化された第2の符号化データ列のデータ長とが比較され、ステップS95で、符号化データ列選択部218により、ステップS94で比較されたデータ長が短い符号化データ列が、出力するための符号化データ列として選択される。
【0188】
以上説明したステップS85〜ステップS96がすべてのブロックについて実行された後、ステップS97で、ステップS95で選択された符号化データ列が符号化データ記憶部232に記憶される。ここでは、符号化データ列を記憶部230の符号化データ記憶部232に記憶するようにしたが、これに限定されず、符号化データ列は、通信部およびネットワークを介して他のPCに送信されてもよいし、外部記憶装置により記録媒体に書込まれてもよい。
【0189】
なお、画像データ全体を1つのブロックとみなすことにより、画像データ全体を一括して符号化することができる。
【0190】
以上説明したように、第5の実施の形態における画像符号化装置200Bにおいては、画像データは、複数の第1の形状の矩形領域35a,36a,…からなるとともに、複数の第2の形状の矩形領域35b,36b,…からなるブロック51…に分割され、分割されたブロック51,…が、第1の形状の矩形領域35a,36a,…に分割されるとともに、第2の形状の矩形領域35b,36b,…に分割され、ブロック51,…ごとに、順に第1の方向および第2の方向に読出された第1の形状の矩形領域35a,36a,…および第2の形状の矩形領域35b,36b,…に含まれる画素データが、それぞれ、第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列として配列され、ブロックごとに、第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列が、それぞれ、第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域が読出された順番で符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、第2の符号化データ列のデータ長とが比較され、短い符号化データ列が、出力するための符号化データ列として選択される。
【0191】
このため、ブロックごとに、第1の形状の矩形領域に分割して符号化した第1の符号化データ列と、第2の形状の矩形領域に分割して符号化した第2の符号化データ列とを比較して、より短い符号化データ列を出力するために選択するので、ブロックごとに、より短い符号化データ列を出力することができる。その結果、画像データ全体として、さらに、圧縮率を向上させることができる。
【0192】
また、第5の実施の形態における画像符号化装置200Bにおいて、画像データ全体を1つのブロックとみなした場合は、画像データが第1の形状の矩形領域に分割されるとともに、第2の形状の矩形領域に分割され、順に第1の方向および第2の方向で読出された第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域に含まれる画素データが、それぞれ、第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列として配列され、第1の部分画素データ列および第2の部分画素データ列が、それぞれ、第1の形状の矩形領域および第2の形状の矩形領域が読出された順番で符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、第2の符号化データ列のデータ長とが比較され、短い符号化データ列が、出力するための符号化データ列として選択される。このため、画像データ全体を1つのブロックとして、より短い符号化データ列を出力することができる。その結果、辞書に基づいた符号化方式を用いて、圧縮率をより向上させることができる。
【0193】
なお、第5の実施の形態においては、画像符号化装置200Bで行われる処理について説明したが、図16に示した処理をコンピュータで実行する画像復号方法、図16に示した処理をコンピュータに実行させるための画像復号プログラム、および、画像復号プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体として発明を捕らえることができる。
【0194】
なお、第1の実施の形態から第5の実施の形態で用いた辞書に基づいた符号化化方式の例として、LZ77符号化方式を挙げて説明したが、これに限定されず、辞書に基づいて符号化をする方式であれば、他の方式であってもよい。
【0195】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態における符号化前処理装置の構成の概略を示すブロック図である。
【図2】 第1の実施の形態における符号化前処理装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図3】 第1の実施の形態における符号化前処理装置で処理されるデータを示す図である。
【図4】 第1の実施の形態における符号化前処理装置で実行される符号化前処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】 第1の実施の形態の変形例における画像符号化装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図6】 第2の実施の形態における符号化前処理装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図7】 第2の実施の形態における符号化前処理装置で処理されるデータを示す図である。
【図8】 第2の実施の形態における符号化前処理装置で実行される符号化前処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】 第3の実施の形態における画像符号化装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図10】 第3の実施の形態におけるブロックを説明するための図である。
【図11】 第3の実施の形態における画像符号化装置で実行される画像符号化処理の流れを示すフローチャートである。
【図12】 第4の実施の形態における画像復号装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図13】 第4の実施の形態における画像復号装置で実行される画像復号処理の流れを示すフローチャートである。
【図14】 第5の実施の形態における画像符号化装置の機能の概略を示す機能ブロック図である。
【図15】 第5の実施の形態における画像符号化装置で処理されるデータを示す図である。
【図16】 第5の実施の形態における画像符号化装置で実行される画像符号化処理の流れを示すフローチャートである。
【図17】 画像データの各ライン単位での走査を説明するための図である。
【図18】 辞書に基づいた符号化方式を説明するための図である。
【符号の説明】
11〜14 ライン、21,22 1次元データ列、24,24a〜24c 参照部、25,25a〜25c 符号化部、30〜34 矩形領域、30b,35a〜38a,35b〜38b ライン、41,41a,41b 全画素データ列、51,52 ブロック、100,100A 符号化前処理装置、110,110A 制御部、111 画像分割部、112 矩形領域読出部、113 画素データ配列部、114,114A 画素データ出力部、115 画素データ符号化部、116 ライン読出部、130 記憶部、131 画像記憶部、140 入力部、150 出力部、160 通信部、170 外部記憶装置、171 記録媒体、200,200A,200B 画像符号化装置、210,210A,210B 制御部、211 画像分割部、212 矩形領域読出部、213 画素データ配列部、214 画素データ出力部、215 画素データ符号化部、216,216A ブロック分割部、217 符号化データ列比較部、218 符号化データ列選択部、221A 第1画像分割部、221B 第2画像分割部、222A 第1矩形領域読出部、222B 第2矩形領域読出部、223A 第1画素データ配列部、223B 第2画素データ配列部、224A 第1画素データ出力部、224B 第2画素データ出力部、225A 第1画素データ符号化部、225B 第2画素データ符号化部、230 記憶部、231 画像記憶部、232 符号化データ記憶部、300 画像復号装置、310 制御部、311 指定受付部、312 符号化データ読出部、313 復号部、314 画素データ取得部、315 画素データ配列部、316 矩形領域配列部、330 記憶部、331 符号化データ記憶部、340 入力部、350 出力部、400 符号化装置、500 ネットワーク。

Claims (5)

  1. 辞書に基づいた符号化方式で複数の画素データが行列状に配列された画像データを符号化する画像符号化装置であって、
    前記画像データを記憶する記憶手段と、
    前記記憶された画像データを、前記辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域に分割する第1分割手段と、
    隣接する第1の形状の矩形領域を順に第1の方向に読出す第1読出手段と、
    前記読出された第1の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第1の部分画素データ列として1次元に配列する第1配列手段と、
    前記配列された第1の部分画素データ列を、前記第1の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列として出力する第1出力手段と、
    前記辞書に基づいた符号化方式で、前記出力された第1の全画素データ列を、第1の符号化データ列として符号化する第1符号化手段と、
    前記記憶された画像データを、前記辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域に分割する第2分割手段と、
    隣接する第2の形状の矩形領域を順に第2の方向に読出す第2読出手段と、
    前記読出された第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第2の部分画素データ列として1次元に配列する第2配列手段と、
    前記配列された第2の部分画素データ列を、前記第2の形状の矩形領域が読出された順番で第2の全画素データ列として出力する第2出力手段と、
    前記辞書に基づいた符号化方式で、前記出力された第2の全画素データ列を、第2の符号化データ列として符号化する第2符号化手段と、
    前記符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、前記符号化された第2の符号化データ列のデータ長とを比較する比較手段と、
    前記比較されたデータ長が短い符号化データ列を、出力するための符号化データ列として選択する選択手段とを備えた、画像符号化装置。
  2. 前記記憶された画像データをブロックに分割するブロック分割手段をさらに備え、
    前記ブロックは、隣接する複数の前記第1の形状の矩形領域で構成されるとともに、隣接する複数の前記第2の形状の矩形領域で構成され、
    前記第1符号化手段および前記第2符号化手段は、前記分割されたブロックごとに、それぞれ、前記出力された第1の全画素データ列および前記出力された第2の全画素データ列を符号化する、請求項に記載の画像符号化装置。
  3. コンピュータの全体を制御するための制御部と所定の情報を記憶するための記憶部とを備える前記コンピュータが、辞書に基づいた符号化方式で複数の画素データが行列状に配列された画像データを符号化する画像符号化方法であって、
    前記制御部が、前記画像データを前記記憶部に記憶させるステップと、
    前記制御部が、前記記憶部に記憶された画像データを、前記辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域に分割するステップと、
    前記制御部が、隣接する第1の形状の矩形領域を順に第1の方向に読出すステップと、
    前記制御部が、前記読出された第1の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第1の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、
    前記制御部が、前記配列された第1の部分画素データ列を、前記第1の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列として出力するステップと、
    前記制御部が、前記辞書に基づいた符号化方式で、前記出力された第1の全画素データ列を、第1の符号化データ列として符号化するステップと、
    前記制御部が、前記記憶部に記憶された画像データを、前記辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域に分割するステップと、
    前記制御部が、隣接する第2の形状の矩形領域を順に第2の方向に読出すステップと、
    前記制御部が、前記読出された第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第2の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、
    前記制御部が、前記配列された第2の部分画素データ列を、前記第2の形状の矩形領域が読出された順番で第2の全画素データ列として出力するステップと、
    前記制御部が、前記辞書に基づいた符号化方式で、前記出力された第2の全画素データ列を、第2の符号化データ列として符号化するステップと、
    前記制御部が、前記符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、前記符号化された第2の符号化データ列のデータ長とを比較するステップと、
    前記制御部が、前記比較されたデータ長が短い符号化データ列を、出力するための符号化データ列として選択するステップとを含む、画像符号化方法。
  4. 所定の情報を記憶するための記憶部を備えるコンピュータで実行され、辞書に基づいた符号化方式で複数の画素データが行列状に配列された画像データを符号化する画像符号化プログラムであって、
    前記画像データを前記記憶部に記憶させるステップと、
    前記記憶部に記憶された画像データを、前記辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第1の形状の矩形領域に分割するステップと、
    隣接する第1の形状の矩形領域を順に第1の方向に読出すステップと、
    前記読出された第1の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第1の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、
    前記配列された第1の部分画素データ列を、前記第1の形状の矩形領域が読出された順番で第1の全画素データ列として出力するステップと、
    前記辞書に基づいた符号化方式で、前記出力された第1の全画素データ列を、第1の符号化データ列として符号化するステップと、
    前記記憶部に記憶された画像データを、前記辞書に相当する参照される画素データの数以下の画素データを含む予め定められた第2の形状の矩形領域に分割するステップと、
    隣接する第2の形状の矩形領域を順に第2の方向に読出すステップと、
    前記読出された第2の形状の矩形領域に含まれる画素データを、予め定められた順番で第2の部分画素データ列として1次元に配列するステップと、
    前記配列された第2の部分画素データ列を、前記第2の形状の矩形領域が読出された順番で第2の全画素データ列として出力するステップと、
    前記辞書に基づいた符号化方式で、前記出力された第2の全画素データ列を、第2の符号化データ列として符号化するステップと、
    前記符号化された第1の符号化データ列のデータ長と、前記符号化された第2の符号化データ列のデータ長とを比較するステップと、
    前記比較されたデータ長が短い符号化データ列を、出力するための符号化データ列として選択するステップとを前記コンピュータに実行させる、画像符号化プログラム。
  5. 請求項4に記載の画像符号化プログラムを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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