JP4093797B2 - 自動販売機 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品コラムへの商品の装填作業の容易化を図った自動販売機に関する。
【０００２】
【関連する背景技術】
たばこ等の自動販売機は、図３にその概略的な内部構造を示すように箱形の筐体をなす販売機本体１の内部に、複数の商品（たばこ）を銘柄別に分類して積み重ねて収納する複数の商品コラム２を備えている。ちなみにこれらの商品コラム２は、販売機本体１の内部をパーテーション（仕切板）３により幅方向に区画して、更に必要に応じて棚板により上下方向に多段に区画して設けられる。
【０００３】
これらの各商品コラム２の下部には、各商品コラム２に収納された商品を最下位置のものから順に払い出す商品払出機構５がそれぞれ組み込まれる。そして各商品コラム２から選択的に払い出された商品は、本体１の前面に開閉自在に設けられた前扉４の裏面側に組み込まれたシュート６を介して商品取出口７に導かれるようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述した各商品コラム２には、特に大量商品販売用の長尺の商品コラム２の開放された前面側に、商品コラム２に収納した商品の前面側からの脱落を防止すると共に、該商品コラム２の下部へと商品を導く為のスプリングガイド８が設けられる。このスプリングガイド８は、その中間部にコイルスプリング８ａを備えた線状体からなり、例えば商品コラム２における天板９または上部奥行調整体と、下部奥行調整体１０との間に張架されて商品コラム２の前面側の略中央部に位置付けられる。
【０００５】
このようなスプリングガイド８を備えた商品コラム２への商品の装填は、手等によりスプリングガイド８をその張力に抗して横方向或いは前方向に変位させて該スプリングガイド８と前記パーテーション（仕切板）３との間隔を押し拡げて行われる。しかしながらスプリングガイド８を支持した上端部近傍や下端部近傍においては、スプリングガイド８を大きく変位させることができず、パーテーション（仕切板）３との間隔を十分に拡げることができない。これ故、スプリングガイド８の存在が商品の装填作業の妨げとなると言う問題がある。
【０００６】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、スプリングガイドに邪魔されることなく商品コラムへの商品の装填作業を容易に進めることのできる簡易な構成の自動販売機を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る自動販売機は、複数の商品を積み重ねて収容する商品コラムと、この商品コラムの開放面側に上下方向に張架して設けられて該商品コラムに収納された商品の開放面側からの脱落を防止するスプリングガイドと、このスプリングガイドの上端部および／または下端部を横方向に変位可能に支持すると共に、前記スプリングガイドの張力を利用して該スプリングガイドを前記商品コラムの開放面略中央部に位置付けるガイド支持機構とを具備した自動販売機であって、
特に前記ガイド支持機構は、前記商品コラムの開放面略中央部に位置付けられる部位を頂部として折り曲げられた棒状部材からなり、前記スプリングガイドの上端または下端が掛止されるガイドシャフトと、このガイドシャフトの前記商品コラムの開放面両側部に位置付けられる部位を揺動自在に支持したシャフト支持部とを備えたことを特徴としている。
【０００８】
或いは、前記商品コラムは、横並びに複数列に亘って設けられ、前記商品外の機構のガイドシャフトは、上記複数の商品コラムに亘って鋸歯状に折り曲げられた長尺の部材として実現される。
即ち、本発明に係る自動販売機は、商品コラムの開放面側に設けられて該商品コラムに収納した商品の開放面側への脱落を防止するスプリングガイドを、その上端部および下端部においてそれぞれその横方向（商品コラムの幅方向）や前後方向に変位可能に支持すると共に、該スプリングガイドの張力により商品コラムの開放面略中央部に安定して位置付けられるように設け、これによって手等により商品の装填に邪魔とならない位置に上記スプリングガイドを容易に変位させ得るようにしたと共に、商品装填後は該スプリングガイドの張力により商品コラムの開放面略中央部にスムーズに復帰させることを特徴としている。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る自動販売機について、たばこの自動販売機を例に説明する。
図１はこの実施形態に係る自動販売機の要部概略構成を示すものであって、特に商品コラム２の構成部分だけを示している。複数の商品（たばこ）を積み重ねて収納する商品コラム２は、例えば奥部壁面をなす販売機本体１の背面板１１に固定される複数の仕切板（パーテーション）３により、販売機本体１の商品収納空間を幅方向に区画して設定される。そして各商品コラム２の下部には商品の載置面をなし、最下位置の商品から順にその前面に払い出す商品払出機構５がそれぞれ組み込まれる。換言すれば各商品コラム２は商品払出機構５の上面を商品載置面とし、その奥部に設けられる背面板１１および前記仕切板３によって形成される側壁面とにより区画され、その前面を開放した縦長の商品収納空間として実現される。
【００１０】
そして商品コラム２の前面側下部には、前記商品払出機構５による商品払出口の上方に位置して、下部ガイド支持機構１８が設けられている。この下部ガイド支持機構１８は、例えば前記仕切板３の前後に位置調整可能に取り付けられたもので、商品の大きさ（たばこパッケージの長さ）に応じて、その取り付け位置が調整される。また商品コラム２の天板１３には、上部ガイド支持機構１４が前後に位置調整可能となるよう設けられている。この上部ガイド支持機構１４も商品の大きさに応じて、その取り付け位置が調整される。
【００１１】
基本的にはこのように構成される商品コラム２において、この実施形態が特徴とするところは、商品コラム２の開放された前面側に位置付けられて該商品コラム２に収納した商品の前面側への脱落を防止するスプリングガイド８を、上記上部ガイド支持機構１４および下部ガイド支持機構１８にそれぞれ組み込まれたＶ字形状をなすガイドシャフト１５,１６との間に張架している点にある。
【００１２】
このガイド支持機構１４,１８には、図１にその要部を拡大して併記するように、例えば商品コラム２の前面側に突出してＶ字状に折り曲げられた棒状部材からなるガイドシャフト１５,１６が取り付けられている。詳しくは、このガイドシャフト１５,１６は、Ｖ字状に折り曲げられた頂部をガイド支持機構１４,１８の略中央部に位置付け、回動軸１５ａ−１５ｂ,１６ａ−１６ｂを揺動支点としてガイド支持機構１４,１８に揺動自在となるように取り付けられている。またガイドシャフト１５,１６のＶ字状に折り曲げられた頂部に前記スプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃが取り付けられている。そして前記スプリングガイド８が商品コラム２の手前方向および奧方向への変位するに伴い、そのガイドシャフト１５,１６が商品コラム２の手前方向および奧方向へそれぞれ揺動させ得るように構成されている。
【００１３】
このようなガイド支持機構１４,１８（ガイドシャフト１５,１６）間にスプリングガイド８を張架してなる取り付け構造によれば、スプリングガイド８が持つ張力（スプリングガイド８の中央部に設けたコイルスプリング８ａの張力）によって、前記ガイド支持機構１４,１８の各ガイドシャフト１５,１６は互いに最も接近する位置に引っ張られると共に、該スプリングガイド８はＶ字形状をなす各ガイドシャフト１５,１６の頂部に位置した状態となって安定する。そしてガイド支持機構１４,１８は、前述したように商品コラム２における幅方向の略中央部に設けられているので、前記スプリングガイド８は商品コラム２の前面側略中央部に、上下に亘って張り渡されることになる。
【００１４】
そして手等によりスプリングガイド８に対して横方向への力を加えれば、該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力に抗して延びながら曲折して横方向へと変位し、これに伴って前記ガイドシャフト１５,１６の頂部に位置するスプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃが前記ガイドシャフト１５,１６を横方向へと摺動する。特に手等によりスプリングガイド８に力を加える部位が、該スプリングガイド８の上端近傍や下端近傍である場合には、その力が前記ガイドシャフト１５,１６にあるスプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃに大きく作用し、その端部８ｂ,８ｃを横方向に大きく摺動させる。
【００１５】
この結果、商品コラム２の側壁面を形成する仕切板（パーテーション）３と上記スプリングガイド８との間に幅広い間隔を形成することが可能となり、商品コラム２への商品の装填作業を効率的に進めることが可能となる。そして商品の装填終了後、スプリングガイド８を横方向へ変位させていた力（手等）を取り除けば、該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力（弾性復帰力）により元の長さに戻ろうとし、これに伴って前記ガイドシャフト１５,１６は互いに最も接近する位置に引っ張られた安定状態に復帰する。そしてスプリングガイド８は、再び、商品コラム２の前面側略中央部に位置付けられて、所期の機能を果たすことになる。
【００１６】
或いはスプリングガイド８に対して前方向に引張る力を加えれば該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力に抗して延びながら曲折して前方向に変位すると共に、前記ガイドシャフト１５,１６の頂部に位置するスプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃが、前記ガイドシャフト１５,１６を前方向へ引きつける。
この結果、上述した効果と同様に、商品コラム２の側壁面を形成する仕切板（パーテーション）３と上記スプリングガイド８との間に幅広い間隔を形成することが可能となり、商品コラム２への商品の装填作業を効率的に進めることが可能となる。そして商品の装填終了後、スプリングガイド８を横方向へ変位させていた力（手等）を取り除けば、該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力（弾性復帰力）により元の長さに戻ろうとし、これに伴って前記ガイドシャフト１５,１６は元の安定状態に復帰する。
【００１７】
かくして上述した如く構成された自動販売機によれば、スプリングガイド８の上下端８ｂ,８ｃをＶ字状のガイドシャフト１５,１６により掛止してスプリングガイド８を横方向および前後方向に移動可能な構成としているので、商品コラム２への商品の装填作業の容易化を効果的に図ることができる。しかもスプリングガイド８を横方向に変位させる力を解除するだけで、ガイドシャフト１５,１６がＶ字状であるため、スプリングガイド８の張力によりその上下端８ｂ,８ｃがスムーズに元の中央位置に復帰するので、商品コラム２に収納した商品の脱落を確実に防ぐことができる。また、スプリングガイド８を前方向に変位させる力を解除する場合も同様な効果をもたらすことが可能となる。従って簡易な構造でありながら、スプリングガイド８に妨げられることなしに商品コラム２への商品の装填作業を進めることができ、実用上多大なる効果が奏せられる。
【００１８】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えばガイドシャフト１５,１６を、例えば図２に示すように横並びに複数列に亘って設けられた商品コラム２のそれぞれの前面略中央部が頂部となるよう形成された棒状の部材を鋸歯状に折り曲げ、前記スプリングガイド８の上端部および下端部を掛止するようにしても良い。
【００１９】
このようなガイドシャフト１５,１６からなるガイド支持機構１４,１８によれば、スプリングガイド８の上端部８ｂおよび下端部８ｃは、その張力によってガイドシャフト１５,１６のＶ字状の頂部に滑り込んで安定し、手等により横方向への変位力が加えられたときにだけ、コイルスプリング８ａに抗して延びながら前記ガイドシャフト１５,１６上を横位置に摺動する。従って、前述した実施形態と同様な効果が得られる。
【００２０】
また上記各実施形態においては、商品コラム２の上端部および下端部においてスプリングガイド８をそれぞれ横方向に変位可能に設けたが、その一方だけを横方向に変位可能に設けることも可能である。更に上述した実施形態にあっては上部側のガイドシャフト１５を上部ガイド支持機構１４に組み込んだが、天板１３に直接、ガイドシャフト１５を組み込むことも可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【００２１】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、商品コラムの開放面側に上下方向に張架して設けられて該商品コラムに収納された商品の開放面側からの脱落を防止するスプリングガイドの上端部および／または下端部を、ガイド支持機構を用いて横方向に変位可能に支持すると共に、前記スプリングガイドの張力を利用して該スプリングガイドを前記商品コラムの開放面略中央部に位置付ける構造としているので、スプリングガイドを容易に横方向および前後方向に変位させることができ、商品コラムに対する商品の装填作業の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る自動販売機の要部概略構成を示すものであって、特に商品コラムの構成部分を取り出して示した図。
【図２】ガイド支持機構の変形例を示す図。
【図３】従来の自動販売機の内部構造の一例を示す図。
【符号の説明】
２ 商品コラム
３ 仕切板（パーテーション）
５ 商品払出機構
８ スプリングガイド
１４ 上部ガイド支持機構
１５ ガイドシャフト
１８ 下部ガイド支持機構
【発明の属する技術分野】
本発明は、商品コラムへの商品の装填作業の容易化を図った自動販売機に関する。
【０００２】
【関連する背景技術】
たばこ等の自動販売機は、図３にその概略的な内部構造を示すように箱形の筐体をなす販売機本体１の内部に、複数の商品（たばこ）を銘柄別に分類して積み重ねて収納する複数の商品コラム２を備えている。ちなみにこれらの商品コラム２は、販売機本体１の内部をパーテーション（仕切板）３により幅方向に区画して、更に必要に応じて棚板により上下方向に多段に区画して設けられる。
【０００３】
これらの各商品コラム２の下部には、各商品コラム２に収納された商品を最下位置のものから順に払い出す商品払出機構５がそれぞれ組み込まれる。そして各商品コラム２から選択的に払い出された商品は、本体１の前面に開閉自在に設けられた前扉４の裏面側に組み込まれたシュート６を介して商品取出口７に導かれるようになっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上述した各商品コラム２には、特に大量商品販売用の長尺の商品コラム２の開放された前面側に、商品コラム２に収納した商品の前面側からの脱落を防止すると共に、該商品コラム２の下部へと商品を導く為のスプリングガイド８が設けられる。このスプリングガイド８は、その中間部にコイルスプリング８ａを備えた線状体からなり、例えば商品コラム２における天板９または上部奥行調整体と、下部奥行調整体１０との間に張架されて商品コラム２の前面側の略中央部に位置付けられる。
【０００５】
このようなスプリングガイド８を備えた商品コラム２への商品の装填は、手等によりスプリングガイド８をその張力に抗して横方向或いは前方向に変位させて該スプリングガイド８と前記パーテーション（仕切板）３との間隔を押し拡げて行われる。しかしながらスプリングガイド８を支持した上端部近傍や下端部近傍においては、スプリングガイド８を大きく変位させることができず、パーテーション（仕切板）３との間隔を十分に拡げることができない。これ故、スプリングガイド８の存在が商品の装填作業の妨げとなると言う問題がある。
【０００６】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、スプリングガイドに邪魔されることなく商品コラムへの商品の装填作業を容易に進めることのできる簡易な構成の自動販売機を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る自動販売機は、複数の商品を積み重ねて収容する商品コラムと、この商品コラムの開放面側に上下方向に張架して設けられて該商品コラムに収納された商品の開放面側からの脱落を防止するスプリングガイドと、このスプリングガイドの上端部および／または下端部を横方向に変位可能に支持すると共に、前記スプリングガイドの張力を利用して該スプリングガイドを前記商品コラムの開放面略中央部に位置付けるガイド支持機構とを具備した自動販売機であって、
特に前記ガイド支持機構は、前記商品コラムの開放面略中央部に位置付けられる部位を頂部として折り曲げられた棒状部材からなり、前記スプリングガイドの上端または下端が掛止されるガイドシャフトと、このガイドシャフトの前記商品コラムの開放面両側部に位置付けられる部位を揺動自在に支持したシャフト支持部とを備えたことを特徴としている。
【０００８】
或いは、前記商品コラムは、横並びに複数列に亘って設けられ、前記商品外の機構のガイドシャフトは、上記複数の商品コラムに亘って鋸歯状に折り曲げられた長尺の部材として実現される。
即ち、本発明に係る自動販売機は、商品コラムの開放面側に設けられて該商品コラムに収納した商品の開放面側への脱落を防止するスプリングガイドを、その上端部および下端部においてそれぞれその横方向（商品コラムの幅方向）や前後方向に変位可能に支持すると共に、該スプリングガイドの張力により商品コラムの開放面略中央部に安定して位置付けられるように設け、これによって手等により商品の装填に邪魔とならない位置に上記スプリングガイドを容易に変位させ得るようにしたと共に、商品装填後は該スプリングガイドの張力により商品コラムの開放面略中央部にスムーズに復帰させることを特徴としている。
【０００９】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る自動販売機について、たばこの自動販売機を例に説明する。
図１はこの実施形態に係る自動販売機の要部概略構成を示すものであって、特に商品コラム２の構成部分だけを示している。複数の商品（たばこ）を積み重ねて収納する商品コラム２は、例えば奥部壁面をなす販売機本体１の背面板１１に固定される複数の仕切板（パーテーション）３により、販売機本体１の商品収納空間を幅方向に区画して設定される。そして各商品コラム２の下部には商品の載置面をなし、最下位置の商品から順にその前面に払い出す商品払出機構５がそれぞれ組み込まれる。換言すれば各商品コラム２は商品払出機構５の上面を商品載置面とし、その奥部に設けられる背面板１１および前記仕切板３によって形成される側壁面とにより区画され、その前面を開放した縦長の商品収納空間として実現される。
【００１０】
そして商品コラム２の前面側下部には、前記商品払出機構５による商品払出口の上方に位置して、下部ガイド支持機構１８が設けられている。この下部ガイド支持機構１８は、例えば前記仕切板３の前後に位置調整可能に取り付けられたもので、商品の大きさ（たばこパッケージの長さ）に応じて、その取り付け位置が調整される。また商品コラム２の天板１３には、上部ガイド支持機構１４が前後に位置調整可能となるよう設けられている。この上部ガイド支持機構１４も商品の大きさに応じて、その取り付け位置が調整される。
【００１１】
基本的にはこのように構成される商品コラム２において、この実施形態が特徴とするところは、商品コラム２の開放された前面側に位置付けられて該商品コラム２に収納した商品の前面側への脱落を防止するスプリングガイド８を、上記上部ガイド支持機構１４および下部ガイド支持機構１８にそれぞれ組み込まれたＶ字形状をなすガイドシャフト１５,１６との間に張架している点にある。
【００１２】
このガイド支持機構１４,１８には、図１にその要部を拡大して併記するように、例えば商品コラム２の前面側に突出してＶ字状に折り曲げられた棒状部材からなるガイドシャフト１５,１６が取り付けられている。詳しくは、このガイドシャフト１５,１６は、Ｖ字状に折り曲げられた頂部をガイド支持機構１４,１８の略中央部に位置付け、回動軸１５ａ−１５ｂ,１６ａ−１６ｂを揺動支点としてガイド支持機構１４,１８に揺動自在となるように取り付けられている。またガイドシャフト１５,１６のＶ字状に折り曲げられた頂部に前記スプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃが取り付けられている。そして前記スプリングガイド８が商品コラム２の手前方向および奧方向への変位するに伴い、そのガイドシャフト１５,１６が商品コラム２の手前方向および奧方向へそれぞれ揺動させ得るように構成されている。
【００１３】
このようなガイド支持機構１４,１８（ガイドシャフト１５,１６）間にスプリングガイド８を張架してなる取り付け構造によれば、スプリングガイド８が持つ張力（スプリングガイド８の中央部に設けたコイルスプリング８ａの張力）によって、前記ガイド支持機構１４,１８の各ガイドシャフト１５,１６は互いに最も接近する位置に引っ張られると共に、該スプリングガイド８はＶ字形状をなす各ガイドシャフト１５,１６の頂部に位置した状態となって安定する。そしてガイド支持機構１４,１８は、前述したように商品コラム２における幅方向の略中央部に設けられているので、前記スプリングガイド８は商品コラム２の前面側略中央部に、上下に亘って張り渡されることになる。
【００１４】
そして手等によりスプリングガイド８に対して横方向への力を加えれば、該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力に抗して延びながら曲折して横方向へと変位し、これに伴って前記ガイドシャフト１５,１６の頂部に位置するスプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃが前記ガイドシャフト１５,１６を横方向へと摺動する。特に手等によりスプリングガイド８に力を加える部位が、該スプリングガイド８の上端近傍や下端近傍である場合には、その力が前記ガイドシャフト１５,１６にあるスプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃに大きく作用し、その端部８ｂ,８ｃを横方向に大きく摺動させる。
【００１５】
この結果、商品コラム２の側壁面を形成する仕切板（パーテーション）３と上記スプリングガイド８との間に幅広い間隔を形成することが可能となり、商品コラム２への商品の装填作業を効率的に進めることが可能となる。そして商品の装填終了後、スプリングガイド８を横方向へ変位させていた力（手等）を取り除けば、該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力（弾性復帰力）により元の長さに戻ろうとし、これに伴って前記ガイドシャフト１５,１６は互いに最も接近する位置に引っ張られた安定状態に復帰する。そしてスプリングガイド８は、再び、商品コラム２の前面側略中央部に位置付けられて、所期の機能を果たすことになる。
【００１６】
或いはスプリングガイド８に対して前方向に引張る力を加えれば該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力に抗して延びながら曲折して前方向に変位すると共に、前記ガイドシャフト１５,１６の頂部に位置するスプリングガイド８の端部８ｂ,８ｃが、前記ガイドシャフト１５,１６を前方向へ引きつける。
この結果、上述した効果と同様に、商品コラム２の側壁面を形成する仕切板（パーテーション）３と上記スプリングガイド８との間に幅広い間隔を形成することが可能となり、商品コラム２への商品の装填作業を効率的に進めることが可能となる。そして商品の装填終了後、スプリングガイド８を横方向へ変位させていた力（手等）を取り除けば、該スプリングガイド８はコイルスプリング８ａの張力（弾性復帰力）により元の長さに戻ろうとし、これに伴って前記ガイドシャフト１５,１６は元の安定状態に復帰する。
【００１７】
かくして上述した如く構成された自動販売機によれば、スプリングガイド８の上下端８ｂ,８ｃをＶ字状のガイドシャフト１５,１６により掛止してスプリングガイド８を横方向および前後方向に移動可能な構成としているので、商品コラム２への商品の装填作業の容易化を効果的に図ることができる。しかもスプリングガイド８を横方向に変位させる力を解除するだけで、ガイドシャフト１５,１６がＶ字状であるため、スプリングガイド８の張力によりその上下端８ｂ,８ｃがスムーズに元の中央位置に復帰するので、商品コラム２に収納した商品の脱落を確実に防ぐことができる。また、スプリングガイド８を前方向に変位させる力を解除する場合も同様な効果をもたらすことが可能となる。従って簡易な構造でありながら、スプリングガイド８に妨げられることなしに商品コラム２への商品の装填作業を進めることができ、実用上多大なる効果が奏せられる。
【００１８】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。例えばガイドシャフト１５,１６を、例えば図２に示すように横並びに複数列に亘って設けられた商品コラム２のそれぞれの前面略中央部が頂部となるよう形成された棒状の部材を鋸歯状に折り曲げ、前記スプリングガイド８の上端部および下端部を掛止するようにしても良い。
【００１９】
このようなガイドシャフト１５,１６からなるガイド支持機構１４,１８によれば、スプリングガイド８の上端部８ｂおよび下端部８ｃは、その張力によってガイドシャフト１５,１６のＶ字状の頂部に滑り込んで安定し、手等により横方向への変位力が加えられたときにだけ、コイルスプリング８ａに抗して延びながら前記ガイドシャフト１５,１６上を横位置に摺動する。従って、前述した実施形態と同様な効果が得られる。
【００２０】
また上記各実施形態においては、商品コラム２の上端部および下端部においてスプリングガイド８をそれぞれ横方向に変位可能に設けたが、その一方だけを横方向に変位可能に設けることも可能である。更に上述した実施形態にあっては上部側のガイドシャフト１５を上部ガイド支持機構１４に組み込んだが、天板１３に直接、ガイドシャフト１５を組み込むことも可能である。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【００２１】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、商品コラムの開放面側に上下方向に張架して設けられて該商品コラムに収納された商品の開放面側からの脱落を防止するスプリングガイドの上端部および／または下端部を、ガイド支持機構を用いて横方向に変位可能に支持すると共に、前記スプリングガイドの張力を利用して該スプリングガイドを前記商品コラムの開放面略中央部に位置付ける構造としているので、スプリングガイドを容易に横方向および前後方向に変位させることができ、商品コラムに対する商品の装填作業の容易化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態に係る自動販売機の要部概略構成を示すものであって、特に商品コラムの構成部分を取り出して示した図。
【図２】ガイド支持機構の変形例を示す図。
【図３】従来の自動販売機の内部構造の一例を示す図。
【符号の説明】
２ 商品コラム
３ 仕切板（パーテーション）
５ 商品払出機構
８ スプリングガイド
１４ 上部ガイド支持機構
１５ ガイドシャフト
１８ 下部ガイド支持機構
Claims (2)
- 複数の商品を積み重ねて収容する商品コラムと、
この商品コラムの開放面側に上下方向に張架して設けられて該商品コラムに収納された商品の開放面側からの脱落を防止するスプリングガイドと、
このスプリングガイドの上端部および／または下端部を横方向に変位可能に支持すると共に、前記スプリングガイドの張力を利用して該スプリングガイドを前記商品コラムの開放面略中央部に位置付けるガイド支持機構とを具備した自動販売機であって、
前記ガイド支持機構は、前記商品コラムの開放面略中央部に位置付けられる部位を頂部として折り曲げられた棒状部材からなり、前記スプリングガイドの上端または下端が掛止されるガイドシャフトと、
このガイドシャフトの前記商品コラムの開放面両側部に位置付けられる部位を揺動自在に支持したシャフト支持部と
を備えたことを特徴とする自動販売機。 - 前記商品コラムは、横並びに複数列に亘って設けられ、前記商品ガイド支持機構のガイドシャフトは、上記複数の商品コラムに亘って鋸歯状に折り曲げられた長尺の部材からなるものである請求項１に記載の自動販売機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002140376A JP4093797B2 (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | 自動販売機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002140376A JP4093797B2 (ja) | 2002-05-15 | 2002-05-15 | 自動販売機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003331349A JP2003331349A (ja) | 2003-11-21 |
| JP4093797B2 true JP4093797B2 (ja) | 2008-06-04 |
Family
ID=29701274
Family Applications (1)
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