JP4092628B2 - 連続無菌包装装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、清涼飲料や乳飲料、米飯、惣菜などの無菌処理された内容物を無菌のカップまたはトレイ状容器などの容器に収納してガス置換、密封を連続的に行う装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来たとえば特開平2−45323号公報などにおいて、窒素ガスにより陽圧に保たれた無菌室内に、開封状態のカップなどの容器とその蓋材を連続的に供給し、無菌室内において、容器を殺菌し、内容物を充填するとともに容器のヘッドスペース部を窒素ガスで置換して密封する無菌充填機が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
無菌充填機においては、容器の無菌化とともに内容物の酸化防止のために容器のヘッドスペースをガス置換することによりヘッドスペースの酸素濃度を減少させる必要がある。しかるに、上記従来の無菌充填機においては、無菌室が容器の殺菌、内容物充填、蓋材密封を行う部分のみでなく、容器移送のためのベルトコンベアを含む充填機のほぼ全体にわたって設けられているために極めて広い無菌空間を必要とし、このため無菌化と酸素濃度減少の双方を窒素ガスで行おうとすると大量の窒素ガスを供給させなければならず、経済的に成り立たないために、容器の無菌化は無菌空気を容器に吹き込むことにより行い、酸素濃度減少のためのヘッドスペースのガス置換のみを窒素ガスで行うようにしている。
【0004】
しかし、この装置においては、ヘッドスペースのガス置換は、ヘッドスペース内に存在する無菌空気を窒素ガスで置換しようとするものであるから、どうしてもヘッドスペース内に空気が残存し、このためガス置換効率が低く、ヘッドスペースの残存酸素濃度を約2%以下にすることはできない。
【0005】
容器の内容物がコーヒー、茶等酸素に敏感な内容物の場合は、ヘッドスペースの残存酸素濃度が約2%では充分な酸化防止ができず、したがって、上記従来の無菌充填機ではこのような酸素敏感内容物の無菌充填に対応することができない。
【0006】
本発明は上記従来の無菌充填機の問題点にかんがみなされたものであって、容器詰食品の常温流通に対応する無菌性を維持しながら、密封直後のヘッドスペース濃度を1%以下にすることができる連続無菌包装方法および装置を提供しようとするものである。
【0007】
また、上記従来の無菌充填機は無菌室が広いため、無菌室内で殺菌剤の噴霧により容器を殺菌する場合に殺菌ゾーンが広くなり、殺菌剤が広い空間に飛散する。このため殺菌剤の消費量が大きくなり不経済である。
【0008】
よって、本発明の他の目的は、無菌室内で容器の殺菌を行う場合に殺菌剤の消費量を減少させることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記本発明の目的を達成する本発明の連続無菌包装装置は、内部を大気以外の無菌ガスで置換した容器に無菌内容物を充填し、殺菌した蓋材で容器を密封する連続無菌包装装置において、
容器の進行方向に所定の間隔で配置され容器を保持する容器受け部材を移動可能に収容する無菌室と、
該無菌室内の大気を大気以外の無菌ガスで置換するガス置換装置と、
該容器受け部材と係合して該容器受け部材を押動することができるように該所定の間隔で該容器受け部材の両側に配置された押し具と、
該押し具に設けられた磁石と、
該無菌室外に設けられた容器受け部材駆動用コンベアと、
該押し具に設けられた磁石に対応するように該コンベアの進行方向に前記所定の間隔で該コンベアに取付けられた磁石であって、該押し具に設けられた磁石と逆極性の磁石とを備えることを特徴とするものである。
【0010】
本発明の1側面において、該容器受け部材は、その両側部において容器進行方向前端部および後端部にそれぞれ凹部が形成されており、該押し具は一つの容器受け部材の両側部後端部の凹部と容器進行方向において直後に続く容器受け部材の両側部前端部の凹部によって形成される凹部に係合する突起部を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明の1側面において、連続包装装置は、無菌室内に設けられた容器殺菌手段をさらに備えることを特徴とする。
【0012】
本発明の1側面において、該無菌室は、頂板と、両側板と1または複数の長手方向開口部を有する底板からなり横断面形状が該容器受け部材の横断面形状とほぼ相似形である筒状の容器受け部材収容部と、該底板の開口部から下方に突出するようにして無菌室の長手方向に延長して形成され横断面形状が容器の断面形状とほぼ相似形である容器収容部からなることを特徴とする。
【0013】
【作用】
本発明によれば、容器を収容する容器受け部材および押し具のみが無菌室内を移動し、押し具を介する容器受け部材の駆動は無菌室外から行うようにしたので、無菌室の容積を従来の無菌充填機に比べて著しく小さくすることができ、このため経済性を損なうことなく容器の無菌化およびヘッドスペースのガス置換の双方を同時に窒素ガスで行うことができる。したがって、ヘッドスペースのガス置換は従来のように空気に囲まれた状態で窒素ガス置換するのではなくほぼ窒素ガスの環境下で窒素ガス置換を行うことになり、ヘッドスペースの残存酸素濃度を1%以下にすることができる。
【0014】
また、容器の型が替わる場合は容器受け部材も替える必要があるが、容器受け部材には磁石を設けず、容器受け部材の移動は押し具に設けられた磁石と無菌室外のコンベヤに設けられた磁石の相互吸引により行うように構成したので、容器の型替えの際に容器受け部材の型替えを安価に行うことができ、多品種対応時の設備コストを低減することができる。
【0015】
本発明の1側面によれば、容器受け部材は、その両側部において容器進行方向前端部および後端部にそれぞれ凹部が形成されており、押し具は一つの容器受け部材の両側部後端部の凹部と容器進行方向において直後に続く容器受け部材の両側部前端部の凹部によって形成される凹部に係合する突起部を備えることにより、容器受け部材を前後に隣接した状態で連続的に移送させることができ容器の無菌包装を効率的に行うことができる。
【0016】
本発明の1側面によれば、容器殺菌手段をこのように容積の小さい無菌室内に設けることにより、容器の殺菌のための殺菌ゾーンを小さくすることができ、殺菌剤の消費量を減少させることができる。
【0017】
本発明の1側面によれば、無菌室は、頂板と、両側板と1または複数の長手方向開口部を有する底板からなり横断面形状が容器受け部材の横断面形状とほぼ相似形である筒状の容器受け部材収容部と、底板の開口部から下方に突出するようにして無菌室の長手方向に延長して形成され横断面形状が容器の断面形状とほぼ相似形である容器収容部からなるように構成したので、無菌室の容積を容器受け部材が通過するために必要な最小限の容積に設計することが可能となり、これによって無菌室の容積を一層小さくすることができ、ガス置換効率を一層向上させることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の方法に使用する連続無菌包装装置の1実施形態を説明的に示す側面図、図2はその一部を省略して示す平面図、図3は図1のX−X断面図、図4は本発明の要部を示す斜視図、図5は図3における無菌室を拡大して示す断面図、図6は押し具を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【0019】
図1において、連続無菌包装装置は、包装容器としてPPカップを使用し、ジュース等の液体内容物を充填する装置であって、カップ供給部A、無菌室B,蓋材殺菌部C、シール部D、蓋材打ちぬき部E、カップ排出部Fを備えている。
【0020】
まず本発明の容器受け部材を構成するカップ受け台10の装置全体における移送方法について説明する。
【0021】
図2において、無菌包装装置1に付随してカップ受け台洗浄装置2およびカップ受け台乾燥装置3が設けられており、無菌包装装置1はカップ受け台移送路4および11によりカップ受け台洗浄装置2に連結され、カップ受け台乾燥装置3はカップ受け台移送路5により無菌包装装置1に連結されている。これらの装置間においてカップ受け台10は矢印の方向に移送される。なお、移送路11、カップ受け台洗浄装置2、およびカップ受け台乾燥装置3においてはカップ受け台の図示を省略している。
【0022】
無菌包装装置1におけるカップ受け台10の移送方法については後述するが、無菌包装装置1から排出されたカップ受け台10はエアシリンダ6により押されてカップ受け台移送路4上を移送され、その終点に至るとエアシリンダ7に押されてカップ受け台移送路11上を移送される。カップ受け台10はカップ受け台洗浄装置2において洗浄され、次いでカップ受け台乾燥装置3において乾燥された後カップ受け台移送路5上に排出される。次いでカップ受け台10はエアシリンダ8に押されてカップ受け台移送路5上を移送され、その終点においてエアシリンダ9に押されて無菌包装装置1のカップ供給部Aに移送される。こうしてカップ受け台10は各装置1、2、3および移送路4、5、11からなる平面的な経路を循環して移送される。
【0023】
カップ供給部Aにおいては、PPカップ12はカップ受け台10のカップ保持孔13内に落下し保持される。カップ保持孔13の径はカップ12の上端部の径よりも僅かに大径に設定されており、カップ12はその蓋部12a(図5)のみがカップ受け台10の頂面10aに支持されてぶら下がるように構成されている。
【0024】
カップ受け台10は、図4に拡大して示すように、長方形の板からなり、その長手方向に4つのカップ保持孔13が板を貫通して形成されている。図5に示すように、カップ受け台10の長手方向両側端部には滑りのよい材料からなる一対の滑り材14、14が埋め込まれており、滑り材14、14の下面はカップ受け台10の下面から僅かに突出するようにして露出している。滑り材14としては、高滑り性、耐熱性、耐薬品性を有する樹脂を使用することが好ましく、たとえばポリエーテルエーテルケトンのほか、全芳香族ポリエステル、ポリフエニレンスルフイド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド等のスーパーエンジニアリングプラスチック類が好適である。
【0025】
カップ受け台10は、その両側部において容器進行方向(カップ受け台進行方向)前端部と後端部が切り欠かれて押し具係合用凹部15、16が形成されている。
【0026】
無菌包装装置1においてカップ受け台10を容器進行方向に移送するために使用される押し具17は角棒状の磁石保持部18とこの磁石保持部18の長手方向中央部から内側に突出する突起部19を備える。磁石保持部18の両端部にはそれぞれ永久磁石20、20が埋め込まれている。
【0027】
ゴム、合成樹脂等からなる2本のコンベヤベルト22は無菌包装装置1のケーシング25内においてカップ受け台10の両側部を挟むような位置に配置され、容器進行方向両端部に設けられたプーリ23、24にかけられて矢印Q方向に駆動される。各コンベヤベルト22には移動方向に所定の間隔で図4に示すように永久磁石26が埋め込まれている。
【0028】
磁石26は、その磁極がコンベヤベルト22の進行方向にN極とS極が交互に配置されている。また押し具17の磁石20は一方がN極、他方がS極になるように配置されている。
【0029】
無菌室Bの外部においては、押し具17の磁石保持部18は、その磁石20がコンベヤベルト22に所定間隔で埋め込まれた磁石26の逆極性のものと相互に吸引するようにしてコンベヤベルト22の内側面に吸着され、後続の押し具が直前の押し具に接触するようにして縦列をなして連続的に保持されている。したがって、押し具17はコンベヤベルト22の移動に伴って図1中矢印Q方向に循環的に移動する。
【0030】
無菌室Bは、頂板30、両側板31、31、中央部が長手方向に開口した4本の開口部34を有する底板32からなり、横断面形状がカップ受け台10の横断面形状とほぼ相似形でカップ受け台10の横断面よりも面積が若干大きい扁平な長方形の筒状のカップ受け台収容部33と、この開口した底板32の4本の開口部34の下方にそれぞれ突出するようにして無菌室Bの長手方向に延長して形成され、カップ12の中心軸に沿う断面形状とほぼ相似形でカップ12の中心軸に沿う断面よりも僅かに大きい面積を有する横断面形状を有する4つのカップ収容部35からなる。このように、無菌室Bを横断面がカップ受け台10と相似形のカップ受け台収容部33と横断面がカップ12と相似形のカップ収容部35により構成することにより、無菌室Bの容積をカップ受け台10とカップ12が通過できるために必要最小限の大きさに設計することが可能となり、無菌室内の無菌化を窒素ガスで行なっても必要最小限の窒素ガス量ですみ、経済性を向上させることができる。
【0031】
無菌室Bのカップ進行方向上流側端部に位置するカップ殺菌部Kにおいては、殺菌剤ノズル40−1、40−2が所定の間隔をおいて縦列配置されている。これらの殺菌剤ノズル40−1、40−2には無菌室外の殺菌剤タンク41から過酸化水素液が供給され、ノズル40−1、40−2は過酸化水素液を霧状にしてカップ12に吹き付けることによりカップ12の殺菌を行う。
【0032】
カップ殺菌部Kの下流側に位置するカップ乾燥部Lには殺菌剤乾燥ノズル42−1、42−2、42−3が所定の間隔をおいて縦列配置されている。これらのノズル42−1、42−2、42−3には無菌室外の乾燥空気発生装置43から滅菌済みフイルター44を介して100℃の乾燥空気が供給されており、殺菌済みのカップ12はカップ乾燥部Lを通過する際に乾燥空気により乾燥される。
【0033】
カップ乾燥部Lの後段の無菌ガス置換部Mにおいて、カップ受け台収容部33の上部空間にはカップ12内の空間を予備的に窒素ガスで置換するためのプレパージ窒素ガスノズル45−1、45−2、45−3がカップ進行方向に所定間隔をおいて縦列配置されており、窒素ガスノズル45−3の後段にはジュース等の液体内容物をカップ12に充填するための液体内容物充填ノズル46−1、46−2が配置され、液体内容物充填ノズル46−2の後段にはカップ12に充填された液体の泡を消すための消泡ノズル47が配置されている。またその後段にはカップ12のヘッドスペースを窒素ガスで置換するための窒素ガスノズル48が配置されている。窒素ガスノズル45−1〜45−3および48には無菌室外の窒素ガス発生装置49からの無菌窒素ガスが滅菌済みフイルター50を介して供給される。また、液体内容物充填ノズル46−1、46−2には無菌室外の無菌液体内容物タンク51からの無菌液体内容物が供給される。
【0034】
無菌室外の蓋材供給ローラ53から繰り出される帯状の蓋材57は、案内ローラ58、59、60、61、62、63、64、65、66に案内されて蓋材巻取りローラ67に巻き取られる。
【0035】
蓋材殺菌部Cは無菌室外の蓋材57の通路に配置され、蓋材57を殺菌するための過酸化水素等の殺菌剤を貯蔵するタンク68を備えている。蓋材57はタンク68の殺菌剤中を通る間に殺菌される。
【0036】
蓋材乾燥部69は無菌室Bの外において蓋材殺菌部Cと無菌室Bの出口の間の蓋材57の通路に設けられたダクト状のチャンバで、乾燥空気発生装置43から滅菌済みフイルター44を介して乾燥空気が供給されている。蓋材57は蓋材乾燥部69を通過する際に乾燥空気により乾燥される。
【0037】
無菌室Bのカップ進行方向下流側端部におけるカップ受け台収容部33の空間は案内ローラ63に案内されて送られる蓋材57によってほぼ完全に閉ざされており、無菌室Bの上流側端部におけるカップ受け台収容部33の空間は大気に開放されているので、カップ12のヘッドスペースのガスを置換するために窒素ガスノズル48およびプレパージ窒素ガスノズル45−1〜45−3から噴射される窒素ガスは無菌室Bのカップ受け台収容部33内においてカップ進行方向下流側から上流側すなわちカップ進行方向と逆方向に流れ、上流側端部から大気中に放散されることにより、無菌室B内を微陽圧に保ち大気が無菌室B内に流入することを防止する。これによって無菌室B内は作業中無菌窒素ガスにより常時無菌状態に保たれる。したがって、上記の無菌室Bの下流側端部(出口)を閉じ、上流側端部(入り口)を大気に開放した構造および窒素ガスノズル45−1〜45−3、48は本発明における無菌室内の大気を大気以外の無菌ガスで置換するガス置換装置を構成する。なお、無菌室B内の窒素ガスによる陽圧を強くして無菌状態をより完全に維持するために、作業中窒素ガス発生装置49からの窒素を窒素ガスノズル45−1〜45−3、48に対する供給分に加えて無菌室Bの下流側端部に常時供給するようにしてもよい。
【0038】
無菌室Bの出口から外にはカップ進行方向に順に蓋材シール部D、蓋材打抜き部E、カップ排出部Fが設けられている。
【0039】
蓋材シール部Dは供給された蓋材57をカップ12の上に載置しカップ12の頂縁部に熱融着してシールを完成し、蓋材打抜き部Eはカップ12に熱融着された蓋材を打ち抜いて余分の蓋材を切除する。カップ排出部Fは進行してくるカップ受け台10の下方に設けられた突き上げレバー(図示せず)を突き上げることによりカップ12をカップ受け台10から飛び出させ、製品として系外に排出する。なお、蓋材シール部D、蓋材打抜き部E、カップ排出部Fはすべて公知の構造のものである。
【0040】
次に上記装置の動作を説明する。
カップ供給部Aにおいて、移送路5からエアシリンダ9によりカップ供給部Aに押し出されたカップ受け台10の両側部の前端部凹部15とその進行方向直前のカップ受け台10の両側部の後端部凹部16によって形成される凹部にコンベヤベルト22の内側面に吸着された状態でコンベヤベルト22とともに移動して来た押し具17の突起部19が係合することにより、カップ受け台10はその後押し具17に押動されて無菌室Bに向う。 PPカップ12はカップ供給部Aからカップ受け台10のカップ保持孔13に落下し、カップ受け台10とともに無菌室Bに移送される。無菌室Bの上流側端部においてカップ受け台10は無菌室B内に入る。この時押し具17も無菌室Bの側壁31によってコンベヤベルト22から分離され無菌室B内に入るが、押し具17の磁石20はコンベヤベルト22とともに移動するコンベヤベルト22側の磁石26に吸引された状態を維持しているので、押し具17は無菌室Bの側壁31によってコンベヤベルト22から分離された状態のままコンベヤベルト22とともに移動する。押し具17の移動に伴ってカップ受け台10が押し具17に押されて無菌室B内を移動する。すなわちカップ受け台10の滑り材14が無菌室Bの底面上を滑るようにして、カップ受け台10は無菌室B内を下流側に移動する。
【0041】
カップ12はカップ殺菌部Kにおいて殺菌剤ノズル40−1、40−2から噴霧される過酸化水素液により殺菌された後カップ乾燥部Lにおいて殺菌剤乾燥ノズル42−1〜42−3から噴射される乾燥空気により乾燥され、次段の無菌ガス置換部Mに送られる。無菌ガス置換部Mにおいては、カップ12の進行につれてプレパージ窒素ガスノズル45−1〜45−3からは順次窒素ガスが噴き出され、カップ12内の空間の予備的ガス置換が行われる。次いで液体内容物充填ノズル46−1、46−2からカップ12内にジュース等内容物の充填が行われ、消泡ノズル47によって消泡が行われた後窒素ガスノズル48によりカップ12のヘッドスペースの窒素ガスによる置換が行われる。
【0042】
無菌ガス置換部M内で内容物3が充填されヘッドスペースのガス置換が完了したカップ12は無菌室Bの下流側端部(出口)から排出され、カップ受け台10は再びコンベヤベルト22の内側面に吸着された押し具17に押されて移送され、蓋材シール部D,蓋材打抜き部Eを経由して蓋材7の熱融着、蓋材の打抜きが順次行なわれた後カップ12はカップ排出部Fによって製品として系外に排出される。
【0043】
上記実施形態においては、カップ受け台のカップ保持孔は4つ形成されているが、保持孔の数はこれに限定されない。またカップ受け台および押し具の形状も上記実施形態の形状に限定されない。つまり、カップ受け台の両端部に少なくとも一カ所凹部を設け、そこに係合する突起部を備えた押し具形状にすればよく、たとえば、カップ受け台の凹部を両側部の中央部に設ける等種々の変更が可能である。また、上記実施形態においてはカップ受け台を連続的に配置しているが、前後のカップ受け台の間に適宜の間隔を設けるように構成することもできる。
【0044】
カップ受け台駆動側の構造も上記実施形態に限定されるものではなく、たとえばコンベヤベルトに代えてサイドローラチェーンを使用しこれに所定間隔で磁石を固定する等種々変更が可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、容器を収容した容器受け部材と押し具のみが無菌室内を移動し、押し具を介する容器受け部材の駆動は無菌室外から行うようにしたので、無菌室の容積を従来の無菌充填機に比べて著しく小さくすることができ、このため経済性を損なうことなく容器の無菌維持およびヘッドスペースのガス置換の双方を同時に窒素ガスで行うことができる。したがって、ヘッドスペースのガス置換は従来のように周辺を空気に囲まれた状態で窒素ガス置換するのではなくほぼ窒素ガスの環境下で窒素ガス置換することになり、ヘッドスペースの残存酸素濃度を1%以下にすることができる。
【0046】
また、容器の型が替わる場合は容器受け部材も替える必要があるが、容器受け部材には磁石を設けず、容器受け部材の移動は押し具に設けられた磁石と無菌室外のコンベヤに設けられた磁石の相互吸引により行うように構成したので、容器の型替えの際に容器受け部材の型替えを安価に行うことができ、多品種対応時の設備コストを低減することができる。
【0047】
また、押し具を使用しないで容器受け部材に磁石を設ける場合は、容器受け部材をコンベヤベルトの回転駆動に合わせて吸着駆動することになるが、そうするとコンベヤベルトの底部側において容器受け部材の重量を支えるために強力な磁石が必要である。本発明においてはコンベヤベルトによって吸着駆動されるのは容器受け部材よりもはるかに軽量の押し具であるので、それほど強力な磁石を必要とせず、装置の設置コストを低減することができる。
【0048】
本発明の1側面によれば、容器受け部材は、その両側部において容器進行方向前端部および後端部にそれぞれ凹部が形成されており、押し具は一つの容器受け部材の両側部後端部の凹部と容器進行方向において直後に続く容器受け部材の両側部前端部の凹部によって形成される凹部に係合する突起部を備えることにより、容器受け部材を前後に隣接した状態で連続的に移送させることができ容器の無菌包装を効率的に行うことができる。
【0049】
本発明の1側面によれば、容器殺菌手段をこのように容積の小さい無菌室内に設けることにより、容器の殺菌のための殺菌ゾーンを小さくすることができ、殺菌剤の消費量を減少させることができる。
【0050】
本発明の1側面によれば、無菌室は、頂板と、両側板と1または複数の長手方向開口部を有する底板からなり横断面形状が容器受け部材の横断面形状とほぼ相似形である筒状の容器受け部材収容部と、底板の開口部から下方に突出するようにして無菌室の長手方向に延長して形成され横断面形状が容器の断面形状とほぼ相似形である容器収容部からなるように構成したので、無菌室の容積を容器受け部材が通過するために必要な最小限の容積に設計することが可能となり、これによって無菌室の容積を一層小さくすることができ、ガス置換効率を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる連続無菌包装装置の1実施形態を説明的に示す側面図である。
【図2】同装置の一部を省略して示す平面図である。
【図3】図1のX−X断面図である。
【図4】本発明の要部を示す斜視図である。
【図5】図3における無菌室を拡大して示す断面図である。
【図6】押し具を示す図で、(a)は平面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
10 カップ受け台
12 カップ
17 押し具
22 コンベヤベルト
20 磁石
26 磁石
B 無菌室
Claims (4)
- 内部を殺菌した容器に無菌内容物を充填し、殺菌した蓋材で容器を密封する連続無菌包装装置において、
容器の進行方向に所定の間隔で配置され容器を保持する容器受け部材を移動可能に収容する無菌室と、
該 無菌室内の大気を大気以外の無菌ガスで置換するガス置換装置と、
該容器受け部材と係合して該容器受け部材を押動することができるように該所定の間隔で該容器受け部材の両側に配置された押し具と、
該押し具に設けられた磁石と、
該無菌室外に設けられた容器受け部材駆動用コンベアと、
該押し具に設けられた磁石に対応するように該コンベアの進行方向に前記所定の間隔で該コンベアに取付けられた磁石であって、該押し具に設けられた磁石と逆極性の磁石とを備えることを特徴とする連続無菌包装装置。 - 該容器受け部材は、その両側部において容器進行方向前端部および後端部にそれぞれ凹部が形成されており、該押し具は一つの容器受け部材の両側部後端部の凹部と容器進行方向において直後に続く容器受け部材の両側部前端部の凹部によって形成される凹部に係合する突起部を備えることを特徴とする請求項1記載の連続無菌包装装置。
- 該無菌室内に設けられた容器殺菌手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2記載の連続無菌包装装置。
- 該無菌室は、頂板と、両側板と1または複数の長手方向開口部を有する底板からなり横断面形状が該容器受け部材の横断面形状よりも面積が大きい扁平な長方形である筒状の容器受け部材収容部と、該底板の開口部から下方に突出するようにして無菌室の長手方向に延長して形成され横断面形状が該容器受け部材の下面から下方の容器の部分の断面形状と相似形である容器収容部からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の連続無菌包装装置。
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