JP4090613B2 - 軸流タービン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、軸流タービンに係り、特に、渦損失の発生を低く抑えてタービン性能の向上を図った軸流タービンに関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の軸流タービンは、経済的効果を高めるため、種々の技術の検討・見直しが行われており、その検討・見直しの一つにタービンノズルとタービン動翼とで構成したタービン段落の翼列性能の改善がある。
【0003】
翼列性能を高くすることができない要因には、壁面境界層の発達に伴って発生する2次流れによる2次流れ渦や、拡大流路の壁面での流体剥離に伴って発生する流れの乱れによる損失がある。
【0004】
これらの損失を低く抑えて、蒸気の持つ熱エネルギをあますことなく回転エネルギに変換することがタービン段落の翼列性能を向上させる重要な課題になっている。
【0005】
ところで、従来の軸流タービンにおけるタービン段落は、図8に示す構造になっている。
【0006】
タービン段落は、タービンケーシング1の中央に収容されたタービン軸(タービンロータ)2の周方向に沿って環状列に配置され、蒸気の流れの上流側に位置するタービンノズル3と、環状列のタービンノズル3に対応し、その下流側に位置するタービン動翼4とを備えた構成になっている。
【0007】
タービンノズル3は、一端をリング状のダイヤフラム内輪5で支持させ、他端をタービンケーシング1に係合するリング状のダイヤフラム外輪6で支持させている。また、タービン動翼4は、翼有効部7と翼植込み部8とを備え、翼有効部7の頂部にシュラウド9を設けるとともに、翼植込み部8を、例えばフォーク状または鞍型状に形成し、タービン軸2と一体形成のタービンディスク10に植設する構成になっている。
【0008】
このような構成を備えたタービン段落において、タービンノズル3は、圧力・温度の高い上流側から圧力・温度の低い下流側に向って流れる蒸気に膨張仕事をさせ、熱エネルギを速度エネルギに変えている。
【0009】
また、タービン動翼4は、タービンノズル3から流出する蒸気の持つ速度エネルギで回転し、その回転エネルギで発電機等を廻して動力を取り出している。
【0010】
また、タービン段落は、高圧側から低圧側に向って流れる蒸気に膨張仕事をさせているので、低圧側に向うにしたがい、圧力が低くなり、その比容積が増加する。このため、タービン段落は、比容積の増加に伴う蒸気の流れを良好にするため、低圧側に向ってタービンノズル3およびタービン動翼4のそれぞれの翼長を高くして蒸気の流路を大きく確保する一方、その際、タービンノズル3やタービン動翼4の外周側にスラント(傾斜)角δを設けて拡大流路を形成している。
【0011】
外周側にスラント角δを設けて拡大流路を形成したタービンノズル3やタービン動翼4は、その通路面積、流出角分布などの流体設計条件を、従来から多く採用されているフリーボルテックス設計法(翼のルート部から翼のチップ部に向う各半径方向における軸流速度を一定にする翼設計方法)やコントロールボルテックス設計法(翼のルート部から翼のチップ部に向う半径方向の速度成分を考慮し、実際の流線に沿う翼設計方法)などが用いられている。
【0012】
例えば、タービンノズル3に流出角を設定する場合、図9に示すように、一方のタービンノズル3aと隣のタービンノズル3bとで形成される流路のうち、最狭部分をスロートSとし、一方のタービンノズル3aと隣のタービンノズル3bとの距離をピッチTとするとき、 sin-1(S/T)を簡易的に幾何学的な流出角と定めている。
【0013】
この幾何学的な流出角 sin-1(S/T)を、フリーボルテックス設計法を用いて翼ルート部から翼チップ部までを分布させると、その幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の分布線図は図10の実線で示すように、直線状に増加している。
【0014】
また、幾何学的な流出角 sin-1(S/T)を、コントロールボルテックス設計法を用いて翼ルート部から翼チップ部までを分布させると、その幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の分布線図は図10の破線で示すように、翼ルート部でフリーボルテックス設計法に較べて大きく、翼チップ部でフリーボルテックス設計法に較べて小さくなっている。
【0015】
ところで、上述2次流れの発生メカニズムを、図11を用いて詳しく説明する。なお、図11は、一方のタービンノズル3aと隣のタービンノズル3bとを後縁側から見た斜視図であり、各タービンノズル3a,3bはタービン軸(図示せず)の回転中心を通るラジアル線F(半径方向線)に対して傾斜しておらず、ダイヤフラム内輪5に対して垂直に設置した例を示している。
【0016】
今、高圧、高温の蒸気は、一方のタービンノズル3aと隣のタービンノズル3bとで形成した翼間流路を流れるとき、流路内で円弧状の曲線Cに沿って流れる。このとき、一方のタービンノズル3aの背面Bから隣のタービンノズル3bの腹面Aに遠心力Dを生じ、この遠心力Dと静圧とが圧力バランスしているため、隣のタービンノズル3bの腹面Aにおける静圧が高くなるのに対し、一方のタービンノズル3aの背面Bにおける蒸気の流速が速いので、一方のタービンノズル3aの背面Bの圧力が低くなっている。このため、流路内では、隣のタービンノズル3bの腹面Aから一方のタービンノズル3aの背面Bに向って圧力勾配が生じる。この圧力勾配は、ダイヤフラム内輪5とダイヤフラム外輪6とのそれぞれの壁面上に形成される流速の遅い層、つまり境界層においても同じである。
【0017】
ところが、境界層付近においては流速が遅く、作用する遠心力も小さいため、圧力勾配に抗しきれず、隣のタービンノズル3bの腹面Aから一方のタービンノズル3aの背面Bに向う2次流れE1 が発生する。そして、この2次流れE1 は、一方のタービンノズル3aの背面Bに衝突して巻き上がり、各タービンノズル3a,3bとダイヤフラム内外輪5,6との接続部分において、それぞれ2次流れ渦E2 が発生する。このため、蒸気の持つエネルギは、2次流れ渦E2 の形成に費され、その一部が失われる。しかも、2次流れ渦E2 は、蒸気の流線を乱し、タービンノズル3a,3bの性能を著しく低下させるうえ、下流側のタービン動翼4に流れる蒸気のエネルギ損失を招き、各タービン段落の性能を低下させている。
【0018】
最近、タービンノズル3a,3b間で形成された流路内で発生する2次流れ渦に起因する2次流れ損失を低くさせる研究成果が数多く提案されている。
【0019】
例えば、特開平1−106903号公報に見られるように、翼をコンパウドリーン翼状に形成したタービンノズルが開示されている。このタービンノズルは、図12に示すように、ダイヤフラム内輪5とダイヤフラム外輪6との接続部分をタービン軸の中心点を通るラジアル線Fに対し、傾斜状の直線にし、中間部分を腹面Aに向って突状のわん曲面に形成して結んだものである。
【0020】
このように、翼チップ部とルート部とを傾斜状の直線にし、翼中間部をわん曲面で結ぶと、傾斜状の直線のそれぞれからダイヤフラム内外輪5,6に向って押圧力G,Jが与えられ、境界層の発達を低く抑えている。その結果、タービンノズルは、図13の破線で示す圧力損失分布P2 が従来の実線で示す圧力分布P1 に較べて低くなっている。特に、翼チップ部と翼ルート部での圧力損失分布P2 が著しく低くなる。
【0021】
また、他の従来の実施例には、図14に示すように、タービンノズル3の翼断面が軸方向の下流側に向って突状になるように、翼長の中央部分でわん曲させ、このわん曲の両端をダイヤフラム内輪5およびダイヤフラム外輪6のそれぞれに向い、かつタービン軸の中心点を通るラジアル線F1 ,F2 に対し、傾斜状の直線に形成した翼面線X1 ,X2 のそれぞれで結ぶタービンノズルが開示されている。このタービンノズルも傾斜状の直線に形成した翼面線X1 ,X2 から発生する押圧力K,Mを利用して境界層の発達を低く抑えたものである。
【0022】
さらに他の従来の実施例には、図15に示すように、圧力損失の低い翼中間部分に、より多くの蒸気を流すタービンノズルが開示されている。このタービンノズルは、ダイヤフラム内外輪5,6に対し、取付角度を変えてねじりを加え、翼中央部分でのスロートSpを、翼ルート部のスロートSrおよび翼チップ部のスロートStに較べて大きく設定し、翼中央部分に、より多くの蒸気を流すことにより蒸気の持つ熱エネルギをより多くの回転エネルギに変換させたものである。
【発明が解決しようとする課題】
図12で示した従来のタービンノズルは、ダイヤフラム内外輪5,6から翼中央部分に向って傾斜状の直線に形成し、翼中央部分を腹面Aに向って突状のわん曲線で結んでいるので、直線部分からダイヤフラム内外輪5,6に向う押圧力が充分に活用でき、この押圧力により境界層を低く抑えることができる。
【0023】
しかし、従来のタービンノズルでは、蒸気が下流側のタービン段落に向うに従って比容積が増加し、比容積の増加による蒸気の流れを良好にする必要上、図8で示した外周壁側にスラント角δを持たせて拡大流路を形成している。このため、従来では、拡大流路側を流れる蒸気の流量が少なくなり、流量不足に伴う渦流Nが発生し易くなるおそれがある。
【0024】
また、図14で示した従来のタービンノズルも、上述と同様にダイヤフラム外輪6側をスラント角δを持たせて拡大流路に形成している関係上、蒸気の流量不足に伴う渦流Nが発生し易くなる不都合、不具合があった。
【0025】
さらに、図15で示した従来のタービンノズルも、損失の少ない翼中央部分を巧みに利用してより多くの蒸気を流して蒸気の持つ熱エネルギをより多くの速度エネルギに変換する点で優れてはいるものの、上述と同様にダイヤフラム外輪6側をスラント角δを持たせて拡大流路に形成している関係上、蒸気の流量不足に伴う渦流Nの発生を防止することができない問題点があった。
【0026】
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、翼チップ部に形成する拡大流路に発生する渦流を低く抑え、蒸気の持つ熱エネルギをより多くの速度エネルギに変換できるように図った軸流タービンを提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る軸流タービンは、上記目的を達成するために、請求項1に記載したように、ダイヤフラム外輪とダイヤフラム内輪との間に形成される環状流路の周方向に沿って配置したタービンノズルと、このタービンノズルに対応し、下流側に配置したタービン動翼と、上記タービンノズルと上記タービン動翼を組み合せて構成したタービン段落を軸方向に複数配置するとともに、上記タービンノズルと上記タービン動翼との上記ダイヤフラム外輪側に5°〜30°のスラント角を設けて拡大流路を形成した軸流タービンにおいて、上記タービンノズルの出口側から見て上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と、上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線とを結ぶわん曲突状部を隣のタービンノズルの周方向に向って形成するとともに、上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線との交点の上記ダイヤフラム内輪側からの高さをWとし、上記タービンノズルの出口側における翼長をHとし、タービン前段落における上記タービン動翼の出口側における翼長をBとするとき、上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線との交点のタービンノズルの翼長に対する高さ比W/Hを、
W/H=50%〜65%
の範囲に設定し、かつ、上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線との交点のタービン動翼の翼長に対する高さ比W/Bを、
W/B=60%〜95%
の範囲に設定したものである。
【0029】
また、本発明に係る軸流タービンは、上記目的を達成するために、請求項2に記載したように、タービンノズルの出口側から見てダイヤフラム内輪側から延びる翼面線の、タービン軸の中心を通るラジアル線に対する傾斜角度をθrとするとき、翼面線の傾斜角度θrを、
θr=10°±5°
の範囲に設定したものである。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る軸流タービンの実施形態を図面および図面に付した符号を引用して説明する。
【0036】
図1は、本発明に係る軸流タービンの第1実施形態を示す概略縦断面図である。
【0037】
本実施形態に係る軸流タービンは、蒸気STの流れ方向に沿って複数段落に配置したタービン段落11を備えて構成されている。
【0038】
タービン段落11は、タービンケーシング12の中央に収容されたタービン軸13の周方向に沿って環状列に配置され、蒸気STの流れの上流側に位置するタービンノズル14と、環状列のタービンノズル14に対応し、その下流側に位置するタービン動翼15とを備えた構成になっている。
【0039】
タービンノズル14は、一端をリング状のダイヤフラム内輪16で支持させ、他端をタービンケーシング12に係合するリング状のダイヤフラム外輪17で支持させている。また、タービン動翼15は、翼有効部18と翼植込み部19とを備え、翼有効部18の頂部にシュラウド20を設けるとともに、翼植込み部19を、例えばフォーク状または鞍型状に形成し、タービン軸13と一体形成するタービンディスク21に植設する構成になっている。
【0040】
また、タービン段落11は、高圧側から低圧側に向って流れる蒸気STに膨張仕事をさせているので、低圧側に向う蒸気STの圧力が低くなり、その比容積が増加する。このため、タービン段落11は、比容積の増加に伴う蒸気STの流れを良好にするため、タービンノズル14およびタービン動翼15のそれぞれの翼長を高くして蒸気STの流路を大きく確保するとともに、タービンノズル14やタービン動翼15の外周側にスラント角δを設けて拡大流路を形成している。
【0041】
外周側にスラント角δを設けて拡大流路を形成したタービンノズル14は、図2に示すように、それぞれの両端をダイヤフラム内輪16およびダイヤフラム外輪17に固設し、各固設位置から隣のタービンノズル14の翼背面22の中央部分に向って延びる翼面線BSL1 ,BSL2 を直線に形成し、かつタービン軸13の中心Oを通るラジアル線Fに対し、角度θt,θrだけタービン軸13の周方向に沿ってずれた位置に形成する。
【0042】
また、タービンノズル14は、その中央部分の翼面線BSL3 を上述の直線に形成した翼面線BSL1 ,BSL2 に滑かに接続し、隣のタービンノズル14の翼背面22方向に向って突状の曲率Rのわん曲線に形成する。
【0043】
また、タービンノズル14は、ダイヤフラム外輪17から隣のタービンノズル14の翼背面22の中央部分に向って延びる直線状の翼面線BSL1 のタービン軸13の中心Oを通るラジアル線Fに対する傾斜角度θtを5°±5°の範囲に設定することが好ましく、さらに、ダイヤフラム内輪16から隣りのタービンノズル14の翼背面22の中央部分に向って延びる直線状の翼面線BSL2 のタービン軸13の中心Oを通るラジアル線Fに対する傾斜角度θrを10°±5°の範囲に設定することが好ましい。傾斜角度θt,θrを、上述の数値の範囲から超えると、蒸気流れの流線の変動に伴ってタービンノズル14の翼効率に悪影響を与えることになる。なお、翼面線BSL1 ,BSL2 は直線状にしているが、曲率の大きな曲面にしてもよい。
【0044】
一方、図2で示した翼面線BSL1 と翼面線BSL2 との交点Qは、その高さ位置の高低設定如何によって蒸気がダイヤフラム内輪16側およびダイヤフラム外輪17側のいずれか一方に、より多く流れる点になる。この交点Qを、タービンノズル14の出口側から見た場合、わん曲突状部と記す。このわん曲突状部を、タービンノズル14の横断方向に沿ってプロットすると、線Vとして表わされる。
【0045】
ところで、本実施形態は、タービンノズル14のダイヤフラム外輪17側にスラント角δを設けて拡大流路に形成し、蒸気の流量が少ないとき拡大流路に渦流が発生することを考慮してわん曲突状部の高さ位置とスラント角δとの関係を調べておく必要がある。
【0046】
今、スラント角δがδ=5°〜30°の範囲内において、タービンノズル14の翼長をHとし、わん曲突状部をプロントした線Vのダイヤフラム内輪16からの高さをWとすると、線Vの高さWのタービンノズル14の翼長Hに対する高さ比W/Hとスラント角δとの関係は、図3に示すように、W/H=50%〜65%の範囲に収まっていれば拡大流路に渦流が発生しないことが認められた。図3に示したわん曲突状部のタービンノズルの翼長に対する高さ比W/Hは、解析計算とモデルタービンによって確認した最も好ましい適用範囲である。
【0047】
このように、本実施形態は、タービンノズル14のダイヤフラム外輪17側にスラント角δ=5°〜30°を設けて拡大流路に形成し、ダイヤフラム外輪17側からの翼面線BSL1 とダイヤフラム内輪16側からの翼面線BSL2 との交点Qのわん曲突状部のタービンノズルの翼長に対する高さ比W/H=50%〜65%の範囲に設定したので、タービンノズル14の拡大流路における渦流の発生を防止することができ、タービンノズル14のダイヤフラム外輪17側の2次流れ損失を低く抑えることができ、タービンノズル14の翼効率を向上させることができる。
【0048】
ところで、本実施形態は、わん曲突状部の高さ比W/Hを設定するにあたり、タービンノズル14を流れる蒸気流線の挙動に着目してなされたものであるが、実際にはタービン前段落から流れてくる蒸気流線の挙動からも影響を受けるので、この点も検討・考察しておく必要がある。
【0049】
再び図11を引用してタービン前段落から流れてくる蒸気流線の挙動を考慮してタービンノズル14におけるわん曲突状部の高さWと、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比W/Bの設定を試みた。
【0050】
今、Bをタービン前段落におけるタービン動翼15の翼長とし、Wをタービンノズル14におけるダイヤフラム内輪(翼ルート部)16からのわん曲突状部の高さ、Lをタービン前段落におけるタービン動翼15の出口端からタービン次段落のタービンノズル14の出口端までの距離、δをタービンノズル14のダイヤフラム外輪(翼チップ部)17側に形成するスラント角、WRをタービンノズル14におけるわん曲突状部とタービンノズル14の翼長Hとの高さ比(WR=W/H)とするとき、タービンノズル14におけるわん曲突状部の高さWとタービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比W/Bは、次式で与えられる。
【0051】
【数17】
【0052】
タービンノズル14のスラント角δが5°の場合、わん曲突状部の高さWと、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比W/Bは、上式(1)を用いて計算すると、H/L=約0.6で、WR=0.5であるから、W/B=約0.6になる。
【0053】
また、スラント角δ=30°の場合、H/L=約1.8で、WR=0.65であるから、わん曲突状部の高さWとタービン動翼15の翼長Bとの高さ比W/Bは、W/B=約0.95になる。
【0054】
このように、本実施形態では、タービン前段落から流れてくる蒸気流線の挙動を考慮するとともに、タービンノズル14のスラント角δが5°〜30°の範囲の場合、わん曲突状部の高さWと、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比W/Bを、
【数18】
W/B=60%〜95%
の範囲内に設定したので、タービンノズル14の2次流れ損失を低く抑えることができ、タービンノズル14の拡大流路における渦流の発生を防止することができ、タービンノズル14の翼効率をより一層向上させて軸流タービンに経済的な運転を行わせることができる。
【0055】
図4は、本発明に係る軸流タービンの第2実施形態を示す概略縦断面図である。なお、第1実施形態の構成部分または対応する部分と同一部分には同一符号を付す。
【0056】
本実施形態に係る軸流タービンに適用されるタービンノズル14は、ダイヤフラム内輪(翼ルート部)16側およびダイヤフラム外輪(翼チップ部)17側のそれぞれから下流側のタービン動翼15の中央部分に向うわん曲突状部を形成する。
【0057】
また、タービンノズル14は、下流側のタービン動翼15の中央部分に向うわん曲突状部を形成するにあたり、図5に示すように、ダイヤフラム外輪17側およびダイヤフラム内輪16側のそれぞれから下流側のタービン動翼15の中央部分に向って延びる翼面線BSL1 ,BSL2 を直線状および曲率大なる曲線のいずれか一方に形成し、各翼面線BSL1 ,BSL2 のダイヤフラム内外輪16,17からの始点のタービン軸の中心を通るラジアル線Fに対する距離をそれぞれZt,Zrとするとともに、翼面線BSL1 ,BSL2 を互いに結ぶ翼面線BSL3 の曲率をRに形成する。さらに、翼面線BSL1 ,BSL2 の接続点Qであるわん曲突状部を翼横断方向に沿ってプロットした線Vは、タービンノズル14のスラント角δ=5°〜30°の範囲内で、その高さWのタービンノズル14の翼長Hに対する高さ比W/Hを、第1実施形態と同様に、
【数19】
W/H=50%〜65%
の範囲に設定したものである。
【0058】
このように、本実施形態では、ダイヤフラム内輪16側およびダイヤフラム外輪17側のそれぞれから下流側のタービン動翼15の中央部分に向うわん曲突状部を形成するとともに、ダイヤフラム外輪17側にスラント角δ=5°〜30°を設けて拡大流路に形成したタービンノズル14において、ダイヤフラム外輪17側からの翼面線BSL1 とダイヤフラム内輪16側からの翼面線BSL2 との接続点Qのわん曲突状部の高さ比W/H=50%〜65%の範囲に設定したので、タービンノズル14の拡大流路における渦流の発生を防止することができ、タービンノズル14のダイヤフラム外輪17側の2次流れ損失を低く抑えることができ、タービンノズル14の翼効率を向上させることができる。
【0059】
また、わん曲突状部の高さ比W/Hの設定は、第1実施形態と同様に、タービン前段落から流れてくる蒸気流線の挙動を考慮して検討・考察しておく必要がある。この場合、わん曲突状部の高さWと、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比W/Bは、上述(1)式で求めることができる。
【0060】
今、タービンノズル14のスラント角δがδ=5°〜30°であるから、第1実施形態における計算と同様に、わん曲突状部の高さWとタービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比W/Bは、W/B=60%〜95%の範囲になる。
【0061】
このように、本実施形態では、タービン前段落から流れてくる蒸気流線の挙動を考慮する一方、ダイヤフラム内輪16側およびダイヤフラム外輪17側のそれぞれから下流側のタービン動翼15の中央部分に向って突状の曲面を形成するとともに、ダイヤフラム外輪17側にスラント角δ=5°〜30°を設けて拡大流路に形成したタービンノズル14において、わん曲突状部の高さWと、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bと高さ比W/Bを、
【数20】
W/B=60%〜95%
の範囲内に設定したので、タービンノズル14の2次流れ損失を低く抑えることができ、タービンノズル14の拡大流路における渦流の発生を防止することができ、タービンノズル14の翼効率をより一層向上させて軸流タービンに経済的な運転を行わせることができる。
【0062】
図6および図7は、本発明に係る軸流タービンの第3実施形態を示す概略図で、図6は軸流タービンの縦断面図を、図7は、タービンノズルの後流側から見た概略斜視図をそれぞれ示している。なお、第1実施形態の構成部分または対応する部分と同一部分には同一符号を付す。
【0063】
本実施形態に係る軸流タービンに適用されるタービンノズル14は、ピッチをT、スロートをSとするとき、幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の最大値のダイヤフラム内輪(翼ルート部)16側からダイヤフラム外輪(翼チップ部)17側に向う最大高さ位置Wmax を、翼長Hに対し、
【数21】
Wmax /H=50%〜70%
の範囲に設定したものである。なお、図7の符号中、Srはダイヤフラム内輪16側のスロート、Spはタービンノズル14の翼中央部におけるスロート、Smax はタービンノズル14の最大高さにおける最大スロート、Stはダイヤフラム外輪17側のスロートをそれぞれ示している。
【0064】
一般に、タービンノズル14における幾何学的な流出角 sin-1(S/T)を、その高さ方向に沿って適正な位置に設定しておかないと、タービンノズル14は、ダイヤフラム外輪17側にスラント角δ=5°〜30°の拡大流路を形成しているので、蒸気流量が少ないとき、拡大流路に渦流を発生させることがあった。
【0065】
本実施形態は、このような点に着目したもので、拡大流路の渦流の発生を抑制するためにダイヤフラム外輪17側にスラント角δ=5°〜30°の拡大流路を形成したタービンノズル14において、最大幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の翼長方向の最大高さ位置Wmax を、翼長Hに対して、上述のWmax /H=50%〜70%の範囲に設定される。この範囲は、計算結果およびモデルタービンで確認した最も好ましい適用範囲である。
【0066】
また、最大幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の最大高さ位置Wmax の設定は、第1実施形態と同様に、タービン前段落から流れてくる蒸気流線の挙動を考慮して検討・考察しておく必要がある。
【0067】
この場合、最大幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の最大高さ位置Wmax と、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比Wmax /Bは上述(1)式と同一にして求めることができる。すなわち、
【数22】
【0068】
今、タービンノズル14のスラント角δがδ=5°〜30°であるから、第1実施形態における計算と同様に、最大幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の最大高さ位置Wmax と、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比Wmax /Bは、Wmax /B=55%〜100%の範囲になる。
【0069】
このように、本実施形態では、タービン前段落から流れてくる蒸気流線の挙動を考慮する一方、ダイヤフラム外輪17側にスラント角δ=5°〜30°を設けて拡大流路に形成したタービンノズル14において、最大幾何学的な流出角 sin-1(S/T)の最大高さ位置Wmax と、タービン前段落におけるタービン動翼15の翼長Bとの高さ比Wmax /Bを、
【数23】
Wmax /B=55%〜100%
の範囲内に設定したので、タービンノズル14の2次流れ損失を低くすることができ、タービンノズル14の拡大流路における渦流の発生を防止することができ、タービンノズル14の翼効率をより一層向上させて軸流タービンに経済的な運転を行わせることができる。
【0070】
【発明の効果】
以上の説明のとおり、本発明に係る軸流タービンは、ダイヤフラム外輪側スラント角δ=5°〜30°を設けて拡大流路を形成したタービンノズルにおいて、ダイヤフラム外輪側およびダイヤフラム内輪側のそれぞれに向う押圧力を発生させる翼面線の交点としてのわん曲突状部の高さを、翼中央部分よりもややダイヤフラム外輪側の適正高さ位置に設定したので、2次流れ損失を低く抑えてタービンノズルの翼効率を向上させることができる。
【0071】
また、本発明に係る軸流タービンは、ダイヤフラム外輪側にスラント角δ=5°〜30°を設けて拡大流路を形成したタービンノズルにおいて、幾何学的な流出角の最大高さを、翼中央部分よりもややダイヤフラム外輪側の適正高さ位置に設定したので、2次流れ損失を低く抑えてタービンノズルの翼効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る軸流タービンの第1実施形態を示す概略縦断面図。
【図2】本発明に係る軸流タービンの第1実施形態に適用されるタービンノズルの出口側から見た概略斜視図。
【図3】本発明に係る軸流タービンの第1実施形態において、タービンノズルのダイヤフラム外輪側(翼チップ部側)にスラント角を設けたときのわん曲突状部の高さとタービンノズルの翼長との高さ比の分布線図。
【図4】本発明に係る軸流タービンの第2実施形態を示す概略縦断面図。
【図5】本発明に係る軸流タービンの第2実施形態に適用されるタービンノズルの側断面図。
【図6】本発明に係る軸流タービンの第3実施形態を示す概略縦断面図。
【図7】本発明に係る軸流タービンの第3実施形態に適用されるタービンノズルの出口側から見た概略斜視図。
【図8】従来の軸流タービンを示す概略縦断面図。
【図9】従来の軸流タービンを示す概略展開平面図。
【図10】コントロールボルテックス法を用いたタービンノズルの流出角と、フリーボルテックス法を用いたタービンノズルの流出角とを対比させた流出角分布線図。
【図11】タービンノズルに発生する2次流れ損失を説明する模式図。
【図12】従来のタービンノズルの実施例を示す概略模式図。
【図13】図12で示したタービンノズルの圧力損失を示す圧力損失分布線図。
【図14】従来のタービンノズルの別の実施例を示す概略断面図。
【図15】従来のタービンノズルの別の実施例を示す下流側から見た概略斜視図。
【符号の説明】
1 タービンケーシング
2 タービン軸
3 タービンノズル
4 タービン動翼
5 ダイヤフラム内輪
6 ダイヤフラム外輪
7 翼有効部
8 翼植込み部
9 シュラウド
10 タービンディスク
11 タービン段落
12 タービンケーシング
13 タービン軸
14 タービンノズル
15 タービン動翼
16 ダイヤフラム内輪
17 ダイヤフラム外輪
18 翼有効部
19 翼植込み部
20 シュラウド
21 タービンディスク
22 翼背面
Claims (2)
- ダイヤフラム外輪とダイヤフラム内輪との間に形成される環状流路の周方向に沿って配置したタービンノズルと、このタービンノズルに対応し、下流側に配置したタービン動翼と、上記タービンノズルと上記タービン動翼を組み合せて構成したタービン段落を軸方向に複数配置するとともに、上記タービンノズルと上記タービン動翼との上記ダイヤフラム外輪側に5°〜30°のスラント角を設けて拡大流路を形成した軸流タービンにおいて、上記タービンノズルの出口側から見て上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と、上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線とを結ぶわん曲突状部を隣のタービンノズルの周方向に向って形成するとともに、上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線との交点の上記ダイヤフラム内輪側からの高さをWとし、上記タービンノズルの出口側における翼長をHとし、タービン前段落における上記タービン動翼の出口側における翼長をBとするとき、上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線との交点のタービンノズルの翼長に対する高さ比W/Hを、
W/H=50%〜65%
の範囲に設定し、かつ、上記ダイヤフラム外輪側から延びる翼面線と上記ダイヤフラム内輪側から延びる翼面線との交点のタービン動翼の翼長に対する高さ比W/Bを、
W/B=60%〜95%
の範囲に設定したことを特徴とする軸流タービン。 - タービンノズルの出口側から見てダイヤフラム内輪側から延びる翼面線の、タービン軸の中心を通るラジアル線に対する傾斜角度をθrとするとき、翼面線の傾斜角度θrを、
θr=10°±5°
の範囲に設定したことを特徴とする請求項1記載の軸流タービン。
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