JP4089307B2 - 障子の外れ止め装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、枠の中でスライドする障子のための外れ止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
サッシの障子は、上に持ち上げて障子の下部を下枠から浮かせることでサッシ枠から外すことができるが、強風によって障子が持ち上がって外れたり、泥棒が室外から簡単に障子を外せるようでは困るので、通常障子には上下方向の動きを規制する外れ止め装置が設けられている。外れ止め装置は、簡単なものとしては、上下方向の長孔を空けたプレートを障子の竪框の上部にネジで取り付け、プレートの上部をサッシの上枠に当接させることにより障子の上下動を規制するものがあった。この構造だと、障子の取り付け・取り外しの際にいちいちネジを緩めてプレートを動かさねばならず煩雑であり、外れ止めを掛け忘れることもあった。
【0003】
特公平6−84702号公報には、障子を閉めるだけで自動的に外れ止めが掛かる装置が開示されている。この装置は図8に示すように、障子96の戸当り框90の下部に設けられ、障子を閉めた時にサッシ竪枠97の突条91に衝接する衝接突片92と、戸当り框の室内側に出没する外れ止め突片93とが90度以上の角度を開いて一体に形成された回動体を垂直な軸94で軸支して備えており、障子を閉めると衝接突片92が竪枠の突条91に衝接して回動体が回動し、外れ止め突片93が戸当り框90から突出してサッシの下枠に長手方向に設けた突条95の下に潜り込むことで、障子の浮上がりが規制される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の障子の自動外れ止め装置において外れ止めの解除を行うには、衝接突片92に爪やドライバー等の先を引っ掛けて回動体を回動させ、外れ止め突片93を戸当り框90内に引っ込める必要があるが、その時衝接突片92は戸当り框内部の奥の方にあって、戸当り框の内壁に密着しており、これを操作するのは容易ではなかった。またこの装置では、衝接突片に設けた小突起が支持フレームに設けた凹部に嵌合することで外れ止め状態が保持される構造となっているが、小突起と凹部を確実に嵌合させるために高い精度で部品の加工・組み立てを行わねばならず、また長年使用するうちに小突起が摩滅し、外れ止めが自然に外れてしまうことがあった。
【0005】
本発明は、以上に述べたような実情に鑑みてなされたものであって、外れ止めの解除を容易に行うことができ、且つ外れ止めが掛かった状態で確実にロックすることのできる障子の外れ止め装置の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するために本発明の障子の外れ止め装置は、戸当り框の竪枠対向面の下端部に固定する本体と、本体に垂直軸で水平回動自在且つ上下動自在に軸支した外れ止め部材とを備え、外れ止め部材は、竪枠側に延びる解除操作片と室内外方向に延びる衝接外れ止め片とで構成する上面視略L字状部分を有し、そのコーナー部分で本体に軸支してあり、解除操作片は衝接外れ止め片よりも短く戸当り框内に収まり、衝接外れ止め片の室内側端部を下枠の長手方向に沿って室外側に突出形成した突条の下面に当接自在な外れ止め部とし、衝接外れ止め片の室内外方向の中間部を竪枠との衝接自在部としてあり、本体は、外れ止め部材を軸支する垂直軸を室外側に有し、衝接外れ止め片の下面をガイドするガイド部と、衝接外れ止め片が落ち込み係合する係合凹溝とをそれぞれ室内側に有し、ガイド部は竪枠側から見て奥側が高くなった傾斜面を有し、係合凹溝は傾斜面の上縁に連続して設けてあり、障子を閉めると衝接外れ止め片が竪枠と衝接して回動すると共に傾斜面をスライドして係合凹溝に落ち込み、外れ止め部材の回動が規制されることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図5はサッシの室内側正面図であり、図6はそのサッシの横断面図である。このサッシは、サッシ枠23と、内障子15と外障子14を備える一般的な引き違いサッシであり、外障子14の浮上がりを防止するため、外障子の戸当り框1の下端部に本発明の外れ止め装置16を設置するとともに、下框17下部の召し合わせ部18側に浮上がり防止片19を取り付けてある。
【0008】
本発明の外れ止め装置16は、図3と図4に示すように、本体3と、本体の左側(取付状態では室外側となる)に上下に挿通した垂直軸4と、垂直軸に軸支した外れ止め部材5とからなる。外れ止め部材5は、棒状の解除操作片6と衝接外れ止め片7とにより上面視略L字状に構成してあり、解除操作片6と衝接外れ止め片7が交わるコーナー部分29に垂直軸4が貫通している。解除操作片6と衝接外れ止め片7とは、略45度の角度をなしている。また、解除操作片6は短く、衝接外れ止め片7は長く形成してあり、回動することで衝接外れ止め片7の先端部が本体の右側(室内側)に出没する。なお衝接外れ止め片7は、後述するように先端部が障子の浮上がりを防止する外れ止め部となり、長手方向の中間部が竪枠との衝接自在部となっている。本体は、中ほどの高さ位置に前面側から切り欠き20を設けてあり、その切り欠き20内に外れ止め部材5が配置され、外れ止め部材5は垂直軸4を支点として水平回動し、且つ上下に動くようになっている。本体右側の切り欠き20の下面は、衝接外れ止め片7の中間部を下方よりガイドするガイド部8となっており、ガイド部8は奥側に向かって高くなる傾斜面9を有しており、傾斜面9のさらに奥側に、衝接外れ止め片7が落ち込み係合する係合凹溝10を、傾斜面9の上縁に連続して設けてある。係合凹溝10に衝接外れ止め片7が落込むと、外れ止め部材5は回動が規制されるが、解除操作片6に指を掛けて持ち上げるようにすれば回動させられる。また、本体には固定ネジ挿通用の抜き孔21を設けてあり、本体右側の突出部分の左側面は、テーパー面22となっている。
【0009】
図1と図2は、上記の外れ止め装置16が実際に外障子14に取り付いた状態を示している。外れ止め装置16は、障子の戸当り框1の竪枠11に面した凹部内に収められ、本体3の裏面を竪枠対向面2に当接してボルト24で固定してある。図1(イ)(ロ)は、外れ止めが掛かる前と、外れ止めが掛かった後の外れ止め部材5の状態を上から見た図である。外れ止めが掛かる前の状態では、衝接外れ止め片7は斜めになって戸当り框1の幅内に収まっている。外障子14をサッシ枠に取り付け・取り外す時にはこの状態で行うが、本体のガイド部8に上り勾配の傾斜面9を設けてあることで、外障子14を傾けても衝接外れ止め片7が室内側に向けて回動することはなく、作業の邪魔にならない。図1(イ)の状態から外障子14を閉めると、竪枠11に長手方向に設けてある突条25に衝接外れ止め片7の中間部が衝接し、外れ止め部材5は垂直軸4を支点として室内側に向けて回動する。すると、衝接外れ止め片7の先端部が戸当り框1の室内側に突出し、図2に示すように、下枠12の長手方向に沿って室外側に突出形成した突条13の下に差し込まれる。この状態で外障子14を持ち上げようとすれば、衝接外れ止め片7の先端部(外れ止め部)が突条13の下面に当接するので、外障子14の浮上がりが規制される。この時、衝接外れ止め片7の中間部が本体の係合凹溝10に落ち込み、外れ止め部材5の回動が規制されているので、外れ止めが掛かった状態でロックされることとなる。またこの時、解除操作片6の方は戸当り框1の凹部内で竪枠11に向けて突き出ているので、指などを容易に掛けることができ、解除操作片6を指で上方に持ち上げながら室外側に回動させることで、外れ止めを簡単に解除できる。また、外障子14を閉めた時に本体のテーパー面22に竪枠の突条25が当接することで、障子の引き寄せ作用(外障子を室内側に引き寄せて、障子同士の隙間をなくす作用)が得られる。またこの外れ止め装置は、解除操作片6の位置によって、外れ止めが掛かった状態なのかそうでないのかが目視により瞬時に判断できる。
【0010】
図7は、外障子14の召し合わせ部18側の浮上がりを防止する浮上がり防止片19の取付状態を示している。浮上がり防止片19は、下框17の下面にビス26で固定してあり、下框17から室内側に向けて外れ止め部27が突出している。外れ止め部27は、下枠の突条13の下に潜り込み、外障子14の浮上がりを防止する。下枠の突条13には、図6に示すように障子の召し合わせ部18の真下位置に切り欠き28が設けてあって、外障子14をサッシ枠23に取り付け・取り外す時は、その切り欠き28に浮上がり防止片19の外れ止め部27を通過させる。なお切り欠き28は、召し合わせ部18の水抜き穴を兼ねている。
【0011】
本発明の外れ止め装置は、以上に述べた実施形態には限定されない。外れ止め部材や本体の形状は、機能を発揮することができる範囲で適宜変更することができる。例えば外れ止め部材は、上から見て略L字状部分を有していれば良く、一枚の板から形成した平面的なものに限らず、解除操作片と衝接外れ止め片が上下に段違い状となったものでも良い。またL字状といっても、解除操作片と衝接外れ止め片の成す角度が必ずしも90度前後である必要はなく、実施形態に示すように45度前後としても良く、必要な回動可動範囲が確保でき且つ外れ止めの解除に支障のない範囲で変更できる。
【0012】
【発明の効果】
本発明の外れ止め装置は、外れ止め部材に解除操作片を有しているので、外れ止めの解除を、特別な工具を用いることなく簡単に行える。また、外れ止めが掛かった状態で衝接外れ止め片が本体の係合凹溝に落ち込み、外れ止め部材の回動が規制されるので、外れ止めが掛かった状態で確実にロックされる。さらに、本体のガイド部に設けた傾斜面の作用により、外れ止めが解除された状態を保持できるので、障子をサッシ枠に取り付け、取り外す際の作業性も良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)(ロ)外れ止め装置の障子への取付き状態を示すサッシの横断面図であって、外れ止めが掛かる前の状態と外れ止めが掛かった時の状態を示す。
【図2】外れ止め装置の障子への取付き状態を示すサッシの縦断面図である。
【図3】(イ)(ロ)外れ止め装置の正面図と側面図である。
【図4】図3(イ)におけるA−A断面図である。
【図5】サッシの室内側正面図である。
【図6】サッシの横断面図である。
【図7】浮上がり防止部材の取付き状態を示すサッシの縦断面図である。
【図8】(イ)(ロ)従来の障子の外れ止め装置の構造を簡単に示すサッシの横断面図であって、外れ止めが掛かる前の状態と外れ止めが掛かった時の状態を示す。
【符号の説明】
1 戸当り框
2 竪枠対向面
3 本体
4 垂直軸
5 外れ止め部材
6 解除操作片
7 衝接外れ止め片
8 ガイド部
9 傾斜面
10 係合凹溝
11 竪枠
12 下枠
13 突条
14 外障子
29 コーナー部分

Claims (1)

  1. 戸当り框の竪枠対向面の下端部に固定する本体と、本体に垂直軸で水平回動自在且つ上下動自在に軸支した外れ止め部材とを備え、外れ止め部材は、竪枠側に延びる解除操作片と室内外方向に延びる衝接外れ止め片とで構成する上面視略L字状部分を有し、そのコーナー部分で本体に軸支してあり、解除操作片は衝接外れ止め片よりも短く戸当り框内に収まり、衝接外れ止め片の室内側端部を下枠の長手方向に沿って室外側に突出形成した突条の下面に当接自在な外れ止め部とし、衝接外れ止め片の室内外方向の中間部を竪枠との衝接自在部としてあり、本体は、外れ止め部材を軸支する垂直軸を室外側に有し、衝接外れ止め片の下面をガイドするガイド部と、衝接外れ止め片が落ち込み係合する係合凹溝とをそれぞれ室内側に有し、ガイド部は竪枠側から見て奥側が高くなった傾斜面を有し、係合凹溝は傾斜面の上縁に連続して設けてあり、障子を閉めると衝接外れ止め片が竪枠と衝接して回動すると共に傾斜面をスライドして係合凹溝に落ち込み、外れ止め部材の回動が規制されることを特徴とする障子の外れ止め装置。
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