JP4088885B2 - 連続溶融金属めっき用ロール - Google Patents

連続溶融金属めっき用ロール Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼板に亜鉛めっき等の金属めっきを施す際に溶融金属浴中に浸漬して用いられるシンクロールやサポートロール等の連続溶融金属めっき用ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
連続溶融金属めっき装置は、表面を清浄、活性化した鋼板を亜鉛等の溶融金属浴中に浸漬、走行させながら連続的にめっきを行うものである。その際、シンクロールやサポートロール等の連続溶融金属めっき用ロールが溶融金属浴中に浸漬されて用いられる。溶融亜鉛の場合、浴中温度は約480℃になる。シンクロールは、溶融金属浴中の底部に配置され、浴中に送られてきた鋼板の進行方向を上方の浴面側に変えるものである。通常、シンクロールの回転動力は、鋼板の走行移動によって駆動トルクが付与される。また、サポートロールは、一対のロールからなりシンクロールを通過した後の浴面に近い位置に設けられ、外部のモータによりスピンドルを介して駆動され、鋼板を挟み込み、鋼板のパスラインを保ち、シンクロールを通過した際に生じる鋼板の反りを矯正する。
【0003】
従来の連続溶融金属めっき用ロールとして、例えば特許文献1には、ロール胴部とロール軸部を窒化ケイ素系セラミックスにより中空状に形成し、ロール胴部の両端部にロール軸部を螺合により接合し、軸部の外周に溶融金属を排出するための孔を形成した連続溶融金属めっき用ロールが記載されている。これは耐食性、耐熱性、耐摩耗性に優れる、ロールを軽量化でき回転しやすい、ロールを浴中から引き揚げた際に割れを防止できる、ロール全体をセラミックスにより長尺化できるという利点を有する。
【0004】
特許文献2には、ロール胴部とロール軸部を窒化ケイ素系セラミックスにより中空状に形成し、ロール軸部をロール胴部内面にねじ接合し、ねじの山部および谷部に平坦部を形成した連続溶融金属めっき用ロールが記載されている。また、熱膨張係数がセラミックスに近い耐熱性無機接着剤などの緩衝材をねじ間に介在させたり、ねじの表面にめっきや溶射を施すことが記載されている。これは前述の文献の利点に加えて、ねじの破壊を防止できるという利点を有する。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−89837号公報
【特許文献2】
特開2002−161347号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
連続溶融金属めっき用ロールは、外部の駆動装置により強制的に駆動される駆動式と、駆動装置を介さない無駆動式の用途に分けられる。駆動式の場合、ロールの駆動軸はロールを駆動させるスピンドルシャフトにより回転させられ、一方ロール胴部も鋼板から摩擦力を受け鋼板の進行方向に回転させられる。しかしながら、ロールを駆動させるスピンドルシャフトおよびロールのクラッチ部は自在継手の形式をとるため、スピンドルシャフトが常に一様な回転をしてもロール駆動軸は一様な回転をせず速度変動を生じる。
【0007】
この速度変動により、前記従来の連続溶融金属めっき用ロールは、ロール胴部のねじ接合が緩められ、ロール軸部がロール胴部から抜けて外れやすいという問題があった。
【0008】
また、ロール胴部とロール軸部を接合して組立てる際やロールを金属めっき浴に浸漬させる際、あるいは実機で使用中にトルクが付加される際に、ロール胴部とロール軸部のねじ接合部に応力集中が発生し、未だねじ接合部に割れが生じやすい課題は残っていた。
【0009】
さらに、前記従来の連続溶融金属めっき用ロールは、ロール胴部とロール軸部を構成する窒化ケイ素系セラミックスの強度と熱伝導率が特に関係する耐熱衝撃性が未だ十分といえず、使用時に熱衝撃によりロールが破壊するおそれがあった。
【0010】
そこで、本発明はこのような事情に鑑みて、従来の連続溶融金属めっき用ロールの改良を図り、使用中にロール軸部がロール胴部から抜けることを防止するとともに、ロール軸部とロール胴部との接合部に割れが発生することを抑えることができる、また窒化ケイ素系セラミックスの耐熱衝撃性を向上させ、使用時に熱衝撃によりロールが破壊することを防止した連続溶融金属めっき用ロールを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の連続溶融金属めっき用ロールは、中空状のセラミックスからなるロール胴部とロール軸部を有し、ロール胴部の片方の端部に駆動側のロール軸部を焼結により一体に形成し、ロール胴部の他方の端部に別体の従動側のロール軸部をねじ接合又は焼嵌めの嵌合により接合して構成され、駆動側のロール軸部を駆動装置により駆動させることを特徴とする。
【0013】
前記の本発明において、ロール胴部と一体に形成される側のロール軸部に、溶融金属を排出するための孔を形成したことを特徴とする。前記セラミックスが窒化ケイ素を主成分とする焼結体からなり、該焼結体は常温における熱伝導率が50W/(m・K)以上であることを特徴とする。前記窒化ケイ素を主成分とする焼結体は、アルミニウムの含有量が0.2重量%以下、酸素の含有量が5.0重量%以下であることを特徴とする。前記窒化ケイ素を主成分とする焼結体は、相対密度が98%以上であり、常温における4点曲げ強度が700MPa以上であることを特徴とする。
【0014】
また、本発明はロールを駆動装置により駆動させる駆動式のロールに用いることに適している。駆動軸側のロール軸部には大きな負荷がかかりやすいため、ロール軸部をロール胴部と一体に形成することにより、それに十分耐え得ることができる。
【0015】
【作用】
本発明の連続溶融金属めっき用ロールは、ロール胴部の両端部あるいは一端部(一端部の場合は駆動軸側)に、ロール胴部より径小にしたロール軸部を連続的に一体に形成することにより、ロール軸部とロール胴部の接合部が皆無あるいは減少するので、使用中に回転トルクが付与されてもロール軸部が回転して緩んでロール胴部から抜けることや、ロール軸部とロール胴部との接合部に割れが発生する問題はほぼ解消される。
【0016】
また、本発明はロールを形成する材料自体の熱伝導率を高めることにより、実際の連続溶融金属めっきラインにおいて昇温、冷却による熱がロールの表面を経て内部まで速く到達して耐熱衝撃性が高まる。通常の窒化ケイ素系焼結体は、常温における熱伝導率が高々30W/(m・K)程度であるが、本発明における窒化ケイ素系焼結体は、常温における熱伝導率が50W/(m・K)以上とすることで十分な耐熱衝撃性を確保した。窒化ケイ素系焼結体中に不純物として存在するアルミニウムおよび酸素の含有量を低減することにより、好ましくは焼結体中のアルミニウムの含有量が0.2重量%以下、酸素の含有量が5.0重量%以下とすることにより、常温における熱伝導率が50W/(m・K)以上を達成することができる。常温における熱伝導率は60W/(m・K)以上がより好ましい。
【0017】
窒化ケイ素系焼結体中に不純物として存在する異種イオン、特にアルミニウム、酸素はフォノン散乱源となり熱伝導率を低減させる。窒化ケイ素系焼結体は、窒化ケイ素粒子相とその周囲の粒界相とから構成され、アルミニウムおよび酸素はこれら二相にそれぞれ含有される。アルミニウムは、窒化ケイ素の構成元素であるケイ素のイオン半径に近いため窒化ケイ素粒子内に容易に固溶する。アルミニウムの固溶により窒化ケイ素粒子自身の熱伝導率が低下し、結果として焼結体の熱伝導率が著しく低下する。
【0018】
また、焼結助剤として主に酸化物を添加するため、酸素の多くは粒界相成分として存在する。焼結体の高熱伝導化を達成するには、主相の窒化ケイ素粒子に比べて熱伝導率が低い粒界相の量を低減することが肝要であり、焼結助剤成分の添加量を相対密度85%以上の焼結体が得られる量を最小限とし、酸素量を低減させることが必要である。
【0019】
また、窒化ケイ素を主成分とする焼結体は、十分な強度を確保するために、相対密度が98%以上であり、常温における4点曲げ強度が700MPa以上であることが好ましい。また、窒化ケイ素系焼結体中の窒化ケイ素粒子の性状を最適化することにより、温度測定中の機械的応力および衝撃に十分に耐えられる曲げ強度を得ることができる。窒化ケイ素系焼結体中のβ型窒化ケイ素粒子のうち、短軸径5μm以上のβ型窒化ケイ素粒子の割合が、10体積%以上では焼結体の熱伝導率は向上するが、組織中に導入された粗大粒子が破壊の起点として作用するため破壊強度が著しく低下し、700MPa以上の曲げ強度が得られない。したがって、窒化ケイ素系焼結体中のβ型窒化ケイ素粒子のうち、短軸径5μm以上のβ型窒化ケイ素粒子の割合が10体積%未満であることが好ましい。同様に、組織中に導入された粗大粒子が破壊の起点として作用することを抑えるために、β型窒化ケイ素粒子のアスペクト比が15以下であることが好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、連続溶融金属めっき装置のサポートロールに窒化ケイ素系セラミックスを適用した実施例について説明する。図3は連続溶融金属めっき装置の概略を示す。図3において、焼鈍炉から送出された鋼板1は、酸化防止のスナウト2を通り、亜鉛の溶融金属浴3の中に浸漬される。そして、鋼板1は溶融金属浴3中の底部に懸架されたシンクロール4により進行方向を変えられ浴面側に上昇する。次いで、浴面に近い位置に浸漬、支持された一対のロールからなるサポートロール5で鋼板1を挟み込み、鋼板1の反りや振動を防止する。続いて、溶融金属浴3面の上方にあるガスワイピング6によって高速ガスを吹き付け、そのガス圧、吹き付け角度により付着めっきの厚さを均一に調整する。このようにして、めっきが施された鋼板1は次の工程に送られる。この連続溶融金属めっき装置に、本発明の特徴を有するサポートロール5を装備した。
【0021】
図1は参考実施例であるサポートロール11の概略断面図を示す。図1において、サポートロール11は、中空円筒状のロール胴部12、駆動側のロール軸部15、駆動側と反対の位置にある従動側のロール軸部16を有し、ロール胴部12の両端部にロール胴部12より径小にしたロール軸部15、16の両軸が一体的に形成されている。サポートロール11は、溶融金属浴に対して優れた耐食性、耐熱衝撃性、高温高強度特性を有する窒化ケイ素系セラミックスにより形成した。
【0022】
本実施例では、次のようにサポートロール11を作製した。平均粒径0.5μmの窒化ケイ素粉末に、焼結助剤として、平均粒径0.2μmの酸化マグネシウム粉末を3.0重量%、平均粒径2.0μmの酸化イットリウム粉末を3.0重量%添加し、適量の分散剤を加えエタノール中で粉砕、混合した。ついで、噴霧乾燥後、篩を通して造粒した後、ゴム型に充填し、静水圧により冷間静水圧プレス(CIP)を行い、所定形状の中空状のロールとなる成形体を作製した。この成形体を1950℃、60気圧の窒素ガス雰囲気中で5時間焼成し、本発明の連続溶融金属めっき用ロールに用いられる窒化ケイ素セラミックス焼結体を得た。
【0023】
得られた焼結体を所定の形状に機械加工して、中空部13、溶融金属を排出するための孔14を有する中空円筒状のロール11を作製した。ロール胴部12は、外径210mm、内径165mm、長さ1400mmの中空円筒体からなる。ロール胴部12の外周面は鋼板1が接触して通板される面である。
【0024】
ロール軸部15およびロール軸部16は、ロール胴部12の端部から連続的に一体で形成される。ロール軸部15およびロール軸部16の主要部分は、外径140mm、内径80mm、全長470mmである。ロール軸部15は駆動側の軸部であり、溶融金属浴の外部に設けられた駆動モータ(図示せず)によりスピンドル(図示せず)を介して回転される。ロール軸部15の端部には、スピンドルと結合させるためのクラッチ部材(図示せず)が取り付けられる。ロール軸部16は従動側の軸部であり、すべり軸受で支持される。
【0025】
このサポートロール11には、回転軸方向に、ロール軸部15、ロール胴部12、ロール軸部16を貫いた中空部13が形成される。サポートロール11を溶融金属浴中に浸漬したとき、この中空部13内に溶融金属が侵入し充たされる。一方、サポートロール11を溶融金属浴中から引き揚げた際には、中空部13両端の開口部から溶融金属が円滑に排出されるとともに、ロール胴部12とロール軸部15、16との接合部分に設けた溶融金属を排出するための孔14からも溶融金属が円滑に排出され、ロールの中空部13内部に溶融金属が溜まることがないのでロールの割れを防ぐことができる。
【0026】
本実施例のようなロール胴部の両端部にロール軸部を一体に形成した場合、溶融金属排出孔14は、ロール軸部15およびロール軸部16の少なくとも一つの軸部に設ければよい。また、溶融金属排出孔14は、ロール胴部12内に溶融金属を溜めないようにロール胴部12の最内周面に向けて開口するようにする。溶融金属排出孔14は、円、楕円、角状等いかなる形状でも構わず、ロール軸部15、16の円周上に均等割りに多数の孔を穿設するのが望ましい。
【0027】
また、前記本発明の窒化ケイ素系セラミックス焼結体と同様に作製した焼結体から、直径10mm×厚さ3mmの熱伝導率および密度測定用の試験片、縦3mm×横4mm×長さ40mmの4点曲げ試験片を採取した。密度はJIS R2205に基づいてアルキメデス法から求めた。相対密度はJIS R2205に準拠したアルキメデス法により実測密度を求めこれを計算により算出した理論密度で除した値とした。熱伝導率はレーザーフラッシュ法JIS R1611に準拠して常温での比熱および熱拡散率を測定し熱伝導率を算出した。4点曲げ強度は常温にてJIS R1601に準拠して測定を行った。
【0028】
また、窒化ケイ素粒子の体積%は、焼結体をフッ化水素酸にて粒界ガラス相を溶出することにより、窒化ケイ素粒子を個々に取り出しSEM観察して求めた。本発明では、面積%の値を体積%として評価した。窒化ケイ素系焼結体中のアルミニウム含有量は誘導プラズマ発光分析法(略称ICP法)により、酸素含有量は赤外線吸収法により測定した。
【0029】
本発明の窒化ケイ素系焼結体からなるロールは、相対密度が99.2%、常温における熱伝導率が70W/(m・K)、常温における4点曲げ強度が940MPaであった。また、窒化ケイ素系焼結体中のアルミニウムの含有量が0.01重量%、酸素の含有量が0.1重量%、窒化ケイ素系焼結体中のβ型窒化ケイ素粒子のうち短軸径が5μm以上のβ型窒化ケイ素粒子の割合が2体積%であった。
【0030】
このように構成した本発明のサポートロールを図3に示す連続溶融金属めっき装置において、板厚が2mm、板幅が1300mmのSUS300系ステンレス鋼板を亜鉛めっき処理したところ、約1ヶ月の連続使用後、サポートロールは侵食、摩耗が殆ど見られなく、また熱伝導率が50W/(m・K)以上であるためロール表面に亀裂は見られず耐熱衝撃性に優れることを確認できた。また、ロール自重が軽いので回転しやすく、起動および鋼板の走行速度の変化に良好に追従し、さらに摩耗によるロールや鋼板の振動の発生を抑えられるので高品質なめっき特性の鋼板が得られた。
【0031】
図2は本発明の一例であるサポートロール11の概略断面図を示す。図2において、サポートロール11は、中空円筒状のロール胴部12、駆動側のロール軸部15、従動側のロール軸部16(ロール軸部17)を有し、ロール胴部12の片方の端部にロール軸部15を連続的に一体に形成し、ロール胴部12の他方の端部に別体のロール軸部17を接合して構成した。サポートロール11は、前述の実施例同様に、溶融金属浴に対して優れた耐食性、耐熱衝撃性、高温高強度特性を有する窒化ケイ素系セラミックスにより形成した。
【0032】
ロール胴部12は、外径210mm、内径165mm、長さ1400mmの中空円筒体からなる。ロール胴部12の外周面は鋼板1が接触して通板される面である。ロール胴部12の片端部(従動軸側)の内周に、端面から奥行き約60mmの範囲に雌ねじを設けた。
【0033】
駆動軸側は従動軸側に比べ、機械的な負荷がかかるため、より強固に形成する必要がある。そのため、駆動側のロール軸部15は、ロール胴部12の端部から連続的に一体で形成した。ロール軸部15の主要部分は、外径140mm、内径80mm、全長470mmである。ロール軸部15は、溶融金属浴の外部に設けられた駆動モータ(図示せず)によりスピンドル(図示せず)を介して回転され、ロール軸部15の端部には、スピンドルと結合させるためのクラッチ部材(図示せず)が取り付けられる。
【0034】
ロール軸部17は、すべり軸受で支持される従動側の軸部であり、ロール胴部12およびロール軸部15と同じ窒化ケイ素系セラミックスにより別個に作製した。軸となる細径側(図2では軸部17の左側)は、外径120mm、内径80mmである。ロール胴部12と接合される太径側(図2では軸部17の右側)は、外径175mm、内径130mmである。細径側と太径側の長さを合わせた軸部17の全長は420mmである。太径側の軸部17の端部外周に、ロール胴部12と接合させるための雄ねじを設けた。
【0035】
このようなロール軸部15が一体形成されたロール胴部12の片端部に、ロール軸部17を螺合させることにより、本発明のサポートロール11を組立てた。ロール胴部12とロール軸部17の接合は、ねじ接合以外に焼嵌め等の嵌合により接合してもよい。このサポートロール11には、回転軸方向に、ロール軸部15、ロール胴部12、ロール軸部17を貫いた中空部13が形成される。溶融金属を排出するための孔14は、ロール軸部17に設けると、ねじ接合した接合部18から破壊しやすくなるので、ロール胴部12と一体に形成された駆動側のロール軸部15に設けた。
【0036】
以上、サポートロールの実施例について述べたが、本発明はシンクロールなど各種の連続溶融金属めっき用ロールに適用できることは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】
本発明の連続溶融金属めっき用ロールは、使用中にロール軸部がロール胴部から抜けることを防止するとともに、ロール軸部とロール胴部との接合部に割れが発生することを抑えることができ、また窒化ケイ素系セラミックスの耐熱衝撃性を向上させ、使用時に熱衝撃によりロールが破壊することを防止でき耐用寿命が永くなる。また、ロール自重が軽量なので鋼板の走行速度の変化に良好に追従して回転する。したがって、高品質なめっき特性の鋼板を安定して生産できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一例であるサポートロールの概略断面図を示す。
【図2】本発明の一例であるサポートロールの概略断面図を示す。
【図3】連続溶融金属めっき装置の概略を示す図である。
【符号の説明】
1 鋼板、 2 スナウト、 3 溶融金属浴、 4 シンクロール、
5 サポートロール、 6 ガスワイピング
11 ロール、 12 ロール胴部、 13 中空部、
14 溶融金属排出孔、 15 駆動側のロール軸部、
16 従動側のロール軸部、
17 ロール軸部、 18 接合部

Claims (5)

  1. 中空状のセラミックスからなるロール胴部とロール軸部を有し、ロール胴部の片方の端部に駆動側のロール軸部を焼結により一体に形成し、ロール胴部の他方の端部に別体の従動側のロール軸部をねじ接合又は焼嵌めの嵌合により接合して構成され、駆動側のロール軸部を駆動装置により駆動させることを特徴とする連続溶融金属めっき用ロール。
  2. ロール胴部と一体に形成される側のロール軸部に、溶融金属を排出するための孔を形成したことを特徴とする請求項1に記載の連続溶融金属めっき用ロール。
  3. 前記セラミックスが窒化ケイ素を主成分とする焼結体からなり、該焼結体は常温における熱伝導率が50W/(m・K)以上であることを特徴とする請求項1に記載の連続溶融金属めっき用ロール。
  4. 前記窒化ケイ素を主成分とする焼結体は、アルミニウムの含有量が0.2重量%以下、酸素の含有量が5.0重量%以下であることを特徴とする請求項3に記載の連続溶融金属めっき用ロール。
  5. 前記窒化ケイ素を主成分とする焼結体は、相対密度が98%以上であり、常温における4点曲げ強度が700MPa以上であることを特徴とする請求項3または4に記載の連続溶融金属めっき用ロール。
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