JP4088788B2 - 飲料水及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、海洋深層水を淡水化した飲料水に関するものであり、さらには、その製造方法に関するものである。
海洋深層水は、一般に大陸棚より沖合の海面下200m以深に存在する海水のことを指し、現在沖縄、高知、富山、神奈川、静岡、北海道、三重等の日本各地で取水が行われている。海洋深層水は、表層水と比べて汚染物質の影響が少なく、また、細菌や水生生物、プランクトンの数も極めて少なく、清浄であるという特長を有している。また、海洋深層水は、人間の生命活動に不可欠な必須微量元素やミネラルを高濃度に含有する(富栄養性)とともに、その組成が人間の体液(血液や羊水等)と極めて近く、これら必須微量元素や様々なミネラル成分をバランス良く含んでいることが知られている。この富栄養性等に着目して、海洋深層水を利用したミネラルウォーター等の飲料水や、健康食品等が多数製品化されている。これまでのヒトやマウスを用いた研究によると、海洋深層水を長期間摂取することによって、免疫機能の向上効果、血流の改善効果、白内障の発生遅延、血中コレステロール濃度の低下等といった様々な健康増進・維持効果を得られることが実証されている。これらの医学的な効果についても、徐々に科学的な根拠が解明されつつある。
ところで、海洋深層水には通常の海水と同様に塩分が高濃度に含まれているので、これをそのまま飲用することはできない。そこで、海洋から取水した海洋深層水を何らかの方法によって脱塩処理して淡水とする必要がある。例えば、海洋深層水を脱塩処理した脱塩透過水に、海洋深層水を加えることにより、電気伝導率を190μS/cm〜250μS/cmとした飲料水が提案されている(例えば、特許文献1等を参照)。
特開2000−354865号公報
しかしながら、本願発明者らの検討の結果、電気伝導率を特許文献1記載の範囲とした飲料水は、飲用の清涼飲料水としてはミネラル分がやや不足しており、海洋深層水の本来持つ良好なミネラルバランスを活かしきれておらず、また、味覚の点でもさらなる改善の余地があることがわかった。
また、海洋深層水は極めて清浄であるという特徴を備えるものの、完全な無菌状態ではないため、そのまま使用するとボトリング工程後に微生物が繁殖する虞れがあり、何らかの対策を講ずる必要がある。
そこで本発明はこのような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、海洋深層水が持つ本来のミネラルのバランスが維持され、味覚の点でも優れた飲料水を提供することを目的とし、さらにはその製造方法を提供することを目的とする。また、本発明は、微生物の繁殖がなく、安全性の極めて高い飲料水を提供することを目的とし、その製造方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明に係る飲料水は、海洋深層水を逆浸透法で脱塩処理して得られる淡水に対し、除菌処理が施された海洋深層水が添加され、電気伝導率が40mS/m〜120mS/mとされ、且つ電解質濃度が0.51%〜1.66%とされていることを特徴とする。
水の電気伝導率は、水中に溶解している電解質量を表す指標の1つとなるものであり、電気伝導率を40mS/m〜120mS/mといった特定の範囲内することによって、ミネラル分を適度に含み、且つ味の良い飲料水とすることができる。飲料水の電気伝導率が上記範囲を上回るとしぶみが強くなり、逆に上記範囲を下回ると純水に近くなりミネラル分が不足し、味が損なわれる虞れがある。
また、本発明の飲料水の製造方法は、海洋深層水に逆浸透法で脱塩処理を行なって淡水を得る純水化工程と、海洋深層水に除菌処理を行なう清浄化工程と、上記純水化工程で得られた淡水と上記清浄化工程で清浄化された海洋深層水とを配合比0.5%乃至1.66%の割合で混合することで、電気伝導率が40mS/m〜120mS/mとされ且つ電解質濃度が0.51%〜1.66%とされる飲料水を得る工程とを有することを特徴とする。
海洋深層水を高純度に淡水化しただけでは、海洋深層水本来のミネラルバランスが崩れ、例えば健康維持効果や味が損なわれる。本発明では、海洋深層水を逆浸透法により淡水化し、必要に応じてイオン交換装置により純水化した後、海洋深層水を適量加えることによって、ミネラルバランスを崩すことなく、所望の味、組成を有する飲料水を実現している。ここで、脱塩後の淡水に後から加える海洋深層水は、ボトリング工程後の雑菌繁殖等の汚染源となる場合があることから、除菌処理や殺菌処理を行った後の海洋深層水を用いる。これにより、細菌等の微生物が飲料水中に混入する危険性が排除される。
本発明によれば、海洋深層水と同じくミネラルがバランス良く含まれ、味覚の点でも良好な飲料水を提供することが可能である。また、本発明によれば、微生物の繁殖がない、安全性の極めて高い飲料水を提供することが可能である。
以下、本発明を適用した飲料水及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の飲料水は、海洋深層水を逆浸透法により脱塩処理するとともに、除菌処理及び紫外線による殺菌処理を行った海洋深層水を加えてミネラル分を調整することによって、電気伝導率が40mS/m〜120mS/mの範囲内とされたものである。海洋深層水を原水とする飲料水が上記特定の電気伝導率とされることによって、ミネラルを豊富に含み、且つしぶみの抑えられたおいしい飲料水を実現することができる。これに対して電気伝導率が40mS/mを下回る場合には、飲料水の水質が純水に近くなりすぎており、ミネラルをバランス良く豊富に含むという海洋深層水の特長が損なわれ、また味が落ちるという不都合がある。逆に電気伝導率が120mS/mを上回る場合には、しぶみが強くなりすぎるという不都合がある。また、上記効果を確実に得るためには、特に飲料水の電気伝導率を80mS/m〜100mS/mの範囲内とすることが好ましい。
表1は、電気伝導率を変更した各種サンプルを調製し、味覚試験を行った結果を示すものである。各年代の被験者に電気伝導率毎に味の評価をしてもらい、4段階で評価した。なお、表中、◎は一番おいしいと感じた場合、○はとてもおいしいと感じた場合、△はおいしいと感じた場合、×は違和感を感じた場合を示す。
Figure 0004088788
この表から明らかなように、電気伝導率を40mS/m〜120mS/mとすることで、大部分の人がおいしいと感じることがわかった。特に、電気伝導率80mS/m〜100mS/mの範囲では、すべての人がとてもおいしいと感じている。
また、上記電気伝導率を40mS/m〜120mS/mとすることは、味覚の点ばかりでなく、飲用した際の浸透圧の関係でも良好である。本発明の電気伝導率の範囲は、いわゆる生理食塩水濃度(0.9%)の前後にあたり、浸透圧等張の前(生理食塩水濃度よりも薄い。)であれば細胞の外から内へ、浸透圧等張の後(生理食塩水濃度よりも濃い。)であれば、細胞の内から外へ内液の滲出があり、その後、浸透圧による滲入が起こる。すなわち、このような濃度差があれば、比較的無理なく老化物等の排除や、水分、ミネラルの吸収等が起こり、いわゆる細胞内の新陳代謝が促進される。
上記浸透圧の実現は、淡水化した水と海洋深層水(原水)との配合を最適化し、電気伝導率(硬度)を上記範囲に設定することにより可能である。表2に、淡水化した水と海洋深層水(原水)との配合比と、そのときの硬度、電気伝導率の関係を示す。
Figure 0004088788
本発明の飲料水の電気伝導度率の範囲は、いわゆる生理食塩水の電解質濃度を前後する位置にある。一般生理食塩水の電解質濃度が0.9%であるのに対して、電気伝導率40mS/m〜120mS/mでは0.51%〜1.66%である。電気伝導率80mS/m〜100mS/mでは、生理食塩水の電解質濃度を若干上回り、1.07%〜1.35%である。
ここで、生体細胞内液濃度に対して、本発明の飲料水の電解質濃度レンジが前後する、あるいは僅かに上回るのは、浸透圧による滲出あるいは滲入により、細胞外にあるイオン化したミネラル等の電解質がおだやかに、スムーズに細胞内に浸入できる範囲と考えられるからである。なお、本発明において、数値を混合濃度比ではなく電気伝導率に置き換えたのは、原海水濃度は比較的安定しているが、淡水(純水)濃度は水温等の条件により、精度に影響のある誤差が生じることを考慮してのことである。
ここで、海洋深層水とは、一般に水深200mより深い位置に存在する海水のことを指し、表層の海水(表層水)とは異なり、主に以下の3点の利点を備えている。
(1)低温安定性:年間を通じて水温が4℃〜10℃程度の低温に維持されている。
(2)清浄性:水深200m以下では太陽光がほとんど到達せず、光合成が行われないため、細菌類、特に病原性微生物が極めて僅かしか存在しない。また、海洋深層水は、海洋の表層水と違って人間の排出する環境汚染物質や、微生物の光合成による有機物による汚染等を受けることがなく、且つ表層水と混じり合うことがほとんどないと考えられる。
(3)高栄養性:太陽光が到達しないので海水中の栄養分が植物プランクトンによって消費されることがなく、したがって栄養塩や、ミネラル等を豊富に含んでいる。また、人間の生命活動に不可欠な必須微量元素や、ミネラルをバランス良く含んでいる。
上述の飲料水は、図1に示すような飲料水製造システムにより製造することができる。この飲料水製造システムは、図1に示すように、取水された原水(海洋深層水)をほぼ完全に脱塩・淡水化するための経路を備える。この経路は、原水タンク1側から順に、供給ポンプ2、高圧ポンプ3の目詰まりを防止するための保安フィルター4、高圧ROモジュール5に高圧の原水を供給するための高圧ポンプ3、高圧ポンプ3から供給された原水を脱塩処理する高圧ROモジュール5、高圧ROモジュール5通過後の処理水を貯留する中間タンク6、中間タンク6から処理水を汲み出して低圧ROモジュール7へ供給する低圧ポンプ8、低圧ポンプ8から供給された処理水を脱塩処理する低圧ROモジュール7、低圧ROモジュール7からの供給された処理水をイオン交換処理するイオン交換装置9を有し、これらが配管で連通されている。イオン交換装置9で生成した淡水(純水)は、配管を経て淡水タンク10へ導かれ、貯留される。
また、淡水タンク10の下流の配管11はボトリング工程と接続されている。また、淡水タンク10下流の配管11の一部は分岐して、淡水タンク10へ戻る循環配管12とされ、この循環配管12の途中には循環ポンプ13が設けられている。
さらに、飲料水製造システムは、上述の淡水を生成する経路とは別に、上記淡水に注入してミネラル分を調整するための調整水を生成するミネラル注入ユニット20を備える。このミネラル注入ユニット20は、原水タンク1から順に、除菌及び殺菌処理を行う除菌装置15、除菌装置15通過後の処理水を殺菌処理する殺菌装置16を有し、これらが配管で連通されている。殺菌装置16の下流の配管17は、例えば逆止弁を介して循環配管12に連結されている。
上述の構成の飲料水製造システムにおいて、高圧ROモジュール5は、中空糸型の逆浸透膜モジュールを備え、逆浸透膜法によって脱塩処理を行うものである。高圧ROモジュール5は、処理後の原水の電気伝導率が、所定の範囲内(例えば15mS/m〜20mS/m程度)におさまるようにする。高圧ROモジュール5が受け入れる原水の水量は、例えば25m/日であり、設計温度10℃でのRO水の回収率は40%程度である。
低圧ROモジュール7は、高圧ROモジュール5と同様に、中空糸型の逆浸透膜モジュールを備え、逆浸透膜法によって脱塩処理を行うものである。低圧ROモジュール7は、高圧ROモジュール5の脱塩処理能力を補完するものであり、高圧ROモジュール5が経時劣化する等によって処理能力が低下して処理水の電気伝導率15mS/m〜20mS/mを達成できない場合等に、処理水の電気伝導率を常に10mS/m以下となるように調整する。低圧ROモジュール7で生成したRO濃縮水の一部は、循環配管18によって中間タンク6へ戻され、再利用される。低圧ROモジュール7が生成する処理水の水量は、例えば8m/日であり、設計温度10℃でのRO水の回収率は80%程度である。
なお、高圧ROモジュール5及び低圧ROモジュール7としては、中空糸型に限らず、管状型、平膜型、スパイラル型等、任意の形式のものを用いることができる。
イオン交換装置9は、イオン交換樹脂を備え、低圧ROモジュール7から供給される処理水中の陽イオン及び陰イオンを除去して淡水を生成する。イオン交換装置9は、高圧ROモジュール5及び低圧ROモジュール7の淡水化機能を補い、淡水タンク10へ送る淡水の電気伝導率を常に10mS/m以下に維持できるようにするものである。イオン交換装置9としては、例えばオルガノ社製、純水器G−20B型を使用することができる。
淡水に調整水を混合する方法としては、淡水タンク10からの飲料水を循環させる循環配管12に調整水を注入する水流循環方式を採用することが好ましいが、他に例えば淡水タンク10に直接調整水を注入する方式等を採用することができる。
除菌装置15は、0.8μm又は0.2μm程度の微細な孔を有するフィルターを備えており、水をろ過して細菌等の微生物を除去する機能を持つ。
図2(a)及び図2(b)は、除菌装置15の一例を示すものである。この除菌装置15は、送液用のポンプ21と、2連のカートリッジ22,23とから構成されるものである。ここで、カートリッジ22には孔径0.8μmのフィルターが装着され、カートリッジ23には孔径0.2μmのフィルターが装着されている。
殺菌装置16は、除菌装置15で除去しきれなかった微生物をほぼ完全に死滅させるために設けられる装置であり、例えばUV灯を備える殺菌装置等を使用することができる。
なお、飲料水の製造システムに用いられる配管は、基本的にHIPV(耐衝撃性硬質塩化ビニル管)等を用いることが好ましい。
以下、上述の飲料水製造システムを用いた飲料水の製造方法について説明する。
最初に、原水となる海洋深層水を取水し、原水タンク1に貯留しておく。例えば原水タンク1には、温度が10℃であり、pH7〜8であり、TDS(塩分濃度)が35000mg/Lであり、FI値が4未満であり、硬度が6500°程度である海洋深層水(原水)が貯留されている。
この原水タンク1から供給ポンプ2で原水を汲み上げ、保安フィルター4でろ過し、このろ過水を高圧ポンプ3で所定値まで昇圧(例えば、最大7MPa)した後、高圧ROモジュール5に供給する。この高圧ROモジュール5で、電気伝導率が10mS/m〜20mS/m程度になるように脱塩処理を行い、処理後の水を中間タンク6に貯留する。高圧ROモジュール5で生じる高圧RO濃縮水は別途利用される。
次に、低圧ポンプ8によって、中間タンク6内の処理水を汲み上げるとともに、所定値まで昇圧(例えば、最大1MPa)し、低圧ROモジュール7に供給する。この低圧ROモジュール7で、電気伝導率が10mS/m程度になるように再度脱塩処理を行い、処理後の水をイオン交換装置9へ送る。低圧ROモジュール7で生じた低圧RO濃縮水の一部は、循環配管18を介して中間タンク6へ戻され、その他は排水処理工程へ送られる。なお、高圧ROと低圧ROを組み合わせることにより、淡水の濾過精度を上げることができ、長期安定化を図ることができる。
次いで、低圧ROモジュール7から供給される処理水をイオン交換装置9でイオン交換処理し、ほぼ完全な淡水とする。ここでの淡水の電気伝導率が常時10mS/m以下を維持するように、イオン交換装置9を運転することが好ましい。この淡水は、天然ミネラル混合前のベースになる水であり、純水に近づくほど、天然ミネラル添加後のミネラルバランスが天然ミネラルバランス値に近似する。高圧ROモジュール5及び低圧ROモジュール7とともにイオン交換装置9を併用することによって、電気伝導率10mS/m以下をほぼ確実に達成することができる。生成した淡水は、淡水タンク10へ送られる。
一方で、飲料水製造システムにおいては、飲料水のミネラルバランスを保つための調整水がミネラル注入ユニット20で用意される。
次に、除菌装置15に送り、例えば0.8μmや0.2μm等の所望の孔径のフィルターを用いて、病原微生物等の微生物を除去する。
さらに、除菌処理後の水を殺菌装置16に送り、例えば紫外線殺菌する。以上の除菌処理工程及び殺菌工程を経ることによって、調整水が得られる。この調整水の組成は、細菌等が除去されていることを除いて、海洋深層水本来の組成と非常に近いものである。
次に、所定量の調整水を、殺菌装置16下流の配管17から循環配管12へ注入する。循環配管12内には、循環ポンプ13によって飲料水が循環しており、この飲料水と注入された調整水とが混合されつつ淡水タンク10へ送られ、淡水タンク10内でイオン交換装置9から送られる淡水とさらに混合され、これによって飲料水が得られる。このとき、飲料水の電気伝導率が40mS/m〜120mS/mとなるように、調整水の注入量を調節することが好ましく、特に電気伝導率が85mS/m〜95mS/mとなるようにすることが好ましい。
最後に、淡水タンク10下流の配管11に設けられた送水ポンプ19によって、淡水タンク10から必要量の飲料水をボトリング工程でボトル詰めを行うことによって飲料水の製造が完了する。飲料水の硬度は、例えば70°〜90°とする。
以上のように、高圧ROモジュール5、低圧ROモジュール7及びイオン交換装置9を用いていったん原水(海洋深層水)をほぼ完全に淡水化した後で、調整水を添加することによって、高圧ROモジュール5、低圧ROモジュール7及びイオン交換装置9のみで電気伝導率等の特性を調整する場合に比べて、より簡単に所望の電気伝導率とすることができる。したがって、ミネラルバランスの良好な、おいしい飲料水を製造することができる。
また、後から淡水に注入する調整水に除菌及び殺菌処理を施すことによって、製品への物質の混入や微生物の汚染をより確実に防止することができ、飲料水の安全性をさらに高めることができる。さらに、後から淡水に注入する海洋深層水に対して殺菌処理を行うことによって、調整水から生菌を確実に排除し、完成後の飲料水中で雑菌が繁殖する危険性をより小さいものとすることができる。
飲料水製造システムの一例を示す概略構成図である。 除菌装置の一例を示すものであり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
符号の説明
1 原水タンク
5 高圧ROモジュール
6 中間タンク
7 低圧ROモジュール
9 イオン交換装置
10 淡水タンク
15 除菌装置
16 殺菌装置

Claims (6)

  1. 海洋深層水を逆浸透法で脱塩処理して得られる淡水に対し、除菌処理が施された海洋深層水が添加され、電気伝導率が40mS/m〜120mS/mとされ、且つ電解質濃度が0.51%〜1.66%とされていることを特徴とする飲料水。
  2. 上記電気伝導率が80mS/m〜100mS/mであり、その電解質濃度が1.07%〜1.35%とされていることを特徴とする請求項1記載の飲料水。
  3. 海洋深層水に逆浸透法で脱塩処理を行なって淡水を得る純水化工程と、
    海洋深層水に除菌処理を行なう清浄化工程と、
    上記純水化工程で得られた淡水と上記清浄化工程で清浄化された海洋深層水とを配合比0.5%乃至1.66%の割合で混合することで、電気伝導率が40mS/m〜120mS/mとされ且つ電解質濃度が0.51%〜1.66%とされる飲料水を得る工程とを有することを特徴とする飲料水の製造方法。
  4. 上記純水化工程において、逆浸透法で脱塩処理を行なった後、さらにイオン交換処理を行なうことを特徴とする請求項3記載の飲料水の製造方法。
  5. 上記純水化工程において、得られる淡水の電気伝導率を10mS/m以下に維持することを特徴とする請求項4記載の飲料水の製造方法。
  6. 上記清浄化工程において、除菌処理がされた海洋深層水に対し、さらに殺菌処理を行なうことを特徴とする請求項3記載の飲料水の製造方法。
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