JP4088661B1 - スカム等回収装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水位の変動が大きい沈殿池であっても、スカム流入口へのスカムおよび水の流入量を一定に保持し、スカムを安定して排出する。
【解決手段】スカム等回収装置は、沈殿池1内を周回する複数の掻寄板2と、スカム流入口30を有するスカム回収ボックス3と、スカム流入口30に一端部40が取り付けられた堰4と、堰4の他端部41を上方から押し下げる押圧部材6A,6Bと、押圧部材6A,6Bの高さ位置を水位の変動に応じて上下変位させるフロート88A,88Bと、押圧部材6A,6Bを上下動させる駆動機構5とから成る。駆動機構5は、押圧部材6A,6Bを上下動させるタイミングを設定させるタイミング設定機構7を含み、タイミング設定機構7は、カム面71を有する可動板70と、掻寄板2に取り付けられ可動板70のカム面71を転動して可動板70を往復動させるガイドローラ9とを備える。
【選択図】図4

Description

この発明は、下水処理施設や汚泥処理施設などにおいて、沈殿池の池底に堆積した汚泥を掻き寄せて回収するとともに、水面に浮遊したスカムを掻き寄せて回収するためのスカム等回収装置に関する。
例えば、下水処理施設では、下水から固形物などが除去された後、汚泥を含む処理前の水が沈殿池へ送り込まれる。沈殿池の池底には、細かいゴミや沈降した汚泥が堆積し、この堆積物のうち、腐敗などにより発生するガスを含んだ汚泥がスカムとなって浮上し、水面付近に浮遊する。汚泥は、掻寄板を池底に沿って移動させることによって、汚泥ピットまで掻き寄せられて回収される。スカムは、掻寄板を水面に沿って移動させることによって、スカム回収ボックスまで掻き寄せられて回収される。このスカム回収ボックスは、掻寄板が周回する軌道に対応させて位置させてあり、スカムを回収するためのスカム流入口を有している。スカム回収ボックスには、スカムを排出するための排水管が連通し、スカム流入口で回収されたスカムは排水管を通って外部へ排出される。
ここで、スカム回収ボックスのスカム流入口の手前に堰が設けられたスカム回収装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。このスカム回収装置は、図15に示すように、スカム回収ボックス100の前端側のスカム流入口101が水面hよりも低い位置で開口し、そのスカム流入口101に設けられたゴム製のガイド103を堰102が水面に対して上下動するようにガイド103と一体に設けられている。堰102の上面には、堰開閉アーム105の第1のアーム106の一端部106aが当接し、堰開閉アーム105はこの姿勢を保っている。掻寄板104がスカム回収ボックス100に向けて移動し(矢印aで示す。)、掻寄板104が堰開閉アーム105の第2のアーム107のくびれ部分107aの下面に当接すると、第2のアーム107が上方に押し上げられ、それに連動して第1のアーム106が下方へ変位する(二点鎖線で示す。)。これにより、堰102が第1のアーム106の一端部106aにより押されて水面hより下がり、スカムが被処理水とともにガイド103を超えてスカム流入口101に流入してスカム回収ボックス100に回収される。その後、掻寄板104が第2のアーム107のくびれ部分107aを通り過ぎると、堰開閉アーム105は掻寄板104による押上力から解放されて復帰動作し、堰102が水面hより浮き上がることで堰きとめ状態となる。
実開昭62−5887号公報
上記した構成のスカム回収装置では、特別な動力装置を必要とすることなく堰102を水面hに対して浮沈させることで、スカム回収ボックス100内にスカムを誘引しているが、水位の変動が大きい沈殿池では、以下のような問題が生じる。例えば、沈殿池の水位が高くなると、水面hとともに堰102が浮き上がるため、堰開閉アーム105の第1のアーム106が上方へ押し上げられ、それに連動して第2のアーム107が下方へ変位する。これにより、掻寄板104が第2のアーム107のくびれ部分107aに当接するタイミングが早まるので、掻寄板104の移動により堰102が第1のアーム106の一端部106aによって押し下げられる量が増える。そうすると、スカムとともに堰102を超えてスカム回収ボックス100内に流入する水の量が多くなりすぎるため、排水管による排水が追いつかず、スカムをスカム回収ボックス100に流入させる水流が生じないため、スカムを回収することができない。
また、沈殿池の水位が低くなると、水面hとともに堰102が沈むため、堰開閉アーム105の第1のアーム106が下方に追随し、それに連動して第2のアーム107が上方へ変位する。これにより、掻寄板104が第2のアーム107に当接するタイミングが遅くなるので、掻寄板104の移動により堰102が第1のアーム106の一端部106aによって押し下げられる量が減少する。そうすると、スカム回収ボックス100内にスカムが殆ど流入せず、多量の回収漏れが生じる。
この発明は、上記した問題に着目してなされたもので、水位の変動が大きい沈殿池であっても、スカム流入口へのスカムおよび水の流入量を一定に保持し、スカムを安定して排出することができるスカム等回収装置を提供することを目的とする。
この発明によるスカム等回収装置は、沈殿池の池底に堆積した汚泥を沈殿池の一端部に位置する汚泥ピットに向けて掻き寄せて回収するとともに、水面に浮遊したスカムを沈殿池の水面付近に配置されたスカム流入口へ掻き寄せて回収するようにしたものである。このスカム等回収装置は、沈殿池の池底と水面との間を周回移動して池底の汚泥と水面のスカムとを掻き寄せる複数の掻寄板を有する掻寄機構と、上方を向きかつ水面下に保持されるスカム流入口を有するスカム回収ボックスと、前記スカム流入口に一端部が取り付けられ他端部が水面に対して上下動することによりスカムを回収しないときは前記他端部が水面より高い位置に位置しスカムを回収するときは前記他端部が水面下に位置する堰と、沈殿池の水位の変動に応じて水面上に浮上するように一端部を支点として上下に揺動するフロートと、L字状に屈曲する形態を有し前記フロート上に直角をなす基部を中心として回動可能に支持される揺動アームと、前記揺動アームの一端部に揺動アームの回動により上下動可能となるように上端部が支持され下方への移動により下端部が堰の他端部を水面下に位置するまで押し下げる押圧部材と、前記揺動アームを駆動して押圧部材を上下動させる駆動機構とから成る。前記駆動機構は、掻寄機構の周回部分に取り付けられたガイドローラと、ガイドローラの周回軌道上に位置するカム面を有しカム面をガイドローラが転動することにより往復動する可動板と、前記可動板と前記揺動アームとの間に介在し可動板の往復動を水平方向に延びるロッドの水平方向に沿った往復動に変換する動力伝達機構とを備え、前記ロッドの先端部には前記揺動アームの他端部が接続されている。
この発明の上記した構成において、掻寄板は、沈殿池の全幅にわたって汚泥やスカムを掻き寄せることが可能な大きさに設定するのが望ましい。
さらに、スカム回収ボックスは、スカムを確実に回収するため、スカム流入口が沈殿池の全幅にわたる長さに形成されるのが望ましい。
上記したスカム等回収装置において、沈殿池内を掻寄板が周回すると、池底に沿って移動する掻寄板は池底に堆積した汚泥を沈殿池の汚泥ピットに向けて掻き寄せ、水面に沿って移動する掻寄板は水面に浮遊するスカムを沈殿池のスカム回収ボックスに向けて掻き寄せる。ガイドローラが池底を移動するときに可動板のカム面を転動すると、可動板が往動し、これに連動して駆動機構の動力伝達機構は可動板の往動を水平方向に延びるロッドの水平方向に沿った往動に変換して揺動アームの他端部に伝達する。これにより、揺動アームは基部を中心として回動し、揺動アームの一端部に支持された押圧部材を下方に移動させる。押圧部材が下方に移動すると、押圧部材は堰の他端部を水面下に位置するまで下方へ押し下げる。これにより、堰の他端部が水面下に没するので、水面に沿って移動する掻寄板に掻き寄せられたスカムは水とともに堰を越えてスカム流入口に流入してスカム回収ボックスに回収される。その後、前記ガイドローラが可動板のカム面を通り過ぎると、可動板は復動し、これに連動して駆動機構の動力伝達機構は可動板の復動をロッドの水平方向に沿った復動に変換して揺動アームの他端部に伝達する。これにより、揺動アームは基部を中心として上記とは反対の方向に回動し、押圧部材を上方に移動させる。押圧部材が上方に移動すると、押圧部材による堰の他端部への押圧力が解除されるので、堰の他端部は上方に変位し、水面より高い位置まで復帰する。これにより、スカム回収ボックスへの水およびスカムの流入が阻止される。
このスカム等回収装置によれば、沈殿池の水位が上昇または下降して変化した場合でも、フロートの浮力により揺動アームの高さ位置が沈殿池の水位の変動に追随して上下に変位するので、押圧部材を常に水面から所定の高さ位置に保つことができる。また、堰の他端部が押圧部材の押圧により下方に変位する量は、ガイドローラが可動板のカム面を転動することによる可動板の変位に依存するので、沈殿池の水位の変動によらず、ほぼ一定に保たれる。従って、押圧部材の押圧によって堰の他端部が水面下に没する深さがほぼ一定に保たれるため、沈殿池の水位が変動しても、スカム回収ボックスに流入するスカムおよび水の量が一定に保たれる。
この発明の好ましい実施態様においては、前記堰は、可撓性を有する板材により形成されるとともに、前記押圧部材の下端部は堰の他端部に連結されている。この実施態様によれば、沈殿池の水位が上昇または下降して変化した場合でも、堰の他端部を押圧部材により常に水面に対して上方位置に保つことができる。
この発明の好ましい他の実施態様においては、前記堰は、他端部が浮力により沈殿池の水位の変動に応じて上下に変位するように浮材により形成されるとともに、前記押圧部材の下端部は堰の他端部に当接されている。この実施態様によれば、沈殿池の水位が上昇または下降して変化した場合でも、堰の他端部を浮材の浮力により常に水面に対して上方位置に保つことができる。
この発明のさらに好ましい実施態様においては、前記カム面は、第1の凸面と、第1の凸面より高さが高い第2の凸面とから成る。
この実施態様によれば、ガイドローラが第1の凸面上を転動するときには、堰の他端部は水面より少し低い位置に位置し、ガイドローラが第2の凸面上を転動するときに堰の他端部がさらに水面より低い位置に位置する。これによると、ガイドローラが第1の凸面上を転動する間はスカムがスカム回収ボックスに徐々に流れ込むとともに、スカム回収ボックス付近に集められ、その後ガイドローラが第2の凸面上を転動することにより、集められたスカムがスカム回収ボックスに一斉に流れ込むので、スカムとともにスカム回収ボックスに流れ込む水の量をセーブすることができる。
この発明によると、沈殿池の水位が上昇または下降して変化した場合でも、スカムを回収するときに堰の他端部が水面下に没する深さがほぼ一定に保たれるので、スカム流入口に流入するスカムおよび水の量が一定に保持され、スカムを安定して排出することができる。
図1〜図3は、この発明の一実施例であるスカム等回収装置の構成を示す。
同図において、1は汚泥を含む水が導入される沈殿池であり、Aは池底aに堆積した汚泥、Bは水面bに浮遊するスカムである。沈殿池1の池底aは、その幅中央部はほぼ水平で平坦であるが、池底aの両側縁は傾斜面10になっている。池底aには、一方の端部S(図1では左端部)の側に汚泥ピット11が全幅にわたって形成されている。この汚泥ピット11は汚泥Aが溜まるのに十分な深さを有している。汚泥を含む水は端部Sの側の水流入壁12より沈殿池1に流入する。この水流入壁12の全面には、複数の流入孔13が設けてあり、これらの流入孔13を通過した水が均等流となって沈殿池1に流入する。
池底aに堆積した汚泥Aは、掻寄板2により沈殿池1の他方の端部T(同図では右端部)から端部Sへ掻き寄せられて汚泥ピット11に回収される。汚泥ピット11に溜まった汚泥Aは吸込管14により沈殿池1の外部へ排出される。
水面bに浮遊するスカムBは、掻寄板2により端部Sから汚泥Aと反対方向に掻き寄せられて、端部T付近の水面bに位置するスカム回収ボックス3に回収される。スカム回収ボックス3は、詳細は後述するが、沈殿池1の全幅にわたる長さを有しており、上面が全長にわたって開口している。この開口部よりスカムBを導入する。
前記掻寄板2は、板材から成り、池底aの幅とほぼ一致する長さを有している。掻寄板2は、沈殿池1の内部全域に設けられた左右のチェン16,16間に、一定間隔毎に複数個(図示例では9個)取り付けられている。各掻寄板2は、沈殿池1の全長にわたり池底aに沿って移行して池底aに堆積した汚泥Aを汚泥ピット11に掻き寄せるとともに、水面bに沿って移行して水面bに浮遊したスカムBをスカム回収ボックス3に掻き寄せる。
また、前記9個の掻寄板2のうち、少なくとも1個(図示例では4個)の掻寄板2には、詳細は後述するが、可動板70のカム面71を転動するガイドローラ9が取り付けられている。
各チェン16は、沈殿池1の内部適所に配置された駆動ホイール17や従動ホイール18に掛け渡されている。駆動ホイール17をモータを駆動源とする駆動装置19により駆動して各チェン16を走行させると、各掻寄板2はチェン16の走行とともに周回するので、汚泥AやスカムBの掻き寄せが継続して行われる。
前記スカム回収ボックス3は、図4〜図6に示すように、沈殿池1の隔壁15に設置された架台(図示せず。)により沈殿池1内に垂下されている。このスカム回収ボックス3は、ステンレス製または合成樹脂製の箱状のものであり、沈殿池1のほぼ全幅にわたる長さを有している。スカム回収ボックス3の上面は、上方に向けて開口しており、スカムBを回収するためのスカム流入口30となっている。スカム流入口30の前端側(スカム回収ボックス3の前壁31)は水面b下に没しており、この前端側からスカムBが回収される。スカム回収ボックス3で回収されたスカムBは、沈殿池1の側壁20,21に形成された排出口22を介して排出流路23に排出される。なお、スカム流入口30の後端側(スカム回収ボックス2の後壁32)は水面b上に突出する。
スカム回収ボックス3の前壁31には、帯板状に形成された堰4が設けられている。堰4は、薄鋼板、ゴム、軟質プラスチックなどの可撓性を有する材料から成り、その幅がスカム回収ボックス3の前壁31の横幅とほぼ同じ長さに形成されており、その一端部40がスカム回収ボックス3の前壁31の上端に取り付けられている。また、堰4の他端部41の両端部には、押圧部材6A,6Bが自在継手60A,60Bを介して連結されている。堰4は、一端部40を支点として他端部41が各押圧部材6A,6Bの押圧によって上下動する。押圧部材6A,6Bは、詳細は後述するが、駆動機構5により堰4の上方を上下動するようになっている。
堰4の他端部41が押圧部材6A,6Bにより上方から押圧されると、図7または図8に示すように、堰4の他端部41が下方に変位し、水面b下に位置する。これにより、水とともにスカムBが堰4を超えてスカム回収ボックス3内に流入する。一方、押圧部材6A,6Bによる堰4への押圧力が解除されると、図9に示すように、堰4の他端部41は押圧部材6A,6Bにより引き上げられて上方に変位し、水面bより高い位置に位置する。これにより、堰きとめ状態となる。
スカム回収ボックス3の両側壁33には、前記堰4の方向に突出した側板34が一対設けられている。この側板34は、沈殿池1の水が堰4の左右両端部から回り込んでスカム回収ボックス3内に流入するのを防止するもので、これにより堰4を上部から越流する水のみをスカム回収ボックス3内に流入させることができる。なお、堰4と側板34との摺動面には、シール部材35を介在させて堰4が上下動した際の水密性を向上することが好ましい。
駆動機構5は、前記押圧部材6A,6Bにより堰4の他端部41を水面bに対して上下に変位させるためのものであり、押圧部材6A,6Bを上下動させて堰4の他端部41を変位させるタイミングを設定するためのタイミング設定機構7と、タイミング設定機構7により設定されたタイミングに基づいて堰4の他端部41を上下に変位させる駆動力を発生させて前記押圧部材6A,6Bに伝達するための動力伝達機構8とを備えている。
前記タイミング設定機構7は、前記掻寄板2に取り付けられ、掻寄板2と一体に沈殿池1内を周回する複数(この実施例では4つ)のガイドローラ9と、沈殿池1の池底a付近に設けられた可動板70とを備えたものである。
前記ガイドローラ9は、図4および図10に示すように、前記掻寄板2の前面(掻寄板2の進行方向側の側面)に、掻寄板2が沈殿池1の池底aを移動しているときに上方に突き出るように取り付けられている。図示例のガイドローラ9は、左右の脚部90,91の先端にローラ92を回動自由に支持したものである。
前記可動板70は、平面形状が矩形状であり、長さ中央部に支え軸72が水平に設けられている。前記支え軸72の両端部は、沈殿池1の両側壁20,21に設けられた軸受(図示せず。)により支持されており、これにより可動板70が中央部を支点として傾動し、一端部70Aが上下方向に往復動可能となっている。
可動板70の他端部70Bの下面には、カム面71が形成されている。このカム面71は、高さの低い平面より成る第1の凸面73と、第1の凸面73より高さが高い平面より成る第2の凸面74とで構成されるもので、掻寄板2の進行に伴い、前記ガイドローラ9が可動板70のカム面71(第1の凸面73および第2の凸面74)上に乗り上げて転動することにより、可動板70の一端部70Aを一定期間、下方へ変位させるようになっている。
ガイドローラ9が前記カム面71(第1の凸面73および第2の凸面74)上を転動し、可動板70の一端部70Aが下方に変位する間は、前記押圧部材6A,6Bは堰4の他端部41を上方から押圧し、堰4の他端部41は水面bより低い位置に位置する(図7および図8参照。)。堰4の他端部41が水面b下に没すると、水およびスカムBがスカム回収ボックス3に向かう流れが生じ、スカムBはスカム回収ボックス3に流れ込む。
なお、この実施例では、ガイドローラ9が第1の凸面73上を転動するときには、堰4の他端部41は水面bより少し低い位置に位置し(図7参照。)、ガイドローラ9が第2の凸面74上を転動するときに堰4の他端部41がさらに水面bより低い位置に位置するようになっている(図8参照。)。これによると、ガイドローラ9が第1の凸面73上を転動する間はスカムBがスカム回収ボックス3に徐々に流れ込むとともにスカム回収ボックス3付近に集められ、その後ガイドローラ9が第2の凸面74上を転動することにより、集められたスカムBがスカム回収ボックス3に一斉に流れ込むので、スカムBとともにスカム回収ボックス3に流れ込む水の量をセーブすることができる。
一方、可動板70の一端部70Aが上方に変位する間は、前記押圧部材6A,6Bは堰4の他端部41を押圧せず、堰4の他端部41は水面bより高い位置に位置し(図4および図9参照。)、堰止め状態となる。
このように、掻寄板2の取り付けられたガイドローラ9が池底aに設置された可動板70のカム面71上を転動すると、スカムBの回収が可能となるので、スカムの量が多い沈殿池の場合は、ガイドローラ9の設置個数を多くすれば、スカムBの回収タイミングを多く設定できる。スカムの量が少ない沈殿池の場合は、ガイドローラ9の設置個数を少なくすれば、スカムBの回収タイミングを少なく設定できる。
またこの実施例では、前記ガイドローラ9は、図10に示すように、軸93を中心にして掻寄板2に回動可能に取り付けられている。これによると、ガイドローラ9が図10の実線で示すポジションにあるときは、掻寄板2が可動板70を通過するときガイドローラ9は前記カム面71上を転動するため、スカムBの回収タイミングが設定されるが、ガイドローラ9を回動させて図10に示す二点鎖線のポジションに移行させると、掻寄板2が可動板70を通過しても、ガイドローラ9はカム面71を転動しないので、スカムBの回収タイミングは設定されない。従って、沈殿池1のスカムBの量に応じて各ガイドローラ9のポジションを適宜変更させることによっても、スカムBの回収タイミングを自在に設定することができる。
なお、同図において、94はガイドローラ9を所定のポジションに保持するための戻り止めであり、これにより、ガイドローラ9が自由に別のポジションに移行するのが防止される。また、95,96はストッパーであり、ガイドローラ9が回動して各ポジションに移行するときに、ストッパー95,96に突き当たることによりその回動を停止させ位置決めされる。本構造であれば、池上から水を抜くことなくカギ棒などでポジションの変更が行える利点がある。
前記可動板70の一端部70Aには、駆動ロッド80の一端が接続されている。この駆動ロッド80は、一対の伝動アーム81A,81および一対の従動ロッド82A,82Bとともに動力伝達機構8を構成する。駆動ロッド80は沈殿池1内を垂直方向に伸び、その他端が一方の伝動アーム81Aの一端に接続されている。
前記伝動アーム81A,81Bは、図4〜図6に示すように、L字型の断面形状を有するものであり、直角をなす基部が枢軸84に支持されている。枢軸84の両端は、沈殿池1の側壁20,21に設けられた左右の軸受85A,85Bによって回動自由に支持されており、伝動アーム81A,81Bは枢軸84を中心に同期して回動する。伝動アーム81A,81Bには、沈殿池1の上方を水平方向に延びる従動ロッド82A,82Bの後端部がそれぞれ接続されており、伝動アーム81A,81Bは前記可動板70の一端部70Aの往復動を従動ロッド82A,82Bの水平方向に沿った往復動に変換する。各従動ロッド82A,82Bの先端部は、揺動アーム83A,83Bにそれぞれ接続されている。
揺動アーム83A,83Bは、L字型の断面形状を有し、一端部83a,83cの下面に、前記堰4の他端部41を上方より押して下方に変位させる前記押圧部材6A,6Bが、それぞれ下向きに設けられている。押圧部材6A,6Bの下端は、上記したように堰4の他端部41に上面に連結されている。なお、従動ロッド82A,82Bの先端部は、揺動アーム83A,83Bの他端部83b,83dにそれぞれ接続されている。
前記揺動アーム83A,83Bは、直角をなす基部に支え軸86A,86Bがそれぞれ水平に設けられている。支え軸86A、86Bは、スカム回収ボックス3の左右に隣接して配備されたフロート88A、88B上に設けられた軸受87A,87Bに、両端がそれぞれ支持され、これにより、揺動アーム83A,83Bは、フロート88A,88B上に、それぞれ支え軸86A,86Bを中心に回動可能に支持されている。
前記の各フロート88A、88Bの基端部は、スカム回収ボックス3の両側壁33に自在継手89A,89Bを介して連結固定されており、これにより、フロート88A,88Bは、基端部を支点としてそれぞれ上下方向に揺動可能となっている。このフロート88A,88Bの浮力を受けて、揺動アーム83A,83Bに設けられた各押圧部材6A,6Bは、図11(1)に示すように、常に水面b上に保持されるとともに、沈殿池1の水位の変動に応じてその水面bからの高さ位置(すなわち、堰4の他端部41の水面bからの高さ位置)hが調節されるようになっている。つまり、沈殿池1の水面bが上昇すると、フロート88A,88Bは、図11(2)に示すように、それぞれ基端部を支点として水面bに追随して浮き上がるため、押圧部材6A,6Bの高さ位置が上方に変位する。これにより、堰4の他端部41も押圧部材6A,6Bにより引き上げられて上方に変位するため、前記高さ位置hはほぼ一定となる。
また、沈殿池1の水面bが下降すると、フロート88A,88Bは、図11(3)に示すように、それぞれ基端部を支点として水面bに追随して沈み込むため、押圧部材6A,6Bの高さ位置が下方に変位する。これにより、堰4の他端部41も押圧部材6A,6Bにより押圧されて下方に変位するため、前記高さ位置hはほぼ一定となる。
なお、前記押圧部材6A,6Bは、調節ボルト61A,61Bによって、それぞれその設定位置を予め調節することができる。この調節ボルト61A,61Bによって押圧部材6A,6Bの設定位置をそれぞれ高低させることで、押圧部材6A,6Bの水面bからの高さ位置(堰4の他端部41の水面bからの高さ位置)hを調節することができ、これにより、後述するように堰4の他端部41を押圧部材6A,6Bによって水面b下に押し下げる深さdを調節することが可能となる。
上記した構成の動力伝達機構62では、可動板70は、掻寄板2が接近していないときには、図4に示すように、その一端部70Aが上方位置に維持されているので、駆動ロッド80および従動ロッド82A,82Bに引張力は作用せず、堰4の他端部41は水面bより高い位置hに位置している。掻寄板2が可動板70に接近し、ガイドローラ9が可動板70のカム面71の第1の凸面73に乗り上げて第1の凸面73上を転動すると、図7に示すように、可動板70の一端部70Aが下方に所定の角度だけ傾動するので、駆動ロッド80に下向きの引張力Pが作用する。これにより、伝動アーム81A,81Bは、図7の矢印wの方向に所定の角度だけ回動するため、従動ロッド82A,82Bにそれぞれ左向きの引張力Qが作用し、揺動アーム83A,83Bが図7の矢印xの方向に所定の角度だけそれぞれ回動する。その結果、押圧部材6A,6Bが堰4の他端部41を上方より押圧するので、堰4の他端部41は下方に所定の量δ1だけ変位し、沈殿池1の水面bより少し低い位置に位置する。
その後、ガイドローラ9がカム面71の第2の凸面74に乗り上げて第2の凸面74上を転動すると、図8に示すように、可動板70の一端部70Aがさらに下方に所定の角度だけ傾動する結果、伝動アーム81A,81Bおよび揺動アーム83A,83Bも所定の角度だけそれぞれ回動し(図8において矢印w,xで示す。)、押圧部材6A,6Bは堰4の他端部41を上方よりさらに押圧する。これにより、堰4の他端部41はさらに下方に所定の量δ2だけ変位し、さらに水面bより低い位置に位置する。
掻寄板2が可動板70を通り過ぎると、ガイドローラ9が可動板70のカム面71上から転落するため、可動板70は、図9に示すように、元のバランス状態に戻るために傾動し、その一端部70Aが上方に変位して上方の待機位置に復帰する。これにより、伝動アーム81A,81Bが図9の矢印yの方向に回動し、さらに、揺動アーム83A,83Bが図9の矢印zの方向に回動する結果、堰4の他端部41は押圧部材6A,6Bにより引き上げられて元の状態に復帰し、水面bより高い位置に戻る。
上記した構成の動力伝達機構8によると、堰4の他端部41が押圧部材6A,6Bの押し込みにより下方へ変位する量δ(=δ1+δ2)は、ガイドローラ9が沈殿池1の池底aに設置された可動板70のカム面71(第1の凸面73および第2の凸面74)上を転動する結果、可動板70の傾動する角度に依存するので、沈殿池1の水位の変動によらず、ほぼ一定に保たれる。
また、沈殿池1の水位が上昇または下降した場合、揺動アーム83A,83Bをそれぞれ支持するフロート88A,88Bの浮力により、押圧部材6A,6Bは水位の変動に追随して上下に変位するので、押圧部材6A,6Bの水面bからの高さ位置(すなわち、堰4の他端部41の水面bからの高さ位置)hは一定に保たれる。従って、押圧部材6A,6Bによって堰4の他端部41が水面b下に没する深さd(=δ−h)がほぼ一定に保たれるため、沈殿池1の水位が変動しても、スカム回収ボックス3に流入するスカムおよび水の量が一定に保たれる。
なお、上記した実施例は、堰4の他端部41を、左右の各押圧部材6A,6Bにより押し下げる構成のものであるが、沈殿池1の池幅が狭い場合には、1つの押圧部材6Aだけで堰4の他端部41を押し下げるような構成してもよい。この場合には、上記構成のうち、伝動アーム81B、従動ロッド82B、揺動アーム83Bおよびフロート88Bを省くことができる。
この実施例のスカム等回収装置は、上記した構成に加えて、前記タイミング設定機構7によらず、一方の揺動アーム83Aを強制的に回動させて、押圧部材6Aの押圧により堰4の他端部41を水面b下に変位させるための強制駆動機構50を備えている。
前記強制駆動機構50は、図4〜図6に示すように、レバー51と、揺動アーム83Aの上方に設けられた偏心カム52と、偏心カム52の回動に伴って偏心カム52の外周面に形成された円弧状のカム面53を転動するローラ55を備えたロッド54とから成る。
前記偏心カム52は、レバー51の一端部に軸受56により偏心回動自由に支持されている。ロッド54は、ロッドガイド57に沿って上下に往復動作が可能であり、ロッド54の一端にはローラ55が取り付けられている。ロッド54の先端は、揺動アーム83Aの一端部83aの上面に当接可能な状態にある。ロッド54の軸周面にはフランジ部58が一体に設けられており、フランジ部58とロッドガイド57の間には圧縮バネ59が配備されている。この圧縮バネ59のバネ力により、常時、ローラ55がカム面53へ付勢されている。
前記ローラ55は、偏心カム52のカム面53によって上下に変位するもので、レバー51を回し、偏心カム52のカム面53によりローラ55が押されたとき、ロッド54が圧縮バネ59のバネ力に抗して押し出され、ロッド54の先端が揺動アーム83Aの他端部83aに当接して下方に押圧することにより、揺動アーム83Aを回動させる。その結果、押圧部材6Aが堰4の他端部41を下方に押圧することにより、堰4の他端部41は下方に変位し、沈殿池1の水面b下に位置する。この状態を保持することで、タイミング設定機構7によらず、継続してスカムBの回収が可能となる。
上記した強制駆動機構50を組み込むことによって、沈殿池1にスカムBが大量に浮遊している場合には、まず、強制駆動機構50により継続してスカムBを回収し、その後、上記した構成の駆動機構5によりスカムBを回収すれば、効率よくスカムBの回収が可能となる。
上記した構成のスカム等回収装置では、沈殿池1内を掻寄板2が周回すると、池底aに沿って移動する掻寄板2は池底aに堆積した汚泥Aを沈殿池1の汚泥ピット11に向けて掻き寄せ、水面bに沿って移動する掻寄板2は水面bに浮遊するスカムBを沈殿池1のスカム回収ボックス3に向けて掻き寄せる。ガイドローラ9が取り付けられた掻寄板2が池底aに沿って移動するとき、ガイドローラ9が可動板70のカム面71(第1の凸面73および第2の凸面74)に乗り上げて転動すると、可動板70が傾動して一端部70Aが下方へ変位する。可動板70の一端部70Aが下方へ変位すると、それに連動して、伝動アーム81A,81Bおよび揺動アーム83A,83Bが回動するので、揺動アーム83A,83Bに設けられた押圧部材6A,6Bが堰4の他端部41を下方へ押し付ける。これにより、堰4の他端部41が下方に揺動し、水面b下に没するので、水面bに沿って移動する掻寄板2により掻き寄せられたスカムBが水とともにスカム流入口30からスカム回収ボックス3に流入して排出される。
その後、掻寄板2が可動板70のカム面71を通り過ぎると、可動板70は復帰動作して一端部70Aは上方に変位し、元の位置まで復帰する。これにより、伝動アーム81A,81Bおよび揺動アーム83A,83Bが上記とは反対の方向に回動するので、押圧部材6A,6Bによる堰4の他端部41への押圧力が解除されて、堰4の他端部41は押圧部材6A,6Bにより水面b上まで引き上げられて元の状態に復帰する。これにより、スカム回収ボックス3への水およびスカムBの流入が阻止される。
上記した構成のスカム等回収装置によると、沈殿池1の水位が上昇または下降した場合でも、堰4の他端部41が押圧部材6A,6Bの押し込みにより下方に変位する量δおよび堰4の他端部41の水面bからの高さ位置hがほぼ一定に保たれる。従って、押圧部材6A,6Bによって堰4の他端部41が水面b下に没する深さd(=δ−h)がほぼ一定に保たれるため、沈殿池1の水位が変動しても、スカム回収ボックス3に流入するスカムおよび水の量が一定に保たれる。
図12は、前記堰4として中空の浮材により形成されたフロート堰42を用いたスカム等回収装置の実施例を示している。なお、この実施例のスカム等回収装置の基本的な構成は上記した実施例の構成と同様であり、ここでは対応する構成に同一の符号を付することで説明を省略する。
前記フロート堰42は、その幅がスカム回収ボックス3の前壁31の横幅とほぼ同じ長さに形成されており、その一端部43がスカム回収ボックス3の前壁31の上部に、支点部材45によってスカム回収ボックス3に対して揺動自在に連結されている。また、フロート堰42とスカム回収ボックス3との連結部は、ゴム製のシール部材46で覆われており、スカムBやその他の異物によって支点部材45の動きが阻害されたり、水漏れしたりするのを防止している。
フロート堰42の他端部44には、押圧部材6A,6Bが当接している。この実施例では、押圧部材6A,6Bは、左右の脚部(図示せず。)の下端にローラ62を回動自由に支持した構成となっている。このフロート堰42の他端部44は、フロートの浮力により常に水面bより高い位置に位置している。
フロート堰42の他端部44が押圧部材6A,6Bにより上方から押圧されると、フロート堰42の他端部44が下方に揺動し、水面b下に位置する。これにより、水とともにスカムBがフロート堰42を超えてスカム回収ボックス3内に流入する。一方、押圧部材6A,6Bによるフロート堰42への押圧力が解除されると、フロート堰42の他端部44はフロートの浮力により元の状態に復帰し、水面bより高い位置に位置する。これにより、堰きとめ状態となる。
この実施例のスカム等回収装置では、沈殿池1の水位が上昇または下降した場合には、フロート堰42は、その浮力により支点部材45を中心に水位に応じて上下に傾動するから、フロート堰42の他端部44は、沈殿池1の水位が変動しても常に水面hより高い高さ位置に保持される。また、押圧部材6A,6Bも、上記したようにフロート88A,88Bの浮力により水位に応じて上下動する。従って、この実施例においても、押圧部材6A,6Bの押圧によってフロート堰42の他端部44が水面b下に没する深さdはほぼ一定に保たれるため、沈殿池1の水位が変動しても、スカム回収ボックス3に流入するスカムおよび水の量が一定に保たれる。
図13および図14は、この発明のスカム等回収装置のさらに他の実施例を示すものである。なお、基本的な構成は上記した実施例の構成と同様であり、ここでは対応する構成には同一の符号を付することで説明を省略する。
図示例のスカム等回収装置は、上方を向きかつ水面下に保持されるスカム流入口30を有するスカム回収ボックス3を備えている。スカム回収ボックス3の前壁31には、薄鋼板、ゴム、軟質プラスチックなどの可撓性材料から成る帯板状の堰47が設けられている。堰47は、その幅がスカム回収ボックス3の前壁31の横幅とほぼ同じ長さに形成されており、その一端部48がスカム回収ボックス3の前壁31に取り付けられている。堰47は、一端部48を支点として他端部49が上下に揺動するようになっている。
前記堰47には、堰47の他端部49を水面下の所定の深さdまで押し下げて保持する押圧部材63A,63Bが自在継手64A,64Bを介して取り付けられている。前記押圧部材63A,63Bは、上端部に支え軸67A,67Bがそれぞれ水平に設けられており、前記支え軸67A,67Bの両端は、スカム回収ボックス3の左右に隣接して配備されたフロート65A、65B上に設けられた軸受66A,66Bによって、それぞれ支持されている。
前記の各フロート65A、65Bの基端部は、沈殿池1の隔壁15に自在継手68A,68Bを介して連結固定されており、これにより、フロート65A,65Bは、基端部を支点としてそれぞれ上下方向に揺動可能となっている。このフロート65A,65Bの浮力を受けて、前記の各押圧部材63A,63Bの高さ位置は、沈殿池1の水位の変動に応じて上下に変位する。これにより、堰47も沈殿池1の水位の変動に応じて上下に変位するので、堰47の他端部49を常に水面bから所定の深さdに保つことができる。
なお、前記押圧部材63A,63Bは、調節ボルト(図示せず。)によって、それぞれその設定位置を予め調節することができる。この調節ボルトによって押圧部材63A,63Bの設定位置をそれぞれ高低させることで、押圧部材63A,63Bにより堰47の他端部49を水面に押し下げる深さdを調節することができる。
堰47の他端部49には、帯板材から成るゲート75が取り付けられている。ゲート75は、その幅が堰47の横幅とほぼ同じ長さに形成されており、その一端部76を支点として他端部77が上下に揺動するように堰47に連結されている。前記ゲート75は、駆動機構78によりスカムBを回収しないときは他端部77が水面bより高い位置に位置し、スカムBを回収するときは他端部77が水面b下に位置するようになっている。
スカム回収ボックス3の両側壁33には、前記堰47およびゲート75の方向に突出した側板36が一対設けられている。この側板36は、沈殿池1の水が堰47およびゲート75の左右両端部から回り込んでスカム回収ボックス3内に流入するのを防止するもので、これにより堰47を上部から越流する水のみをスカム回収ボックス3内に流入させることができる。なお、堰47およびゲート75と側板36との摺動面には、シール部材37を介在させて堰47およびゲート75が揺動した際の水密性を向上することが好ましい。
前記駆動機構78は、前記ゲート75の他端部77を水面bに対して上下に変位させるためのものであり、ゲート75の他端部77を変位させるタイミングを設定するためのタイミング設定機構7と、タイミング設定機構7により設定されたタイミングに基づいてゲート75の他端部77を上下に揺動させる駆動ロッド80を備えている。
前記タイミング設定機構7は、前記掻寄板2に取り付けられ、掻寄板2と一体に沈殿池1内を周回する複数のガイドローラ9と、沈殿池1の池底a付近に設けられた可動板70とを備えたものである。なお、このタイミング設定機構7を構成するガイドローラ9と可動板70は上記した実施例と同様の構成であり、ここでは詳細な説明は省略する。
駆動ロッド80は、沈殿池1内を垂直方向に伸び、一端が可動板70の一端部70Aに、他端がゲート75の他端部77に、それぞれ接続されている。
上記した構成のスカム等回収装置では、ガイドローラ9が取り付けられた掻寄板2が池底aに沿って移動するとき、ガイドローラ9が可動板70のカム面71(第1の凸面73および第2の凸面74)に乗り上げて転動すると、可動板70が傾動して一端部70Aが下方へ変位する。可動板70の一端部70Aが下方へ変位すると、駆動ロッド80に下向きの引張力が作用するので、ゲート75の他端部77は下方に揺動し水面b下に位置する。これにより、水面bに沿って移動する掻寄板2に掻き寄せられたスカムBは水とともにゲート75、さらに堰47を越えてスカム流入口30に流入してスカム回収ボックス3に回収される。
その後、前記掻寄板2が可動板70のカム面71を通り過ぎると、可動板70は上記と反対の方向に傾動し、これに連動して駆動ロッド80は、ゲート75の他端部77を上方へ変位させる。ゲート75の他端部77が上方に揺動し、水面bより高い位置に位置すると、堰止め状態になり、スカム回収ボックス3への水およびスカムの流入が阻止される。
上記した構成のスカム等回収装置によると、沈殿池1の水位が上昇または下降して変化した場合でも、フロート65A,65Bの浮力により押圧部材63A,63Bの高さ位置が沈殿池1の水位の変動に追随して上下に変位するので、堰47の他端部49が水面b下に没する深さdがほぼ一定に保たれる。そのため、沈殿池1の水位が変動しても、スカム回収ボックス3に流入するスカムBおよび水の量が一定に保たれることになる。
この発明の一実施例であるスカム等回収装置の構成を示す側面図である。 図1の実施例の平面図である。 図1の実施例の正面図である。 沈澱池を拡大して示す側面図である。 スカム回収ボックスの構成を拡大して示す一部を破断した平面図である。 図4のA線に沿う断面図である。 スカム等回収装置の動作を示す説明図である。 スカム等回収装置の動作を示す説明図である。 スカム等回収装置の動作を示す説明図である。 ガイドローラの構成を示す正面図である。 沈殿池の水位の変動に対する押圧部材の動作を示す説明図である。 他の実施例であるスカム等回収装置の構成を拡大して示す側面図である。 他の実施例であるスカム等回収装置の構成を拡大して示す側面図である。 図13の実施例におけるスカム回収ボックスの構成を拡大して示す一部を破断した平面図である。 従来例の側面図である。
符号の説明
1 沈殿池
2 掻寄板
3 スカム回収ボックス
4 堰
5 駆動機構
6A,6B 押圧部材
8 動力伝達機構
9 ガイドローラ
30 スカム流入口
41 堰の他端部
42 フロート堰
70 可動板
71 カム面
73 第1の凸面
74 第2の凸面
80 駆動ロッド
81A,81B 伝動アーム
82A,82B 従動ロッド
83A,83B 揺動アーム
88A,88B フロート
a 池底
b 水面
A 汚泥
B スカム

Claims (4)

  1. 沈殿池の池底に堆積した汚泥を沈殿池の一端部に位置する汚泥ピットに向けて掻き寄せて回収するとともに、水面に浮遊したスカムを沈殿池の水面付近に配置されたスカム流入口へ掻き寄せて回収するようにしたスカム等回収装置において、
    沈殿池の池底と水面との間を周回移動して池底の汚泥と水面のスカムとを掻き寄せる複数の掻寄板を有する掻寄機構と、
    上方を向きかつ水面下に保持されるスカム流入口を有するスカム回収ボックスと、
    前記スカム流入口に一端部が取り付けられ他端部が水面に対して上下動することによりスカムを回収しないときは前記他端部が水面より高い位置に位置しスカムを回収するときは前記他端部が水面下に位置する堰と、
    沈殿池の水位の変動に応じて水面上に浮上するように一端部を支点として上下に揺動するフロートと、
    L字状に屈曲する形態を有し前記フロート上に直角をなす基部を中心として回動可能に支持される揺動アームと、
    前記揺動アームの一端部に揺動アームの回動により上下動可能となるように上端部が支持され下方への移動により下端部が堰の他端部を水面下に位置するまで押し下げる押圧部材と、
    前記揺動アームを駆動して押圧部材を上下動させる駆動機構とから成り、
    前記駆動機構は、掻寄機構の周回部分に取り付けられたガイドローラと、ガイドローラの周回軌道上に位置するカム面を有しカム面をガイドローラが転動することにより往復動する可動板と、前記可動板と前記揺動アームとの間に介在し可動板の往復動を水平方向に延びるロッドの水平方向に沿った往復動に変換する動力伝達機構とを備え、前記ロッドの先端部には前記揺動アームの他端部が接続されて成るスカム等回収装置。
  2. 前記堰は、可撓性を有する板材により形成されるとともに、前記押圧部材の下端部は堰の他端部に連結されている請求項1に記載されたスカム等回収装置。
  3. 前記堰は、他端部が浮力により沈殿池の水位の変動に応じて上下に変位するように浮材により形成されるとともに、前記押圧部材の下端部は堰の他端部に当接されている請求項1に記載されたスカム等回収装置。
  4. 前記カム面は、第1の凸面と、第1の凸面より高さが高い第2の凸面とから成る請求項1に記載されたスカム等回収装置。
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