JP4088609B2 - 油水分離方法とその装置 - Google Patents

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Description

本発明は油水分離方法とその装置に係わり、特に、処理槽に貯留した被処理液を電気分解することによって被処理液に含まれる油分を浮上させ、水と油分とを分離させる油水分離方法とその装置に関するものである。
従来、油水分離技術として、下記特許文献1に記載されたような電気分解(以下、電解と略記する)を用いた電解浮上法がある。
この電解浮上法は、処理槽において被処理液の電解を行なうものであり、電解により電極の金属分が被処理液中に溶出し、この溶出物と被処理液中の油分が結びついてスカムとなり、水より比重の小さなスカムが被処理液上部に浮上し、電解で発生する気泡はスカムの浮上を助け、またこれとは逆に、水より比重が大きいスカムは処理槽の底に沈殿し、被処理液中の水と油を分離するものである。
そして、油水分離後の被処理液、即ち、処理済液は適宜に処理槽から排出させている。
特開2001−300542号公報
上記従来技術において、浮上したスカムは掻き取り装置等で回収できるが、沈殿したスカムは処理槽に投入した液ごと抜き取ることなどをしなければ回収することができなかった。
また、沈殿したスカムは水との比重差がわずかであるために流動性が良く、沈殿量が増加すると、処理済液中に混じりやすくなり、排出される処理済液の油分濃度が設定値以上となってしまうために、短期間毎の定期的な処理槽内の清掃が必要であった。
それゆえ本発明の目的は、電気分解を用いた電解浮上法での油水分離装置においても、被処理液の油分と結びついた金属溶出物であるスカムを被処理液の底に沈殿させることなく被処理液上部に浮上させて回収でき、処理槽を清掃しなくても、排出される処理済液の油分濃度を設定値以下に保ち、安定した性能を維持できる油水分離装置を提供することにある。
上記目的を達成する本発明油水分離方法の特徴とするところは、処理槽に収容した被処理液を少なくても1対の正負各電極で電気分解を行なう油水分離方法において、電気分解を行なうときに該各電極の横側から微細な気泡を各電極を包囲するようにゆるやかに供給することにある。
また、上記目的を達成する本発明油水分離装置の特徴とするところは、被処理液を収容するとともに該被処理液の電気分解を行なう少なくても1対の正負各電極を配置した処理槽と電気分解の過程で発生し浮上したスカムを回収する浮上油受け部を備えた油水分離装置において、該処理槽の側壁部に空気を溶解させた被処理液を該処理槽内の被処理液に噴射するノズルを設けたことにある。
ノズルの処理槽における側壁部への配置は、噴射した被処理液が対向した1対の正負各電極の電極面と平行に進むような配置とすることが良い。
また、処理槽における側壁部へのノズルの設置にあたり、ノズルからの被処理液噴射速度を減速する減速部を設けておくと良い。
さらに、微細気泡が電極を包囲するようにするために、処理槽における正負各電極の最下部はノズルからの被処理液噴射流の中にあることが良い。
本発明によれば、処理槽における被処理液に対し水平方向にゆっくり流れるノズルからの被処理液噴射流を形成できる。ノズルから被処理液を噴射すると減圧して溶解させてある空気が微細な気泡となって、水平方向に流れる被処理液噴射流とともに微細気泡で電極を包囲するようにゆっくり移動してきて横方向移動が止まるような状態になる。
一方、油分と金属溶出物が結びついたスカムは、電極周辺に位置して浮上や沈降を開始するかしないかの状態にあると、殆ど運動エネルギーを持っていない。
微細気泡が横方向移動を停止しあるいは浮上を開始するような状態において殆ど運動エネルギーを持っていないスカムが存在すれば、スカムと気泡は互いに静止状態に近いために合体し易い。
それで、殆どのスカムは気泡と一緒になって上昇し、浮上油受け部から回収することができる。沈殿するスカムが無ければ、処理槽の清掃は殆どしなくて済むだけでなく、処理済液に混って排出されるスカムも無くなり、排出される処理済液の油分濃度を設定値以下に保って、高性能に油水分離ができる。
以下、図1に示した本発明の一実施形態になる油水分離装置について説明する。
図1に示した油水分離装置は、一例として空気圧縮機から排出されるドレンを処理するものとして使用する。
図1において、処理槽11には、槽内を被処理液を貯留し油水分離を行う分離処理槽(分離部)13とこの分離部13で浮上分離した油分を回収する浮上油受け部14とを区画する遮蔽板12を設けてあり、更に分離部13内部には複数対の正負各電極15を配置している。
処理槽11における分離部13の底に取り付けた配管30はバルブ36を介して循環ポンプ31と接続し、循環ポンプ31の出口側配管37はノズル33に接続してある。
ノズル33は減速管38を介し分離部13における側壁下部に接続されており、ノズル33の吐出口は分離部13内に向けて横向きに開口しており、配管30から循環ポンプ31を経てノズル33に至る経路は槽外循環をなす被処理液の循環配管系を構成している。
循環ポンプ31の一例としては渦流ポンプを使用しており、図示していないが、循環ポンプ31の出口には被処理液の圧力(水圧)を測定するゲージを設けてある。
各電極15は、分離部13の底部から見たときの下部の高さL2が減速管38の下部の高さL1よりも高く(L1<L2)、更にノズル33から分離部13内に噴出する被処理液の流れの方向が各電極15の面と平行になるように設けている。
配管30には、バルブ34を介して空気を供給する空気供給管35と、供給ポンプ21およびバルブ22を有し未処理な被処理液の供給配管系を構成する供給管23を接続してある。
分離部13の上部には分離部13から処理済の被処理液を排出する排出管41を設けてあり、排出管41は分離部13の側壁との接続部(管座)から持上げ、その下流を分離部13との接続部よりも低い位置まで配管してあり、その途中にバルブ42を有している。排出管41の最高位は、分離部13の遮蔽板12の最高位より低くして位置差D1を持たせてある。
従って、分離部13内に被処理液を供給し貯留させる場合、バルブ42を開放してあれば、被処理液は排出管41から流出して、分離部13における被処理液面H1は排出管41の最高位で規制され、バルブ42を閉止し分離部13内に被処理液を供給していけば、被処理液面H1は排出管41の最高位よりも上昇していくので、排出管41はバルブ42の開閉で被処理液を排出し水位を調整する機能を備えていることになる。なお、被処理液面H1の上部には油水分離で上昇した浮上油(スカム)の浮上油液面H2が形成される。
排出管41の管座部では、分離部13から排出管41へ流入する処理済みの被処理液に分離部13を上昇中の微細気泡,金属溶出物および油粒子(油分)が混入することを防止する仕切板16を設け、ポケット状吸入部17を形成している。
仕切板16の最高位は、排出管41の最高位より低くして位置差D2を持たせてあり、また、排出管41の管座部より高くして位置差D3を持たせている。排出管41における被処理液の流出量とポケット状吸入部17の入口面積で決まるポケット状吸入部17での被処理液の下降速度が分離部13での気泡の上昇速度より遅ければ、分離部13を上昇中の微細気泡,金属溶出物および油粒子(油分)がポケット状吸入部17に流入して排出管41に混入することはない。
浮上油受け部14の底部には、スカムSの形で油分を排出する油分排出管51を設けてある。
図示しないが、分離槽13の底部に外部に通じる配管を設け、その途中にバルブを設けてあり、分離部13内部の液体を排出する必要がある場合にこれらを用いる。
また、供給管23を分離部13の下部に接続して、未処理の被処理液を分離部13に供給してもよい。
分離部13には温度測定器61を設けてあり、分離部13の液温度を測定できるようにしている。図示しないが、配管30から循環ポンプ31を経由しノズル33までの配管37中に温度測定器を設置して、分離部13の液温度を測定してもよい。
次にその動作を説明する。
先ず、絶対湿度の高い時期に行う連続処理運転について説明する。
準備として、バルブ42は開放して分離部13を清水または処理済の被処理液液を充填し、被処理液面H1が排出管41の最高位に一致したら、循環ポンプ31を運転させる。この時、バルブ22は閉止し、供給ポンプ21は停止している。
バルブ34、36は開放状態としてあり、清水または処理済の被処理液が配管30を流れることによって、空気供給管35側が負圧となり、溶解用空気が空気供給管35から流入する。循環ポンプ31は流入した空気と循環する被処理液を充分攪拌し加圧することで、流入した空気は循環する被処理液中に溶解する。循環ポンプ31で加圧された被処理液と溶解した空気はノズル33から減速管38の被処理液中に吐出することで減圧され、水に溶解していた空気は気泡となる。この気泡は、減速管38内で減速され分離部13に送られる。
循環ポンプ31による加圧で被処理液に溶解する空気量は加圧下ではヘンリー(Henry)の法則に従ったものとなり、配管30を流れる清水または処理済の被処理液にかかる圧力、及び配管30を流れる流量に比例して溶解する空気量は多くなる。また配管30を流れる清水または処理済の被処理液の温度が低い程、溶解する空気量は多くなる。実際の運転では圧力、流量を設定値一定となるように運転する。このように運転すると循環ポンプ31の動力が熱となり配管30を流れる清水または処理済の被処理液に伝わり、液温が上昇し、溶解する空気量は減少する。
このため、予め配管30、37における被処理液の流量、被処理液の液温度、循環ポンプ31による加圧量と溶解空気量の関係を求めておき、温度測定器61で求めた液温度により空気供給管35から流入させる溶解用空気量を処理槽11内を気泡がほぼ揃って浮上する量になるようにバルブ34で調節し、運転する。
上記したように被処理液に溶解していた空気はノズル33から減速管38を介して吐出することで減圧され気泡となって分離部13内を浮上するが、分離部13内をほぼ揃って順次浮上するような微細気泡がノズル33から吐出するように溶解する空気量をバルブ34で調節しておく。
径の大きな気泡の大気泡は浮力が大きく働くから微細気泡よりも早く浮上する。大きな気泡の大気泡は浮上速度が速くエネルギーが大きいために被処理液の油粒子と結びついた電極からの金属溶出物に衝突した場合、油と金属溶出物を引き離してしまい油水分離性能を低下させる。大気泡の発生原因は循環ポンプ31の加圧によっても被処理液に溶解しなかった空気が存在することにあるとみることができるので、空気供給管35から取り込む溶解用空気量をバルブ34で調節して、余分な空気が入らないようにして、連続して大気泡が浮上しないようにしておく。また、減速管38を設けていることにより、微細気泡が分離部13にゆるやかな速度で送られる。このように送る速度をゆるやかにすることで分離部13内の微細気泡の上昇が揃って順次上昇するようになる。
さらに、図2(a)に示すように減速管38からの分離部13内への流れ方向が微細気泡の上昇速度に影響を与えないように流れの方向と電極15の面は平行となるように配置されている。そして、電極15と減速管38を図2(a)において矢印の方向に見た図2(b)に示すように減速管38の側壁位置よりも電極15の位置が間隔D4だけ内側になるようにしている。
図2(a)に示すようにノズル33を電極15の一方側に配置した場合は、微細気泡が電極15の他方側にまで行き渡るような流れを形成するようにする。
図3に示すようにノズル33を電極15の両側に配置した場合は、各ノズル33から噴出される微細気泡が電極15の中央にまで届くような流れとすればよい。
このように配置しているため、分離部13内では流れに乱れが起こり難くなり、電極15は微細気泡で包囲され、微細気泡は横方向の移動速度を失うと、均一に揃ってゆっくり上昇するようになる。
この運転状態を保ちながら、バルブ22を開放し供給ポンプ21を駆動して被処理液の供給系統を運転し、被処理液の循環系統を循環している清水または処理済の被処理液に未処理状態の被処理液を混合させ、電極13にあらかじめ設定した電流となるように通電する。
すると、ノズル33から微細気泡と共に油粒子が噴射され、電極15から金属溶出物が溶出する。電極15の周囲では、微細気泡と油粒子は水平方向の移動速度が僅かであり、金属溶出物の下降速度も僅かであるため、油粒子と金属溶出物は合体してスカムとなり、油粒子単体よりも金属溶出物が付着した分だけ表面積が大きくなる。表面積が大きくなったため油粒子と金属溶出物が結びついたスカムは微細気泡に付着し易くなり、微細気泡に付着し、スカムが被処理液面上部に浮上する。
電極15の下部を減速管38の下部よりも高くしてあり(L2>L1)、ノズル33から分離部13を流れる方向と電極15の面とが平行となるようにしているうえに、減速管38から被処理液が水平にゆっくり噴出されるので、ゆるやかな上向きの層流れが形成されるようになり、分離部13内では対流の発生が抑えられて乱流は起こり難く、減速管38から流れ出た油粒子や微細気泡が電極間をゆっくり通過し金属溶出物と付着して均一に揃って上昇するようになる。スカムは微細気泡と確実に合体して浮上するので、小型の電極でも充分こと足りる。
ノズル33から微細気泡と共に油粒子が噴射される際に供給ポンプ21や循環ポンプ31の動力が熱となり、混合された被処理液に伝わり温度が上がり、溶解可能な空気の量は減少する。減少することで溶解できない余剰気泡(大気泡)が発生するようになる。
前述したように、余剰気泡は気泡径が大きく上昇速度は早く、槽内に流れの乱れを起こし、油に付着した微細気泡を引き離したりして、油水分離を妨げる。
そこで、前述したように、予め液温度と溶解空気量の関係を求めておき、温度測定器61で求めた液温度により空気供給管35から流入させる溶解用空気量を処理槽11内を気泡がほぼ揃って浮上する量になるようにバルブ34で再調節し、運転するため、余剰空気は発生せず油水分離性能を低下させることはない。また、未処理状態の被処理液を混合することによる液温度の下降を予測して、予め溶解用空気量を下降分だけ減少させた温度での流量に固定して運転するようにしてもよいし、循環流量を少なくしてもよい。大気泡を除去する手段を配管37や減速管38に設けてもよい。
排出管41からは、配管23から供給された未処理状態の被処理液相当分の処理済の被処理液をスカムに付着した微細気泡の上昇速度よりも遅い速度で吸込んで排出する。
循環ポンプ31出口での圧力は、所要動力を少なくすることと微細気泡の直径を小さくすることを考慮すると0.3〜0.8MPa程度が好ましい。溶解空気量が圧力に比例することを考慮すると、循環水流量は被処理液供給系統から供給された未処理状態の被処理液量の30〜100倍で、未処理状態の被処理液は循環水によって30〜100倍に希釈されるので、分離部13に供給される被処理液の油分は低濃度である。
分離部13上部に溜まる浮上油(スカムと微細気泡の合体物)は連続運転中に排出管41の途中に設けたバルブ42を一時的に閉じると、分離部13内部の被処理液面H1および浮上油液面H2が上昇し、浮上油液面H2が遮蔽板12の高さを超えると浮上油がオーバフローして浮上油受け部83へ流下する。
分離部13での浮上油が減ったら、バルブ42をゆっくり開けて、排出管41から被処理液を排出して被処理液面H1を下げて連続処理を継続する。
なお、電解中に正負各電極から水素や酸素が気泡となって発生するが、気泡径は大きくて上昇速度が速くスカムを充分捕集するものではなく、結局のところ沈殿する多量のスカムが発生する。
また、微細気泡を被処理液とともに分離部の底部から供給すると、その供給口を中心として速い上昇流が形成されることに伴って、周囲に早い下降流が発生し、スカムが気泡と合体し難いだけでなく、スカムは対流に乗って沈殿と上昇を繰り返し、排出が困難である。横向き(ほぼ水平)に微細気泡をゆっくり供給することにより、分離部での対流を抑えらることができて、スカムを気泡と満遍無く合体させ殆どを浮上油として排出することができた。
さらに、対流の発生を抑えるために、分離部13の底部への配管30の取り付け部(管座)に大口径の減速管を設けて、分離部13における被処理液の汲み出し速度を低下させるようにするとよい。
次に、絶対湿度の低い冬期などに行う間歇処理運転について説明する。
先ず、準備として連続処理運転と同様に、分離部13に清水または処理済の被処理液を充満させた状態で循環ポンプ31を運転する。バルブ22は閉じてあるが、バルブ34、バルブ36は開放してあり、溶解用空気が空気供給管35から流入する。
循環ポンプ31の動力が熱となり配管30を流れる被処理液に伝わり、分離部13における被処理液の温度を上昇させるため、被処理液の密度は小さくなる。尚、被処理液の密度を小さくするためには分離部13において被処理液の温度を上昇させるための加熱手段を配置してもよい。
被処理液が予定した温度まで上昇したら、循環系統における循環ポンプ31の運転を停止し、バルブ34を閉じ、被処理液供給系統のバルブ22を開放状態にして供給ポンプ21を運転して、未処理状態の被処理液を供給する。被処理液は、配管30から直接および配管37,ノズル33から減速管38を介し分離部13に流入する。
被処理液は分離部13内の清水または処理済の被処理液よりも温度が低く密度が大きいために分離部13の底部に溜って行き、暖かく密度が小さい処理済の油分濃度の低い被処理液は分離部13の上部に押し上げられた形となって、排出管41からバルブ42を経由して排出される。例えば、遮蔽板12の上端から分離部13の底部までにおける容積が40L、清水または処理済の被処理液温度が320K、未処理状態の被処理液温度が283K、未処理状態の被処理液の供給を20L/hで行うと、処理済の被処理液のみを30L以上排出可能である。
処理済の被処理液のみの排出が済んだら、バルブ22とバルブ42を閉状態にして未処理状態の被処理液の供給を止めて、循環ポンプ31による槽外循環を行ない、設定した電流を電極13に通電する。バルブ34、バルブ36は開放状態として、溶解用空気が空気供給管35から流入するようにする。
連続処理と同様に、圧力,流量が設定値一定となるように運転する。この場合も循環ポンプ31の動力が熱となり配管30を流れる被処理液に伝わり、液温が上昇し、溶解する空気量は減少する。このため、予め液温度と溶解空気量の関係を求めておき、温度測定器61で求めた液温度により空気供給管35から流入させる溶解用空気量を処理槽11内を気泡がほぼ揃って浮上する量になるようにバルブ34で調節し、運転する。このため、余剰空気による大気泡は連続して発生せず、油水分離性能を低下させることはない。
バルブ42は閉止してあり、分離部13の被処理液中に微細気泡が存在することになり、被処理液面H1は排出管41の最高位置よりも高くなる。この状態で分離部13内部の被処理液面H1の上側に油分と電極からの金属溶出物であるスカムが微細気泡を結合し浮上油となって溜まるが、浮上油液面H2よりも遮蔽板12の上端位置を高くしてあり(図1の浮上油液面H2は連続処理運転時のものであり、間歇処理運転ではもう少し低い位置が浮上油液面H2となっている)、被処理液の循環中に浮上油が浮上油受け部14へ遮蔽板12からオーバフローすることはない。
分離部13の下方の油分は、槽外循環により分離部13に微細気泡とともに噴出され、電極15からの金属溶出物と結びついてスカムとなり、連続運転と同様に微細気泡が付着して上昇し、油水分離する。
分離部13における被処理液が目標とする油分濃度に低下し処理済液が得られたら、循環ポンプ31を停止し、バルブ34を閉じてバルブ22とバルブ42を開放させ、電極15への通電を止め、供給ポンプ21を運転して未処理状態の被処理液を分離部13の底部から供給する。この期間中に分離部13上部の処理済の被処理液は、新たに供給した未処理状態の被処理液と同量だけ排出管41から流出する。
以上説明した被処理液の供給と循環のために供給ポンプ21、循環ポンプ31の運転と停止を交互に繰り返し、浮上油液面H2と被処理液面H1との差が大きくなったら、即ち、分離部13の上部に浮上油が溜まったら、供給ポンプ21の運転中に排出管41のバルブ42を閉止状態にし、被処理液面H1が遮蔽板12と同一高さになることによって浮上油を遮蔽板12の上端からオーバフローさせ、浮上油受け部14へ排出する。
以上説明したように本発明によれば、電気分解を用いた電解浮上法での油水分離装置においても、被処理液の油分と結びついた金属溶出物であるスカムを被処理液の底に沈殿させることなく被処理液上部に浮上させ回収でき、処理槽内の清掃がなくても性能の高い油水分離をすることができる。
本発明の一実施形態になる油水分離装置を示す図である。 図1に示す油水分離装置の減速管と電極の配置関係を説明する図である。 油水分離装置における減速管と電極の他の配置関係を説明する図である。
符号の説明
11…処理槽
12…遮蔽板
13…分離処理槽(分離部)
14…浮上油受け部
15…正負各電極
16…仕切板
17…ポケット状吸入部
21…供給ポンプ
22,34,36,42…バルブ
23,30,35,37,41,51…配管
31…循環ポンプ
33…ノズル
38…減速管
61…温度測定器

Claims (6)

  1. 分離処理槽に収容した被処理液を少なくても1対の正負各電極で電気分解を行なう油水分離方法において、
    電気分解を行なうときに該各電極の横側から微細な気泡を各電極を包囲するようにゆるやかに供給することを特徴とする油水分離方法。
  2. 上記請求項1に記載の油水分離方法において、微細な気泡は各電極の面と平行に移動するように横から供給することを特徴とする油水分離方法。
  3. 上記請求項1に記載の油水分離方法において、微細な気泡は分離処理槽から汲み出し空気を溶解させた被処理液をノズルから噴射させるときに生じるものであることを特徴とする油水分離方法。
  4. 被処理液を収容するとともに該被処理液の電気分解を行なう少なくても1対の正負各電極を配置した分離処理槽と電気分解の過程で発生し浮上したスカムを回収する浮上油受け部を備えた油水分離装置において、
    該分離処理槽の側壁部に空気を溶解させた被処理液を該分離部内の被処理液に噴射するノズルを設けたことを特徴とする油水分離装置。
  5. 上記請求項4に記載の油水分離装置において、該分離処理槽から汲み出した被処理液に空気供給手段で空気を溶解させて該分離処理槽に設けたノズルから噴射して被処理液を該分離処理槽に戻す循環配管系と、未処理状態の被処理液を該分離処理槽に供給する供給配管系を有することを特徴とする油水分離装置。
  6. 上記請求項4に記載の油水分離装置において、該空気供給手段は被処理液の圧力,流量,温度に対応した空気供給量とするようになされていることを特徴とする油水分離装置。
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