JP4087908B2 - 寄生虫に対する感染防御のための抗原及びその用途 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、寄生虫に対する有効な且つ長期永続的防御を誘導しうる蠕虫由来抗原性物質、特に、蠕虫に対する防御免疫を媒介する抗原に関する。
【0002】
【従来の技術】
蠕虫の中で、二生類吸虫すなわち吸虫類は100を越える種類を含む。その大部分は、脊椎動物の腸管および他の器官中に生存している比較的無害な寄生虫であり、したがって、応用寄生虫学者によってほとんど研究されていなかった。ヒトにおいて重大な疾患を引起こすこのような吸虫は、動物に感染する極めて重要な寄生虫である血液吸虫すなわち住血吸虫並びに肝吸虫および肺吸虫である。
【0003】
最も重要な肝吸虫であるファスキオラ属(Faaciola)は、主として家畜用の反芻動物における寄生虫であり且つ世界中のいたるところで重大な経済的損失の原因となっている(ウシ、ヒツジおよびヤギ)。
【0004】
該疾患並びに前述の動物の病変、罹病率および死亡率の原因となるものの主な特性は、宿主の肝臓組織の破壊および胆管に対する損傷である。罹病率は若い動物の方が高く、特に、罹病し且つ衰弱するようになり、そして致死する。ファスキオラ属は、更に、機会が与えられるとヒトに寄生することがあり、それはキューバおよびラテンアメリカの国々において一層頻繁である。それにもかかわらず、真のヒト肝吸虫は、中国、日本、韓国、ベトナムおよびインドの広範囲に及んでいる別の寄生虫、すなわち肝ジストマ(Clonorchis sinensis)である。病変は、基本的には胆管壁が厚くなることによって引起こされ、そして苛酷な症例においては肝硬変および致死を引起こす。
【0005】
ファスキオラ属および肝ジストマは両方とも食物(ファスキオラ属および肝ジストマに関してそれぞれ牧草および生魚)と一緒に摂取されるメタセルカリアとして受動的に侵入するが、脊推動物宿主身対中におけるそれらの胆管への移動経路は異なる。
【0006】
肝ジストマはファーター膨大部を介して腸管から胆管樹に現れるが、ファスキオラ属は腹腔を通って移動し、腸壁および肝実質にうまく貫入して、宿主組織に対する一層重大な損傷を引起こす。
【0007】
家畜の肥大吸虫属(Fasciolosis)に関して、粗抽出物による免疫感作後の肝蛭(Fasciola hepatica)に対するヒツジまたはヤギ獲得免疫(シンクレア(Sinclair)、1967年)を示唆するためには相反する結果があり且つ証拠は不十分である。
【0008】
更に、実験的に感染したヒツジにおいて少なくとも11年間感染が持続することがありうることを示す根拠がある(ダービン(Durbin)、1952年)。更に、寄生虫に対して起こる宿主の反応は極めて少ないかまたは全くなく、したがって、ヒツジの生存は摂取されたメタセルカリアの数に完全に依存することが報告されている(ボーレイ(Boray)、1969年)。ウシはより耐性であると考えられており;概して、肝蛭はこの宿主中で9〜12か月生存するが、一層苛酷な臨床的肝蛭症を示すのは若い子ウシである。
【0009】
肝蛭症に対する有効なワクチンを開発するための十分な根拠を与えうる免疫学的予防用抗原を決定するいくつかの試みがなされてきた。基本的には、(1)放射線照射生ワクチンによって誘導された免疫および(2)非生ワクチンによって誘導された免疫に基く2種類の独立した実験計画が数人の科学者によって得られた。
【0010】
それにもかかわらず、音波処理吸虫抽出物を用いる子ウシの肝蛭に対する獲得耐性(ロス(Ross)、1967年;ホール(Hall)およびラング(Lang)、1978年;ヒリアー(Hillyer)、1979年)に関してはほとんど試みられなかったし、そしてそれらは相反するデータを報告した。
【0011】
放射線照射生ワクチンによって誘導された免疫は、更に、マウス、ウサギまたはヒツジにおいて行なわれた実験において失望させる結果を示しており(カンプベル(Campbell)ら、1978年、ヒューゲス(Hughes)1963年);それは、放射線照射メタセルカリアの投与後のこれらの動物において免疫が生じた証拠が存在しないことによる。
【0012】
更に、成体の胆汁段階の吸虫からの種々の抽出物または排出/分泌産物に関する実験は、ワクチン注射された動物がその肝実質において低防御および病理学的病変を示したとすれば免疫原性ではなかった。
【0013】
当該技術分野のこれまでの事情で反映されるように、ウシは非生ワクチンを用いるワクチン注射に対して一層よく応答するであろうと予想されるが、実験動物において多数の異なる抗原によって誘導された可もなく不可もない防御のみの基準でヒツジに対しても同様の予測ができるかどうかは疑わしかった。
【0014】
異種免疫による肝蛭に対する防御免疫の誘導は、更に、ヒツジの細頸襄虫(Cysticercus tenuicollis)、すなわち、イヌ条虫類である胞状条虫(Taenia hydatigena)のメタセストーデ(metacestode)段階による感染が肝蛭に対して部分的防御を生じたことを示したカンプベルら(1977年)によって予想されたが、しかしながら、ヒューゲスら(1978年)はこの結果を確証することができなかった。他の実験も、この条虫を用いて実験動物の肝蛭に対する防御を誘導することはできなかった。
【0015】
マンソン住血吸虫(S.mansoni)の両性成体に感染したマウスは肝蛭に対して統計的に有意の耐性を生じ、そして両方の寄生虫による同時感染は定住する住血吸虫の数を減少させ且つ蠕虫当りの住血吸虫の産卵を減少させた。更に、S.ボビス(bovis)に感染したウシは、肝蛭に対する若干の耐性およびあまり顕著でない肝組織損傷を示した(シラグ(Sirag)ら、1981年)。
【0016】
ペリー(Pelley)およびヒリアー、1978年、ヒリアーおよびデ・アティカ(de Atica)1980年は、住血吸虫卵中で見出された肝蛭とマンソン住血吸虫とに共通の抗原を報告した。交差反応性免疫を示すもう一つの知見は、両方の寄生虫が風土病である地域において偽陽性反応が生じることである。ヒリアー、1985年およびヒリアーら、1987年は、更に、肝蛭由来の抗原混合物が肝蛭およびマンソン住血吸虫双方による引続きの感染に対して防御を与えることができることを実証した。
【0017】
住血吸虫症およびビルハルチア病は、4000年前にエジプト人によって記録された古代の飲料水媒介伝染病であり、そして今日、第三世界の都市および都市周辺地域において2億を越える人々を苦しめていると予想される世界的に周知の健康問題である。ヒトに感染する3種類の主な住血吸虫は、淡水巻貝によっておよび、水中に落とされ且つ宿主皮膚に直接的に貫入しうるセルカリアと称される自由に泳ぐ幼虫によって伝播される。真皮から肺を介して肝門脈系へ移動後、住血吸虫は細い腸間膜静脈または骨盤静脈中に住むようになり、そこにおいてそれぞれの雌は1日に100個以上の卵を血流中に生む。組織中にとどまるようになるこれらの卵に対する宿主の免疫反応は、慢性の衰弱させる、そしてしばしば致命的な疾患の大きな原因となる。灌漑計画の拡大、ダムの建設およびヒト集団の集中は、今日、住血吸虫感染の分布および激しさを増大させる一因となっている。巻貝の管理および化学療法は、決して満足のいくものではないが主要な抑制法である。有効なワクチンは、該疾患を根絶する試みを大いに助ける究極の目的であろう。
【0018】
様々な宿主の種は、放射線で弱毒化されたセルカリアによる以前の感染または免疫感作後に、マンソン住血吸虫に対して部分的な耐性を生じることがある(スミサーズ・アンド・デンホッフ(Smithers & Doenhoff)、1982年)。マンソン住血吸虫に対する実験的免疫感作の可能性を考えることが許容されてきたこれまでの状況(クレッグ・アンド・スミス(Clegg &Smith)は、この寄生虫に対する決定的且つ有効なワクチンを死滅ワクチンを用いて生産する可能性に対する現在の熱意(テンドラー(Tendler)、1987年)に取って代わられた。それにもかかわらず、主な限界は依然として、精製され且つ化学的に同定された寄生虫抗原を用いる大部分の実験の被験動物において得られた不完全な防御率にある。数人の著者によって記載され且つスミサーズ、1982年によって論及されたように、実験的免疫学的予防によって誘導される防御水準を増大させる要求は一般的な合意であった。しかしながら、住血吸虫症に対する有効なワクチンの開発に十分な動物モデルの確立は、達成するのが極めて困難であった。その進歩は、防御免疫を媒介すると考えられる極めて有効な抗原分子の識別および精製にかかっている(Schistosoma mansoni;Protective Antigens,M.テンドラー−メム・インスト・オスワルド・クルース(Mem.Inst.Oswald Cruz)、リオデ・ジャネイロ、82巻、補遺IV:125〜128,1987)。
【0019】
住血吸虫に対する防御免疫を媒介する抗原の追及に関する従来の研究において、本発明者は、リン酸緩衝溶液中の生きていて且つ新たに灌流されたマンソン住血吸虫の成体蠕虫のインキュベーションの際の初期に放出された住血吸虫成分(SEと称する)の複合混合物の使用について報告した(テンドラー・アンド・スカピン(Tendler & Scapin)、1979年;コーン(Kohn)ら、1979年)。セルカリア威染に対する防御をワクチンとして用いて達成する試みに集中して、マンソン住血吸虫感染に対してそれぞれ十分に感受性で且つ部分的に耐性であることが知られているSWマウスおよびNZウサギの2種類の異なる異種交配された動物宿主での実験モデルを設計した。
【0020】
ニュージーランドウサギのマンソン住血吸虫モデルにおいて、感染後の長時間の寄生虫の数および寸法並びに雄/雌比率の点から、かなり均一の成体蠕虫量を用いる経皮感染の確実なパターンを確立することは可能であった(テンドラー、1982年、1985年、1986年)。最近の資料は、マンソン住血吸虫の実験用宿主としてウサギを用いることが、該疾患に関する新規の免疫モデルとなりうることを示唆している(アルメイダ(Almeida)ら、1987年)。
【0021】
ウサギにおいてSE混合物を用いて行なわれた免疫感作実験では、試験投与によって極めて高水準の防御がもたらされた(スカピンら、1980年;テンドラー、1980年;テンドラーら、1982年)(マンソン住血吸虫のブラジル系統LEからの同数および同プールの活性セルカリアを用いて同時に試験投与された場合、免疫感作動物においては、正常対照に匹敵する性別および年齢と比較して90%平均の蠕虫量減少)。更に、SEで免疫感作されたSWマウスは、正常セルカリアを用いる試験投与に対して有意に防御され且つ致死感染に対して充分に耐性であることを示した(テンドラー、1986年)。耐性を測定するために、ワクチン注射され且つ試験投与された動物および対照を平行して、成体寄生虫量の決定用に肝および腸間膜灌流に供する。防御率は、ワクチン注射された動物に対する対照から回収された寄生虫数の差によって計算される(テンドラーら、182)。
【0022】
異なる生活環段階の寄生虫に対して生じた抗体が、好酸球または補体依存細胞毒性検定において有効である(グルツィク(Grzych)ら、1982年;スミスら、1982年)というインビトロの根拠を考慮して、論証しうる免疫宿主からの血清によって認識された抗原の特性決定は、防御免疫に関係した抗原分子を同定するのに用いられる(ビックル(Bickle)ら、1986年;ホロヴィッツ・アンド・アーノン(Horowitz & Arnon)、1985年)。ウェスターンブロット実験は、SEワクチン注射されたウサギの抗体応答を分析するために着手された。同様のスキームによって免疫感作されたウサギ由来の抗血清のパネルを用いてSE抗原をプローブして(SE−FCA)、著者は、イムノプロットにおいてこれらの個体のSE抗原の2種類の独特の認識パータンを実証することができた。興味深いことに、若干のSE抗原は、ほぼ完全に防御されたウサギからの抗血清によってのみ限定的に認識された。この知見により、著者は、SE中の抗原の2種類のサブセット、すなわち、個々のウサギ抗血清全部に共通の一つと、高度に防御された動物に限定される第二サブセットとを同定することができた。これらの2種類のパターンをそれぞれ低および高防御パターンと称し且つ「判別」抗体として用いた。同様の免疫感作スキームに対して(おそらくは、異種交配された集団において生じることが予想される個々の変動によって)「判別的に」応答したウサギからの多クローン性抗体によるSE成分のこれらの2種類の認識パターンを利用して、これらの血清を用いてcDNAライブラリーをスクリーニングする計画を行なった。実験およびヒト住血吸虫症双方における防御応答の臨界的機序についての不完全な理解に拘束されながら、他のものによって採用されたスクリーニング法は、しばしば、若干の特性決定されていない抗原に対して向けられている感染ヒト血清(風土病地域の「推定上の」免疫若しくは「感受性」個体[カーター・アンド・コリー(Carter & Colley)、1986年]または免疫感作動物からの選択された単クローン性若しくは多クローン性血清[ラナール(Lanar)ら、1986年;バルール(Balloul)ら、1987年])の使用を必要とした。
【0023】
可能な防御SE成分の分子クローニングに対する最初の試みにおいて、クリンカート博士(Drs Klinkert)、ハイデルベルグ大学およびドネルソン(Donnelson)/ヘンクル(Henkle)、アイオワ大学によってそれぞれ構築されたマンソン住血吸虫および日本住血吸虫(S.japonicum)の成体蠕虫全体からの2種類のcDNAライブラリーを、判別スクリーニングによって二重フィルターを用いてスクリーニングした。クローンの2種類の異なるセットが検出されたそれらのイムノブロットの結果に関して比較しうると考えられるが、それはおそらく感受性で且つ耐性のウサギ抗SF血清による認識の相違に対応する。SE成分の識別を目的とする更に別の実験において、本発明者は、イムノブロットにおいて、精製住血吸虫パラミオシン(A.シェア(Sher)博士、NIHによって快く提供された)に対するウサギ多クローン性抗SE血清(高および低防御)とウサギ抗血清と比較した。このタンパク質は、Mr(x10−3)95および78(ピアス(Pearce)ら、1986年)の2種類の主要分解産物へのタンパク質分解に対して感受性であることが示されたMr(x10−3)97の、同系交配マウスにおけるマンソン住血吸虫試験投与感染に対して部分的に防御する最近定義された分子である(ラナール(Lanar)ら、1986年)。
97/95/78kD複合体は、高および低防御抗SH血清および単一特異性抗パラミオシン血清双方によって認識された。「高」防御抗SE血清は、パラミオシンに加えて、防御活性および免疫学的役割に関して十分に特性決定され且つ評価される状態で残っている他のポリペプチドを認識した。SEの成分としてのパラミオシンの知見は、パラミオシンに関して実証されたのと同様に(ピアス(Pearce)ら、1986年)、寄生虫表面上および筋肉層間(メンドンサ(Mendonca)ら、1987年)の卵と反応したウサギ抗SE血清を用いて成体住血吸虫の段階で実施された従来の間接免疫蛍光法実験を強化する。この知見は、更に、前述のように実施されたcDNAライブラリーの免疫スクリーニングの結果に平行していた。再度、一般的パラミオシンクローンを抗パラミオシンおよび抗SE血清双方によって単離し、特別のクローンは後者のウサギ血清(高防御)によってのみ認識された。低分子量の他のSE成分の内、住血吸虫症の診断に可能な候補者として記載され(クリンカートら、1987年)且つ住血吸虫消化管中にあるプロテアーゼとして最近同定された31/32KDダブレットも同定された(クリンカートら、1988年)。食塩水抽出物中で同定されたこれらの抗原および他のものは、検査された場合に極めて低い防御を示した。
【0024】
化学的規定培地(PBS)中の新たに灌流された住血吸虫のインキュベーションは、生きている成体蠕虫から初期に放出された抗原(具体的には、排出/分泌産物および外皮成分)の抽出を目的としていた。この計画は、理論的には適切な機能抗原を枯渇させることができるマンソン住血吸虫の種々の粗抽出物によって住血吸虫感染に対する一貫した耐性を誘導する前者の失敗した試みを考慮して採用された。この前提は、死滅した寄生虫の使用に由来する一般的に採用された抽出方法によって主に影響を受けた。実際に、FCA(優先的アジュバントとして)中に乳化され且つ皮下/皮内経路によって投与されるSEを用いて、本発明者は、マンソン住血吸虫感染に対する2種類の実験動物宿主において高く且つ長期間の防御を達成している。防御試験において並外れたウサギモデルを使用する理論的根拠は、部分的に耐性の宿主における潜在的防御および分離した抗原(感受性宿主において更に検査される)を最初に識別するためであったが、ウサギは既知の有力な抗体生産者であるので、したがって、寄生虫を死滅させる免疫応答およびエフェクター機序を「増幅」させることができると考えられる。
【0025】
寄生虫を死滅させる機能的に適切なSE防御成分、部位および機序並びに防御マーカーの識別を目的とするワクチン注射された動物における誘導免疫応答の研究は、近年において本発明者の研究の中心であったが、SEの分子組成、更にはその防御成分の識別および単離に関する情報は最近まで入手可能であった。
【0026】
ルイジ・メシネオ・アンド・マウロ・スカーピン(Luigi Messineo & Mauro Scarpin)の名義で1983年8月2日発行の米国特許第4,396,000号明細書(削除された1986年2月11日発行の再審証明書461 B1 4,396,000号による)は、0.15M塩化ナトリウム−リン酸ナトリウム緩衝液(pH5.8)中のインキュベーションによって得られた、タンパク質、炭水化物および核酸および/または後者成分の副生成物を含み且つG−100およびG−200セファデックスカラム中のゲルクロマトグラフィーによって4つの主要画分中に分解する成体マンソン住血吸虫蠕虫の抽出物を記載した。ウサギ抗全抽出物血清による免疫拡散試験は、画分IおよびII並びにIIIまたはIVによる一方に対応する3種類の沈殿ラインを示した。この全抽出物によって免疫感作されたウサギは、試験投与感染に対して完全にまたは部分的に(少なくとも77%)耐性であることが分かった。食塩水抽出物抗原性物質は、住血吸虫症および他の住血吸虫感染の治療および免疫感作に有効なワクチンであった。
【0027】
前述の通知書は発明者の二つの論文に基いており且つここでは本発明の原理として用いられた。本発明の背景に対応する大部分のデータの内、最も最近のデータは、Sm−14として同定されたSE誘導成分のクローニングおよび配列決定であった。
【0028】
ごく最近の公開された研究は、「14kDaマンソン住血吸虫ポリペプチドは脂肪酸結合タンパク質の遺伝子ファミリーと相同である−1991年5月5日発行のThe Journal of Biological Chemistry−266巻,13号,8477〜8454頁;D.モサー(Moser)、M.テンドラー(Tendler)、G.グリフィス(Griffiths)およびマックィーン・クリンカート(Mc−Quen Klinkert)」である。この研究は、Sm−14構造に対して脂質を結合するタンパク質としてのSm−14の遺伝子の配列決定および機能的活性の実証を記載している。
【0029】
Sm−14と称されるマンソン住血吸虫タンパク質をコードしている完全なヌクレオチド配列は、大腸菌(Escherichia coli)中のバクテリオファージラムダgtIIにおいて増殖したcDNAクローンから決定された。14.8kDaタンパク質は、疎水性リガンドを結合する一連の関連ポリペプチドと有意の相同性を有する。サイトゾルタンパク質のこの群のメンバーは、本来、長鎖脂肪酸に対するそれらの親和性に基いて識別された。精製された組換え体タンパク質は、16のN末端アミノ酸を欠失している突然変異体とは対照的に、脂肪酸に対する親和性を示した。完全なヌクレオチド配列は、ヌクレオチド123〜125に位置した開始トリプレットATGで開始する読取り枠として記載することができる。コーディング領域は、521位で終わる399ヌクレオチドを含む。133アミノ酸残基のタンパク質は、配列基準で計算された14.847kDaの分子質量を有する。
【0030】
Sm−14は、下記のアミノ酸配列を表示することによって特性決定される。
Figure 0004087908
更に、モサー,D.らは、実験動物に対して免疫を与える場合にSm14はタンパク質混合物中においてどの役割を果たしているか、そしてそれが寄生虫に対する有効な免疫学的攻撃に適切な抗原であるかどうかを評価することが望ましいであろうと開示している。
【0031】
プレッツ,J.R.ら、Journal of Experimental Parasitology,74巻,4号,1992年6月は、免疫学的予防Fh12抗原に対する抗血清に対して交差反応性であるポリペプチドが、Sm14と表わされた14.8kDaマンソン住血吸虫脂肪酸結合タンパク質(モサーら、1991年)と有意のアミノ酸配列相同性を有することを開示している。更に、Fh12は、住血吸虫症および肝蛭症双方の予防に有力な免疫原であり且つ免疫学的予防分子候補者(ヒリアー、1985年、ヒリアーら、1987年)であり、更にはヒト肝蛭症における有用な免疫学的診断マーカーであること(ヒリアーら、1992年)、そして著者が、Fh15エピトープサブセットおよびサブセット組合せを含む組換え体抗原標品の発生を追跡していたことが開示されている。Fh15はFh12と同様のタンパク質でありうる。
【0032】
それにもかかわらず、(モサー,D.らおよびプレッツ,J.R.らによる)本発明に最も密接に関係した研究でさえも、実験動物に対して免疫を与える場合のタンパク質混合物SE中においてSm14が果たしている役割およびそれが住血吸虫または肝蛭などの他の蠕虫による感染に対する有効な防御抗原であるかどうかを評価していなかった。
【0033】
本発明は、Sm14が、マンソン住血吸虫および肝蛭のどちらかによる感染に対する実験動物における組換え体での高水準の防御免疫を刺激しうるSEの極めて活性の防御成分であることを証明した従来公開された研究を継続する結果として得られた。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、蠕虫感染に対する防御抗原として定義された分子Sm14である。
【0035】
本発明のもう一つの目的は、Sm14の組換え体であるrSm14である。
【0036】
本発明のもう一つの目的は、ウシ、ヤギおよびヒツジにおいて肝蛭によって引起こされた感染に対するワクチンである。
【0037】
本発明の更にもう一つの目的は、ヒトおよび動物における感染および疾患に応答性である、住血吸虫および住血吸虫属の他の種全部によって引起こされた感染に対するワクチンである。
【0038】
本発明の更に別の目的は、医学的および獣医学的に関心を呼ぶ蠕虫の全種によって引起こされた感染に対するワクチンである。
【0039】
本発明の更に別の目的は、住血吸虫症および肝蛭症の診断薬である。
【0040】
【課題を解決するための手段】
これらの目的は、ヒトおよび動物の蠕虫感染に対して防御免疫を与える抗原並びに獣医およびヒトの医学的関心を呼ぶ蠕虫学的疾患の免疫学的予防用の予防接種法を提供することによって、更には、免疫学的診断薬として作用する抗原を提供することによって達成することができる。
【0041】
本発明により、該抗原は、実験動物蠕虫感染、特に、マンソン住血吸虫および肝蛭感染において防御免疫を刺激する能力を有する、マンソン住血吸虫由来のタンパク質Sm14から成る。
【0042】
更に、本発明は、バクテリオファージT7のキャプシドタンパク質との融合タンパク質である、Sm14の組換え体rSm14を含む。
【0043】
発明の詳細な説明
ヒトおよび様々な動物を冒す様々な寄生虫の種により引き起こされる病気の免疫学的予防に同じワクチン注射用抗原を使用することによるヒトの住血吸虫種に対するワクチンを開発する方法が下記の工程により説明される:
−動物およびヒトの両方の病気を高度に予防する共通の交差反応性抗原(本発明の好ましい実施態様による場合はSm−14)を単離する工程;
−感染および/または該病気を引き起こす寄生虫の実験用の確かな宿主で動物の病気の免疫学的予防のためのワクチンとしてこの抗原を試験する工程;
−動物の宿主、すなわち家畜の反すう動物のワクチン注射から得られた情報を分析し、例えば毒物学および病理学など一定のヒトの病気に対するワクチンの最終的開発について関連するあらゆる質問および予め必要な条件に焦点を合わせる工程。
本発明の方法を使用して、家畜およびヒトの両方の2種類の寄生虫病を予防するワクチンとして同時に非常に有効な抗原を見つけることが可能である。本発明の好ましい実施態様によると、家畜とヒトの両方の寄生虫病はそれぞれ肝ひる症と住血吸虫症であり、特にヒトおよび様々な動物種を冒すじゅ虫(腸内寄生虫)による病気もある。
【0044】
複合体SE混合物中の抗原の一つであるSm−14は無性生殖され、タンパク質を結合する脂肪酸および肝ひる抗原のFh15を有する有意な同族体を示す。この交差反応性抗原のSm−14はその組み替え型rSM14では住血吸虫と肝ひる症の両方を予防する免疫性を与える。
rSM14は上記で定義したようにT7タンパク質の260番目の残基とSm14の最初のメチオニン(MET)とをアミノ酸配列で次のように橋掛けすることにより得られたバクテリオファージT7キャプシドタンパク質の最初の260個のアミノ酸と完全なSm14ポリペブチドとの融合タンパク質である:
キャプシドタンパク質残基260−LEU−LEU−THR−LEU−THR−LYS−GLY−LYS−ALA−LYS−SER−ALA−GLU−LEU−GLU−PHE−VAL−ASP−LEU−GLU−GLY−SER−VAL−Sm14.
【0045】
我々は、肝ひる、マンソン住血吸虫ばかりでなくそのほかの全ての種の住血吸虫およびエキノコックスおよびヒトおよび動物の病気の原因となると推定される他の寄生虫に対し高度の感染防御を与えるSm−14の組み替え型の能力をここに示す。数百の動物に実験的にワクチン注射を与えて達成された感染防御の程度から、Sm−14はSE由来の主要感染防御分子であり、抗住血吸虫ワクチンおよび抗肝ひるワクチンの両方の志願者であることが明らかにされた。
本発明は実施例により説明されるがこれに限定されるものではない。
【0046】
【実施例】
実施例1
組み替え体Sm−14を得て、特性を明らかにし、精製する工程を以下に説明する:
段階1
感染防御用食塩水抽出物(SE)から分子のワクチンへの推移は以下のように達成された:
a)LF、すなわちマンソン住血吸虫λgtllcDNAライブラリーのブラジル株(マンソン住血吸虫のLE固有株の成虫から調製されたもの)は充分に感染防御された個体(すなわち、この明細書で既に説明したように兎と兎の「高度感染防御」血清)由来の免疫性血清の抗SEで識別された。
b)非常に強力な信号を提供する兎の抗SE高度感染防御血清により認められたcDNAクローンの1種が選ばれた。
c)その配列および特性化によりSm−14と名付けられた14−kDaのタンパク質が明らかにされた(ヌクレオチドおよび推論されたアミノ酸配列はすでにMoser,Tedlerらにより公表されている)。
cDNAクローンを製造する方法の実施例は現在の技術的水準で説明されている。
【0047】
段階2
有効なベクター系にSm−14を発現
PDS−14までこれを実施する方法はクローン化されたcDNA配列の同定および結果と共に現在の技術的水準で説明されており(14−kDAマンソン住血吸虫ポリペプチドは脂肪酸係合タンパク質の遺伝子族の同族体である、TheJournal of Biological Chemistry,Vol.266,No.13,5月5日発行、8447−8454頁、1991年)、参考のためにここに引用する。
住血吸虫抽出物で免疫性を与えられた兎で作られた抗血清は成虫のマンソン住血吸虫cDNAライブラリー(前出)を識別するに使用された。Sm−14と表示されたクローンは3回の免疫スクリーニングの後でプラク精製された。組み替え体ファージは大腸菌Y1089で溶原化され、122kDAのベータガラクトシダーゼ−Sm−14融合タンパク質を発現させた。このタンパク質は予備のSDS−ポリアクリルアミド・ゲルの電気泳動により精製され、該融合タンパク質の抗体は兎で作られた。
Sm−14についての全体の読みとり枠暗号化を最初の構成体pDS−Sm−14からBamlllおよびHimd111を使って開裂することにより切り取ること。
得られたフラグメントは同じ酵素で開裂されたpGEMEX−1(プロメガ)に連結された。
【0048】
段階3
得られた構造体は次にT7RNAポリメラーゼ・プロモーターの制御の下でT7遺伝子10タンパク質との融合タンパク質として発現するために枠の中にある遺伝子となって、lacUVの制御の下でT7RNAポリメラーゼの遺伝子を含有する大腸菌株BL21(DE3)を形質転換するために使用された。大腸菌株RL21(DE3)は組み替え体タンパク質の発現のために使用された。大腸菌の他の菌株も既に現在の技術水準にある他の発現系たとえばPDS−14などと共に同じ目的のために代わりに使用できる。
【0049】
段階4
組み替え体プラスミドを含有するコロニーを一晩中成長させ、IPTG(イソプロピルチオ−β−D−ガラクトシド)を添加することにより次の対数増殖期の間にT7RNAポリメラーゼを発現させた。
この工程により予想分子量40kDa(Sm−14から14kDaと遺伝子10タンパク質から26kDa)を有する融合タンパク質を発現させた。
【0050】
段階5
細菌の細胞を遠心分離機(5000rpm/10分)により集めて溶菌緩衝液(50mMのトリスHcl,pH7.5;2mMのEDTA(エチレンジアミン四酢酸)、1mMのDTT(ジチオトレイトール)、2mg/mlのリゾチーム)に再懸濁させ、氷の上で15分間培養する。次に得られた溶菌産物を30秒間を2回高周波音により分解し再び遠心分離した。得られたペレットを洗浄用緩衝液(50mMのトリスMcl、pH7.5;10mMのEDTA、1mMのDTT、0.5%のトリトンx−100)に再懸濁して遠心分離した。
【0051】
段階6
更にもう1回再懸濁と遠心分離を行った後に最終ペレットを水に再懸濁した。次に、SDS−PAGE(ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気泳動)を実施し、抗原を電気溶出により精製し、使用するまで−70゜Cから−200゜Cまでの範囲の温度で保存した。
図1はrSm14の精製度と発現の高い効率を示している。
ニトロセルロース紙に移された合計のマンソン住血吸虫SE抗原と精製されたSm−14のポリアクリルアミドゲル電気泳動の分析。レーン1−3のSEとSm−14はそれぞれ10%と15%のSDS−PAGEに溶解し、青色で着色された。レーン2と4は免疫の吸着。レーン2はSEで免疫性を与えられた兎から得られた多クローン性抗血清で精査された。レーン4は兎の抗Sm−14融合蛋白抗血清で精査された。標準分子の低い標識は図の両側に示されている。
以下図2を参照してSm14の立体的構造を示す。
本発明によるSm−14の構造のコンピュータ模型製作は結晶構造が既に決定されているタンパク質を有するSm−14の周知の高度な同族関係に基づいてなされている。これはコンピュータ製作により作られるSm−14の詳細で信頼できる立体的構造を与える。
【0052】
この立体的構造から(1)Sm−14はたる型のタンパク質であり、(2)脂肪酸がたるの中で結合しており、(3)たるは10枚のベータプリーツ付きシートで形成されており、(4)シートは短い輪により接合されており、(5)輪は脂肪酸結合タンパク質の同族の各員間の分岐を示していてSm−14の抗原性に反応できる。
【0053】
実施例2
実施例2では実験1−4が行われる。実験1−4のプロトコルは以下に説明されているように実施されたが、スイスマウスのSEとrSm−14の感染防御活性を示している。
SE(動物に対する投与量当たり300μg/ml)およびrSm−14タンパク質(投与量当たり10μg/ml)を使用する免疫性を与えるプロトコルは以下の通り実施された。すなわち、この免疫性を与えるプロトコルは抗原を2回投与することからなり、フロイドの補助剤を使用してもしなくてもよく、皮下注射により7日間の間隔でテストを受けたことのないマウスに投与され、第2回目の投与の後21日経てから補助注射を行った。ワクチンの投与の間隔は変えられる。60日の間隔の後で(これも例えば45日などに変えられる)、前記マウスに100匹のセルカリア(吸虫類の幼虫)を挑戦させた。
各グループのマウス(免疫性を与えられ/挑戦されたマウスとそれぞれの対照群)についての総合的感染防御反応は以下のように計算された:
(C−V)/Cx100
式中Cは対照群から回収された寄生虫であり、Vはワクチンを投与されたマウスから回収された寄生虫である。
【0054】
結果を表1に示す。
【表1】
Figure 0004087908
性別および年齢が同等のスイスマウスを特徴とする様々な対照群に同時に同じ数のマンソン住血吸虫のセルカリアの水たまりを挑戦させたものを各個別の実験の感染対照群として使用した。これらのマウスにはPBS(燐酸塩緩衝食塩水)を同様に注射しただけである。融合タンパク質(遺伝子10)および補助剤(フロイドの完全な補肋剤)についても別の対照群が用意された。
【0055】
表IIに明らかなように、実験1では、補助剤(FCA)を使用してもしなくてもSm−14の感染防御的活性を遺伝子10タンパク質の活性と並行して分析した。精製遺伝子10タンパク質のワクチンを投与されたマウスから回収された虫の平均重量はFCAを使用してもしなくても実質的にPBS対照群のマウスから採集された虫の重量と同じであった。
【0056】
実験2では、rSm−14とFCAを使用したrSm−14とにより引き起こされた感染防御活性をSE(FCAを使用した場合あるいは使用しない場合)のワクチンを投与した場合と比較して検査した。
実験3と4はFCAの活性だけおよびrSm−14のワクチン投与により引き起こされた感染防御活性の再生性を試験するために設計された。
全ての実験では、マンソン住血吸虫を更に挑戦させて感染させたマウスに対して有意に高レベルの免疫感染防御をもたらすrSm−14の高い能力が結局実証されている。
提示されたデータを統計的に分析すると、ワクチン投与のグループから回収された虫の重量はワクチンを投与されずに感染したマウスから得られた寄生虫の平均数より有意に低い(p<0.05)ことが明らかである。
【0057】
実施例3
この実施例はSEとrSm−14の兎における感染防御活性を示す。
免疫感作プロトコルは実施例2のスイスマウスで使用されたものと同じである。兎1匹当たりの投与量を表IIに示す。兎に1000匹のセルカリア(実施例2の100匹の代わり)を挑戦させた。
表IIはマンソン住血吸虫を感染させた兎に対し有意に高レベルの免疫感染防御をもたらすrSm−14の能力を示している。
更に、この実施例はSE混合物と比較して単離された抗原としてのrSm14の活性を明確にしている。
【0058】
結果を表IIに示す。
【表2】
Figure 0004087908
【0059】
実施例4
この実施例は実施例2(同じ免疫感作プロトコルが使用されたことを意味する)の実験1−4を実証するが、感染防御性を評価するため別の方法を使用する。
この方法は一連の寄生虫範囲内の虫の重量の分布による虫の重量頻度の母集団を分析してワクチン由来の耐性を確立することに基づいている。
【0060】
結果を表IIIに示す。
【表3】
Figure 0004087908
表IIIによると、精製された組み替え体Sm−14融合タンパク質は虫の重量の平均レベルにより判定されるように不変のSEと有意な差のない感染防御レベルを刺激している。SEで達成された感染防御レベルは既に公表された結果と一致する。特に興味深いのは、同じレベルの感染防御が補助剤を使用してもしなくても達成されるのでヒトに前記抗原を使用する場合に吉兆であるという事実である。更に、我々は異系交配されたスイスマウスグループの感染防護に前記抗原を使って成功したという事実は免疫系の遺伝的制限があるので感染防御反応の結果として雑な変種をもたらすことはないことを示している。
【0061】
表111に示されるように、ワクチン注射のグループ対非ワクチン注射のグループでは完全に異なった虫の重量の分布のパターンが観察される。特に驚くことは0−10匹の虫のグループにおけるマウスの数の差である。1匹のマウス当たり100匹のセルカリアを感染させた後、ワクチン注射をしなかったマウスは1匹もこの範囲の感染レベルを持たなかったし、感染された(非ワクチン注射の)動物は頻度のピーク(60%)が21−30匹の虫の範囲であった。対照的に、SEまたはrSm−14のワクチン注射をしたマウスの頻度のピーク(64.5%)は1匹のマウス当たり0−10匹の虫の範囲内である。
【0062】
本発明によると明らかなように、複合SE混合物の感染防御効果のほとんど全部がこの単一の抗原を使って再生されることは特に興味深いことである。SE由来の他の限定された抗原(グルタチオン−S−トランスフェラーゼおよびパラマイシン)での試験では同じ高レベルの感染防御は得られなかった。上記のように、Sm−14も様々な脂肪酸結合タンパク質と同じ有意なレベルを有する。
実験1−4の表IIIに示される結果を図3−6のグラフに示す。
図3−6は実験1−4に対応する。これらの図面では、ワクチン注射グループ対非ワクチン注射グループの虫の重量の母集団の輪郭を分析することにより感染防御を評価することが可能である。
図7は収集された結果を示す。
【0063】
実施例5
この実施例では、ワクチン注射をしたマウス1匹当たりに500匹と1000匹のセルカリアを挑戦させるか、または2−3回1週間の間隔で(感染させた1匹の動物当たり100匹のセルカリア)挑戦させた。もちろん、挑戦感染の大きさと数は変えられる。
10μg投与量のタンパク質(rSm−14)を3回注射することによりもたらされた感染防御率は1匹の動物当たり500または1000匹のセルカリア単独挑戦感染に対して50%以上である。同じ効果は1匹の動物当たり100匹のセルカリアを挑戦させて感染させた場合1週間の間隔をおいて2回または3回繰り返した場合に同じ効果が認められる。
この実施例のプロトコルは以下の通りである。
実施例5のデータは表IVと表Vにそれぞれ要約されている。
【0064】
実施例6
マンソン住血吸虫由来の脂肪酸結合タンパク質、rSm−14に対する住血吸虫症患者由来の血清の反応性を実証するために実施例を次のように実施する。
ブラジルの特有の地域の患者の血清とその特有の地域外に住んでいる若い人々の血清を組み替え体Sm−14抗原に対して免疫吸着することにより試験する。患者は臨床的な形および卵の数によりグループに分類される。寄生虫学的診断はカトー・カッツ法により達成される。
結果は、感染した全個体から得られた血清は年齢、虫の重量、または臨床的な形とは関係なく免疫吸着でrSm−14を確認し、従ってrSm−14の免疫原生を反映していることを示している。
【0065】
実施例7
肝ひるの感染に対してスイスマウスにrSm−14のワクチン注射をした場合を示しており、肝ひる症を完全に感染防御した。
実施例7は以下のように実施された。
15匹のマウスから成る2つのグループに補助剤を使用してまたはしないでrSm−14で免疫性を与えた。ワクチン投与のプロトコルは、(a)FCA(補助剤)で乳化した場合と乳化しない場合の抗原(10μg/投与量/動物のrSm−14)を1週間に2回注射する;(b)3週間後に新しい投与量の抗原の注射をする;(c)3回目の投与量の後45日を経てから肝ひるのメタセルカリア3匹に挑戦させ感染の後30日でいけにえにされた。
この実施例は住血吸虫および肝ひるなどの異なる腸内寄生虫の間の交差反応性の感染防御性抗原を示す。
【0066】
関連のある寄生虫である肝臓の吸虫類肝ひるからクローン化されたFSh15と呼ばれる抗原はSm−14について予測されたアミノ酸配列のレベルと有意な同族レベルを有しSm−14は肝ひるのこのタンパク質の同族体であることを示す結果を提示していることが最近報告された。
従って、組み替え体Sm−14はこの実施例に説明されるように肝ひる感染に対するワクチン用抗原として試験された。
図9、10、11には、非ワクチン投与動物(図9と10)対ワクチン投与動物(図11)の肝臓を示している。
rSm14のワクチンを投与された動物と非投与の動物(対照)について肝ひるによる感染を評価する寄生虫学試験を行った後で、1匹のマウス当たり3匹のメタセルカリアで同じ感染をさせて、肝臓、腸、他の臓器を伝統的な組織学的方法により検査して2つのグループの動物で展開した病理学を評価した。主に肝臓と腸が肝ひるにより最も冒された臓器であり従ってこれらの臓器が広範囲に検査された。
【0067】
1匹のマウス当たり3匹の肝ひるのメタセルカリアを使って伝統的な方法により経口感染させてから30日後に、その感染させたマウスは、ワクチンを投与されなかったマウスと比べて、予めrSm14のワクチン投与した状態で得られた感染の重みを評価するためにいけにえにされた。その臓器をミロン溶液で固定し、切断し、ヘマトキシリン−エオシン法により着色し、光学顕微鏡で検査した。
rSm−14は寄生虫学および病理解剖学的データに基づき肝ひる感染を防御できることが図8、9、10、11により確実に実証される。rSm−14のワクチンを投与されたマウスについては実質的に1匹のマウスも3匹の肝ひるのメタセルカリア(1匹のマウスに許される最大投与量)に露出した後で感染しなかった。これに反して、ワクチンを投与されなかった対照群のマウスは全て同じ露出の後感染した。
【0068】
病理解剖学的見地から、rSm−14のワクチンを投与された全個体の肝臓の実質はグリソン鞘と同一面にある繊維状の小さな区域を除いて肝ひるに関連した変化は全く示さなかった。この所見は、挑戦用の寄生虫はワクチンの効果により脊推動物の宿主における寄生虫の生活史の非常に早い時期に殺されたことを示している。それに反して、ワクチンを投与されず/感染したマウスはグリソン鞘にまで至る激しい出血領域を伴った肝実質細胞の広範囲な破壊を示した。
図9および10に示されるように、肝臓の実質の広範囲な破壊は複数のマウスに成虫の寄生虫が存在することともに認められた。
【0069】
Figure 0004087908
【0070】
Figure 0004087908

【図面の簡単な説明】
【図1】SEと比較した最終抗原調製物(rSm14精製)のゲルを示す。
【図2】コンピュータ模型製作により予測されたSm14の立体的構造を示す。
【図3】実験1によるrSm14の感染防御の程度の評価を示す。
【図4】実験2によるrSm14の感染防御の程度の評価を示す。
【図5】実験3によるrSm14の感染防御の程度の評価を示す。
【図6】実験4によるrSm14の感染防御の程度の評価を示す。
【図7】実験1、2、3、4の収集した結果を示す。
【図8】肝ひるの感染を予防するためにスイスマウスにrSm14のワクチン注射をしたことを示す。
【図9】肝ひるに感染させた動物にワクチン注射をしなかった場合の肝臓を示す。
【図10】肝ひるに感染させた動物にワクチン注射をしなかった場合の肝臓を示す。
【図11】肝ひるに感染させた動物にワクチン注射をした場合の肝臓を示す。

Claims (8)

  1. 有効量の単離されたSM−14タンパク質と医薬上許容される担体とから成り、SM−14タンパクが、マンソン住血吸虫由来の14〜15KDの脂肪酸結合タンパク質である、住血吸虫又は肝ひるの感染から少なくとも部分的に保護することができる免疫原性組成物。
  2. 更にアジュバントを含有する、請求項1に記載の免疫原性組成物。
  3. 前記アジュバントが完全フロインドアジュバントである、請求項に記載の免疫原性組成物。
  4. 前記組成物が、住血吸虫の感染から少なくとも部分的に保護するのに有効である、請求項1、2又は3に記載の免疫原性組成物。
  5. 前記組成物が、マンソン住血吸虫の感染から少なくとも部分的に保護するのに有効である、請求項1、2又は3に記載の免疫原性組成物。
  6. 前記組成物が、肝ひるの感染から少なくとも部分的に保護するのに有効である、請求項1、2又は3に記載の免疫原性組成物。
  7. 前記SM−14タンパク質が、遺伝子組替えにより作成されたrSM−14タンパク質である、請求項1、2又は3に記載の免疫原性組成物。
  8. 前記rSM−14タンパク質が、下記のアミノ酸配列に融合した主要T7キャプシドタンパク質の1−260のアミノ酸を含有する、請求項7に記載の免疫原性組成物。
    MET-SER-SER-PHE-LEU-GLY-LYS-TRP-LYS-LEU-SER-GLU-SER-HIS-ASN-PHE-ASP-ALA-VAL-MET-SER-LYS-LEU-GLY-VAL-SER-TRP-ALA-THR-ARG-GLN-ILE-GLY-ASN-THR-VAL-THR-PRO-THR-MET-LEU-THR-GLU-SER-THR-PHE-LYS-ASN-LEU-SER-CYS-THR-PHE-LYS-PHE-GLY-GLU-GLU-PHE-ASP-GLU-LYS-THR-SER-ASP-GLY-ARG-ASN-VAL-LYS-SER-VAL-VAL-GLU-LYS-ASN-SER-GLU-SER-LYS-LEU-THR-GLN-THR-GLN-VAL-ASP-PRO-LYS-ASN-THR-THR-VAL-ILE-VAL-ARG-GLU-VAL-ASP-GLY-ASP-THR-MET-LYS-THR-THR-VAL-THR-VAL-GLY-ASP-VAL-THR-ALA-ILE-ARG-ASN-TYR-LYS-ARG-LEU-SER
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