JP4086191B2 - フルカラー用トナー - Google Patents

フルカラー用トナー Download PDF

Info

Publication number
JP4086191B2
JP4086191B2 JP2003395919A JP2003395919A JP4086191B2 JP 4086191 B2 JP4086191 B2 JP 4086191B2 JP 2003395919 A JP2003395919 A JP 2003395919A JP 2003395919 A JP2003395919 A JP 2003395919A JP 4086191 B2 JP4086191 B2 JP 4086191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
particle size
full
color
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2003395919A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005156981A (ja
Inventor
栄田  朗宏
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2003395919A priority Critical patent/JP4086191B2/ja
Publication of JP2005156981A publication Critical patent/JP2005156981A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4086191B2 publication Critical patent/JP4086191B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される静電潜像の現像、特に、中間転写方式に好適に用いられるフルカラー用トナー及びフルカラー画像の形成方法に関する。
特許文献1及び2には、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーを組み合わせたフルカラー用トナーにおいて、各トナーの帯電量の差を特定値以下にすることで、同一の帯電付与能の現像装置でも良好なフルカラ−画像を形成できる技術が開示されている。
特開2000−231223号公報(請求項1) 特開2000−258950号公報(請求項1)
本発明の課題は、現像装置の帯電付与能を調整しなくても、カブリが抑制された、良好なフルカラ−画像を連続して形成することができ、特に、タンデム方式の装置においてこれらの性状に優れたフルカラー用トナー及びフルカラー画像の形成方法を提供することにある。
本発明は、
(1) 少なくともイエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーを組み合わせたフルカラー用トナーであって、各トナーの帯電量が全て正又は負であり、その絶対値が高い順に、Q1 、Q2 、・・・Qn-1 、Qn (ただし、nは組み合わされるトナーの種類の数である)とし、それぞれに対応するトナーにおける粒径がdμm(d=0.6×〔体積粒度分布における中位粒径〕)以下の粒子の含有量(体積%)を、B1 、B2 、・・・Bn-1 、Bn とするとき、以下の要件〔1〕及び〔2〕を具備するフルカラー用トナー、
〔1〕 B1 ≦B2 ≦・・・≦Bn-1 <Bn
〔2〕 0.5≦B1
(2) 少なくともイエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーを組み合わせるフルカラー画像の形成方法であって、各トナーの帯電量が全て正又は負であり、その絶対値が高い順に、Q1 、Q2 、・・・Qn-1 、Qn (ただし、nは組み合わされるトナーの種類の数である)とし、それぞれに対応するトナーにおける粒径がdμm(d=0.6×〔体積粒度分布における中位粒径〕)以下の粒子の含有量(体積%)を、B1 、B2 、・・・Bn-1 、Bn とするとき、以下の要件〔1〕及び〔2〕を具備するフルカラー画像の形成方法
〔1〕 B1 ≦B2 ≦・・・≦Bn-1 <Bn
〔2〕 0.5≦B1
に関する。
本発明のフルカラー用トナーにより、現像装置の帯電付与能を調整しなくても、また、荷電制御剤の選択によらず、カブリが抑制された良好なフルカラ−画像を連続して形成することができ、特に、タンデム方式の装置において、これらの性状に優れたフルカラ−画像を形成できる。
フルカラー画像の形成は、現像装置内の各カラートナー用現像器の帯電付与能を、組み合わせるそれぞれのカラートナーの帯電性に合わせて調整することにより行われている。しかし、このような方法では、それぞれのトナーに応じて現像器の調整が行われているため特定のトナーしか用いることができない。
かかる課題に対して、特許文献1や特許文献2では各トナーの帯電量の差を3μC/g以下にすることが提案され、さらに荷電制御剤の配合を工夫することが有効であることが開示されている。
しかし、このような方法では、トナーの帯電量の差が限定され、場合によっては、トナーの帯電量が正又は負の場合に応じて、荷電制御剤を選択しなくてはならず、各トナーごとに荷電制御剤の添加量を調整することが必要となる等、トナーの選択の幅が狭く、コスト面に負担が生じる場合もあった。
さらに、感光体上に現像されたトナーが直接印字媒体上に転写されるタンデム方式においては、トナーとともに感光体上のカブリも印字媒体上に転写されやすく、帯電量の差を小さくするだけでは解決し難い課題もある。
そこで、本発明者らは、トナーの帯電量の差が大きいトナーの組み合わせであっても、前記課題を達成するためにトナーに必要な性状等を検討した結果、本発明のフルカラー用トナーを見出すに至った。
本発明のフルカラー用トナーは、組み合わせるトナーの帯電量が全て正又は負であり、その絶対値が高い順に、Q1 、Q2 、・・・Qn-1 、Qn (ただし、nは組み合わされるトナーの種類の数である)とし、それぞれに対応するトナーにおける粒径がdμm以下の粒子の含有量(体積%)(以下、微粉量ともいう)を、B1 、B2 、・・・Bn-1 、Bn とするとき、以下の要件〔1〕及び〔2〕を具備するものである。
〔1〕 B1 ≦B2 ≦・・・≦Bn-1 <Bn
〔2〕 0.5≦B1
なお、|Bm −Bm+1 |≦0.04(m=1、2、・・・又はn−1)のとき、Bm =Bm+1 とみなす。
かかる要件が必要なのは、以下の理由による。
即ち、粒径の小さな微紛は、単位重量あたりの表面積が大きくなるため、帯電保持能力が高く、微紛量が多いほど、カブリを良好に抑制できる。
しかしながら、微紛量が多いことは、トナーの耐久性の観点からは好ましくない。
そこで、帯電量の小さいトナーの微紛量は多く規定してカブリの抑制を確保し、帯電量の大きなトナーの微紛量は少なく規定して、トナー全体として耐久性を確保することで、カブリの抑制及びトナーの耐久性確保の両立が可能となる。
本発明のフルカラー用トナーでは、現像装置内において、1つの現像器に収納される一又は複数のトナーを同じ種類のトナーとみなす。従って、現像装置内のトナーが収納された現像器の数が組み合わされたトナーの種類の数となる。以下では、各現像器に異なる色のトナーが収納される場合について詳細に説明する。
要件〔1〕において、トナー搬送量の各色間のバランスの観点から、Bx+1 とBx (x=1、2、・・・又はn−2)の関係は、好ましくは、xが1、2、・・・n−2の少なくとも1つにおいて、Bx <Bx+1 であり、より好ましくは、xが1、2、・・・n−2の全てにおいてBx <Bx+1 となること、即ち
1 <B2 <・・・<Bn-1 <Bn
となることである。
要件〔2〕において、B1 は、トナー生産性の観点から、好ましくは1.0体積%以上であり、さらに好ましくは1.0〜2.0体積%である。
また、Bn は、ブレードフィルミング防止の観点から、8.0体積%以下が好ましく、6.0体積%以下がより好ましい。
なお、dは0.6×〔体積粒度分布における中位粒径〕の値を示すが、各トナーの体積粒度分布における中位粒径は、画像品質の観点から、3.0〜14μmが好ましく、3.5〜10μmがより好ましく、4.0〜8.0μmがさらに好ましく、各トナー間の差はいずれも、2μm以下が好ましい。なお、中位粒径とは、粒径の大きい方から数えたときの50%個数時の粒径をいう。
なお、本発明に従ってトナーを組み合わせる場合、既存のトナーを、要件〔1〕、〔2〕を具備するように組み合わせるのみならず、そのまま組み合わせても要件〔1〕、〔2〕を具備しないトナーを組み合わせる場合であっても、各トナーの微粉量を調整することにより、本発明のフルカラー用トナーとすることができる。例えば、Qy とQy+1 (Qy >Qy+1 、y=1、2、・・・又はn−1)のそれぞれのトナーの微粉量の関係がBy >By+1 である場合は、By+1 の量、即ちQy+1 のトナーの微粉量を増大してBy <By+1 としてもよく、By の量、即ちQy のトナーの微粉量を低減してBy <By+1 としてもよいが、トナーの生産性を考慮すると、トナー中の微粉量を低減する後者の方法が好ましい。
さらに、本発明のフルカラー用トナーにおいて組み合わされたトナーが、イエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーの3種である場合、B1 とB2 の差は、トナー搬送量の各色間のバランスの観点から、0.2以上が好ましく、0.4以上がさらに好ましく、0.6以上が特に好ましい。また、B2 とB3 の差は、トナー搬送量の各色間のバランスの観点から、0.2以上が好ましく、0.4以上がさらに好ましく、0.6以上が特に好ましい。
各トナー間の帯電量の差、即ちQm とQm+1 (m=1、2、・・・又はn−1)の差は、転写性の観点から、3μC/g以上であっても、特にタンデム方式において、帯電付与能を調整しなくても良好であるが、さらに、mが1、2、・・・n−1の少なくとも1つ、好ましくは全てにおいて、好ましくは20μC/g以下、さらに好ましくは10μC/g以下、特に好ましくは6μC/g以下であることが望ましい。特に、タンデム方式においては、Qm とQm+1 の差が、以上の好ましい範囲にあることが望ましい。また、各トナーの帯電量の絶対値は、現像性及び転写性の観点から、3〜60μC/gが好ましく、5〜50μC/gが好ましい。
本発明のフルカラー用トナーにおいて組み合わされるトナーは、例えば、結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤を含有する、通常用いられるトナーであれば特に限定されず、またその帯電性は、全てのトナーが同じ帯電極性であれば、正帯電性及び負帯電性のいずれであってもよい。
結着樹脂は、ポリエステルを主成分とすることが好ましい。ポリエステルの含有量は、着色剤の分散性、定着性及び帯電性の観点から、結着樹脂中、好ましくは50〜100重量%、より好ましくは90〜100重量%、特に好ましくは100重量%である。なお、ポリエステル以外の樹脂としては、スチレン−アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられる。
ポリエステルの原料モノマーとしては、特に制限がなく、公知の多価アルコール成分と、カルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の多価カルボン酸成分が用いられる。
多価アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(付加モル数1〜10)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(付加モル数1〜10モル)付加物等が挙げられ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。さらにはトナーの耐久性を向上させる点から、ビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド付加物がアルコール成分中に5モル%以上、好ましくは50モル%以上含有されていることが望ましい。
また、多価カルボン酸成分としては、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、フマル酸、マレイン酸等のジカルボン酸、ドデセニルコハク酸、オクチルコハク酸等の炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数2〜20のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜8)エステル等が挙げられ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
ポリエステルは、例えば、多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中にて、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
ポリエステルの酸価は1〜40KOHmg/g、水酸基価は20〜60KOHmg/g、軟化点は90〜140℃、ガラス転移点は50〜70℃であることが、それぞれ好ましい。
着色剤としては、従来のフルカラー用の着色剤として用いられている染料、顔料等を特に限定なく使用することができるが、例えば、イエロートナーには、C.I.ピグメントイエロー(以下、「P.Y.」とする)17、P.Y.93、P.Y.128、P.Y.151、P.Y.155、P.Y.173、P.Y.180、P.Y.185及びソルベントイエロー(以下、「S.Y.」とする)162からなる群より選ばれた1種以上、マゼンタトナーには、C.I.ピグメントレッド(以下、「P.R.」とする)57:1、P.R.122及びP.R.184からなる群より選ばれた1種以上、シアントナーには、C.I.ピグメントブルー(以下、「P.B.」とする)15:3、P.B.15、P.B.15:4及びC.I.ピグメントグリーン7(以下、「P.G.」とする)からなる群より選ばれた1種以上が含有されていることが、色再現性の点からそれぞれ好ましい。着色剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜10重量部が好ましい。
負帯電性の荷電制御剤としては、着色剤の発色性に影響を与えない点から、サリチル酸のアルキル誘導体の金属錯体、例えば「ボントロンE−81」、「ボントロンE−82」、「ボントロンE−84」及び「ボントロンE−85」(以上、オリエント化学工業社製);ベンジル酸ホウ素錯体、例えば「LR−147」(日本カーリット社製);有機金属化合物、例えば「TN−105」(保土谷化学工業社製)等が好ましい。負帯電性荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜5重量部が好ましい。
正帯電性の荷電制御剤としては、ニグロシン染料、例えば「ニグロシンベースEX」、「オイルブラックBS」、「オイルブラックSO」、「ボントロンN−01」、「ボントロンN−07」、「ボントロンN−09」、「ボントロンN−11」(以上、オリエント化学工業社製)等;3級アミンを側鎖として含有するトリフェニルメタン系染料、4級アンモニウム塩化合物、例えば「ボントロンP−51」、「ボントロンP−52」(以上、オリエント化学工業社製)、「TP−415」(保土谷化学工業社製)、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、「COPY CHARGE PX VP435」(ヘキスト社製)等;ポリアミン樹脂、例えば「AFP−B」(オリエント化学工業社製)等;イミダゾール誘導体、例えば「PLZ−2001」、「PLZ−8001」(以上、四国化成社製)等が挙げられる。正帯電性荷電制御剤の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、0.5〜5重量部が好ましい。
また、本発明においては、正帯電性の荷電制御剤の代わりに、トナーに正帯電性を付与する官能基を有する電荷調整樹脂が添加されてトナーに正帯電性が付与されていてもよい。電荷調整樹脂としては、例えば、「FCA−201−PS」(藤倉化成社製)が挙げられる。電荷調整樹脂の含有量は、結着樹脂100重量部に対して、1〜30重量部が好ましい。
さらに、本発明で用いられるトナーには、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤、離型剤、流動性向上剤、クリーニング性向上剤等の添加剤が、適宜添加されていてもよい。
本発明で用いられるトナーは、混練粉砕法、スプレイドライ法、重合法等の公知の方法により製造することができる。一般的な方法としては、例えば、結着樹脂、着色剤、荷電制御剤等をボールミル等の混合機で均一に混合した後、密閉式ニーダー又は1軸もしくは2軸の押出機等で溶融混練し、冷却、粉砕、分級する方法が挙げられる。さらに、トナーの表面には、必要に応じて流動性向上剤等を添加してもよい。
本発明では、少なくともイエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーが用いられていればよく、さらにレッドトナー、グリーントナー、ブルートナー、白トナーや、色材を含有していない透明トナー、色材として蛍光剤を含有した蛍光トナーが組み合わされていてもよい。組み合わされるトナーの数は特に限定されないが、前記の要件〔1〕及び〔2〕を具備した本発明のフルカラー用トナーは、組み合わせたトナーの帯電量と微粉量の関係及び帯電量の絶対値が最大であるトナーの微紛量が制御されているため、現像装置の帯電付与能を調整することなく、それぞれのトナーを使用できる。ただし、一般に、黒トナーは、帯電特性、電気抵抗等によりその特性がカラートナーとは異なるために、多くの現像装置において、黒トナーについては、別途適切な現像条件が設定されている。従って、組み合わされたトナーに黒トナーが含まれており、本発明のフルカラー用トナーが用いられる現像装置において、現像条件が黒トナーについてのみ予め別途設計されている場合は、黒トナー以外のトナーが、要件〔1〕及び〔2〕を具備していればよいものとする。
さらに、本発明のフルカラー用トナーは、カブリ、特に感光体上のカブリを低減することができるため、カブリが顕在化しやすいタンデム方式の現像装置に使用することにより、カブリ抑制の効果がより顕著に発揮される。ここに、タンデム方式とは、トナーカートリッジ毎に感光体を有しており、1パスでフルカラー画像を形成することができる方式をいう。
さらに、本発明では、前記フルカラー用トナーを用いたフルカラー画像の形成方法を提供する。現像方法は、トナーを単独で用いる非磁性一成分現像法であってもよく、トナーとキャリアとからなる現像剤を用いる非磁性二成分現像法であってもよい。
〔樹脂の軟化点〕
高化式フローテスター((株)島津製作所製、CFT−500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これによりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
〔樹脂のガラス転移点〕
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて100℃まで昇温し、その温度で3分間放置した後、降温速度10℃/minで室温まで冷却した試料を、昇温速度10℃/minで測定した際にガラス転移点以下のベースラインの延長線とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間の最大傾斜を示す接線との交点の温度を、ガラス転移点とする。
〔トナーの粒度分布〕
コールターカウンター「コールターマルチサイザーII」(コールター社製)を用い、下記の方法に従って、体積粒度分布における中位粒径(D50)とd(0.6 ×D50)μm以下の粒子の含有量を求める。
(1) マルチサイザーセットアップ
P1.SETUP MENU
ORIFICE DIAMETER:100μm
PRIFICE LENGTH:75.00μm
SET UP:MANUAL
ANALYSIS:SAMPLE
(2) 試料溶液の調製
分散液5mlと試料10mgを入れた100ml容のビーカーを、超音波洗浄機に入れ、30秒間、試料を分散液中に分散させる。さらに、ビーカーにアイソトン25mlを添加し、60秒間超音波洗浄機にかける。
(3) 測定
別のビーカーにアイソトン80mlを添加し、サンプルスタンドにセットする。「STRRER CONTROL」のつまみを2.5に合わせ、サンプルスタンド内にセットされたビーカー中の気泡をあらかじめ除去する。
試料溶液後30秒以内に、スポイトを用いて試料溶液を少しずつ、サンプルスタンドにセットしたビーカーに投入する。その際、気泡が入らぬよう、注意する。
試料溶液投入の際、マルチサイザー画面の濃度グラフで投入量を確認し、濃度グラフが9〜15%となるように調整する。
濃度グラフが9〜15%になったら外ドアを閉じ、RESETキーを押す。
「FILL CLOSE」のつまみを右にゆっくり回し垂直にする。アパチャーの泡を軽く抜いたら、再び右にゆっくり回し水平にする。
START キーを押して測定を開始する。N数が30000で自動的に終了する。
〔トナーの帯電量〕
トナー0.6gとシリコーンコートフェライトキャリア「FL961−1025」(パウダーテック社製)19.4gをボールミルで10分間攪拌し、「q/m Meter MODEL 210HS」(TREK社製)を用いて測定する。
樹脂製造例1
ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物(平均付加モル数:2.2モル)1495g、フマル酸505g及びオクチル酸錫10gを、窒素気流下、210℃にて攪拌しつつ反応させた。得られた樹脂を樹脂Aとする。樹脂Aの軟化点は110℃、ガラス転移点は61℃であった。
トナー製造例
樹脂A 100重量部、負帯電性荷電制御剤「ボントロン F−21」(オリエント化学工業社製)0.5重量部、ポリプロピレンワックス「NP−105」(三井化学社製)1重量部及び表1に示す着色剤を予備混合した後、二軸押出機にて溶融混練し、冷却後、粉砕、分級工程を経て、表1に示す粒度分布を有するイエロートナーA〜C、マゼンタトナーA〜C、シアントナーA〜Dを得た。
さらに、シアントナーDを除く各トナーに、ヘンシェルミキサーを用いて、疎水性シリカ「NY−50」(日本アエロジル社製)1重量部及び疎水性シリカ「R972」(日本アエロジル社製)0.5重量部を外添し、表1に示す帯電量(絶対値)を有するトナーを得た。
シアントナーDには、ヘンシェルミキサーを用いて、疎水性シリカ「NY−50」(日本アエロジル社製)1重量部、疎水性シリカ「R972」(日本アエロジル社製)0.5重量部及び導電性酸化チタン「ET−300W」(石原産業社製)0.5重量部を外添し、表1に示す帯電量(絶対値)を有するトナーを得た。
Figure 0004086191
実施例1〜3、比較例1〜3(実施例2は参考例である)
表2に示すトナーを組み合わせて、タンデム方式の装置「SPEEDIA N5」(カシオ計算機社製)に実装し、各トナーの印字率が5%の画像を1000枚印刷した後、印字率が0%の白紙を印刷した。
1000枚目に印刷した画像のベタ部分の濃度を反射濃度計「X−Rite」(X−Rite社製)により測定し、以下の評価基準に従って画質を評価した。結果を表2に示す。
〔画質の評価基準〕
各トナーによるベタ部分の画像濃度の差が、
◎: 0.2未満
○: 0.2以上、0.4未満
△: 0.4以上、0.6未満
×: 0.6以上
また、白紙を印刷後の感光体ドラム上のトナーをメンディングテープで写し取ってその濃度を測定し、メンディングテープのみのリファレンスとの色相差〔ΔEt (イエロー、マゼンタ、シアンの各ΔEの和)〕から、以下の評価基準に従ってカブリを評価した。結果を表2に示す。
〔カブリの評価基準〕
◎: ΔEt が、3.0未満
○: ΔEt が、3.0以上〜5.0未満
△: ΔEt が、5.0以上〜7.0未満
×: ΔEt が、7.0以上
さらに、各トナーの印字率が5%の画像を6000枚印刷した後、各トナーのベタ画像を印字し、以下の評価基準に従って耐久性を評価した。結果を表2に示す。
全てのトナーのベタ画像の白スジ合計本数が、
◎: なし
○: 1 本
△: 2〜4本
×: 5本以上
Figure 0004086191
以上より、比較例と対比して、実施例では、カブリが抑制された高品質なフルカラー画像を連続して得ることができ、耐久性も良好であることが分かる。
本発明のフルカラー用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に用いられる。

Claims (4)

  1. 少なくともイエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーを組み合わせたフルカラー用トナーであって、各トナーの帯電量が全て正又は負であり、その絶対値が高い順に、Q1 、Q2 、・・・Qn-1 、Qn (ただし、nは組み合わされるトナーの種類の数である)とし、それぞれに対応するトナーにおける粒径がdμm(d=0.6×〔体積粒度分布における中位粒径〕)以下の粒子の含有量(体積%)を、B1 、B2 、・・・Bn-1 、Bn とするとき、 m とQ m+1 (m=1、2、・・・又はn−1)の差がいずれも4μC/g以上であり、以下の要件〔1〕及び〔2〕を具備するフルカラー用トナー。
    〔1〕 B1 2 ・・・n-1 <Bn
    〔2〕 0.5≦B1
  2. m とQm+1 (m=1、2、・・・又はn−1)の差が、いずれも20μC/g以下である請求項1記載のフルカラー用トナー。
  3. 少なくともイエロートナー、マゼンタトナー及びシアントナーを組み合わせてタンデム方式の装置によりフルカラー画像形成する方法であって、各トナーの帯電量が全て正又は負であり、その絶対値が高い順に、Q1 、Q2 、・・・Qn-1 、Qn (ただし、nは組み合わされるトナーの種類の数である)とし、それぞれに対応するトナーにおける粒径がdμm(d=0.6×〔体積粒度分布における中位粒径〕)以下の粒子の含有量(体積%)を、B1 、B2 、・・・Bn-1 、Bn とするとき、 m とQ m+1 (m=1、2、・・・又はn−1)の差がいずれも4μC/g以上であり、以下の要件〔1〕及び〔2〕を具備するフルカラー画像の形成方法。
    〔1〕 B1 2 ・・・n-1 <Bn
    〔2〕 0.5≦B1
  4. m とQm+1 (m=1、2、・・・又はn−1)の差が、いずれも20μC/g以下である請求項3記載のフルカラー画像の形成方法。
JP2003395919A 2003-11-26 2003-11-26 フルカラー用トナー Expired - Fee Related JP4086191B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003395919A JP4086191B2 (ja) 2003-11-26 2003-11-26 フルカラー用トナー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003395919A JP4086191B2 (ja) 2003-11-26 2003-11-26 フルカラー用トナー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005156981A JP2005156981A (ja) 2005-06-16
JP4086191B2 true JP4086191B2 (ja) 2008-05-14

Family

ID=34721551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003395919A Expired - Fee Related JP4086191B2 (ja) 2003-11-26 2003-11-26 フルカラー用トナー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4086191B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005156981A (ja) 2005-06-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6964835B2 (en) Toner and image forming method using the toner
JP4953880B2 (ja) 静電荷像現像用トナー
US7871750B2 (en) Process for preparing mixed color toner
JPH09127727A (ja) 非磁性1成分現像用正帯電性トナー
JP2004258265A (ja) 非磁性一成分現像用トナー
JP2008096539A (ja) 電子写真用トナー
JP4993533B2 (ja) 電子写真用トナー及びその製造方法
JP4086191B2 (ja) フルカラー用トナー
JP2010122442A (ja) 画像形成装置
JP4084277B2 (ja) フルカラー用トナー
JP3442317B2 (ja) フルカラートナー
JP5146672B2 (ja) 静電荷像現像用トナー、現像剤、トナー入り容器、画像形成装置、プロセスカートリッジ及び画像形成方法
JP3204500B2 (ja) フルカラートナー
JP2002278164A (ja) 電子写真用トナー、現像剤及び画像形成方法
JP2797264B2 (ja) 電子写真用イエロートナー
JP2004177714A (ja) トナーの製造方法
JP2002351133A (ja) 静電荷像現像用トナー、画像形成方法および画像形成装置
JP2002311653A (ja) 正帯電性二成分現像剤
JP3100047B1 (ja) 二成分系現像剤
JP4384961B2 (ja) イエロートナー
JP3680557B2 (ja) バインダーキャリア、該キャリアを含む現像剤および該現像剤を用いた画像形成方法
JPH09134028A (ja) 静電荷像現像用トナー
JP3452349B2 (ja) フルカラー用カラートナー
JP2006091176A (ja) マゼンタトナー
JPH04306666A (ja) 電子写真現像剤

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071119

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080214

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130228

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140228

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees