JP4086103B2 - 画像データ作成方法、改竄検出方法、画像データ作成装置、改竄検出装置、コンピュータプログラム、及び記録媒体 - Google Patents

画像データ作成方法、改竄検出方法、画像データ作成装置、改竄検出装置、コンピュータプログラム、及び記録媒体 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データの改竄を防止するために、原画像に秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する画像データ作成方法、該画像データ作成方法を実現するための画像データ作成装置、コンピュータを該画像データ作成装置として実現させるためのコンピュータプログラム、及び記録媒体、並びに画像データから秘密情報を抽出して該画像データに対する改竄を検出する改竄検出方法、該改竄検出方法を実現するための改竄検出装置、コンピュータを該改竄検出装置として実現させるためのコンピュータプログラム、及び記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル化された情報は、保存・管理をコンピュータを用いて容易に行うことができる、又は通信ネットワークを用いて配布を容易に行うことができる等の利点があるため、文字データ、音声データ及び画像データ等の様々な情報がデジタル化されて流通している。しかし、デジタル化された情報は、複製、編集、及び改竄などの不正操作が容易であり、しかも不正操作の痕跡が残らないという問題がある。例えば、自動車損害保険での保険金支払処理において、デジタル化された画像データである、デジタルカメラにて撮影された写真を、事故現場の証拠写真として用いた場合は、画像データの改竄による不正が可能となる。このため、デジタル化された画像データに証拠能力を持たせるためには、画像データが改竄されていないことを証明する原本証明が必要となる。
【0003】
画像データの原本証明を行うための従来の技術の例として、非特許文献1にて開示された、画像の内容と秘密の鍵とから一方向性関数であるハッシュ関数により計算されたハッシュ値を、画像データのヘッダ部に保存しておき、改竄の検査の際に、画像の内容から計算されたハッシュ値とヘッダ部に保存されているハッシュ値とを比較することで、画像データの改竄の有無を知る方法がある。また、画像データの内部に秘密の情報を電子透かしとして埋め込んでおき、画像データが改竄された場合に秘密の情報が正しく抽出できないことを利用して改竄の有無を知る技術も知られており、この技術の例として、非特許文献2にて開示された、原画像を圧縮した標準的な画像データであるJPEG(Joint Photographic Experts Group)画像データの、量子化されたDCT(Discrete Cosine Transform:離散コサイン変換)係数の値を変更することで秘密の情報を埋め込む方法、及び、非特許文献3にて開示された、原画像の画素値から計算されるハッシュ値を、ビットマップ形式の画像データの画素の情報を構成するビット列中の最下位ビットを変更することで秘密の情報を埋め込む方法がある。
【0004】
【非特許文献1】
森藤,安細,吉浦,金野,「著作権保護機能つきディジタルカメラの試作」,コンピュータセキュリティシンポジウム’99論文集,1999年10月、p.273−276
【非特許文献2】
豊川,森本,利根川,上條,小出,「保険クレーム処理グループワークシステムにおけるデジタル写真の改ざん防止と検出機能」,信学技報,電気情報通信学会,1999年9月,IE99−38,p.1−8
【非特許文献3】
岩村,林,桜井,今井,「安全な改ざん位置検出用電子透かしに関する考察と提案」,コンピュータセキュリティシンポジウム2001論文集,2001年10月,p.283−288
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
信頼性の高い原本証明を行うためには、画像データの改竄の有無が検出できることに加えて、画像データが改竄されていた場合は改竄位置の特定ができる必要がある。また、検出できない改竄を行うことが困難である必要がある。
【0006】
非特許文献1に開示された方法では、画像データの再圧縮またはフォーマット変換などの操作によりヘッダ部が取り除かれた場合は、改竄があったことは検出できても改竄位置の特定ができない。非特許文献2に開示された方法では、画像データの再圧縮によっても埋め込んだ秘密の情報が壊れることがなく、ヘッダ部が取り除かれた場合でも改竄位置を特定することができる。しかし、埋め込まれる秘密の情報が画像データの内容と独立であるため、秘密の情報を埋め込むアルゴリズム、即ち画像データ中のどの情報をどのような状態にすることで秘密の情報を表現しているのかが明らかであれば、秘密の情報を表現している状態を改竄前と改竄後とで同一にすることにより、検出ができない改竄を行うことが可能となる。また、非特許文献3に開示された方法では、画像データの内容に依存して秘密の情報が変化するために、アルゴリズムが明らかである場合でも検出ができない改竄を行うことは困難であるが、画像データの形式として標準的に用いられているJPEG等の圧縮された画像データでは使用できないという問題がある。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、空間周波数成分の配列への変換と符号化とを行って原画像を圧縮した画像データを作成する際に、画像データの各部分に、画像に固有の情報、各部分に割り当てられた情報、及び各部分の内容に依存した情報を埋め込むことによって、改竄位置の特定が可能であり、また、検出できない改竄が困難である、圧縮された画像データを作成し、画像データの原本証明を可能にする画像データ作成方法、該画像データ作成方法を実現するための画像データ作成装置、コンピュータを該画像データ作成装置として実現させるためのコンピュータプログラム、及び記録媒体を提供することにある。
【0008】
また、本発明の他の目的とするところは、前記画像データ作成方法を用いて作成された画像データに埋め込まれた秘密の情報を取り出して照会することで、画像データが改竄されていた場合は画像データの改竄を検出し、画像データが改竄されていない場合は画像データの原本証明を行うことができる改竄検出方法、該改竄検出方法を実現するための改竄検出装置、コンピュータを該改竄検出装置として実現させるためのコンピュータプログラム、及び記録媒体を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る画像データ作成方法は、原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込む画像データ作成方法において、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込むステップと、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するステップと、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算するステップと、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込むステップとを含むことを特徴とする。
【0010】
第2発明に係る改竄検出方法は、第1発明に係る画像データ作成方法によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出する方法であって、画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算するステップと、全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出すステップと、読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較するステップと、複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定するステップと、複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定するステップと、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するステップと、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算するステップと、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出すステップと、ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較するステップと、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定するステップとを含むことを特徴とする。
【0011】
第3発明に係る画像データ作成装置は、原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込む画像データ作成装置において、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込む画像固有情報埋め込み手段と、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するブロック内容情報生成手段と、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算する秘密情報計算手段と、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
第4発明に係る画像データ作成装置は、秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する装置において、原画像を作成する手段と、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報を生成する手段と、原画像を複数のブロックに分割する手段と、各ブロックに含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換する変換手段と、各ブロックにおける空間周波数成分の量子化を行って、ブロック毎に量子化空間周波数成分の配列を計算する手段と、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込む画像固有情報埋め込み手段と、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するブロック内容情報生成手段と、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算する秘密情報計算手段と、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み手段と、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ前記配列を符号化する手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
第5発明に係る画像データ作成装置は、秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する装置において、原画像を作成する手段と、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報を生成する手段と、原画像を複数のブロックに分割する手段と、各ブロックに含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換する変換手段と、各ブロックにおける空間周波数成分の量子化を行って、ブロック毎に量子化空間周波数成分の配列を計算する手段と、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込む画像固有情報埋め込み手段と、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するブロック内容情報生成手段と、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算する秘密情報計算手段と、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み手段と、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ前記配列を、画像に含まれる情報へ変換して、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ画像を作成する手段と、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ画像を圧縮符号化して、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する手段とを備えることを特徴とする。
【0014】
第6発明に係る画像データ作成装置は、前記変換手段は、各ブロックに含まれる情報にDCT(離散コサイン変換)を行うべくなしてあり、前記空間周波数成分はDCT係数であることを特徴とする。
【0015】
第7発明に係る画像データ作成装置は、前記画像固有情報は、それを特定する画像データ作成装置特定情報、及び/又は画像データを作成した日時を示す作成日時情報を含むことを特徴とする。
【0016】
第8発明に係る画像データ作成装置は、前記ブロック内容情報生成手段は、第1乱数を生成する手段と、量子化空間周波数成分の配列から、第1乱数を用いて所定数の量子化空間周波数成分を抽出する手段と、抽出した所定数の量子化空間周波数成分の値をブロック内容情報とする手段とを備え、前記割り当て情報は、ブロック毎に異なる秘密鍵であるブロック秘密鍵であり、前記秘密情報計算手段は、ブロック秘密鍵を用いて第2乱数及び第3乱数を生成する手段と、ブロック内容情報及び第2乱数から第1ハッシュ値を計算する手段と、前記画像固有情報及び第3乱数から第2ハッシュ値を計算する手段と、第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値のいずれかを、前記秘密情報及び前記位置情報のいずれかとする手段と、位置情報が示す前記配列中の位置が、ブロック内容情報である量子化空間周波数成分の値の位置と重なるか否かを判定する手段と、位置が重なると判定された場合には、第2乱数又は第3乱数を再生成し、第1ハッシュ値又は第2ハッシュ値を再計算して新たな位置情報とする手段とを備えることを特徴とする。
【0017】
第9発明に係る画像データ作成装置は、前記画像固有情報埋め込み手段、及び/又は前記秘密情報埋め込み手段は、0又は1のいずれかに対して、量子化空間周波数の値を奇数又は偶数とすることで情報を埋め込むべくなしてあることを特徴とする。
【0018】
第10発明に係る画像データ作成装置は、前記画像固有情報埋め込み手段、及び/又は前記秘密情報埋め込み手段は、0又は1のいずれかに対して、量子化空間周波数の値を、空間周波数成分を量子化する際の量子化幅の奇数倍又は偶数倍とすることで、情報を埋め込むべくなしてあることを特徴とする。
【0019】
第11発明に係る改竄検出装置は、第3乃至第10発明のいずれかに係る画像データ作成装置によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出する装置であって、画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算する手段と、全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出す手段と、読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較する手段と、複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定する手段と、複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定する手段と、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成する手段と、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算する手段と、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出す手段と、ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較する手段と、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定する手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
第12発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込ませるコンピュータプログラムにおいて、コンピュータに、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込ませる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込ませる手順とを含むことを特徴とする。
【0021】
第13発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、第3乃至第10発明のいずれかに係る画像データ作成装置によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出させるコンピュータプログラムであって、コンピュータに、画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算させる手順と、コンピュータに、全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出させる手順と、コンピュータに、読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較させる手順と、コンピュータに、複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定させる手順と、コンピュータに、複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較させる手順と、コンピュータに、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定させる手順とを含むことを特徴とする。
【0022】
第14発明に係るコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体は、コンピュータに、原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込ませるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、コンピュータに、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込ませる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込ませる手順とを含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0023】
第15発明に係るコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体は、コンピュータに、第3乃至第10発明のいずれかに係る画像データ作成装置によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出させるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体であって、コンピュータに、画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算させる手順と、コンピュータに、全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出させる手順と、コンピュータに、読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較させる手順と、コンピュータに、複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定させる手順と、コンピュータに、複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出させる手順と、コンピュータに、ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較させる手順と、コンピュータに、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定させる手順とを含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とする。
【0024】
第1、第3、第12及び第14発明においては、空間周波数成分の配列への変換と符号化とを行って原画像を圧縮した画像データを作成する際に、原画像を分割した複数のブロックの夫々にて、画像に固有の画像固有情報、各ブロックに割り当てられた割り当て情報、及び各ブロックの内容に依存したブロック内容情報から、秘密情報、及び該秘密情報を該ブロックのデータ中に埋め込む位置を示す位置情報を計算し、秘密情報に応じて位置情報が示す位置のデータの値を変化させることによって、秘密情報を埋め込む。ブロック内容情報を変化させる事なくブロックの内容の改竄を行うことが困難であるため、画像データに対して検出ができない改竄を行うことが困難である。また、ブロック毎に秘密情報が埋め込まれているため、改竄された場合に改竄位置を特定することができる。更に、JPEG形式などの圧縮された画像データとして使用することができる。
【0025】
第2、第11、第13及び第15発明においては、各ブロックにて、画像固有情報、割り当て情報、及びブロック内容情報から、埋め込まれていると予想される予想秘密情報と秘密情報が埋め込まれていると予想される位置を示す位置情報を計算し、位置情報に従って読み出した埋め込み秘密情報と予想秘密情報とを比較することで改竄の検出を行う。検出できない改竄を行うことが困難であり、改竄位置の特定も容易であるため、画像データに対して、信頼性の高い原本証明を行うことができる。
【0026】
第4及び第6発明においては、画像データ作成装置は、デジタルカメラ等の原画像を作成する手段を備えた装置であるため、原本証明が可能な証拠能力を有する画像データを手軽に作成することが可能となり、実用性が高い。
【0027】
第5発明においては、画像データ作成装置は、画像を圧縮符号化する前の段階で、圧縮符号化の対象の画像に秘密情報を埋め込むため、ブラックボックス化された画像を圧縮符号化する手段を備えたデジタルカメラ等の装置に、本発明の機能を組み込むことができる。
【0028】
第7発明においては、画像固有情報は、画像データ作成装置特定情報、及び/又は画像を作成した日時を示す作成日時情報を含むため、他の画像データの一部を画像データに貼りつける改竄を検出することができる。
【0029】
第8発明においては、割り当て情報は、ブロック毎に異なるブロック秘密鍵であるため、画像データの一部分を他の部分へ貼りつける改竄を検出することができる。また、ブロック内容情報およびブロック秘密鍵を用いて第1ハッシュ値を計算し、画像固有情報およびブロック秘密鍵を用いて第2ハッシュ値を計算し、第1ハッシュ値および第2ハッシュ値のいずれかを、秘密情報および位置情報のいずれかとすることによって、検出ができない改竄をより困難にする。また、ブロックのデータ中の、ブロック内容情報を抽出した位置と秘密情報を埋め込む位置とを異ならせることにより、正確な改竄検出を可能にする。
【0030】
第9発明においては、画像固有情報及び/又は秘密情報を埋め込む際に、埋め込む位置のデータの値を偶数又は奇数にすることによって0又は1のいずれかを表現させるため、情報を埋め込むことによる画像データの画質の劣化を抑制することができる。
【0031】
第10発明においては、画像固有情報及び/又は秘密情報を埋め込む際に、埋め込む位置のデータの値を量子化幅の偶数倍または奇数倍にすることによって0又は1のいずれかを表現させるため、情報を埋め込むことによる画像データの画質の劣化を抑制することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき具体的に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る本発明の画像データ作成装置の構成を示すブロック図である。実施の形態1に係る画像データ作成装置1は、画像を撮影してデジタル化された画像データを作成するデジタルカメラであり、装置を制御するための演算を行うCPU101と、レンズ及び絞り等の光学系109とを備え、CPU101には、光学系109を制御するサーボモータ等の光学系制御部108と、CCD等の撮影素子を用いた撮影部110と、オペレータからの操作を受け付ける操作部106とが接続されており、操作部106にてオペレータからの操作を受け付けて、CPU101は光学系制御部108に光学系109を制御させ、撮影部110にて撮影を行う。
【0033】
また、CPU101には、撮影部110にて撮影された画像の情報を処理して画像データを作成する画像処理部107と、画像処理部107が処理を行う際に生じる一時的なデータ及びCPU101が画像データ作成装置1を制御するためのプログラムを記憶するRAM102と、画像処理部107が行う処理のために必要な情報を記憶しているROM103とが接続されており、撮影部110に接続されたA/D変換部111が接続されている。撮影部110で撮影された画像を示す電気信号は、A/D変換部111にてデジタル情報に変換され、RAM102に記憶されて、画像処理部107にて画像データが作成される。ROM103は、画像データ作成装置1を特定する装置IDと、乱数を生成するための秘密鍵と、本発明に係る割り当て情報である複数のブロック秘密鍵とを記憶している。
【0034】
また、CPU101には、画像メモリ104と、液晶ディスプレイ等の表示部105が接続されており、画像処理部107にて作成された画像データは画像メモリ104にて記憶され、操作部106にて受け付けたオペレータからの操作に従って、表示部105に画像が表示される。更に、CPU101には、本発明に係る作成日時情報である、撮影日時を計測するための時計部112と、画像データを記憶するメモリカード又は磁気テープ等の記憶媒体2を受け付ける外部インタフェース113が接続されている。画像メモリ104に記憶されている画像データは、外部インタフェース113を介して記憶媒体2へ転送されて記憶媒体2に記憶され、記憶媒体2を取り出すことで画像データが外部へ取り出される。なお、外部インタフェース113は、有線または無線にて画像データを外部へ送信する構成であってもよい。
【0035】
次に、画像データ作成装置1が行う動作に従って、本発明の画像データ作成方法の処理を説明する。図2は、実施の形態1に係る画像データ作成装置1が行う動作の手順を示すフローチャートである。まず、画像データ作成装置1は、撮影部110にて原画像を撮影し(S1)、撮影した原画像を示す電気信号をA/D変換部111にてA/D変換し(S2)、A/D変換された輝度成分または色成分の情報からなる原画像をRAM102に読み込む(S3)。次に、画像データ作成装置1は、ROM103が記憶している装置IDと、時計部112が計測した画像の撮影日時とをビット列で表した画像固有情報mを生成する(S4)。なお、撮影者の氏名など、画像を特定する他の情報を更に含ませた画像固有情報mを生成してもよい。次に、画像データ作成装置1は、画像処理部107にて原画像のデータを変換するデータ変換処理を行う(S5)。
【0036】
図3は、ステップS5のデータ変換処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートであり、図4は、変換されるデータの例を示す概念図である。まず、画像処理部107は、図4(a)に示すごとき、輝度成分または色成分の情報からなる原画像を、8×8画素からなる複数のブロックに分割する(S51)。分割された夫々のブロックは、図4(b)に示すごとく、輝度成分または色成分の情報にて画像の一部を表現している。次に、画像処理部107は、各ブロックに2次元離散コサイン変換(DCT)を行い(S52)、各ブロックの情報を、図4(c)に示すごとく、本発明に係る空間周波数成分であるDCT係数の8×8の配列に変換する。図4(c)に示した配列a11,a12,…,a88では、行方向がブロック内のx方向への、列方向がブロック内のy方向への空間周波数に対応した成分の配列であり、図中の8×8配列の右下が高周波成分であり、左上が低周波成分である。次に、画像処理部107は、各ブロックにおける実数からなるDCT係数の配列a11,a12,…,a88の夫々の成分を、夫々の周波数に割り振られている量子化幅で量子化して(S53)、図4(d)に示すごとき、本発明に係る量子化空間周波数成分である量子化DCT係数の8×8の配列に変換する。量子化DCT係数の配列b11,b12,…,b88は、夫々が整数となっている。画像処理部107は、以上でデータ変換処理のサブルーチンの処理を終了し、処理をメインへ戻す。
【0037】
次に、画像処理部107は、秘密情報を量子化DCT係数の配列の中に埋め込む秘密情報埋め込み処理を行う(S6)。図5は、ステップS6の秘密情報埋め込み処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。まず、画像処理部107は、各ブロックにおける所定位置の量子化DCT係数の値を順に変化させることで、ビット列で表した画像固有情報mを全ブロックに渡って繰り返し埋め込む(S61)。
【0038】
図6は、kビットの画像固有情報mの埋め込みの例を示す概念図である。画像処理部107は、画像固有情報mの夫々のビットの値に応じて、各ブロックにおける所定位置の量子化DCT係数の値、例えばb33の値を、ビットの値が0である場合には偶数に、1である場合には奇数にすることで、1ブロック毎に順に1ビットを埋め込んで第1ブロックから第kブロックに渡って画像固有情報mを埋め込む。更に、第(k+1)ブロックから順に画像固有情報mを埋め込み、全ブロックに渡って画像固有情報mを繰り返し埋め込む。なお、各ブロックにおいて画像固有情報mを埋め込む量子化DCT係数の配列中の位置は、乱数で決定することとしてもよく、1ブロックに複数のビットを埋め込むこととしてもよい。また、ビットの値の0を奇数に、1を偶数に対応させることとしてもよい。
【0039】
次に、画像処理部107は、秘密情報を埋め込むブロックを選択し(S62)、秘密鍵を用いて第1乱数r1を生成する(S63)。なお、他のブロックに秘密情報を埋め込む際に生成した以前の第1乱数r1を種として次の第1乱数r1を生成してもよい。次に、画像処理部107は、量子化DCT係数の配列の中から、第1乱数r1に従って、所定数n個の量子化DCT係数を抽出し(S64)、抽出したn個の量子化DCT係数の組c1,c2,…,cnを、本発明に係るブロック内容情報Cとする。次に、画像処理部107は、埋め込むべき秘密情報を計算する秘密情報計算処理を行う(S65)。
【0040】
図7は、ステップS65の秘密情報計算処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。画像処理部107は、本発明に係る割り当て情報である、ブロック毎に異なるブロック秘密鍵を用いて第2乱数r2を生成する(S650)。次に、画像処理部107は、ブロック内容情報C及び第2乱数r2から、ブロック内容情報C及び第2乱数r2をハッシュ関数H1に入力した出力として求められる第1ハッシュ値H1(C,r2)を計算し、計算した第1ハッシュ値H1(C,r2)を、ブロック内に埋め込むべき秘密情報とする(S652)。ここで、第1ハッシュ値H1(C,r2)の値は、0又は1が計算される。
【0041】
次に、画像処理部107は、ブロック秘密鍵を用いて第3乱数r3を生成し(S654)、画像固有情報m及び第3乱数r3から、画像固有情報m及び第3乱数r3をハッシュ関数H2に入力した出力として求められる第2ハッシュ値H2(m,r3)を計算し、計算した第2ハッシュ値H2(m,r3)を、量子化DCT係数の配列中に秘密情報を埋め込む位置を示す位置情報とする(S656)。ここで、第2ハッシュ値H2(m,r3)の値は任意の整数となる。次に、画像処理部107は、位置情報が示す量子化DCT係数の配列中の位置が、ブロック内容情報Cであるn個の量子化DCT係数の組c1,c2,…,cnを抽出した位置と一致するか否かを判定し(S658)、位置が一致すると判定された場合は(S658:YES)、画像処理部107は、ステップS654へ処理を戻して第3乱数r3を種として次の第3乱数r3を生成して位置情報を再計算し、位置が一致しないと判定された場合は(S658:NO)、画像処理部107は、秘密情報計算処理のサブルーチンを終了して処理を秘密情報埋め込み処理へ戻す。
【0042】
なお、第2ハッシュ値H2(m,r3)を秘密情報とし、第1ハッシュ値H1(C,r2)を位置情報とする処理の方法を用いてもよい。図8は、第2の方法による秘密情報計算処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。画像処理部107は、ブロック秘密鍵を用いて第2乱数r2を生成し(S651)、ブロック内容情報C及び第2乱数r2を用いて第1ハッシュ値H1(C,r2)を計算して、量子化DCT係数の配列中に秘密情報を埋め込む位置を示す位置情報とする(S653)。ここで、第1ハッシュ値H1(C,r2)の値は任意の整数となる。次に、画像処理部107は、位置情報が示す量子化DCT係数の配列中の位置が、ブロック内容情報Cであるn個の量子化DCT係数を抽出した位置と一致するか否かを判定し(S655)、位置が一致すると判定された場合は(S655:YES)、画像処理部107は、ステップS651へ処理を戻して第2乱数r2を種として次の第2乱数r2を生成して位置情報を再計算し、位置が一致しないと判定された場合は(S655:NO)、画像処理部107は、ブロック秘密鍵を用いて第3乱数r3を計算し(S657)、画像固有情報mを用いて第2ハッシュ値H2(m,r3)を計算して秘密情報とし(S659)、秘密情報計算処理のサブルーチンを終了して処理を秘密情報埋め込み処理へ戻す。ここで、第2ハッシュ値H2(m,r3)の値は、0又は1が計算される。
【0043】
次に、画像処理部107は、量子化DCT係数の配列の中の位置情報が示す位置の量子化DCT係数の値を、秘密情報が0である場合には偶数に、1である場合には奇数にすることで、量子化DCT係数の配列の中に秘密情報を埋め込む(S66)。なお、秘密情報の値の0を奇数に、1を偶数に対応させることとしてもよい。次に、画像処理部107は、全てのブロックについて秘密情報の埋め込みが終了したか否かを判定し(S67)、秘密情報の埋め込みが終了していないブロックがある場合には(S67:NO)、処理をステップS62へ戻して次のブロックを選択して、選択したブロックへの秘密情報の埋め込みを行う。全てのブロックについて秘密情報の埋め込みが終了している場合には(S67:YES)、画像処理部107は、秘密情報埋め込み処理のサブルーチンを終了して処理をメインへ戻す。
【0044】
次に、画像処理部107は、画像固有情報m及び秘密情報を埋め込んだ量子化DCT係数の配列を、全ブロックに渡って符号化し、JPEG形式の画像データを作成する(S7)。なお、JPEG以外の形式の画像データを作成する符号化を行うこととしてもよい。次に、画像データ作成装置1は、作成した画像データを画像メモリ104に記録し(S8)、処理を終了する。以上詳述した手順を用いて、画像データ作成装置1は、秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する。なお、以上の処理の手順では、本発明の割り当て情報としてブロック秘密鍵を用いているが、ブロック番号などブロック毎に異なる他の情報を割り当て情報として用いてもよい。
【0045】
次に、前述した画像データ作成方法により作成された画像データの改竄を検出する、本発明の改竄検出方法の処理を説明する。図9は、本発明の改竄検出装置の構成を示すブロック図である。改竄検出装置3は、コンピュータを用いて構成され、演算を行うCPU31と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM32と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置33と、ハードディスク等の内部記憶装置34とを備えており、本発明に係るCD−ROM等の記録媒体4から本発明に係るコンピュータプログラム40を外部記憶装置33にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム40を内部記憶装置34に記憶し、RAM32にコンピュータプログラム40をロードし、CPU31はコンピュータプログラム40に基づいて改竄検出装置3に必要な処理を実行する。コンピュータプログラム40には、画像データを検出するために必要な秘密鍵およびブロック秘密鍵が含まれている。
【0046】
改竄検出装置3は、また、キーボード又はマウス等の入力装置35と、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等の出力装置36とを備えており、情報の入力を初めとするオペレータからの操作を受け付ける構成となっている。更に、改竄検出装置3は、画像データを記憶している記憶媒体2を受け付ける外部インタフェース37を備えている。なお、外部インタフェース37は、有線または無線にて画像データを外部から受け付ける構成であってもよい。
【0047】
図10は、改竄検出装置3が行う動作の手順を示すフローチャートである。改竄検出装置3は、外部インタフェース37を介して記憶媒体2から転送された画像データを記憶している内部記憶装置34から、又は外部インタフェース37を介して記憶媒体2から直接に、画像データをRAM32に読み込み(S101)、読み込んだ画像データを復号して(S102)、量子化DCT係数の配列からなる複数のブロックに変換する。次に、改竄検出装置3は、各ブロックにおける所定位置の量子化DCT係数の値に応じて0又は1の情報を読み出して、全ブロックに繰り返し埋め込まれている画像固有情報m’に対応する複数の情報を読み出す(S103)。
【0048】
次に、改竄検出装置3は、読み出した複数の情報の互いに対応する部分である、第1ビットの値,第2ビットの値,…,第kビットの値を互いに比較して、情報が全て一致するか否かを判定する(S104)。互いにビットの値が一致しない部分がある場合は(S104:NO)、夫々の情報における互いに対応する部分の0又は1の値から、数が多い方の値を選択し(S105)、選択した値を順に組み合わせて画像固有情報m’を決定する(S106)。ステップS104において読み出した複数の情報が互いに一致する場合は(S104:YES)、一致した情報を画像固有情報m’と決定する(S106)。
【0049】
次に、改竄検出装置3は、改竄が行われているか否かを検査するためのブロックを選択し(S107)、秘密鍵を用いて第1乱数r1を生成する(S108)。なお、他のブロックを検査する際に生成した以前の第1乱数r1を用いて次の第1乱数r1を生成してもよい。次に、改竄検出装置3は、選択したブロックの量子化DCT係数の配列の中から、第1乱数r1に従って、所定数n個の量子化DCT係数を抽出し(S109)、抽出したn個の量子化DCT係数の組c’1,c’2,…,c’nをブロック内容情報C’とする。
【0050】
次に、改竄検出装置3は、秘密情報を照合して改竄を検出する秘密情報照合処理を行う(S110)。図11及び図12は、ステップS110の秘密情報照合処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。画像データ作成方法が、第1ハッシュ値H1(C,r2)を秘密情報とし、第2ハッシュ値H2(m,r3)を位置情報とする処理の方法を用いている場合は、改竄検出装置3は、図11のフローチャートに示した手順により秘密情報照合処理を行う。
【0051】
改竄検出装置3は、ブロック秘密鍵を用いて第2乱数r2を生成し(S1100)、ブロック内容情報C’及び第2乱数r2から第1ハッシュ値H1’(C’,r2)を計算し、計算した第1ハッシュ値H1’(C’,r2)を、埋め込まれていると予想される予想秘密情報とする(S1102)。次に、改竄検出装置3は、ブロック秘密鍵を用いて第3乱数r3を生成し(S1104)、画像固有情報m’及び第3乱数r3から第2ハッシュ値H2’(m’,r3)を計算して、計算した第2ハッシュ値H2’(m’,r3)を、秘密情報が埋め込まれていると予想される量子化DCT係数の配列中の位置を示す位置情報とする(S1106)。次に、改竄検出装置3は、位置情報が示す量子化DCT係数の配列中の位置が、ブロック内容情報C’であるn個の量子化DCT係数の組c’1,c’2,…,c’nを抽出した位置と一致するか否かを判定し(S1108)、位置が一致すると判定された場合は(S1108:YES)、改竄検出装置3は、ステップS1104へ処理を戻して第3乱数r3を用いて次の第3乱数r3を生成して位置情報を再計算する。
【0052】
ステップS1108にて位置が一致しないと判定された場合は(S1108:NO)、改竄検出装置3は、位置情報が示す位置の量子化DCT係数の値に応じて0又は1の情報を読み出して、量子化DCT係数の配列中に埋め込まれている埋め込み秘密情報を読み出す(S1110)。次に、改竄検出装置3は、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とを比較して一致するか否かを判定し(S1112)、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しなかった場合は(S1112:NO)、該ブロックは改竄されているとの通知を出力し(S1114)、秘密情報照合処理のサブルーチンを終了して処理をメインへ戻す。予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致している場合は(S1112:YES)、該ブロックは改竄されていないとの通知を出力し(S1116)、秘密情報照合処理のサブルーチンを終了して処理をメインへ戻す。
【0053】
また、画像データ作成方法が、第2ハッシュ値H2(m,r3)を秘密情報とし、第1ハッシュ値H1(C,r2)を位置情報とする処理の方法を用いている場合は、改竄検出装置3は、図12のフローチャートに示した手順により秘密情報照合処理を行う。改竄検出装置3は、ブロック秘密鍵を用いて第2乱数r2を生成し(S1101)、ブロック内容情報C’及び第2乱数r2から第1ハッシュ値H1’(C’,r2)を計算して位置情報とする(S1103)。次に、改竄検出装置3は、位置情報が示す量子化DCT係数の配列中の位置が、ブロック内容情報C’を抽出した位置と一致するか否かを判定し(S1105)、位置が一致すると判定された場合は(S1105:YES)、改竄検出装置3は、ステップS1101へ処理を戻して第2乱数r2を用いて次の第2乱数r2を生成して位置情報を再計算し、位置が一致しないと判定された場合は(S1105:NO)、改竄検出装置3は、ブロック秘密鍵を用いて第3乱数r3を生成し(S1107)、画像固有情報m’及び第3乱数r3から第2ハッシュ値H2’(m’,r3)を計算して予想秘密情報とする(S1109)。次に、改竄検出装置3は、位置情報が示す位置の量子化DCT係数の値から、埋め込み秘密情報を読み出し(S1111)、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とを比較して一致するか否かを判定し(S1113)、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しなかった場合は(S1113:NO)、該ブロックは改竄されているとの通知を出力し(S1115)、秘密情報照合処理のサブルーチンを終了して処理をメインへ戻す。予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致している場合は(S1113:YES)、該ブロックは改竄されていないとの通知を出力し(S1117)、秘密情報照合処理のサブルーチンを終了して処理をメインへ戻す。
【0054】
次に、改竄検出装置3は、改竄が行われているか否かの検査が全てのブロックについて終了したか否かを判定し(S111)、検査が終了していないブロックがある場合は(S111:NO)、処理をステップS107へ戻して次のブロックを選択して、改竄が行われているか否かの検査を行う。全てのブロックについて検査が終了している場合は(S111:YES)、改竄検出装置3は処理を終了する。以上詳述した手順を用いて、改竄検出装置3は、秘密情報を埋め込んだ画像データの改竄を検出する。
【0055】
図13は、秘密情報を埋め込んだ1ブロックあたりの量子化DCT係数の配列の構造を示す概念図である。本発明においては、配列の中からn個の量子化DCT係数を抽出してブロック内容情報とし、ブロック内容情報、画像固有情報、及びブロック秘密鍵を用いて秘密情報および位置情報を計算して、秘密情報および画像固有情報を量子化DCT係数の配列の中に埋め込む。画像データの該ブロックの部分が改竄された場合は、ブロック内容情報である量子化DCT係数の値が変化するため、ブロック内容情報を用いて計算する予想秘密情報または位置情報も変化し、位置情報を用いて読み出される埋め込み秘密情報と予想秘密情報とが一致しなくなり、改竄が検出されることになる。ブロック内容情報を変化させずに改竄を行うことは困難であるので、本発明を用いて作成された画像データに対して検出ができない改竄を行うことは困難である。また、埋め込む情報は、量子化DCT係数の値を偶数または奇数にすることによって0又は1の情報を表現するため、閾値を境に値を変化させることで情報を埋め込む方法に比べて、情報を埋め込むことによる画質の劣化を抑制することができる。
図14は、画像データから改竄された部分を検出する例を示す模式図である。図4(a)に示す画像を、図14(a)に示すごとく改竄した場合、本発明により、図14(b)に示すごとく、改竄が検出されたブロックが出力される。画像データに埋め込まれる秘密情報は、0又は1であるため、秘密情報が偶然に一致する確率は1/2であり、1/2の確率でブロック内の改竄が見逃されるが、複数ブロックに渡って改竄を見逃す確率は小さく、改竄は多くのブロックに渡って行われるため、改竄が行われた部分を特定することができる。
【0056】
検出ができない改竄を試みる方法として、画像データに、秘密情報が埋め込まれた他の画像データの一部を貼りつける方法、又は画像データの一部を同じ画像データの他の部分に貼りつける方法がある。前者が行われた場合は、画像固有情報を用いて秘密情報または位置情報を計算しているため、改竄を検出することができる。後者が行われた場合でも、ブロックの位置に依存した割り当て情報であるブロック秘密鍵を用いて秘密情報または位置情報を計算しているため、改竄を検出することができる。
【0057】
以上のごとく、本発明を用いて作成した画像データは、検出ができない改竄を行うことが困難であり、また、改竄された場合の改竄位置の特定が可能であるため、本発明の改竄検出方法を用いて信頼性の高い原本証明を行うことができる。また、本発明を用いて作成した画像データは、圧縮された画像データであるJPEG形式で使用できるため、デジタルカメラで作成できる証拠能力のある画像データとして、実用性が高い。
【0058】
本実施の形態においては、0又は1の情報で秘密情報を表現する方法を用いたが、より長い情報で秘密情報を表現する方法を用いてもよい。この場合は、改竄検出の確率をより向上させることができる。
【0059】
(実施の形態2)
図15は、実施の形態2に係る本発明の画像データ作成装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る画像データ作成装置5は、他の装置によって作成された原画像に秘密情報を埋め込んで画像データを作成すべく、コンピュータを用いて構成され、演算を行うCPU51と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM52と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置53と、ハードディスク等の内部記憶装置54とを備えており、本発明に係るCD−ROM等の記録媒体6から本発明に係るコンピュータプログラム60を外部記憶装置53にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム60を内部記憶装置54に記憶し、RAM52にコンピュータプログラム60をロードし、CPU51はコンピュータプログラム60に基づいて画像データ作成装置5に必要な処理を実行する。コンピュータプログラム60には、画像データを作成するために必要な秘密鍵およびブロック秘密鍵が含まれている。
【0060】
画像データ作成装置5は、また、キーボード又はマウス等の入力装置55と、液晶ディスプレイ又はCRTディスプレイ等の出力装置56とを備えており、情報の入力を初めとするオペレータからの操作を受け付ける構成となっている。更に、画像データ作成装置5は、デジタルカメラ等の他の装置によって作成された画像データを記憶している記憶媒体2を受け付ける外部インタフェース57を備えている。なお、外部インタフェース57は、有線または無線にて画像データを外部から受け付ける構成であってもよい。
【0061】
図16は、実施の形態2に係る画像データ作成装置5が行う動作の手順を示すフローチャートである。画像データ作成装置5は、外部インタフェース57を介して記憶媒体2から転送された画像データを記憶している内部記憶装置54から、又は外部インタフェース57を介して記憶媒体2から直接に、画像データをRAM52に読み込む(S201)。次に、画像データ作成装置5は、読み込んだ画像データを復号して(S202)、量子化DCT係数の配列からなる複数のブロックに変換する。次に、画像データ作成装置5は、読み込んだ画像データに関する情報、又は画像データ作成装置5内にて作成した情報を用いて、画像固有情報を生成し(S203)、夫々のブロックの量子化DCT係数の配列の中に秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み処理を行う(S204)。ステップS204における秘密情報埋め込み処理では、実施の形態1の図5のフローチャートに示した処理と同様であり、実施の形態1における画像処理部の代わりにCPU51が処理を行う。次に、画像データ作成装置5は、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ量子化DCT係数の配列を、全ブロックに渡って符号化し(S205)、JPEG形式の画像データを作成する。次に、画像データ作成装置5は、作成した画像データを内部記憶装置54又は記憶媒体2に記録し(S206)、処理を終了する。
【0062】
本実施の形態においては、デジタルカメラ等の他の装置にて作成された画像データに秘密情報を埋め込んで、検出できない改竄が困難な画像データを作成することができる。本実施の形態にて作成された画像データも、実施の形態1で説明した改竄検出方法により、原本証明を行うことができる。
【0063】
(実施の形態3)
図17は、実施の形態3に係る本発明の画像データ作成装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態においては、原画像に秘密情報を埋め込んだ画像を作成し、作成した画像を圧縮符号化して画像データを作成する。実施の形態3に係る画像データ作成装置1は、画像を撮影してデジタル化された画像データを作成するデジタルカメラであり、装置を制御するための演算を行うCPU101と、撮影された画像の情報から秘密情報を埋め込んだ画像を作成する画像処理部107と、画像処理部107が作成した画像を圧縮符号化して、JPEG形式などの圧縮された画像データを作成する圧縮符号化部114とを備えている。画像データ作成装置1のその他の構成は、実施の形態1と同様であり、対応する部分に同符号を付してその説明を省略する。圧縮符号化部114は、画像を圧縮符号化してJPEG形式などの圧縮された画像データを作成すべく、LSI等の回路で構成されており、通常、ブラックボックス化されて市販されている。本実施の形態の画像データ作成装置1は、ブラックボックス化された圧縮符号化部114を備えた構造となっている。
【0064】
次に、本実施の形態に係る画像データ作成装置1が行う動作に従って、本発明の画像データ作成方法の処理を説明する。図18は、実施の形態3に係る画像データ作成装置1が行う動作の手順を示すフローチャートである。まず、画像データ作成装置1は、撮影部110にて原画像を撮影し(S301)、撮影した原画像を示す電気信号をA/D変換部111にてA/D変換し(S302)、画像処理部107は、A/D変換後の画像の情報から、画像をRGBの各成分で表したRGB画像を作成する(S303)。このとき、画像処理部107は、RGBの各成分は通常0〜255の範囲で表すべきところを5〜250の範囲で表すなど、RGBの各成分が本来とるべき値の範囲よりも狭い範囲でRGBの各成分を表して、RGB画像を作成する。画像処理部107は、この際、狭くした範囲からはみ出した成分の値を狭い範囲の端の値に置き換える、又はRGBの各成分を線形関数を用いて狭い範囲の値へ変換するなどの処理を行う。画像処理部107は、次に、作成したRGB画像を、輝度成分および色成分からなるYCbCr画像へ変換し(S304)、CPU101は、YCbCr画像の形式になった画像をRAM102に読み込み(S305)、ROM103が記憶している装置IDと、時計部112が計測した画像の撮影日時とをビット列で表した画像固有情報を生成する(S306)。
【0065】
画像データ作成装置1は、次に、RAM102に読み込んだ画像を、量子化DCT係数の複数の配列へ変換するデータ変換処理を行う(S307)。ステップS307におけるデータ変換処理は、実施の形態1の図3のフローチャートに示した処理と同様であり、画像を8×8画素からなる複数のブロックに分割し、各部ブロック毎に2次元DCTを行って各ブロックの情報をDCT係数の8×8の配列に変換し、変換した配列を量子化して、各ブロック毎に8×8の量子化DCT係数の配列に変換する。
【0066】
画像処理部107は、次に、秘密情報を量子化DCT係数の配列の中に埋め込む秘密情報埋め込み処理を行う(S308)。ステップS308における秘密情報埋め込み処理は、実施の形態1の図5のフローチャートに示した処理と同様であり、画像固有情報を全ブロックに渡って繰り返し埋め込み、各ブロック毎に、秘密鍵から生成した乱数を用いて配列から抽出したブロック内容情報とブロック秘密鍵と画像固有情報とから、秘密情報と秘密情報を埋め込む配列中の位置とを計算し、各ブロック毎に秘密情報を埋め込む。画像固有情報および秘密情報を各ブロックに埋め込む際には、量子化DCT係数の配列中の情報を埋め込む位置の量子化DCT係数の値を、埋め込む情報が0である場合には量子化幅の偶数倍に、1である場合には量子化幅の奇数倍にすることで、量子化DCT係数の配列の中に情報を埋め込む。なお、埋め込む情報の値の0を量子化幅の奇数倍に、1を量子化幅の偶数倍に対応させることとしてもよい。
【0067】
画像処理部107は、次に、秘密情報を埋め込んだ量子化DCT係数の複数の配列に対して、2次元逆DCTを行って、YCbCr画像へ変換し、更に該YCbCr画像を、秘密情報を埋め込んだRGB画像へ変換する(S309)。次に、圧縮符号化部114は、秘密情報を埋め込んだRGB画像を圧縮符号化して、JPEG形式の画像データを作成する(S310)。なお、JPEG以外の形式の画像データを作成する圧縮符号化を行うこととしてもよい。次に、画像データ作成装置1は、作成した画像データを画像メモリ104に記録し(S311)、処理を終了する。以上の処理を行って、画像データ作成装置1は、秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する。
【0068】
図19は、実施の形態3に係る本発明の改竄検出装置の構成を示すブロック図である。改竄検出装置3は、コンピュータを用いて構成され、演算を行うCPU31と、演算に伴って発生する一時的な情報を記憶するRAM32と、CD−ROMドライブ等の外部記憶装置33と、ハードディスク等の内部記憶装置34とを備えており、本発明に係るCD−ROM等の記録媒体4から本発明に係るコンピュータプログラム40を外部記憶装置33にて読み取り、読み取ったコンピュータプログラム40を内部記憶装置34に記憶し、RAM32にコンピュータプログラム40をロードし、CPU31はコンピュータプログラム40に基づいて改竄検出装置3に必要な処理を実行する。コンピュータプログラム40には、画像データを検出するために必要な秘密鍵およびブロック秘密鍵が含まれている。また、改竄検出装置31は、JPEG形式などの圧縮された画像データを復号してRGB画像などの形式の画像に変換する復号部38を備えており、復号部38は、LSI等の回路で構成されている。改竄検出装置3のその他の構成は、実施の形態1と同様であり、対応する部分に同符号を付してその説明を省略する。
【0069】
図20は、実施の形態3に係る改竄検出装置3が行う動作の手順を示すフローチャートである。改竄検出装置3は、改竄の検出を行う画像データをRAM32に読み込み(S401)、復号部38は、RAM32に読み込んだ画像データを復号してRGB画像に変換する(S402)。CPU31は、RAM32にコンピュータプログラム40をロードし、ロードしたコンピュータプログラム40に従って、RGB画像をYCbCr画像へ変換し、YCbCr画像を複数のブロックに分割し、各部ブロック毎に2次元DCTを行って各ブロック毎に量子化DCT係数の配列へ変換する(S403)。CPU31は、次に、RAM32にロードしたコンピュータプログラム40に従って、各ブロックにおける所定位置の量子化DCT係数の値に応じて0又は1の情報を読み出して、全ブロックに繰り返し埋め込まれている画像固有情報に対応する複数の情報を読み出し(S404)、読み出した複数の情報の互いに対応する部分を互いに比較して、情報が全て一致するか否かを判定し(S405)、互いに一致しない部分がある場合は(S405:NO)、夫々の情報における互いに対応する部分の値から、数が多い方の値を選択し(S406)、選択した値を順に組み合わせて画像固有情報を決定し(S407)、ステップS405において読み出した複数の情報が互いに一致する場合は(S405:YES)、一致した情報を画像固有情報と決定する(S407)。
【0070】
CPU31は、次に、RAM32にロードしたコンピュータプログラム40に従って、改竄の有無を検査するブロックを選択し(S408)、第1乱数を生成し(S409)、選択したブロックの量子化DCT係数の配列の中から、第1乱数に従って、所定数の量子化DCT係数を抽出してブロック内容情報を生成する(S410)。CPU31は、次に、RAM32にロードしたコンピュータプログラム40に従って、秘密情報を照合して改竄を検出する秘密情報照合処理を行う(S411)。ステップS411における秘密情報照合処理は、実施の形態1の図11又は図12のフローチャートに示した処理と同様であり、CPU31は、RAM32にロードしたコンピュータプログラム40に従って、ブロック内容情報とブロック秘密鍵と画像固有情報とから、秘密情報と配列中に秘密情報が埋め込まれていると予想される位置とを計算し、埋め込まれていた秘密情報と計算した秘密情報とを比較し、秘密情報が一致していない場合はブロックが改竄されていることを通知し、秘密情報が一致している場合はブロックが改竄されていないことを通知する。CPU31は、次に、RAM32にロードしたコンピュータプログラム40に従って、改竄が行われているか否かの検査が全てのブロックについて終了したか否かを判定し(S412)、検査が終了していないブロックがある場合は(S412:NO)、処理をステップS408へ戻して次のブロックを選択して、改竄が行われているか否かの検査を行い、全てのブロックについて検査が終了している場合は(S412:YES)、処理を終了する。以上の手順を用いて、改竄検出装置3は、秘密情報を埋め込んだ画像データの改竄を検出する。
【0071】
以上に示した改竄検出装置3では、復号部38をハードウェアとして実装しているが、内部記憶装置34が記憶しているコンピュータプログラムで復号部38の機能を実現することとしてもよい。また、秘密鍵およびブロック秘密鍵は、コンピュータプログラム40に含んでいる形態としているが、コンピュータプログラム40とは別に、内部記憶装置34に記憶している形態としてもよい。
【0072】
本実施の形態に係る処理では、秘密情報を埋め込んだ量子化DCT係数の配列に対して2次元逆DCTを行って秘密情報を埋め込んだRGB画像を作成するため、最初のRGB画像の各成分の値の範囲を0〜255と通常どおりに設定している場合は、値が変化した量子化DCT係数がRGB画像の成分へ変換される際に、成分の値が0〜255の範囲からはずれる可能性がある。範囲からはずれた値は、通常、下限値0又は上限値255に置き換えられるため、改竄検出の際に計算される量子化DCT係数の値が元の値と異なる場合があり、この場合は本発明の改竄検出方法により改竄と判定され、改竄が誤検出されることとなる。改竄の誤検出を防止するために、本実施の形態における処理では、画像データ作成のステップS303で最初のRGB画像を作成する際に、予め通常よりも狭い範囲でRGBの各成分を表しておき、秘密情報を埋め込んだRGB画像の成分が値の範囲をはずれないようにする。
【0073】
本実施の形態においても、本発明を用いて作成した画像データは、検出ができない改竄を行うことが困難であり、また、改竄された場合の改竄位置の特定が可能であるため、信頼性の高い原本証明を行うことができる。
【0074】
また、本発明の本実施の形態においては、画像固有情報及び/又は秘密情報を埋め込む際には、量子化DCT係数の値を量子化幅の偶数倍または奇数倍にすることによって0又は1のいずれかを表現するため、閾値を境に値を変化させることで情報を埋め込む方法に比べて、情報を埋め込むことによる画質の劣化を抑制することができる。更に、本発明の本実施の形態においては、JPEG等の圧縮符号化された画像データを作成する処理を行う前の段階で、圧縮対象のRGB画像に対して秘密情報を埋め込むため、RGB画像を圧縮符号化するブラックボックス化された圧縮符号化部114を備えるデジタルカメラ等の装置に本発明を実行する機能を組み込んで、画像データ作成装置1とすることができる。これにより、原本証明が可能な証拠能力を有する画像データを手軽に作成することが可能となり、実用性が高い。
【0075】
【発明の効果】
第1、第3、第12及び第14発明においては、ブロック内容情報を変化させる事なくブロックの内容の改竄を行うことが困難であるため、画像データに対して検出ができない改竄を行うことが困難である。また、ブロック毎に秘密情報が埋め込まれているため、改竄された場合に改竄位置を特定することができる。更に、JPEG形式などの圧縮された画像データとして使用することができる。
【0076】
第2、第11、第13及び第15発明においては、本発明によって検出ができない改竄を画像データに対して行うことは困難であり、改竄が検出された場合に改竄されている位置を特定することも容易であるため、画像データに対して、信頼性の高い原本証明を行うことができる。
【0077】
第4及び第6発明においては、画像データ作成装置は、デジタルカメラ等の原画像を作成する手段を備えた装置であるため、原本証明が可能な証拠能力を有する画像データを手軽に作成することが可能となり、実用性が高い。
【0078】
第5発明においては、画像データ作成装置は、画像を圧縮符号化する前の段階で、圧縮符号化の対象の画像に秘密情報を埋め込むため、ブラックボックス化された画像を圧縮符号化する手段を備えたデジタルカメラ等の装置に、本発明の機能を組み込むことができ、原本証明が可能な証拠能力を有する画像データを手軽に作成することが可能となり、実用性が高い。
【0079】
第7発明においては、画像固有情報は、画像データ作成装置特定情報、及び/又は画像を作成した日時を示す作成日時情報を含むため、他の画像データの一部を画像データに貼りつける改竄を検出することができる。
【0080】
第8発明においては、割り当て情報は、ブロック毎に異なるブロック秘密鍵であるため、画像データの一部分を他の部分へ貼りつける改竄を検出することができる。また、ブロック内容情報およびブロック秘密鍵を用いて第1ハッシュ値を計算し、画像固有情報およびブロック秘密鍵を用いて第2ハッシュ値を計算し、第1ハッシュ値および第2ハッシュ値のいずれかを、秘密情報および位置情報のいずれかとすることによって、検出ができない改竄をより困難にする。また、ブロックのデータ中の、ブロック内容情報を抽出した位置と秘密情報を埋め込む位置とを異ならせることにより、正確な改竄検出を可能にする。
【0081】
第9発明においては、画像固有情報及び/又は秘密情報を埋め込む際に、埋め込む位置のデータの値を偶数又は奇数にすることによって0又は1のいずれかを表現させるため、情報を埋め込むことによる画像データの画質の劣化を抑制することができる。
【0082】
第10発明においては、画像固有情報及び/又は秘密情報を埋め込む際に、埋め込む位置のデータの値を量子化幅の偶数倍または奇数倍にすることによって0又は1のいずれかを表現させるため、情報を埋め込むことによる画像データの画質の劣化を抑制することができる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1に係る本発明の画像データ作成装置の構成を示すブロック図である。
【図2】実施の形態1に係る画像データ作成装置が行う動作の手順を示すフローチャートである。
【図3】ステップS5のデータ変換処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図4】変換されるデータの例を示す概念図である。
【図5】ステップS6の秘密情報埋め込み処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図6】kビットの画像固有情報の埋め込みの例を示す概念図である。
【図7】ステップS65の秘密情報計算処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図8】第2の方法による秘密情報計算処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図9】本発明の改竄検出装置の構成を示すブロック図である。
【図10】改竄検出装置が行う動作の手順を示すフローチャートである。
【図11】ステップS110の秘密情報照合処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図12】ステップS110の秘密情報照合処理のサブルーチンの手順を示すフローチャートである。
【図13】秘密情報を埋め込んだ1ブロックあたりの量子化DCT係数の配列の構造を示す概念図である。
【図14】画像データから改竄された部分を検出する例を示す模式図である。
【図15】実施の形態2に係る本発明の画像データ作成装置の構成を示すブロック図である。
【図16】実施の形態2に係る画像データ作成装置が行う動作の手順を示すフローチャートである。
【図17】実施の形態3に係る本発明の画像データ作成装置の構成を示すブロック図である。
【図18】実施の形態3に係る画像データ作成装置が行う動作の手順を示すフローチャートである。
【図19】実施の形態3に係る本発明の改竄検出装置の構成を示すブロック図である。
【図20】実施の形態3に係る改竄検出装置が行う動作の手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1、5 画像データ作成装置
107 画像処理部
110 撮影部
114 圧縮符号化部
3 改竄検出装置
38 復号部
4、6 記録媒体
40、60 コンピュータプログラム

Claims (15)

  1. 原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込む画像データ作成方法において、
    ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込むステップと、
    ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するステップと、
    ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算するステップと、
    ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込むステップと
    を含むことを特徴とする画像データ作成方法。
  2. 請求項1に記載の画像データ作成方法によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出する方法であって、
    画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算するステップと、
    全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出すステップと、
    読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較するステップと、
    複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定するステップと、
    複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定するステップと、
    ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するステップと、
    ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算するステップと、
    ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出すステップと、
    ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較するステップと、
    予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定するステップと
    を含むことを特徴とする改竄検出方法。
  3. 原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込む画像データ作成装置において、
    ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込む画像固有情報埋め込み手段と、
    ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するブロック内容情報生成手段と、
    ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算する秘密情報計算手段と、
    ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み手段と
    を備えることを特徴とする画像データ作成装置。
  4. 秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する装置において、
    原画像を作成する手段と、
    原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報を生成する手段と、
    原画像を複数のブロックに分割する手段と、
    各ブロックに含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換する変換手段と、
    各ブロックにおける空間周波数成分の量子化を行って、ブロック毎に量子化空間周波数成分の配列を計算する手段と、
    ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込む画像固有情報埋め込み手段と、
    ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するブロック内容情報生成手段と、
    ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算する秘密情報計算手段と、
    ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み手段と、
    画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ前記配列を符号化する手段と
    を備えることを特徴とする画像データ作成装置。
  5. 秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する装置において、
    原画像を作成する手段と、
    原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報を生成する手段と、
    原画像を複数のブロックに分割する手段と、
    各ブロックに含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換する変換手段と、
    各ブロックにおける空間周波数成分の量子化を行って、ブロック毎に量子化空間周波数成分の配列を計算する手段と、
    ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込む画像固有情報埋め込み手段と、
    ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成するブロック内容情報生成手段と、
    ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算する秘密情報計算手段と、
    ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込む秘密情報埋め込み手段と、
    画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ前記配列を、画像に含まれる情報へ変換して、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ画像を作成する手段と、
    画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ画像を圧縮符号化して、画像固有情報及び秘密情報を埋め込んだ画像データを作成する手段と
    を備えることを特徴とする画像データ作成装置。
  6. 前記変換手段は、各ブロックに含まれる情報にDCT(離散コサイン変換)を行うべくなしてあり、前記空間周波数成分はDCT係数であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像データ作成装置。
  7. 前記画像固有情報は、それを特定する画像データ作成装置特定情報、及び/又は画像データを作成した日時を示す作成日時情報を含むことを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の画像データ作成装置。
  8. 前記ブロック内容情報生成手段は、
    第1乱数を生成する手段と、
    量子化空間周波数成分の配列から、第1乱数を用いて所定数の量子化空間周波数成分を抽出する手段と、
    抽出した所定数の量子化空間周波数成分の値をブロック内容情報とする手段とを備え、
    前記割り当て情報は、ブロック毎に異なる秘密鍵であるブロック秘密鍵であり、
    前記秘密情報計算手段は、
    ブロック秘密鍵を用いて第2乱数及び第3乱数を生成する手段と、
    ブロック内容情報及び第2乱数から第1ハッシュ値を計算する手段と、
    前記画像固有情報及び第3乱数から第2ハッシュ値を計算する手段と、
    第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値のいずれかを、前記秘密情報及び前記位置情報のいずれかとする手段と、
    位置情報が示す前記配列中の位置が、ブロック内容情報である量子化空間周波数成分の値の位置と重なるか否かを判定する手段と、
    位置が重なると判定された場合には、第2乱数又は第3乱数を再生成し、第1ハッシュ値又は第2ハッシュ値を再計算して新たな位置情報とする手段と
    を備えることを特徴とする請求項3乃至7のいずれかに記載の画像データ作成装置。
  9. 前記画像固有情報埋め込み手段、及び/又は前記秘密情報埋め込み手段は、0又は1のいずれかに対して、量子化空間周波数の値を奇数又は偶数とすることで情報を埋め込むべくなしてあることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載の画像データ作成装置。
  10. 前記画像固有情報埋め込み手段、及び/又は前記秘密情報埋め込み手段は、0又は1のいずれかに対して、量子化空間周波数の値を、空間周波数成分を量子化する際の量子化幅の奇数倍又は偶数倍とすることで、情報を埋め込むべくなしてあることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載の画像データ作成装置。
  11. 請求項3乃至10のいずれかに記載の画像データ作成装置によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出する装置であって、
    画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算する手段と、
    全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出す手段と、
    読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較する手段と、
    複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定する手段と、
    複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定する手段と、
    ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成する手段と、
    ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算する手段と、
    ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出す手段と、
    ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較する手段と、
    予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定する手段と
    を備えることを特徴とする改竄検出装置。
  12. コンピュータに、原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込ませるコンピュータプログラムにおいて、
    コンピュータに、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込ませる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込ませる手順と
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  13. コンピュータに、請求項3乃至10のいずれかに記載の画像データ作成装置によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出させるコンピュータプログラムであって、
    コンピュータに、画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算させる手順と、
    コンピュータに、全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出させる手順と、
    コンピュータに、読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較させる手順と、
    コンピュータに、複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定させる手順と、
    コンピュータに、複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較させる手順と、
    コンピュータに、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定させる手順と
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  14. コンピュータに、原画像を分割した複数のブロックの夫々に含まれる情報を空間周波数成分の配列に変換し、空間周波数成分の配列を量子化した量子化空間周波数成分の配列を符号化することによって作成される画像データに秘密情報を埋め込ませるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体において、
    コンピュータに、ブロックにおける量子化空間周波数成分の配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に対して、予め定められたブロック順に、原画像に固有の情報をビット列で表した画像固有情報に含まれる各ビット値を順番に全ブロックに渡って繰り返し対応させ、各ブロックにおける前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値を対応するビット値に応じて変化させることにより、全ブロックに渡って画像固有情報を繰り返し埋め込ませる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報を前記配列中に埋め込むべき位置を示す位置情報とすることにより、秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値を前記秘密情報に応じて変化させて、秘密情報を埋め込ませる手順と
    を含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
  15. コンピュータに、請求項3乃至10のいずれかに記載の画像データ作成装置によって秘密情報が埋め込まれて作成された画像データの改竄を検出させるコンピュータプログラムを記録してあるコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体であって、
    コンピュータに、画像データを復号して、原画像を分割した複数のブロックの夫々について量子化空間周波数成分の配列を計算させる手順と、
    コンピュータに、全ブロックに渡って繰り返し埋め込まれている、原画像に固有の画像固有情報に対応する複数の情報を、各ブロックの前記配列中の所定位置の量子化空間周波数成分の値に応じて順に読み出させる手順と、
    コンピュータに、読み出した複数の前記情報の互いに対応する部分を比較させる手順と、
    コンピュータに、複数の前記情報の前記部分が互いに一致した場合は、読み出した前記情報が画像固有情報であると決定させる手順と、
    コンピュータに、複数の前記情報が、互いに一致しない前記部分を含む場合は、最も数が多い前記部分を組み合わせた情報が画像固有情報であると決定させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、各ブロックの内容に依存したブロック内容情報を生成させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、ハッシュ関数を用いて、生成したブロック内容情報及び各ブロックに割り当てられた割り当て情報から第1ハッシュ値を計算し、前記割り当て情報及び決定した画像固有情報から第2ハッシュ値を計算し、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の一方を、該ブロックに埋め込まれている秘密情報であると予想される予想秘密情報とし、計算した第1ハッシュ値及び第2ハッシュ値の他方を、前記秘密情報が埋め込まれていると予想される前記配列中の位置を示す位置情報とすることにより、予想秘密情報及び位置情報を計算させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、前記配列中の前記位置情報が示す位置の量子化空間周波数成分の値に応じて、埋め込まれている秘密情報である埋め込み秘密情報を読み出させる手順と、
    コンピュータに、ブロック毎に、計算した予想秘密情報と読み出した埋め込み秘密情報とを比較させる手順と、
    コンピュータに、予想秘密情報と埋め込み秘密情報とが一致しないブロックがある場合には、該ブロックは改竄されていると判定させる手順と
    を含むコンピュータプログラムを記録してあることを特徴とするコンピュータでの読み取りが可能な記録媒体。
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