JP4948551B2 - 電子透かし埋め込み検出方法とその装置、プログラム、記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル映像記録装置に係り、デジタル映像の改ざんを検出するための電子透かし埋め込みと前記改ざんを検出するための技術に関する。
近年、デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機の普及により、誰もが手軽にデジタル写真映像を撮影できるようになった。デジタルカメラやカメラ付き携帯電話機でのデジタル映像の保持方式はその圧縮率の高さと画質のトレードオフ性が良好であることから、JPEG符号化形式がデファクトスタンダードとなっている。一部の機種ではJPEG2000符号化や非圧縮映像形式で保持することができるものもあるが、最も普及しているのはJPEG符号化方式である。
デジタルカメラ、特にカメラ付き携帯電話機は手軽に撮影可能なため、これを用いて撮影したデジタル映像を動産担保の証拠としたり、交通事故の証拠としたり、建築現場での工程証明としたり、ゴミ処理場で正しく処理した証明としたりしたいというニーズがある。またデジタルカメラではないが類似するものとしてはドライブレコーダーがあり、撮影された映像は交通事故の参考証拠として用いられる。
しかしながら、デジタル映像は複製や編集が容易であるという性質があるために、映像が改ざんされていないかを証明するのが難しく、法律上は参考証拠に留まっており、決定的な証拠にはなり得ないという問題があった。
そこで、証拠性を高めるために、デジタル映像に電子透かしを付加し、電子透かしが壊れずに入っているかどうかで映像の信憑性を高める手段が提案されている(特許文献1参照)。
特開平10−308943号公報
書籍「やり直しのための工業数学,情報通信と信号解析・暗号,誤り訂正符号,積分変換」,三谷政昭著,CQ出版社,ISBN4−7898−3318−6 仕様書「128ビットブロック暗号Camelliaアルゴリズム仕様書 第2.0版」,青木和麻呂他著,日本電信電話株式会社,三菱電機株式会社,2001年9月26日 仕様書,"Announcing the ADVACED ENCRYPTION STANDARD(AES)",Federal Information Processing Standards Publication 197,November 26,2001 仕様書,"SECURE HASH STANDARD",Federal Information Processing Standards Publication 180−2,August 1 2002
しかしながら、特許文献1等の方法では量子化係数のゼロラン部直前に値の大きな(>1)透かしデータを埋め込むため透かし埋め込みによる画質劣化が大きいという問題があった。画質劣化が大きいと証拠写真としての信憑性が下がるため望ましくない。
本発明はJPEG符号化及びJPEG復号化の技術と密接に関わっている。
通常のJPEG符号化とJPEG復号化は図21に示されたフローチャートによって実行される。本明細書の中でDCTと表記されているのは離散コサイン変換(Discrete Cosine Transform)の意味である。
図21(a)に示された通常のJPEG符号化工程では、先ず、デジタル映像を入力し(ステップS11)、画像をYCbCr(輝度スカラ(Y)・色相ベクトル(CbCr))変換する(ステップS12)。
次にステップS13においてダウンサンプリング処理によりCb,Crの情報を削減した後、DCT(Discrate Cosine Transform;離散コサイン変換)処理を行ってDCT係数を得る(ステップS14)。
次にDCT係数を量子化し(ステップS15)、エントロピー圧縮を行い(ステップS16)、所定のJPEGフォーマット、例えばJFIF(JPEG File Interchange Format)に適合するよう整形を行う(ステップS17)。
一方、図21(b)に示された通常のJPEG復号化工程では、先ず、JPEG符号化されたデジタル映像データを入力し(ステップS91)、JFIF形式からデータ列へ整形する(ステップS92)。
次に、エントロピー復号し(ステップS93)、逆量子化(ステップS94)および逆DCT(ステップS95)を行った後、必要があれば色空間変換を行う(ステップS96)。
映像への電子透かし埋め込み方法は、映像を8×8サンプリング画素のブロック(DCTブロックと呼ぶ)に分けて各々のブロックに1bitを割り当てて電子透かしデータを誤り検出符号化かつ暗号化したbitを埋め込むことが基本である。
本発明に係る電子透かし埋め込み検出方法とその装置では、電子透かしデータのbitは直接DCTブロックへは対応させずに、一度誤り検出符号化して冗長性を持たせてから対応させる。誤り検出符号を用いることにより、何も埋め込んでいないのに偶然埋め込んだことと同じ結果が得られることを防ぐ、および復号時に元の電子透かしデータを知ることなく誤り(改ざん)の有無を知るという2つのメリットが得られる。
映像に含まれるDCTブロックの総数は一般に大きい(VGA映像の輝度成分で4800個)ので、本発明では、DCTブロックをグループに分けて1グループ中で独立に誤り検出符号化するようにする。これにより、誤りがあった場合はその誤りが含まれるグループを特定でき、誤り(改ざん)の場所を知るというメリットが得られる。
また、本発明では、DCTブロック内の量子化係数の変調方法では、量子化係数の絶対値の最大値と、乱数発生手段で生成させた乱数値と映像の内容に依存して値の変わる映像依存値Dとに基づき、最大値を除いた量子化係数中から1つ選んだ基準値を用いる。そして、量子化係数の絶対値の最大値に−Kあるいは0あるいはK(Kは任意の正奇数)を加える操作により基準値との差分に所定の映像依存値Dを加えた値の偶奇を調整する。この方法の利点は元々値の大きい係数に小変分のみを与えるため量子化係数の変化が少なく、埋め込み後の美観に影響を与え難い点である。DCTブロック内の量子化係数を変調する方式は先行技術に係る特許文献1の画像処理方法を含めて複数あるが、いずれの方法も変調による量子化係数の変化が大きく、美観的には不利となる。
以上の乱数生成法とDCT内の基準値選択法とパリティ変調法により、改ざんの検出効果が高まり、偽造に対する脆弱性が解消される。
本発明の電子透かし埋め込み検出方法の態様としては、改ざん検出用電子透かしを埋め込むステップと前記埋め込まれた電子透かしを検出するステップとを有する電子透かし埋め込み検出方法であって、前記電子透かしを埋め込むステップは、量子化手段が映像をJPEG符号化工程における離散変換係数量子化までの処理を行うステップと、符号化手段が前記映像に埋め込む電子透かしデータにデータ誤り検出符号を付与して誤り検出符号データを作成するステップと、暗号化手段が前記誤り検出符号データを暗号化して暗号化済み符号データを生成するステップと、色成分選択手段が前記暗号化済み符号データを埋め込む色成分を選択するステップと、グループ分割手段が前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつのグループに分けるステップと、最大絶対値選択手段が前記各グループの離散コサイン変換ブロックの量子化係数の中から量子化係数の最大絶対値を選択するステップと、基準値選択手段が予め定められた乱数値と映像依存値とに基づき、前記量子化係数の最大絶対値を除いた量子化係数から一つの基準値を選ぶステップと、暗号化済み符号データ埋め込み手段が、前記暗号化済み符号データのbit0を埋め込む離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と前記基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数になるように、bit1の埋め込みに対応する離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が奇数になるように、前記量子化係数の最大絶対値に−K,0,K(Kは任意の正奇数)のいずれかを加えるステップと、JPEG符号化手段が前記埋め込み完了後の量子化係数をエントロピー圧縮しさらにJPEGフォーマットに整形するステップとを有する。
前記離散変換係数量子化までの処理を行うステップと誤り検出符号データを作成するステップとの間には、JPEG形式整形手段が前記量子化手段によって量子化処理されたデータをエントロピー圧縮処理しさらにJPEG形式のデータに整形するステップと、データ整形エントロピー復号手段が前記JPEG形式のデータをデータ列整形しさらにエントロピー復号処理して離散コサイン変換ブロック係数値を得るステップとをさらに有するとよい。
また、前記電子透かし埋め込み検出方法において、前記電子透かしを検出するステップは、復号手段がJPEG符号化映像をJPEG復号化工程におけるエントロピー復号までの処理によって離散コサイン変換ブロックの量子化係数までに変換するステップと、色成分選択手段が前記JPEG符号化映像の誤り検出符号データが埋め込まれた色成分を選択するステップと、グループ分割手段が前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつ離散コサイン変換ブロックを含むグループに分けるステップと、最大絶対値選択手段が前記分けられた各グループに属する離散コサイン変換ブロックの量子化係数から最大絶対値を選択するステップと、基準値選択手段が、予め定められた乱数値と映像依存値に基づき、前記量子化係数の最大値のものを除いたものから1つの基準値を選択するステップと、ビットデータ検出手段が前記選択された最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数なら0を奇数なら1をビットデータとして検出するステップと、暗号復号化手段が前記検出された各離散コサイン変換ブロックのビットデータ値(0or1)を所定の暗号復号化の入力bitとして対応付け暗号復号化を行うステップと、誤り検出復号手段が、暗号復号化したデータに対し所定誤り検出復号化を行い誤りの有無を判断し、誤りが有る場合は誤りの発生した離散コサイン変換ブロックを含むグループを得る一方、誤り無しの場合は埋め込まれた電子透かしデータを得るステップと、映像化手段が前記JPEG符号化映像をJPEG復号して映像とするステップと、重畳表示手段が、前記復号された映像と共に前記誤りの有無と誤りの発生したグループに属する離散コサイン変換ブロックの位置を目立つように色を変えて表示させるステップとを有する。
本発明の電子透かし埋め込み検出装置の態様としては、改ざん検出用電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み手段と前記埋め込まれた電子透かしを検出する電子透かし検出手段とを備えた電子透かし埋め込み検出装置であって、前記電子透かし埋め込み手段は、前記映像をJPEG符号化工程における離散変換係数量子化までの処理を行う量子化手段と、前記映像に埋め込む電子透かしデータにデータ誤り検出符号を付与して誤り検出符号データを作成する符号化手段と、前記誤り検出符号データを暗号化して暗号化済み符号データを生成する暗号化手段と、前記暗号化済み符号データを埋め込む色成分を選択する色成分選択手段と、前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつのグループに分けるグループ分割手段と、前記各グループの離散コサイン変換ブロックの量子化係数の中から量子化係数の最大絶対値を選択する最大絶対値選択手段と、予め定められた乱数値と映像依存値とに基づき、前記量子化係数の最大絶対値を除いた量子化係数から一つの基準値を選ぶ基準値選択手段と、前記暗号化済み符号データのbit0を埋め込む離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と前記基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数になるように、bit1の埋め込みに対応する離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が奇数になるように、前記量子化係数の最大絶対値に−K,0,K(Kは任意の正奇数)のいずれかを加える暗号化済み符号データ埋め込み手段と、前記埋め込み完了後の量子化係数をエントロピー圧縮し、さらにJPEGフォーマットに整形するJPEG符号化手段とを備える。
前記電子透かし埋め込み検出装置において、前記量子化手段と前記符号化手段との間に、前記量子化手段にて量子化処理されたデータをエントロピー圧縮処理しさらにJPEG形式のデータに整形するJPEG形式整形手段と、前記JPEG形式のデータをデータ列整形しさらにエントロピー復号処理して離散コサイン変換ブロック係数値を得るデータ整形エントロピー復号手段とをさらに備えるとよい。
また、前記電子透かし埋め込み検出装置において、前記電子透かし検出手段は、JPEG符号化映像をJPEG復号化工程におけるエントロピー復号までの処理によって離散コサイン変換ブロックの量子化係数までに変換する復号手段と、前記JPEG符号化映像の誤り検出符号データが埋め込まれた色成分を選択する色成分選択手段と、前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつ離散コサイン変換ブロックを含むグループに分けるグループ分割手段と、前記分けられた各グループに属する離散コサイン変換ブロックの量子化係数から最大絶対値を選択する最大絶対値選択手段と、予め定められた乱数値と映像依存値に基づき、前記量子化係数の最大値のものを除いたものから1つの基準値を選択する基準値選択手段と、前記選択された最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数なら0を奇数なら1をビットデータとして検出するビットデータ検出手段と、前記検出された各離散コサイン変換ブロックのビットデータ値(0or1)を所定の暗号復号化の入力bitとして対応付け暗号復号化を行う暗号復号化手段と、暗号復号化したデータに対し所定誤り検出復号化を行い誤りの有無を判断し、誤りが有る場合は誤りの発生した離散コサイン変換ブロックを含むグループを得る一方、誤り無しの場合は埋め込まれた電子透かしデータを得る誤り検出復号手段と、前記JPEG符号化映像をJPEG復号して映像とする映像化手段と、前記復号された映像と共に前記誤りの有無と誤りの発生したグループに属する離散コサイン変換ブロックの位置を目立つように色を変えて表示させる重畳表示手段とを備える。
尚、本発明は前記電子透かし埋め込み検出装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるプログラムまたはこれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の態様とすることもできる。
以上の発明によれば、電子透かしをJPEG映像の量子化係数に埋め込むにあたり、値の最大な係数を選び、与える変分は高々Kのため、美観を損ねずに埋め込むことができる。
また、透かしが壊れていることを誤り検出符号により検出した場合、壊れた透かしデータが含まれる映像グループ(=映像範囲)が改ざんされていることが分かるので、映像のどの場所が透かし埋め込み後に改ざんされたかどうかを知ることができる。
さらに、本発明は埋め込みデータを暗号化しており、かつ埋め込みアルゴリズムでも乱数を使って埋め込み係数の位置を決めているため、暗号鍵および乱数の初期値を知るものでなければ、本技術のアルゴリズムを熟知した者でも偽造することが難しい。このため、暗号鍵と乱数の初期値を秘密にしておけば、偽の映像を真正な映像と偽る攻撃を防ぐことができる。また、映像依存値の導入により、乱数により決まる埋め込み係数位置が画像の内容によっても変化するため、複数の埋め込み済み画像を解析して本技術の乱数生成パターンを推定し電子透かしを偽造しようとする攻撃者に対して乱数生成パターンを推定し難くする効果がある。
そして、電子透かしを複数の色成分に埋め込むことにより、同一の画像位置に複数の電子透かしが埋め込まれるようになるため、本発明の電子透かしを偽造しようとする攻撃者にとって偽造難易度が増す効果が得られる。
以上のように本発明によれば画質を劣化させずに改ざんに対する検出効果を高めた電子透かしを埋め込んで映像の改ざんを検出できる。
発明の実施形態に係る電子透かし埋め込み検出装置の電子透かし埋め込み手段の構成図。 発明の実施形態に係る電子透かし埋め込み検出装置の電子透かし検出手段の構成図。 発明の実施形態に係る電子透かし埋め込みのフローチャート。 離散コサイン変換ブロックのグループ分割のフローチャート。 各グループに属する離散コサイン変換ブロックへ暗号化符号データ埋め込みのフローチャート。 絶対値の最大値M1選択のフローチャート。 k番目の離散コサイン変換ブロックの基準値M2選択のフローチャート。 埋め込みビットによる最大値M1調整のフローチャート。 各グループに属する離散コサイン変換ブロックから暗号化済み符号データ検出のフローチャート。 離散コサイン変換ブロックグループ分け(対象VGA画像)の一例。 量子化係数の一例。 逆ジグザグスキャンの一例。 ラスタースキャンの一例。 最大値を除いたラスタースキャンの一例。 誤りが無い場合の表示例。 改ざん箇所の表示例。 埋め込みデータのフォーマットの一例。 偶数行パリティビット付加の一例。 発明の他の実施形態に係る電子透かし埋め込み検出装置の電子透かし埋め込み手段の構成図。 発明の他の実施形態に係る電子透かし埋め込みのフローチャート。 通常のJPEG符号化とJPEG復号化のフローチャート。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施形態例に限定されるものでない。
本発明の実施形態に係る電子透かし埋め込み検出装置は図1に示された電子透かし埋め込み手段1と図2に示された電子透かし検出手段30とを備える。
図1に示された電子透かし埋め込み手段1において、映像入力手段2は改ざん検出用電子透かしデータが埋め込まれる埋め込み対象のデジタル映像を量子化手段3に入力する。
量子化手段3は映像入力手段2から入力されたデジタル映像を通常のJPEG符号化工程におけるYCbCr変換処理、ダウンサンプリング処理、DCT処理、DCT係数量子化処理を行う。
電子透かしデータ入力手段4は前記入力された映像に埋め込む電子透かしデータを電子透かしデータ誤り訂正符号化手段5に入力する。
電子透かしデータ誤り訂正符号化手段5は前記入力された映像に埋め込む電子透かしデータにデータ誤り検出符号を付与して誤り検出符号データを作成する。
暗号化手段6は前記誤り検出符号データを暗号化して暗号化済み符号データを生成する。
色成分選択手段7は前記暗号化済み符号データを埋め込む色成分を選択する。
DCTブロックグループ分割手段8は前記選択した色成分のDCTブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつのグループに分ける。
絶対値選択手段9は前記各グループのDCTブロックの量子化係数の中から量子化係数の最大絶対値を選択する。
基準値選択手段10は乱数発生手段11で得られた乱数値と映像依存値取得手段12で取得された映像依存値とに基づき、前記量子化係数の最大絶対値を除いた量子化係数から一つの基準値を選択する。
暗号化済み符号データ埋め込み手段13は前記暗号化済み符号データのbit0を埋め込む離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と前記選択された基準値との差に前記映像依存値を加えた値が偶数になるように、bit1の埋め込みに対応する離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が奇数になるように、前記量子化係数の最大絶対値に−K,0,K(Kは任意の正奇数)のいずれかを加える。
エントロピー圧縮手段14は前記埋め込み完了後の量子化係数をエントロピー圧縮する。
JFIF形式整形手段15は前記圧縮されたデータをさらにJPEGフォーマットに整形する。
一方、図2に示された電子透かし検出手段30において、JPEG符号化映像データ入力手段31はJPEG符号化映像を復号手段32に入力する。
復号手段32は入力されたJPEG符号化映像をJPEG復号化工程におけるJFIF形式からデータ形式への整形処理、さらにエントロピー復号までの処理を行ってDCTブロックの量子化係数までに変換する。
色成分選択手段33は前記JPEG符号化映像の誤り検出符号データが埋め込まれた色成分を選択する。
DCTブロックグループ分割手段34は前記選択した色成分のDCTブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつ離散コサイン変換ブロックを含むグループに分ける。
最大絶対値選択手段35は前記分けられた各グループに属する離散コサイン変換ブロックの量子化係数から最大絶対値を選択する。
基準値選択手段36は、乱数発生手段37で得られた乱数値と映像依存値取得手段38で取得された映像依存値とに基づき前記量子化係数の最大値のものを除いたものから1つの基準値を選択する。
ビットデータ検出手段39は、前記選択された最大絶対値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数なら0を奇数なら1をビットデータとして検出する。
暗号復号化手段40は、前記検出された各離散コサイン変換ブロックのビットデータ値(0or1)を所定の暗号復号化の入力bitとして対応付け暗号復号化を行う。
誤り検出復号手段41は、前記暗号復号化したデータに対して所定誤り検出復号化を行い誤りの有無を判断し、誤りが有る場合は誤りの発生した離散コサイン変換ブロックを含むグループを得る一方、誤り無しの場合は埋め込まれた電子透かしデータを得る。
逆量子化手段42は前記DCTブロックの量子化係数を逆量子化処理してDCT係数に戻す。逆DCT手段43はDCT係数の逆DCT処理を行う。
色空間変換手段44は前記逆DCT処理によって得た映像を色変換処理する。
重畳表示手段45は色変換処理された映像と共に前記誤りの有無と誤りの発生したグループに属するDCTブロックの位置を目立つように色を変えて表示させるようにする。
先ず、電子透かし埋め込み手段1による改ざん検出用電子透かし埋め込みのステップ(S21〜S28)について図3〜図8のフローチャートを参照しながら説明する。
S21:映像入力手段2は埋め込み対象のデジタル映像を量子化手段3に入力する(図1参照)。
S22:量子化手段3は、前記入力された映像に対して通常のJPEG符号化の工程(図21(a)のS12〜S15)と同じ処理を進め、YCbCr変換とダウンサンプリングとDCTを経てDCT係数の量子化まで行なう。量子化後は各DCTブロック内では8×8=64個の量子化係数が存在する状態になる。図11に量子化係数の例を示す。量子化係数はY,Cb,Crの色成分毎に存在する。前記ダウンサンプリングの際にはY(輝度)成分よりCb,Cr(色)成分の方を粗くサンプリングするのが一般的であるので、DCTブロックの数はY成分が最も多くなる。Y,Cb,Crいずれの場合であっても、DCTブロックの中には8×8の量子化係数が含まれることは変わりない。
S23:前記入力された映像に対して埋め込む電子透かしデータが電子透かしデータ入力手段4によって電子透かしデータ誤り訂正符号化手段5に入力される。例えば電子透かしデータが448bitであるとする。この448bitというのは任意に決定可能であり、後述する誤り検出符号化により冗長化した結果のbit数が、後述する分割された1グループ内のDCTブロック数と同じになる条件下で任意に選び得る。
S24:電子透かしデータ誤り訂正符号化手段5は誤り検出符号として例えば偶数行パリティ符号を選ぶ。448bitを7列64行に並べ、各行に偶数パリティbitを1個付加する。偶数パリティbitとはパリティbitを含めた各行の8個のデータbitの中で1となる個数が偶数個となるようにパリティbitの値を1か0に定める方法である。各行に偶数パリティbitを付加した結果、誤り検出符号化されたデータは64個のパリティbitが加わり全体で448+64=512bitとなる(図18)。誤り検出符号は偶数行パリティに限らずこれ以外例えばBCH誤り検出符号(非特許文献1)を使っても発明の本質は変わらない。
S25:暗号化手段6は、誤り検出符号化された512bitのデータを暗号化して、512bitの暗号化済み符号データを生成する。暗号には例えばcamellia暗号を用いる(非特許文献2)。Camelliaは128bitのブロック暗号であり、128bitのデータの並びを別の128bitのデータの並び(暗号化済み符号化データ)に変換する。変換するときには128/192/256bitの暗号鍵を必要とする。暗号化済み符号化データを復号して元のデータ符号を得るには、暗号化時と同じ暗号鍵を使ってcamellia復号処理を行う。Camelliaは128bitのブロック暗号であるので、512bitの誤り検出符号を暗号化する場合は512/128=4回の処理を必要とする。暗号化方法はcamelliaに限らずこれ以外の方法を使っても発明の本質は変わらない。
S26:色成分選択手段7は、透かしデータから生成した誤り検出符号データを埋め込む色成分をY,Cb,Crの中から任意に2つ以上選択する。本明細書ではYとCbの2つを選んだ場合を用いて説明するが他の組み合わせでも処理は同じである。
S27:DCTブロック分割手段8は、映像中のDCTブロックのグループ分割を行う。
グループ分割の手順を図4のフローチャートに示す。前記2つの色成分をそれぞれ第1色成分、第2色成分とおく(S41)。第1の色成分と第2の色成分のDCTブロックをこの順番につなげて1列に並べる(S42)。次にこの列の若い方から数えて暗号化済み符号化データのbit数(上記例では512)ずつDCTを取り出し1グループとする(S43)。グループには先頭の512個を第1グループ、次の512個を第2グループと連続したグループ番号を付与する(S44,S45)。最後に512個に満たないDCTブロックが残った場合、それらは無視してグループ分割には使わない(S46)。グループ分けの様子を図10に示した。
S28:暗号化済み符号データ埋め込み手段13は、基準値選択手段10で取得された基準値と、映像依存値取得手段12で取得された映像依存値とに基づき、各グループに含まれるDCTブロックへ暗号化済み符号データを埋め込む。
図5を参照しながら暗号化済み符号データを埋め込みの具体的な手順(S51〜S57)について説明する。
暗号化済み符号データ埋め込み手段13による各グループへの暗号化済み符号データ埋め込みは、グループ毎に独立して行なわれるが、埋め込み時に用いるDCTブロックの通番kは全グループを通して附番する(S52)。したがって、第1グループのときだけkを値0に初期化する(S51)。
量子化係数の絶対値の最大値M1は最大値選択手段9によって見出される(S53)。図11に示された事例では最大値選択手段9は64個の量子化係数の中から絶対値最大値を見つけている。量子化係数は8×8の正方形に並んでおり、左上が直流成分であり右下に行くほど高周波成分を表す。絶対値最大値が複数個ある場合は次のようにして定める。このアルゴリズムをフローチャートにしたもの(S61〜S65)を図6に示す。
図6において、最初に最大値M1を0とした後(S61)、逆ジグザグスキャンにより進み係数Aを取り(S62)、|A|>M1か否かを判定し(S63)、|A|>M1である場合はM1=|A|とし(S64)、以上のS62〜S64を、全ての量子化係数をスキャンし終わる(S65)まで繰り返し実行する。
最大値が2個以上ある場合は、図12に示す逆ジグザグスキャン(通常のJPEGのジグザグスキャンの逆順)の順序で最初に出現したものを最大値とする。同値のものがあった場合、逆ジグザグスキャンで先に出現したものを採用する理由は、透かし埋め込みに用いる量子化係数をなるべく高周波成分側に持って行き、目立ちにくくするためである。上記のように選んだ最大値をM1とする。
映像依存値Dは映像依存値取得手段12によって次の様に定められる(S54)。k番目のDCTブロックの映像依存値Dをd(k)と表すとd(k)は以下の式(1)で定義される。kは全DCTブロックの通番である。
Figure 0004948551
本例ではハッシュ関数として例えばSHA−1を用いるとする(例えば非特許文献4)。ekはk番目のDCTブロック中の量子化係数64個を全て2進数で表し、ラスタースキャン(図13)順に並べたビット列を示す。このとき用いる量子化係数は、後述する埋め込みbitによりM1を調整する手段にて調整済みの係数とする。Rは乱数発生手段11で発生させた乱数をハッシュ関数にてハッシュ値に変換した値である。
基準値M2の選択(S55)では、基準値選択手段10が1DCTブロック内の量子化係数64個の内、最大値M1を除いた63個の中からランダムに選ぶ。基準値選択手段10での基準値M2選択のフローチャートを図7に示した。基準値M2の選択ではDCT毎に前記フローチャートの処理を行う。基準値選択手段10は乱数発生手段11から乱数αを得る(S71)。そして、この乱数αと映像依存値D(映像依存値取得手段12が算出(S72))とを用いて式(2)にてβを計算し(S73)、DCTブロック内のM1を除いた63個の係数をラスタースキャン順に数え(図14)、β番目をM2とする(S74)。
β=((α+映像依存値D)mod 63)+1…(2)
乱数発生手段11は乱数の種(初期値)が同一ならば同じ乱数列が得られる方法、例えば線形合同法を用いる。線形合同法の内容は後述する発明の構成の例により詳細に説明する。乱数発生方法は線形合同法に限らず、乱数の種を決定すれば出力される乱数列が決定論的に決まるような他の方法を使っても発明の本質は変わらない。
暗号化済み符号データ埋め込み手段13において、埋め込みbitにより最大値M1を調整するステップ(S56)での埋め込みの方針は、データ1を埋め込む場合は最大値M1−基準値M2+映像依存値D=奇数となるように、データ0を埋め込む場合は最大値M1−基準値M2+映像依存値D=偶数となるように最大値M1を調整する。この調整は任意正奇数を減じるか、任意正奇数を加えるか、何もしないかの3つから選ぶ。任意正奇数は、より小さい値を使う方が埋め込み後の美観は有利となる。
この調整方法の具体的な手順を図8のフローチャートに示した。
例えば1を埋め込みたいとき、M1=15,M2=14,D=6の場合はM1−M2+D=7で既に奇数であるから何もしない(S81,S82,S84)。M1=15,M2=15,D=6の場合はM1−M2+D=6で偶数であるからM1の正負を吟味し(S81,S82,S83,S85)、正であるからM1に例えば正奇数1を加えてM1=15+1=16とする(S86)。
他の例も示す。データ0を埋め込みたいとき、M1=−18,M2=11,D=6の場合はM1−M2+D=−23で奇数であるからM1の正負を吟味し(S81,S82,S83,S85)、負であるから例えば正奇数1を減じてM1=−18−1=−19とする(S87)。M1=−18,M2=10,D=6の場合はM1−M2+D=−22で偶数であるから何もしない(S81,S82,S83)。
第1グループ内の全DCTブロックについて暗号化済み符号データのbitを上記のように各々埋め込んだ後は、第2グループ以降最終グループまでについても第1グループと同様に暗号化済み符号データを埋め込む(S57,S52)。暗号化済み符号データは全てのグループで同じデータでも良いし、各グループで異なっても良い。暗号化済みデータが各グループで同じか異なるかはアプリケーションの都合により決めて良く、本発明の本質には影響しない。
S29:全てのグループについて暗号化済み符号データbitの埋め込み(S28)が終了したら、図21(a)に示された通常のJPEG符号化の工程と同様にエントロピー圧縮(S16)と整形処理(S17)が実行される。エントロピー圧縮はエントロピー圧縮手段14によって実行される。次いで、JFIF形式への適合のための整形処理はデータ整形手段15によって実行される。この整形処理で得られたJPEG映像は図示省略の表示手段(ディスプレイ)を介して出力表示される。
次に、図2の電子透かし検出手段30による電子透かし検出(改ざん検出を含む)のステップについて,図9を参照しながら説明する。
電子透かし検出手段30では、予め取り決めとして埋め込みの際に使用した選択色成分、ブロック形状、ブロック数、誤り検出符号化方法と暗号化方法とその暗号鍵、乱数発生方法と乱数発生の初期値は検出側も同じ情報を図示省略した格納手段に保持している。
先ず、図2のJPEG符号化映像データ入力手段31によって入力されたデジタル映像データ(JPEG符号化映像)は、復号手段32によって通常のJPEG復号化工程であるデータ整形とエントロピー復号処理が実行されて、DCTブロックの量子化係数にまで変換される。次いで、図3を参照して説明した埋め込み時(S21〜S28)に用いたものと同じ色成分(S26)の選択が色成分選択手段33によって実行される。続いて、前記埋め込み時に用いたものと同じDCTブロックのグループ分けがDCTブロックグループ分割手段34によって実行される(図10参照)。
そして、各グループの各DCTブロックについて暗号化済み符号データ1or0が図9に示したフローチャートの手順で検出される。
S101,S102:ビットデータ検出手段39は、検出時に用いるDCTブロックの通番kは全グループを通して附番する。したがって、第1グループのときだけkを値0に初期化する。
S103:最大絶対値選択手段35は64個の量子化係数値を吟味して絶対値の最大値M1を決める。最大値M1を決める方法は前述の埋め込み時(図6参照)と全く同じである。
S104〜S106:基準値選択手段36は基準値M2も前述の埋め込み時と全く同じ方法で決める(図7参照)。このとき用いる乱数発生手段37の構成と初期値は前記埋め込み時と同じであり、映像依存値取得手段38による映像依存値Dの定め方も前記埋め込み時と同じである。
S107:ビットデータ検出手段39は、上記選んだ最大値M1と基準値M2を吟味し、最大値M1−基準値M2+映像依存値Dが偶数ならば0が、最大値M1−基準値M2+映像依存値Dが奇数なら1が埋め込まれていると判断する。
S102:ビットデータ検出手段39は1グループ内の全てのDCTブロックからbit(1or0)を検出する(本例では全部で512bit)。
そして、暗号復号化手段40は前記検出されたビットデータに対し暗号の復号化を行う。復号時には埋め込み時と同じ暗号鍵を用いる。
次いで、誤り検出復号手段41は得られた512bitの復号化データ符号に対して誤り検出復号化処理を行う。その結果、誤りの有無が得られ、もし誤りがなければ448bitの埋め込み透かしデータが得られ、誤りがあれば誤りを含むグループがどれであるかの情報が得られる。第1グループの改ざん検出後、第2から最終グループまで同じ手順にて改ざん検出を行う。
続いて、通常のJPEG復号化の手順(図21(b)のS94〜S96)と同様に、逆量子化手段42が各DCTブロックの量子化係数を逆量子化しDCT係数に戻し、逆DCT手段43がこのDCT係数に対し逆DCT処理を行う。さらにこれに対して色空間変換手段44が色空間変換を行い映像とする。
また、誤り検出復号手段41にて得られた誤りの有無、誤りグループ、埋め込み透かしデータを用いて、以下のように改ざんの有無と改ざん場所が分かる。
全てのグループから誤りが検出されなかった場合は、その映像は透かし埋め込み後から改ざんされていないとみなす(図15)。
誤りが検出されたグループ内の映像は原本とは異なっている。つまり改ざんされている。この場合グループを構成するDCTブロックが占めるエリア内のどこかに改ざん可能性がある(図16)。
誤り発生箇所重畳表示手段45は、誤り箇所すなわち改ざん箇所を表現する場合、図16に示すように機能手段42〜44による処理を介してJPEG復号化された映像に改ざんされたグループの位置をあらわす目印が重畳表示されるように図示省略された表示手段(ディスプレイ)に表示させる。これより、どこの位置が改ざんされたかが分かりやすい。
以上説明した本発明では、上記の構成以外にも、幾つかの構成をとり得る。構成のバリエーションは、埋め込む電子透かしデータのbit数の多寡、埋め込む対象の色成分の組み合わせ、誤り検出符号の種類、暗号化方法の種類、乱数発生方法の種類を変えることにより、多種多様な構成が得られる。
1.埋め込み電子透かしデータbit数
(1)誤り検出符号の面からは、誤り検出符号が構成できる条件で任意の値を取り得る。例えば最小としたいのなら、データ1bitとパリティ1bitとなる。最大値の方は映像の大きさで決まる。例えば640×480画素のVGA画像にてY成分とCb成分を用いる場合は、Y成分とCb成分を合わせたDCT個数は7200個であるから、この場合のデータbit数の最大値は誤り検出符号を加えて7200以下ということになる。
(2)暗号化方式の面からは、暗号化方式の選び方でbit数が制約を受ける。詳細な説明で述べたcamellia暗号はブロック暗号と呼ばれ、128bit長を1ブロックとしたデータを、128bitの暗号化された符号データに変換する。この場合誤り検出符号を加えたbit数はブロック長128の倍数であることが望ましい。必須ではなく望ましいとしたのは、128の倍数でなくても、bit数が足りない分は0か1のデータを付加すること(パディング)により128の倍数に出来るからである。しかしながら、パディングにより無意味なデータを付加するよりは、何かしら意味のあるデータを付加した方がアプリケーション面では有利と言える。
(3)埋め込むデータを何にするかはアプリケーションに依存するが、例えば映像を証拠に利用する場合は、カメラ固有ID、撮影時刻(あればカメラ内時計より取得する)、撮影場所(GPS等により取得する)を埋め込んでも良い。また、改ざん場所を特定するためには、映像をグループ分けしたそれぞれのグループに0あるいは1から通し番号を振り、それを埋め込んでも良い。埋め込むデータフォーマットの例を図17に示す。埋め込むデータとフォーマットはこの例に限らずアプリケーションの要求により任意に設計し得る。
2.埋め込み対象色成分選択の組み合わせ
(1)詳細な説明で述べたように、Y,Cb,Crの中から任意の2つ以上を選択する。具体的にはYとCb,YとCr,CbとCr,YとCbとCrの4通りの選び方がある。
3.誤り検出符号の種類
(1)行パリティ。最も簡単な誤り検出符号であり、元bitデータを行列の形に並べ、各行にパリティbitを1bit付加したものである(図18参照)。図18に示された事例では、埋め込みデータを64行×7行(=448)に並べ、各行の末尾に偶数パリティビットを付加する。偶数パリティとは、パリティビットも含めた各行のビット並び中の1の数が偶数になるように、パリティビットを0か1に定める方法である。偶数パリティならば、パリティbitも含めた各行の1の数が偶数個になるようにパリティbitを選ぶ。奇数パリティであれば、1の数が奇数個になるようにパリティbitを選ぶ。パリティbitを付加した分、全体のbit数が増える。詳細な説明では元データ448bitを64行に並べていたため、総bitは64bit増えて448+64=512bitとなる。行パリティと似たものに列パリティがある。パリティの付加を列単位に行うことのみ異なり、他は行パリティと同じである。
(2)行列パリティ。元bitデータを行列の形に並べ、各行と各列にパリティbitを付加したものである。垂直水平パリティとも呼ばれる。行パリティ、列パリティ単独よりも付加するパリティbitは増えるが、誤り検出の精度はより高くなる。
(3)ハミング符号。詳細は非特許文献1の第47〜53頁を参照のこと。ハミング符号では元データbitをk個、検査bit(冗長bit)をm個とすると、2m−m≧k+1の関係となる。例えば総bit数が500bit程度と仮定するとm=9、k=502の組み合わせがある。つまり、元データが502bitで、検査bitが9bit、総bitが511bitである。なお、ハミング符号は誤り検出だけでなく誤り訂正も可能であるが、本発明においては、誤り訂正機能は使用しない。
(4)巡回符号(CRC符号)。詳細は非特許文献1の第54〜65頁を参照のこと。巡回符号はハードウェア化しやすいという特徴を持つ。巡回符号も誤り検出だけでなく誤り訂正が可能であるが、本発明では誤り訂正機能は使用しない。
(5)BCH符号。詳細は非特許文献1の第66〜75頁を参照のこと。BCH符号は巡回符号の一種でランダム誤りの訂正能力が高い。しかしながら、本発明では誤り訂正機能は使用しないため、BCH符号を採用するのは、既にBCH符号化モジュールが存在しており、それを流用することでコスト的な利点があるときに限られる。
(6)RS符号(リードソロモン符号)。詳細は非特許文献1の76〜81頁を参照のこと。RS符号は巡回符号の一種でバースト誤りの訂正能力が高い。しかしながら、本発明では誤り訂正機能は使用しないため、RS符号を採用するのは、既にRS符号化モジュールが存在しており、それを流用することでコスト的な利点があるときに限られる。
4.暗号化方法の種類
(1)camellia暗号。この詳細は非特許文献2を参照のこと。Camellia暗号は共通鍵方式128bitブロック暗号であり、暗号化と復号化には共通の鍵を用いる。128bitブロック暗号とは128bitの元データを128bitの暗号化データに暗号化及び128bitの暗号化データを128bitの元データに復号化できることを示す。暗号化と復号化の際には共通鍵が必要である。共通鍵は128bit長、196bit長、256bit長のいずれかを使うことができる。鍵長が長いほど暗号強度(暗号の破られ難さ)が高い。
(2)AES暗号。詳細は非特許文献3を参照のこと。AES暗号は共通鍵方式128bitブロック暗号であり、暗号化と復号化には共通の鍵を用いる。128bitブロック暗号とは128bitの元データを128bitの暗号化データに暗号化及び128bitの暗号化データを128bitの元データに復号化できることを示す。暗号化と復号化の際には共通鍵が必要である。共通鍵は128bit長、196bit長、256bit長のいずれかを使うことができる。鍵長が長いほど暗号強度(暗号の破られ難さ)が高い。
5.乱数発生方法
(1)線形合同法。擬似乱数列を生成するアルゴリズムである。アルゴリズムは漸化式Xn+1=(A*Xn+B)mod Mにて与えられる。A,B,Mは定数でM>A,M>B,A>0,B>0である。X0が乱数の種であり、これを決めると以降のX1,X2,...が再現可能な形で得られる。本発明ではM,A,Bは予め適当な値を決めておき、その情報を埋め込み側と検出側で共有する。乱数の種X0も適当な値を決めておいて、埋め込み側と検出側で共有しておけば良いが、本発明では暗号鍵に使った値をそのまま用いるのが簡単である。
(2)混合合同法。擬似乱数列を生成するアルゴリズムである。本アルゴリズムでは整数の初期値aと値b,cを決定し、ab+c=a’の式に代入する。求まったa’の中央からaと同じ桁だけ数を抜き出し乱数を得る。その後、再び上記の式のaに得られた乱数を代入する作業を繰り返して擬似乱数列を得る。初期値aが乱数の種となる。乱数の種は適当な値を決めておいて、埋め込み側と検出側で共有しておけば良いが、本発明では暗号鍵に使った値をそのまま用いるのが簡単である。
6.本発明の構成要素のバリエーション
デジタルカメラの中には光学部と電子回路部を一体化したカメラモジュールを使用して製造しているものがあり、光学部で受光した映像はカメラモジュールからJPEGフォーマットデータとして出力される。この場合、JPEG符号化途中のDCT係数を外へ取り出すことはできない。
そこで、図19に示された本発明の他の実施形態に係る電子透かし埋め込み手段20は、カメラモジュールを使用しているデジタルカメラに対して本発明に係る電子透かし埋め込みの方法が適用される場合の電子透かし埋め込み方法の態様である。
カメラモジュールからDCT係数を取り出せないため、電子透かし埋め込み手段20はJPEGフォーマットデータを受け取り、それをJFIF形式からのデータ整形とエントロピー復号を行ってDCTブロック係数を得る。この構成変更により、電子透かし埋め込み手段1と同じようにDCTブロック係数を変更することが可能となる。
電子透かし埋め込み手段20は、図19に示されたように、量子化手段3の代わりにJFIF形式整形手段21とデータ整形エントロピー復号手段22を備えていること以外は、図1の電子透かし埋め込み手段1と同じ構成となっている。
電子透かし埋め込み手段20による電子透かし埋め込みの手順(S21,S31,S32,S23〜S29)を説明したフローチャートを図20に示した。
S31:JFIF形式整形手段21は、映像入力手段2から入力(S21)された埋め込み対象のデジタル映像に対して、通常のJPEG符号化工程におけるYCbCr変換処理、ダウンサンプリング処理、DCT処理、DCT係数量子化処理、エントロピー圧縮処理およびJFIF形式への整形処理(すなわち図21(a)のステップS12〜S17の処理)を行う。
S32:データ整形エントロピー復号手段22は、JFIF形式整形手段21からJPEG形式に整形されたデータを受け取り、これをJFIF形式からデータ列へ整形処理し、さらにエントロピー復号処理してDCTブロック係数を得る。
S23〜S29:前記得られたDCTブロック係数は図19に示された機能手段4〜15での電子透かし埋め込みの過程に供される。図20に示された本実施形態に係る電子透かし埋め込みの過程S23〜S29では図3を参照しながら説明した電子透かし埋め込みの過程S23〜S29と同じ処理が実行される。
以上の発明を構成する電子透かし埋め込み手段1,20と電子透かし検出手段30はコンピュータのハードウェアとプログラムの協働によって実現できる。また、電子透かし埋め込みの際に使用した選択色成分、ブロック形状、ブロック数、誤り検出符号化方法と暗号化方法とその暗号鍵、乱数発生方法と乱数発生の初期値等はハードディスク装置等の格納手段に格納される。前記機能手段1,20,30としてコンピュータを機能させるプログラムは既知の記録媒体(例えば、CD−ROM、DVD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−R、DVD−RW、MO、HDD、Blu−ray Disk(登録商標)等)に格納してまたはネットワークを通じて提供できる。
以上説明したように本発明の電子透かし埋め込み検出装置によれば、電子透かしをJPEG映像の量子化係数に埋め込むにあたり、値の最大な係数を選び、与える変分は高々Kのため、美観を損ねずに埋め込むことができる。
また、透かしが壊れていることを誤り検出符号により検出した場合、壊れた透かしデータが含まれる映像グループ(=映像範囲)が改ざんされていることが分かるので、映像のどの場所が透かし埋め込み後に改ざんされたかどうかを知ることができる。
さらに、本発明は埋め込みデータを暗号化しており、かつ埋め込みアルゴリズムでも乱数を使って埋め込み係数の位置を決めているため、暗号鍵および乱数の初期値を知るものでなければ、本技術のアルゴリズムを熟知した者でも偽造することが難しい。このため、暗号鍵と乱数の初期値を秘密にしておけば、偽の映像を真正な映像と偽る攻撃を防ぐことができる。また、映像依存値の導入により、乱数により決まる埋め込み係数位置が画像の内容によっても変化するため、複数の埋め込み済み画像を解析して本技術の乱数生成パターンを推定し電子透かしを偽造しようとする攻撃者に対して乱数生成パターンを推定し難くする効果が生じる。そして、電子透かしを複数の色成分に埋め込むことにより、同一の画像位置に複数の電子透かしが埋め込まれるようになるため、本発明の電子透かしを偽造しようとする攻撃者にとって偽造難易度が増す効果が得られる。なぜなら、複数の色成分の電子透かしを両方とも矛盾のないように偽造しなくてはならないからである。
1,20…電子透かし埋め込み手段
2…映像入力手段、3…量子化手段、4…電子透かしデータ入力手段、5…電子透かしデータ誤り訂正符号化手段、6…暗号化手段、7…色成分選択手段、8…DCTブロックグループ分割手段、9…絶対値選択手段、10…基準値選択手段、11…乱数発生手段、12…映像依存値取得手段、13…暗号化済み符号データ埋め込み手段、14…エントロピー圧縮手段、15…JFIF形式整形手段
21…JFIF形式整形手段、22…データ整形エントロピー復号手段
30…電子透かし検出手段
31…JPEG符号化映像データ入力手段、32…復号手段、33…色成分選択手段、34…DCTブロックグループ分割手段、35…最大絶対値選択手段、36…基準値選択手段、37…乱数発生手段、38…映像依存値取得手段、39…ビットデータ検出手段、40…暗号復号化手段、41…誤り検出復号手段、42…逆量子化手段、43…逆DCT手段、44…色空間変換手段、45…重畳表示手段

Claims (8)

  1. 改ざん検出用電子透かしを埋め込むステップと前記埋め込まれた電子透かしを検出するステップとを有する電子透かし埋め込み検出方法であって、
    前記電子透かしを埋め込むステップは、
    量子化手段が映像をJPEG符号化工程における離散変換係数量子化までの処理を行うステップと、
    符号化手段が前記映像に埋め込む電子透かしデータにデータ誤り検出符号を付与して誤り検出符号データを作成するステップと、
    暗号化手段が前記誤り検出符号データを暗号化して暗号化済み符号データを生成するステップと、
    色成分選択手段が前記暗号化済み符号データを埋め込む色成分を選択するステップと、
    グループ分割手段が前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつのグループに分けるステップと、
    最大絶対値選択手段が前記各グループの離散コサイン変換ブロックの量子化係数の中から量子化係数の最大絶対値を選択するステップと、
    基準値選択手段が予め定められた乱数値と映像依存値とに基づき、前記量子化係数の最大絶対値を除いた量子化係数から一つの基準値を選ぶステップと、
    暗号化済み符号データ埋め込み手段が、前記暗号化済み符号データのbit0を埋め込む離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と前記基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数になるように、bit1の埋め込みに対応する離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が奇数になるように、前記量子化係数の最大絶対値に−K,0,K(Kは任意の正奇数)のいずれかを加えるステップと、
    JPEG符号化手段が前記埋め込み完了後の量子化係数をエントロピー圧縮しさらにJPEGフォーマットに整形するステップと
    を有すること
    を特徴とする電子透かし埋め込み検出方法。
  2. 前記離散変換係数量子化までの処理を行うステップと誤り検出符号データを作成するステップとの間に、
    JPEG形式整形手段が、前記量子化手段によって量子化処理されたデータをエントロピー圧縮処理しさらにJPEG形式のデータに整形するステップと、
    データ整形エントロピー復号手段が、前記JPEG形式のデータをデータ列整形しさらにエントロピー復号処理して離散コサイン変換ブロック係数値を得るステップと
    をさらに有すること
    を特徴とする請求項1に記載の電子透かし埋め込み検出方法。
  3. 前記電子透かしを検出するステップは、
    復号手段がJPEG符号化映像をJPEG復号化工程におけるエントロピー復号までの処理によって離散コサイン変換ブロックの量子化係数までに変換するステップと、
    色成分選択手段が前記JPEG符号化映像の誤り検出符号データが埋め込まれた色成分を選択するステップと、
    グループ分割手段が前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつ離散コサイン変換ブロックを含むグループに分けるステップと、
    最大絶対値選択手段が前記分けられた各グループに属する離散コサイン変換ブロックの量子化係数から最大絶対値を選択するステップと、
    基準値選択手段が、予め定められた乱数値と映像依存値に基づき、前記量子化係数の最大値のものを除いたものから1つの基準値を選択するステップと、
    ビットデータ検出手段が前記選択された最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数なら0を奇数なら1をビットデータとして検出するステップと、暗号復号化手段が前記検出された各離散コサイン変換ブロックのビットデータ値(0or1)を所定の暗号復号化の入力bitとして対応付け暗号復号化を行うステップと、
    誤り検出復号手段が、暗号復号化したデータに対し所定誤り検出復号化を行い誤りの有無を判断し、誤りが有る場合は誤りの発生した離散コサイン変換ブロックを含むグループを得る一方、誤り無しの場合は埋め込まれた電子透かしデータを得るステップと、
    映像化手段が前記JPEG符号化映像をJPEG復号して映像とするステップと、
    重畳表示手段が、前記復号された映像と共に前記誤りの有無と誤りの発生したグループに属する離散コサイン変換ブロックの位置を目立つように色を変えて表示させるステップと
    を有すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の電子透かし埋め込み検出方法。
  4. 改ざん検出用電子透かしを埋め込む電子透かし埋め込み手段と前記埋め込まれた電子透かしを検出する電子透かし検出手段とを備えた電子透かし埋め込み検出装置であって、
    前記電子透かし埋め込み手段は、
    映像をJPEG符号化工程における離散変換係数量子化までの処理を行う量子化手段と、
    前記映像に埋め込む電子透かしデータにデータ誤り検出符号を付与して誤り検出符号データを作成する符号化手段と、
    前記誤り検出符号データを暗号化して暗号化済み符号データを生成する暗号化手段と、
    前記暗号化済み符号データを埋め込む色成分を選択する色成分選択手段と、
    前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつのグループに分けるグループ分割手段と、
    前記各グループの離散コサイン変換ブロックの量子化係数の中から量子化係数の最大絶対値を選択する最大絶対値選択手段と、
    予め定められた乱数値と映像依存値とに基づき、前記量子化係数の最大絶対値を除いた量子化係数から一つの基準値を選ぶ基準値選択手段と、
    前記暗号化済み符号データのbit0を埋め込む離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と前記基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数になるように、bit1の埋め込みに対応する離散コサイン変換ブロックの量子化係数の最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が奇数になるように、前記量子化係数の最大絶対値に−K,0,K(Kは任意の正奇数)のいずれかを加える暗号化済み符号データ埋め込み手段と、
    前記埋め込み完了後の量子化係数をエントロピー圧縮し、さらにJPEGフォーマットに整形するJPEG符号化手段と
    を備えたこと
    を特徴とする電子透かし埋め込み検出装置。
  5. 前記量子化手段と前記符号化手段との間に、
    前記量子化手段にて量子化処理されたデータをエントロピー圧縮処理しさらにJPEG形式のデータに整形するJPEG形式整形手段と、
    前記JPEG形式のデータをデータ列整形しさらにエントロピー復号処理して離散コサイン変換ブロック係数値を得るデータ整形エントロピー復号手段と
    をさらに備えたこと
    を特徴とする請求項4に記載の電子透かし埋め込み検出装置。
  6. 前記電子透かし検出手段は、
    JPEG符号化映像をJPEG復号化工程におけるエントロピー復号までの処理によって離散コサイン変換ブロックの量子化係数までに変換する復号手段と、
    前記JPEG符号化映像の誤り検出符号データが埋め込まれた色成分を選択する色成分選択手段と、
    前記選択した色成分の離散コサイン変換ブロックを暗号化済み符号化データのbit数と同じ個数ずつ離散コサイン変換ブロックを含むグループに分けるグループ分割手段と、
    前記分けられた各グループに属する離散コサイン変換ブロックの量子化係数から最大絶対値を選択する最大絶対値選択手段と、
    予め定められた乱数値と映像依存値に基づき、前記量子化係数の最大値のものを除いたものから1つの基準値を選択する基準値選択手段と、
    前記選択された最大値と基準値の差に前記映像依存値を加えた値が偶数なら0を奇数なら1をビットデータとして検出するビットデータ検出手段と、
    前記検出された各離散コサイン変換ブロックのビットデータ値(0or1)を所定の暗号復号化の入力bitとして対応付け暗号復号化を行う暗号復号化手段と、
    暗号復号化したデータに対し所定誤り検出復号化を行い誤りの有無を判断し、誤りが有る場合は誤りの発生した離散コサイン変換ブロックを含むグループを得る一方、誤り無しの場合は埋め込まれた電子透かしデータを得る誤り検出復号手段と、
    前記JPEG符号化映像をJPEG復号して映像とする映像化手段と、
    前記復号された映像と共に前記誤りの有無と誤りの発生したグループに属する離散コサイン変換ブロックの位置を目立つように色を変えて表示させる重畳表示手段と
    を備えたこと
    を特徴とする請求項4または5に記載の電子透かし埋め込み検出装置。
  7. 請求項4から6のいずれか1項に記載の電子透かし埋め込み検出装置を構成する各手段としてコンピュータを機能させるプログラム。
  8. 請求項7に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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