JP4086007B2 - マイクロフォンの位置決め機構、位置決め方法及び音検査装置 - Google Patents

マイクロフォンの位置決め機構、位置決め方法及び音検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、検査対象が発生する音に基づき検査対象の状態を検査する音検査装置などに使用される、マイクロフォンの位置決め機構とその方法、及び音検査装置に関する。
検査対象が発生する音を採取して、採取された音に基づいて検査対象の状態を検査する音検査は、様々な分野で広く行われている。
例えば、モータの動作音をマイクロフォンで採取して、その音量レベルが所定の許容レベルを満たしているか否かを判定してモータの良否を検査する、あるいは、組立ラインのコネクタ組み付け位置に設置したマイクロフォンでコネクタの組み付け音を採取して、採取された音と通常の組み付け音とを比較して、コネクタの組み付け状態の良否を検査する、などである。
なお、本発明に関して記載すべき先行技術文献はない。出願人が知っている先行技術が文献公知発明に係るものではないからである。
音圧は音源からの距離に反比例することから、マイクロフォンを検査対象に近く設置すればするほど大きなレンジで検出することができる。したがって、上記音検査では、検査対象が発生する被検査音を採取するマイクロフォンを、検査対象にどれくらい近づけて設置するかにより、被検査音の分解能が異なる。
一方で、マイクロフォンには入力可能な最大許容入力音圧が規定されており、それを超える音圧を正確な値で入力することはできない。
したがってマイクロフォンは、入力する音が、最大許容入力音圧以下の可能な限り大きな音圧で入力される位置に配置されることが望ましい。特にコネクタの組み付け音などのような微細な音を検出する場合には、入力音のレンジによって検査精度に影響を及ぼす。
しかし、従来の音検査では、マイクロフォンの配置は、サンプル音を何回か入力して入力音が最大許容入力音圧を超えない程度の位置を見極めて配置するなどの手法により行われ、マイクロフォンの最適配置がなされなかった。または、何点か配置箇所を変えたマイクロフォンで採取したサンプルに基づきマイクロフォンの配置を定めるシミュレーション結果に基づき配置していたために最適な配置箇所からずれが生じていた。
上記問題点を鑑みて、本発明は、音検査の検査対象が発生する音を採取するマイクロフォンを、最適位置に位置決めする機構及び方法を実現することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明では、検査対象である真正音源が発生する音を入力及び記憶して、真正音源と同じ音量で疑似音源に再生させ、この疑似音源の再生音を最大許容入力音圧で入力するようにマイクロフォンの位置を定める。
すなわち、本発明の第1形態に係るマイクロフォンの位置決め機構は、真正音源に対して所定の相対位置にあるマイクロフォンによって取得した、真正音源が生じる被検査音の音信号を記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶される音信号を再生する疑似音源と、マイクロフォンに対して真正音源と同じ相対位置に設けた疑似音源によって音声信号を再生した再生音が、記憶手段に記憶される音信号と同じ強度でマイクロフォンに入力されるよう、疑似音源の出力強度を調整する出力強度調整手段とを備え、出力強度が調整された疑似音源が音信号を再生した再生音が、マイクロフォンにその最大許容入力音圧で入力される位置に、前記マイクロフォンを位置決めする。
また、本発明の第2形態に係る音検査装置は、前記第1形態に係る位置決め機構を備え、該位置決め機構により位置決めされたマイクロフォンによって真正音源である物品の被検査音を取得する。
さらに、本発明の第3形態に係るマイクロフォンの位置決め方法は、真正音源に対して所定の相対位置にあるマイクロフォンによって取得した、真正音源が生じる被検査音の音信号を記憶し、記憶される音信号を再生する疑似音源を、マイクロフォンに対して真正音源と同じ相対位置に配置し、疑似音源が音信号を再生した再生音が、記憶された音信号と同じ強度でマイクロフォンに入力されるよう、疑似音源の出力強度を調整し、出力強度が調整された疑似音源が音信号を再生した再生音が、マイクロフォンに最大許容入力音圧で入力される位置に、マイクロフォンを位置決めする。
本発明によれば、検査対象である真正音源が発生する被検査音と同じ大きさの音を、疑似音源により再生させて、マイクロフォンの音源に対する相対位置を決定するため、正確なマイクロフォンの位置決定が可能となる。
ここで、被検査音がマイクロフォンに最大許容入力音圧で入力される位置にマイクロフォンを位置決めする際には、マイクロフォンを音源に徐々に近づけながら被検査音を繰り返し発生させて、その入力音圧が最大許容入力音圧となって入力音圧の強度変化がなくなる位置を求めることが好適である。しかし音源として真正音源を使用すると、発生させる個々の被検査音のバラツキのために入力音圧が最大許容入力音圧となる位置を決定することが困難である。
本発明によれば、マイクロフォンを位置決めする際に、真正音源が発生する被検査音と同じ大きさの音を再生する疑似音源を使用する。これにより、位置決めを行う際に使用する入力音の強度を一定に保ち、入力音圧が最大許容入力音圧となる位置を容易に決定することが可能となる。
以下、添付する図面を参照して本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の実施例に係る音検査装置の基本構成図である。
音検査装置1は、真正音源である検査対象31から発生する被検査音が入力されるマイクロフォン2を備える。また音検査装置1は、中央処理装置(CPU)などにより実現される演算器3を備えており、演算器3は音検査装置1の全体の制御を行う。前記マイクロフォン2に入力された音信号は、増幅器4を経由して増幅され、アナログディジタル変換器5(以下ADCと記す)によってディジタル信号に変換されて、演算器3のデータバス6上に提供される。ディジタル信号に変換されたマイクロフォン2の入力音信号は、メモリ7に記憶すること(録音すること)が可能である。
また音検査装置1は、前記マイクロフォン2に入力された音信号の振幅が所定の許容範囲にあるか否かを判定し、又はメモリ7に記憶される基準データと比較してその差が所定の範囲内であるかどうかを判定して、検査対象31の状態の良否を判定する判定部8を備える。メモリ7及び判定部8は演算器3のデータバス6に接続され、演算器3や、データバス6に接続される他の構成要素とデータのやりとりが可能である。
音検査装置1は、メモリ7に記憶されたマイクロフォン2の入力音信号を再生する疑似音源であるスピーカ9と、スピーカ9の出力強度(出力ゲイン)を調整する出力強度調整器であるゲイン調整器10を備える。図1の構成例では、スピーカ9は、音検査装置1の筐体(図示せず)に固定されておらず、よって任意の位置に配置することが可能である。
音検査装置1は、マイクロフォン2を支持する支持部材11と、音検査装置1の筐体や床などの固定物に載置、固定され(または取り外し可能に固定され)、支持部材11を移動可能に支持するスタンドなどの固定部材12を備える。
支持部材11及び/又は固定部材12は、固定部材12に対して支持部材11を相対運動させるためのアクチュエータ13と、マイクロフォン2と検査対象31(またはスピーカ9)との間の間隔を検出する静電センサなどの位置センサ14とを備える。
音検査装置1は、アクチュエータ13を駆動して、マイクロフォン2と検査対象31(またはスピーカ9)との間の間隔(相対距離)を制御するマイク駆動制御部15を備える。位置センサ14からの入力は、フィードバック信号としてマイク駆動制御部15に使用される。
さらに音検査装置1は、オペレータからのコマンド(例えば音検査開始コマンドや、後述のマイクロフォン位置決め開始信号や、緊急停止信号など)を入力し、前記判定部による検査対象の状態の良否の判定結果及び、後述するマイクロフォン2の位置決めの経過中の位置及び位置決め終了後のマイクロフォン2の位置をオペレータに表示するためのヒューマン・マシン・インタフェース16(以下HMI)を備える。
図2は、本発明に係る位置決め方法の全体フローチャートである。本発明の位置決め方法は、次の3つのステップS52、S53及びS54から成り立つ。
基準音録音ステップS52では、検査対象31から発生する被検査音の入力音圧が、マイクロフォン2の最大許容入力音圧(以下簡単のため単に「最大許容入力音圧」と記す)以下となるような、検査対象31とマイクロフォン2との相対位置関係を求めて、検査対象31とこの相対位置関係にある位置にマイクロフォン2を位置付ける。そしてこの位置において被検査音をマイクロフォン2に入力して、メモリ7に記憶し、以降の位置決め作業に使用するための基準音とする。
スピーカゲイン調整ステップS53では、検査対象31を除いた後の同じ位置に、疑似音源であるスピーカ9を配置し、すなわち、マイクロフォン2に対して検査対象31と同じ相対位置に配置する。そして、ステップS52で録音した基準音の音信号をスピーカ9が再生した音が、ステップS52で記憶された基準音と同じ強度で前記マイクロフォンに入力されるよう、スピーカ9の出力ゲインを調整する。
最後にマイク位置調整ステップS54では、出力ゲインが調整されたスピーカ9が再生した音が、最大許容入力音圧で入力される位置に、マイクロフォン2を位置決めする。このとき、スピーカ9が検査対象31が置かれる位置と同じ位置に配置され、検査対象31の被検査音と同じ大きさの音を再生するので、ステップS54で位置決めされたマイクロフォン2は、検査対象31の被検査音についても同様に最大許容入力音圧で入力することができる。
以下に続く図面を参照して、各ステップS52、S53及びS54について説明する。 図3は、図2のステップS52に対応する基準音録音ルーチンのフローチャートである。
ステップS61において、検査対象31から発生する被検査音の入力音圧が最大許容入力音圧より大きくなる位置に配置し、この位置でマイクロフォン2に入力した被検査音の音信号をメモリ7内の記憶領域S1に記憶する。
次にステップS62において、アクチュエータ13を作動させてマイクロフォン2を所定の微動量だけ後退させ(すなわち、検査対象31から遠ざけ)、ステップS63においてこの位置でマイクロフォン2に入力した被検査音の音信号をメモリ7内の記憶領域S2に記憶する。
さらにステップS64において、演算器3は、記憶領域S1に記憶された音信号の最大振幅と、記憶領域S2に記憶された音信号の最大振幅とを比較し、記憶領域S2に記憶された音信号の最大振幅が、記憶領域S1に記憶された音信号の最大振幅よりも小さくなっていないとき(すなわちステップS63で入力された被検査音がまだ最大許容入力音圧よりも大きいとき)、ステップS65において、記憶領域S2に記憶された音信号を記憶領域S1に上書きして、ステップS62へと戻る。
このように記憶領域S2に記憶された音信号の最大振幅が、記憶領域S1に記憶された音信号の最大振幅よりも小さくなるまで(すなわちステップS63で入力された被検査音がまだ最大許容入力音圧よりも小さくなるまで)ステップS62〜S65が繰り返される。
したがって、図3に示す基準音録音ルーチンの終了時には、マイクロフォン2の位置Pは、検査対象31に対して、検査対象31から発生する被検査音の入力音圧が最大許容入力音圧以下となる相対位置関係にあり、記憶領域2には、最大許容入力音圧以下の音圧で入力された被検査音の音信号が基準音として記憶される。またこのときのマイクロフォン2の位置P(又は検査対象31に対するマイクロフォン2の相対位置)を位置センサ15により検出してメモリ7に記憶する。
図4(A)及び(B)は、図2のステップS53に対応するスピーカゲイン調整ルーチンの説明図である。図4(A)及び(B)は検査対象31が生じる被検査音と及びスピーカ9が再生する基準音の最大振幅と、各音源からの距離との関係を示す。
図4(A)及び(B)において、検査対象31が生じる被検査音について1点鎖線で示し、ステップS53のゲイン調整を行わないスピーカ9が生じる基準音について2点鎖線で示す。また図4(B)において、ステップS53のゲイン調整を行ったスピーカ9が生じる基準音について実線で示す。
図4(A)に示すとおり、ゲイン調整を行う前のスピーカ9が再生する基準音の音量は、検査対象31が生じる被検査音の音量とは異なっている。
このため音圧が最大許容入力音圧となる最大振幅Athとなる位置は、被検査音ではPcとなるのに対し、スピーカ9が再生する基準音ではPeとなる。またステップS52で求めた位置Pにおける振幅も被検査音ではA1となるのに対し、スピーカ9が再生する基準音ではA2となる。
以下に説明するスピーカゲイン調整ルーチンでは、検査対象31を除いた後の同じ位置に配置されたスピーカ9から再生されて、前記位置Pに配置されたマイクロフォン2に入力される音が、記憶領域S2に記憶された基準音と同じ強度となるように、ゲイン調整器10がスピーカ9の出力ゲインを調整する。
言い換えれば、ステップS52で求めたマイクロフォン2に対する検査対象31の相対位置関係が、マイクロフォン2に対するスピーカ9の相対位置関係と等しくなるようにスピーカ9を配置して、かかる位置に配置されたスピーカ9から再生されて、マイクロフォン2に入力される音が、記憶領域S2に記憶された基準音と同じ強度となるように、ゲイン調整器10がスピーカ9の出力ゲインを調整する。
これにより、図4(B)に示すように、スピーカ9が再生する基準音は被検査音と同じ大きさに調節される。したがってスピーカ9が再生する基準音の位置Pにおける振幅は、被検査音と同じA1(すなわち記憶領域S2に記憶された基準音の振幅Am)となり、音圧が最大許容入力音圧となる最大振幅Athとなる位置も、被検査音と同じPcとなる。
このようにゲイン調整されたスピーカ9が再生する基準音を最大許容入力音圧で入力する位置にマイクロフォン2を位置決めすれば、スピーカ9の位置に置かれる検査対象31の被検査音を最大許容入力音圧で入力する位置にマイクロフォン2を位置決めすることとなる。またはゲイン調整されたスピーカ9が再生する基準音を最大許容入力音圧で入力するマイクロフォン2とスピーカ9との相対位置関係を求めることにより、検査対象31の被検査音を最大許容入力音圧で入力するマイクロフォン2と被検査対象31との相対位置関係を求めることが可能となる。
図5は、図2のステップS53に対応するスピーカゲイン調整ルーチンのフローチャートである。
ステップS71において、検査対象31を除いた後の同じ位置に、疑似音源であるスピーカ9を配置し、ステップS52で記憶領域S2に記憶された基準音を再生する。その音を位置Pに配置したマイクロフォン2に入力して、入力された音信号をメモリ7の記憶領域S1に記憶する。
ステップS72において、ステップS71で記憶した音信号の最大振幅と、記憶領域S2に記憶された基準音の最大振幅を比較する。両者が異なっていればステップS73にて両者の大小関係が判断され、記憶領域S2に記憶された基準音の最大振幅がステップS71で記憶した音信号の最大振幅より小さくなければ、ゲイン調整器10はスピーカ9の出力ゲインを増大するようにゲインを調整し(ステップS74)、ステップS71で記憶した音信号の最大振幅が記憶領域S2に記憶された基準音の最大振幅より大きければ、ゲイン調整器10はスピーカ9の出力ゲインを低減するようにゲインを調整する。これらステップS71〜ステップS75を、ステップS71で記憶する音信号の最大振幅と記憶領域S2に記憶された基準音の最大振幅とが等しくなるまで繰り返す。
ステップS72で、ステップS71で記憶する音信号の最大振幅と記憶領域S2に記憶された基準音の最大振幅とが等しいと判断されると、スピーカゲイン調整ルーチンS53が終了する。これにより、スピーカ9の出力ゲインは、検査対象31と同位置に配置されたスピーカ9から再生される基準音が、位置Pに配置されたマイクロフォン2に、記憶領域S2に記憶された基準音と同じ強度で入力されるように調整される。
図6は、図2のステップS54に対応するマイク位置調整ルーチンのフローチャートである。
ステップS81において、マイクロフォン9を位置Pに配置しておき、スピーカ9は、ステップS53で調整されたゲインで、ステップS52において記憶領域S2に記憶された基準音を再生する。その音をマイクロフォン2に入力して、入力された音信号をメモリ7の記憶領域S1に記憶する。
ステップS82において、マイク駆動制御部15は位置センサ14によってそのときのマイクロフォン2の位置を検出して記憶領域PMに記憶する。
ステップS83において、アクチュエータ13を作動させてマイクロフォン2を所定の微動量だけ前進させ(すなわち、スピーカ9に近づけ)、ステップS84においてこの位置でマイクロフォン2に入力した被検査音の音信号をメモリ7内の記憶領域S2に記憶する。
さらにステップS85において、演算器3は、記憶領域S1に記憶された音信号の最大振幅と、記憶領域S2に記憶された音信号の最大振幅とを比較し、記憶領域S2に記憶された音信号の最大振幅が、記憶領域S1に記憶された音信号の最大振幅よりも大きいとき(すなわちステップS84で入力された基準音がまだ最大許容入力音圧に至らないとき)、ステップS86において、記憶領域S2に記憶された音信号を記憶領域S1に上書きする。
ステップS87において、マイク駆動制御部15は位置センサ14によってそのときのマイクロフォン2の位置を検出して記憶領域PMに記憶し、ステップS62へと戻る。
以下、記憶領域S2に記憶された音信号の最大振幅が、記憶領域S1に記憶された音信号の最大振幅よりも大きくなるまでステップS83からS87が繰り返される。
ステップS85で、記憶領域S2に記憶された音信号の最大振幅が、記憶領域S1に記憶された音信号の最大振幅よりも大きいと判断される場合とは、前回実行されたループのステップS83において、マイクロフォン2が基準音を最大許容入力音圧で入力する位置に至っていたために、前回実行されたループのステップS84で記憶した音信号(S1に記憶)の最大振幅と、今回実行中のループのステップS84で記憶した音信号(S2に記憶)の最大振幅とに差が生じない場合である。
したがってこの場合、処理はステップS88に移り、アクチュエータ13を作動させることにより、マイクロフォン2を前記所定の微動量だけ後退させる(すなわち、スピーカ9から遠ざける)。これによりマイクロフォン2の位置は、前回実行されたループのステップS83で位置付けたマイクロフォン2の位置、すなわちマイクロフォン2が基準音を最大許容入力音圧で入力する位置に至った位置となる。記憶領域PMには前回実行されたループのステップS83で位置付けた位置が記憶されているままである。
なお、演算器3、増幅器4、ADC5、メモリ7、スピーカ9、ゲイン調整器10、支持部材11、固定部材12、アクチュエータ13、位置センサ14及びマイク駆動制御部15は、本発明のマイクロフォンの位置決め機構をなす。
音検査装置1及び上記マイクロフォンの位置決め機構には、検査対象31に被検査音を発生させるための指令信号を出力するためのインタフェース17を備えることとしてよい。例えばインタフェース17は、モータ動作音の音検査の場合にはモータの駆動信号を出力することとしてよく、可動部材の擦過音の音検査の場合には可動部材を動かす移動手段(図示せず)への駆動信号を出力することとしてよく、打検検査の場合には対象物を叩く打撃手段への駆動信号を出力することとしてよい。そして、上記ステップS52又はS61において、自動的に検査対象31に被検査音を発生させることとしてよい。
さらに図1の構成例では、スピーカ9は検査対象31と同じ位置に配置され、音検査装置1の筐体に固定されておらず任意の位置に配置することが可能であることとしたが、スピーカ9は、検査対象31と異なる位置に配置され、また音検査装置1の筐体やその他の固定物に固定されることとしてもよい。
このとき、支持部材11、固定部材12、アクチュエータ13と、位置センサ14、及びマイク駆動制御部15からなるマイク位置決め手段は、検査対象31及びマイクロフォン2の相対位置関係と、スピーカ9及びマイクロフォン2の相対位置関係とを等しくするようにマイクロフォン2を位置決めすることができるように構成される。
すなわちマイク位置決め手段は、上記ステップS53でスピーカゲインを調整するとき及びステップS54でマイク位置を調整するときに、ステップS52で基準音を記憶するときのマイクロフォン2の検査対象31に対する相対位置と同じ相対位置で、マイクロフォン2をスピーカ9に対して位置付けることが可能に構成され、ステップS54で調整されたマイクロフォン2のスピーカ9に対する相対位置と同じ相対位置で、マイクロフォン2を検査対象31に対して位置付けることが可能に構成される。
基準音録音ステップS52において、記憶する被検査音の大きさがばらつく場合には、複数回被検査音を発生、記憶して、そのうちの最大の被検査音を以下のスピーカゲイン調整ステップS53、マイク位置調整ステップS54で使用することが望ましい。
また、このような最大の被検査音を発生させることが困難な場合には、以下のようにしてもよい。
ステップS52において上記複数位置のそれぞれで複数回被検査音を発生させて、これらをそれぞれ記憶し、各位置における発生音の平均値を使用してマイクロフォンの位置Pを決定する。
ステップS53では位置Pにおける発生音の平均値を使用してスピーカゲインを調整する。
そしてステップS54では、ステップS52で記憶された複数位置のそれぞれの複数個の被検査音の分布に基づき最小二乗法等の手法を使用して発生音の最大値を推定して、位置Pにおける発生音の平均値とこの推定最大値との比で前記調整されたスピーカゲインを補正して、基準音を再生する。
本発明に係る音検査装置の基本構成図である。 本発明に係る位置決め方法の全体フローチャートである。 本発明に係る位置決め方法の基準音録音ルーチンのフローチャートである。 本発明に係る位置決め方法のスピーカゲイン調整ルーチンの説明図である。 本発明に係る位置決め方法のスピーカゲイン調整ルーチンのフローチャートである。 本発明に係る位置決め方法のマイク位置調整ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
1…音検査装置
2…マイクロフォン
3…演算器
7…メモリ
9…スピーカ
10…ゲイン調整器
31…検査対象

Claims (9)

  1. 真正音源に対して所定の相対位置にあるマイクロフォンによって取得した、前記真正音源が生じる被検査音の音信号を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶される音信号を再生する疑似音源と、
    前記マイクロフォンに対して前記真正音源と同じ相対位置に設けた前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音が、前記記憶手段に記憶される音信号と同じ強度で前記マイクロフォンに入力されるよう、前記疑似音源の出力強度を調整する出力強度調整手段と、を備え、
    出力強度が調整された前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音が、前記マイクロフォンにその最大許容入力音圧で入力される位置に、前記マイクロフォンを位置決めするマイクロフォンの位置決め機構。
  2. 前記所定の相対位置が、前記マイクロフォンがその最大許容入力音圧以下の音圧で前記被検査音を入力する位置に定められる請求項1に記載の位置決め機構。
  3. 前記最大許容入力音圧以上の音圧で前記被検査音を入力する位置に位置付けた前記マイクロフォンを、前記最大許容入力音圧以下の音圧で前記被検査音を入力する位置まで前記真正音源から徐々に遠ざけることにより、前記所定の相対位置を定める、請求項2に記載の位置決め機構。
  4. 前記マイクロフォンを、前記真正音源に対する前記マイクロフォンの前記相対位置関係と同じ相対位置関係で、前記疑似音源に対して位置付けた後、前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音を前記最大許容入力音圧で入力する位置まで前記疑似音源に徐々に近づけることにより、前記出力強度が調整された前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音が、前記マイクロフォンに前記最大許容入力音圧で入力される位置に、前記マイクロフォンを位置決めする請求項1〜3のいずれか一項に記載の位置決め機構。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の位置決め機構を備え、
    該位置決め機構により位置決めされたマイクロフォンによって前記真正音源である物品の被検査音を取得する、前記物品の音検査装置。
  6. 真正音源に対して所定の相対位置にあるマイクロフォンによって取得した、前記真正音源が生じる被検査音の音信号を記憶し、
    記憶される前記音信号を再生する疑似音源を、前記マイクロフォンに対して前記真正音源と同じ相対位置に配置し、
    前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音が、前記記憶された音信号と同じ強度で前記マイクロフォンに入力されるよう、前記疑似音源の出力強度を調整し、
    出力強度が調整された前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音が、前記マイクロフォンに前記最大許容入力音圧で入力される位置に、前記マイクロフォンを位置決めするマイクロフォンの位置決め方法。
  7. 前記所定の相対位置を、前記マイクロフォンがその最大許容入力音圧以下の音圧で前記被検査音を入力する位置に定める請求項6に記載の位置決め方法。
  8. 前記最大許容入力音圧以上の音圧で前記被検査音を入力する位置に位置付けた前記マイクロフォンを、前記最大許容入力音圧以下の音圧で前記被検査音を入力する位置まで前記真正音源から徐々に遠ざけることにより、前記所定の相対位置を定める、請求項7に記載の位置決め方法。
  9. 前記マイクロフォンを、前記真正音源に対する前記マイクロフォンの前記相対位置関係と同じ相対位置関係で、前記疑似音源に対して位置付けた後、前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音を前記最大許容入力音圧で入力する位置まで前記疑似音源に徐々に近づけることにより、前記出力強度が調整された前記疑似音源によって前記音信号を再生した再生音が、前記マイクロフォンに前記最大許容入力音圧で入力される位置に、前記マイクロフォンを位置決めする請求項6〜8のいずれか一項に記載の位置決め方法。
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