JP5476412B2 - 回転機械用診断機器の位置決め装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を設置するための位置決め装置に関する。
従来より、メンテナンスの省力化や合理化を図るために、回転機械から発せられる放射音を測定分析することにより、該回転機械の駆動部に異常があるのかどうかの健全性を診断するための方法や装置が種々提案されている。
例えば、特許文献1では、回転機械等の設備の音信号による健全性診断方法であって、設備の稼働時に発生する音信号を測定し、最小自乗法と最大エントロピー法とを用いて固有の自己回帰モデルの回帰係数を算出して記憶し、該回帰係数を前記設備の点検測定時に発生する音信号に適用して残差を算出し、該残差の大小の比較により測定時の設備の正常,異常を判定するようにした回転機械等の設備の音信号による健全性診断方法が提案されている。
また、下記特許文献2では、診断対象の異常の有無を監視する異常監視装置において、診断対象の状態を反映した所定の物理量を捉えて該物理量を表わす信号を得るセンサと、前記センサにより前記診断対象が正常な状態にあるときに得られる基準信号に由来する基準データと、異常監視時に前記センサで得られる診断信号とに基いて、前記診断対象の異常の有無を判定する診断対象異常判定部と、前記センサに前記診断対象が異常な状態にあるときを模擬した物理量を与える模擬異常状態発生部と、前記基準データと、前記センサが前記模擬異常状態発生部から与えられた物理量を捉えるタイミングで該センサにより得られる模擬異常成分混入信号とに基づいて、この異常監視装置自体の異常の有無を判定する自己異常判定部とを備えた異常監視装置が提案されている。
更に、下記特許文献3では、正常状態にある1台若しくは複数台の、被検出装置と同一若しくは同種の装置から所定の物理量を担持する第1の時系列信号を得て該第1の時系列信号に基づいて逆フィルタを構成しておき、被検出装置から前記所定の物理量を担持する第2の時系列信号を得、該第2の時系列信号に前記逆フィルタを作用させることにより残差信号を求め、該残差信号に基づいて被検出装置の異常を検出する異常検出方法が提案されている。
特開2009−257862号公報 特開2003−21555号公報 特開平7−43259号公報
しかしながら、上記音信号に基づく回転機械類の健全性診断は、一定の期間毎に繰り返し実施されるものであるが、音の振動源となる機械と音信号の測定位置との位置関係が一定に保たれないとするならば、測定点の違いによって異なった音を測定する結果になったのか、機械の異常によって異なった音になったのかの判別が困難となってしまうことになる。
そのため、測定点を機械毎に決定し、これを測定毎に正しく設定(再現)できる手法が望まれていたが、これまでは測定回毎に測定点位置を正しく決定する有効な手段は無く、多くは測定員の記憶やメモに頼った不確実な情報を基に位置決定がなされているという状況にあった。幾つかの方法としては、測定点を平面位置に予めマーキングしておいたり、テンプレートを用いて位置決定の補助とする方法などが行われていたが、これらの情報は平面的位置を示すだけであり、測定点の空間的位置を決定するものではなかった。
そこで本発明の主たる課題は、音信号に基づく回転機械類の健全性診断に当たって、最初に設定した測定点を測定回毎に正しく設定(再現)できるようにした回転機械用診断機器の位置決め装置を提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を所定位置に設置するための位置決め装置であって、
前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として設置される可搬型の診断機器設置装置とからなり、
前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
前記診断機器設置装置は、前記マーカーを目印としてその上面に設置されるベース部と、このベース部に対して基端側が傾動制御自在に支持された第1アーム部と、この第1アーム部の先端に伸展回動方向に付勢された状態で軸支された第2アーム部と、この第2アーム部の先端に軸支された前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルとからなり、
前記ベース部内には、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記第1アーム部の傾動位置及び前記テーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記第1アーム部が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置が提供される。
上記請求項1記載の発明は、本発明の第1発明を示したものである。位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として設置される可搬型の診断機器設置装置とから構成されている。本発明では、前記診断機器設置装置を前記マーカーを目印としてその上に載置するだけで自動制御により、診断機器を置くテーブル位置が自動設定されるようになっている。
具体的には、前記マーカー内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設されている。無線ICタグには、ある程度の情報量を書き込むことが可能であるため、好ましくは位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報を記録しておくのが望ましいが、単に識別情報(位置情報)のみが記録された無線ICタグが量販されており非常に安価に入手できるため、診断機器の数が多い場合にはコスト低減に資することが可能である。
前記診断機器設置装置は、前記マーカーを目印としてその上面に設置されるベース部と、このベース部に対して基端側が傾動制御自在に支持された第1アーム部と、この第1アーム部の先端に伸展回動方向に付勢された状態で軸支された第2アーム部と、この第2アーム部の先端に軸支された前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルとから構成されている。前記第1アーム部の傾動制御は、ピッチング(前後方向)とローリング(左右方向)との2方向制御とするのが望ましい。前記第2アーム部は、第1アーム部に対して1方向に自由度を持ち、伸展回動方向にバネにより付勢された状態としておく。前記ケーブルはテーブルの高さ方向調整のためのものであり、巻取りドラムを駆動させるサーボモータを回転数をエンコーダによって計数することにより繰出し量及び巻取り量を制御することにより高さ位置を自動制御できるようになっている。
前記ベース部内には、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記第1アーム部の傾動位置及び前記テーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記第1アーム部が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備える。
従って、前記診断機器設置装置を前記マーカーを目印としてその上に載置するだけで、前記無線ICタグからの情報に基づき位置決め制御情報を得て、前記駆動制御部が前記第1アーム部の傾動制御を行うとともに、前記ケーブルの繰出し・巻取り制御を行うようにすることで、前記テーブルが所定の位置(前回測定時と同じ位置)に位置決めされるため、計測者は前記テーブルの上に診断機器をセットし、回転機械からの発せられる音信号を測定し、これを解析することにより機械の異常を診断することができる。
請求項2に係る本発明として、回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を所定位置に設置するための位置決め装置であって、
前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として設置される可搬型の診断機器設置装置とからなり、
前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
前記診断機器設置装置は、前記マーカーを目印としてその上面に設置されるベース部と、このベース部に対して基端側が傾動制御自在に支持された第1アーム部と、この第1アーム部の先端に伸展回動方向に付勢された状態で軸支された第2アーム部と、この第2アーム部の先端に軸支された前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルとからなり、
前記ベース部内に、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記第1アーム部の傾動位置及び前記テーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記第1アーム部が所定の傾動位置になるように位置決め制御するアーム傾動制御部を備え、前記テーブル内に前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御するケーブル制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置が提供される。
上記請求項2記載の発明は、前記請求項1記載の発明の変形例を示したものである。すなわち、請求項1記載の発明では、ベース内部にアーム傾動制御とケーブルの繰出し・巻取り制御とを行う駆動制御部を設けるようにしたが、前記ケーブルの繰出し・巻取り制御は、診断機器設置装置側から行うことが可能であるため、前記ベース部内にアーム傾動制御部を備え、前記テーブル内にケーブル制御部を備えるようにしたものである。
請求項3に係る本発明として、回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を設置するための位置決め装置であって、
前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とからなり、
前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、前記マーカーの外面には、ケーブル用接続コネクタが設けられ、
前記診断機器設置装置は、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルの下面側より繰出し・巻取り制御されるとともに、先端に前記マーカーのケーブル接続コネクタに着脱自在とされるジョイント部を備え、前記マーカーに接続した状態で前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルと、前記テーブルの下面側に一体的に設けられ、前記ケーブルが挿通されるとともに、傾動制御可能とされる筒状のケーブル方向設定器具とからなり、
前記テーブル内に、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記ケーブル方向設定器具の傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記ケーブル方向設定器具が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置が提供される。
上記請求項3記載の発明は、本発明の第2発明を示したものである。位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とから構成されている点は上記第1実施例と同様である。
本第2発明では、前記診断機器設置装置のテーブルは、第1実施例と違い、計測者の1人が手で保持した状態で計測が行われる。
前記診断機器設置装置は、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルの下面側より繰出し・巻取り制御されるとともに、先端に前記マーカーのケーブル接続コネクタに着脱自在とされるジョイント部を備え、前記マーカーに接続した状態で前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルと、前記テーブルの下面側に一体的に設けられ、前記ケーブルが挿通されるとともに、傾動制御可能とされる筒状のケーブル方向設定器具とから構成されている。前記ケーブル方向設定器具の傾動制御は、ピッチング(前後方向)とローリング(左右方向)との2方向制御とするのが望ましい。前記ケーブルはテーブルの高さ方向調整(長さ調整)のためのものであり、巻取りドラムを駆動させるサーボモータを回転数をエンコーダによって計数することにより繰出し量及び巻取り量を制御することにより所定の高さ位置になるように制御される。
前記テーブル内には、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記ケーブル方向設定器具の傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記ケーブル方向設定器具が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置に保持されるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備える。
従って、前記テーブルを前記マーカーに近接させて無線ICタグからの情報に基づき位置決め制御情報を得た後、前記ケーブル先端のジョイント部をマーカーのケーブル接続コネクタに接続した状態とし、前記テーブル内の前記駆動制御部が前記ケーブル方向設定器具の傾動制御を行うとともに、前記ケーブルの繰出し・巻取り制御を行うようにすることで、前記ケーブルが所定の長さ(前回測定時と同じ長さ)に設定される。計測者の1人が前記ケーブル方向設定器具方向にケーブルが真っ直ぐに伸びているかどうかを確認ながらテーブルを手で保持した状態で、計測者のもう1人が前記テーブルの上に診断機器をセットし、回転機械からの発せられる音信号を測定し、これを解析することにより機械の異常を診断することができる。
請求項4に係る本発明として、回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を設置するための位置決め装置であって、
前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とからなり、
前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
前記診断機器設置装置は、前記マーカーを目印としてその上面に設置されるベース部と、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルと、前記ベース部の上面側に一体的に設けられ、前記ケーブルが挿通されるとともに、傾動制御可能とされる筒状のケーブル方向設定器具とからなり、
前記ベース内に、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記ケーブル方向設定器具の傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記ケーブル方向設定器具が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置が提供される。
上記請求項4記載の発明は、前記第2発明の変形例を示したものである。すなわち、請求項3記載の発明では、テーブル下面にケーブル方向設定器具を一体的に設けるとともに、テーブル内部にアーム傾動制御とケーブルの繰出し・巻取り制御を行う駆動制御部を設けるようにしたが、本発明では、前記ベース部の上面にケーブル方向設定器具を設けるとともに、該ベース部内にアーム傾動制御とケーブルの繰出し・巻取り制御を行う駆動制御部とを設けるようにしたものである。なお、この場合は、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐケーブルは着脱自在とする必要がない。
請求項5に係る本発明として、回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を設置するための位置決め装置であって、
前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とからなり、
前記マーカー内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
前記診断機器設置装置は、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルの下面側に一体的に設けられ、レーザー距離計を保持するとともに、出射方向調整のために傾動制御可能とされるレーザー距離計ホルダーとからなり、
前記テーブル内には、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記レーザー距離計ホルダーの傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記レーザー距離計ホルダーが所定の傾動位置になるように位置決め制御する駆動制御部を備えるとともに、前記テーブルが所定の高さ位置に位置決めするためのガイド表示部を備え、かつ前記マーカーの上面にレーザー光のターゲット表示部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置が提供される。
上記請求項5記載の発明は、本発明の第3発明を示したものである。位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とから構成されている点は上記第1実施例と同様である。本第3発明でも、前記診断機器設置装置のテーブルは、計測者の1人が手で保持した状態で計測が行われる。
前記診断機器設置装置は、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルの下面側に一体的に設けられ、レーザー距離計を保持するとともに、出射方向調整のために傾動制御可能とされるレーザー距離計ホルダーとから構成されている。前記レーザ距離計ホルダーの傾動制御は、ピッチング(前後方向)とローリング(左右方向)との2方向制御とするのが望ましい。
前記テーブル内には、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記レーザー距離計ホルダーの傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記レーザー距離計ホルダーが所定の傾動位置になるように位置決め制御する駆動制御部を備えるとともに、前記テーブルが所定の高さ位置に位置するためのガイド表示部を備え、かつ前記マーカーの上面にレーザー光のターゲット表示部を備える。
従って、前記テーブルを前記マーカーの上に近接させて無線ICタグからの情報に基づき位置決め制御情報を得て、前記駆動制御部が前記レーザ距離計ホルダーの傾動制御を行う。計測者の1人が前記レーザー距離計のレーザー光が前記ベースの上面に表示されたターゲット表示部にレーザー光が投射されていることを確認するとともに、前記ガイド表示部でレーザー距離計による測定距離が所定の距離になっているかを確認しながらテーブルを手で保持した状態で、計測者のもう1人が前記テーブルの上に診断機器をセットし、回転機械からの発せられる音信号を測定し、これを解析することにより機械の異常を診断することができる。
請求項6に係る本発明として、前記無線ICタグに代えて、前記マーカーの表面に設けられたバーコードとし、前記無線ICタグの読み取り部に代えてバーコード読み取り部としている請求項1〜5いずれかに記載の回転機械用診断機器の位置決め装置が提供される。
上記請求項6記載の本発明は、前記無線ICタグに代えて、バーコードを用いたい場合の態様を示したものである。バーコードの内、1次元バーコードの場合は記録できる情報量が少ないため位置情報のみとするのが望ましく、二次元バーコードの場合はある程度の情報量を記録できるため、位置情報及び位置決め制御情報の両方を記録することが可能である。
以上詳説のとおり本発明によれば、音信号に基づく回転機械類の健全性診断に当たって、最初に設定した測定点を測定回毎に正しく設定(再現)できるようになる。
第1形態例に係る回転機械用診断機器の位置決め装置1Aの側面図である。 その骨組図である。 第1アーム部5の駆動制御部の概略図である。 第1形態例の変形例を示す回転機械用診断機器の位置決め装置1A’の側面図である。 第2形態例に係る回転機械用診断機器の位置決め装置1Bの側面図である。 第2形態例の変形例を示す回転機械用診断機器の位置決め装置1B’の側面図である。 第3形態例に係る回転機械用診断機器の位置決め装置1Cの側面図である。 マーカー2に表示されたレーザー光ターゲット図の例である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
〔第1形態例〕
本第1形態例に係る回転機械用診断機器の位置決め装置1Aは、予め床面F側に固定的に設置されたマーカー2と、このマーカー2を設置点の目印として設置される可搬型の診断機器設置装置3とから構成されるものであり、前記診断機器設置装置3を前記マーカー2を目印としてその上に載置するだけで自動制御により、診断機器を置くテーブル位置が自動設定されるようになっている。
以下、更に図面に基づいて詳述する。
前記マーカー2の内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグ2aが内設されている。前記マーカー2の外面には、前記診断機器設置装置3のベース部4に設けられた嵌合部(凸部又は凹部)(図示せず)と嵌合される被嵌合部(凹部又は凸部)(図示せず)を有し、前記ベース部4がマーカー2に対して位置ズレしないように設置できるようになっている。マーカー2の材料としては、金属又は樹脂のいずれでもよいが、無線ICタグ2aの埋設部位は外部との通信が可能な素材とされる。
前記無線ICタグ2aとしては、電源を搭載しないパッシブ型と、電源を搭載したアクティブ型とが存在するが、タグ寿命、小型化、製品コストの点から電源を搭載しないパッシブ型を使用するのが望ましい。また、読取り距離は数十cmから数十mまでのものが周波数帯毎に設定されているが、読取り距離が大きいと多くのICタグの情報を読み取ってしまうため、読み取り距離が1m以内である135kHz以下、13.56MHz帯のものを使用するか、指向性をアンテナを使用するのが望ましい。更に、無線ICタグ2aには書き込み及び書き換え可能なものと、製造時に付与されるイニシャル識別情報のみを記憶させた安価な無線ICタグ2aとが存在する。書き込み可能な無線ICタグ2aには、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録される。イニシャル識別情報(=位置情報)のみを記憶させた無線ICタグ2aの場合は、読み取り装置側において、イニシャル識別番号との対応により、記録部から位置決めのための位置決め制御情報が読み出される。
後述するベース部4内に設けられた読み取り部と前記無線ICタグ2aとのデータ交信方法は、相互誘導方式、誘導電磁界方式、放射電磁界方式等の方式が存在するがいずれの方式であってもよい。
次に前記診断機器設置装置3は、図1に示されるように、前記マーカー2を目印としてその上面に設置されるベース部4と、このベース部4に対して基端側が傾動制御自在に支持された第1アーム部5と、この第1アーム部5の先端に伸展回動方向に付勢された状態で軸支された第2アーム部6と、この第2アーム部6の先端に軸支された前記診断機器9を載置するためのテーブル7と、このテーブル7と前記ベース部4とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブル7の高さ位置を制御可能としたケーブル8とから構成されている。
前記ベース部4の上面には凹状の曲面座面4dが設けられる一方、前記第1アーム部5の基端部には球体状基部5aが設けられ、この球体状基部5aが前記曲面座面4d内であらゆる方向に自由度を有するように係合している。前記第1アーム部5の傾動制御は、ピッチング(前後方向)とローリング(左右方向)との2方向制御とするのが望ましい。場合によっては、前記第1アーム部5の傾動制御は、ピッチング(前後方向)のみの1方向制御とすることでもよい。
前記第2アーム部6は、第1アーム部5に対して1方向の自由度を持ち、伸展回動方向にバネにより付勢された状態としておく。すなわち、第1アーム部5と第2アーム部6との屈折部に巻きバネを配設し、前記第2アーム部6が伸展回動方向(真っ直ぐに伸びる方向)に付勢力を与えておく。前記ケーブル8は、前記第2アーム部6の屈折量を調整することにより、テーブル7の高さ方向位置を決定するためのものであり、後述するように、ケーブル8の巻取りドラムを駆動させるサーボモータの回転数をエンコーダによって計数することにより繰出し量及び巻取り量を制御できるようになっている。
他方、前記ベース部4内には、前記無線ICタグ2aの読み取り部4aと、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部4bに記憶されている前記第1アーム5の傾動位置及び前記テーブル7の高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記第1アーム部5が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブル7が所定の高さ位置になるようにケーブル8の繰出し・巻取り制御を行う駆動制御部4cを備える。
前記第1アーム部5の傾動制御機構は、種々の機構が考えられるが、例えば図3に示される制御機構を採用することができる。図3の例は、第1アーム部5の球体状基部5aから連続して制御用ロッド5bが設けられており、この制御用ロッド5bの中間部にバネ20を配設するとともに、これを制御用ロッド5bと連結し、かつ前記バネ20と対向する位置にワイヤ巻取り装置21を設けるとともに、このワイヤを前記制御用ロッド5bと連結した一組の傾動機構を平面的直交する二方向に設ける。そして、巻取り装置21におけるワイヤの繰出し・巻取り制御によりY−Y方向の傾動制御(ピッチング制御)が可能になり、巻取り装置23におけるワイヤの繰出し・巻取り制御によりX−X方向の傾動制御(ローリング制御)が可能になる。これらの姿勢制御は、巻取り装置21,23のモータとしてサーボモータやステッピングモータを使用し、その回転量をレゾルバ、インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダ、ポテンショメータなどによって検出し、フィードバック制御することにより可能である。
一方、前記ケーブル8の長さ調整機構は、前記ベース4の内部に、ケーブル8を繰出し・巻取り制御するためのドラムが内蔵されており(図示せず)、このドラムをサーボモータやステッピングモータを使用して駆動し、かつその回転量をレゾルバ、インクリメンタルエンコーダ、アブソリュートエンコーダ、ポテンショメータなどによって検出し、フィードバック制御することにより可能である。
図2に示されるように、前記第1アーム部5のピッチ角θ及びロール角βが設定されて第1アーム部5の姿勢が決定され、これに連続する第2アーム部6は前記ケーブル8の長さLが設定されることにより姿勢(角度:γ)が決定され、前記テーブル7が所定の空間位置(x、y、z)が位置決めされることになる。
使用要領は、図1に示されるように、前記診断機器設置装置3のベース部4を前記マーカー2を目印としてその上に載置するだけで、前記無線ICタグ2aからの情報に基づき位置決め制御情報を得て、前記駆動制御部4cが前記第1アーム部5の傾動制御を行うとともに、前記ケーブル8の繰出し・巻取り制御を行うようにすることで、前記テーブル7が所定の空間位置(前回測定時と同じ位置)に位置決めされるため、計測者は前記テーブル7の上に診断機器9をセットし、回転機械からの発せられる音信号を測定し、これを解析することにより機械の異常を診断することができる。
ところで、上記形態例では、ベース部4の内部にアーム傾動制御とケーブルの繰出し・巻取り制御を行う駆動制御部4cを設けるようにしたが、前記ケーブル8の繰出し・巻取り制御は、診断機器設置装置3側から行うことが可能である。 図4に示される位置決め装置1A’は、前記ベース部4内にアーム傾動制御部4dを備え、第1アーム部5の傾動制御を行い、前記テーブル7内には、ケーブル8の巻取りドラムが内蔵されるとともに(図示せず)、この巻取りドラムの回転を制御するケーブル制御部7aを備え、ケーブル8の繰出し・巻取り制御を行うようにしたものである。この場合は、ベース部4の読み取り部4aで読み取った情報を前記ケーブル制御部7aに伝送する必要があるため、前記ケーブル8の内部に伝送線を設けておき、これによって情報を伝送するようにするか、無線で行うようにすれば良い。
〔第2形態例〕
次に、図5に基づいて第2形態例に係る回転機械用診断機器の位置決め装置1Bについて詳述する。
この位置決め装置1Bも、同図4に示されるように、予め床面F側に固定的に設置されたマーカー2と、このマーカー2を設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置10とから構成されるものであるが、第1実施例と違い、計測者の1人がテーブル12を手で保持した状態で計測が行われる。
前記マーカー2の内部に、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグ2aが内設されている点は前記第1形態例と同様であるが、本第2形態例では前記マーカー2の外面には、ケーブル用接続コネクタ11が設けられている。マーカー2の材料としては、金属又は樹脂のいずれでもよいが、無線ICタグ2aの埋設部位は外部との通信が可能な素材とされる。
前記診断機器設置装置10は、前記診断機器9を載置するためのテーブル12と、このテーブル12の下面側より繰出し・巻取り制御されるとともに、先端に前記マーカー2のケーブル接続コネクタ11に着脱自在とされるジョイント部14aを備え、前記マーカー2に接続した状態で前記テーブル12の高さ位置を制御可能としたケーブル14と、前記テーブル12の下面側に一体的に設けられ、前記ケーブル14が挿通されるとともに、傾動制御可能とされる筒状のケーブル方向設定器具13とから構成されている。前記ケーブル接続コネクタ11は、ボールジョイント型式として自由に方向を変えられるようにするのが望ましい。また、前記ジョイント部14aが前記ケーブル接続コネクタ11に対して押し込むだけで接続可能なワンタッチ式のジョイントとするのが望ましいが、ネジ込み方式でもよい。
前記ケーブル方向設定器具13の傾動制御は、ピッチング(前後方向)とローリング(左右方向)との2方向制御とするのが望ましい。前記ケーブル14はテーブル12の高さ方向調整(長さ調整)のためのものである。
前記テーブル12内には、前記無線ICタグ2aの読み取り部12aと、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部12bに記憶されている前記ケーブル方向設定器具13の傾動位置及びテーブル12の高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記ケーブル方向設定器具13が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブル12が所定の高さ位置に保持されるように前記ケーブル14の繰出し・巻取り制御する駆動制御部12cを備える。
前記ケーブル方向設定器具13の傾動方向制御は、前記第1形態例における第1アーム部5の姿勢制御機構をそのまま使用することが可能である。また、ケーブル14の繰出し・巻取り制御についても同様である。
使用要領は、前記テーブル12を前記マーカー2に近接させて無線ICタグ2aからの情報に基づき位置決め制御情報を得るとともに、前記ケーブル先端のジョイント部14aをマーカー2のケーブル接続コネクタ11に接続した状態とする。その後、前記駆動制御部12cが前記ケーブル方向設定器具13の傾動制御を自動的に行うとともに、前記ケーブル14の繰出し・巻取り制御を行うようにすることで、前記ケーブル14が所定の長さ(前回測定時と同じ長さ)に設定される。
計測者の1人が前記ケーブル14がケーブル方向設定器具13の方向に真っ直ぐに伸びているかどうかを確認ながらテーブル12を手で保持した状態で、計測者のもう1人が前記テーブル12の上に診断機器9をセットし、回転機械からの発せられる音信号を測定し、これを解析することにより機械の異常を診断することができる。
前記ケーブル14がケーブル方向設定器具13の方向に真っ直ぐ伸びているかどうかの確認を容易に行うためには、前記ケーブル方向設定器具13の筒内部に周方向に沿って接触センサを設けておき、ケーブル14がケーブル方向設定器具13の筒内面に接触しているかどうかをランプ表示するようにすれば、テーブル保持者が前記ケーブル14がケーブル方向設定器具13の方向に真っ直ぐに伸びているかどうかを簡単に確認することが可能となる。なお、ケーブル14がケーブル方向設定器具13の筒内面に接触したかどうかの信号伝送手段は、前記ケーブル方向設定器具13内に設けても良いし、前記ケーブル14としてワイヤーを用い、これを信号伝達手段として信号を伝送するようにしてもよい。
ところで、上記形態例では、テーブル12の下面にケーブル方向設定器具13を一体的に設けるとともに、テーブル内部にアーム傾動制御とケーブルの繰出し・巻取り制御を行う駆動制御部12cを設けるようにしたが、図6に示されるように、診断機器設置装置10’を、前記マーカー2を目印としてその上面に設置されるベース部4と、前記診断機器を載置するためのテーブル12と、このテーブル12と前記ベース部4とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブル12の高さ位置を制御可能としたケーブル14と、前記ベース部4の上面側に一体的に設けられ、前記ケーブル14が挿通されるとともに、傾動制御可能とされる筒状のケーブル方向設定器具13とから構成することも可能である。この場合、前記ケーブル14はテーブル12に対して着脱自在とする必要はない。ただし、ジョイント部は方向が任意に変えられるようにボールジョイントで連結されているのが望ましい。
前記ベース部4の内部には、図1に示される第1形態例と同様に、前記無線ICタグ2aの読み取り部4aと、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部4bに記憶されている前記ケーブル方向設定器具13の傾動位置及びテーブル12の高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記ケーブル方向設定器具13が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブル12が所定の高さ位置になるように前記ケーブル14の繰出し・巻取りを制御する駆動制御部4cを備える。
この場合、ケーブル14が前記ケーブル方向設定器具13の筒内面に接触したかどうかの接触信号は、テーブル12側で確認できた方が望ましいため、前記ケーブル14としてワイヤーを用い、これを信号伝達手段として接触信号を伝送し、テーブル12に設けたモニターに表示するか、前記接触信号を無線によってテーブル12まで伝送しモニター表示するのが望ましい。
〔第3形態例〕
次に、図7に基づいて第3形態例に係る回転機械用診断機器の位置決め装置1Cについて詳述する。
本第3形態例の位置決め装置1Cは、図5の前記第2形態例のケーブル14に代えて、レーザー距離計を用いたものである。
この位置決め装置1Cも、図7に示されるように、予め床面F側に固定的に設置されたマーカー2と、このマーカー2を設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置15とから構成される。また、前記第2実施例と同様に、計測者の1人がテーブルを手で保持した状態で計測が行われる。
前記診断機器設置装置15は、前記診断機器9を載置するためのテーブル16と、このテーブル16の下面側に一体的に設けられ、レーザー距離計18を保持するとともに、出射方向調整のために傾動制御可能とされるレーザー距離計ホルダー17とから構成されている。前記レーザー距離計ホルダー17の傾動制御は、ピッチング(前後方向)とローリング(左右方向)との2方向制御とするのが望ましい。
前記マーカー2の上面には、レーザー光のターゲット表示部19を備える。このターゲット表示部19は、例えば図8に示されるように、レーザー光が投射される投射部19aを表示したものであり、レーザ距離計18から出射されたレーザー光が前記投射部19aに投射されていれば、テーブル16が所定の空間方向線上に位置決めされていることが確認できるようになっている。
前記テーブル16内には、前記無線ICタグ2aの読み取り部16aと、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部16bに記憶されている前記レーザー距離計ホルダー17の傾動位置及びテーブル16の高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記レーザー距離計ホルダー17が所定の傾動位置になるように位置決め制御する駆動制御部16cを備えるとともに、前記テーブル16が所定の高さ位置に位置決めされるようにガイド表示部(図示せず)を備える。
前記レーザー距離計ホルダー17傾動方向制御は、前記第1形態例における第1アーム部5の姿勢制御機構をそのまま使用することが可能である。前記ガイド表示部は、テーブル16を位置決めすべき高さ位置(目標高さ位置)の情報を表示するとともに、前記レーザー距離計18による計測値が表示され、計測者はこれらの表示を見比べることで、テーブル16を目標高さ位置に保持することが可能となる。
使用要領は、前記テーブル16を前記マーカー2に近接させて無線ICタグ2aからの情報に基づき位置決め制御情報を得て、前記駆動制御部16cが前記レーザー距離計ホルダー17の傾動制御を自動的に行う。そして、計測者の1人が前記レーザー距離計18からのレーザー光がマーカー2のターゲット表示部19の投射部19aに投射されていることを確認しながら、かつテーブル16が所定の高さ位置に位置決めされているかを前記ガイド表示部で確認しながらテーブル16を手で保持した状態で、計測者のもう1人が前記テーブル16の上に診断機器9をセットし、回転機械からの発せられる音信号を測定し、これを解析することにより機械の異常を診断することができる。
〔その他の形態例〕
(1)上記形態例では、マーカー2には無線ICタグ2aを埋設するようにしたが、この無線ICタグ2aに代えて、前記マーカー2の表面に設けられたバーコードを用いるようにすることも可能である。この場合は、前記無線ICタグの読み取り部4a、12a、16aに代えてバーコード読み取り部を設ける。バーコードの内、1次元バーコードの場合は記録できる情報量が少ないため位置情報のみとするのが望ましく、二次元バーコードの場合はある程度の情報量を記録できるため、位置情報及び位置決め制御情報の両方を記録することが可能である。
1A・1B・1C…位置決め装置、2…マーカー、3・10・15…診断機器設置装置、4…ベース部、5…第1アーム部、6…第2アーム部、7・12・16…テーブル、8・14…ケーブル、9…診断機器、13…ケーブル方向設定器具、17…レーザー距離計ホルダー、18…レーザー距離計、19…ターゲット表示部、19a…投射部

Claims (6)

  1. 回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を所定位置に設置するための位置決め装置であって、
    前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として設置される可搬型の診断機器設置装置とからなり、
    前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
    前記診断機器設置装置は、前記マーカーを目印としてその上面に設置されるベース部と、このベース部に対して基端側が傾動制御自在に支持された第1アーム部と、この第1アーム部の先端に伸展回動方向に付勢された状態で軸支された第2アーム部と、この第2アーム部の先端に軸支された前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルとからなり、
    前記ベース部内に、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記第1アーム部の傾動位置及び前記テーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記第1アーム部が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置。
  2. 回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を所定位置に設置するための位置決め装置であって、
    前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として設置される可搬型の診断機器設置装置とからなり、
    前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
    前記診断機器設置装置は、前記マーカーを目印としてその上面に設置されるベース部と、このベース部に対して基端側が傾動制御自在に支持された第1アーム部と、この第1アーム部の先端に伸展回動方向に付勢された状態で軸支された第2アーム部と、この第2アーム部の先端に軸支された前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルとからなり、
    前記ベース部内に、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記第1アーム部の傾動位置及び前記テーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記第1アーム部が所定の傾動位置になるように位置決め制御するアーム傾動制御部を備え、前記テーブル内に前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御するケーブル制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置。
  3. 回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を設置するための位置決め装置であって、
    前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とからなり、
    前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、前記マーカーの外面には、ケーブル用接続コネクタが設けられ、
    前記診断機器設置装置は、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルの下面側より繰出し・巻取り制御されるとともに、先端に前記マーカーのケーブル接続コネクタに着脱自在とされるジョイント部を備え、前記マーカーに接続した状態で前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルと、前記テーブルの下面側に一体的に設けられ、前記ケーブルが挿通されるとともに、傾動制御可能とされる筒状のケーブル方向設定器具とからなり、
    前記テーブル内に、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記ケーブル方向設定器具の傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記ケーブル方向設定器具が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置。
  4. 回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を設置するための位置決め装置であって、
    前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とからなり、
    前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
    前記診断機器設置装置は、前記マーカーを目印としてその上面に設置されるベース部と、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルと前記ベース部とを繋ぐとともに、繰出し・巻取り制御されることにより前記テーブルの高さ位置を制御可能としたケーブルと、前記ベース部の上面側に一体的に設けられ、前記ケーブルが挿通されるとともに、傾動制御可能とされる筒状のケーブル方向設定器具とからなり、
    前記ベース内に、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記ケーブル方向設定器具の傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記ケーブル方向設定器具が所定の傾動位置になるように位置決め制御するとともに、前記テーブルが所定の高さ位置になるように前記ケーブルの繰出し・巻取りを制御する駆動制御部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置。
  5. 回転機械類から発せられる放射音を測定分析することによって機械の異常を検出する診断機器を設置するための位置決め装置であって、
    前記位置決め装置は、予め床面側に固定的に設置されたマーカーと、このマーカーを設置点の目印として位置決めされる可搬型の診断機器設置装置とからなり、
    前記マーカーの内部には、測定点位置を識別するための位置情報または該位置情報及び位置決めのための位置決め制御情報が記録された無線ICタグが内設され、
    前記診断機器設置装置は、前記診断機器を載置するためのテーブルと、このテーブルの下面側に一体的に設けられ、レーザー距離計を保持するとともに、出射方向調整のために傾動制御可能とされるレーザー距離計ホルダーとからなり、
    前記テーブル内には、前記無線ICタグの読み取り部と、読み取った情報が位置情報のみである場合はこの情報に基づき、予め記憶部に記憶されている前記レーザー距離計ホルダーの傾動位置及びテーブルの高さ位置を含む位置決め制御情報を呼び出し、読み取った情報が位置情報及び位置決め制御情報である場合はこの位置決め制御情報に基づき、前記レーザー距離計ホルダーが所定の傾動位置になるように位置決め制御する駆動制御部を備えるとともに、前記テーブルが所定の高さ位置に位置決めするためのガイド表示部を備え、かつ前記マーカーの上面にレーザー光のターゲット表示部を備えることを特徴とする回転機械用診断機器の位置決め装置。
  6. 前記無線ICタグに代えて、前記マーカーの表面に設けられたバーコードとし、前記無線ICタグの読み取り部に代えてバーコード読み取り部としている請求項1〜5いずれかに記載の回転機械用診断機器の位置決め装置。
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