JP4085737B2 - 電磁ロック式安全スイッチ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ドアスイッチ等に使用される電磁ロック式安全スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
ドアロックスイッチは、一般に、自動化された工作機械を設置した作業エリアの出入り口に設けたドアの開閉を検知して、工作機械の電源を入り切りするものであり、ドアを閉めるとドア側に備えたキーが出入り口側に備えたスイッチ本体に挿入され、挿入されたキーによって内装カムが回転操作されてスイッチ本体に内蔵したスイッチング機構がスイッチオン状態に切換えられて電源回路などが接続されるとともにドアを開けるとキーの抜出しによって内装カムが回転操作されてスイッチング機構がスイッチオフ状態に切換えられて電源回路などが断たれるように構成されている。
【0003】
ドアロックスイッチは、通常、スイッチ本体とスイッチ本体上端に載置されてネジなどで取付けられたキー挿入口付きヘッドケースとから構成されており、ヘッドケースにはカム支持用のベースが組み込まれている。このベースはカムを回転自在に挟持する一対の支持板を有しており、両支持板にはカム軸が挿通される筒状の軸受が突設されている。
【0004】
なお、電磁ロック式のドアスイッチとしては、ドアを閉めるとロック方向へ付勢されたロック機構が働いて自動的にロックがかかり、電磁ソレノイドに通電してロック機構をアンロックすることでドアの開放を許容するメカロック方式のものと、ドアを閉めても直ちにはロックがかからず、電磁ソレノイドに通電している時間だけアンロック方向へ付勢されたロック機構を作動させてロック状態を保持し、電磁ソレノイドへの通電を停止することでアンロックしてドアの開放を許容するソレノイドロック方式のものとが知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記いずれの方式においても、アンロック操作することなく、ロックされている状態のままドアを無理に開けようとすると、キーを介してカムに過負荷がかかり、これによってベースが破壊されるばかりか、カムがヘッドケースに接触し、ヘッドケースも破壊されてキーが抜出しドアが開いてしまうとともに、この破損によってスイッチング機構がスイッチオン状態に保持されたままとなり、ドアが開放されているにもかかわらず電源回路が接続されたままになって工作機械が作動したままになる不具合がもたらされる。
【0006】
換言すれば、過負荷でキーが抜出されると、ベース等の強度が低い部品から破壊され、その破壊モードは、キーにかかる負荷条件、スイッチの取付け条件や周辺環境等の種々の要因に依存し一定ではなくバラツキがあって制御できないため、ドアが開いているにもかかわらず工作機械の電源回路を開閉するスイッチング機構がオンの状態がもたらされることになる。
【0007】
またロック強度はロック部材等の部品の強度に依存するが、これら部品の強度は一定でロック強度を調節することが困難であり、このためロック強度の多様化という観点からのスイッチのバリエーションの展開が困難であった。
【0008】
本発明は、上記問題点に着目してなされたもので、その目的とするところは、保証値内では正常にスイッチング機構のスイッチオン状態を維持することができるロック力を確保できるとともに、過負荷でキーが抜出された場合でも破壊モードを一定にすることができ、これによってスイッチオフさせるフェールセーフを実現可能な電磁ロック式安全スイッチを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、設備の電源回路のオン・オフを司る固定接点および可動接点を有すると共に前記固定接点に対し可動接点を接触・離間させる可動部材を有して構成するスイッチング機構と、キーの挿入ないし抜出しによって正方向ないし逆方向に動作することで前記スイッチング機構の前記可動部材により前記可動接点および前記固定接点の接点開閉の切換え動作を行わせるカム機構と、キー挿入によって惹起された接点閉状態を、前記カム機構をロックすることで保持するロック部材とで構成され、前記キーに保証値を超える抜出し力がかかった場合に、前記カム機構が、前記ロック部材のロック力に打ち勝って前記スイッチング機構の前記固定接点に対する前記可動接点の接点開動作を行なわせる電磁ロック式安全スイッチにおいて、前記カム機構は、前記キーの挿入ないし抜出しにより正方向ないし逆方向に回転可能な回転カムと、該回転カムに付勢状態で当接して変位可能なプランジャとから構成され、且つ、前記ロック部材に、前記ロック力を任意の値に設定可能なロック力調節手段を設けてあり、該ロック力調節手段を、前記ロック部材に形成した曲げ変形可能なロック領域としてのアーム部から構成し、前記キー挿入により前記ロック部材がロック位置に移動し前記アーム部が前記プランジャと前記可動部材との間に位置して前記プランジャが前記可動部材に係合することを阻止し、また前記キーに保証値を超える抜出し力がかかった場合に、前記プランジャが前記ロック部材の前記アーム部を変形または変形破断させて前記可動部材を逆方向へ変位させることにより前記可動接点を前記固定接点から離間させるように構成したことを特徴とする。
【0010】
従って、本発明は、キー挿入によって惹起された接点閉状態を、カム機構をロックすることで保持するロック部材を有するので、保証値内でのキーの抜出しに対しては正常にロック部材によるロック力が確保され電源回路のオン状態が保持される。
【0011】
一方、キーに保証値を超える抜出し力がかかった場合に、カム機構はロック部材のロック力に打ち勝ってスイッチング機構に接点開動作を行なわせることが可能であるから、換言すればロック力はロック部材のみに依存するため、破壊モードを一定にすることができ、よってフェールセーフの実現が可能となる。
【0012】
またロック部材は、ロック機能とフェールセーフ機能とを併せもつため、メカニカルロックタイプとソレノイドロックタイプとの種別の違いがロック部材の変更だけで実現可能であるから、部品点数の低減、生産性の向上、部材費低減が図れることになるとともに、ロック部材に両機能を集約させたため、スイッチ本体のコンパクト化が可能となる。
【0013】
他方、ロック部材に、ロック力を任意の値に設定可能なロック力調節手段を設けているので、多様なロック強度をもつ安全スイッチを構成することができ、よってスイッチバリエーションの展開が容易となる。
【0014】
ここで、保証値とは、正常にロック力が確保されるロック部材の変形抵抗ないし破断強さを意味する。
【0018】
さらにまた本発明は、前記変形したロック領域は前記可動部材に係合して、該可動部材の正方向への変位を阻止することで前記可動接点を前記固定接点から離間させた状態に保持させることや、前記ロック部材は、前記変形したロック領域が前記可動部材に係合することによりアンロック位置への移動が阻止されることが考えられる。
【0019】
従って、本発明は、スイッチ破壊後は、常に、電源回路はスイッチオフ状態となって安全ドアスイッチとしての機能が果たせないため、ユーザがスイッチの破壊を容易に判断することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電磁ロック式安全スイッチの実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1および図2に示すように、安全スイッチは、工作機械が設置された自動工作エリアの出入り口などに取付けられて利用されるものであって、出入り口の固定枠に取付けられるインターロック付きのスイッチ本体1と、開閉されるドアに取付けられるキー2とからなる。
【0028】
スイッチ本体1は、本体ケース3とこれの上端にネジ連結されるヘッドケース4とを備え、後述するように、本体ケース3にはメインとなるスイッチング機構5、ロック機構6およびモニタ用スイッチング機構7が組込まれ、また、ヘッドケース4にはスイッチング機構5を操作する操作機構としての回転カム8と、この回転カム8を支持するベース9とが組込まれるとともに、その頂壁にキー挿入口10が形成されている。回転カム8の外形はキー挿入口10へのキー2の挿入・抜出しに伴って正逆に回転操作される形状に形成されている。
【0029】
スイッチング機構5は、図2(b)に示すように、3対の固定端子11と、図示しない上下動可能な可動部材12に支持された3個の可動端子13とから構成され、可動部材12は復帰バネによって上方付勢されている。また、各可動端子13は図示しないストローク吸収用バネを介して後退変位可能に弾性支持されている。
【0030】
図2は、可動部材12が復帰バネに抗して下方移動しているスイッチオフ状態を示し、可動端子12が固定端子から離間して1組の固定端子11に配線接続された電源回路が断たれるようになっている。また、可動部材12が復帰バネによって上方に付勢移動することで、各可動端子13が固定端子11に接触導通してスイッチオン状態がもたらされ、電源回路が入れられるようになっている。また、可動部材12の上端にはプランジャ15が当接されており、このプランジャ15がヘッドケース4内に突入されて回転カム8の外周カム面に当接されている。
【0031】
そして、図2に示すように、キー2が抜出された状態では、回転カム8の大径カム部によってプランジャ15が復帰バネに抗して押し下げられることで、可動部材12が下方変位してスイッチオフ状態が創出され、また、図3に示すように、キー2が挿入されて回転カム8が図中反時計方向に回動されると、プランジャ15が回転カム8の小径カムに係入して上方に変位可能になり、可動部材12が上方に付勢変位してスイッチオン状態が創出される。
【0032】
ロック機構6は、プランジャ15の下部に作用する金属板製のロック部材16、これを左右に変位させる揺動リンク17、この揺動リンク17を正逆に揺動操作する図示しないスライド部材、スライド部材に連結された電磁ソレノイド19等から構成されており、電磁ソレノイド19が通電されることで、ロック部材16がロック位置にスライド変位されるようになっている。
【0033】
なお、図示しないスライド部材には、モニタ用スイッチング機構7の可動部材が連結されており、モニタ用スイッチング機構7における2対の固定端子22に対して可動部材に保持された2つの可動端子23がそれぞれ離間ないし接触することで、モニタ用スイッチング機構がオフ・オンし、ソレノイド通電時にオンする。
【0034】
ロック部材16は、本体ケース3の内部に形成されたガイド溝に左右スライド自在に支持されており、後述するように、このロック部材16の開口27にはアーム部29が片持ち状に延出されている。
【0035】
図2に示すスイッチオフ状態では電磁ソレノイド19は非通電状態にあり、揺動リンク17が揺動付勢されることでロック部材16がスライドされる。このとき、プランジャ15はロック部材16の開口27を挿通してスイッチオフ位置まで押し下げられている。
【0036】
キー2が抜出されたスイッチオフ状態では、回転カム8は図示しない回転阻止部材の係合によって回転阻止され、キー以外のもので回転カム8が操作されることが防止される。この回転阻止部材による係合はキー2を挿入することで、その回転阻止部材がバネ付勢力に抗して回転カムから離間させられることで解除される。
【0037】
図3に示すように、キー2の挿入によって回転カム8が回転されてプランジャ15および可動部材12が上方変位してスイッチオン状態になると、ロック方向に付勢されているロック部材16がスライド変位し、アーム部29がプランジャ15の直下に位置してプランジャの下方への変位を阻止するため、回転カム8の逆回転、つまり、キー2の抜出しが阻止される。
【0038】
このスイッチオン状態でロック機構6のロック部材16がロック位置まで変位すると、モニタ用スイッチング機構7もスイッチオン状態となる。このモニタ用スイッチング機構7の一組の回路はスイッチング機構5における一組の回路に直列に接続されており、この直列回路が閉成導通することで自動工作エリア内の工作機械への電源が入れられるようになっている。
【0039】
キー2を抜出す場合には、電磁ソレノイド19に通電して揺動リンク17を強制揺動させ、ロック位置のロック部材16をアンロック位置に退避させ、アーム部29をプランジャ15の下方変位を可能にする位置に移動させることで、プランジャ15のロックを解除する。これによってキー2の抜き出し、つまり、ドアの開放が許容される。
【0040】
次に、ロック解除を行なうことなく、ドアを無理に開いた場合の動作について説明する。図5に示すように、ロックがかかったスイッチオンの状態のままで、キー2に引抜き操作を加えると、回転カム8がキー2によって時計方向に回転され、ロック部材16に当接したプランジャ15に下方への操作力が与えられる。この場合、通常のドア開放操作に伴うキー抜出しに対しては、ロック部材16のアーム部29がプランジャ15の下方変位を十分阻止するが、キー2が無理に引抜かれようとすると、後述するようにロック部材16のアーム部29の基端部に所定以上の荷重が作用し、大きい荷重に耐え切れなくなったアーム部29が下方に屈曲変形され、プランジャ15およびこれに当接操作される可動部材12はスイッチオフ位置まで下動変位する。従って、モニタ用スイッチング機構7と直列の回路は開成され、工作機械への電源は断たれる。
【0041】
上記のようにしてキー2が無理に抜出された後、知らずにドアが閉められて、キー2が再び挿入されると、プランジャ15は回転カム8の回転に対応して上方変位が可能であるが、後述するように、可動部材12は、屈曲変形されたアーム部29によって上方変位が阻止され、スイッチング機構5はスイッチオフ状態に保持される。従って、無理にドアを開いた後に再びドアを閉めても電源は入れられることがない。
【0042】
また、上記のようにしてキー2が無理に抜き出された後、ドアを閉じて(キー2を挿入し)ロック解除を行なうと、ロック部材16が後退することで屈曲変形されたアーム部29による牽制が解除された可動部材12は正規に上動してスイッチオン状態となるが、ロック付勢されたロック部材16のアーム部29の先端が可動部材12に引っ掛かって正規のロック位置までスライド移動できなくなり、モニタ用スイッチング機構7がスイッチオフとなり、この場合も電源が入らない状態となる。
【0043】
上述したところの基本的構成は、従来の安全スイッチとほぼ同一である。本発明は以下の点に特徴を有する。すなわち、図6および図7に示すように、ロック部材16はロック受け部材30に嵌合された金属プレートから形成されており、この金属プレートには開口27が形成されている。開口27には、開口の全長にわたってロック領域としてのアーム部29がロック部材16の移動方向と直交する前後方向に形成されている。
【0044】
アーム部29の一方の基部、すなわちアーム部29の前端部における左右両部には変形破断部としての切欠部31が形成されており、この切欠部31の近傍が、キー2に過負荷がかかった場合のプランジャ15下端が当接するロック部分とされている。この左右両切欠部31間の幅寸法を調節することで破断強さ、すなわちロック力を任意に設定することができる。
【0045】
なお、ロック受け部材30にはアーム部29の変形を受入れる開口部33と揺動リンク17の先端部を嵌合させる細孔34とロック受け部材30を付勢するコイルバネが嵌合される凹部35とが形成されている。
【0046】
ロック力を調節する他の手段として、図7に示すように、アーム部29を片持ち梁状に形成して、その先端部(前端部)をロック受け部材30の開口部33外周に係合させてもよい。このアーム部29の係合部37の係合量を調節することでロック力を調節することが可能である。ここに係合量は前後方向の係合長さないし係合面積を意味する。
【0047】
なお、アーム部29の先端部は必ずしもロック受け部材30に乗り上げる必要はなく、アーム部29の先端部をロック受け部材30の開口部33内周面の前部に係合させ、摩擦係合力を調節することによってもロック力を調節することができる。なお、片持ちアーム部29の基端部の幅を変えることによってもロック力を調節することができる。
【0048】
ロック力を調節するその他の手段として、ロック部材16のロック領域の厚さを変えることでも調節可能である。すなわち、その1はアーム部29の基部に切欠部31を形成することなく、この部分を薄肉にすることである。その2はロック部材16に開口27を設けることなくアーム部29に相当する部分を薄肉に形成することである。その3はアーム部29に相当する部分の外周のみを薄肉に形成することである。なお、ロック部材16に開口27を設けない場合でも、プランジャの下方変位を許す透孔は必要である。
【0049】
ロック力を調節する第3の手段として、ロック部材16の材質変更がある。すなわち上記いずれの場合においてもロック部材16の材質を適宜選択することによりさらに細かにロック力を調節することができる。ロック部材としては、ステンレススチール、鉄、真鍮等の曲げ変形可能な材質から選定する。
【0050】
次に、上記ロック部材を使用した場合のロック動作を図8を参照しながら説明する。なお、ロック機構としてはソレノイドロックタイプを使用している。▲1▼ドアが開いた初期状態では、プランジャ15がロック部材16の開口27を介して可動部材12を下方変位させており、スイッチング機構5はオフである。
【0051】
(2)キー2を挿入すると、プランジャ15および可動部材12が上方変位し、スイッチング機構5はオンとなる。(3)プランジャ15の上方変位後、ソレノイド通電によりロック部材16が移動して、ロック領域(アーム部29)がプランジャ15の下方のロック位置に達する。(4)ロック状態でキーに保証値内の抜出し力がかかってもプランジャ15はロック部材16によって下方変位を阻止されるため、スイッチオン状態は保持される。
【0052】
(5)キーに過負荷がかかると、アーム部29の切欠部31が下方に変形を始め、これとともにプランジャ15も下降を始める。(6)アーム部29がさらに下方に変形して可動部材12を下方変位させ、これによってスイッチング機構5がオフになる。(7)アーム部29が変形により破断すると、この破断部が可動部材12を押圧するため、スイッチング機構5は常にオフ状態が保持され、工作機械等の装置は可動不能である。なお、ソレノイドが通電されてもロック部材16は破断部が可動部材12に引っ掛かっているため、アンロック位置に移動することは不可能であり、やはり工作機械等の装置は可動不能である。
【0053】
なお、メインスイッチ5とモニタスイッチ7とのシリアル接続は、ユーザーが触れられないスイッチ本体下部内で行なわれるので、ユーザーの誤配線が防止され、確実に安全回路としての電源回路が構成されるためユーザーの安全が確保される。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、設備の電源回路のオン・オフを司るスイッチング機構と、キーの挿入ないし抜出しによって正方向ないし逆方向に動作することで前記スイッチング機構に接点開閉の切換え動作を行なわせるカム機構と、キー挿入によって惹起された接点閉状態を、前記カム機構をロックすることで保持するロック部材とで構成され、前記キーに保証値を超える抜出し力がかかった場合に、前記カム機構は、前記ロック部材のロック力に打ち勝って前記スイッチング機構に接点開動作を行なわせる電磁ロック式安全スイッチにおいて、前記ロック部材に、前記ロック力を任意の値に設定可能なロック力調節手段を設けている。
【0055】
従って、本発明は、キー挿入によって惹起された接点閉状態を、カム機構をロックすることで保持するロック部材を有するので、保証値内でのキーの抜出しに対しては正常にロック部材によるロック力が確保され電源回路のオン状態が保持される。
【0056】
一方、キーに保証値を超える抜出し力がかかった場合に、カム機構はロック部材のロック力に打ち勝ってスイッチング機構に接点開動作を行なわせることが可能であるから、換言すればロック力はロック部材のみに依存するため、破壊モードを一定にすることができ、よってフェールセーフの実現が可能となる。
【0057】
またロック部材は、ロック機能とフェールセーフ機能とを併せもつため、メカニカルロックタイプとソレノイドロックタイプとの種別の違いがロック部材の変更だけで実現可能であるから、部品点数の低減、生産性の向上、部材費低減が図れることになるとともに、ロック部材に両機能を集約させたため、スイッチ本体のコンパクト化が可能となる。
【0058】
他方、ロック部材に、ロック力を任意の値に設定可能なロック力調節手段を設けているので、多様なロック強度をもつ安全スイッチを構成することができ、よってスイッチバリエーションの展開が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電磁ロック式安全スイッチの斜視図である。
【図2】 (a)同じく、キー抜け時の状態を示す断面図である。
(b)同じく、(a)の状態でのスイッチ機構を示す略示図である。
【図3】 (a)同じく、アンロック時の状態を示す断面図である。
(b)同じく、(a)の状態でのスイッチ機構を示す略示図である。
【図4】 (a)同じく、ロック時の状態を示す断面図である。
(b)同じく、(a)の状態でのスイッチ機構を示す略示図である。
【図5】 (a)同じく、過負荷でのキー抜け時の状態を示す断面図である。
(b)同じく、(a)の状態でのスイッチ機構を示す略示図である。
【図6】 同じく、ロック部材の平面図である。
【図7】 同じく、ロック部材をロック受け部材に嵌合した平面図である。
【図8】 (1) キーが抜かれた初期状態を示す動作説明図である。
(2) キー挿入時を示す動作説明図である。
(3) ロック部材の移動状態を示す動作説明図である。
(4) ロック時の状態を示す動作説明図である。
(5) 過負荷時におけるロック部材の変形状態を示す動作説明図である。
(6) ロック部材の変形により可動部材が下降した状態を示す動作説明図である。
(7) ロック部材が破壊した状態を示す動作説明図である。
【符号の説明】
1 スイッチ本体
2 キー
3 本体ケース
4 ヘッドケース
6 ロック機構
8 回転カム
9 ベース
16 ロック部材
27 開口
29 アーム部
30 ロック受け部材
31 切欠部
37 係合部
Claims (3)
- 設備の電源回路のオン・オフを司る固定接点および可動接点を有すると共に前記固定接点に対し可動接点を接触・離間させる可動部材を有して構成するスイッチング機構と、キーの挿入ないし抜出しによって正方向ないし逆方向に動作することで前記スイッチング機構の前記可動部材により前記可動接点および前記固定接点の接点開閉の切換え動作を行なわせるカム機構と、キー挿入によって惹起された接点閉状態を、前記カム機構をロックすることで保持するロック部材とで構成され、前記キーに保証値を超える抜出し力がかかった場合に、前記カム機構が、前記ロック部材のロック力に打ち勝って前記スイッチング機構の前記固定接点に対する前記可動接点の接点開動作を行なわせる電磁ロック式安全スイッチにおいて、
前記カム機構は、前記キーの挿入ないし抜出しにより正方向ないし逆方向に回転可能な回転カムと、該回転カムに付勢状態で当接して変位可能なプランジャとから構成され、
且つ、前記ロック部材に、前記ロック力を任意の値に設定可能なロック力調節手段を設けてあり、
該ロック力調節手段を、前記ロック部材に形成した曲げ変形可能なロック領域としてのアーム部から構成し、前記キー挿入により前記ロック部材がロック位置に移動し前記アーム部が前記プランジャと前記可動部材との間に位置して前記プランジャが前記可動部材に係合することを阻止し、また前記キーに保証値を超える抜出し力がかかった場合に、前記プランジャが前記ロック部材の前記アーム部を変形または変形破断させて前記可動部材を逆方向へ変位させることにより前記可動接点を前記固定接点から離間させるように構成したことを特徴とする電磁ロック式安全スイッチ。 - 前記変形したロック領域としてのアーム部は前記可動部材に係合して、該可動部材の正方向への変位を阻止することで前記可動接点を前記固定接点から離間させた状態に保持させることを特徴とする請求項1記載の電磁ロック式安全スイッチ。
- 前記ロック部材は、前記変形した前記アーム部が前記可動部材に係合することによりアンロック位置への移動が阻止されることを特徴とする請求項1記載の電磁ロック式安全スイッチ。
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