JP4085434B2 - アルカリ電池用電極 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−水素電池などのアルカリ蓄電池に用いる電極に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種の機器等の電源としてアルカリ電池が使われている。アルカリ電池は高信頼性が期待でき、小型軽量化も可能である等の理由により、小型電池はビデオカメラや携帯電話等の各種ポータブル機器用として、大型電池は産業用に広く使われてきた。このアルカリ電池において、正極としては一部空気極や酸化銀極なども取り上げられているが、その殆どはニッケル極である。このニッケル極の製法が、いわゆるポケット式から焼結式(ニッケルの微粉末を還元性雰囲気で約900℃に焼結させて多孔性ニッケル板とし、その細孔中に復極剤などを生成させて極板とする)に変わって、電池寿命等の特性が向上し、さらに密閉化が可能となり、その用途が一層広がった。さらに高容量化のために発泡状や繊維状のニッケル極も使用されるようになってきた。
【0003】
一方、負極としては、カドミウム極の他に、亜鉛極、鉄極、水素極が使用されるが、そのうち特にカドミウム極が最も広く普及している。例えば、ニッケル−カドミウム蓄電池はポータブル機器から産業用まで広く使われ、ニッケル−水素蓄電池は水素吸蔵合金極の高容量と低公害を理由に小型を中心に需要が伸びている。
【0004】
ところで、ポータブル機器用の電池として最も要請が高いのは小型軽量化であるが、この要請に応えるために基板の多孔度をできるだけ上げることが行われる。しかし、ニッケル粉末を用いる焼結式基板にあっては、多孔度を85%以上にすると、基板の強度が大幅に低下するため、多孔度をさらに上げることができない。そのため、多孔に充填されるべき活物質の充填量に限界がり、したがって、電池の高容量化に限界があった。そこで90%以上のような一層高多孔度の基板として、焼結式による基板に代わり、前述の発泡状金属が採用され高容量ニッケル極が主役になってきた。
【0005】
発泡状ニッケルの通常の製法として以下の方法が用いられる。すなわち、ポリウレタンやポリスチロールの多孔性樹脂に無電解めっき、金属の蒸着、炭素の塗布などで導電性を付与し、その上に電気メッキを施してニッケル層を形成する。ポリウレタン等の樹脂を焼却除去し、ニッケル層を焼鈍する。その他に多孔性樹脂にニッケル粉末ペーストを塗布し、これを焼結により多孔体を製造する。現在は前者が主である。これらは主にニッケル極の支持体である基板として改良が進められ、これに水酸化ニッケルを主とするペーストを充填して加圧して高容量ニッケル極とし、ニッケル−カドミウム電池やニッケル−水素電池に用いられている。
【0006】
ところで、従来の焼結式による基板では、孔径平均20〜30μmの微孔が形成されていて、ニッケル極の場合はこれにニッケル塩溶液を含浸し孔の内部で活物質である水酸化ニッケルに転化する。したがって、孔の内壁面積が大きい場合は、水酸化ニッケルと焼結骨格との接触は極めて優れているので大電流放電には適していた。しかし、このような活物質充填の方法は、水酸化ニッケルへの転化工程が必要であるため複雑であり、また、通常多孔度が85%以下であることから高容量化に限界があった。
【0007】
これに対して高多孔度の多孔性樹脂に導電性を付与し、その上に電気めっきを施しニッケル層を形成する方法では高多孔体の発泡金属を得ることができるので、このような発泡金属を基板とする電極を用いることにより高容量化することができ、しかも水酸化ニッケルを直接充填できるので工程も簡易に実現することができる。したがって、このようにして得られる発泡金属を電極基板として用いると、電極基板としての物性はそこで用いる多孔性樹脂の孔径や厚さなどが重要な因子になっている。このようにして得られた金属多孔体は、セルの集合体により構成されている。ここに、セルとは、金属骨格を辺とする辺により囲まれた面から構成された多面体の微小室で、互いに隣接する多面体のセルは、共通する金属骨格により囲まれた一面が共通している。
【0008】
従来、高容量電極用として使用されてきた基板は、上述のようにして得られた金属多孔体が用いられてきた。そこで、金属多孔体の孔径は、活物質としての水酸化ニッケル粉末を直接充填できる孔径、骨格と活物質との接触をできるだけよくできる孔径、大量に樹脂が生産できる最小の孔径、電気めっきが内部までできる孔径などを前提に決めてきた。その結果が板状金属多孔体の板面に沿った一方向の1インチ当たりの平均セル数が50〜60で、孔径として420〜500μmのものが使用されてきた。その製造方法としては、ポリウレタンやポリスチロール製の多孔性樹脂に導電性を付与してから電気めっきによりニッケル層を形成する。また、金属多孔体の生産性を向上させまた低廉化せるためには、電気めっきを高速化することが最も有効であることから、電気めっきの高速化が要請されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のようにして製造される従来の発泡ニッケル基板は、電気めっきの速度を上げるために電流密度を大きくすると、発泡ニッケル基板の板面に沿う一方向の1インチ当たりのセル数が50以上の場合、板厚方向にめっきが不均一になり、特にセル内部の孔壁の表面にはめっきが殆どできないことが起こる。基板面方向にめっき厚が不均一になる原因は、基板内部のセルまでめっき液中のニッケルイオンが拡散するために一定以上時間がかかり、膜内部のセルにまでニッケルイオンが到達する前に膜表面付近のセルの骨格のめっきとして消費されるためであると予想される。特に多面体であるセルにおける骨格で囲まれた面がニッケルイオンの移動に障害になるものと考えられる。その結果、電流密度を一定以上に大きくすることができず、生産性の向上に限界があった。また、ニッケルめっき厚の分布が不均一になると、電極にした際に亀裂や破損が生じ易くなる。特に高容量化のために活物質の孔内への充填後に、加圧の度合いを高めて充填密度を更に大きくしようとすると、発泡ニッケル基板の亀裂や破損がさらに顕著になる。さらにまた、内部に充填されている活物質は利用率が低下するので活物質の全体としての利用率が低下することとなる。本発明は、以上の従来の金属多孔体を基板として用いたアルカリ電池用電極における問題点を解決できる電極を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本第1の発明は、基板面に沿う一方向における1インチ当たりのセル数が30以上45以下である金属多孔体を基板としてアルカリ電池用電極に使用するものである。これにより、めっき液の拡散が基板内部まで良くなり、電流密度を大きくしても内部におけるセルを構成する骨格周囲のめっき厚の均一性が向上し、従って生産性の向上が実現できた。また同時に、電極にした際に亀裂や破損が生ずることがなく、特に高容量化のために活物質の孔内への充填後に、加圧の度合いを高めて充填密度を更に大きくすることができた。さらには、内部に充填されている活物質は利用率が向上することが可能になった。本第1の発明において、さらに、基板の厚み方向におけるセル数が1インチ当たり70以上であると、厚み断面においてセルが圧縮された形状になっており、厚さ方向の活物質と金属骨格との接触が良くなるのでより好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は本第1の発明の金属多孔体を基板とするアルカリ電池用電極の80倍拡大図で、1は骨格2により構成されたセルである。図2は面に沿う一方向の平均セル数が1インチ当たり50以上である金属多孔体を基板とする従来の電極の80倍拡大図である。
【0012】
また、図1と図2の比較から分かる通り、それぞれの骨格の形態が相違している。すなわち、前記多面体における金属骨格で囲まれてなる面に沿って有する金属膜にある孔の面積が、前記金属骨格で囲まれた面の面積の平均2/3以上であり、従来の基板のセルの骨格よりなる面に形成された孔に比べて大きい。このような骨格形態を形成するには、多孔性金属の製造工程中に使用され、ニッケル等の金属めっきが施される多孔性の樹脂の材質として、ポリウレタンまたはポリスチロールを用いる。
【0013】
さらに、金属骨格から構成されたセルの集合体である金属多孔体のセル内に、活物質の充填後加圧して本発明のアルカリ電池用電極とする。金属多孔体がニッケルの場合は、活物質として粒径1〜50μmの水酸化ニッケル粒子を使用する。水酸化ニッケル粒子は従来の板面に沿う一方向のセルの数が1インチ当たり50以上のニッケル金属多孔体を基板とした場合は、ニッケル極としての利用率や電位の低下は実用性を害する程ではない。なぜならば、活物質として使用される水酸化ニッケルの粒径は、多孔性ニッケル基板の骨格より遥かに小さくしかも導電性がないのでかかるニッケル金属多孔体であっても、骨格との接触が少ないからである。
【0014】
ところが、セルの面方向1インチ当たりの数が50未満になると、利用率および電位がさらに低下して基板が実用に供することができなくなることが懸念される。しかし、水酸化ニッケル等の活物質にコバルトまたはコバルト化合物(例えば、CoO、Co(OH)を加えることによって、利用率および電位の低下がないことが見出された。その理由は、水酸化ニッケルに加えられるコバルトまたはコバルト化合物が水酸化ニッケル等の活物質粒子間に導電性ネットワークを形成し、また、活物質を充填した後の加圧によって骨格と水酸化ニッケルとの接触が良くなるためであると考えられる。特に、厚さ方向1インチ当たりの平均セル数が面方向1インチ当たりの数より多い70以上であると、加圧によって骨格と活物質との接触が向上するのでより好ましい。
【0015】
【実施例】
実施例1
厚さ1.mm、面方向の1インチ当たりの平均セル数が43、多孔度が97%のポリウレタン発泡体に導電性カーボン粉末を塗布し、次いで、硫酸ニッケル40g/l、塩化ニッケル15g/lを主とするワット浴中で30℃で電流密度150mA/cmでニッケル電気めっきを行った。これを水洗いし、700℃の酸化雰囲気中で支持体のポリウレタン発泡体を加熱除去し、さらに、ニッケルの強度を上げるため1000℃の水素雰囲気中でニッケルを焼鈍した。このようにして厚さ0.8mm、面方向の1インチ当たりの平均セル数が4で多孔度9%、目付重量350g/cmのニッケル多孔体を得た。さらに、このニッケル多孔体に、市販の球状水酸化ニッケル粒子(粒径約10μm)75重量部、コバルト3重量部、酸化コバルト粉末4重量部の混合物に2重量%のポリビニルアルコール水溶液を加えてペーストとして加圧充填し、このニッケル多孔体表面を平準化した。その後、120℃1時間乾燥して、電極を作製した。得られた電極をローラープレス機に3回通して、厚さ0.7mmに調整した。調整後の電極の基板であるニッケル多孔体の面方向1インチ当たりのセル数は43で、厚み方向1インチあたりの平均セル数は74であった。
【0016】
実施例
厚さ1.5mmのポリウレタン発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にして電極を作製した。このようにして得られた電極から活物質を除去した基板の面方向の1インチ当たりの平均セル数は43で、厚み方向の平均セル数は92であった。
【0017】
実施例
厚さ1.6mmのポリウレタン発泡体を用いた以外は、実施例4と同様にしてニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。このようにして得られた電極から活物質を除去した基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり32で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり73であった。
【0018】
実施例
厚さ1.8mmのポリウレタン発泡体を用いた以外は、実施例4と同様にしてニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。このようにして得られた電極から活物質を除去した基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり32で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり82であった。
【0019】
比較例1
厚さ1.2mm、面方向の平均セル数が1インチ当たり52のポリウレタン発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にしてニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。その電極における基板のニッケル多孔体は、面方向1インチ当たりの平均セル数が52で、厚み方向の平均セル数が89であった。
【0020】
比較例2
厚さ1.5mmのポリウレタン発泡体を用いた以外は、比較例4と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。このようにして得られた電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり52で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり111であった。
【0021】
比較例3
厚さ1.2mm、面方向の平均セル数が1インチ当たり59のポリウレタン発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。このようにして得られた電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり59で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり101であった。
【0022】
比較例4
厚さ1.5mmのポリウレタン発泡体を用いた以外は、比較例3と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。このようにして得られた電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり59で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり126であった。
【0023】
比較例5
厚さ1.6mm、面方向の平均セル数は1インチ当たり28のポリウレタン発泡体を用いた以外は、実施例1と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり28で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり64であった。
【0024】
比較例6
厚さ2.0mmのポリウレタン発泡体を用いた以外は、比較例5と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり28で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり80であった。
【0025】
比較例7
電流密度80mA/cmの条件でニッケル電気メッキする以外は、比較例5と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり52で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり89であった。
【0026】
比較例8
電流密度80mA/cmの条件でニッケル電気メッキする以外は、比較例2と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり52で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり111であった。
【0027】
比較例9
電流密度80mA/cmの条件でニッケル電気メッキする以外は、比較例3と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり59で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり101であった。
【0028】
比較例10
電流密度80mA/cmの条件でニッケル電気メッキする以外は、比較例4と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり59で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり126であった。
【0029】
比較例11
電流密度80mA/cmの条件でニッケル電気メッキする以外は、比較例5と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり28で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり64であった。
【0030】
比較例12
電流密度80mA/cmの条件でニッケル電気メッキする以外は、比較例6と同様にニッケル多孔体を作製し、その後、実施例1と同様に電極を作製した。この電極基板の面方向の平均セル数は1インチ当たり28で、厚み方向の平均セル数は1インチ当たり80であった。
【0031】
上記各実施例および各比較例の電極について以下の試験を行い、評価した。
<ニッケル分布の評価>
各実施例および各比較例において得られた金属多孔体を厚み方向に3分割し、表面部分(片側)と中央部分の重量比率を下記の式により求めた。その結果を表1に示す。
内外比率=[中央部分の重量]/[表面部分(片側)の重量]
<セルの金属骨格に有する金属膜の孔面積の評価>
セルを構成する金属骨格に囲まれた面の面積に対する金属膜における孔の面積の比率を顕微鏡写真に基づいて測定した。
<亀裂評価試験>
各100枚の電極から、超音波洗浄機を用いて活物質を取り除き、ニッケル多孔体基板における亀裂の有無を顕微鏡により観察した。その結果を表1に示す。
<電池試験>
1)電池の組立
各実施例および各比較例の電極を幅33mm、長さ180mmに裁断し、リード板を電極の一端にスポット溶接により取り付けた。活物質の量からの計算によるいずれの電極も容量は2.7Ahであった。相手極として、水素吸蔵合金LaNiの一種であるMmNi3.7Mn0.4Al0.3Co0.6を用い、これを発泡状ニッケル多孔体(平均セル数60)に充填し、厚さ0.5mm、幅33mm、長さ220mmに裁断し、リード板を電極の一端にスポット溶接により取り付けた。さらに、親水処理したポリプロピレン不織布をセパレータとして、裁断した上記電極と相手極との間に挟持し、密閉型ニッケル水素蓄電池を構成した。なお、電解液として、比重1.26の苛性カリ水溶液に30g/lの水酸化リチウムを溶解したものを用いた。電池はSubC型とし各10個作製した。
2)電池試験
上記のようにして組み立てられた電池について、化成終了後、5時間率(0.2C)で容量の120%定電流充電し、1.2Aで終止電圧0.9Vまでの条件で放電容量および利用率を調査した。試験結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
Figure 0004085434
【0033】
表1から分かる通り、各実施例の電極における基板にはいずれも亀裂が認められず、かつ放電容量も2.5Ahであった。一方、比較例については亀裂を有するものがあり、いずれも2.5Ah未満の放電容量であった。また、セルの金属膜における孔の面積が金属骨格に囲まれた面積に対して平均2/3以上である場合、活物質が十分に充填できるので目付重量が大きい。
【0034】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のアルカリ電池用電極は、基板として面一方向におけるセル数が1インチ当たり30以上50未満である金属多孔体を用いるので、金属多孔体の製造の際に金属電気めっきの速度が向上して生産性が向上すると共に、活物質の充填時の加圧においても、従来以上のプレス加工を行っても電極基板に亀裂が生じない。 また、このような金属多孔体を用いても、金属多孔体のセルにコバルトまたはコバルト化合物を含有する活物質を充填することによって、活物質の利用率の低下や電位の低下の心配がない。さらに、金属骨格で囲まれてなる多面体すなわちセルにおいて、金属骨格からなる各面上に有する金属膜により周囲が囲まれた孔の面積が、金属骨格で囲まれた面の面積の平均2/3以上であることから、従来の金属多孔体よりも活物質の充填が容易であり、充填するための加圧により金属多孔体の骨格が破壊されて充填後の基板に亀裂が生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルカリ電池用電極の基板として使用される金属多孔体の80倍拡大図である。
【図2】従来のアルカリ電池用電極の基板として使用される金属多孔体の80倍拡大図である。
【符号の説明】
1 セル
2 金属骨格

Claims (2)

  1. 各辺が金属骨格よりなる多面体をセルとする複数のセルの集合体から構成された板状の金属多孔体からなり、該金属多孔体の板面に沿う一方向における1インチ当たりの平均セル数が30以上45以下であり、かつ厚み方向における1インチ当たりの平均セル数が70以上である金属多孔体を基板とすることを特徴とするアルカリ電池用電極。
  2. 前記金属多孔体のセルにコバルトまたはコバルト化合物を含有する活物質が充填されてなる請求項1記載のアルカリ電池用電極。
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