JP4084591B2 - 油圧式オートテンショナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無端環状の平ベルト、Vベルト、歯付ベルト、チェーン等の伝動部材に適度な張力を自動的に与えるための油圧式オートテンショナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の油圧式オートテンショナとして、例えば図6に示すような油圧式オートテンショナ51が知られている。油圧式オートテンショナ51には、内筒54の底壁54aとプランジャ55のピストン部56の下端面との間に高圧油室57が形成され、内筒54の外周面とケーシング58の内周面との間に低圧油室59が形成され、両油室57、59にそれぞれの圧力でオイル66を貯油する構造となっている。高圧油室57と低圧油室59とは、底壁54aの連通孔60に設けられた逆止弁61を介して、低圧油室59から高圧油室57への一方向に連通可能となっている(特開平10−141453号公報、特開平10−325448号公報)。
【0003】
逆止弁61は、内筒54の底壁54aに開けられた連通孔60と、連通孔60の上縁が面取りされてなる環状ボールシート62と、環状ボールシート62に受けられたチェックボール63と、チェックボール63を囲むように内筒54の底壁54aに嵌着されたリテーナ64と、リテーナ64・チェックボール63間に装着されたバネ65とからなる。
【0004】
油圧式オートテンショナ51は、図7に示すように、例えばレバーアーム70を介してVベルト80に適度な張力を自動的に与えるため、Vベルト80の張力が過小になると(主としてVベルト80の高速運転時)ピストン部56が内筒54から退出する方向に相対変位し、高圧油室57内のオイル66は低圧状態になり、逆止弁61が開く。すると、低圧油室59からオイル66が高圧油室57に流入し、高圧油室57内の圧力と低圧油室59内の圧力がつりあうまで高圧油室57にオイル66が充満すると、逆止弁61が環状ボールシート62に衝突して閉じる。また、Vベルト80の張力が過大になると(主としてVベルト80の低速運転時)ピストン部56が内筒54に進入する方向に相対変位し、高圧油室57内のオイル66は高圧状態になり、逆止弁61は閉じた状態を保つ。チェックボール63は、この低圧状態と高圧状態の変動による前記衝突のみならば、さほど摩耗しない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、Vベルト80の高速運転時(高圧油室57内のオイル66は低圧状態)には、Vベルト80は微小振動をするため、この振動を受け、油圧式オートテンショナ51は微小振幅運動をする。この時、高圧油室57内のオイル66は、微小振幅運動に追従して微小圧力変動する。この微小圧力変動により、逆止弁61のチェックボール63は、環状ボールシート62への衝突を高速に繰り返し、環状ボールシート62を摩耗させて逆止弁61の機能を低下させてしまうという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、上記課題を解決し、油圧式オートテンショナの微小振幅運動により発生する高圧油室内での微小圧力変動のみが吸収され、もって、逆止弁の機能を損なわずに、チェックボールの作動を抑え環状ボールシートの摩耗を低減させることができる高信頼性の油圧式オートテンショナを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の油圧式オートテンショナは、高圧油室と低圧油室とを一方向にのみ連通させるチェックボール式逆止弁を備えた油圧式オートテンショナにおいて、伝動部材の振動に起因するオートテンショナの微小振幅振動時に生じる高圧油室内の微小圧力変動を、該微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収する微小圧力変動吸収部材を設け、前記微小圧力変動吸収部材が高圧油室に面する弾性膜及び該弾性膜で気体を封入した気体室であることを特徴とする。
「微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収する」とは、該微小圧力変動を、少なくとも前記微小圧力変動によってはチェックボールが作動しなくなるように吸収するが、逆止弁の本来の機能、すなわち伝動部材の(オートテンショナが本来制御すべき)テンション変化に起因するオートテンショナの通常振幅作動時に生じる高圧室内の圧力変動によってチェックボールが正常に作動し、逆止弁が設計通りに開閉する機能を損ねないよう過度には吸収しないことを意味している。
【0008】
この場合、気体室が高圧油室内の圧力を受けて、この気体室の弾性膜の伸縮と該弾性膜で封入された気体が体積変化することにより、微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に微小圧力変動を吸収する。
「弾性膜」の形状は、特に限定されない。材質は、特に限定されず、ゴム、軟質樹脂、熱可塑性エラストマー等を例示できる。「気体」は、特に限定されず、空気、不活性気体(窒素、アルゴン)等を例示できる。「気体室」の形状は特に限定されないが、少なくとも高圧油室内の微小圧力変動を、微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収することができ、逆止弁の本来の機能を損ねないように過度には吸収しない容積をもつ形状であることが必要である。
【0009】
本発明の別の油圧式オートテンショナは、高圧油室と低圧油室とを一方向にのみ連通させるチェックボール式逆止弁を備えた油圧式オートテンショナにおいて、伝動部材の振動に起因するオートテンショナの微小振幅振動時に生じる高圧油室内の微小圧力変動を、該微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収する微小圧力変動吸収部材を設け、前記微小圧力変動吸収部材が高圧油室に面する受圧面を備えた弾性的に体積変化しうる弾性固体であることを特徴とする。この場合、受圧面が高圧油室内の圧力を受けて、弾性固体が体積変化することにより、微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に微小圧力変動を吸収する。
「弾性固体」の形状は、特に限定されないが、少なくとも高圧油室内の微小圧力変動を、微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収することができ、逆止弁の本来の機能を損ねないように過度には吸収しない体積をもつ形状であることが必要である。材質は、特に限定されないが、ゴム、軟質樹脂、熱可塑性エラストマー等を例示できる。
【0010】
本発明のまた別の油圧式オートテンショナは、高圧油室と低圧油室とを一方向にのみ連通させるチェックボール式逆止弁を備えた油圧式オートテンショナにおいて、伝動部材の振動に起因するオートテンショナの微小振幅振動時に生じる高圧油室内の微小圧力変動を、該微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収する微小圧力変動吸収部材を設け、前記微小圧力変動が主として高圧油室の低圧時に生じることに基づき、前記微小圧力変動吸収部材が高圧油室に面する受圧面を備え、高圧油室の高圧時には閉じているが、高圧油室の低圧時には高圧油室と低圧油室とを連通させるように開く圧力作動弁であることを特徴とする。この場合、受圧面が高圧油室内の圧力を受けて、圧力作動弁が開いた際に、高圧油室と低圧油室とにそれぞれの圧力で貯油されているオイルが連通することで、微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に微小圧力変動を吸収する。
「圧力作動弁」の設置位置は、特に限定されず、内筒のシリンダ部の下部を例示できる。「圧力作動弁」の高圧油室に面する受圧面の形状は、特に限定されないが、円形を例示できる。「圧力作動弁」の作動制御は、特に限定されず、バネを用いることを例示できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の油圧式オートテンショナを具体化した実施形態について、図面に基づいて説明する。実施対象の油圧式オートテンショナ1は、無端環状の平ベルト、Vベルト、歯付ベルト、チェーン等の伝動部材に適度な張力を自動的に与えるための汎用品である。油圧式オートテンショナ1と伝動部材との間の構造は、特に限定されず、例えばオートテンショナ用レバーアーム15を例示でき、図7に示すように従来のオートテンショナ用レバーアーム70に代えて使用できる。
本オートテンショナ用レバーアーム15は、レバーアーム本体16の中央部に支軸機構17を備え、レバーアーム本体16の基端にはオートテンショナ1が連結され、レバーアーム本体16の先端には遊び滑車18が回動可能に取り付けられる。そして、オートテンショナ用レバーアーム15は、ボルトによりエンジンの外側に固定された支軸機構17を回動中心として回動され、オートテンショナ1の力が遊び滑車18に巻き掛けられたVベルト19に伝動されるようになっている。
【0012】
[第一実施形態]
図1に示すように、油圧式オートテンショナ1は有底筒状のケーシング2を備え、ケーシング2の下面には、環状のカラー3が回動可能に設けられている。ケーシング2の内周の被圧入部4には有底筒状の内筒5が挿入され圧入固定されている。ケーシング2の開口端部から内筒5のシリンダ部5b内(後述する高圧油室20)には、プランジャ6の下端部である棒状のピストン部7が所定のクリアランス8をもって上下摺動可能に進入している。
【0013】
プランジャ6の上部には、ケーシング2の開口に進入した長めの外筒9aと、プランジャ6の外周に圧入された短めの内筒と、両筒の上端部を塞ぐ天井部とが一体形成されたスプリングカバー10が圧入固定されている。スプリングカバー10の天井部の下面と、スプリングシート11との間には、リターンスプリング12が圧縮状態で装着され、プランジャ6を退出方向(図では上方)へ付勢している。また、プランジャ6の上部には、プランジャ6からケーシング2の開口端部を被いケーシング2の外周にまで配される樹脂製のダストカバー13が取り付けられ、該ダストカバー13はプランジャ6と共に上下動するようになっている。
【0014】
内筒5の内周面であるシリンダ部5bとピストン部7の下端面との間には、ピストン部7に押圧される高圧油室20が形成されている。また、内筒5の外周面とケーシング2の内周面と、スプリングカバー10との間には低圧油室21が形成され、両油室20、21にそれぞれの圧力でオイル22を貯油する構造となっている。高圧油室20と低圧油室21とは、内筒5の底壁5aに設けられたチェックボール式逆止弁23により低圧油室21から高圧油室20へ一方向にのみ連通可能となっている。
【0015】
チェックボール式逆止弁23は、内筒5の底壁5aに開けられた連通孔24と、連通孔24の上縁が面取りされてなる環状ボールシート25と、環状ボールシート25に受けられる球体のチェックボール26と、チェックボール26を囲むように内筒5の底壁5aに嵌着されたリテーナ27と、リテーナ27・チェックボール26間に圧縮状態で装着されたバネ28とからなっている。
【0016】
本実施形態では、図2に示すように、高圧油室20を押圧するピストン部7の下端面に、高圧油室20に面する弾性膜としてのゴム栓30及び該ゴム栓30で気体として空気31を封入した円柱状の気体室32が微小圧力変動吸収部材として設けられている。この気体室32の容積、ゴム栓30の弾性力及び気体室32に封入される空気31の初期の気圧は、高圧油室内の微小圧力変動を、微小圧力変動によってはチェックボール26が作動しなくなるように吸収するが、逆止弁23の本来の機能を損ねない程度に調整されて設けられている。
【0017】
上記のように構成された油圧式オートテンショナ1内にある高圧油室20内の微小圧力変動の吸収の作用を示す。
Vベルト19の高速運転時(高圧油室20内のオイル22は低圧状態)には、Vベルト19の振動に起因する油圧式オートテンショナ1の微小振幅運動の際に、高圧油室20内でピストン部7が微小振幅運動をし、高圧油室20内のオイル22には、微小圧力変動が生じる。
【0018】
ピストン部7の微小下降時には、図2(a)に示すように、高圧油室20内のオイル22が微小に押圧され、ゴム栓30は、空気31を圧縮しながら変形し、気体室32内に押し込まれる。ピストン部7の微小上昇時には、図2(b)に示すように、逆に空気31より圧力を受けるので、ゴム栓30は、高圧油室20側に変形し押し戻される。これにより、ピストン部7の微小な下降及び上昇によるオイル22の微小圧力変動はゴム栓30と空気31に吸収される。この時、逆止弁23のチェックボール26は、環状ボールシート25へ押しつけられたままであるので、チェックボール26の環状ボールシート25への衝突は起こらず、環状ボールシート25を摩耗させない。
【0019】
本実施形態の油圧式オートテンショナ1によれば、油圧式オートテンショナ1の微小振幅運動により発生する高圧油室20内の微小圧力変動のみが、ゴム栓30の弾性力と空気31の体積変化とに吸収される。もって、高圧油室20内の微小圧力変動時には、逆止弁23は作動せず、高圧油室20内の高圧状態から低圧状態への大きな圧力変動時には逆止弁23が作動するので、逆止弁23の機能を損なわずに、チェックボール26の作動を抑え環状ボールシート25の摩耗を低減させることができる。
【0020】
[第二実施形態]
図3に示すように、第二実施形態の油圧式オートテンショナ1には、第一実施形態の高圧油室20内に、弾性膜としてのゴム栓30及び該ゴム栓30で気体としての空気31を封入した気体室32を微小圧力変動吸収部材として設ける代わりに、高圧油室20に面する受圧面43を備えた弾性的に体積変化しうるゴム製の弾性固体33を高圧油室20内に設置するという構造において相違するものである。この弾性固体33の弾性力は、高圧油室内の微小圧力変動を、微小圧力変動によってはチェックボール26が作動しなくなるように吸収するが、逆止弁23の本来の機能を損ねない程度に調整されて設けられている。第一実施形態と共通する部分については、説明及び図示の一部を省略する。以下、弾性固体の設置例として、実施例1、2に示す。
【0021】
<実施例1> 図3(a)に示すように、高圧油室20内に、ピストン部7の可動範囲より下部でリテーナ27の上端より上部であり、高圧油室20内側壁のシリンダ部5bに接するように、円筒状の弾性固体33が設置されている態様。この場合の受圧面43は弾性固体33の内周面と上面とである。
<実施例2> 図3(b)に示すように、高圧油室20内に、ピストン部7の可動範囲より下部でリテーナ27の下端より上部であり、高圧油室20内側壁のシリンダ部5bに接するように、円筒状の弾性固体33が設置されている態様。この場合の受圧面43は、弾性固体33の内周面と上面とである。
【0022】
上記のように構成された油圧式オートテンショナ1内にある高圧油室20内の微小圧力変動の吸収の作用を示す。
Vベルト19の高速運転時(高圧油室20内のオイル22は低圧状態)には、Vベルト19の振動に起因する油圧式オートテンショナ1の微小振幅運動が起こり、それにより高圧油室20内ではピストン部7が微小振幅運動をし、高圧油室20内のオイル22には、微小圧力変動が生じる。
【0023】
ピストン部7の微小下降時には、高圧油室20内のオイル22が微小に押圧され、弾性固体33の受圧面43に圧力が加わり、オイル22の圧力と比較して、相対的に弾性固体33の弾性力が弱い状態になり、弾性固体33の弾性力とオイル22の圧力とがつりあうまで、弾性固体33が微小に圧縮する。ピストン部7の微小上昇時には、逆にオイル22の圧力と比較して、相対的に弾性固体33の弾性力が強い状態になり、弾性固体33の弾性力とオイル22の圧力とがつりあうまで、弾性固体33が微小に膨張する。これにより、ピストン部7の微小な下降及び上昇によるオイル22の微小圧力変動は弾性固体33に吸収される。この時、逆止弁23のチェックボール26は、環状ボールシート25へ押しつけられたままであるので、チェックボール26の環状ボールシート25への衝突は起こらず、環状ボールシート25を摩耗させない。
【0024】
本実施形態の油圧式オートテンショナ1によれば、油圧式オートテンショナ1の微小振幅運動により発生する高圧油室20内の微小圧力変動のみが、弾性固体33の体積変化に吸収される。もって、高圧油室20内の微小圧力変動時には逆止弁23は作動せず、高圧油室20内の高圧状態から低圧状態への大きな圧力変動時には逆止弁23が作動するので、逆止弁23の機能を損なわずに、チェックボール26の作動を抑え環状ボールシート25の摩耗を低減させることができる。
【0025】
[第三実施形態]
図4に示すように、第三実施形態の油圧式オートテンショナ1には、第一実施形態の高圧油室20内に、第一実施形態の高圧油室20内に、弾性膜としてのゴム栓30及び該ゴム栓30で気体としての空気31を封入した気体室32を微小圧力変動吸収部材として設ける代わりに、微小圧力変動が主として高圧油室20の低圧時に生じることに基づき、低圧時に開く圧力作動弁34を設けるという構造において相違するものである。この圧力作動弁34は、高圧油室内の微小圧力変動を、微小圧力変動によってはチェックボール26が作動しなくなるように吸収するが、逆止弁23の本来の機能を損ねない程度に調整されて設けられている。第一実施形態と共通する部分については、説明及び図示の一部を省略する。
【0026】
圧力作動弁34は、ストッパリング35が設けられている弁部36、台部37及び弁部36と台部37の間に設けられているスプリング38とで構成されており、圧力作動弁34の弁部36は、高圧油室20と低圧油室21との間でオイル22を連通させることができるように、高圧油室20と低圧油室21とを隔てる内筒5のシリンダ部5bの下部に設けられている貫通孔41に内設されおり、高圧油室20に面する受圧面43を備えている。台部37とスプリング38は、弁部36に対して低圧油室21側に設けられている。
弁部36には、貫通孔41に接する面に、略円形状の断面形状である高圧油室20側のオイル連通口39が2つ設けられ、低圧油室21側面に、略円形状の断面である低圧油室21側のオイル連通口40が1つ設けられている。高圧油室20側のオイル連通口39と低圧油室21側のオイル連通口40とを接続するオイル連通路42の断面形状は、略横T字型であり、すべてのオイル連通口39、40に接続されている。
【0027】
上記のように構成された油圧式オートテンショナ1内にある高圧油室20内の微小圧力変動の吸収の作用を示す。
Vベルト19に適度な張力を自動的に与えるため、油圧式オートテンショナ1が伸縮をし、それにより高圧油室20内では、ピストン部7が相対変位し、高圧油室20内のオイル22は低圧状態(図4(a))又は高圧状態(図4(b))となる。主として低圧時(Vベルト19の高速運転時)には、Vベルト19の振動に起因してピストン部7が微小振幅運動をし、高圧油室20内のオイル22には、微小圧力変動が生じる。以下に、高圧油室20の低圧時と高圧時の圧力作動弁34の態様について示す。
【0028】
高圧油室20の低圧時は、図4(a)に示すように、スプリング38の付勢力により、ストッパリング35が貫通孔41の外周面であるシリンダ部5bにあたり、圧力作動弁34は高圧油室20側に押し込まれている。オイル連通口39は高圧油室20内に現れており、オイル連通口40は低圧油室21内に現れているので、圧力作動弁34は高圧油室と低圧油室とにオイル連通路42が形成され、オイル22を連通させるように開く。高圧油室20内のオイル22に生じる微小圧力変動は、オイル連通路42をオイル22が連通することにより吸収される。この時、逆止弁23のチェックボール26は、環状ボールシート25へ押しつけられたままであるので、チェックボール26の環状ボールシート25への衝突は起こらず、環状ボールシート25を摩耗させない。
【0029】
また、高圧油室20の高圧時は、図4(b)に示すように、圧力作動弁34の受圧面43に高圧油室20側から圧力が加わり、弁部36はスプリング38の付勢力に抗し、低圧油室21側に押し込まれている。オイル連通口39とオイル連通口40とは貫通孔41と台部37とに接し塞がれているので、圧力作動弁34は閉じている。この時、高圧油室20内は、圧力作動弁34が設置されていない高圧油室20の高圧時と同様な状態であるので、逆止弁23の本来の機能を発揮して、高圧油室20内の圧力変動によってチェックボール26が正常に作動し、逆止弁23が設計通りに開閉する機能を損ねない。
【0030】
本実施形態の油圧式オートテンショナ1によれば、高圧油室20と低圧油室21との間でオイル22を連通させることにより、高圧油室20内のオイル22の微小圧力変動が吸収される。もって、高圧油室20内の微小圧力変動時には逆止弁23は作動せず、高圧油室20内の高圧状態から低圧状態への大きな圧力変動時には逆止弁23が作動するので、逆止弁23の機能を損なわずに、チェックボール26の作動を抑え環状ボールシート25の摩耗を低減させることができる。
【0031】
なお、本発明は前記実施形態の構成に限定されるものではなく、例えば次のように、発明の趣旨から逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。
(1)第一実施形態において、図5に示すように、変形するゴム栓30の動きを付勢するように、気体室32の内部にスプリング45を設けること。
(2)第一実施形態において、ゴム状の弾性膜で全体が覆われた気体室を、高圧油室内に設置若しくは浮遊させておくこと。
(3)第二実施形態において、ピストン部の高圧油室側の押圧面に弾性固体が設けられること。
(4)第三実施形態において、高圧油室側のオイル連通口が弁部の受圧面に設けられ、低圧油室側のオイル連通口は台部側に設けられている態様のように、圧力作動弁が閉の状態の際に、弁部が高圧油室側又は低圧油室側のどちらか一方のオイル連通口のみが塞がれている形状であること。
【0032】
【発明の効果】
本発明の油圧式オートテンショナは、上記の通り構成されているので、油圧式オートテンショナの微小振幅運動により発生する高圧油室内での微小圧力変動のみが吸収され、もって、チェックボール式逆止弁の機能を損なわずに、チェックボールの作動を抑え環状ボールシートの摩耗を低減させることができる高信頼性の装置であるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る油圧式オートテンショナを示す断面図である。
【図2】同実施形態に係る油圧式オートテンショナのピストン部の(a)は下降時、(b)は上昇時の要部拡大断面図である。
【図3】同第二実施形態に係る油圧式オートテンショナの(a)は実施例1、(b)は実施例2の要部拡大断面図である。
【図4】同第三実施形態に係る油圧式オートテンショナの(a)(b)は要部拡大断面図である。
【図5】同第一実施形態に係る油圧式オートテンショナの変更例を示す要部拡大断面図である。
【図6】従来の油圧式オートテンショナを示す断面図である。
【図7】オートテンショナ用レバーアームの使用例を示す正面図である。
【符号の説明】
1 油圧式オートテンショナ
5 内筒
6 プランジャ
7 ピストン部
15 オートテンショナ用レバーアーム
16 レバーアーム本体
19 Vベルト
20 高圧油室
21 低圧油室
22 オイル
23 チェックボール式逆止弁
25 環状ボールシート
26 チェックボール
30 弾性膜としてのゴム栓
32 気体室
33 弾性固体
34 圧力作動弁
36 弁部
38 スプリング
Claims (3)
- 高圧油室と低圧油室とを一方向にのみ連通させるチェックボール式逆止弁を備えた油圧式オートテンショナにおいて、
伝動部材の振動に起因するオートテンショナの微小振幅振動時に生じる高圧油室内の微小圧力変動を、該微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収する微小圧力変動吸収部材を設け、
前記微小圧力変動吸収部材が高圧油室に面する弾性膜及び該弾性膜で気体を封入した気体室であることを特徴とする油圧式オートテンショナ。 - 高圧油室と低圧油室とを一方向にのみ連通させるチェックボール式逆止弁を備えた油圧式オートテンショナにおいて、
伝動部材の振動に起因するオートテンショナの微小振幅振動時に生じる高圧油室内の微小圧力変動を、該微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収する微小圧力変動吸収部材を設け、
前記微小圧力変動吸収部材が高圧油室に面する受圧面を備えた弾性的に体積変化しうる弾性固体であることを特徴とする油圧式オートテンショナ。 - 高圧油室と低圧油室とを一方向にのみ連通させるチェックボール式逆止弁を備えた油圧式オートテンショナにおいて、
伝動部材の振動に起因するオートテンショナの微小振幅振動時に生じる高圧油室内の微小圧力変動を、該微小圧力変動によってはチェックボールが作動しない程度に吸収する微小圧力変動吸収部材を設け、
前記微小圧力変動が主として高圧油室の低圧時に生じることに基づき、前記微小圧力変動吸収部材が高圧油室に面する受圧面を備え、高圧油室の高圧時には閉じているが、高圧油室の低圧時には高圧油室と低圧油室とを連通させるように開く圧力作動弁であることを特徴とする油圧式オートテンショナ。
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