JP5902484B2 - 油圧式オートテンショナ - Google Patents

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Description

この発明は、オルタネータやウォータポンプ、エアコンのコンプレッサ等の自動車補機を駆動するベルトの張力調整用に用いられる油圧式オートテンショナに関する。
エンジンのクランクシャフトの回転を各種の自動車補機に伝えるベルト伝動装置においては、図14に示すように、ベルト41の弛み側に支点軸42を中心にして揺動可能なプーリアーム43を設け、そのプーリアーム43に油圧式オートテンショナAの調整力を付与し、上記プーリアーム43の揺動側端部に支持された回転可能なテンションプーリ44がベルト41を押圧する方向にプーリアーム43を付勢して、ベルト41の張力を一定に保持するようにしている。
上記のようなベルト伝動装置に使用される油圧式オートテンショナAとして、特許文献1に記載されたものが従来から知られている。この油圧式オートテンショナにおいては、作動油が充填された底付きシリンダの内底面から立ち上がるスリーブ内にロッドの下部をスライド自在に挿入してスリーブ内に圧力室を形成し、ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの底面間にリターンスプリングを組込んでロッドとシリンダを伸長する方向に付勢している。
また、シリンダの上側開口部内にオイルシール等の弾性シールを取付け、その弾性シールの内周をばね座に形成された内筒部の外周面に弾性接触してシリンダとスリーブ間に密閉されたリザーバ室を形成し、そのリザーバ室下部と上記圧力室とを通路で連通し、その通路にチェックバルブを設け、ベルト41からテンションプーリ44およびプーリアーム43を介して油圧式オートテンショナAにシリンダとロッドを収縮させる方向の押込み力が負荷された際に、チェックバルブを閉じ、圧力室内に封入された作動油をスリーブの内径面とロッドの外径面間に形成された微小すきまに流動させ、その流動時の作動油の粘性抵抗により圧力室内に油圧ダンパ力を発生させて上記押込み力を緩衝するようにしている。
ところで、上記従来の油圧式オートテンショナにおいては、上記のように、ベルト41からロッドに負荷される押込み力により圧力室内に封入された作動油をスリーブの内径面とロッドの外径面間に形成された微小すきまに流動させ、その流動により圧力室内に発生する油圧ダンパ力によって上記押込み力を緩衝する構成であり、上記油圧ダンパ力と押込み力はほぼ比例関係にあるため、押込み力が大きくなるにつれて油圧ダンパ力も大きいものとなる。
このため、ベルトが過張力になるのを防止することができず、ベルトの耐久性を低下させるという問題がある。
そのような問題点を解決するため、特許文献2に記載された油圧式オートテンショナにおいては、ロッドに、バルブ嵌合孔と、そのバルブ嵌合孔を介して圧力室とリザーバ室を連通する連通路を形成し、上記バルブ嵌合孔にリリーフバルブを組込み、圧力室の圧力がリリーフバルブの設定圧力を超えた際に、そのリリーフバルブを開放し、圧力室の作動油を連通路からリザーバ室に逃がして、圧力室の圧力の上限値をリリーフバルブの設定圧に規定し、ベルトが過張力になるのを防止するようにしている。
ここで、リリーフバルブは、バルブ嵌合孔の下端部内に弁孔を有するバルブシートを圧入し、そのバルブシート上に弁体を保持するスプリングシートと、バルブスプリングとを設け、上記バルブスプリングによって弁体が弁孔を閉じる方向にスプリングシートを付勢する構成としている。
特開平10−132040号公報 特開2011−27238号公報
ところで、上記特許文献2に記載された油圧式オートテンショナにおいては、リリーフバルブの開放量が大きくなると、バルブシートの上面に設けられた突軸部がバルブ嵌合孔の上壁面に当接し、その当接によって開弁量を規制する構成であるため、上記上壁面に対する突軸部の上面の衝突により、その上面が摩耗し、あるいは、変形して連通路の端部開口を閉塞する懸念があり、リリーフバルブの信頼性を高める上において、改善すべき点が残されている。
また、突軸部は細径であるため、加工が困難であり、製造コストが高くつき、そのコストを低減する上においても改善すべき点が残されている。
この発明の課題は、リリーフバルブの機能が阻害されることのない信頼性の高い油圧式オートテンショナを提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明においては、内部に作動油が充填されたシリンダの底面にスリーブ嵌合孔を設け、そのスリーブ嵌合孔内に下端部が嵌合されたスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入してスリーブ内に圧力室を形成し、前記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの内底面間に、シリンダとロッドを伸長する方向に付勢するリターンスプリングを組込み、前記シリンダとスリーブ間に形成されたリザーバ室の上部開口を閉塞し、前記スリーブとスリーブ嵌合孔の嵌合面間にリザーバ室と前記圧力室を連通する通路を設け、その通路に、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力より高くなると通路を閉じるチェックバルブを設け、前記ロッドには、その下端面で開口するバルブ嵌合孔と、そのバルブ嵌合孔の上部を前記リザーバ室に連通する連通路とを設け、前記バルブ嵌合孔内には、圧力室内の圧力が設定圧を超えると開放して圧力室内の圧力を連通路からリザーバ室に逃がすリリーフバルブを組込み、そのリリーフバルブが、バルブ嵌合孔の下端開口部に圧入されたバルブシートと、そのバルブシートに形成された弁孔をバルブシート上から開閉する球形の弁体と、その弁体をバルブシートに向けて付勢するバルブスプリングとからなる油圧式オートテンショナにおいて、前記バルブ嵌合孔の下端部に前記バルブシートが圧入される大径孔部を設け、前記バルブスプリングと弁体との間に、前記大径孔部の内径面に沿ってスライド可能とされ、その大径孔部の上端に形成された段部に対する当接により停止状態とされて弁体の開放量を規制するシート部材を組込んだ構成を採用したのである。
上記の構成からなる油圧式オートテンショナにおいて、圧力室の圧力が上昇し、その圧力がリリーフバルブの設定圧を超えると、弁体が開放し、圧力室の作動油は弁孔からバルブ嵌合孔内に流れ、連通路からリザーバ室に逃げることになり、圧力室内の圧力はリリーフバルブの設定圧に保持される。
上記のようなリリーフバルブの作動時、シート部材は開放状態とされる弁体で押されて上方に向けてスライドし、大径孔部の上端に形成された段部に当接により停止し、その停止状態に保持されたシート部材によって弁体の開放量が規制されることになる。
このように、弁体は、ロッドに形成された連通路の端部開口から離れた位置で開放量が規制されるため、ロッドに形成された連通路の端部開口が閉塞されるというようなことがなく、リリーフバルブを常に精度よく機能させることができる。
この発明に係る油圧式オートテンショナにおいて、シート部材の下面に弁体の着座部を形成しておくと、弁体の径方向へのずれ動きを防止することができるため、弁孔を弁体によって確実に開閉することができる。この場合、着座部は、テーパ状凹部であってもよく、球面状の凹部であってもよい。また、弁体の球径より小径の孔であってもよい。
また、シート部材の上面に、バルブスプリングの下端部内に嵌合する膨出部を設けておくと、バルブスプリングの下端部を振れ止めすることができるため、バルブスプリングの弾性力をシート部材の軸方向に確実に負荷することができ、シート部材を軸方向に常に円滑にスライドさせることができる。
ここで、シート部材に、その下面側から上面側への作動油の流通を可能とする油通路を形成しておくと、圧力室内の作動油をリザーバ室内にスムーズに逃がすことができ、リリーフバルブの応答性を向上させることができる。この場合、油通路は、切欠部であってもよく、シート部材の上下面に貫通する長孔や円形孔等からなる貫通孔であってもよい。
また、シート部材の外周に大径孔部の内径面で案内される下向きのガイド片を設けておくと、シート部材の傾きを抑制することができるため、シート部材を大径孔部の内径面に沿って円滑にスライドさせることができる。
上記シート部材は、金属板をプレス成形したものであってもよく、樹脂成形したものであってもよい。
金属板のプレス成形によってシート部材を形成する場合において、シート部材の外周に、下向きに90°以上折り曲げられて、先端部が弁体の外周球面と微小な間隙を保って対向する複数の保持片を設けておくと、弁体の径方向へのずれ動きを防止することができるため、弁体によって弁孔を精度よく開閉することができる。
金属板のプレス成形によってシート部材を形成する場合において、軟窒化処理や浸炭窒化処理等の表面硬化処理を施してシート部材の硬度を高め、耐久性を向上させるのが好ましい。
この発明においては、上記のように、弁体とバルブスプリング間にシート部材を組込み、そのシート部材を大径孔部の上端に形成された段部に対する当接により停止させて弁体の開放量を規制したことにより、弁体の開放量の規制位置がロッドに形成された連通路から離れた位置であるため、上記連通路の端部開口が閉塞されるという懸念がなくなり、リリーフバルブを常に精度よく機能させることができ、信頼性の向上を図ることができる。
また、シート部材はプレス成形や樹脂成形で簡単に形成することができるため、コストの安い油圧式オートテンショナを提供することができる。
この発明に係る油圧式オートテンショナの実施の形態を示す縦断正面図 図1のリリーフバルブの組込み部を拡大して示す断面図 図2のIII−III線に沿った断面図 シート部材の他の例を示す断面図 図4のV−V線に沿った断面図 シート部材のさらに他の例を示す断面図 図6のVII−VII線に沿った断面図 シート部材のさらに他の例を示す断面図 図8のIX−IX線に沿った断面図 シート部材のさらに他の例を示す断面図 図10のXI−XI線に沿った断面図 シート部材のさらに他の例を示す断面図 (a)乃至(c)は、ロッドに形成される連通路の他の例を示す断面図 補機駆動用ベルトの張力調整装置を示す正面図
以下、この発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図1に示すように、シリンダ1は下部が閉塞し、その閉塞端部にエンジンブロックに回転自在に連結される連結片2が設けられている。
シリンダ1の底面には、スリーブ嵌合孔3が設けられ、そのスリーブ嵌合孔3内にスリーブ4の下端部が圧入されている。スリーブ4内にはロッド5の下部がスライド自在に挿入され、そのロッド5の挿入によって、スリーブ4内に圧力室6が設けられている。
ロッド5のシリンダ1の外部に位置する上端部にはばね座7が固定され、そのばね座7とシリンダ1の底面間に組込まれたリターンスプリング8は、シリンダ1とロッド5が相対的に伸長する方向に付勢している。
ばね座7の上端には図14に示すプーリアーム43に対して連結される連結片9が設けられている。また、ばね座7には、リターンスプリング8の上部を覆う内筒部10と、シリンダ1の上部外周を覆う外筒部11とが同軸上に設けられている。
シリンダ1の上側開口部内にはオイルシール等の弾性シール12が取付けられ、その弾性シール12の内周は内筒部10の外周面に弾性接触して、シリンダ1の上側開口を閉塞し、シリンダ1の内部に充填された作動油の外部への漏洩を防止している。
上記弾性シール12の取付けにより、シリンダ1とスリーブ4との間に密閉されたリザーバ室13が形成される。リザーバ室13と圧力室6は、スリーブ嵌合孔3とスリーブ4の嵌合面間に形成された通路14で連通し、その通路14の圧力室6側の端部に設けられたチェックバルブ15は、圧力室6内の圧力がリザーバ室13内の圧力より高くなると、通路14を閉鎖するようになっている。
ロッド5には、その下端面で開口するバルブ嵌合孔16と、そのバルブ嵌合孔16の上部をリザーバ室13に連通するT字形の連通路17とが形成され、上記バルブ嵌合孔16内にリリーフバルブ20が組み込まれている。
図2に示すように、リリーフバルブ20は、バルブ嵌合孔16の下部に形成された大径孔部16a内に圧入されたバルブシート21と、そのバルブシート21に形成された弁孔22をバルブ嵌合孔16内から開閉する球形の弁体23と、その弁体23を弁孔22に向けて付勢するバルブスプリング24からなり、上記バルブシート21の上面にはテーパ状のシート面25が形成されている。
上記リリーフバルブ20は、バルブスプリング24の弾性力を設定圧力とし、圧力室6内の圧力がその設定圧力を超えると、弁体23がシート面25から離反して弁孔22を開放するようになっている。
弁孔22の下端部には絞り部としてのオリフィス26が形成され、このオリフィス26は、弁体23が開放した際に圧力室6内の作動油がバルブ嵌合孔16内に瞬時に流出して圧力室6内の圧力が急激に低下するのを防止している。
リリーフバルブ20の弁体23は、開弁量規制手段30によって開度が0.2〜2.0mmの範囲に規制されている。開弁量規制手段30は、弁体23とバルブスプリング24との間に板状のシート部材31を組込み、そのシート部材31をバルブ嵌合孔16の大径孔部16a内でスライド自在とし、その大径孔部16aの上端に形成された段部16bに対する当接により停止状態とされる上記シート部材31で弁体23の開放量aを規制している。
ここで、シート部材31には、図2および図3に示すように、切欠部からなる複数の油通路32が外周の周方向に間隔をおいて形成されている。油通路32のそれぞれは、バルブ嵌合孔16の大径孔部16aを除く位置での断面積の1〜30%程度の大きさとされている。また、シート部材31の下面には弁体23の着座部33が形成されている。着座部33として、ここでは、テーパ状の凹部が示されている。
シート部材31は、鋼板のプレス成形品であってもよく、合成樹脂の成形品であってもよい。板厚は、形成材料や、強度、スライド案内性等を考慮して適宜に決定し、0.3〜5mmの範囲とするのが好ましい。
鋼板のプレス成形によってシート部材31を形成する場合には、成形後、表面硬化処理を施して硬度を高めるようにする。表面硬化処理としては、軟窒化処理や浸炭窒化処理を採用することができる。
シート部材31を樹脂成形品とする場合は、強度的に優れた樹脂を採用する。そのような樹脂とし、ガラス繊維強化ポリアミドや炭素繊維強化ポリアミドを採用することができる。
実施の形態で示す油圧式オートテンショナは上記の構成からなり、図14に示す補機駆動用ベルト41の張力調整に際しては、シリンダ1の閉塞端に設けた連結片2をエンジンブロックに連結し、かつ、ばね座7の連結片9をプーリアーム43に連結して、そのプーリアーム43に調整力を付与する。
上記のようなベルト41の張力調整状態において、補機の負荷変動等によってベルト41の張力が変化し、そのベルト41の張力が弱くなると、リターンスプリング8の押圧によりシリンダ1とロッド5が伸長する方向に相対移動してベルト41の弛みを吸収する。
ここで、シリンダ1とロッド5が伸長する方向に相対移動するとき、圧力室6内の圧力はリザーバ室13内の圧力より低くなるため、チェックバルブ15が通路14を開放する。このため、リザーバ室13内の作動油は通路14から圧力室6内にスムーズに流れ、シリンダ1とロッド5は伸長する方向にスムーズに相対移動してベルト41の弛みを直ちに吸収する。
一方、ベルト41の張力が強くなると、ベルト41から油圧式オートテンショナのシリンダ1とロッド5を収縮させる方向の押込み力が負荷される。このとき、圧力室6内の圧力はリザーバ室13内の圧力より高くなるため、チェックバルブ15は通路14を閉じる。
また、圧力室6内の作動油はスリーブ4の内径面とロッド5の外径面間に形成された微小すきま27に流れてリザーバ室13内に流入し、上記微小すきま27に流れる作動油の粘性抵抗によって圧力室6内に油圧ダンパ力が発生し、その油圧ダンパ力によって、油圧式オートテンショナに負荷される上記押込み力が緩衝されると共に、シリンダ1とロッド5は、押込み力とリターンスプリング8の弾性力とが釣り合う位置まで収縮する方向にゆっくりと相対移動する。
ベルト41の張力が強く、圧力室6内の圧力がリリーフバルブ20の設定圧力を超えると、弁体23が開放し、圧力室6の作動油は弁孔22からバルブ嵌合孔16内に流れ、連通路17からリザーバ室13に逃げることになり、圧力室6内の圧力はリリーフバルブ20の設定圧に保持される。
ここで、リリーフバルブ20の開放により、圧力室6内の作動油がリザーバ室13内に瞬時に流動すると、圧力室6内の圧力が急激に低下して、油圧ダンパ不良が発生することになる。実施の形態では、弁孔22の下端部にオリフィス26を形成しているため、圧力室6内の作動油がそのオリフィス26を通過する際、その通油量が規制されることになる。その通油量の規制によって圧力室6内の急激な圧力低下が抑制され、油圧ダンパ不良が発生するのが防止される。
上記のようなリリーフバルブ20の作動時、シート部材31は開放状態とされる弁体23で押されて上方に向けてスライドし、大径孔部16aの上端に形成された段部16bに当接すると停止する。その停止状態に保持されたシート部材31によって弁体23の開放量が規制されることになる。
このように、弁体23は、連通路17の端部開口から離れた位置で開放量が規制されるため、連通路17の端部開口が閉塞されるという懸念は全くない。したがって、リリーフバルブ20を常に精度よく機能させることができる。
図2に示すように、シート部材31の下面に弁体23の着座部33を形成しておくと、弁体23の径方向へのずれ動きを防止することができるため、弁体23によって弁孔22を確実に開閉することができる。
図2では、油通路32として切欠部からなるものを示し、また、着座部33としてテーパ状凹部からなるものを示したが、油通路32や着座部33は、これに限定されるものではない。
図4乃至図12は、油通路32および着座部33を有するシート部材31の他の例を示す。図4および図5では、弁体23の球径より小径の孔を着座部33としている。
図6および図7では、弁体23の球径より小径の孔を着座部33とし、その着座部33から放射状に延びる長孔状の貫通孔を油通路32としている。
図8乃至図12では、弁体23の外周に沿う球面状凹部を着座部33としている。ここで、図8乃至図12では、シート部材31を鋼板のプレス成形品とし、そのシート部材31の下面からの押圧により球面状凹部からなる着座部33を成形し、その成形と同時にシート部材31の上面に膨出部34を設けている。
上記のように、シート部材31の上面に膨出部34を設けると、その膨出部34はバルブスプリング24の下端部内に嵌合して、下端部を振れ止めするため、バルブスプリング24の弾性力はシート部材31の軸方向に確実に負荷されることになり、シート部材31を軸方向に常に円滑にスライドさせることができる。
図10に示すように、シート部材31の外周から下向きに円弧状のガイド片35を曲げ成形しておくと、大径孔部16aの内径面でそのガイド片35をスライド自在に案内することができるため、シート部材31を大径孔部16aの内径面に沿って円滑にスライドさせることができる。
また、図12に示すように、シート部材31の外周に、下向きに90°以上折り曲げられて、先端部が弁体23の外周球面と微小な間隙を保って対向する複数の保持片36を曲げ成形すると、その複数の保持片36で弁体23の径方向へのずれ動き防止することができるため、弁体23によって弁孔22を精度よく開閉することができる。
図1および図2では、ロッド5に形成された連通路17を、軸方向通路と径方向通路とで形成されるT字状としたが、連通路17は、T字状に限定されるものではない。例えば、図13(a)に示すように、軸方向通路の上端に半径方向通路を連通させたL字状のものであってもよく、あるいは、図13(b)に示すように、ロッド5の外周に形成されたV溝18の下側テーパ面の一部からバルブ嵌合孔16の上壁面中央部に至る傾斜状のものであってもよい。さらに、図13(c)に示すように、軸方向通路と、その軸方向通路の上端から斜め下向きに延びる傾斜状通路とからなる逆レ字状のものであってもよい。
1 シリンダ
3 スリーブ嵌合孔
4 スリーブ
5 ロッド
6 圧力室
7 ばね座
8 リターンスプリング
13 リザーバ室
14 通路
15 チェックバルブ
16 バルブ嵌合孔
16a 大径孔部
16b 段部
17 連通路
20 リリーフバルブ
21 バルブシート
22 弁孔
23 弁体
24 バルブスプリング
31 シート部材
32 油通路
33 着座部
35 ガイド片
36 保持片

Claims (12)

  1. 内部に作動油が充填されたシリンダの底面にスリーブ嵌合孔を設け、そのスリーブ嵌合孔内に下端部が嵌合されたスリーブ内にロッドの下端部を摺動自在に挿入してスリーブ内に圧力室を形成し、前記ロッドの上部に設けられたばね座とシリンダの内底面間に、シリンダとロッドを伸長する方向に付勢するリターンスプリングを組込み、前記シリンダとスリーブ間に形成されたリザーバ室の上部開口を閉塞し、前記スリーブとスリーブ嵌合孔の嵌合面間にリザーバ室と前記圧力室を連通する通路を設け、その通路に、圧力室の圧力がリザーバ室の圧力より高くなると通路を閉じるチェックバルブを設け、前記ロッドには、その下端面で開口するバルブ嵌合孔と、そのバルブ嵌合孔の上部を前記リザーバ室に連通する連通路とを設け、前記バルブ嵌合孔内には、圧力室内の圧力が設定圧を超えると開放して圧力室内の圧力を連通路からリザーバ室に逃がすリリーフバルブを組込み、そのリリーフバルブが、バルブ嵌合孔の下端開口部に圧入されたバルブシートと、そのバルブシートに形成された弁孔をバルブシート上から開閉する球形の弁体と、その弁体をバルブシートに向けて付勢するバルブスプリングとからなる油圧式オートテンショナにおいて、
    前記バルブ嵌合孔の下端部に前記バルブシートが圧入される大径孔部を設け、前記バルブスプリングと弁体との間に、前記大径孔部の内径面に沿ってスライド可能とされ、その大径孔部の上端に形成された段部に対する当接により停止状態とされて弁体の開放量を規制するシート部材を組込んだことを特徴とする油圧式オートテンショナ。
  2. 前記シート部材が、弁体と対向する下面に、その弁体の着座部を有してなる請求項1に記載の油圧式オートテンショナ。
  3. 前記着座部が、テーパ状又は球面状の凹部からなる請求項2に記載の油圧式オートテンショナ。
  4. 前記着座部が、前記弁体の球径より小径の孔からなる請求項2に記載の油圧式オートテンショナ。
  5. 前記シート部材の上面に、前記バルブスプリングの下端部内に嵌合して、その下端部を振れ止めする膨出部を設けた請求項1乃至4のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
  6. 前記シート部材が、その下面側から上面側への作動油の流通を可能とする油通路を有してなる請求項1乃至5のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
  7. 前記油通路が、シート部材の外周に形成された切欠部からなる請求項6に記載の油圧式オートテンショナ。
  8. 前記油通路が、前記シート部材の上下面に貫通する貫通孔からなる請求項6に記載の油圧式オートテンショナ。
  9. 前記シート部材が、前記大径孔部の内径面で案内される下向きのガイド片を外周に有してなる請求項1乃至8のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
  10. 前記シート部材が、プレス成形可能な金属板からなる請求項1乃至9のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
  11. 前記シート部材が、下向きに90°以上折り曲げられて先端部が前記弁体の外周球面と微小な間隙を保って対向する複数の保持片を外周に有してなる請求項10に記載の油圧式オートテンショナ。
  12. 前記弁体の開度が、0.2〜2.0mmの範囲とされた請求項1乃至11のいずれかの項に記載の油圧式オートテンショナ。
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