JP4084473B2 - 油除去装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、台所等からの雑排水の中に含まれた油等を除去する油除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の油除去装置としては、例えば、一側部に流入口を形成するとともに他側部に流出口を形成しかつ上部に蓋体にて開閉される掃除口を形成しかつ内部に掃除前の状態で油と水とを比重差に基づいて互いに分離させて貯溜する貯溜室を形成した有底円筒状の分離桝本体を備え、この分離桝本体の内部一側には前記流入口から流入した雑排水から夾雑物を分離して溜める夾雑物溜め体を配設するとともに、前記分離桝本体の内部他側には一端部に前記貯溜室における前記流出口より下方位置で開口する開口部を形成しかつ他端部に前記流出口に液密に接続する接続口部を形成して前記貯溜室に貯溜した水を前記流出口から流出させる水流出口体を配設した構成が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の油除去装置の構成では、分離桝本体の掃除時に使用する柄杓等の油取出し用具につき、この油取出し用具を収容する用具収容部が分離桝本体の内部等に形成されていないので、別の場所に収容スペースを確保しなければならず、その収容スペースの確保に困る問題があった。
【0004】
また、分離桝本体の掃除時には、油取出し用具を別の場所にまで取りに行ったり、探したりしなければならず、分離桝本体の掃除作業性が悪い問題もある。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、油取出し用具の収容スペースの確保に困ることを防止でき、しかも、分離桝本体の掃除作業性を向上できる油除去装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の油除去装置は、一側部に流入口を形成するとともに他側部に流出口を形成しかつ上部に蓋体にて開閉される掃除口を形成しかつ内部に掃除前の状態で油と水とを比重差に基づいて互いに分離させて貯溜する貯溜室を形成した分離桝本体と、この分離桝本体の内部に配設され、前記流入口から流入した雑排水から夾雑物を分離して溜める夾雑物溜め体と、前記分離桝本体の内部に配設され、一端部に前記貯溜室における前記流出口より下方位置で開口する開口部が形成されかつ他端部に前記流出口に液密に接続する接続口部が形成され前記貯溜室に貯溜した水を前記流出口から流出させる水流出口体とを具備した油除去装置において、前記分離桝本体の内部に、前記貯溜室に貯溜した油を取り出すための油取出し用具を収容する用具収容部を形成したものである。
【0007】
そして、分離桝本体の内部に、油取出し用具を収容する用具収容部が形成されているので、別の場所に油取出し用具の収容スペースを確保する必要がなく、収容スペースの確保に困らない。また、分離桝本体の掃除時には、油取出し用具が分離桝本体と同じ場所に存在するので、油取出し用具を別の場所にまで取りに行く必要がない。
【0008】
請求項2記載の油除去装置は、一側部に流入口を形成するとともに他側部に流出口を形成しかつ上部に蓋体にて開閉される掃除口を形成しかつ内部に掃除前の状態で油と水とを比重差に基づいて互いに分離させて貯溜する貯溜室を形成した分離桝本体と、この分離桝本体の内部に配設され、前記流入口から流入した雑排水から夾雑物を分離して溜める夾雑物溜め体と、前記分離桝本体の内部に配設され、一端部に前記貯溜室における前記流出口より下方位置で開口する開口部が形成されかつ他端部に前記流出口に液密に接続する接続口部が形成され前記貯溜室に貯溜した水を前記流出口から流出させる水流出口体とを具備した油除去装置において、前記分離桝本体の側方における近傍位置に、上部に容器体用蓋体にて開閉される開閉口を形成しかつ内部に前記貯溜室に貯溜した油を取り出すための油取出し用具を収容する用具収容部を形成した容器体を配設したものである。
【0009】
そして、分離桝本体の側方における近傍位置に、油取出し用具を収容する用具収容部を内部に形成した容器体が配設されているので、別の場所に油取出し用具の収容スペースを確保する必要がなく、収容スペースの確保に困らない。また、分離桝本体の掃除時には、油取出し用具が分離桝本体と同じ場所に存在するので、油取出し用具を別の場所にまで取りに行く必要がない。
【0010】
請求項3記載の油除去装置は、請求項1または2記載の油除去装置において、油取出し用具は柄杓でかつ用具収容部は柄杓収容部であり、この柄杓収容部の上部に前記柄杓を引っ掛ける柄杓掛け用フック部を設けたものである。
【0011】
そして、柄杓収容部の上部に柄杓掛け用フック部が設けられているので、柄杓を柄杓掛け用フック部に引っ掛けることで確実かつ簡単に収容できる。
【0012】
請求項4記載の油除去装置は、請求項3記載の油除去装置において、柄杓の柄部を長さ調節可能に形成したものである。
【0013】
そして、柄杓の柄部が長さ調節可能に形成されているので、柄杓収容部への収容時には柄部を短くすることで柄杓を確実に収容でき、分離桝本体の掃除時には柄部を長くすることで柄杓で確実に油を掬うことができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の油除去装置の第1の実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0015】
図2において、1は宅地で、この宅地1内には個人住宅、小規模集団住宅等の建物2が建てられており、この建物2は宅地1の境界壁3にて囲まれている。
【0016】
また、この建物2内の台所4には流し台5が設置されており、この流し台5からの雑排水は、宅地1内における建物2と境界壁3との隙間の地表面7下に埋設された排水管8を流れつつ、その途中で油除去装置10、排水桝11を通って、宅地1外における公道下に埋設された図示しない下水本管に排出されるようになっている。
【0017】
そして、この油除去装置10は、前記台所4の流し台5からの雑排水の中に含まれた油、夾雑物等を除去するためのもので、図1に示すように、分離桝本体13、蓋体14、夾雑物溜め体15および水流出口体としてのエルボ体16を備えている。
【0018】
この分離桝本体13は、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂にて上下面を開口した略円筒状に成形され、底部は底板部材20にて閉塞され、一側部には略円筒状の流入口21が内方に向って突出形成されているとともに、他側部には略円筒状の流出口22が内方に向って前記流入口21より略下方に位置して突出形成されている。そして、これら流入口21および流出口22のそれぞれの内周側には前記排水管8が液密に接続されている。また、この分離桝本体13の上部には略円筒状の掃除口23が形成され、この掃除口23は前記蓋体14にて開閉自在に閉鎖されている。
【0019】
さらに、この分離桝本体13の内部下側には掃除前の状態で油Oと水Wとを比重差に基づいて互いに分離させて貯溜した貯溜室24が形成され、内部上側には用具収容部である柄杓収容部26が形成されている。そして、この柄杓収容部26には貯溜室24に貯溜された油Oを取り出すための油取出し用具である柄杓25が収容されている。なお、この貯溜室24は、掃除後の状態で所定量の水Wを常時貯溜するものである。
【0020】
また、前記柄杓25は、柄部25a を有し、この柄部25a の先端には油Oを掬う円形曲面状でかつネット状の掬い部25b が固着されている。
【0021】
そして、この柄杓25の柄部25a は、折り畳み自在、或いは伸縮自在の構造で長さ調節可能に形成されている。すなわち、この柄部25a は、例えば、図3および図4(a) ,(b) に示すように、基端側部材27、先端側部材28、およびこれら基端側部材27と先端側部材28とを連結した連結部材29を備えている。
【0022】
この基端側部材27は、細長板状に成形され、前面先端にはストッパ部27a が前方に向って一体に突出形成され、基端には四角状のリング30が固着されている。また、前記先端側部材28は、細長板状に成形され、後面基端にはストッパ部28a が後方に向って一体に突出形成され、先端には前記掬い部25b の枠部材が固着されている。さらに、前記連結部材29は、四角パイプ状に成形されており、内部には前記基端側部材27および前記先端側部材28が互いに重なり合った状態で摺動自在に嵌挿され、それぞれの前記ストッパ部27a ,28a が柄部25a を最も長くした状態で連結部材29の両端面に当接して係止されている。
【0023】
そして、この柄部25a を最も長くした状態から、基端側部材27を先端側部材28および連結部材29に対して柄部25a の先端側に向けて摺動させ、または、先端側部材28を基端側部材27および連結部材29に対して柄部25a の基端側に向けて摺動させ、或いは、基端側部材27および先端側部材28をともに連結部材29に対して摺動させ、その摺動させた状態を摩擦力で維持して、柄部25a を短くできるようになっている。なお、前記ストッパ部27a ,28a のいずれか一方を連結部材29の端面に固定した構成としてもよい。
【0024】
また、前記蓋体14は、前記掃除口23の外周側に下部を嵌着した合成樹脂製で略円筒状の蓋受け体31を有し、この蓋受け体31の上部の内周側には合成樹脂或いは金属にて略円形板状に成形された蓋本体32が着脱自在に装着されている。さらに、この蓋受け体31の上下方向の中間部の内周面には突起部33が一体的に突出形成され、この突起部33には略S字形状のフック金具34が取り付けられており、これら突起部33およびフック金具34にて柄杓収容部26の上部における柄杓掛け用フック部35が構成され、この柄杓掛け用フック部35に前記柄杓25の柄部25a が引っ掛けられている。なお、この蓋本体32の上面は地表面7と略同一面となっている。
【0025】
さらに、前記夾雑物溜め体15は、前記分離桝本体13の前記流入口21から流入した雑排水から夾雑物のみを分離して溜めるもので、金属等にて略有底筒状に成形され、所定寸法の多数の網目が全体にわたって形成されている。そして、この夾雑物溜め体15は分離桝本体13の内部一側に配設され、分離桝本体13の上端部内周面に突設した溜め体掛け用フック部41に引っ掛けられており、この夾雑物溜め体15の内部には前記流入口21の先端が導入されている。
【0026】
また、前記エルボ体16は、合成樹脂等にて途中で折れ曲がった略筒状に成形され、一端部には前記貯溜室24における流出口22より下方位置で開口してその貯溜室24の水W中に常時水没した状態にある開口部43が形成され、他端部には前記流出口22に液密に接続した略円筒状の接続口部44が形成されている。そして、このエルボ体16にて、排水時に前記貯溜室24の水Wが流出口22から自然に流出されつつ、悪臭が遮断されるようになっている。
【0027】
次に、上記第1の実施の形態の作用を説明する。
【0028】
台所4の流し台5からの雑排水に油O、夾雑物が含まれることがあるが、この油O、夾雑物は油除去装置10にて除去されるので、排水管8から排水桝11等を経て下水本管に排出されない。
【0029】
すなわち、油O、夾雑物を含む雑排水が分離桝本体13の流入口21から流入すると、夾雑物は夾雑物溜め体15にて雑排水から分離されて、この夾雑物溜め体15の内部に溜められる。また、油Oは水Wより軽く水Wの上方に移動するので、油Oは流出口22から流出することなく、図1に示すように、貯溜室24の上部に貯溜される。なお、水Wはエルボ体16を経て流出口22から排水として流出されて、排水管8を流れていく。
【0030】
そこで、この油O、夾雑物を取り出すために、定期的に分離桝本体13を掃除しなければならない。
【0031】
そして、この掃除時において、油Oを取り出すに当っては、蓋本体32を蓋受け体31から取り外すことにより掃除口23を開口状態とし、続いて、柄杓掛け用フック部35に引っ掛けられた柄杓25を手に取り、必要に応じて柄部25a の長さを調節してから、この柄杓25の掬い部25b で油Oを掬い、この掬った油Oは必要に応じて容器等を用いて適宜に処理する。したがって、柄杓25は分離桝本体13と同じ場所に存在するので、柄杓25を別の場所にまで取りに行く必要がなく、また、柄杓25を探す必要もない。
【0032】
また、使用後の柄杓25は、柄部25a を短くしてから、再び柄杓掛け用フック部35に引っ掛けて、分離桝本体13の柄杓収容部26に収容する。したがって、別の場所に柄杓25の収容スペースを確保する必要がなく、収容スペースの確保に困ってしまう事態は生じない。
【0033】
このようにして、上記第1の実施の形態によれば、分離桝本体13の内部に、柄杓25を収容する柄杓収容部26を形成するので、別の場所に柄杓25の収容スペースを確保することを要せず、収容スペースの確保に困ることを防止できる。
【0034】
また、柄杓25が分離桝本体13と同じ場所にまちがいなく存在するので、柄杓25を別の場所にまで取りに行くこと、柄杓25を探すこと等を要せず、分離桝本体13の掃除作業性を向上できる。
【0035】
さらに、柄杓収容部26の上部に柄杓掛け用フック部35を設けるので、柄杓25を柄杓掛け用フック部35に引っ掛けることで確実かつ簡単に収容できる。
【0036】
また、柄杓25の柄部25a を長さ調節可能に形成するので、柄杓収容部26への収容時には柄部25a を短くすることで柄杓25を確実に収容でき、分離桝本体13の掃除時には必要に応じて柄部25a を長くすることで柄杓25で確実に油Oを掬うことができる。
【0037】
なお、上記第1の実施の形態においては、油取出し用具は柄杓25で、かつ、用具収容部は柄杓収容部26である構成について説明したが、例えば、図5に示すように、油取出し用具は柄杓25および上面を開口した有底筒状の容器51で、かつ、用具収容部は容器収容部を兼ねた柄杓収容部52である構成でもよい。なお、この容器51は図示しない保持部にて蓋体14等に保持されている。
【0038】
そして、この構成によれば、分離桝本体13の内部に柄杓25および容器51を収容する容器収容部を兼ねた柄杓収容部52を形成するので、別の場所に柄杓25および容器51の収容スペースを確保することを要せず、その収容スペースの確保に困ることを防止できる。また、柄杓25および容器51が分離桝本体13と同じ場所にまちがいなく存在するので、柄杓25および容器51を別の場所にまで取りに行くこと、探すこと等を要せず、かつ、柄杓25で掬った油Oを容器51に入れて所定の場所まで確実に運ぶことができ、全体として分離桝本体13の掃除作業性を向上できる。
【0039】
また、上記第1の実施の形態においては、柄杓掛け用フック部35は、蓋体14の蓋受け体31の内周面に突起部33を形成しこの突起部33にフック金具34を取り付けた構成について説明したが、例えば、蓋体14の蓋本体32の下面に突起部33を形成しこの突起部33にフック金具34を取り付けた構成、或いは分離桝本体13の上端部内周面に突起部33を形成しこの突起部33にフック金具34を取り付けた構成等でもよい。
【0040】
次に、本発明の油除去装置の第2の実施の形態の構成を図面を参照して説明する。なお、上記第1の実施の形態と略同一の構造部分については、同一符号を付して説明する。
【0041】
図6において、宅地1内には個人住宅、小規模集団住宅等の建物2が建てられており、この建物2は宅地1の境界壁3にて囲まれている。また、この建物2内の台所4には流し台5が設置されており、この流し台5からの雑排水は、宅地1内における建物2と境界壁3との隙間の地表面7下に埋設された排水管8を流れつつ、その途中で油除去装置60、排水桝11を通って、宅地1外における公道下に埋設された図示しない下水本管に排出されるようになっている。
【0042】
そして、この油除去装置60は、前記台所4の流し台5からの雑排水の中に含まれた油、夾雑物等を除去するためのもので、分離桝本体13a 、蓋体14a 、夾雑物溜め体15および水流出口体としてのエルボ体16を備えている。
【0043】
すなわち、この油除去装置60は、一側部に流入口21を形成するとともに他側部に流出口22を前記流入口21より略下方に位置させて形成しかつ上部に蓋体14a にて開閉される掃除口23を形成しかつ内部下側に掃除前の状態で油Oと水Wとを比重差に基づいて互いに分離させて貯溜する貯溜室24を形成した有底円筒状の分離桝本体13a を備え、この分離桝本体13a の内部一側には前記流入口21から流入した雑排水から夾雑物を分離して溜める夾雑物溜め体15を配設するとともに、前記分離桝本体13a の内部他側には一端部に前記貯溜室24における前記流出口22より下方位置で開口する開口部43を形成しかつ他端部に前記流出口22に液密に接続する接続口部44を形成して前記貯溜室24に貯溜した水Wを前記流出口22から流出させるエルボ体16を配設している。なお、この分離桝本体13a は上記第1の実施の形態における分離桝本体13と比較して用具収容部26,52が形成していない点で異なり、また、この蓋体14a は上記第1の実施の形態における蓋体14と比較して柄杓掛け用フック部35を形成していない点で異なっている。
【0044】
一方、この油除去装置60は、前記分離桝本体13a の側方における近傍位置に配設された容器体61を備えている。
【0045】
この容器体61は、図7に示すように、塩化ビニル樹脂等の合成樹脂にて上下面を開口した略細長円筒状に成形され、底部は水抜き用孔62を多数形成した底板部材63にて閉塞されており、内部には全体にわたって用具収容部である柄杓収容部66が形成され、この柄杓収容部66には貯溜室24に貯溜された油Oを取り出すための油取出し用具である柄杓65が収容されている。この柄杓65は柄部65a を有し、この柄部65a の先端には油Oを掬う円形曲面状でかつネット状の掬い部65b が形成されている。
【0046】
また、この容器体61の上部には略円筒状の開閉口68が形成され、この開閉口68は容器体用蓋体70にて開閉自在に閉鎖されている。
【0047】
そして、この容器体用蓋体70は、前記開閉口68の内周側に下部を嵌着した合成樹脂製で略円筒状の蓋受け体71を有しており、この蓋受け体71の外周面は前記開閉口68の外周面と同一面となっている。
【0048】
また、この蓋受け体71の上下方向の中間部の内周面には突起部73が一体的に突出形成され、この突起部73には略S字形状のフック金具74が取り付けられており、これら突起部73およびフック金具74にて柄杓収容部66の上部における柄杓掛け用フック部75が構成され、この柄杓掛け用フック部75に前記柄杓65の柄部65a が引っ掛けられている。
【0049】
さらに、この蓋受け体71の上部の内周面には本体受け段部77が環状に形成され、この本体受け段部77には合成樹脂或いは金属にて略円形板状に成形された蓋本体78が着脱自在に装着されており、この蓋本体78と前記蓋受け体71との間にはゴムリング等の弾性リング79が介在されている。なお、この蓋本体78の上面は地表面7と略同一面となっている。
【0050】
次に、上記第2の実施の形態の作用を説明する。
【0051】
油O、夾雑物を含む雑排水が分離桝本体13a の流入口21から流入すると、夾雑物は夾雑物溜め体15にて雑排水から分離されて、この夾雑物溜め体15の内部に溜められる。また、油Oは水Wより軽く水Wの上方に移動するので、油Oは流出口22から流出することなく、貯溜室24の上部に貯溜される。そこで、この油O、夾雑物を取り出すために、定期的に分離桝本体13a を掃除しなければならない。
【0052】
そして、この掃除時において、油Oを取り出すに当っては、蓋体14a の蓋本体32を蓋受け体31から取り外すことにより掃除口23を開口状態とし、その一方で、容器体用蓋体70の蓋本体78を蓋受け体71から取り外すことにより開閉口68を開口状態とし、続いて、柄杓掛け用フック部75に引っ掛けられた柄杓65を手に取って、この柄杓65の掬い部65b で油Oを掬い、この掬った油Oは必要に応じて容器等を用いて適宜に処理する。したがって、柄杓65は分離桝本体13a と同じ場所に存在するので、柄杓65を別の場所にまで取りに行く必要がなく、また、柄杓65を探す必要もない。
【0053】
また、使用後の柄杓65は、再び柄杓掛け用フック部75に引っ掛けて、容器体61の柄杓収容部66に収容する。したがって、別の場所に柄杓65の収容スペースを確保する必要がなく、収容スペースの確保に困ってしまう事態は生じない。
【0054】
このようにして、上記第2の実施の形態によれば、分離桝本体13a の側方における近傍位置に、柄杓65を収容する柄杓収容部66を内部に形成した容器体61を配設するので、別の場所に柄杓65の収容スペースを確保することを要せず、収容スペースの確保に困ることを防止できる。
【0055】
また、柄杓65が分離桝本体13a と同じ場所にまちがいなく存在するので、柄杓65を別の場所にまで取りに行くこと、柄杓65を探すこと等を要せず、分離桝本体13a の掃除作業性を向上できる。
【0056】
さらに、柄杓収容部66の上部に柄杓掛け用フック部75を設けるので、柄杓65を引っ掛けることで確実かつ簡単に収容できる。
【0057】
なお、上記第2の実施の形態においては、油取出し用具は柄杓65で、かつ、用具収容部は柄杓収容部66である構成について説明したが、例えば、図8に示すように、油取出し用具は柄杓65および上面を開口した有底筒状の容器81で、かつ、用具収容部は容器収容部を兼ねた柄杓収容部82である構成でもよい。
【0058】
そして、この構成によれば、分離桝本体13a の側方における近傍位置に、柄杓65および容器81を収容する容器収容部を兼ねた柄杓収容部82を形成した容器体61を配設するので、別の場所に柄杓65および容器81の収容スペースを確保することを要せず、その収容スペースの確保に困ることを防止できる。また、柄杓65および容器81が分離桝本体13a と同じ場所にまちがいなく存在するので、柄杓65および容器81を別の場所にまで取りに行くこと、探すこと等を要せず、かつ、柄杓65で掬った油Oを容器81に入れて所定の場所まで確実に運ぶことができ、全体として分離桝本体13a の掃除作業性を向上できる。
【0059】
また、上記第2の実施の形態においては、柄杓掛け用フック部75は、容器体用蓋体70の蓋受け体71の内周面に突起部73を形成しこの突起部73にフック金具74を取り付けた構成について説明したが、例えば、容器体用蓋体70の蓋本体78の下面に突起部73を形成しこの突起部73にフック金具74を取り付けた構成、或いは容器体61の上端部内周面に突起部73を形成しこの突起部73にフック金具74を取り付けた構成等でもよい。
【0060】
さらに、柄杓65の柄部65a は、柄杓収容部66への収容時には柄部65a を短くすることで柄杓65を確実に収容でき、分離桝本体13a の掃除時には柄部65a を長くすることで柄杓65で確実に油Oを掬うことができるように、長さ調節可能に形成した構成としてもよい。すなわち、柄部65a は、例えば、上記第1の実施の形態における図3および図4(a) ,(b) に示す柄部25a と同一の構成としてもよい。
【0061】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、分離桝本体の内部に油取出し用具を収容する用具収容部を形成するので、別の場所に油取出し用具の収容スペースを確保することを要せず、収容スペースの確保に困ることを防止でき、しかも、油取出し用具が分離桝本体と同じ場所に存在するので、油取出し用具を別の場所にまで取りに行くこと等を要せず、分離桝本体の掃除作業性を向上できる。
【0062】
請求項2記載の発明によれば、分離桝本体の側方における近傍位置に油取出し用具を収容する用具収容部を内部に形成した容器体を配設するので、別の場所に油取出し用具の収容スペースを確保することを要せず、収容スペースの確保に困ることを防止でき、しかも、油取出し用具が分離桝本体と同じ場所に存在するので、油取出し用具を別の場所にまで取りに行くこと等を要せず、分離桝本体の掃除作業性を向上できる。
【0063】
請求項3記載の発明によれば、柄杓収容部の上部に柄杓掛け用フック部を設けるので、柄杓を柄杓掛け用フック部に引っ掛けることで確実かつ簡単に収容できる。
【0064】
請求項4記載の発明によれば、柄杓の柄部を長さ調節可能に形成するので、柄杓収容部への収容時には柄部を短くすることで柄杓を確実に収容でき、分離桝本体の掃除時には柄部を長くすることで柄杓で確実に油を掬うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油除去装置の第1の実施の形態を示す縦断面図である。
【図2】同上油除去装置を示す平面図である。
【図3】同上油除去装置の分離桝本体の内部に収容される柄杓を示す正面図である。
【図4】同上柄杓の断面図であって、(a) は図3におけるX−X断面図、(b) は図3におけるY−Y断面図である。
【図5】同上油除去装置の変形例を示す縦断面図である。
【図6】本発明の油除去装置の第2の実施の形態を示す平面図である。
【図7】同上油除去装置を示す縦断面図である。
【図8】同上油除去装置の変形例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
10,60 油除去装置
13,13a 分離桝本体
14,14a 蓋体
15 夾雑物溜め体
16 水流出口体としてのエルボ体
21 流入口
22 流出口
23 掃除口
24 貯溜室
25,65 油取出し用具である柄杓
26,66 用具収容部である柄杓収容部
35,75 柄杓掛け用フック部
43 開口部
44 接続口部
51,81 油取出し用具である容器
52,82 用具収容部である容器収容部を兼ねた柄杓収容部
61 容器体
68 開閉口
70 容器体用蓋体
O 油
W 水
Claims (4)
- 一側部に流入口を形成するとともに他側部に流出口を形成しかつ上部に蓋体にて開閉される掃除口を形成しかつ内部に掃除前の状態で油と水とを比重差に基づいて互いに分離させて貯溜する貯溜室を形成した分離桝本体と、
この分離桝本体の内部に配設され、前記流入口から流入した雑排水から夾雑物を分離して溜める夾雑物溜め体と、
前記分離桝本体の内部に配設され、一端部に前記貯溜室における前記流出口より下方位置で開口する開口部が形成されかつ他端部に前記流出口に液密に接続する接続口部が形成され前記貯溜室に貯溜した水を前記流出口から流出させる水流出口体と
を具備した油除去装置において、
前記分離桝本体の内部に、前記貯溜室に貯溜した油を取り出すための油取出し用具を収容する用具収容部を形成した
ことを特徴とする油除去装置。 - 一側部に流入口を形成するとともに他側部に流出口を形成しかつ上部に蓋体にて開閉される掃除口を形成しかつ内部に掃除前の状態で油と水とを比重差に基づいて互いに分離させて貯溜する貯溜室を形成した分離桝本体と、
この分離桝本体の内部に配設され、前記流入口から流入した雑排水から夾雑物を分離して溜める夾雑物溜め体と、
前記分離桝本体の内部に配設され、一端部に前記貯溜室における前記流出口より下方位置で開口する開口部が形成されかつ他端部に前記流出口に液密に接続する接続口部が形成され前記貯溜室に貯溜した水を前記流出口から流出させる水流出口体と
を具備した油除去装置において、
前記分離桝本体の側方における近傍位置に、上部に容器体用蓋体にて開閉される開閉口を形成しかつ内部に前記貯溜室に貯溜した油を取り出すための油取出し用具を収容する用具収容部を形成した容器体を配設した
ことを特徴とする油除去装置。 - 油取出し用具は柄杓でかつ用具収容部は柄杓収容部であり、
この柄杓収容部の上部に前記柄杓を引っ掛ける柄杓掛け用フック部を設けた
ことを特徴とする請求項1または2記載の油除去装置。 - 柄杓の柄部を長さ調節可能に形成した
ことを特徴とする請求項3記載の油除去装置。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP26117998A JP4084473B2 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 油除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26117998A JP4084473B2 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 油除去装置 |
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|---|---|
| JP2000084304A JP2000084304A (ja) | 2000-03-28 |
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Family
ID=17358237
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26117998A Expired - Lifetime JP4084473B2 (ja) | 1998-09-16 | 1998-09-16 | 油除去装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
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| JP (1) | JP4084473B2 (ja) |
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-
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- 1998-09-16 JP JP26117998A patent/JP4084473B2/ja not_active Expired - Lifetime
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