JP4082205B2 - 加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、家庭用品、厨房用品、自動車部品などの用途に好適なフェライト系ステンレス鋼板に係り、とくに加工性および耐リジング性の向上に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、SUS 430 で代表される、フェライト系ステンレス鋼板は、オーステナイト系ステンレス鋼板に比べ安価であるとともに、耐応力腐食割れ性に優れていることから、家庭用品、厨房用品、自動車部品などの用途に幅広く利用されている。このような用途に適用する場合には、プレス加工性に優れることが要求される。しかし、フェライト系ステンレス鋼板をプレス成形すると、リジングといわれる圧延長手方向に沿った凹凸の縞模様(うねり状の肌荒れともいう)が発生する場合がある。リジングが発生すると,製品表面の美麗性が損なわれるため、家庭用品、厨房用品などの用途では、重大な問題となる。
【0003】
リジングは、スラブ表層の粗大な柱状晶粒が熱間圧延により圧延長手方向に伸長し、圧延長手方向に平行に並んだ細長いバンド組織を形成することにその原因があるといわれている。板厚表層にこの細長いバンド組織を有する鋼板をプレス成形すると、それぞれのバンド組織の結晶方位異方性に基づき,異なる塑性変形挙動を示すため,バンド組織単位の凹凸、すなわち、リジングが発生する。
【0004】
このようなフェライト系ステンレス鋼板におけるリジングの発生を抑制する手段として、例えば、特許文献1には、粗圧延の1000〜1150℃で1パス当たり40%以上の圧下を加える圧延を1回以上行い、さらに仕上圧延の850 ℃以上1000℃未満で1パス当たり30%以上の圧下を加える圧延を1回以上行ったのち、巻取り、ついで800 〜880 ℃の温度範囲で1〜10時間保持する熱延板焼鈍を行い、冷延−焼鈍を行う耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法が提案されている。特許文献1に記載された技術によれば、粗圧延および仕上圧延中に鋼板内に歪を蓄積して、熱延工程および焼鈍工程での再結晶を促進し、リジングの発生を低減できるとしている。
【0005】
また、特許文献2には、粗圧延工程の少なくとも1パスを、1000〜1150℃の温度域で、摩擦係数0.3 以下、圧下率40〜75%、かつ歪速度7〜100 s-1の条件で行うフェライト系ステンレス鋼帯の製造方法が提案されている。特許文献2に記載された技術では、粗圧延の条件を適切に調整することにより、再結晶が促進され、耐リジング性、r値、面内異方性が改善するとともに、張り出し成形性にも優れたフェライト系ステンレス鋼帯となるとしている。
【0006】
また、特許文献3には、仕上圧延直後に750 ℃以上900 ℃以下の温度域において鋼帯表面で2〜10%に相当する圧延長手方向の最大曲げ歪をレベラで付与する耐リジング性に優れ、かつ成形加工性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法が提案されている。
【0007】
【特許文献1】
特開平5-179358 号公報
【特許文献2】
特開平7-310122号公報
【特許文献3】
特開平4-154912号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1、特許文献2に記載された技術では、圧延時のロールへの負荷が増大し、ロールの焼付、摩耗などが発生し、鋼板表面性状の低下、鋼板形状・寸法精度の低下などを招くという問題があった。また、特許文献3に記載された技術では、耐リジング性の向上が必ずしも十分であるとは言い難く、更なる耐リジング性の向上が要望されていた。
【0009】
本発明は、このような従来技術の問題を有利に解決し、r値が高く加工性に優れ、かつ耐リジング性にも優れたフェライト系ステンレス鋼板とその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記した課題を解決するために、フェライト系ステンレス鋼板の耐リジング性に及ほす各種要因について検討した。フェライト系ステンレス鋼では,熱間圧延工程から熱延板焼鈍工程、冷間圧延工程、冷延板焼鈍工程に至るまで、金属組織の大部分がフェライト組織であり、変態を利用した結晶粒微細化を図ることはできない。そこで、本発明者らは、耐リジング性を向上させるためには、表層フェライト組織の再結晶を促進させ、粗大な柱状晶粒に起因する細長いバンド状組織の形成を防止するのがよいことに想到し、仕上圧延直後に特定の温度域でレベラにより繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し鋼板表層に優先的に歪を付与し、 焼鈍することにより耐リジング性が、r値とともに顕著に向上することを見出した。
【0011】
まず、本発明の基礎となった実験結果について説明する。
mass%で、C:0.07%、Si:0.3 %、Mn:0.4 %、P:0.01%、S:0.002 %、Cr:17.3%を含み,残部Feおよび不可避的不純物からなる組成の連続鋳造製スラブ(スラブ厚:200mm)を1200℃に均熱した後、30mm厚まで粗圧延し、ついで仕上圧延機出側温度:950℃とする仕上圧延を施し、板厚4mmの熱延鋼板とした。ついで、仕上圧延後の熱延鋼板を600 ℃まで冷却し、その温度でレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、ついで500 ℃まで冷却し、熱延鋼帯としてコイル状に巻き取った。なお、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工は、図2に示すような要領で行った。レベラでの曲げ加工により鋼板最表部に付与される累積歪εは、(1)式により、近似的に表される。
【0012】
ε=(N−2)2tδ/L2 ………(1)
ここで、t:板厚(mm)、δ:レベラ締め込み量(mm)、2L:レベラワークロール(以下、WRとも記す)中心軸間隔(mm)、N:レベラWR数
なお、レベラ締め込み量δは,上下のレベラWRで鋼板を挟んだ状態から,レベラWRを締め込んだ距離で定義される。なお、この実験では、レベラWR直径2r:170mm φ、レベラWR中心軸間隔2L:180mm、レベラWR数N:29本とし、δを15mmとした。レベラでの曲げ・曲げ戻し加工により鋼板最表部に導入される一回当たりの歪は0.015 であり、累積歪は0.40となる。なお、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施さない場合についても実験を行なった。
【0013】
このようにして得られた熱延鋼板に、840℃×4hの箱焼鈍(熱延板焼鈍)と、その後の熱延板酸洗とを施した後、冷間圧延を施し、板厚1.0mmの冷延板とし、ついで、860℃×30sの連続焼鈍、および酸洗を施し、ステンレス冷延鋼板とした。
まず、得られたステンレス冷延鋼板から組織観察用の試験片を採取し、C断面について、光学顕微鏡を用いて、最表部から板厚方向に0.1 mm位置から0.2 mm間隔で3.9 mm位置まで各位置を中心とし、それぞれ板幅方向に400 μm (中心振分各200 μm )、板厚方向に300 μm (中心振分各150 μm )の視野を計20視野、倍率250 倍で観察し、それぞれ各視野内で平均結晶粒径を求めて板厚方向の各中心位置における値とし、それをさらに板厚方向で平均して板厚方向の平均結晶粒径を測定した。結晶粒径の測定は、JIS G 0552の規定に準拠して、画像解析装置により結晶粒の平均断面積を求め、それを円形と仮定し、平均結晶粒径とした。
【0014】
得られた結果を図3に示す。図3から、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施すことにより結晶粒が微細化し、とくに表層の結晶粒の微細化が顕著となることがわかる。
また、得られた冷延鋼板から圧延長手方向と平行に、JIS Z 2201の規定に準拠して、JIS 5号試験片を切り出し、耐リジング性、r値を求めた。
【0015】
耐リジング性は、引張試験片に20%の引張歪を与えた後、鋼板のうねり高さを測定し、リジンググレードを求め耐リジング性を評価した。リジンググレードは鋼板のうねり高さから次の基準で決定した。
鋼板のうねり高さ10μm以下をリジンググレード1、鋼板のうねり高さ10μm超え20μm以下をリジンググレード2、鋼板のうねり高さ20μm超え30μm以下をリジンググレード3、鋼板のうねり高さ30μm超え50μm以下をリジンググレード4、鋼板のうねり高さ50μm超えをリジンググレード5とした。なお、リジンググレード2までは実用上問題はない。
【0016】
r値は、引張試験片に15%引張歪を与えた後、板幅歪を3点測定し、それを平均することにより求めた。
レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施されたステンレス冷延鋼板のリジンググレードは1、r値は1.7 であった。一方、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工なしのステンレス冷延鋼板(比較例)のリジンググレードは3、r値は1.0 であった。
【0017】
このように、仕上圧延後に適正温度域でレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工により歪を付与することにより、とくに表層の結晶粒が微細化し、耐リジング性およびr値が顕著に向上する。
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。すなわち、本発明の要旨は次のとおりである。
(1)mass%で、C:0.10%以下、Si:2.5 %以下、Mn:3.0 %以下、Cr:8.0 〜40.0%、N: 0.1 %以下、 Al : 0.5 %以下を含み、好ましくはP:0.03%以下、S:0.02%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、フェライトの平均結晶粒径が板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織と、を有することを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(2)(1)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Mo:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(3)(1)または(2)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、V:1.0 %以下を含有することを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。
(4)フェライト系ステンレス鋼組成の鋼素材を加熱し、 粗圧延、仕上圧延からなる熱間圧延を施し熱延鋼板とする熱間圧延工程と、該熱延鋼板に焼鈍処理を施す熱延板焼鈍工程と、該焼鈍済み熱延鋼板に冷間圧延を施し冷延鋼板とする冷間圧延工程と、該冷鋼延板に焼鈍処理を施す冷延板焼鈍工程と、を順次施すフェライト系ステンレス鋼板の製造方法において、前記フェライト系ステンレス鋼組成を、mass%で、C:0.10%以下、Si:2.5 %以下、Mn:3.0 %以下、Cr:8.0 〜40.0%、N: 0.1 %以下、 Al : 0.5 %以下を含み、好ましくはP:0.03%以下、S:0.02%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物である組成とし、前記熱間圧延工程後で前記熱延板焼鈍工程前に、前記仕上圧延後の熱延鋼板に500 ℃以上750 ℃未満の温度域でレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、該熱延鋼板最表部に、1回当たりの歪を0.03以下とし累積歪量で0.05以上2.0 以下の歪を付与する歪付与工程を施すことを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
(5)(4)において、前記組成に加えてさらに、mass%で、Mo:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
(6)(4)または(5)のいずれかにおいて、前記組成に加えてさらに、mass%で、V:1.0 %以下を含有することを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
【0018】
【発明の実施の形態】
まず、本発明のフェライト系ステンレス鋼板の組成限定理由について説明する。
本発明では、加工性と耐リジング性を兼備させるために、フェライト系ステンレス鋼の組成を限定する。なお、以下、組成におけるmass%は単に%と記す。
【0019】
C:0.10%以下
Cは、強度を増加させる元素であり、所望の強度を確保するために本発明では0.01%以上含有することが好ましい。一方、0.10%を超える含有は、加工性、耐食性を劣化させる。このため、本発明ではCは0.10%以下に限定した。なお、好ましくは0.01〜0.08%である。
【0020】
Si:2.5 %以下
Siは、フェライト形成元素であり、0.1 %以上含有することが好ましい。一方、2.5 %を超える含有は、耐リジング性の低下を招く。このため、Siは2.5 %以下に限定した。なお、好ましくは0.1 〜0.5 %である。
Mn:3.0 %以下
Mnは、強度を向上させる元素であり、本発明では0.2 %以上含有することが好ましい。一方、3.0 %を超える含有は、延性を低下させる。このため、Mnは3.0 %以下に限定した。なお、 好ましくは0.2 〜2.0 %である。
【0021】
Cr:8.0 〜40.0%
Crは、耐食性を向上させるために必要な元素であり、8.0 %以上含有することにより、耐食性を著しく向上できる。一方、40.0%を超えて含有しても、その効果が飽和し、含有量に見合う効果が期待できず、経済的に不利となる。このため、Crは8.0 〜40.0%に限定した。好ましくは、10.0〜20.0%である。
【0022】
P:0.03%以下
Pは、結晶粒界に偏析する傾向を有し、靭性の劣化を招くため、できるだけ低減することが好ましく、0.03%以下に限定することが望ましい。
S:0.02%以下
Sは、硫化物を形成し、介在物として鋼中に存在し鋼の清浄度を下げ、耐疲労特性を低下させる。このため、Sは0.02%以下とすることが望ましい.
N:0.1 %以下
Nは、鋼中に固溶して鋼の強度を増加させる元素であり、多量に含有すると加工性を低下させる。このため、Nは0.1 %以下に限定する。
【0023】
Al:0.5 %以下
Alは、フェライト系ステンレス鋼組成では、溶接性を向上させる元素であるが、 0.5 %を超えて含有すると加工性が低下する。このため、Alは0.5 %以下に限定する。
また、本発明では、上記した基本組成に加えてさらに、Mo:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上、および/またはV:1.0 %を選択して含有することができる。
【0024】
Mo:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上
Mo、Ni、Cuは、いずれも耐食性を向上させる元素であり、必要に応じ選択して含有できる。なお、Mo:3.0 %、Ni:5.0 %、Cu:3.0 %をそれぞれ超えて含有すると、加工性が低下する。このため、Mo:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:3.0 %以下にそれぞれ限定することが好ましい。
【0025】
V:1.0 %以下
Vは加工性を向上させる元素であり、必要に応じ含有できる。なお、Vは靭性をも向上させる。また、V:1.0 %を超える含有は、加工性が低下する。このため、V:1.0 %以下に限定することが好ましい。
【0026】
残部Feおよび不可避的不純物
上記した成分以外の残部は、Feおよび不可避的不純物である。なお、不可避的不純物としてはCa:0.01%以下、O:0.01%以下が許容できる。
次に、本発明のフェライト系ステンレス鋼板における金属組織について説明する。
【0027】
本発明のフェライト系ステンレス鋼板は、上記した組成を有するとともに、フェライト組織で、フェライトの平均結晶粒径が板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織を有する。本発明でいう結晶粒径傾斜組織は、表層部の平均結晶粒径が板厚方向平均のそれに比べて98%以下である組織をいうものとする。なお、本発明でいう表層部の平均結晶粒径とは、 前述した大きさで、最表部から板厚方向(深さ方向)0.1 mmの位置を中心とした視野にて測定した平均結晶粒径である。また、板厚方向平均の平均結晶粒径(以下、板厚平均結晶粒径)は、0.2 mmピッチで測定した板厚方向各位置での平均結晶粒径を板厚全体について平均した値である。また、表層部の平均結晶粒径が板厚平均結晶粒径に比べて98%を超えて大きくなると耐リジング性の改善が顕著でなくなる。
【0028】
つぎに、本発明のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法について説明する。
上記した組成のフェライト系ステンレス溶鋼を、転炉、 電気炉等の公知の溶製方法で溶製し、連続鋳造法等の公知の鋳造方法でスラブ等の鋼素材とする。本発明では鋼素材の製造方法はとくに限定されない。通常公知の方法がいずれも好適である。
【0029】
ついで、鋼素材は、好ましくは1000℃以上、1200℃以下の温度に加熱され、 熱間圧延工程を施され、ステンレス熱延鋼板とされる。なお、加熱は、鋼素材が圧延可能温度以上である場合には加熱することなく、 あるいはわずかに加熱する程度の、 直送圧延としてもよい。
加熱された鋼素材は、粗圧延によりシートバーとされ、ついで仕上圧延を施されて所定板厚の熱延鋼板とされる熱間圧延工程を施される。なお、シートバーあるいは薄スラブを素材とする場合には、粗圧延を省略してもよいことはいうまでもない。
【0030】
本発明の製造方法では、 熱間圧延工程の条件はとくに限定されないが、粗圧延を、950 〜1150℃の温度域で累積圧下率70〜90%とし、さらに仕上圧延を、900 〜1100℃の温度域で累積圧下率を70〜98%とし、仕上圧延終了温度:900 〜1050℃とすることが好ましい。
仕上圧延を施された熱延鋼板は、仕上圧延終了後、直ちに、500 ℃以上750 ℃未満の温度域に冷却され、該温度域でレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、該熱延鋼板最表部に、1回当たりの歪を0.03以下とし累積歪量で0.05以上2.0 以下の歪を付与する歪付与工程を施される。レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施す温度域が、500 ℃未満では、曲げ加工時の変形抵抗が大きくなり、レベラワークロールの駆動が困難となる。一方、750 ℃以上では、その後の加工(繰返し曲げ・曲げ戻し加工)により付与された歪の回復が顕著に起こり、十分に歪を蓄積できず、その後の焼鈍による再結晶の促進を図れず結晶粒の微細化が十分に図れなくなる。このため、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工は500 ℃以上 750 ℃未満に限定することが好ましい。
【0031】
なお、この温度域への冷却速度はとくに限定されないが、5℃/s以上とすることがα(フェライト)粒の粒成長抑制の観点から好ましい。なお冷却速度が大きいほど、仕上圧延後のα(フェライト)粒の粒成長を抑制できるため、更に好ましくは10℃/s以上である。
レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工により鋼板最表部に付与される歪εは、(1) 式により、近似的に表される。
【0032】
ε=(N−2) ×(2t)δ/ L2 ……… (1)
ここで、ε:歪、t:板厚、δ:レベラ締め込み量、2L:レベラワークロール(以下、単にWR)中心軸間隔、N:レベラWR数
なお、レベラ締め込み量δは、上下のレベラWRで鋼板を挟んだ状態から、レベラWRを締め込んだ距離で定義される。図2に、レベラによる1回の曲げ加工における鋼板1の曲げ加工状況を模式的に示す。ここで、δはレベラ締め込み量、rはレベラワークロール半径、2Lはレベラワークロール中心軸間隔である。
【0033】
本発明では、レベラによる曲げ加工における1回当たりの歪を0.03以下とする。1回当たりの歪が0.03を超えると、鋼板あるいはロールに疵が発生する。このため、本発明では、1回当たりの曲げ歪量を減少し、代わりに曲げ回数を多くすることによって累積歪を確保する。これにより、鋼板やロールへの疵発生を招くことなく、大きな累積歪を付与できる。
【0034】
また、レベラでの曲げ加工により付与される鋼板最表部の歪εが累積で0.05未満では、蓄積される歪量が少なく、再結晶の促進を十分に図ることができない。一方、累積歪εが2.0 を超える歪の付与は現実的に困難である。例えば、(1)式からNを109 本以上に大きくすると歪εは2.0 を超えて大きくできる(なお、δ=19mm、2L=180 mm、t=4mmとした)が、設備長が9.9 mと長くなりすぎ現実的でなくなる。図2からも明らかなように、また、ワークロールの配置上、レベラ締め込み量には限界があり、歪εを2.0 を超えて大きくすることは困難である。また、(1)式からレベラWR中心軸間隔2Lを55mm以下に小さくすることにより(なお、δ=7mm、N=29本、t=4mmとした)、歪εは2.0 を超えて大きくできるが、WR直径を小さくすることになるので、WRのたわみが大きくなり、鋼板形状が悪化する。
【0035】
また、レベラによる繰り返し曲げ・曲げ戻し加工では、板厚平均で考えても、板厚最表部の半分の歪を付与でき、板厚の1/4 の位置およびその他の部位でも、付与される歪量に応じて結晶粒の微細化が図れる。すなわち、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工による歪付与により、板厚中心から板厚最表部に向かって、フェライトの平均結晶粒径が漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織を得ることができるのである。なお、鋼板最表部に付与される歪εは、結晶粒微細化の観点から0.2 以上、設備的条件からは1.0 以下とすることがより好ましい。
【0036】
歪付与された熱延鋼板は、 通常空冷される。なお、α粒の粒成長抑制の観点からは、冷却速度:5℃/s以上の冷却で600 ℃以下まで冷却することが好ましい。
歪付与工程を経た熱延鋼板は、ついで焼鈍処理を施す熱延板焼鈍工程を施される。
【0037】
焼鈍処理は、焼鈍温度を800 〜1000℃とする箱焼鈍とすることが好ましい。焼鈍温度が800 ℃未満では、再結晶が不十分であり、一方、1000℃を超えると結晶粒が粗大化する。なお、焼鈍時間は1〜10hとすることが好ましい。
熱延板焼鈍工程を経た熱延鋼板は、ついで酸洗処理されたのち、冷間圧延により冷延鋼板とされる冷間圧延工程を施される。
【0038】
冷間圧延条件は、所望の寸法形状の冷延鋼板に圧延できればとくに限定されないが、冷間圧下率:50〜95%とすることがr値向上の観点から好ましい。
冷延鋼板は、ついで焼鈍処理を行う冷延板焼鈍工程を施される。冷延板焼鈍工程における焼鈍処理は連続焼鈍とすることが生産性の観点から好ましい。連続焼鈍の条件は、とくに限定されないが、焼鈍温度:750 〜1000℃、保持時間:30〜900 sとすることが好ましい。焼鈍温度が、750 ℃未満では、再結晶が不十分であり、一方、1000℃を超える温度では、結晶粒が粗大化する。
【0039】
なお、本発明では、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施す歪付与工程は、図1に示す熱間圧延ラインを使用して施すことが好ましい。鋼素材Sは、 図示しない加熱炉で加熱され、あるいは上流工程から直接熱間状態で直送され、粗圧延機列2によりシートバーSBとされたのち、仕上圧延機列3により仕上圧延されて所定寸法の熱延鋼板1とされる。仕上圧延機列3における3aはワークロール、3bはバックアップロールである。仕上圧延機列3の出側には、冷却装置4と、その下流にレベラ5、および冷却装置6がその順に配列され、さらに巻取装置7が設けられている。なお、以上述べた主要な設備間には、図示しない多数のテーブルロールが設置されており、圧延途中の鋼素材Sを搬送する。
【0040】
また、レベラ5は、千鳥状に配列された3本以上のワークロール5a、あるいはさらにワークロール5aをバックアップするバックアップロール5bを備えている。なお、このレベラのワークロール直径は300mm 以下とすることが、レベラによる曲げ・曲げ戻し加工により付与できる歪を大きくできることから好ましい。
【0041】
つぎに、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
【0042】
【実施例】
表1に示す組成の鋼素材(スラブ厚:200mm )を用いた。これらスラブを1200℃に均熱し、表2に示す条件で粗圧延、仕上圧延を行う熱間圧延工程を施し、板厚4mm の熱延鋼板とした。熱間圧延工程における仕上圧延後、 表2に示す条件で冷却及び歪付与工程を施した。なお、歪付与工程で使用したレベラは、レベラWR直径2r:170mm φ、レベラWR中心軸間隔2L:180mm 、レベラWR数N:29本のレベラ、またはレベラWR直径2r:45mmφ、レベラWR中心軸間隔2L:50mm、レベラWR数N:5本のレベラとした。また、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工温度は、仕上圧延後、冷却水量密度、冷却長を変更した冷却により調整した。なお、レベラでの繰返し曲げ・曲げ戻し加工温度が500℃未満では、変形抵抗が大きくなり、レベラのトルクが増大し、レベラロールを駆動できず、レベラ内を通板不能となった。
【0043】
レベラでの繰返し曲げ・曲げ戻し加工により鋼板最表部に付与される累積歪εは、(1)式により計算した。
ε=(N−2) ×(2t)δ/ L2 ……… (1)
(ここで、ε:歪、t:板厚、δ:レベラ締め込み量、2L:レベラワークロール(以下、単にWR)中心軸間隔、N:レベラWR数)
ついで、これら熱延鋼板に、表2に示すように、840 ℃×4hの焼鈍処理(箱焼鈍)からなる熱延板焼鈍工程を施したのち、酸洗および、板厚1.0mmの冷延鋼板とする冷間圧延を施す冷間圧延工程と、860℃×30sの連続焼鈍からなる冷延板焼鈍工程とを施し、ついで酸洗を行い、ステンレス冷延鋼板とした。
【0044】
得られたステンレス冷延鋼板から試験片を採取して、組織調査、耐リジング性、加工性調査を実施した。
(1)組織調査
得られたステンレス冷延鋼板の板幅中央から試験片を採取し、C方向断面について、光学顕微鏡を用いて、最表部から板厚方向に0.1 mm位置から0.2 mmの間隔で3.9 mm位置まで各位置を中心とし、それぞれ板幅方向に400 μm (中心振分各200 μm )、板厚方向に300 μm (中心振分各150 μm )の視野を計20視野、倍率250 倍で観察し、それぞれ各視野内で平均結晶粒径を求めて板厚方向の各中心位置における値とし、それをさらに板厚方向で平均して板厚平均結晶粒径を測定した。なお、フェライトの平均結晶粒径は、JIS G 0552の規定に準拠して、画像解析装置を用いて、結晶粒の平均断面積を求め、それを円形と仮定し、結晶粒径に換算し、 平均結晶粒径とした。また、フェライトの結晶粒径は、板厚方向全域の平均値である板厚平均結晶粒径D2と、最表部から板厚方向に0.1 mmの位置を中心とした視野にて測定した表層部の平均結晶粒径D1を求めた。
(2)耐リジング性、加工性調査
また、得られたステンレス冷延鋼板から圧延長手方向と平行に、JIS Z 2201の規定に準拠して、JIS 5号試験片を切り出し、耐リジング性、r値(加工性)を求めた。
【0045】
耐リジング性は、引張試験片に20%の引張歪を与えた後、鋼板のうねり高さを測定し、リジンググレードを求め耐リジング性を評価した。リジンググレードは鋼板のうねり高さから次の基準で決定した。
鋼板のうねり高さ10μm以下をリジンググレード1、鋼板のうねり高さ10μm超え20μm以下をリジンググレード2、鋼板のうねり高さ20μm超え30μm以下をリジンググレード3、鋼板のうねり高さ30μm超え50μm以下をリジンググレード4、鋼板のうねり高さ50μm超えをリジンググレード5とした。
【0046】
r値は、引張試験片に15%引張歪を与えた後、板幅歪を3点測定し、それを平均することにより求めた。
得られた結果を表3に示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
【表4】
【0051】
【表5】
【0052】
本発明例はいずれも、フェライトの粒径が板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織を有し、耐リジング性に優れ、しかも高r値を有し加工性に優れたフェライト系ステンレス冷延鋼板となっている。一方、本発明の範囲を外れる比較例は、板厚中央部にくらべ表層のフェライト結晶粒径の微細化が不十分で結晶粒径傾斜組織が得られず、耐リジング性が低下している。とくに、レベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施さない比較例(鋼板No. 1)は、結晶粒径傾斜組織が得られず、耐リジング性、加工性がともに低下している。
【0053】
なお、一回当たりの曲げ歪が大きい比較例(鋼板No. 17、No. 18)では、鋼板、ロールに疵が発生し、その後の工程を進捗できず、特性の評価が不能であった。
また、同一累積歪で比較するとレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工温度が750℃以上900℃以下の温度域である参考例(鋼板No. 2〜No. 5)は、500℃以上750℃未満の温度域における場合に比べて、歪が回復しやすいため歪の累積がやや不足し、耐リジング性がやや劣化している。また、同一加工温度で比較すると累積歪が0.2 以上の本発明例(鋼板No. 6、No. 13、No. 14)は、0.2 未満の場合(鋼板No. 11、No. 12)に比べ耐リジング性および加工性がともに顕著に向上している。
【0054】
このように、 本発明は、仕上圧延後の鋼板にレベラにより繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、鋼板板厚を変更することなく、板厚中心から板厚最表部に向かうほど、大きな曲げ歪を蓄積させ、その後の焼鈍により再結晶促進による結晶粒微細化を図れることにより、耐リジング性および加工性を同時に顕著に向上させたフェライト系ステンレス冷延鋼板とすることができる。
【0055】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、家庭用品、厨房用品、自動車用部品などの用途に好適な、耐リジング性に優れ、かつ高r値を有し、加工性にも優れたフェライト系ステンレス鋼板を容易にしかも安価に提供することができ、産業上格段の効果を奏する。また、本発明によれば、鋼板形状、鋼板寸法などを従来に比べて劣化させることなく、製造できるという工業的な効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施に好適な熱間圧延ラインの一例を模式的に示す説明図である。
【図2】レベラを用いた鋼板への歪付与の概略を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明フェライト系ステンレス冷延鋼板における板厚方向の粒径分布を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼板
2 粗圧延機列
3 仕上圧延機列
3a ワークロール
3b バックアップロール
4 冷却装置
5 レベラ
5a ワークロール
5b バックアップロール
6 冷却装置
7 巻取装置
Claims (6)
- mass%で、
C:0.10%以下、 Si:2.5 %以下、
Mn:3.0 %以下、 Cr:8.0 〜40.0%、
N: 0.1 %以下、 Al : 0.5 %以下
を含み、残部Feおよび不可避的不純物からなる組成と、表層部の平均結晶粒径が板厚方向平均のそれに比べて 98 %以下である、フェライトの平均結晶粒径が板厚中心から表層に向かい漸次小さくなる結晶粒径傾斜組織とを有することを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板。 - 前記組成に加えてさらに、mass%で、Mo:3.0 %以下、Ni:5.0 %以下、Cu:3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
- 前記組成に加えてさらに、mass%で、V:1.0 %以下を含有することを特徴とする請求項1または2に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
- フェライト系ステンレス鋼組成の鋼素材を加熱し、 粗圧延および仕上圧延からなる熱間圧延を施し熱延鋼板とする熱間圧延工程と、該熱延鋼板に焼鈍処理を施す熱延板焼鈍工程と、該焼鈍済み熱延鋼板に冷間圧延を施し冷延鋼板とする冷間圧延工程と、該冷延鋼板に焼鈍処理を施す冷延板焼鈍工程と、を順次施すフェライト系ステンレス鋼板の製造方法において、前記フェライト系ステンレス鋼組成を、mass%で、C:0.10%以下、Si:2.5 %以下、Mn:3.0 %以下、Cr:8.0 〜40.0%、N: 0.1 %以下、 Al : 0.5 %以下を含み、残部 Fe および不可避的不純物からなる組成とし、前記熱間圧延工程後で前記熱延板焼鈍工程前に、前記仕上圧延後の熱延鋼板に500 ℃以上750 ℃未満の温度域でレベラによる繰返し曲げ・曲げ戻し加工を施し、該熱延鋼板最表部に、1回当たりの歪を0.03以下とし累積歪量で0.05以上2.0 以下の歪を付与する歪付与工程を施すことを特徴とする加工性および耐リジング性に優れたフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
- 前記組成に加えてさらに、 mass %で、 Mo : 3.0 %以下、 Ni : 5.0 %以下、 Cu : 3.0 %以下のうちから選ばれた1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項4に記載のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
- 前記組成に加えてさらに、 mass %で、V: 1.0 %以下を含有することを特徴とする請求項4または5に記載のフェライト系ステンレス鋼板の製造方法。
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