JP4081488B2 - 光学補償層付偏光板の製造方法および光学補償層付偏光板を用いた画像表示装置 - Google Patents

光学補償層付偏光板の製造方法および光学補償層付偏光板を用いた画像表示装置 Download PDF

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Description

本発明は、光学補償層付偏光板の製造方法およびそのような方法で得られた光学補償層付偏光板、ならびに該光学補償層付偏光板を用いた画像表示装置に関する。より詳細には、光学補償層を劣化させず、かつ、偏光子保護フィルムと偏光子との密着性に優れる光学補償層付偏光板の製造方法およびそのような方法で得られた光学補償層付偏光板、ならびに該光学補償層付偏光板を用いた画像表示装置に関する。
液晶表示装置やエレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等の各種画像表示装置には、一般に、光学的な補償を行うために、偏光子と光学補償層とを組み合わせた様々な光学補償層付偏光板が使用されている。
上記光学補償層付偏光板の作製に際し、偏光子保護フィルムの一方の側に予め上記光学補償層が設けられる場合がある。例えば、偏光子保護フィルムに、二官能液晶モノマーと二官能カイラル剤との混合溶液を塗布した後、コレステリック配向させ、紫外線を照射して硬化させてコレステリック配向を固定する方法が挙げられる(特許文献1参照)。ここで、光学補償層によっては紫外線を光学補償層側から照射すると、当該光学補償層の光学特性、化学的特性および機械的特性が劣化する場合がある。一方、偏光子保護フィルムを介して紫外線照射を行った場合、当該偏光子保護フィルムと偏光子との密着性が劣るという問題がある。さらに、偏光子保護フィルムと偏光子との密着性が劣ると、画像表示装置の表示特性が低下する恐れがある。
特開2003−287622号公報
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、光学補償層を劣化させず、かつ、偏光子保護フィルムと偏光子との密着性に優れる光学補償層付偏光板の製造方法を提供することである。
本発明の光学補償層付偏光板の製造方法は、偏光子保護フィルムの一方の側に光硬化型接着剤層を介して光学補償層を積層する工程と、該偏光子保護フィルムの他方の側から総照射量が200mJ/cm以下となるように紫外線を照射する工程と、該偏光子保護フィルムの該光学補償層が形成されない側に偏光子を積層する工程とを含む。
好ましい実施形態においては、上記紫外線照射に用いられる光源が高圧水銀灯である。
好ましい実施形態においては、上記光学補償層が液晶材料の配向状態を固定化して形成された層である。
本発明の別の局面によれば、光学補償層付偏光板が提供される。この光学補償層付偏光板は、上記製造方法により製造される。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、上記光学補償層付偏光板を含む。
以上のように、本発明によれば、偏光子保護フィルムの光学補償層が形成されていない側から上記の総照射量となるように紫外線を照射することにより、光学補償層を劣化させず、かつ、偏光子保護フィルムと偏光子との密着性を良好にすることができる。その結果、表示特性が良好な画像表示装置を提供できる。
以下、本発明の好ましい実施形態について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
A.光学補償層付偏光板の全体構成
図1は、本発明の好ましい実施形態による光学補償層付偏光板の概略断面図である。この光学補償層付偏光板100は、偏光板10と光硬化樹脂層20と光学補償層30とをこの順に有する。偏光板10は、少なくとも偏光子11と保護フィルム12とを有する。偏光子保護フィルム12は、偏光子11の光学補償層30側に配置されている。
A−1.偏光子
上記偏光子11としては、目的に応じて任意の適切な偏光子が採用され得る。例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等の親水性高分子フィルムに、ヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等ポリエン系配向フィルム等が挙げられる。これらのなかでも、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素などの二色性物質を吸着させて一軸延伸した偏光子が、偏光二色比が高く特に好ましい。これら偏光子の厚さは特に制限されないが、一般的に、5〜80μm程度である。
ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着させて一軸延伸した偏光子は、例えば、ポリビニルアルコールをヨウ素の水溶液に浸漬することによって染色し、元長の3〜7倍に延伸することで作製することができる。必要に応じてホウ酸や硫酸亜鉛、塩化亜鉛等を含んでいても良いし、ヨウ化カリウムなどの水溶液に浸漬することもできる。さらに必要に応じて染色の前にポリビニルアルコール系フィルムを水に浸漬して水洗しても良い。ポリビニルアルコール系フィルムを水洗することでポリビニルアルコール系フィルム表面の汚れやブロッキング防止剤を洗浄することができるだけでなく、ポリビニルアルコール系フィルムを膨潤させることで染色のムラなどの不均一を防止する効果もある。延伸はヨウ素で染色した後に行っても良いし、染色しながら延伸しても良いし、また延伸してからヨウ素で染色しても良い。ホウ酸やヨウ化カリウムなどの水溶液中や水浴中でも延伸することができる。
A−2.偏光子保護フィルム
上記偏光子保護フィルム12は、任意の適切なフィルムから形成される。このようなフィルムの主成分となる材料の具体例としては、トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース系樹脂や、ポリエステル系、ポリビニルアルコール系、ポリカーボネート系、ポリアミド系、ポリイミド系、ポリエーテルスルホン系、ポリスルホン系、ポリスチレン系、ポリノルボルネン系、ポリオレフィン系、アクリル系、アセテート系等の透明樹脂等が挙げられる。また、アクリル系、ウレタン系、アクリルウレタン系、エポキシ系、シリコーン系等の熱硬化型樹脂または紫外線硬化型樹脂等も挙げられる。この他にも、例えば、シロキサン系ポリマー等のガラス質系ポリマーも挙げられる。また、特開2001−343529号公報(WO01/37007)に記載のポリマーフィルムも使用できる。このフィルムの材料としては、例えば、側鎖に置換または非置換のイミド基を有する熱可塑性樹脂と、側鎖に置換または非置換のフェニル基ならびにニトリル基を有する熱可塑性樹脂を含有する樹脂組成物が使用でき、例えば、イソブテンとN−メチルマレイミドからなる交互共重合体と、アクリロニトリル・スチレン共重合体とを有する樹脂組成物が挙げられる。上記ポリマーフィルムは、例えば、上記樹脂組成物の押出成形物であり得る。TAC、ポリイミド系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ガラス質系ポリマーが好ましく、特に、TACが好ましい。
偏光子保護フィルムは、透明で、色付きが無いことが好ましい。具体的には、厚み方向の位相差値が、好ましくは−90nm〜+90nmであり、さらに好ましくは−80nm〜+80nmであり、最も好ましくは−70nm〜+70nmである。
偏光子保護フィルムの厚みは、上記の好ましい厚み方向の位相差が得られる限りにおいて、任意の適切な厚みが採用され得る。具体的には、保護層の厚みは、好ましくは5mm以下であり、さらに好ましくは1mm以下であり、特に好ましくは1〜500μmであり、最も好ましくは5〜150μmである。
実用的には、偏光子11の光学補償層30が形成されない側に、任意の適切な保護フィルムが設けられ得る。この保護フィルムとしては、上述の偏光子保護フィルムと同様のフィルムを用い得る。
A−3.光硬化型接着剤層
上記光硬化型接着剤層20を形成する光硬化型接着剤は、光照射により硬化し得るモノマー類および/またはポリマーと光重合開始剤とを含む。本発明において、「モノマー類」は、モノマーおよびオリゴマーを含む。
光照射により硬化し得るモノマー類としては、例えば、アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、エステル系、シリコーン系、アミド系、アリレート系、スルホン系、イミド系、エーテルスルホン系、エーテルイミド系、カーボネート系、フッ素系、オレフィン系、スチレン系、ビニルピロリドン系、セルロース系、アクリロニトリル系が挙げられる。当該モノマー類がオリゴマーである場合、その分子量は3000〜20000である。
光照射により硬化し得るポリマーとしては、例えば、光反応性の官能基を有する多官能ポリマーが挙げられる。具体例としては、上記モノマー類を重合して得られるホモポリマーまたはコポリマー、あるいはポリマーの側鎖に光反応性の官能基が付加されたポリマー等が挙げられる。当該ポリマーの分子量は20000〜100000である。
上記光重合開始剤としては、光により活性化され、光硬化成分の反応を生じさせ得る限り特に限定されない。具体例としては、アセトフェノン系、ベンゾインエーテル系、ベンゾフェノン系、キサントン系、チオキサントン系、アミン系、ベンジルケタール系、アシロキシムエステル系等の光重合開始剤が挙げられる。
光重合開始剤は、上記モノマー類およびポリマーの合計100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは1〜10重量部の割合で含まれる。
光硬化型接着剤は、適宜任意の添加剤を含み得る。添加剤としては、例えば、充填剤、密着付与剤、光反応促進剤、老化防止剤、界面活性剤等が挙げられる。
A−4.光学補償層
上記光学補償層30の構成は、単層であってもよく、二層以上の積層体であってもよい。光学補償層は、フィルム(延伸フィルムを含む)であってもよく、コーティング層であってもよい。
光学補償層は、所望の光学特性を有する任意の適切な材料で形成され得る。上記フィルムの具体例としては、ノルボルネン系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、セルロース系フィルムが挙げられる。
上記コーティング層の形成材は、非液晶性材料であっても、液晶性材料であってもよい。非液晶性材料としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリエーテルケトン、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド等のポリマーが挙げられる。液晶性材料としては、ネマチック液晶とカイラル剤とを含む液晶組成物、ディスコチック液晶を含む液晶組成物等が挙げられる。
光学補償層は、液晶材料の配向状態を固定化して形成された層であることが好ましい。液晶材料の配向状態を固定化して形成された層の具体例としては、特開平8−220504号公報に開示のネマチック配向固化層、特開2005−275104号公報に開示のディスコチック液晶層、特開2005−49597号公報に開示のコレステリック配向固化層が挙げられる。これらの開示は、本明細書に参考として援用される。
B.光学補償層付偏光板の製造方法
本発明の1つの実施形態における光学補償層付偏光板の製造方法は、偏光子保護フィルムの一方の側に光硬化型接着剤層を介して光学補償層を積層する工程と;当該偏光子保護フィルムの他方の側から総照射量が200mJ/cm以下となるように光を照射する工程と;当該偏光子保護フィルムの該光学補償層が形成されない側に偏光子を積層する工程とを含む。
B−1.偏光子保護フィルムと光学補償層との積層
偏光子保護フィルムと光学補償層とは、光硬化型接着剤層を介して積層される。まず、偏光子保護フィルムの一方の側に光硬化型接着剤層を形成する。光硬化型接着剤層は、上記光硬化型接着剤を偏光子保護フィルムの一方の側に塗工することにより形成され得る。光硬化型接着剤層の厚みは、特に制限されないが、好ましくは10μm以下であり、さらに好ましくは0.05〜3μmであり、最も好ましくは0.1〜1μmである。
光学補償層がフィルムである場合は、光硬化型接着剤層の表面に当該フィルムを貼り付ける。光学補償層がコーティング層である場合については、以下に、コレステリック配向固化層を例に説明する。
コレステリック配向固化層の代表的な形成方法は、上記液晶組成物を基板上に展開して展開層を形成する工程と;当該液晶組成物中の液晶材料がコレステリック配向となるように、当該展開層に加熱処理を施す工程と;当該展開層に重合処理および架橋処理の少なくとも1つを施して、当該液晶材料の配向を固定する工程とを含む。
まず、液晶材料(好ましくは、重合性液晶材料または架橋性液晶材料)とカイラル剤とを含む液晶組成物を溶媒に溶解または分散し、所望の粘度を有する液晶塗工液を調製する。次に、この液晶塗工液を、基板上に塗工して展開層を形成する。展開層を形成する方法としては、任意の適切な方法(代表的には、塗工液を流動展開させる方法)が採用され得る。具体例としては、ロールコート法、スピンコート法、ワイヤーバーコート法、ディップコート法、エクストルージョン法、カーテンコート法、スプレーコート法、ダイコート法、スリットコート法、スライドコート法、マイクログラビアコート法が挙げられる。中でも、塗布効率の観点からスピンコート法、エクストルージョンコート法が好ましい。液晶塗工液の塗工量は、塗工液の濃度や目的とする層の厚み等に応じて適宜設定され得る。基板としては、上記液晶材料を配向させることができる任意の適切な基板が採用され得る。代表的には、各種プラスチックフィルムが挙げられる。
次に、上記展開層に加熱処理を施すことによって、上記液晶材料が液晶相を示す状態で配向させる。上記展開層には、上記液晶材料と共にカイラル剤が含まれているので、上記液晶材料が、液晶相を示す状態でねじりを付与されて配向する。その結果、展開層(を構成する液晶材料)がコレステリック構造(らせん構造)を示す。加熱処理の温度条件は、上記液晶材料の種類(具体的には、液晶材料が液晶性を示す温度)に応じて適宜設定され得る。
好ましくは、上記液晶材料として重合性液晶材料または架橋性液晶材料を用い、当該液晶材料がコレステリック構造を示した状態で、展開層に重合処理または架橋処理を施すことにより、当該液晶材料の配向(コレステリック構造)を固定する。重合処理または架橋処理の具体的手順は、使用する重合開始剤や架橋剤の種類によって適宜選択され得る。例えば、光重合開始剤または光架橋剤を使用する場合には光照射を行えばよく、紫外線重合開始剤または紫外線架橋剤を使用する場合には紫外線照射を行えばよく、熱による重合開始剤または架橋剤を使用する場合には加熱を行えばよい。光または紫外線の照射時間、照射強度、合計の照射量等は、液晶材料の種類、基板の種類、光学補償層に所望される特性等に応じて適宜設定され得る。同様に、加熱温度、加熱時間等も目的に応じて適宜設定され得る。
このようにして基板上に形成されたコレステリック配向固化層は、光硬化型接着剤層の表面に転写されて光学補償層となる。転写は、基板を光学補償層から剥離する工程をさらに含む。
B−2.紫外線照射
偏光子保護フィルムの他方の側(光学補償層が形成されない側)から紫外線を照射する。紫光線の総照射量は、200mJ/cm以下であり、より好ましくは100〜200mJ/cmである。紫外線の総照射量を前記範囲とすることにより、上記偏光子保護フィルムにおいてオゾンの発生を抑制し得、偏光子保護フィルムと偏光子との密着性を良好にし得る。本発明における「総照射量」は、320〜390nmの波長領域における光の積算量を示す。
紫外線照射に用いられる光源は、好ましくは高圧水銀灯が用いられる。本明細書において、高圧水銀灯とは、例えば、単位発光長当たりの入力電力が80〜160mW/cm、発光長(照射距離)が50〜200cm、入力電力が100W〜40kWのランプである。高圧水銀灯の動作時の水銀蒸気圧は、代表的には、3〜10気圧である。高圧水銀灯に使用される発光管は石英ガラスである。当該発光管に水銀と希ガスが封入される。
B−3.偏光子保護フィルムと偏光子との積層
偏光子保護フィルムと偏光子の積層は、任意の適切な積層方法(例えば、接着)が採用され得る。接着は、任意の適切な接着剤または粘着剤を用いて行われ得る。接着剤または粘着剤の種類は、被着体(すなわち、透明保護フィルムおよび偏光子)の種類に応じて適宜選択され得る。接着剤の具体例としては、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系等のポリマー接着剤、イソシアネート系接着剤、ゴム系接着剤等が挙げられる。粘着剤の具体例としては、アクリル系、ビニルアルコール系、シリコーン系、ポリエステル系、ポリウレタン系、ポリエーテル系、イソシアネート系、ゴム系等の粘着剤が挙げられる。
上記接着剤または粘着剤の厚みは、特に制限されないが、好ましくは0.01〜0.2μmであり、さらに好ましくは0.03〜0.18μmであり、最も好ましくは0.05〜0.15μmである。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定されるものではない。
(偏光子の作製)
ポリビニルアルコールフィルム〔クラレ社製、商品名:VF−PS〕を、30℃の純水に1分間浸漬しながら2.7倍に延伸した。次いで、30℃、ヨウ素濃度3重量%の水溶液中に1分間浸漬しながら1.4倍に延伸した。次いで、55℃、ホウ酸濃度4重量%・ヨウ素濃度3%の混合水溶液中に2分間浸漬しながら1.7倍に延伸した。延伸後のフィルムを、30℃、ヨウ素濃度3.4重量%の水溶液中に5秒間浸漬した。その後、空気中(27℃)で7分間乾燥させ偏光子を得た。
上記で得られた偏光子の片面に、ポリビニルアルコール系接着剤(厚み0.1μm)を介して、保護フィルム〔トリアセチルセルロースフィルム、富士写真フィルム製、商品名:富士タック〕を積層した。
(光学補償層の作製)
下記式(1)で表されるネマチック液晶性化合物90重量部、下記式(2)で表されるカイラル剤10重量部、光重合開始剤(イルガキュア907、チバスペシャリティーケミカル社製)5重量部、およびメチルエチルケトン300重量部を均一に混合し、液晶塗工液を調製した。この液晶塗工液を基板(PETフィルム、厚み:75μm程度)上にスピンコーティング法よりコーティングし、80℃で3分間熱処理して残存溶剤を除去した。次いで、紫外線(20mJ/cm、波長365nm)を照射して重合処理し、厚み2μmのカイラルネマチック(コレステリック)液晶層からなる光学補償層を形成した。なお、得られた光学補償層の面内位相差Reは0nm、厚み方向位相差Rthは110nmであった。
Figure 0004081488
(光学補償層付偏光板の作製)
偏光子保護フィルム〔トリアセチルセルロースフィルム、富士写真フィルム製、商品名:富士タック〕の片面に、光硬化型接着剤〔日本合成化学製、商品名:紫光UV−6100B〕を塗工して、厚み2μmの光硬化型接着剤層を形成した。光硬化型接着剤層表面に、上記の基板上に形成された光学補償層を貼り付けた。その際、光学補償層が光硬化型接着剤層側になるように貼り付けた。その後、偏光子保護フィルムの光学補償層が形成されない側から、高圧水銀灯〔ウシオ電機製〕を用いて、総照射量が100mJ/cmとなるように紫外線を照射した。次いで、基板を光学補償層から剥離した。
偏光子保護フィルムの光学補償層が形成されない面に、ポリビニルアルコール系接着剤(厚み0.1μm)を介して、上記の保護フィルムを積層させた偏光子を貼り付けた。その際、偏光子が偏光子保護フィルム側になるように貼り付けた。
総照射量が200mJ/cmとなるように紫外線を照射したこと以外は実施例1と同様にして、光学補償層付偏光板を作製した。
(比較例1)
総照射量が250mJ/cmとなるように紫外線を照射したこと以外は実施例1と同様にして、光学補償層付偏光板を作製した。
(比較例2)
総照射量が300mJ/cmとなるように紫外線を照射したこと以外は実施例1と同様にして、光学補償層付偏光板を作製した。
(比較例3)
総照射量が350mJ/cmとなるように紫外線を照射したこと以外は実施例1と同様にして、光学補償層付偏光板を作製した。
(比較例4)
総照射量が400mJ/cmとなるように紫外線を照射したこと以外は実施例1と同様にして、光学補償層付偏光板を作製した。
(比較例5)
総照射量が500mJ/cmとなるように紫外線を照射したこと以外は実施例1と同様にして、光学補償層付偏光板を作製した。
各実施例および比較例における各特性の測定方法は以下の通りである。
(1)位相差の測定
光学補償層の屈折率nx、nyおよびnzを、自動複屈折測定装置(王子計測機器株式会社製,自動複屈折計KOBRA21−ADH)により計測し、面内位相差Reおよび厚み方向位相差Rthを算出した。測定温度は23℃、測定波長は590nmであった。
(2)総照射量の測定
偏光子保護フィルムの紫外線照射面に、紫外線照度計〔オーク製作所製、商品名:UV−M02〕を載置し、320〜390nmの波長領域における照度を測定した。この測定値に照射時間(秒)をかけて総照射量を算出した。
(3)密着性の評価
上記で得られた光学補償層付偏光板の端部において、偏光子と偏光子保護フィルムとの間にカッターの刃先を挿入した。当該挿入部において、偏光子と偏光子保護フィルムとを掴み、それぞれ反対方向に引っ張った。このとき、偏光子および/または偏光子保護フィルムが破断して剥離できなかった場合は、密着性が良好と判断した。一方、偏光子と偏光子保護フィルムとの間で一部または全部剥離した場合は、密着性に乏しいと判断した。
実施例1および実施例2では、偏光子保護フィルムと偏光子との密着性が良好であった。一方、比較例1および比較例2では、偏光子保護フィルムと偏光子との間に一部剥離が確認された。比較例3〜5では、偏光子保護フィルムと偏光子とが完全に剥離した。
本発明の光学補償層付偏光板の製造方法は、液晶テレビ、携帯電話等の製造に好適に適用され得る。本発明の製造方法により製造された光学補償層付偏光板は、液晶表示装置、エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ等の各種画像表示装置に好適に適用され得る。
本発明の好ましい実施形態による光学補償層付偏光板の概略断面図である。
符号の説明
10 偏光板
11 偏光子
12 偏光子保護フィルム
20 光硬化型接着剤層
30 光学補償層
100 光学補償層付偏光板

Claims (5)

  1. 偏光子保護フィルムの一方の側に光硬化型接着剤層を介して光学補償層を積層する工程と、
    該偏光子保護フィルムの他方の側から総照射量が200mJ/cm以下となるように紫外線を照射する工程と、
    該偏光子保護フィルムの該光学補償層が形成されない側に偏光子を積層する工程とを含み、
    該光硬化型接着剤層を形成する光硬化型接着剤が、総照射量が200mJ/cm 以下の紫外線照射により硬化し得る、光学補償層付偏光板の製造方法。
  2. 前記紫外線照射に用いられる光源が高圧水銀灯である、請求項1に記載の光学補償層付偏光板の製造方法。
  3. 前記光学補償層が液晶材料の配向状態を固定化して形成された層である、請求項1または2に記載の光学補償層付偏光板の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の製造方法により製造された、光学補償層付偏光板。
  5. 請求項4に記載の光学補償層付偏光板を含む、画像表示装置。
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