JP4078036B2 - ヒートポンプ給湯器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒートポンプ式冷凍サイクルにより貯湯タンク内の水を加熱して高温水の給湯が可能なヒートポンプ給湯器に係り、特に、制御方法の最適化を図ったヒートポンプ給湯器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のヒートポンプ給湯器の一例としては、例えば図9に示すように冷媒を循環させるヒートポンプ式冷凍サイクル1と、この冷凍サイクル1の冷媒により加熱される水を貯湯タンク11に供給する水回路10と、を具備したものがある。
【0003】
冷凍サイクル1は、圧縮機2、四方弁3、水熱交換器4の一次側熱交換管4a、膨張弁5、室外空気熱交換器6を冷媒配管7によりこの順に順次接続して冷媒を循環させる閉じたループを構成している。なお、図9中符号4cは水熱交換器4の中間部に設置されて冷媒の凝縮温度を検出する凝縮温度センサである。
【0004】
一方、水回路10は、上記水熱交換器3の一次側熱交換管4aと熱交換自在の二次側熱交換管4b、貯湯タンク11、ポンプ12をこの順に順次水配管13により接続して、水(または温水)を循環させる閉じたループを構成している。
【0005】
貯湯タンク11は、その上部に、水熱交換器4からの温水が供給される湯入口と給湯口を兼用する湯出入口11aを設け、この湯出入口11aに接続された二股分岐管の一端を水熱交換器4の水出口側の水路に接続する一方、他方の分岐管端部を給湯ライン16に接続している。一方、給湯タンク11の底部には、給水を受ける水入口11bと水出口11cとを設け、水入口11bには給水ライン17を接続している。貯湯タンク11は、その内底部に貯水の水温を検出する水温センサ14を配設する一方、貯湯ケーシング15内に収容されている。一方、水熱交換器4を含む圧縮機2や四方弁3、室外空気熱交換器6等の冷凍サイクル1の構成装置、ポンプ12は、熱源機ケーシング8内に収容されている。
【0006】
そして、このヒートポンプ給湯器の貯湯運転時には、冷媒が冷凍サイクル1を図9中矢印で示す方向に循環して水熱交換器4が凝縮器として作用する一方、空気熱交換器6が蒸発器として作用する。このために、貯湯タンク11の底部の水出口11cからポンプ12により汲み出された水は水熱交換器4の二次側熱交換管4b内を通水する際に、一次側熱交換管4bを通る高温高圧のガス状冷媒の凝縮熱により加熱されて温水になり、この温水がポンプ12の送水により水配管13を介して貯湯タンク11内に、その上部の湯出入口11から供給される。
【0007】
このように貯湯タンク11内の貯湯を水熱交換器4により繰り返し加熱することにより、貯湯タンク11内の貯湯温度を上から漸次昇温し、水熱交換器4の入口水温設定値に対応した所定の貯湯温度に昇温したときに貯湯運転が停止し、以後、この所定温度の貯湯を給湯する給湯運転に待機する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のヒートポンプ給湯器では、圧縮機2とポンプ12の能力が固定であり、可変ではないうえに、膨張弁5も固定絞りであるために、図10に示すように貯湯タンク11内の水温Aの上昇と共に、水熱交換器4の凝縮温度Bが上昇するので、能力固定の圧縮機2を、その使用限界である凝縮温度(熱交中間温度)の例えば約65℃程度までしか使用できないので、貯湯タンク11内の貯湯を例えば60℃程度までしか昇温できないという課題がある。
【0009】
また、圧縮機2やポンプ12の能力が固定であるために外気温度の低下等負荷変動に対応した貯湯運転が困難であり、貯湯を所定温度まで昇温させる貯湯運転に長時間かかっている。
【0010】
さらに、室外空気熱交換器6の着霜を除霜するための除霜運転が四方弁3を貯湯運転時とは逆方向に切り換える、いわゆるリバース除霜運転であり、その際には水熱交換器4が蒸発器(冷却器)として作用するにも拘らず、ポンプの運転を続行するので、この水熱交換器4で冷却された水が貯湯タンク11内に供給されてしまい、貯湯温度を低下させてしまうという課題がある。
【0011】
さらにまた、室外空気熱交換器6の熱交換能力が固定であるために、外気温の変化に対する冷凍能力の変化が大きいために、所定温度の貯湯量を外気温の如何に拘らず安定して確保し難いという課題がある。
【0012】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、制御方法の最適化を図ることにより貯湯温度を高温まで効率的に昇温することが可能で省エネルギと制御性に優れたヒートポンプ給湯器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、能力可変の圧縮機、水熱交換器の第1の熱交換管、流量制御弁、回転数可変の室外ファンを備えた室外空気熱交換器を順次接続する一方、上記圧縮機の吐出側と上記室外空気熱交換器の冷媒入口側とをバイパス路により連通し、このバイパス路に開閉弁を介在させて冷媒を循環させる冷凍サイクルと、上記水熱交換器の第1の熱交換管と熱交換自在の第2の熱交換管の水出口を水配管により貯湯タンクの上部に接続する一方、この貯湯タンクの下部に流量可変のポンプと上記第2の熱交換管の水入口を水配管により順次接続することにより水を循環させる水回路と、上記貯湯タンク内下部に設置されてこの貯湯タンク内の水温を検出する水温センサと、上記貯湯タンクに設けた貯湯タンク制御器またはリモートコントローラからの貯湯運転開始指令信号を受信したときに貯湯運転を開始させる一方、上記水温センサにより検出された水温に基づいてこの貯湯タンク内の貯湯の沸き上げ温度を設定する制御器と、を具備し、上記制御器は、貯湯運転開始時の上記圧縮機の初期運転周波数を上記水温センサの水温検出値に基いて決定して圧縮機の回転数を制御する圧縮機制御手段と、貯湯運転開始から上記ポンプの流量を漸次所定流量まで増大させるようにポンプを制御するポンプ制御手段と、貯湯運転開始時、上記流量制御弁の初期開度を所定時間継続させた後、上記圧縮機の吸込側温度と上記室外空気熱交換器の蒸発温度との差が所定値で一定となるように流量制御弁の開度を制御する流量制御弁開度制御手段と、上記室外空気熱交換器の室外ファンの単位時間当りの運転回転数を上記圧縮機の運転周波数と室外温度とに基いていて制御する室外ファン制御手段と、を具備していることを特徴とするヒートポンプ給湯器である。
【0014】
この発明によれば、リモートコントローラで貯湯運転を開始させるための所要の操作を行なうことにより、または、貯湯タンク制御器が予め設定した電力料金が割安の深夜時間帯の開始時刻を計時すること等により、これらリモートコントローラまたは貯湯タンク制御器から貯湯運転開始指令信号が制御器に与えられると、貯湯タンク内の貯湯を所定の沸き上げ温度に昇温させる貯湯運転を開始させることができる。
【0016】
請求項2の発明は、上記圧縮機制御手段は、貯湯運転開始後、所定の制御時間毎に上記水熱交換器の水出口側の水出口温度と上記貯湯の沸き上げ温度設定値との偏差と、この偏差の変化量を算出し、これら偏差とその変化量とから上記圧縮機の運転周波数の補正量を求め、現在の運転周波数をこの補正量により補正する圧縮機運転周波数補正機能を有し、上記ポンプ制御手段は、貯湯運転開始後、ポンプ流量を所定流量で維持するように制御する機能を有し、上記流量制御弁開度制御手段は、貯湯運転開始後、上記冷凍サイクルの圧縮機吸込側温度と室外空気熱交換器の蒸発温度との差であるスーパーヒート量が所定値で一定となるように流量制御弁の開度を制御する機能を有し、室外ファン制御手段は、貯湯運転開始後、上記圧縮機の運転周波数と室外温度に応じて室外ファンの回転数を制御する機能を有することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯器である。
【0017】
これら請求項1,2に係る発明によれば、圧縮機、ポンプおよび室外ファンが共に能力可変であって、流量制御弁の開度が制御自在であり、これらをヒートポンプ給湯器の貯湯運転開始時と、その貯湯運転の継続により貯湯温度が安定する安定時とに、それぞれの運転条件に適合した能力で制御して制御の最適化を図っているので、この貯湯運転のみで貯湯タンク内の貯湯の温度を目標温度の高温まで沸き上げることができ、貯湯運転効率を向上させることができる。
【0018】
請求項3の発明は、上記制御器は、上記貯湯タンク制御器またはリモートコントローラからの貯湯運転停止指令信号を受信したときに、貯湯運転を停止させ、あるいは上記水温センサにより検出した水温検出値に基いて貯湯運転を停止させる機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯器である。
【0019】
この発明によれば、貯湯タンク制御器またはリモートコントローラからの貯湯運転停止信号により、または貯湯タンク内の水温センサの検出値が所定の貯湯温度を検出したときに貯湯運転を自動的に停止させることができる。
【0020】
請求項4の発明は、上記制御器は、上記ポンプの運転を停止させると共に、上記バイパス路の開閉弁を開弁して除霜運転する除霜運転手段と、この除霜運転の終了後、上記貯湯運転へ復帰したときの上記圧縮機の初期運転周波数の目標値を、除霜運転開始前の運転周波数に所定の係数を乗じた値に設定する手段と、を具備してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯器である。
【0021】
この発明によれば、バイパス路の開閉弁を制御器により開弁させることにより、圧縮機からの高温高圧のガス状冷媒を水熱交換器はバイパスさせて直接室外空気熱交換器内へ導入して加熱除霜するので、その除霜を短時間で行なう(クイック除霜)ことができる。また、この除霜運転は冷凍サイクルのいわゆる反転除霜による除霜ではないので、その反転除霜のように水熱交換器を蒸発器(冷却器)として作用させて貯湯を冷却させることもないので、貯湯を迅速かつ高効率で昇温させることができる。
【0022】
さらに、貯湯運転から貯湯運転に復帰させるときは、圧縮機を、その初期運転周波数の目標値を、除霜運転開始前の運転周波数の乗数倍の高い周波数で運転するので、貯湯の昇温を迅速に行なうことができる。
【0023】
請求項5の発明は、上記制御器は、上記冷凍サイクルを少なくとも収容するケースに設置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯器である。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。これらの図中、同一または相当部分には同一符号を付している。
【0025】
図1は本発明の一実施形態に係るヒートポンプ給湯器21の全体構成を示すブロック図である。このヒートポンプ給湯器21は水を図中矢印方向に循環させる水回路31と、この水回路31を循環する水を加熱する加熱媒体としての冷媒を図中矢印方向に循環させるヒートポンプ式冷凍サイクル41とを備えている。
【0026】
冷凍サイクル41は、図示しないインバータにより運転周波数を制御することにより単位時間当りの回転数(回転速度)が制御自在で能力可変の圧縮機42、水熱交換器43の第1(一次側)の熱交換管43a、電動弁等よりなる流量調整自在の膨張弁である流量制御弁44、室外等に設置される空気熱交換器45を冷媒配管46によりこの順に順次接続して冷媒を循環させる閉じたループを構成している。また、圧縮機42の吐出側と空気熱交換器45の冷媒入口側とは除霜バイパス路47により連通させており、この除霜バイパス路47の途中には電磁二方弁等よりなる除霜バイパス弁48を介装している。
【0027】
また、空気熱交換器45には空気と冷媒との熱交換を促進させるための能力可変の室外ファン45aを設ける一方、水熱交換器43には、冷媒の凝縮温度(熱交中間温度)Tcを検出する凝縮温度センサ43cを設け、水熱交換器43の出口側近傍の水回路31に、その水出口温度Twoutを検出する熱交出口水温センサ43dを設けている。さらに、室外空気熱交換器45には冷媒蒸発温度TEを検出する蒸発温度センサ45b、室外温度を検出する室外温度センサ45c、さらに、圧縮機42には、その吸込側に吸込温度Tsを検出する吸込温度センサ42aを設けている。
【0028】
そして、これら吸込温度センサ42a、蒸発温度センサ45b、凝縮温度センサ43c、圧縮機42、膨張弁44、除霜バイパス弁48、室外ファン45aを図示しない信号線により制御器49に電気的に接続している。
【0029】
一方、水回路31は、上記水熱交換器43の冷媒を通す一次側熱交換管43aと熱交換自在の水を通す二次側熱交換管43bの水出口側に、貯湯タンク32の上部の水入口と給湯口を兼用した水出入口32aを水配管33aにより接続する一方、この貯湯タンク32の底部の水出口32bに流量可変のポンプ34の吸込口を水配管33bにより接続し、このポンプ34の吐出口を水配管により水熱交換器43の一次側熱交換器43bの水入口に接続して貯湯タンク32内の貯湯(または貯水)を、図中矢印方向に循環させる閉じたループを構成している。ポンプ34は、貯湯運転中は例えば電力料金が割安の深夜時間帯の約8時間で貯湯タンク32内の貯湯(水)を一巡させる能力を備えている。
【0030】
貯湯タンク32は、その上部の湯出入口32aに接続した二股分岐管の一分岐端を水熱交換器43の出口水路側に接続する一方、他の分岐端を給湯管35に接続している。一方、貯湯タンク32の底部には、給水管36に接続された受水口32cと、貯湯タンク32内の貯水ないし貯湯を供給する水出口32bとを形成し、この水出口32bに上記水配管33bを介してポンプ34の吸込口に接続している。
【0031】
また、貯湯タンク32内の底部には貯湯タンク32内の貯水(貯湯含む)の温度Twinを検出する底部水温センサ37を設けている。
【0032】
このように構成された貯湯タンク32は貯湯槽ケーシング38a内に収容されて貯湯槽38に構成され、この貯湯槽ケーシング38aには貯湯タンク制御器である貯湯槽制御器39を配設している。貯湯槽制御器39は、例えばマイクロプロセッサ等からなり、リモートコントローラ50と制御信号等を双方向で通信自在に構成され、例えばリモートコントローラ50からの貯湯運転開始指令信号を受信したとき、または貯湯槽制御器39の内蔵クロックにより電力料金が割安の深夜時間帯が開始される時刻(例えば午後11時)を計時したときに、貯湯運転開始指令信号を図示しない信号線を介して、または赤外線等の無線で制御器49に転送または送信するように構成されている。また、貯湯槽制御器39は底部水温センサ37から読み込んだ水温検出値Twinを制御器49に転送する機能を備えている。
【0033】
制御器49はマイクロプロセッサ等から構成され、熱源機ケーシング51aに配設される。熱源機ケーシング51aは、その内部に、上記圧縮機42や室外空気熱交換器45等の冷凍サイクル41を構成する各装置と、水回路31の水熱交換器43、ポンプ34および水配管33の一部を収容して熱源機51に構成されている。熱源機51は一対の水配管33a,33bを介して貯湯槽38に接続されている。
【0034】
制御器49は、吸込側温度センサ42a、凝縮温度センサ43c、熱交出口水温センサ43d、蒸発温度センサ45b、室外温度センサ45cに図示しない信号線によりそれぞれ電気的に接続され、これら各センサの検出値を読み込む一方、ポンプ34、圧縮機42の図示しないインバータ、室外ファン45c、除霜バイパス弁48に図示しない信号線によりそれぞれ電気的に接続され、これらを適宜制御するように構成されている。
【0035】
すなわち、制御器49は貯湯タンク32内の貯湯(貯水を含む)をポンプ34の送水により水回路31に循環させて水熱交換器43により加熱して目標温度に昇温させて貯湯タンク32内に貯蔵させて次の給湯運転に待機する貯湯運転を実行するために必要な各種制御機能と、この貯湯運転により蒸発器(冷却器)として作用する室外空気熱交換器45に着霜が発生したときに、この着霜を除霜するための除霜運転に貯湯運転を切り換えるために必要な各種制御機能を備えている。つまり、制御器49は、水熱交換器43の入口水温を所定値に設定することにより、貯湯タンク32内の貯湯温度を所定値に設定して貯湯タンク32内の貯湯が、その所定温度まで昇温させる貯湯運転モードと、その貯湯運転時に蒸発器として作用する室外空気熱交換器45に着霜が発生したときに、その貯湯運転を除霜運転に切り換える運転モード制御手段、圧縮機42の運転を制御する圧縮機制御手段、ポンプ34の運転を制御するポンプ制御手段、流量制御弁44の開度を制御する流量制御弁制御手段、室外ファン45aの運転を制御する室外ファン制御手段をそれぞれ備えている。
【0036】
図2はこれら制御器49の各制御手段により、貯湯運転する場合に、その運転開始時から貯湯温度(Twout)が設定値でほぼ安定(一定)する安定時を経て停止するまでの各段階において、上記圧縮機42、ポンプ34、流量制御弁44、室外ファン45aの運転を制御するときのタイミングチャートを示している。
【0037】
すなわち、制御器49の運転モード制御手段は、例えば貯湯運転開始操作が行なわれたリモートコントローラ50、あるいは所定の深夜時刻を計時した貯湯槽制御器39からの貯湯運転開始指令信号を受信したときに、図1に示すように除霜バイパス弁48を閉弁して圧縮機42、水熱交換器43、室外ファン45aの運転を開始し、水熱交換器43の入口水温を所定値に設定することにより貯湯の沸き上げ温度の目標値を設定して貯湯運転を開始する。
【0038】
この圧縮機42の運転開始時の初期周波数Hzは圧縮機制御手段により次の(1)式から求められる。
【0039】
【数1】
Hz=−2*Twin+90 ……(1)
但し、Twin:底部水温センサ37による水温検出値
すなわち、圧縮機制御手段は底部水温センサ37からその水温検出値を読み込み、その水温検出値が例えば6℃の場合は次の(2)式により初期周波数Hzは78Hzとなる。
【0040】
【数2】
−2×6+90=78(Hz) ……(2)
【0041】
この初期周波数は貯湯運転の進行に伴って漸次昇温する水温検出値Twinに基いて所定時間毎、例えば1分間毎に段階的に上昇させ、次の運転開始時解除条件のいずれかが充足したと判断した後に所定の周波数一定で運転する。この運転開始時解除条件としては、▲1▼運転開始から10分経過し、かつ(AND)冷凍サイクル41のスーパーヒート量TSH>設定スーパーヒート量TSHO−1が成立する場合と、▲2▼運転開始から20分経過する場合と、がある。ここでスーパーヒート量TSH、設定TSHOとは以下の通りである。
【0042】
すなわち、スーパーヒート量TSHは、次の(3)式により求めることができる。
【0043】
【数3】
【0044】
一方、設定スーパーヒート量TSHOは圧縮機42の実際の運転周波数により例えば次の表1のように設定される。
【0045】
【表1】
【0046】
そして、圧縮機制御手段は、この貯湯運転時に、上記運転開始時解除条件が充足したことを検出すると、図2で示す安定時の制御に移行する。
【0047】
すなわち、圧縮機制御手段は所定の制御時間(例えば60秒)毎に、次の(4)式に示すように熱交出口水温Twoutと設定温度Tscとの偏差Eおよび変化量ΔE(今回のTwoutの値と前回60秒前のTwoutの値の差)を計算し、これらEとΔEから例えば次の表2で示す制御規則表から求まる値に0.5を乗算して周波数指令信号fiの補正値Δfiを求め、現在の周波数指令信号fiを補正する。
【0048】
【数4】
【0049】
【表2】
【0050】
そして、次の(5)式に示すようにこうして今回求めた補正値Δfi(n)を前回の周波数指令fi(n−1)に加算して今回の周波数指令信号fi(n)を求める。
【0051】
【数5】
【0052】
また、上記周波数指令信号fiの補正は例えば60秒の制御時間毎に補正を行なう。すなわち、図3に示すように偏差Eは制御器49により常時読み込んでいるが、60秒毎に決定する変化量ΔEと、そのときの偏差Eにより制御出力表により60秒毎に、周波数指令補正量Δfi(n)を決定する。但し、設定温度が変更された時は、そのときの偏差E´と前回から設定温度が変更された時間までの変化量ΔE´に基いて求められた周波数指令補正量Δfi(n)で制御する。
【0053】
一方、図2に示すようにポンプ制御手段は、ポンプ34を、その吐出流量が所定時間(例えば1分間)毎に例えば0.2L/min、0.6L/min、1.0L/minのように段階的に増大するように制御し、この後は安定時を含めて例えば1.0L/min等の一定流量で運転する。
【0054】
流量制御弁開示制御手段は、貯湯運転開始時に、所定数の制御パルスを流量制御弁44に与えて、その開度を所定の初期開度に制御し、その初期開度を所定時間継続させた後、安定時までは冷凍サイクル41のスーパーヒートTSH量が所定値で一定となるようにスーパーヒート制御を行なう。
【0055】
また、流量制御弁開度制御手段は、流量制御弁44の開度を、次の表3に示すように制御時間TM毎に設定値(開度)との偏差SHと、前回偏差と今回偏差との偏差ΔSHとに基いて補正する。この偏差SHは次の(6),(7)により求められ、表3は、SHが−5〜5、ΔSHが−3〜3の11×7要素とする。
【0056】
【数6】
【0057】
【表3】
【0058】
なお、流量制御弁44の開度制御時間TMは圧縮機42の実運転周波数(Hz)に応じて例えば次の表4に示すように設定される。
【0059】
【表4】
【0060】
そして、制御器49の室外ファン制御手段は圧縮機42の運転(ON)のときに室外ファン45aを運転(ON)し、圧縮機42が停止(OFF)のときには室外ファン45aの運転も停止させる。また、室外ファン制御手段は圧縮機42の運転周波数と室外温度(外気温)Toutに応じて室外ファン45aの回転数(rpm)を制御する機能を備えており、例えばヒートポンプ貯湯運転における除霜復帰時の室外ファン45aのファンタップf1〜f8は下記の表5の通りであり、表6のように外気温Toutの検出値に応じてファンタップが予め設定されている。また、表6中、圧縮機42の運転周波数が24〜54Hzのときの室外ファン45aの回転数(rpm)は例えば次の表7に従う。
【0061】
【表5】
【0062】
【表6】
【0063】
【表7】
【0064】
そして、制御器49は貯湯槽制御器39とリモートコントローラ50の少なくともいずれから沸き上げ停止指令信号を受信したとき、または底部水温センサ37により検出した検出値が設定値に達したと判断したときに、貯湯運転を停止させる機能を備えている。すなわち、図2に示すように制御器49は圧縮機42、ポンプ34、室外ファン45aの各運転を停止させると共に、流量制御弁44を停止開度に制御して貯湯運転を停止させる機能を備えている。
【0065】
図4は上記貯湯運転時に、底部水温センサ37により検出した入口水温Twinの上昇または下降に連動して貯湯温度の設定値Tscを制御器49により段階的に制御する状態を示しており、図4中上向き矢印は入口水温Twinの昇温を示し、下向き矢印はその降温を示している。
【0066】
例えば貯湯運転中に水熱交換器43のTwinが19℃から18℃へ低下したことを制御器49により検出した場合は貯湯温度設定値Tscを78℃から81℃に制御する。一方、入口水温Twinが19℃から20℃へ上昇した場合は貯湯温度設定値Tscを81℃から78℃へ制御する。このために、圧縮機42の運転周波数を大きく変化させることなく、安定した制御を行なうことができる。
【0067】
そして、貯湯運転が継続すると、貯湯タンク32内には、その上部から徐々に設定温度(例えば87℃)の湯が上から溜まって行き、底部水温センサ37により所定の設定水温(例えば30℃)に達したときに、貯湯タンク32内がほぼ貯湯設定温度(87℃)の貯湯で満たされていると判断して貯湯運転を停止させる。
【0068】
図5はこの貯湯運転の開始から終了までの熱交出口温度(貯湯温度)Twout、熱交中間温度(凝縮温度)Tc、底部水温Twin、スーパーヒート量TSHの変化をそれぞれ示しており、貯湯運転開始後、凝縮温度、すなわち熱交中間温度Tcを約60℃程度に保った状態で貯湯設定温度(例えば87℃)の貯湯を短時間で貯湯タンク32内に貯蔵することができる点を示している。
【0069】
図6はこのように構成されたヒートポンプ給湯器21の除霜運転時の冷凍サイクル41の冷媒と、水回路31の水の循環方向を矢印で示している。
【0070】
すなわち、貯湯運転時には室外空気熱交換器45が冷媒の蒸発器として作用し、室外に設置されているので、室外温度センサ45cにより検出される外気温Toutの条件によっては室外空気熱交換器45cに着霜が発生して熱交換能力を低下させる。そこで、制御器49は低下量検出方式により除霜開始条件が充足すると判断したときに、貯湯運転から除霜運転に切り換える。この低下量検出方式は貯湯安定開始、または前回除霜運転終了時から積算された圧縮機42の運転時間が所定時間に達したときに室外温度センサ45cにより検出された室外熱交温度(蒸発温度検出値)TEとその低下量TEOとに基いて除霜実施条件を決定する。
【0071】
すなわち、まず低下量TEOを検出するが、その検出方法には次の2方法がある。
【0072】
(1)まず、貯湯運転開始後、上記運転開始時解除条件が充足された後、所定時間(例えば5分間)経過した時点から5分間、室外熱交温度(蒸発温度)TEを検出し、その最低値をTEOとする。
【0073】
(2)あるいは除霜終了後は、除霜終了検出時より10分経過時より15分までの5分間に検出した蒸発温度TEの最低値をTEOとする。
【0074】
次の表8はこれら蒸発温度検出値TE,TEOに基いて除霜実施条件をA,B,Cゾーンとして求めるものであり、これら各ゾーンA〜Cは図7で示す蒸発温度検出値TEと前回除霜運転終了時からの経過時間とに基づいて求められる。
【0075】
【表8】
【0076】
したがって、例えば蒸発温度検出値TEが−20℃以下のときは表8のBゾーンに属するので、表8に示すように除霜運転は前回の除霜運転終了時から例えば30分経過後から約4分間運転される。
【0077】
そして、この除霜開始条件を充足したとき、制御器49は除霜バイパス弁48を開弁し、圧縮機42から吐出された高温高圧のガス状冷媒を、水熱交換器43と流量制御弁44はバイパスさせて除霜バイパス路47を通して直接空気熱交換器45に導入し、ここで凝縮液化する冷媒の凝縮熱により空気熱交換器45を加熱し、着霜を加熱融霜して除霜するようになっている。この除霜運転は制御器49により後述する除霜終了条件が充足されたと判断されるまで続行される。
【0078】
この除霜完了検出手段は吸込温度センサ42aにより検出した圧縮機42の吸込側温度の検知温度が、例えば2.5℃以上で80秒継続するか、または、その検知温度が5℃以上になるか、または、除霜運転が10分以上継続した場合に、除霜運転が完了したものと判断し、その判断後、除霜バイパス弁48を図1に示すように再び閉弁して除霜運転から再び貯湯運転へ復帰させるように構成されている。
【0079】
図8はこのヒートポンプ給湯器21の除霜運転時の制御器49による制御を示すタイミングチャートである。すなわち、制御器49は上記除霜開始条件を充足したと判断すると、着霜検出として、その着霜検出から所定時間(例えば20秒)後、これまで全閉中の除霜バイパス弁48を開弁(ON)させる一方、運転中のポンプ34、室外ファン45aの運転を停止(OFF)させ、圧縮機42の運転周波数を所定の除霜運転周波数Hzで運転する一方、流量制御弁44の開度を所定の除霜開度に制御して上記スーパーヒート量一定制御を行なう。なお、この除霜運転中に何らかの異常により圧縮機42の運転が停止したときには、除霜運転時間のカウントを停止する。
【0080】
そして、この除霜運転は、その開始後、所定時間、例えば10分経過した時、または吸込温度センサ42aにより検出された吸込温度検出値TSがTS≧5℃を成立させたとき、あるいは5℃≧TS≧3℃が80秒継続したときに除霜終了条件が充足したと判断して除霜運転を終了させる。
【0081】
図8に示すように除霜運転終了は除霜バイパス弁48の閉弁と、ポンプ34、室外ファン45aの各運転再開とにより実施され、その除霜運転終了後は再び貯湯運転に復帰する。このとき、室外ファン45aは貯湯運転の開始から一定の回転数(rpm)で運転されるが、ポンプ34と圧縮機42は、その運転周波数を所定時間(例えば1分間経過)毎に所定周波数上昇させる。この除霜運転終了後の圧縮機42の初期目標運転周波数は、除霜運転開始前周波数に所定の係数(例えば0.9)を乗じた値とする。このように目標周波数を高く設定して貯湯運転を再開するので、短時間で貯湯設定温度(例えば87℃)に昇温した貯湯を貯湯タンク32に貯蔵することができる。
【0082】
次に、このように構成されたヒートポンプ給湯器21の作用を説明する。
【0083】
まず、図1に示すように冷凍サイクル41側を貯湯運転すると、圧縮機42により圧縮された高温高圧のガス状冷媒が水熱交換器43の一次側熱交換管43a内を通ることにより凝縮液化して放熱し、この凝縮熱(放熱)により水熱交換器44の二次側熱交換管44b内を通水する水が加熱される。
【0084】
一方、この水熱交換器43で凝縮液化した液冷媒は所定開度の流量制御弁44を通る際に減圧されると共に、冷媒流量が適宜流量に制御されて空気熱交換器45内に流入し、ここで蒸発して外気から吸熱してガス状冷媒の状態で再び圧縮機42内へ、その吸込側から戻され、再び圧縮機42で圧縮されて水熱交換器43内へ流入して凝縮液化し、その凝縮熱により二次側熱交換管43bの通水を加熱し、以下これの繰返しにより水熱交換器43の二次側熱交換管43bの通水が漸次高温水に加熱される。
【0085】
この水熱交換器43で加熱された温水(湯)は、その水出口から出て給湯タンク32内へ、その上部の水出入口32aから供給され貯蔵される。
【0086】
さらに、この給湯タンク32内の貯湯は、その底部の水出口32bから流量可変のポンプ34内へ吸い込まれ、ここで昇圧されてから再び水熱交換器43の二次側熱交換管43b内を通水し、その通水の際に、再び一次側熱交換管43a内を通る高温高圧のガス状冷媒の凝縮熱により加熱されて温水温度をさらに高めて給湯タンク32内へ、その上部の湯出入口32aから供給される。以下、これの繰返しにより貯湯タンク32内の貯湯温度が漸次目標温度まで昇温されたときに貯湯運転が停止され、給湯運転に備える。そして、給湯運転時には、給湯タンク33内の給湯が給湯管35を介して被給湯部へ給湯される。
【0087】
そして、このような貯湯運転中は空気熱交換器45が室外に設置されるうえに蒸発器(冷却器)として作用するので、この空気熱交換器45に着霜が発生する場合がある。このとき制御器49により上記除霜開始条件が充足されたと判断すると、この制御器49により除霜バイパス弁48を開弁して貯湯運転から除霜運転に切り換える。
【0088】
すると、圧縮機42からの高温高圧のガス状冷媒が水熱交換器43はバイパスして空気熱交換器45内に直接流入して凝縮液化して放熱するので、その放熱により空気熱交換器45の着霜を加熱し、ここで融霜することにより除霜することができる。
【0089】
さらに、この空気熱交換器45で凝縮した冷媒は、圧縮機42へ、その吸込側から戻され、以下、これの繰返しにより空気熱交換器45の着霜が除霜される。このとき制御器49により上記除霜終了条件が充足したと判断すると、この制御器49により除霜バイパス弁48を閉じて除霜運転を終了させ、冷凍サイクル41を再び貯湯運転に復帰させる。
【0090】
この貯湯運転への復帰により、上記貯湯運転が再び繰り返され、貯湯タンク32内の貯湯の温度が所定値に達すると、水熱交換器43の入口水温を検出する底部水温センサ37により所定の設定温度(例えば30℃)Twinを検出するので、貯湯タンク33内の貯湯が所定の設定温度(例えば87℃)に達したものと判断して圧縮機42やポンプ34、室外ファン45aの運転を停止させて貯湯運転を終了させ、給湯運転に備えて待機する。
【0091】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、リモートコントローラで貯湯運転を開始させるための所要の操作を行なうことにより、または、貯湯タンク制御器が予め設定した電力料金が割安の深夜時間帯の開始時刻を計時すること等によりこれらリモートコントローラまたは貯湯タンク制御器から貯湯運転開始指令信号が制御器に与えられると、所定の沸き上げ温度に昇温された貯湯運転を開始させることができる。
【0092】
また、圧縮機、ポンプおよび室外ファンが共に能力可変であって、流量制御弁の開度が制御自在であり、これらをヒートポンプ給湯器の貯湯運転開始時、その貯湯運転の継続により貯湯温度が安定する安定時に、それぞれの運転条件に適合した能力で制御して制御の最適化を図っているので、この貯湯運転のみで貯湯タンク内の貯湯の温度を目標温度の高温まで沸き上げることができ、貯湯運転効率を向上させることができる。
【0093】
さらに、貯湯タンク制御器またはリモートコントローラからの貯湯運転停止信号により、または貯湯タンク内の水温センサの検出値が所定の貯湯温度を検出したときに貯湯運転を自動的に停止させることができる。
【0094】
さらにまた、バイパス路の開閉弁を制御器により開弁させることにより、圧縮機からの高温高圧のガス状冷媒を水熱交換器はバイパスさせて直接室外空気熱交換器内へ導入して加熱除霜するので、その除霜を短時間で行なう(クイック除霜)ことができる。また、この除霜運転は冷凍サイクルのいわゆる反転除霜による除霜ではないので、その反転除霜のように水熱交換器を蒸発器(冷却器)として作用させて貯湯を冷却させることもないので、貯湯を迅速かつ高効率で昇温させることができる。
【0095】
さらに、貯湯運転から貯湯運転に復帰させるときは、圧縮機を、その初期運転周波数の目標値を、除霜運転開始前の運転周波数の乗数倍の高い周波数で運転するので、貯湯の昇温を迅速に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るヒートポンプ給湯器の貯湯運転時の状態を示すブロック図。
【図2】図1で示すヒートポンプ給湯器の貯湯運転時の制御方法を示すタイミングチャート。
【図3】図1で示すヒートポンプ給湯器の制御器により求められる制御時間(60秒)毎の熱交出口水温とその設定温度との偏差Eとその変化量ΔEとの関係を示す図。
【図4】図1で示す底部水温センサにより検出された水温検出値Twinの変化に応じて貯湯温度目標値Tscを制御する状態を示す模式図。
【図5】図1で示すヒートポンプ給湯器の貯湯運転開始から停止までの熱交出口温度Twout、熱交中間(凝縮)温度Tc、貯湯タンク底部水温Twin、スーパーヒート量TSHの各々の変化を示すグラフ。
【図6】図1で示すヒートポンプ給湯器の除霜運転時の状態を示すブロック図。
【図7】図1で示すヒートポンプ給湯器の複数の除霜運転ゾーンをそれぞれ示すタイミングチャート。
【図8】図1で示すヒートポンプ給湯器の除霜運転時の制御方法を示すタイミングチャート。
【図9】従来のヒートポンプ給湯器の構成を示すブロック図。
【図10】図9で示す従来のヒートポンプ給湯器の貯湯タンク内水温と凝縮温度の変化をそれぞれ対比して示すグラフ。
【符号の説明】
21 ヒートポンプ給湯器
31 水回路
32 貯湯タンク
32a 水出入口
32b 水出口
32c 受水口
33,33a,33b 水配管
34 ポンプ
35 給湯管
36 給水管
37 底部水温センサ
38 貯湯槽
38a 貯湯槽ケーシング
41 冷凍サイクル
42 圧縮機
42a 吸込温度センサ
43 水熱交換器
43c 凝縮温度センサ
44 流量制御弁
45 空気熱交換器
45a 室外ファン
45b 蒸発温度センサ
46 冷媒配管
47 除霜バイパス路
48 除霜バイパス弁
49 制御器
50 リモートコントローラ
51 熱源機
51a 熱源機ケーシング
Claims (5)
- 能力可変の圧縮機、水熱交換器の第1の熱交換管、流量制御弁、回転数可変の室外ファンを備えた室外空気熱交換器を順次接続する一方、上記圧縮機の吐出側と上記室外空気熱交換器の冷媒入口側とをバイパス路により連通し、このバイパス路に開閉弁を介在させて冷媒を循環させる冷凍サイクルと、
上記水熱交換器の第1の熱交換管と熱交換自在の第2の熱交換管の水出口を水配管により貯湯タンクの上部に接続する一方、この貯湯タンクの下部に流量可変のポンプと上記第2の熱交換管の水入口を水配管により順次接続することにより水を循環させる水回路と、
上記貯湯タンク内下部に設置されてこの貯湯タンク内の水温を検出する水温センサと、
上記貯湯タンクに設けた貯湯タンク制御器またはリモートコントローラからの貯湯運転開始指令信号を受信したときに貯湯運転を開始させる一方、上記水温センサにより検出された水温に基づいてこの貯湯タンク内の貯湯の沸き上げ温度を設定する制御器と、を具備し、
上記制御器は、
貯湯運転開始時の上記圧縮機の初期運転周波数を上記水温センサの水温検出値に基いて決定して圧縮機の回転数を制御する圧縮機制御手段と、
貯湯運転開始から上記ポンプの流量を漸次所定流量まで増大させるようにポンプを制御するポンプ制御手段と、
貯湯運転開始時、上記流量制御弁の初期開度を所定時間継続させた後、上記圧縮機の吸込側温度と上記室外空気熱交換器の蒸発温度との差が所定値で一定となるように流量制御弁の開度を制御する流量制御弁開度制御手段と、
上記室外空気熱交換器の室外ファンの単位時間当りの運転回転数を上記圧縮機の運転周波数と室外温度とに基いていて制御する室外ファン制御手段と、
を具備していることを特徴とするヒートポンプ給湯器。 - 上記圧縮機制御手段は、貯湯運転開始後、所定の制御時間毎に上記水熱交換器の水出口側の水出口温度と上記貯湯の沸き上げ温度設定値との偏差と、この偏差の変化量を算出し、これら偏差とその変化量とから上記圧縮機の運転周波数の補正量を求め、現在の運転周波数をこの補正量により補正する圧縮機運転周波数補正機能を有し、
上記ポンプ制御手段は、貯湯運転開始後、ポンプ流量を所定流量で維持するように制御する機能を有し、
上記流量制御弁開度制御手段は、貯湯運転開始後、上記冷凍サイクルの圧縮機吸込側温度と室外空気熱交換器の蒸発温度との差であるスーパーヒート量が所定値で一定となるように流量制御弁の開度を制御する機能を有し、室外ファン制御手段は、貯湯運転開始後、上記圧縮機の運転周波数と室外温度に応じて室外ファンの回転数を制御する機能を有することを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯器。 - 上記制御器は、上記貯湯タンク制御器またはリモートコントローラからの貯湯運転停止指令信号を受信したときに、貯湯運転を停止させ、あるいは上記水温センサにより検出した水温検出値に基いて貯湯運転を停止させる機能を有することを特徴とする請求項1または2に記載のヒートポンプ給湯器。
- 上記制御器は、
上記ポンプの運転を停止させると共に、上記バイパス路の開閉弁を開弁して除霜運転する除霜運転手段と、この除霜運転の終了後、上記貯湯運転へ復帰したときの上記圧縮機の初期運転周波数の目標値を、除霜運転開始前の運転周波数に所定の係数を乗じた値に設定する手段と、
を具備してなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯器。 - 上記制御器は、上記冷凍サイクルを少なくとも収容するケースに設置されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒートポンプ給湯器。
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