JP4077635B2 - 電子制御式機械時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ぜんまいが開放する時の機械エネルギーを駆動源として動作しつつ、一部電気エネルギーに変換し、この電力により回転制御手段を作動させて回転周期を制御する電子制御式機械時計に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、図5、図6に示すように、ぜんまい1aをエネルギー源として輪列51を駆動するとともに、輪列51からの回転を受けて回転する発電機20に電力を生じさせ、この電力により駆動される電子回路55によって発電機20の回転周期を制御することで、輪列51に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計50が知られている(特開平8−5758号公報等)。
この電子制御式機械時計50においては、ぜんまい1aが収容される香箱車1の回転は、分針(図示略)取り付けられる二番車6に伝達された後、順次、三番車7、四番車8、五番第1中間車9、五番第2中間車10、五番車11、六番車12に伝達されて最終的に発電機20のローター13に伝達される。
これにより、ぜんまい1aの回転力は、ローター13に伝達されるまでに、所定の回転速度まで増速されるようになっている。
【0003】
このような電子制御式機械時計50では、輪列51を形成する番車の数が多いほど、番車の回転に伴う機械的抵抗力が大きくなるので、前述のように、香箱車1からローター13までの間に7個の番車を設け、8段階の増速を行うと、伝達効率が悪く、機械的エネルギーの損失が増え、ぜんまい1aから取り出せる機械的エネルギーが少なくなるという問題がある。
また、図示しない秒針が取り付けられる四番車8の歯車部の直径が小さいので、秒針の指示ズレが生じ易いという問題がある。
なお、図7には、電子制御式機械時計50における秒針の指示ズレをズレ角度として測定したグラフが示されている。このグラフによれば、三番車7が1周する間に四番車8が8周するように増速比が設定されており、四番車8が8周する間に、秒針における円周方向での正規位置に対しての角度が−0.4°〜+0.9°の範囲内で大きくズレることが確認されている。
【0004】
ここで、香箱車1からローター13までの間に設けられる番車の数を減らすことにより、前述のような問題を解決することが考えられる。
図8および図9には、香箱車1からローター13までの間に設けられる番車の数を5個に減らした電子制御式機械時計60が示されている。
図8および図9において、電子制御式機械時計60は、香箱車1とローター13との間に、二番車6、三番車7、四番車8、五番車11および六番車12を設け、6段階の増速を行うものとなっている。
ここで、五番車11の回転軸11cと六番車12の歯車部12aとが平面的に重なるので、五番車11を地板2および輪列受3で支持することができないので、地板2および輪列受3の間に中間受61を設け、この中間受61と輪列受3とで五番車11を支持している。
【0005】
このようにすれば、輪列51を形成する番車の数が減り、番車の回転に伴う機械的抵抗力が小さくなるので、伝達効率が改善され、機械的エネルギーの損失が減り、ぜんまい1aから取り出せる機械的エネルギーを増やすことができる、と考えられる。
また、秒針(図示せず)が取り付けられる四番車8は、歯車部の直径が拡大され、秒針の指示ズレが生じにくくなり、秒針の運針を安定したものにできる、と考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、電子制御式機械時計60では、輪列受3とは別体の中間受61で五番車11を支持しているので、中間受61の加工精度のバラツキや、地板2への取り付けの際の位置精度にバラツキが生じやすい。そして、中間受61の精度上のバラツキにより、番車の回転に伴う機械的抵抗力が増えるうえ、秒針の指示ズレが発生するので、伝達効率の改善や運針の安定化が充分図れない、という問題がある。
また、電子制御式機械時計60では、図8の如く、六番車12の歯車部12aが発電機20のステーター22よりも、地板2に近い位置に配置されるので、発電機20のステーター22を地板2に取り付ける前に、六番車12を地板2に取り付ける必要があり、組立性が悪いという問題もある。
【0007】
本発明の目的は、伝達効率の改善や運針の安定化が充分図れるようになる電子制御式機械時計を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ぜんまいをエネルギー源として輪列を駆動するとともに、輪列からの回転を受けて回転する発電機に電力を生じさせ、この電力により駆動される電子回路によって前記発電機の回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、前記ぜんまいにより直接駆動される香箱車と前記発電機の回転子であるローターとの間には、前記輪列を構成する番車として、二番車、三番車、四番車、五番車、および六番車が設けられ、これらのうちの三番車、五番車、および六番車は、地板および輪列受で軸支され、前記発電機には、前記ローターの回転による磁束の変化を電力に変換するためのステーターおよびコイルが設けられ、前記ローターには、前記輪列受側から前記地板に向かって順に、回転駆動力を蓄えるための回転慣性板、前記六番車の歯車部と噛み合うかな部、および磁石が設けられ、前記ステーターは、前記地板に直接取り付けられて前記磁石と対向し、前記六番車には、前記輪列受側から前記地板向かって順に、前記歯車部、前記五番車の歯車部と噛み合うかな部が設けられ、前記回転慣性板は、前記輪列受と前記六番歯車の歯車部との間に配置され、前記六番車の歯車部と前記五番車の回転中心とが平面的に重ならない位置に配置され、前記五番車には、前記輪列受側から前記地板に向かって順に、前記四番車の歯車部と噛み合うかな部、縮径部、および前記歯車部が設けられ、前記縮径部は、当該五番車の回転軸よりも軸径が細く、かつ前記六番車の歯車部に対向した位置に設けられていることを特徴とする。
【0009】
このような本発明では、従来のような五番第1、第2中間車が用いられていないのに加え、五番車の回転軸と六番車の歯車部とが平面的に重ならないので、五番車を地板および輪列受で支持でき、中間受が不要となり、中間受を採用することにより発生する問題が根本的に解決される。
従って、番車の数の低減により、機械的抵抗力が確実に低減して伝達効率の改善を充分図ることができるうえ、中間受が不要なことで、秒針における運針の安定化が充分図れるようになる。
また、六番車の歯車部およびローターの回転慣性板がステーターよりも輪列受側に近い位置に配置されるので、発電機のステーターが六番車の歯車部よりも地板に近くなり、ステーターの地板への取付後に、六番車の地板への取付が行われるようになるうえ、発電機のステーターを地板に直接取り付けることができるようになるので、組立性を確実に良好なものにできる。
【0010】
以上のような電子制御式機械時計では、前記四番車および前記五番車の回転軸同士の距離α、前記五番車および前記六番車の回転軸同士の距離β、ならびに、前記六番車および前記ローターの回転軸同士の距離γが、α≧β≧γの関係にあることが望ましい。
このようにすれば、秒針が取り付けられる四番車の歯車部の直径が拡大されるから、充分大きな慣性モーメントが付与され、回転速度の変動が抑制されるようになり、秒針の指示ズレが生じにくくなって秒針の運針を確実に安定させることができる。
【0012】
また、前述の電子制御式機械時計において、前記ステーターには、前記ローターを収納するローター収納孔が設けられ、前記ローター収納孔に嵌合される位置決め部材により、前記ステーターが前記地板に位置決めされていることが好ましい。
このようにすれば、位置決め部材を地板の所定位置に正確に取り付けておき、ステーターを地板に取り付けるにあたり、位置決め部材とステーターのローター収納孔とを嵌合させることにより、ステーターが地板の所定位置に正確に取り付けられるようになり、ステーターおよびローターの互いの位置関係が正確に決められ、所定の磁気回路が正確に設定され、発電機の発電効率が何ら損なわれることがない。
また、コイルの巻回が容易に行えるように、発電機のステーターとして、二つのステーター材に分割された二分割式のものを採用しても、ステーターのローター収納孔に位置決め部材を嵌合させるとともに、二つのステーター材を位置決め部材に向かって押圧した状態で、二つのステーター材を地板に固定すれば、二つのステーター材は、互いの位置関係が正確に決められ、この点からも、所定の磁気回路が正確に設定され、発電機の発電効率が何ら損なわれることがない。
【0013】
さらに、前述のような電子制御式機械時計において、前記四番車の前記歯車部の直径が3mm以上に設定されていることが望ましい。
このようにすれば、秒針が取り付けられる四番車の歯車部の直径が充分確保されるので、充分大きな慣性モーメントが付与され、回転速度の変動が抑制されるようになり、この点からも、秒針の指示ズレが生じにくくなり、秒針の運針を確実に安定させることができる。
【0014】
また、前述の電子制御式機械時計において、三番車、五番車、六番車およびローターの各回転軸のホゾを受ける軸受は、前記地板および前記輪列受に設けられていることが好ましい。
ここで、三番車、五番車、六番車およびローターを支持するために、地板および輪列受以外に第3の支持部材が設けられ、支持部材の数が三つ以上に増えると、地板および輪列受の相互の位置精度の他に、第3の支持部材の位置精度も関与するので、三番車、五番車、六番車およびローターを支持する各軸受の位置精度が低下し、回転角度位置によって機械的抵抗がバラツキが生じ、回転速度の変動により秒針の指示ズレが生じ易くなる。
これに対し、前述のようにすれば、三番車、五番車、六番車、ローターを支持する支持部材が地板および輪列受の二つだけになり、他の支持部材の加工精度や取付位置精度の関与がなくなるので、三番車、五番車、六番車およびローターを支持する各軸受の位置精度が充分確保され、三番車、五番車、六番車およびローターの回転速度の変動が抑制されるようになり、この点からも、秒針の指示ズレが生じにくくなり、秒針の運針を確実に安定させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明では、既に説明した部材・部品と同じものには同一符号を付し、その説明を省略若しくは簡略にする。
図1ないし図3には、本実施形態に係る電子制御式機械時計40の概略が示されている。図1ないし図3において、電子制御式機械時計40は、エネルギー源としてのぜんまい1aで輪列51を駆動するとともに、輪列51からの回転を受けて回転する発電機20に電力を生じさせ、この電力により駆動される電子回路55によって発電機20の回転周期を制御することで、輪列51に制動をかけて調速するようにしたものである。
【0016】
そして、香箱車1とローター13との間には、二番車6、三番車7、四番車8、五番車11および六番車12が設けられている。これにより、輪列51では、6段階の増速が行われるようになっている。
このうち、三番車7、五番車11、六番車12およびロータ13は、地板2および輪列受3のそれぞれに設けられている軸受18により、その回転軸7c,11c,12c,13cの端部に設けられたホゾ19が回転自在に支持されている。
【0017】
発電機20には、永久磁石13eを備えたローター13と、このローター13の永久磁石13eが回転することにより生じる、磁束の変化を電力に変換するためのステーター22およびコイル23とが設けられている。ローター13には、回転駆動力を蓄えるための回転慣性板13aが設けられている。
このローター13の回転慣性板13aおよび六番車12の歯車部12aは、発電機20のステーター22よりも輪列受3側に近い位置に配置されている。
【0018】
ステーター22は、コイル23の巻回が容易に行えるように、二つのステーター材22a, 22bに分割された二分割式のものである。
ステーター22には、ローター13の永久磁石13eを収納するローター収納孔24が設けられている。一方、地板2には、ローター収納孔24に嵌合される位置決め部材であるブッシュ25が固定されている。
ステーター22のローター収納孔24にブッシュ25を嵌合させるために、二つのステーター材22a, 22bを両側からブッシュ25に向かって押圧する断面コ字形の弾性部材(図示せず)が設けられている。ステーター22は、ステーター材22a, 22bが両側からブッシュ25に向かって押圧された状態で、二つのステーター材22a, 22bが地板2に位置決め・固定されている。
【0019】
この際、ローター13のかな部13bには、六番車12の歯車部12aが噛み合っており、この六番車12の歯車部12aは、五番車11の回転中心、すなわち、回転軸11cと平面的に重ならない位置に配置されている。
また、図2の如く、四番車8および五番車11の回転軸8c,11c同士の距離α、五番車11および六番車12の回転軸11c,12c同士の距離β、ならびに、六番車12およびローター13の回転軸12c,13c同士の距離γは、α≧β≧γとなるように設定されている。ここで、六番車12の歯車部12aの直径δが3mm以上に設定されている。
さらに、五番車11のかな部11bは、その直径、歯数および歯の形状がローター13のかな部13bと近似している。また、五番車11の回転軸11cは、六番車12の歯車部12aの軸方向位置に応じた部分に、直径が縮径された縮径部26を有するものとなっている。
なお、電子制御式機械時計には、図示しない回転錘によりぜんまい1aを巻き上げる自動巻機構(図示せず)が設けられている。
【0020】
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
すなわち、六番車12の歯車部12aと、五番車11の回転中心となる回転軸11cとを、互いに平面的に重ならないようにしたので、五番車11を地板2および輪列受3で軸支でき、従来のような中間受が不要となり、中間受を採用することにより発生する問題が根本的に解消される。
具体的には、中間受を不要としたので、中間受の加工精度や地板2への取付位置精度のバラツキが解消され、機械的抵抗力の増大、および、秒針の指示ズレの発生を未然に防止できるので、伝達効率の改善や運針の安定化を充分図ることができる。
【0021】
また、四番車8および五番車11の回転軸8c,11c同士の距離α、五番車11および六番車12の回転軸11c,12c同士の距離β、ならびに、六番車12およびローター13の回転軸12c,13c同士の距離γを、α≧β≧γとなるように設定したので、秒針が取り付けられる四番車8の歯車部8aの直径を大きくして充分大きな慣性モーメントを付与でき、回転速度の変動を抑制できる。このため、秒針の指示ズレを生じにくくでき、秒針の運針を確実に安定させることができる。
なお、図4には、本実施形態の電子制御式機械時計40における秒針の指示ズレを角度として測定したグラフが示されている。このグラフによれば、三番車7が1周する間に四番車8が8周するように増速比が設定されており、四番車8が9周する間に、秒針における円周方向での正規位置に対するズレ角度が−0.2°〜+0.3°の範囲内に抑制されることが確認できる。
【0022】
さらに、五番車11を地板2および輪列受3に支持することにより、前述した中間受の問題が根本的に解決されるようにし、かつ、六番車12の歯車部12aおよびローター13の回転慣性板13aをステーター22よりも輪列受3側に近い位置に配置し、発電機20のステーター22を、六番車12の歯車部12aよりも地板2に近い位置に配置し、ステーター22を地板2に取り付けた後に、六番車12を地板2に取り付けできるようにしたので、発電機20のステーター22を地板2に直接取り付けることができ、電子制御式機械時計40の組立性を確実に良好なものにできる。
【0023】
また、ステーター22にローター13の永久磁石13eを収納するローター収納孔24を設け、ローター収納孔24に嵌合されるブッシュ25でステーター22の地板2おける位置を位置決めするようにしたので、ブッシュ25を地板2の所定位置に正確に取り付けておけば、ステーター22を地板2に取り付けるにあたり、ブッシュ25とローター収納孔24とを嵌合させることにより、ステーター22を地板2の所定位置に正確かつ容易に取り付けでき、しかも、ステーター22およびローター13の位置関係を正確に決めることができ、これにより、所定の磁気回路が正確に設定され、発電機20に所期の発電効率を確実に確保することができる。
しかも、コイル23の巻回が容易に行えるように、発電機20のステーター22をステーター材22a,22bからなる二分割式のものとしても、ステーター材22a,22bをブッシュ25に向かって押圧する弾性部材を設け、ブッシュ25に向かって押圧した状態で、ステーター材22a,22bを地板2に固定するようにしたので、ステーター材22a,22bは、互いの位置関係が正確に決められ、所定の磁気回路が正確に設定され、この点からも、発電機20に所期の発電効率を確実に確保することができる。
【0024】
さらに、四番車8の歯車部8aの直径を3mm以上に設定したので、四番車8に充分大きな慣性モーメントが付与され、回転速度の変動が抑制され、この点からも、秒針の指示ズレが生じにくくなり、秒針の運針を確実に安定させることができる。
【0025】
また、三番車7、五番車11、六番車12およびローター13の回転軸7c,11c,12c,13cのホゾ19を受ける軸受18を地板2および輪列受3に設け、三番車7、五番車11、六番車12およびローター13を支持する部材の数を最小限にしたので、三番車7、五番車11、六番車12およびローター13を支持する部材の加工精度や取付位置精度の関与が最小限となり、三番車7、五番車11、六番車12およびローター13の回転速度の変動が抑制され、この点からも、秒針の指示ズレが生じにくくなり、秒針の運針を確実に安定させることができる。
【0026】
さらに、五番車11および六番車12の中心軸間距離に対して、六番車12の歯車部12aの半径が大きく、六番車12の歯車部12aの半径と五番車11のかな部11bの半径との和となる寸法が五番車11および六番車12の回転軸間距離よりも若干大きくなっていても、五番車11のかな部11bとして、その直径、歯数および歯の形状がローター13のかな部13bと近似したものを採用したので、五番車11のかな部11bの歯の間を、六番車12の歯車部12aの歯は通り抜けることができ、五番車11を取り付けた後に、六番車12を地板2に取り付けることが可能となり、輪列51の組立作業を容易に行うことができる。
【0027】
また、五番車11の回転軸11cとして、六番車12の歯車部12aの軸方向位置に応じた部分に、直径が縮径された縮径部26を有するものを採用したので、五番車11および六番車12の回転軸間距離に対して、六番車12の歯車部12aの半径が大きく、そのままでは五番車11の回転軸11cと干渉してしまう場合でも、縮径部26により、六番車12の歯車部12aとの干渉が未然に防止され、輪列51の動作に何ら支障が発生することがなく、輪列51の良好な動作を確保することができる。
【0028】
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で、その改良および変形をも含むものである。
例えば、ぜんまいの巻き上げ機構としては、自動巻機構に限らず、リューズ等を手動で回転操作することでぜんまいを巻き上げる手巻機構が設けられていてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明によれば、伝達効率の改善や運針の安定化を充分図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の全体を示す平面図である。
【図2】前記実施形態の全体を示す断面図である。
【図3】前記実施形態の図3とは異なる部分を示す断面図である。
【図4】前記実施形態における指示ズレの測定結果を示すグラフである。
【図5】従来例を示す図1に相当する図である。
【図6】前記従来例を示す断面図である。
【図7】前記従来例における指示ズレの測定結果を示すグラフである。
【図8】前記従来例の改良例を示す図1に相当する図である。
【図9】前記従来例の改良例を示す図2に相当する図である。
【符号の説明】
1…香箱車、1a…ぜんまい、2…地板、3…輪列受、6…二番車、7…三番車、8…四番車、11…五番車、11b…五番車のかな部、11c…五番車の回転軸、12…六番車、12a…六番車の歯車部、13…ローター、13a…回転慣性板、13b…ローターのかな部、18…軸受、19…ホゾ、20…発電機、22…ステーター、23…コイル、24…ローター収納孔、25…位置決め部材であるブッシュ、26…縮径部、40…電子制御式機械時計、51…輪列、55…電子回路。

Claims (4)

  1. ぜんまいをエネルギー源として輪列を駆動するとともに、輪列からの回転を受けて回転する発電機に電力を生じさせ、この電力により駆動される電子回路によって前記発電機の回転周期を制御することで、輪列に制動をかけて調速するようにした電子制御式機械時計において、
    前記ぜんまいにより直接駆動される香箱車と前記発電機の回転子であるローターとの間には、前記輪列を構成する番車として、二番車、三番車、四番車、五番車、および六番車が設けられ、これらのうちの三番車、五番車、および六番車は、地板および輪列受で軸支され、
    前記発電機には、前記ローターの回転による磁束の変化を電力に変換するためのステーターおよびコイルが設けられ、
    前記ローターには、前記輪列受側から前記地板に向かって順に、回転駆動力を蓄えるための回転慣性板、前記六番車の歯車部と噛み合うかな部、および磁石が設けられ、前記ステーターは、前記地板に直接取り付けられて前記磁石と対向し、
    前記六番車には、前記輪列受側から前記地板向かって順に、前記歯車部、前記五番車の歯車部と噛み合うかな部が設けられ、前記回転慣性板は、前記輪列受と前記六番歯車の歯車部との間に配置され、
    前記六番車の歯車部と前記五番車の回転中心とが平面的に重ならない位置に配置され、前記五番車には、前記輪列受側から前記地板に向かって順に、前記四番車の歯車部と噛み合うかな部、縮径部、および前記歯車部が設けられ、前記縮径部は、当該五番車の回転軸よりも軸径が細く、かつ前記六番車の歯車部に対向した位置に設けられている
    ことを特徴とする電子制御式機械時計。
  2. 請求項1に記載の電子制御式機械時計において、前記四番車および前記五番車の回転軸同士の距離α、前記五番車および前記六番車の回転軸同士の距離β、ならびに、前記六番車および前記ローターの回転軸同士の距離γが、α≧β≧γの関係にあることを特徴とする電子制御式機械時計。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電子制御式機械時計において、前記ステーターには、前記ローターを収納するローター収納孔が設けられ、前記ローター収納孔に嵌合される位置決め部材により、前記ステーターが前記地板に位置決めされていることを特徴とする電子制御式機械時計。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の電子制御式機械時計において、前記四番車の前記歯車部の直径が3mm以上に設定されていることを特徴とする電子制御式機械時計。
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