JP4076531B2 - ガラス基板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はガラス基板へ貫通孔の部位によって孔径の異なる、所謂多段構造の貫通孔を形成する方法に関する。
インクジェット方式のプリンタヘッド用基板、あるいは両面配線用プリント基板として、多段構造の貫通孔を有するガラス基体が要求されている。
一般的にガラス基体に貫通孔を形成する方法として、感光性ガラスをその基体材料とし、フォトリソグラフィック工程を主体とする方法で形成する方法が知られている。
斯かる方法は、レーザー加工、ドリル加工、あるいは超音波加工による方法に比べて、一度に数千乃至数万個の貫通孔を形成することが可能であり、量産性の点で優れている。
感光性ガラス基板に、多段構造の貫通孔を形成する方法は、例えば、特許文献1、あるいは特許文献2に開示されている。
特許文献1に開示されている方法は、感光性ガラス基板の露光、熱処理、及びエッチングの各工程を2度繰り返すことにより、2段構造の貫通孔を形成する方法で、最初に孔径が小さく、かつ表裏面に連通する貫通孔を形成した後に、当該貫通孔をエレクトロンワックス等のシール材で充填することにより保護し、エッチング法により孔径が大きい部位を形成することを特徴とするものである。
特許文献2にも、同じく2段構造の貫通孔を形成する方法が開示されているが、本方法は、感光性ガラス基体の露光方法に特徴を有する方法である。すなわち、露光エネルギーの異なる複数回の露光工程により、2段貫通孔の形状に相当する露光部を形成した後、熱処理工程を経て、一度のエッチング工程により2段貫通孔を形成することを特徴とするものである。
特開平6-227843号公報 特開平6-28613号公報
前記した従来の方法には以下に記載する問題点があった。
すなわち、最初に孔径の小さい貫通孔を形成し、しかる後にエレクトロンワックス等のシール材を充填する上記方法においては、ワックスの充填不良が生じ易いため多段構造の貫通孔形状を制御し難いこと、さらには製造工程が複雑になること等により量産性の点で問題があった。
次に、露光エネルギーの異なる複数回の露光工程により、2段貫通孔の形状に相当する露光部を形成した後、一度のエッチング工程により2段貫通孔を形成する上記方法においては、露光部と未露光部とのエッチングレート比が充分とれないため、多段構造の貫通孔形状を安定して制御し難い、と云う問題点があった。
上述の課題を解決するための手段として、第1の手段は、
深さ方向で孔径の変化する多段貫通孔を有するガラス基板の製造方法であって、前記多段貫通孔は、感光性ガラス基板の一方の側から、紫外線を照射して露光し、加熱処理し、紫外線が照射された部分をエッチング処理することで、所定の孔径を有する孔を感光性ガラス基板の他方の側まで貫通しない深さまで形成する工程を行い次に、前記感光性ガラス基板の他方の側から、紫外線を照射して露光し、加熱処理し、紫外線が照射された部分をエッチング処理で除去することで、前記所定の孔径と異なる孔径を有する孔を、前記所定の孔径を有する孔の底部まで形成して貫通させる工程を行って、設けられることを特徴とするガラス基板の製造方法である。
第2の手段は、
深さ方向で孔径の変化する多段貫通孔を有するガラス基板の製造方法であって、前記多段貫通孔は、感光性ガラス基板の一方の側から、レーザー加工、放電加工、ドリル加工、サンドブラスト加工、及び超音波加工のうちの少なくとも一の加工方法によって所定の孔径を有する孔を感光性ガラス基板の他方の側まで貫通しない深さで形成する工程を行い、次に、前記感光性ガラス基板の他方の側から、紫外線を照射して露光し、加熱処理し、紫外線が照射された部分をエッチング処理で除去することで、前記所定の孔径と異なる孔径を有する孔を、前記所定の孔径を有する孔の底部まで形成して貫通させる工程を行って設けられることを特徴とするガラス基板の製造方法である。
第3の手段は、
前記所定の孔径と異なる孔径とは、前記所定の孔径より太い孔径であることを特徴とする第1または第2のいずれかの手段にかかるガラス基板の製造方法である。
第4の手段は、
感光性ガラス基板の他方の側からエッチング処理を行う前に、感光性ガラス基板の一方の側に保護材を形成することを特徴とする第1から第3のいずれかの手段にかかるガラス基板の製造方法である。
本発明により、形状の制御性に優れる深さ方向で孔径の変化する貫通孔が形成されたガラス基板を、高い生産性をもって製造することが可能となった。
本発明の実施形態例について図1、及び図2〜9を用いて説明する。
図1は、本発明に係る形状の制御性に優れる深さ方向で孔径の変化する貫通孔の例であって、多段貫通孔を有する感光性ガラス基板の概略側断面図である。図1中、符号1は貫通孔形成後の感光性ガラス基板、符号12は多段構造を有する貫通孔、符号2aは前記多段貫通孔12の第1の部位で、孔径が最も小さい部位、符号2bは同じく第2の部位で、孔径が前記第1の部位2aに比べて大きい部位である。
図1に示した多段構造を有する貫通孔(以下、多段構造貫通孔と記載する場合がある。)12の形成工程は、概略、第1の部位2aを形成するための、第1の露光工程、第1の加熱熱処理工程、第1のエッチング工程、及び第2の部位2bを形成するための第2の露光工程、第2の加熱熱処理工程、第2のエッチング工程、とを有する。
図2〜8は、図1に示した多段構造貫通孔12の代表的な形成方法の概略を示すもので、各工程における感光性ガラス基板の概略側断面図を示したものである。
まず、図2は第1の露光工程を示す概略側断面図で、図2中、符号2は感光性ガラス基板、符号3はフォトマスク、符号3aはフォトマスク3上に所望パターンに形成された遮光膜、符号4aは感光性ガラス基板2に形成された第1の潜像である。図3は第1の加熱熱処理工程を経た後の感光性ガラス基板2の概略側断面図で、図3中、符号4bは第1の露光結晶化部である。図4は第1のエッチング工程を経た後の感光性ガラス基板2の概略側断面図で、図4中、符号4cは第1の孔である。図5は第2の露光工程を示す概略側断面図で、図5中、符号5はフォトマスク、符号5aはフォトマスク5上に所望パターンに形成された遮光膜、符号6aは感光性ガラス基板2に形成された第2の潜像である。図6は第2の加熱熱処理工程を経た後の感光性ガラス基板2の概略側断面図で、図6中、符号6bは第2の露光結晶化部である。図7は、第1の孔4cが形成された面に保護材が形成された感光性ガラス基板2の概略側断面図であり、図7中、符号7は保護材である。図8は第2のエッチング工程を経た後の感光性ガラス基板2の概略側断面図で、図8中、符号6cは第2の孔である。
図9は感光性ガラス基板のエッチング時間とエッチング深さとの関係を示したグラフである。
以下、図2〜8を用いて、多段構造貫通孔12の形成工程について説明する。
<第1の露光工程>
図2に示すように、感光性ガラス基板2の表面にフォトマスク3を配置し、感光性ガラス基板2において、多段構造貫通孔2の第1の部位2aを形成すべき部分のみに選択的に紫外線を照射する。ここで用いられる感光性ガラス基板2の材料としては、感光性成分を含有し、感光性を示すものであれば特に制限なく使用可能である。但し、この感光性成分は、Au、Ag、Cu2O又はCeO2のうち少なくとも1種を含むことが好ましく、これらのうち2種以上を含むことは更に好ましい。
本発明においては、感光性ガラス基板2として、例えば、重量%で、SiO2:55〜85%、Al23:2〜20%、Li2O:5〜15%であって、SiO2+Al23+Li2O>85%であるものを基本成分とし、Au:0.001〜0.05%、Ag:0.001〜0.5%、Cu2O:0.001〜1%を感光性金属成分とし、更にCeO2:0.001〜0.2%を光増感剤として含有する感光性ガラスを用いることが特に好ましい。
また、フォトマスク3としては、所望位置に開口部を有し、感光性ガラス基板2に密着でき、感光性ガラス基板2の選択的な露光を可能にするものであれば特に制限なく使用可能である。このようなフォトマスクとしては、例えば、透明な薄板ガラスにクロム膜等の実質的に紫外線などの露光光を通さない遮光膜3aからなるパターンを形成したものを用いることができる。
また、フォトマスク3を用いず、集光光束を用いた露光方式を適用することで、感光性ガラス基板2の選択的な露光を行うこともできる。
いずれの露光方法を採る場合においても、図2に示したように、第1の潜像4aが形成される領域が、感光性ガラス基板2の紫外光照射面側の反対面側に迄、到達することがないよう、当該露光のエネルギーを調節することが必要である。換言すると、図1において、第1の部位2aの深さが所望の値となるように適宜露光のエネルギーを調節して、第1の潜像4aを形成する。露光のエネルギーは、露光強度あるいは露光時間等を調節することにより調節可能である。
<第1の加熱熱処理工程>
次に、第1の潜像4aが形成された感光性ガラス基板2を熱処理する。この熱処理は、用いられる感光性ガラス基板2の転移点と屈伏点との間の温度で行なわれることが好ましい。転移点以上の温度では熱処理効果が十分に得られ、一方、屈伏点以下の温度では、不測の収縮による寸法精度の低下を回避することができるからである。熱処理時間としては、30分〜5時間程度とすることが好ましい。図3に示したように、この熱処理により、第1の潜像4aが形成された部分に第1の露光結晶化部4bが形成される。
<第1のエッチング工程>
続いて、露光結晶化部4bが形成された感光性ガラス基板2を、例えば希フッ化水素酸に浸漬しエッチング処理を施す。この場合、露光結晶化部4bのエッチング速度はそれ以外の部分に比べて速いため、露光結晶化部4bが優先的にエッチングされ、図4に示すように感光性ガラス基板2の片面にのみ、第1の孔4cが形成される。
なお、エッチングの方法としては、単にエッチング液に浸漬する方法のみならず、エッチング液を噴霧するスプレーエッチング法等、露光結晶化部4bとその他の部分とのエッチングレートの比率において、必要十分な値が確保される限りにおいて、他の方法を用いることもできる。
以後、感光性ガラス基板2において、第1の孔4cが形成された側の面を「表面」、その反対側の面を「裏面」と記す。
<第2の露光工程>
図5に示すように、第1の孔4cが形成された感光性ガラス基板2の裏面にフォトマスク5を配置し、図1に示した、多段構造貫通孔12の第2の部位2bを形成すべき部分のみに選択的に紫外線を照射する。本実施の形態においては、図1に示したように、第1の部位2aと第2の部位2bとの位置がほぼ同心関係にある。そこで、図5に示すように、フォトマスク5の開口部の中心位置が、第1の孔4cの中心位置とほぼ一致するように、感光性ガラス基板2とフォトマスク5の位置関係を調節する。
本露光工程においては、当該露光により形成される潜像6aが感光性ガラス基板2の表面に迄、達するように、露光エネルギーを調節して露光を行うことが肝要であり、この点で第1の露光工程とは異なる。他の諸条件等は、第1の露光工程と同様で良い。
<第2の加熱熱処理工程>
次に、第2の潜像6aが形成された感光性ガラス基板2を熱処理し、図6に示すように第2の露光結晶化部6bを形成する。熱処理条件等は、第1の加熱熱処理工程における条件と同様で良い。
<第2のエッチング工程>
第2の加熱熱処理工程を経た感光性ガラス基板2の表面側に、図7に示すように、保護材7を形成する。保護材7を形成する目的は、引き続き行われる露光結晶化部6bのエッチングの際に、第1の孔4cがエッチングされ、その形状が変化するのを防止するためである。保護材7としては、希フッ化水素酸等のエッチング液に対して耐性を有するものであって、感光性ガラス基板2の表面に形成、及び除去が可能なものであれば制限は無く、例えばPMMA系あるいはウレタン系の剥離接着剤、耐酸性あるいは耐希フッ酸耐性を有する樹脂テープ、もしくは炭化水素系のワックス等を用いることができる。
また、保護材7として、ダミーのガラス基板等をワックス等によって感光性ガラス基板2の表面に貼り付けることとしても良い。
更には、第2の加熱熱処理工程を経た2枚の感光性ガラス基板2の表面同士をワックス等で貼り合わせることとしても良い。当該構成によれば、特に保護材7を設ける必要は無い。
保護材7を形成した後、第1のエッチング工程とほぼ同様の条件でエッチング処理を施し、図8に示すように、第2の孔6cを形成する。本エッチング工程においては、感光性ガラス2の表面側は保護材7で保護されているため、エッチングは感光性ガラス基板2の裏面側から表面側に向かって進行する。
図6にて説明したように、露光結晶化部6bは、感光性ガラス基板2の表面側まで達しているため、図8に示したような第2の孔6cを得るためには、エッチング進行面が感光性ガラス2の表面側に到達する前、すなわち第1の孔4cの底部に到達した状態で、エッチングを強制的に停止させる必要がある。斯かる制御は、エッチング時間の制御等により容易に実現することができる。例えば、図9に示す、予め所定の希フッ化水素酸溶液に対する露光結晶化部のエッチング速度を求めておけば、所望深さの孔をエッチングするために要する時間を容易に求めることができる。
第2のエッチング工程を終了した後、保護材7を除去すれば、図1に示したような所望の形状を有する多段構造の貫通孔12を得ることができる。この結果、形状の制御性に優れる多段貫通孔が形成されたガラス基板を、高い生産性をもって製造することが可能となった。
以上、説明した本実施の形態における多段構造の貫通孔形成方法は、全てフォトリソグラフィック工程によるものであるが、レーザー加工、放電加工、ドリル加工、ブラスト加工、及び超音波加工等の孔形成方法の少なくとも一の加工方法とフォトリソグラフィック工程とを併用することにより、多段構造の貫通孔を形成することもできる。
この場合には、幾つかの実施態様が存在するが、例えば、図4に示す第1の孔4cを、上述した第1の露光工程から第1のエッチング工程を経ることにより形成し、図8に示す第2の孔6cをレーザー加工法等により形成する方法、あるいは図4に示す第1の孔4cをレーザー加工法で形成し、図8に示す第2の孔6cを、上述した第2の露光工程から第2のエッチング工程を経ることにより形成する方法がある。
いずれの方法を採るにしても、図4に示す第1の孔4cを、図8に示す第2の孔6cに先んじて、かつ感光性ガラス基板2の表裏面を貫通しないように形成することが肝要である。この結果、レーザー加工、放電加工、ドリル加工、ブラスト加工、及び超音波加工等の孔形成方法の少なくとも一の加工方法とフォトリソグラフィック工程とを併用することによっても、形状の制御性に優れる多段貫通孔が形成されたガラス基板を、高い生産性をもって製造することが可能となった。
上述した実施形態例においては、第1の露光工程またはレーザー加工法等で形成した孔の孔径よりも、第2の露光工程で形成した孔の孔径の方が太いものであったが、逆に、第2の露光工程で形成した孔の孔径よりも、第1の露光工程またはレーザー加工法等で形成した孔の孔径の方が太いものであっても良い。
また、上述した実施形態例においては、第2の露光工程を1回実施しているが、所望により複数回の実施もできる。当該、第2の露光工程の複数回実施により、深さ方向で孔径が所望の段階をもっての変化する貫通孔を形成することができる。
以下、実施例を用いて本発明を、更に詳細に説明する。
(実施例1)
本実施例における製造方法は、前述した第1の露光工程、第1の加熱熱処理工程、第1のエッチング工程、第2の露光工程、第2の加熱熱処理工程、及び第2のエッチング工程から成る。以下、図2〜9を用いて説明する。
<第1の露光工程>
図2に示すように、4インチ角で、厚みが1.0mmtの両面が研磨されたHOYA(株)製の感光性ガラス基板(商品名:PEG3)2に、10,000個の第1の潜像4aを形成した。用いたフォトマスク3は石英ガラス上に遮光膜3aとしてCrが形成されたものであり、6μm径の円形パターンが形成されている。本フォトマスク3を感光性ガラス基板2に密着させ、ディープUVを光源とする紫外線露光装置を用いて、310nmに感度を有する紫外線照度計で1000mJ/cmに相当する露光強度で紫外線露光を行った。
<第1の加熱熱処理工程>
次いで、露光された感光性ガラス基板2を流気式電気抵抗加熱炉内に設置し、580℃で2時間の条件で熱処理を施した。この熱処理により、図3に示すように、感光性ガラス基板2の表面より0.5mmの深さまで、直径が10μmの円筒形の第1の露光結晶化部4bが形成された。
<第1のエッチング工程>
次いで、5wt%のフッ化水素酸を基板の表面に均一にスプレーし、基板に形成された第1の露光結晶化部4bをエッチングした。エッチング時間を80minに調整することによって、図4に示すように、感光性ガラス基板2の表面より、平均深さが平均600μm、直径13μmの第1の孔4cが形成された。
なお、本工程の終了後、任意箇所の穴の断面形状を観察した結果、第1の孔4cの深さのバラツキは僅かに3%であった。
<第2の露光工程>
第1のエッチング工程を経た感光性ガラス基板2の表裏面には、第1のエッチングによって微小凹凸が生じる。そこで、第2の露光を施す前に、基板の裏面を僅かに研磨して表面の平坦化を行った。この結果、感光性ガラス基板2の厚さは1.0mmから0.85mmに減少した。
第2の露光は、図5に示すように、第1の露光工程における条件とほぼ同様の条件で行った。ただし、感光性ガラス基板2の露光面は、裏面、すなわち、第1の孔4cが形成されている面と反対側の面である。用いたフォトマスク5には、各辺の長さが100μm、及び250μmの矩形パターンが形成されており、露光に際しては、矩形パターンの中心が、先に形成された孔4cの中心と一致するようにフォトマスク5と感光性ガラス基板2の位置を調整した。なお、露光強度は、310nmに感度を有する紫外線照度計で3000mJ/cmと、前述した第1の露光工程での露光強度の3倍とした。本露光強度に設定することにより、感光性ガラス基板2の表面側に達する、第2の潜像6aが形成された。
<第2の加熱熱処理工程>
本工程における熱処理条件は、第1の加熱熱処理工程と同一である。本熱処理により、図6に示すように、露光結晶化部6bが形成された。
<第2のエッチング工程>
エッチングに先立ち、図7に示すように、第1の孔4cを保護するため、保護材7として3M社製のマスキングテープを用い、感光性ガラス基板2の表面の全面にわたって添付した。
ここで、図1に示したような2段構造の貫通孔12を形成するためには、図8に示すように、第2の孔6cの底面部が、第1の孔4cの底面部とほぼ一致するように、第2の孔6cのエッチング深さを制御する必要がある。本実施例においては、当初の感光性ガラス基板2の板厚が1mm、第1の孔4cの深さが約600μmであったが、第1のエッチング工程終了後、感光性ガラス基板2の両面を研磨し板厚が0.85mmとなっていることから、当該2段構造の貫通孔を得るために必要な第2の孔6cのエッチング深さは、約325μmとなる。
そこで、予め、第2の露光工程、及び第2の加熱熱処理工程を経た感光性ガラス基板について、エッチング時間とエッチング深さの関係を検討し、図9に示す結果を得た。図9は、第1のエッチング工程における条件と同様の条件下における、エッチング時間とエッチング深さとの関係である。同図に示した結果より、エッチング時間を18分間とした。
エッチング終了後、洗浄し、マスキングテープを剥離した。
以上説明した方法で、孔径が13μmで深さが525μmの円筒形の第1の部位と、辺の長さが103μm、及び253μmで深さが325μmの第2の部位とを有する、図1に示す2段構造の貫通孔12を有する貫通孔形成後の感光性ガラス基板1を得た。
(実施例2)
本実施例において、第1の露光工程から第2の加熱熱処理工程における諸条件は、第1の実施例と同様とした。以下、第2のエッチング工程について説明する。
<第2のエッチング工程>
図6に示す、第2の加熱熱処理工程を経た2枚の感光性ガラス基板2の表面同士、すなわち第1の孔4cが形成された面同士を、化研テック社製PMMA系の剥離接着剤で貼り合わせた後、第1のエッチング工程とほぼ同様の条件でエッチングした。この場合、エッチング液は、貼り合わせた2枚の感光性ガラス基板の両面から噴霧した。エッチング時間は、第2のエッチング工程における時間と同様の18分間である。
エッチング終了後、PMMA系剥離接着剤で接合された感光性ガラス基板を洗浄し、更に沸騰水へ10分間浸漬して、当該接合された感光性ガラス基板を分離した。
以上説明した方法で、第1実施例と同様の図1に示す2段構造の貫通孔12を有する貫通孔形成後の感光性ガラス基板1を得た。
(実施例3)
本実施例は、フォトリソグラフィック工程による孔形成工程と、サンドブラスト加工による孔形成工程を併用する方法である。本実施例においては、第1の露光工程から第1のエッチング工程までは、実施例1に記載された方法と同様である。
図4に示す、第1のエッチング工程を経た感光性ガラス基板2の表裏面には、第1のエッチングによって微小凹凸が生じる。そこで、第2の露光を施す前に、基板の裏面を僅かに研磨して表面の平坦化を行った。この結果、感光性ガラス基板2の厚さは1.0mmから0.85mmに減少した。この結果、第1の孔4cの深さは、525μmとなった。
平坦化された感光性ガラス基板2の裏面に、DuPont社製の感光性を有するウレタン系のドライレジストフィルムを基板全面に貼り付けた。フィルム厚は50μmである。なお、本ドライレジストフィルムは弾性体であるため、当該フィルム厚でも、以下に続くサンドブラスト加工に充分耐えることができた。
その後、フォトマスクを介してドライレジストフィルムに紫外線を照射することにより露光した。用いたフォトマスクは、図5に示す、実施例1における第2の露光工程で用いたフォトマスク5と同様である。露光後、DuPont社製の炭酸ナトリウム水溶液系の現像液を用いて現像し、所望のパターン形状を得た。なお、形成した開口部の形状は、辺の長さを、100μm及び250μmとする矩形である。
次に、感光性ガラス基板2の裏面、すなわちドライレジストフィルムに所望のパターンが形成された面に、#1000のアルミナ砥粒を高圧のエアと共に吹き付けて、基板にサンドブラスト加工を施した。感光性ガラス基板2の切削深さは時間を調整することによって行った。100分間が経過した時点で、第1の孔4cと、サンドブラスト加工により形成した孔が繋がり、切削深さは約325μmに達した。さらに5分間、同一条件で切削を続けた後、サンドブラスト加工孔を終了した。
サンドブラストにより形成した孔の形状は、感光性ガラス基板2の裏面においては、辺の長さを110μm及び260μmとする矩形であった。
以上説明した方法で、2段構造の貫通孔を有する貫通孔形成後の感光性ガラス基板を得た。
以上、実施例を用いて本発明について詳細に説明したが、露光条件、加熱熱処理条件、及びエッチング条件等に関しては、本実施例に記載した条件、及び方法等に限定されるものではない。また、機械的な加工方法としてサンドブラスト法について説明したが、超音波加工法等の他の方法についても、通常の周知慣用の手段によって、本発明への適用化条件を見出すことができるものである。
本発明により、複雑なプロセスを経ることなく、多段構造を有する貫通孔をガラス基板に形成することが可能となる。本発明は、インクジェットプリンタ用ヘッド、あるいはプリント配線基板等に適用することが可能である。
多段貫通孔を有する感光性ガラス基板の概略側断面図 第1の露光工程を示す概略側断面図 第1の加熱熱処理工程を経た後の感光性ガラス基板の概略側断面図 第1のエッチング工程を経た後の感光性ガラス基板の概略側断面図 第2の露光工程を示す概略側断面図 第2の加熱熱処理工程を経た後の感光性ガラス基板の概略側断面図 第1の孔が形成された面に保護材が形成された感光性ガラス基板の概略側断面図 第2のエッチング工程を経た後の感光性ガラス基板の概略側断面図 感光性ガラス基板のエッチング時間とエッチング深さとの関係
符号の説明
1 貫通孔形成後の感光性ガラス基板
2 感光性ガラス基板
2a 多段貫通孔の第1の部位
2b 多段貫通孔の第2の部位
3、5 フォトマスク
3a、5a フォトマスク上に所望パターンに形成された遮光膜
4a 感光性ガラス基板2に形成された第1の潜像
4b 第1の露光結晶化部
6a 感光性ガラス基板2に形成された第2の潜像
6b 第2の露光結晶化部
6c 第2の孔
7 保護材
12 多段構造を有する貫通孔

Claims (4)

  1. 深さ方向で孔径の変化する多段貫通孔を有するガラス基板製造方法であって、
    前記多段貫通孔は、
    感光性ガラス基板の一方の側から、紫外線を照射して露光し、加熱処理し、紫外線が照射された部分をエッチング処理することで、所定の孔径を有する孔を感光性ガラス基板の他方の側まで貫通しない深さまで形成する工程を行い
    次に、前記感光性ガラス基板の他方の側から、紫外線を照射して露光し、加熱処理し、紫外線が照射された部分をエッチング処理で除去することで、前記所定の孔径と異なる孔径を有する孔を、前記所定の孔径を有する孔の底部まで形成して貫通させる工程を行って、
    設けられることを特徴とするガラス基板の製造方法。
  2. 深さ方向で孔径の変化する多段貫通孔を有するガラス基板の製造方法であって、前記多段貫通孔は、
    感光性ガラス基板の一方の側から、レーザー加工、放電加工、ドリル加工、サンドブラスト加工、及び超音波加工のうちの少なくとも一の加工方法によって所定の孔径を有する孔を感光性ガラス基板の他方の側まで貫通しない深さで形成する工程を行い、
    次に、前記感光性ガラス基板の他方の側から、紫外線を照射して露光し、加熱処理し、紫外線が照射された部分をエッチング処理で除去することで、前記所定の孔径と異なる孔径を有する孔を、前記所定の孔径を有する孔の底部まで形成して貫通させる工程を行って
    設けられることを特徴とするガラス基板の製造方法。
  3. 前記所定の孔径と異なる孔径とは、前記所定の孔径より太い孔径であることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のガラス基板の製造方法。
  4. 感光性ガラス基板の他方の側からエッチング処理を行う前に、感光性ガラス基板の一方の側に保護材を形成することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のガラス基板の製造方法。
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