JP4076084B2 - 水道水の改質装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水道水に含まれる有害な化合物、トリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の有害な化学物質等の有害物質を軽減するための水道水の改質装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
水道水は、水道法に基づく水質基準に適合していなければならない。水質基準によって規定される水道水質には、病原生物を含まず衛生的であること、生涯にわたって飲み続けても健康に影響がないこと等に加えて、溶解成分を異常に多く含まず、生活利用上支障のないことが挙げられる。
【0003】
水道水の塩素処理は、殺菌、アンモニヤの酸化及び鉄、マンガンの除去のために行われており、汚濁水の処理には不可欠の工程である。人や家畜の排泄物及び化学肥料には、尿素やアンモニヤが多く含まれている。水道水源の水にアンモニヤ成分があるときは、凝集処理前の水に塩素を加えて酸化処理を行う。鉄、マンガンも塩素によって酸化されるから凝集沈殿処理である程度除去できる。
【0004】
ところが、水道水中に残留するミネラル成分(カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム)が塩素、臭素等と化合して塩化物、臭化物としての有害な化合物が生成される恐れがあり、また、最近の水道水源の有機物汚染にともなって、塩素殺菌や塩素酸化の目的で加えた過剰塩素と水中の有機物が反応し、浄水の工程で意図しなかった有害なトリハロメタンが副生することが明らかになっている。
【0005】
トリハロメタンというのは、メタン(CH4 )の水素(H)4個のうちの3個(トリ)がハロゲン(弗素、塩素、臭素、ヨウ素)に置き換わったものである。トリハロメタンの代表例として、1個の炭素(C)に3個の塩素(Cl)がついたクロロホルム(CHCl3 )がある。
【0006】
このトリハロメタンは肝臓障害、中枢機能障害、発ガン性などの害があるので、わが国の飲料水の規制値は0.1mg/リットル以下に決められている。
【0007】
トリハロメタンは沸騰温度が低く、活性炭に吸着するので、トリハロメタンの除去には、水道水を沸騰させる、活性炭を詰めた容器に水道水をゆっくり流すなどの方法が用いられている。
【0008】
しかしながら、活性炭の吸着量には限度があり、1リットルの活性炭を用い1日に5リットルの水を通す場合3ヵ月が使用の目安である。
【0009】
また、水道水に含まれる有害物質として、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の化学物質がある。
【0010】
また、磁気処理した水または水を主体とした液体、またはこれらの液体を含む有機液体である磁気水は、用水、配管の赤水、赤錆対策及びスケール、スラッジ防除、農業、園芸における植物の成長促進、食品製造における食品の鮮度保持、魚介類の養殖促進、燃料油改質による燃料効率の改善など、広い分野の改善に利用され得ることが知られている。
【0011】
そして、磁気水を生成するための従来の磁気処理装置は、図7に示すように第1、第2の分割体40A,40Bを有しており、第1の分割体40Aは継鉄製のケース41を備えており、このケース41の左、右面部には半円状の溝44が形成してあり、このケース41の底部には永久磁石(希土類コバルト磁石)45が固着してある。
【0012】
また、第2の分割体40Bは継鉄製のケース46を備えており、このケース46の左、右面部には半円状の溝49が形成してあり、このケース49の底部には,強磁性体製の誘導極50が固着してある。
【0013】
そして、磁気処理装置は、第1の分割体40Aと第2の分割体40Bとを、処理対象としての流体を流す非磁性材製の管体60を挟んだ状態(第1、第2の分割体40,40Bの溝44,49が成す円孔に管体60が挿入される)で互いに連結して使用される(特許文献1参照)。
【0014】
【特許文献1】
特開平9−164330号公報
【0015】
しかしながら、上記した従来の磁気処理装置にあっては、永久磁石45と誘導極50とを向かい合わせることで磁場を発生させるようにしてあるが、実際には誘導極50が磁気を誘導することが少なく、永久磁石45からの磁力線は誘導極50に向かってわずかしか走らず、しかも、磁気漏れを起こしやすく、また、実際には、永久磁石45の背面から、すなわち第2の分割体40Bのケース46の底部から外に向かって、磁気の漏洩が激しく、流体の磁気処理化が円滑に行われない。
【0016】
このような従来の問題点を解決するものとして、本出願人は、先に、被処理流体を直角に貫く磁気力が強く、また、磁力線の漏洩がほとんど無く、流体の磁気処理化を円滑に行うことができて、特に、安全性の向上を図った磁気処理装置を提供した。
【0017】
この磁気処理装置は、被処理流体の流れに対して直角方向の磁界を形成する一対の永久磁石を備えた磁気処理装置において、一方の永久磁石を磁性体製の一方の磁石保持ケースに収容した一方の磁気処理体と、他方の永久磁石を磁性体製の他方の磁石保持ケースに収容し且つこの他方の磁石保持ケースに一方の磁石保持ケースをその合せ目において磁気吸着させて一方の磁気処理体に接続される他方の磁気処理体とを備え、一方及び他方の磁石保持ケースの合せ目に管体挟込み部を設けると共に、この管体挟込み部で、被処理流体が流動する管体を挟み込み、合せ目において互いに磁気吸着した一方及び他方の磁石保持ケースを磁気回路の一部にしたものである(特許文献2参照)。
【0018】
【特許文献2】
特開平11−309462号公報
【0019】
この磁気処理装置においては、一方の磁気処理体と他方の磁気処理体は、それぞれの磁石保持ケースの合せ目で磁気吸着させて互いに連結され、管体挟込み部において管体が挟み込まれるが、この管体は単体(一重)である。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平11−309462号公報に開示された磁気処理装置にあっては、磁気回路に発生した磁力線が管体を貫き、この管体内を流れる処理対象としての流体(各種の陽、陰イオン及び帯電した微細粒子などの荷電粒子を含む水道水のような被処理液体)の流れに対して直角な磁界を形成し印加されることにより、いわゆるローレンツカを発生し、液体分子と荷電粒子が相対運動、更には衝突を生じることになり、被処理液体中の各種原子の配列、分布などの構造が変化して液体の性質が変化して、密度、表面張力、粘度、誘電率、電解質の溶解速度などの増大、または電気伝導度、気体溶解度などの減少など、種々の効果を生じるが、管体が単体(一重)であるために、より強力に水道水に含まれる有害な化合物、トリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の有害な化学物質を減少させる処理能力にやや劣るという問題点があった。
【0021】
本発明は、このような問題点を解決するものであり、その目的とするところは、水道水の磁気処理化を円滑に行い、水道水に含まれる有害な化合物、トリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の有害な化学物質を確実に減少させることができる水道水の改質装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る水道水の改質装置は、一方の異方性磁気体を収容した磁性体製の一方の磁石保持ケースと、他方の異方性磁気体を収容した磁性体製の他方の磁石保持ケースとを有し、一方の磁石保持ケースと他方の磁石保持ケースがそれぞれの合せ目において磁気誘導回路の一部を構成するように、互いに磁気吸着していて、かつ水道水が流動する非磁性体製の接続管を挟み込み、一方の異方性磁気体と他方の異方性磁気体とにより形成される磁界が、接続管に対して直交している、水道水の改質装置であって、接続管が、非鉄金属からなる外側管体と、外側管体の内部に収容された、外側管体のそれとは異なる非鉄金属からなる内側管体とを有し、かつ内側管体の内部、及び内側管体と外側管体の壁部との間に、接続管の入口側から出口側に抜ける流路を有し、外側管体と内側管体との間に電位差が発生するように、2種類の非鉄金属を選択するようにしたものである。
【0023】
かかる構成により、磁界が垂直に印加されることにより、接続管内の水道水中に存在する有機化合物にローレンツ力が働き、有機化合物が分解されて水道水中から除去される。また、接続管内の水道水中に存在するミネラル成分(カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム等)が塩素、臭素等と化合することが阻害されて、塩化物、臭化物としての有害な化合物になることを防ぐことができる。
【0024】
一方、磁界が接続管を流れる水道水に印加されることにより、水道水に起電力が発生するが、これは、水道水に含まれる有機化合物を分解させる。
【0025】
外側管体と内側管体を構成する2種類の非鉄金属の間には、それぞれが有する電位(H=0Vとした場合の基準の標準電位)の電位差が存在する。
【0026】
つまり、外側管体と内側管体との間に電池が形成される。この電位差も、上記した磁界による起電力と同様に、流路を流れる水道水に含まれる有機化合物を分解させる働きをする。
【0027】
従って、これら両者の働きにより、効率的に、水道水に含まれる有機化合物を分解させるために、トリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の化学物質を激減させることができる。
【0028】
また、本発明の水道水の改質装置は、外側管体が、プラスの単極電位を発生させる非鉄金属により形成されていて、内側管体が、マイナスの単極電位を発生させる非鉄金属により形成されていることを特徴とする。
【0029】
外側管体には、酸化および腐食しにくく、イオン化傾向が小さい、単極電位がプラス電位で一価、二価および三価の物理化学的性質を有する非鉄金属、具体的には、金、銅またはプラチナを用いることが好ましい。
【0030】
内側管体には、単極電位がマイナス電位で金属の物理化学的性質を有する非鉄金属、具体的には、チタン又はタングステンを用いることが好ましい。
【0031】
また、本発明の水道水の改質装置は、外側管体の押潰し量により流路の断面積を変えるようにしたものである。
【0032】
かかる構成により、外側管体の押潰し量により流路の断面積を変えることで、流路を流れる水道水の流速を変えて、上記した磁界による起電力を変化させ、水道水に含まれる有機化合物を分解させることができる。
【0033】
また、本発明の水道水の改質装置は、異方性磁気体が、上面が長方形である直方体であるものである。
【0034】
かかる構成により、異方性磁気体が、上面が長方形である直方体である水道水の改質装置は、上面が長方形以外の形状(例、円)である改質装置に比較して、磁場の強度が大きい。
【0035】
また、本発明の水道水の改質装置は、磁石保持ケースの角部に、曲げ角度が56度以上のアールを形成したものである。
【0036】
かかる構成により、磁石保持ケースの角部に、曲げ角度が56度以上のアールを形成した水道水の改質装置は、磁気漏れの無い強力な磁気誘導閉回路を実現する。
【0037】
磁気誘導閉回路とは、磁界が保持ケースの外部に存在しない回路のことを言う。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0039】
図1に直結給水方式の水道水供給装置を示す。この水道水供給装置において、30は配水管、31はメータ枡31Aに収容された水道メータである。そして、配水管30から配管32が分岐してあり、配管32は水道メータ31の入口側止水栓33に接続してある。また、水道メータ31の出口側止水栓34には配管35が接続してあり、この配管35は家屋36に敷設してあり、この配管35から各部屋37に水道管38が分岐してあり、これらの水道管38に給水栓39が接続してある。
【0040】
そして、水道管38には、本発明の水道水の改質装置Aが取付けてある。すなわち、後述するように、この水道水の改質装置Aが有する外側管体24Aの両側部にはジョイント部9が設けてあり、これらのジョイント部9を用いて、水道水の改質装置Aが水道管38の接続端末38Aに接続してある(図6参照)。
【0041】
また、水道水の改質装置Aは、図1に仮想線で示すように給水栓39の出口側に接続するようにしてもよい。
【0042】
本発明の水道水の改質装置Aは、図2に示すように、一方の磁気処理体1と、他方の磁気処理体2と、接続管24とで構成してある。
【0043】
一方の磁気処理体1と他方の磁気処理体2とは同構成である。この一方の磁気処理体1は、軟鉄材料から成るボックス形状の一方の磁石保持ケースである磁石保持ケース3を有しており、この磁石保持ケース3は、底面部3Aと左、右面部3B,3Cと前、後面部3D,3Eとを有している。また、前、後面部3D、3Eの辺縁部には半円状の溝部6が形成してある。
【0044】
そして、磁石保持ケース3の底面部3Aの内面には、一方の異方性磁気体である永久磁石7が固着してあり、また、磁石保持ケース3内には、非磁性材料である合成樹脂、例えばエポキシ樹脂より成る充填材8が充填してあり、この充填材8の中央に永久磁石7が表出している。この場合、磁石保持ケース3の角部は、曲げ角度が56度以上のアールにしてあり、磁気漏れを防ぐようにしてある。永久磁石7は角形直方体である。
【0045】
他方の磁気処理体2は一方の磁気処理体1と同構成ではあるために、一方の磁気処理体1における部品及び部位の符号に´を付して説明を省略する。
【0046】
そして、本発明の水道水の改質装置Aは、一方の磁気処理体1と他方の磁気処理体2とを、処理対象としての水道水を流す非磁性体で製作された接続管24を挟んだ状態で互いに連結して構成される。
【0047】
すなわち、図3に示されるように、磁気保持ケース3と磁気保持ケース3´とは、相互の磁力により合体し、溝部6,6´により、接続管24が挿入される開口を形成する。接続管24は、それぞれが非磁性体により形成された外側管体24Aと内側管体24Bとから構成されている。
【0048】
外側管体24Aは、酸化および腐食しにくいイオン化傾向の小さい非鉄金属により形成されている。イオン化傾向の小さい非鉄金属には、銅(Cu)、金(Au)、プラチナ(Pt)等が挙げられる。この外側管体24Aの両側部には、雄ねじを形成したジョイント部9が設けてある。
【0049】
内側管体24Bの材料には、単極電位がマイナス電位で金属の物理化学的性質を有するチタン(Ti)、タングステン(W)等が使用される。
【0050】
図5に示されるように、押潰部30が、外側管体24A内に内側管体24Bを同心的に収容した状態で、外側管体24Aの中央部において、互いに対向する部位を押し潰すことにより形成されている。内側管体24Bは、押潰部30により外側管体24Aと同心的に外側管体24Aに収容固定されている。内側管体24Bと外側管体24Aの間には、押潰部30を除いて、外側流路31が形成されている。また、内側管体24B内部は内側流路32になっている。
【0051】
磁気保持ケース3と磁気保持ケース3´とは、図5に示されるように、それぞれの合せ目(縁部)3a,3a´で合わされ、半円状の溝部6,6´(図5参照)により形成される円形孔を、接続管24が貫通している。永久磁石7と永久磁石7´は、接続管24を挟んで対向している。永久磁石7の対向端部7aはS極で、永久磁石7´の対向端部7a´はN極である。
【0052】
図5に示されるように、磁石保持ケース3,3´は、合体して連続する枠体を構成する。この枠体は磁気誘導閉回路を構成する。この枠体は、いわゆる磁気回路の一部を形成する。磁気保持ケース3の永久磁石7の対向端部(S極)7aから永久磁石7´の対向端部(N極)7a´に向かって磁束密度の高い(6000〜8000ガウス)磁場が形成されている。
【0053】
磁力線Fは、接続管24を貫き、枠体の中心部10を通過して永久磁石7に収束する。この磁力線Fにより、磁気回路(誘導磁気回路)が構成されている。磁石保持ケース3,3´の角部に、曲げ角度が56度以上のアールを形成することにより、磁気漏れの無い磁気誘導閉回路が実現している。
【0054】
内、外側流路32,31を流れる水道水の流速を、毎秒1.2m〜1.6mとし、水道水の圧力を2kg〜3kgとし、水道水の吐出量を毎時100リットル〜200リットルとした。
【0055】
水道水中には、微量なミネラル成分(カルシウム、ナトリウム、マグネシウム、カリウム等)が存在する。これらのミネラル成分自体は有害ではないが、これらのミネラル成分が、塩素、臭素等と化合して、塩化物、臭化物になる可能性がある。これら塩化物、臭化物は有害物質の生成に関与するものと考えられているので、水道水中に含まれているこれらのミネラル成分は化合物から除去しておくことが望ましい。
【0056】
6000〜8000ガウスの磁界が垂直に印加される、接続管24内の水道水中に存在するミネラル成分は、ローレンツ力の働きによりが塩素、臭素等と化合することが阻害されて、塩化物、臭化物としての有害な化合物になることを防ぐことができる。これが本発明の水道水の改質装置により水道水中の微量なミネラル成分の自由電子が除去され、その結果、有害物質等が発生しなくなることの原理である。
【0057】
また、上記したように、トリハロメタンは、メタン(CH4 )の水素(H)4個のうちの3個(トリ)がハロゲン(弗素、塩素、臭素、ヨウ素)に置き換わったものであり、トリハロメタンの代表例としてクロロホルム(CHCl3 )がある。
【0058】
6000〜8000ガウスの磁界が垂直に印加される、接続管24内の水道水中に存在する有機化合物は、ローレンツ力の働きにより分解される。
【0059】
一方、6000〜8000ガウスの磁界が接続管24内を流れる水道水に印加されることにより、水道水に起電力が発生するが、これは、水道水に含まれる有機化合物を分解させる。この有機化合物が分解されると、水道水に含まれるトリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の化学物質を削減させる。
【0060】
外側管体24Aと内側管体24Bを構成する2種類の非鉄金属の間には、それぞれが有する電位(H=0Vとした場合の基準の標準電位)の電位差が存在する。つまり、外側管体24Aと内側管体24Bとの間に電池が形成される。例えば、外側管体24Aを、単極電位がプラス電位の一価および三価の物理化学的性質を有する金(金の単極電位は1.7)により形成し、内側管体24Bを、単極電位がマイナス電位で一価の物理化学的性質を有するチタン(チタンの単極電位は−1.75)により形成した場合、外側管体24Aと内側管体24Bとの間には、3.45Vの電位差が発生する。
【0061】
この電位差も、上記した磁界による起電力と同様に、内、外側流路32,31を流れる水道水に含まれる有機化合物を分解させる働きをして、水道水に含まれるトリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の化学物質を削減させる。
【0062】
従って、本発明の水道水の改質装置Aは、これら両者の働きにより、効率的に、水道水に含まれる有機化合物を分解させる。これが、本発明の水道水の改質装置Aにより水道水に含まれるトリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の化学物質を削減させる理由である。
【0063】
外側管体24Aと内側管体24Bの組合せは、上述した金(Au)とチタン(Ti)に限らない。金(Au)とタングステン(W)、プラチナ(Pt)とチタン(Ti)、プラチナ(Pt)とタングステン(W)、銅(Cu)とチタン(Ti)を、それぞれ、外側管体24Aと内側管体24Bに採用した場合にも、両者の間に電位差が発生する。
【0064】
また、上記した本発明の実施の形態では、本発明の水道水の改質装置Aを、各部屋37に配管35から分岐させた水道管38に配置したが、この水道水の改質装置Aは、図1に仮想線で表すように、配管35に配置するようにしてもよいし、水道管38及び配管35にそれぞれ配置してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の水道水の改質装置によれば、磁界が垂直に印加されることにより、接続管内の水道水中に存在する有機化合物にローレンツ力が働き、有機化合物が分解されて水道水中から除去される。また、接続管内の水道水中に存在するミネラル成分が塩素、臭素等と化合することが阻害されて、塩化物、臭化物としての有害な化合物になることを防ぐことができる。
【0066】
一方、磁界が接続管を流れる水道水に印加されることにより、水道水に起電力が発生するが、これは、水道水に含まれる有機化合物を分解させる。
【0067】
外側管体と内側管体を構成する2種類の非鉄金属の間には、それぞれが有する電位(H=0Vとした場合の基準の標準電位)の電位差が存在する。つまり、外側管体と内側管体との間に電池が形成される。この電位差も、上記した磁界による起電力と同様に、流路を流れる水道水に含まれる有機化合物を分解させる。
【0068】
従って、これら両者の働きにより、効率的に、水道水に含まれる有機化合物を分解させるために、トリハロメタンや、環境ホルモンとしてのビスフェノールA、ダイオキシン等の化学物質を激減させることができる。
【0069】
また、本発明の水道水の改質装置によれば、外側管体の押潰し量により流路の断面積を変えることで、流路を流れる水道水の流速を変えて、上記した磁界による起電力を変化させ、水道水に含まれる有機化合物を分解させることができる。
【0070】
また、本発明の水道水の改質装置によれば、異方性磁気体が、上面が長方形である直方体であるために、上面が長方形以外の形状(例、円)である改質装置に比較して、磁場の強度が大きい。
【0071】
また、本発明の水道水の改質装置によれば、磁石保持ケースの角部に、曲げ角度が56度以上のアールを形成してあるために、磁気漏れの無い強力な磁気誘導閉回路を実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 直結給水方式の水道水供給装置の説明図である。
【図2】 本発明の水道水の改質装置の斜視図である。
【図3】 本発明の水道水の改質装置における一方及び他方の磁気処理体を組み合わせた状態の正面図である。
【図4】 一方及び他方の磁気処理体の斜視図である。
【図5】 本発明の水道水の改質装置の中央部の断面図である。
【図6】 本発明の水道水の改質装置における接続管と水道管との接続の説明図である。
【図7】 従来の水道水の改質装置の中央部の断面図である。
【符号の説明】
A 水道水の改質処理装置
1 一方の磁気処理体
2 他方の磁気処理体
3 磁石保持ケース(一方の磁石保持ケース)
3´ 磁石保持ケース(他方の磁石保持ケース)
7 永久磁石(一方の異方性磁気体)
7´ 永久磁石(他方の異方性磁気体)
8,8´ 充填材
24 接続管
24A 外側管体
24B 内側管体
30 押潰部
31 外側流路
32 内側流路
Claims (7)
- 一方の異方性磁気体を収容した磁性体製の一方の磁石保持ケースと、他方の異方性磁気体を収容した磁性体製の他方の磁石保持ケースとを有し、前記一方の磁石保持ケースと前記他方の磁石保持ケースがそれぞれの合せ目において磁気誘導回路の一部を構成するように、互いに磁気吸着していて、かつ水道水が流動する非磁性体製の接続管を挟み込み、前記一方の異方性磁気体と前記他方の異方性磁気体とにより形成される磁界が、前記接続管に対して直交している水道水の改質装置であって、
前記接続管が、非鉄金属からなる外側管体と、前記外側管体の内部に収容された、前記外側管体のそれとは異なる非鉄金属からなる内側管体とを有し、かつ前記内側管体の内部、及び前記内側管体と前記外側管体の壁部との間に、前記接続管の入口側から出口側に抜ける流路を有し、
前記外側管体と前記内側管体との間に電位差が発生するように、前記2種類の非鉄金属を選択するようにしたことを特徴とする水道水の改質装置。 - 前記外側管体が、プラスの単極電位を発生させる非鉄金属により形成されていて、前記内側管体が、マイナスの単極電位を発生させる非鉄金属により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の水道水の改質装置。
- 前記外側管体が、金、銅またはプラチナの何れかの非鉄金属により形成されていることを特徴とする請求項2に記載の水道水の改質装置。
- 前記内側管体が、チタン又はタングステンの何れかの非鉄金属により形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の水道水の改質装置。
- 前記外側管体の押潰し量により前記流路の断面積を変えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかの一に記載の水道水の改質装置。
- 前記異方性磁気体が、上面が長方形である直方体であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかの一に記載の水道水の改質装置。
- 前記磁石保持ケースの角部に、曲げ角度が56度以上のアールを形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかの一に記載の水道水の改質装置。
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