JP4074760B2 - 密閉型回転圧縮機及び冷凍・空調装置 - Google Patents

密閉型回転圧縮機及び冷凍・空調装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉型回転圧縮機及び冷凍・空調装置に係り、特にベーン部の先端部を給油ポンプ室内で往復動させて潤滑油を供給する密閉型回転圧縮機及び冷凍・空調装置に好適なものである。この冷凍・空調装置は、例えば冷蔵庫、エアコンディショナー、除湿機、給湯機、カーエアコン等である。
【0002】
【従来の技術】
従来のロータリ圧縮機としては、特開平5−231367号公報に示されているものがある。即ち、このロータリ圧縮機は、潤滑油を貯溜した密閉容器と、密閉容器内に収納した圧縮要素及び電動要素と、電動要素の回転により圧縮要素を駆動する駆動軸とを備えている。そして、この圧縮要素は圧縮機構と給油機構とを備えている。また、圧縮機構は、シリンダ室を有する二つのシリンダと、二つのシリンダ室の両端部を閉塞する部材と、二つのシリンダ室内で180度位相が異なる公転運動する二つのローラ部と、二つのローラ部の外周面から半径方向に延びて二つのシリンダ室内をそれぞれ区画する二つのベーン部とを有している。給油機構は、二つのシリンダ室の外側に形成した二つの給油ポンプ室と、二つの給油ポンプ室内を往復動する二つのベーン部の先端部と、二つの給油ポンプ室を連通する流体ダイオードと、給油ポンプ室の一方を密閉容器の潤滑油に連通する連通部と、給油ポンプ室の他方を圧縮機構部の摺動部に連通する給油路とを有している。さらには、二つのベーン部の先端部は、駆動軸心と平行な直線状に形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、係る従来のロータリ圧縮機では、ベーン部の先端部が駆動軸心と平行な直線状に形成されているため、給油ポンプ室内の潤滑油を押し出す機能を十分に発揮できないものであった。このため、従来のロータリ圧縮機では、圧縮機の運転条件、特に低速の条件によっては駆動軸まで汲み上げられる潤滑油が不足し、圧縮機の各摺動部及び隙間が存在する圧縮部の給油量が減り、圧縮機性能及び冷凍サイクル性能が低下するといった課題があった。さらに、従来のロータリ圧縮機では、HCFC系冷媒の代替冷媒、例えばHFC系冷媒、炭化水素、CO2、アンモニア等の自然系冷媒を適用する際の潤滑性低下及び荷重増加等による信頼性低下に対応して、摺動部への給油量を十分に確保することが難しいという課題があった。
【0004】
本発明の目的は、圧縮機構の摺動部への給油量不足による潤滑不良が防止でき、信頼性の高い密閉型回転圧縮機及び冷凍・空調装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の密閉型回転圧縮機は、潤滑油を貯溜した密閉容器内に圧縮機構及び給油機構を収納し、前記圧縮機構は、シリンダ室内で公転運動するローラ部と、ローラ部の外周面から半径方向に延びて前記シリンダ室内を区画するベーン部とを有して形成し、前記給油機構は、前記シリンダ室の外側に形成した給油ポンプ室と、前記給油ポンプ室内を往復動する前記ベーン部の先端部とを有して形成し、前記ベーン部の先端部は給油流れ方向に前記給油ポンプ室が広くなる形状に形成したものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1から図7を用いて説明する。
【0007】
まず、本実施形態を図1から図5を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る密閉型回転圧縮機の縦断面図、図2は図1における異なる作動状態を示す図、図3は図2のA−A断面図、図4は図1の圧縮機に用いる揺動ピストンの斜視図、図5は図1の圧縮機を用いた冷凍調装置の冷凍サイクル構成図である。
【0008】
本実施形態に係る冷凍装置の冷凍サイクルは、図5に示すように冷凍(冷房)専用のサイクルである。この冷凍サイクルは、圧縮機42、凝縮器39、減圧装置40、蒸発器41を冷媒配管で順次接続して構成される。圧縮機42は横置き型の密閉揺動ピストン形圧縮機で構成されている。凝縮器39は凝縮器ファン39aにより強制的に通風されるが、自然対流式熱交換器で構成されて凝縮器ファン39aがない場合にも本発明は適用可能である。減圧装置40は膨張弁、キャピラリーチューブなどで構成される。蒸発器41は蒸発器ファン41aにより強制的に通風される。
【0009】
冷凍サイクル内の冷媒は、圧縮機42を起動することにより、圧縮機42で圧縮されて高温・高圧のガスとなり、図5の実線矢印で示すように吐出パイプ15から凝縮器39に流入し、凝縮器ファン39aの送風作用により放熱されて液化し減圧装置40に流入し、減圧装置40で絞られ、断熱膨張して低温・低圧となり、蒸発器41に流入し、蒸発器41で蒸発器ファン41aの送風作用により周囲より吸熱してガス化された後、吸込パイプ12を経て圧縮機42に吸込まれる。この冷媒として、HCFC系冷媒の代替冷媒、例えばHFC系冷媒、炭化水素、CO2、アンモニア等の自然系冷媒が用いられている。
【0010】
係る本実施例の冷凍装置は、本発明の圧縮機42を用いているので、エネルギー効率に優れた冷凍装置が得られる。特に、圧縮機42は密閉容器6内を吐出圧力以下にしているので、断続運転における圧縮機42の停止時に高温・高圧の冷媒が蒸発器41内に流入する量を少なくでき、断続エネルギーロスを低減できる。
【0011】
圧縮機42は、図1から図3に示すように、密閉容器6内に電動要素43、圧縮要素44及びこの両者43、44を連結する駆動軸4を配置して構成されている。密閉容器6内の底部には潤滑油16を貯溜する油溜り部18が形成されている。この圧縮機42は、密閉容器6内の空間を吐出圧力より低い圧力(本実施例では吸込圧力)としている。密閉容器6内を低い圧力とすることにより、潤滑油16内に溶け込む冷媒量を低減でき、可燃性の自然系冷媒を用いる場合に特に好適である。電動要素43は、固定子7及び回転子5を有している。圧縮要素44は、圧縮機構と給油機構を有している。
【0012】
圧縮機構は、第1シリンダ50、第2シリンダ51と、各シリンダ50、51内に回転可能に配置された揺動ピストン80、81と、各シリンダ50、51の両端開口を閉塞する主軸受2、副軸受3及び仕切り板26等よりなっており、二つの圧縮部を有している。揺動ピストン80、81は、ローラ部80a、81a及びベーン部80b、81bより構成されている。
【0013】
給油機構は、第1シリンダ50の給油ポンプ室50c、第2シリンダ51の給油ポンプ室51cと、ベーン部80b、81bと、連通部13、連通孔部21、給油流通路22及び流体ダイオード17と、給油パイプ19と、スパイラル溝20等よりなっている。これらの給油流通路22、給油パイプ19及びスパイラル溝20などは、摺動部への給油路を構成する。
【0014】
給油ポンプ室50cと給油ポンプ室51cとは、連通孔部21を介して連通される。連通孔部21は、給油ポンプ室51c側に狭くなる傾斜内面を有する。これにより、連通孔部21は、流体が給油ポンプ室50cから給油ポンプ室51cに流れ易く、その反対には流れ難くなるという流体ダイオード機能を備えている。また、給油ポンプ室50cは連通部13を介して油溜り部18と連通される。
【0015】
給油ポンプ室51cは、流体ダイオード17及び給油流通路22を介して油溜り部18に連通されると共に、給油流通路22を介して給油パイプ19と連通される。給油パイプ19は給油流通路22とスパイラル溝20との間を連通する。
【0016】
第1シリンダ50、第2シリンダ51には中央部に第1円筒状孔部であるシリンダ室50a、51aが形成されている。このシリンダ室50a、51aの両端開口は、閉塞部材を兼用する主軸受2、副軸受3及び仕切り板26とで閉塞されている。主軸受2と副軸受3にはそれぞれ軸受部2a、3aが形成されており、これにより駆動軸4が回転可能に支持されている。また、主軸受2と副軸受3には駆動軸4の回転軸心が第1シリンダ50、第2シリンダ51のシリンダ室50a、51aの軸心と一致するように第1シリンダ50、第2シリンダ51に固定されている。主軸受2の外周部は密閉容器6に固定されている。駆動軸4には電動要素43の回転子5が固定されており、電動要素43の固定子7が密閉容器6に固定されている。
【0017】
駆動軸4には、第1シリンダ50、第2シリンダ51のシリンダ室50a、51a内に位置する部分に偏心部4a、4bが形成されている。この偏心部4a、4bの円筒状外周面と揺動ピストン80、81のローラ部80a、81aの円筒状内周面とは回転可能に嵌合されている。そして、駆動軸4が回転して揺動ピストン80、81が回転する際に、ローラ部80a、81aの円筒状外周面とシリンダ室50a、51aを形成する円筒状外周面との間の隙間が微少になるように各部寸法が決められている。そして、二つの偏心部4aは互いに180度位相を異にして形成されているので、二つの圧縮部で生じるガス圧縮トルクの変動が平準化されて圧縮機の振動が低減される。
【0018】
シリンダ50、51において、シリンダ室50a、51aの外側にはシリンダ室50a、51aの中心軸心と平行な中心軸心を持つ第2円筒状孔部である滑動室50b、51bが形成されている。滑動室50b、51bの外側には第3筒状孔部である給油ポンプ室50c、51cが形成されている。そして、滑動室50b、51bは、一側がシリンダ室50a、51a連通され、他側が給油ポンプ室50c、51cに連通されている。滑動室50b、51b及び給油ポンプ室50c、51cの両端部まで主軸受2、副軸受3及び仕切板26が延びている。
【0019】
ローラ部80a、81aの円筒状外周面から半径方向に延びるベーン部80b、81bが一体に形成されている。ベーン部80b、81bは、シリンダ室50a、50b内を吸込室11と圧縮室10とに区画すると共に、滑動室50b、51b内を通って給油ポンプ室50c、51c内まで延びている。
【0020】
ベーン部80b、81bと滑動室50b、51bの円筒状内周面との間には、滑動部材9が組み込まれている。この滑動部材9は、ベーン部80b、81bの平面部に摺動可能に当接する平面部と、滑動室50b、51bの円筒状内周面に摺動可能に当接する円筒面部とを有している。この滑動部材9はベーン部80b、81bをはさみ込むように配置されている。この結果、ベーン部80b、81bは滑動室50b、51bの中心軸に向かう進退運動と中心軸廻りの揺動運動を行う。
【0021】
ベーン部80b、81bの先端部は給油ポンプ室50c、51cの中で往復運動し、第1シリンダ50、第2シリンダ51と干渉することはない。そして、往復運動するベーン部80b、81bの先端部は、給油流れ方向に対して給油ポンプ室50c、51cが広くなるように形成されている。具体的には、図4に示すように、上流側のベーン部の長さをL1とし、下流側のベーン部の長さをL2とすると、上流側長さL1>下流側長さL2の関係に設定されており、さらには先端部は傾斜部を有する形状に形成されている。本実施例では傾斜部が直線状に形成されているので、その加工が容易であり、安価に製作することができる。
【0022】
次に、圧縮要素44の圧縮動作を説明する。
【0023】
電動要素43に通電されて回転子5が回転すると、回転子5と共に駆動軸4が回転することにより、揺動ピストン80、81は偏心部4a、4bと共にシリンダ室50a、51a内で揺動を伴う公転運動を行う。これによって、吸込室11内に冷媒ガスを吸込み、圧縮室10に移行して容積の増減を繰り返し、冷媒ガスを圧縮する。
【0024】
具体的には、冷媒ガスは、密閉容器6に取り付けられた吸込パイプ12から密閉容器6内に吸込まれ、吸込通路を通って吸込室11に吸込まれ、圧縮室10の容積の減少と共に圧縮された後、主軸受2及び副軸受3に形成された吐出ポート部2b、吐出ポート3bを通って主軸受2と吐出カバー14aとで形成される吐出室2c及び副軸受3と吐出カバー14bとで形成される吐出室2c、吐出室3cへ吐出され、その後、吐出パイプ15から密閉容器6外に吐出される。
【0025】
次に、給油機構の給油動作について説明する。駆動軸4の回転によって揺動ピストン80、81が動作することにより、圧縮機構による圧縮動作と共に給油機構による給油動作が行われる。
【0026】
まず、図1に示すように、第1シリンダ50の揺動ピストン80が下死点に、第2シリンダ51の揺動ピストン81が上死点にそれぞれ動作する場合について説明する。
【0027】
第2シリンダ51側のベーン部81bの上昇に伴い、密閉容器6の油溜り部18に貯溜された潤滑油16は流体ダイオード17から吸引され、給油流通路22を通って給油ポンプ室51cに吸引される。一方、第1シリンダ50側のベーン部80bの下降に伴い、給油ポンプ室50c内の潤滑油16が連通孔部21を通って給油ポンプ室51cに押し出されると同時に連通部13から油溜り部18内へ流出する。
【0028】
この動作において、給油ポンプ室51cへの給油流れ方向に対して給油ポンプ室50cが広くなるようにベーン部80bの先端部を形成しているので、給油ポンプ室50c内における反給油ポンプ室51c側の潤滑油16を容易に給油ポンプ室51cへ吐出することができる。これにより給油量を増大することができる。特にベーン部80bの先端部が傾斜面で形成されているので、給油ポンプ室50c内の潤滑油16に給油ポンプ室51c側への押し出し分力が加えられ、この点からも給油量を増大することができる。この給油量の増大は、ベーン部80bの先端部の形状変更という簡単な変更であり、安価に達成することができる。
【0029】
図1の状態から図2に示すように、第1シリンダ50の揺動ピストン80が上死点に、第2シリンダ51の揺動ピストン81が下死点に動作する場合について説明する。
【0030】
第2シリンダ51のベーン部81bの下降に伴い、給油ポンプ室51cに吸引された潤滑油16は給油流通路22に押し出され、給油流通路22から給油パイプ19を通って駆動軸4の一端部まで汲み上げられ、さらに駆動軸4の外周に設けられたスパイラル溝20を通って副軸受3、偏心部4a、4b、主軸受2を潤滑し、再び密閉容器6内の油溜り部18に戻る。
【0031】
この動作において、給油流通路22への給油流れ方向に対して給油ポンプ室51cが広くなるようにベーン部81bの先端部を形成しているので、給油ポンプ室51c内における反給油流通路22側の潤滑油16を容易に給油流通路22へ吐出することができると共に給油ポンプ室50cに潤滑油16が流出することを防止できる。これにより給油量を増大することができる。特にベーン部81bの先端部が傾斜面で形成されているので、給油ポンプ室50c内の潤滑油16に給油ポンプ室51c側への押し出し分力が加えられ、この点からも給油量を増大することができる。この給油量の増大は、ベーン部81bの先端部の形状変更という簡単な変更であり、安価に達成することができる。なお、流体ダイオード17の作用により、給油ポンプ室51c押し出された潤滑油16は、密閉容器6内の油溜り部18に逆流することを防止することができる。
【0032】
このように、駆動軸4の回転により、給油流れ方向に傾斜したベーン部80b、81bが給油ポンプ室50c、51cの中で往復運動し、給油ポンプ室50c、51cの容積が変化するベーン給油ポンプ作用により、密閉容器6の底部に貯溜された潤滑油16は駆動軸4まで十分な量が汲み上げられる。
【0033】
以上の構成とすることにより、運転条件が変化した場合(例えば、低速運転された場合)でも、潤滑油16を各摺動部に適正に供給でき、各摺動部の油量不足による潤滑不良が防止できる。これにより、高信頼性の密閉型回転圧縮機を提供することができる。さらには、HCFC系冷媒の代替冷媒、例えばHFC系冷媒、炭化水素、CO2、アンモニア等の自然系冷媒を適用すると、一般に潤滑性低下及び荷重増加等により信頼性の低下を招くが、本実施例によればこの信頼性の低下を抑制することができ、代替冷媒を密閉型回転圧縮機に採用することが可能となる。
【0034】
次に、揺動ピストン80、81の二つの変形例を図6及び図7を参照しながら説明する。図6に示す変形例1は、ベーン部80b、81bの先端部形状を弧状に傾斜して形成したものである。また、図7に示す変形例2は、ベーン部80b、81bの先端部の形状を段部を有するように形成したものである。これらの変形例1、2においても、加工が若干面倒になるが、上述したものと同様に給油流れ方向に給油ポンプ室50c、51cが広くなるので、この共通した構成において同様な効果が得られる。
【0035】
上述した実施例では、ローラとベーンが一体となった揺動ピストン形圧縮機にて説明を行なったが、ローラとベーンが別体のロータリ圧縮機においても同様に適用可能である。これはベーン給油ポンプ方式の圧縮機であればよいことを意味している。
【0036】
さらには、単段圧縮機だけでなく2段圧縮機としてもよく、また、冷凍装置だけでなく空調装置にも適用可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、圧縮機構の摺動部への給油量不足による潤滑不良が防止でき、信頼性の高い密閉型回転圧縮機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る密閉型回転圧縮機の縦断面図である。
【図2】図1における異なる作動状態を示す図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】図1の圧縮機に用いる揺動ピストンの斜視図である。
【図5】図1の圧縮機を用いた冷凍調装置の冷凍サイクル構成図である。
【図6】図1の揺動ピストンの変形例1を示す斜視図である。
【図7】図1の揺動ピストンの変形例2を示す斜視図である。
【符号の説明】
2…主軸受、2a…軸受部、2b…吐出ポート、2c…吐出室、3…副軸受、3a…軸受部、3b…吐出ポート、3c…吐出室、4…駆動軸、4a…偏心部、4b…偏心部、5…回転子、6…密閉容器、7…固定子、9…滑動部材、10…圧縮室、11…吸込室、12…吸込パイプ、13…連通部、14a…吐出カバー、14b…吐出カバー、15…吐出パイプ、16…潤滑油、17…流体ダイオード、18…油溜り部、19…給油パイプ、20…スパイラル溝、21…連通孔部(流体ダイオード)、22…給油流通路、26…仕切板、39…凝縮器、39a…凝縮器用ファン、40…膨張弁、41…蒸発器、41a…蒸発器用ファン、42…圧縮機、43…電動要素、44…圧縮要素、50…第1シリンダ、50a…シリンダ室、50b…滑動室、50c…給油ポンプ室、51…第2シリンダ、51a…シリンダ室、51b…滑動室、51c…給油ポンプ室、80…揺動ピストン、80a…ローラ部、80b…ベーン部、81…揺動ピストン、81a…ローラ部、81b…ベーン部。

Claims (6)

  1. 潤滑油を貯溜した密閉容器内に圧縮機構及び給油機構を収納し、
    前記圧縮機構は、シリンダ室内で公転運動するローラ部と、ローラ部の外周面から半径方向に延びて前記シリンダ室内を区画するベーン部とを有して形成し、
    前記給油機構は、前記シリンダ室の外側に形成した給油ポンプ室と、前記給油ポンプ室内を往復動する前記ベーン部の先端部とを有して形成し、
    前記ベーン部の先端部は給油流れ方向に前記給油ポンプ室が広くなる形状に形成した
    ことを特徴とする密閉型回転圧縮機。
  2. 請求項1において、前記ベーン部は上流側の長さを下流側の長さより長くし、このベーン部の先端部を傾斜面形状に形成したことを特徴とする密閉型回転圧縮機。
  3. 請求項1または2において、前記密閉容器内の空間の圧力を吐出圧力より低い圧力にしたことを特徴とする密閉型回転圧縮機。
  4. 請求項1から3の何れかにおいて、圧縮する冷媒をHCFC冷媒の代替冷媒であるHFC系冷媒か炭化水素、CO2、アンモニア等の自然系冷媒かの何れかを用いたことを特徴とする密閉型回転圧縮機。
  5. 潤滑油を貯溜した密閉容器と、前記密閉容器内に収納した圧縮要素及び電動要素と、前記電動要素の回転により前記圧縮要素を駆動する駆動軸とを備え、
    前記圧縮要素は圧縮機構と給油機構とを備え、
    前記圧縮機構は、シリンダ室を有する二つのシリンダと、前記二つのシリンダ室の両端部を閉塞する部材と、前記二つのシリンダ室内で180度位相が異なる公転運動をする二つのローラ部と、前記二つのローラ部の外周面から半径方向に延びて前記二つのシリンダ室内をそれぞれ区画する二つのベーン部とを有し、
    前記給油機構は、前記二つのシリンダ室の外側に形成した二つの給油ポンプ室と、前記二つの給油ポンプ室内を往復動する前記二つのベーン部の先端部と、前記二つの給油ポンプ室を連通する流体ダイオードと、前記二つの給油ポンプ室の一方を前記密閉容器の潤滑油に連通する連通部と、前記二つの給油ポンプ室の他方を摺動部に連通する給油路とを有し、
    前記二つのベーン部の先端部は、給油流れ方向に前記給油ポンプ室が広くなるようにそれぞれ形成した
    ことを特徴とする密閉型回転圧縮機。
  6. 密閉型回転圧縮機、凝縮器、減圧装置、蒸発器を冷媒配管で接続してHCFC系冷媒の代替冷媒を封入した冷凍サイクルを形成し、
    前記密閉型回転圧縮機は、容器内を吐出圧力より低い圧力にすると共に潤滑油を貯溜した密閉容器と、前記密閉容器内に収納した圧縮要素及び電動要素と、前記電動要素の回転により前記圧縮要素を駆動する駆動軸とを備え、
    前記圧縮要素は圧縮機構と給油機構とを備え、
    前記圧縮機構は、シリンダ室を有するシリンダと、前記シリンダ室の両端部を閉塞する部材と、前記シリンダ室内で公転運動するローラ部と、前記ローラ部の外周面から半径方向に延びて前記シリンダ室内を区画するベーン部とを有し、
    前記給油機構は、前記シリンダ室の外側に形成した給油ポンプ室と、前記給油ポンプ室内を往復動する前記ベーン部の先端部と、前記密閉容器の潤滑油を前記給油ポンプ室に連通する流体ダイオードと、前記給油ポンプ室を前記圧縮機構部の摺動部へ連通する給油路とを有し、
    前記ベーン部の先端部は、給油流れ方向に前記給油ポンプ室が広くなるように形成した
    ことを特徴とする密閉型回転圧縮機。
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