JP4074539B2 - 電子部品の実装装置及び実装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はたとえばキヤリアテープなどの被実装部材に電子部品としてのチップを実装するための実装装置及び実装方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ウエハから作られた電子部品としてのチップを、キヤリアテープや基板などの被実装部材に実装(ボンディング)する実装装置としてはフリップチップボンダが知られている。
【0003】
フリップチップボンダは、ウエハステージ上に半導体ウエハよりダイシングされて供給されたチップをピックアップ反転ツールによってピックアップする。ピックアップ反転ツールによってピックアップされたチップは、このピックアップ反転ツールによって電極が形成された面が下となるよう上下面が反転されたのち、ボンディングヘッドのボンディングツールに受け渡される。ボンディングツールに受け渡されたチップは、チップ認識カメラで撮像され、その撮像結果によってチップの位置ずれ量が算出される。
【0004】
一方、チップがボンディングされる被実装部材はボンディングステージ上に搬送された後、部材認識カメラによって撮像され、その撮像結果から被実装部材の位置ずれ量が求められる。そして、ボンディングツールに保持されたチップの位置ずれ量と、被実装部材の位置ずれ量とから被実装部材に対するボンディング位置が算出され、その算出位置に基づいて上記チップが位置決めされて上記被実装部材にボンディングされる。
【0005】
上記チップを上記被実装部材に固着するため、上記被実装部材にはたとえば予め異方性導電膜からなる接着部材を設けておき、この接着部材によって上記チップを上記被実装部材に加圧接着すると同時に、被実装部材に設けられたリードに上記チップの電極を電気的に接続するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記構成の実装装置においては、製作精度や組立て精度などによって被実装部材が載置されたボンディングステージの面と、チップを吸着保持したボンディングツールの面との平行度が高精度に設定されていないことがあったり、チップを被実装部材に加圧するためにZ方向に下降するボンディングツールがZ軸に対して傾斜していることがある。さらに、ボンディングツールによってチップを加圧する際、その反力によってボンディングツールが傾くことがある。
【0007】
そのような場合、ボンディングツールの加圧力はチップに対して垂直方向だけでなく、水平方向(X、Y方向)にも作用することになるから、その水平方向の分力によってチップが被実装部材上で水平方向にずれ動いてしまうということがある。その結果、被実装部材に設けられたリードからチップの電極がずれ、接続不良を招くことがある。とくに、チップを被実装部材に異方性導電膜などの接着部材を介して実装する場合、接着部材が圧縮されて変形するときにチップにずれが発生し易くなるということがある。
【0008】
この発明は、実装時に生じる電子部品のずれを補正して被実装部材に実装することができるようにした電子部品の実装装置及び実装方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、電子部品を被実装部材に実装するための実装装置において、
上記被実装部材が供給されるボンディングステージと、
下端面に吸着された上記電子部品を上記ボンディングステージに供給された上記被実装部材に加圧実装するボンディングツールと、
このボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で水平方向にずれたときに上記電子部品のずれを直接的又は間接的に検出する検出手段と、
この検出手段による検出に基いて上記ボンディングツールをこのボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品の上記被実装部材上でのずれ方向と逆方向又は上記ボンディングステージを上記ずれ方向と同方向に駆動する制御手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置にある。
【0010】
この発明は、電子部品を被実装部材に実装するための実装方法において、
ボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装する工程と、
ボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で水平方向にずれたときに上記電子部品のずれを検出する工程と、
このずれの検出に基いて上記ボンディングツールをこのボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品の上記被実装部材上でのずれ方向と逆方向に駆動する工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法にある。
【0011】
この発明は、電子部品を被実装部材に実装するための実装装置において、
下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するボンディングツールと、
このボンディングツールによって上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で生じる水平方向のずれ量を予め記憶しておく記憶部と、
上記ボンディングツールによって上記電子部品を加圧する際に上記記憶部に記憶されたずれ量に基いて上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させる制御手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置にある。
【0012】
上記被実装部材に保持された電子部品を加圧実装する場合には、上記制御手段は、上記記憶部に記憶された上記電子部品が上記被実装部材上で生じるずれ量に基いて上記ボンディングツールが上記電子部品に接触する直前から上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させることが好ましい。
【0013】
上記被実装部材に保持された電子部品を加圧実装する場合には、上記制御手段は、上記記憶部に記憶された上記電子部品が上記被実装部材上で生じるずれ量に基いて上記ボンディングツールが上記電子部品に接触した直後から上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させることが好ましい。
【0014】
この発明は、電子部品を被実装部材に実装するための実装方法において、
下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材にボンディングツールにより加圧実装する工程と、
上記ボンディングツールによって上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で生じる水平方向のずれ量を予め測定しておく工程と、
上記ボンディングツールによって上記電子部品を加圧する際に予め測定された上記電子部品のずれ量に基いて上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させる工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法にある。
【0015】
この発明によれば、実装時に電子部品がずれる方向と逆方向にボンディングツール又はボンディングステージを駆動して上記電子部品を実装するため、この電子部品に生じるずれを補正して実装することが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態を説明する。
【0017】
図1乃至図4はこの発明の第1の実施の形態を示し、図1と図2に示すこの発明の実装装置はベース1を備えている。このベース1にはボンディングヘッド2が設けられている。このボンディングヘッド2はベース1の前後方向の後端部の幅方向中央部に立設された支柱2aを有する。この支柱2aにはX駆動源3によって上記ベース1の幅方向に沿うX方向に駆動されるX可動体4が設けられている。このX可動体4には、Y駆動源5によって上記X方向と交差する、Y方向に沿って駆動されるY可動体6が設けられている。
【0018】
上記Y可動体6の先端部には、Z駆動源7によって上記X方向とY方向とがなす平面に対して直交するZ方向に沿って駆動されるZ可動体8が設けられている。このZ可動体8の下端にはθ駆動源9が設けられ、このθ駆動源9にはボンディングツール11が水平方向に対して回転角度の調整可能に設けられている。すなわち、上記ボンディングツール11はX、Y、Z及びθ方向の位置決め調整可能とになっている。
【0019】
上記ベース1の上記ボンディングツール11と対向する部位にはボンディングステージ12が配置されている。このボンディングステージ12の上面には被実装部材としてのキヤリアテープ13が供給される。このキヤリアテープ13は図2に示すように上記ベース1の幅方向一端部に設けられた供給リール14から繰り出され、幅方向他端部に設けられた巻取りリール15に巻取られるようになっていて、その間の部分が上記ボンディングステージ12上に供給されて位置決めされるようになっている。
【0020】
なお、詳細は図示しないが、上記キヤリアテープ13の幅方向両端部にはスプロケット歯車が係合する係合孔が長手方向に全長にわたって所定間隔で形成されている。そして、上記キヤリアテープ13には供給側スプロケット歯車17と巻取り側スプロケット歯車18とが係合しており、この巻取り側スプロケット歯車18が送りモータ19によって駆動されることで、上記キヤリアテープ13が所定長さずつ間欠的に巻取られるようになっている。
【0021】
上記キヤリアテープ13にはリードを有する回路パターン(図示せず)が形成されており、このキヤリアテープ13の上記ボンディングステージ12上に位置決めされた部分のリードには図3に示すように電子部品としてのフリップチップ21(以下、単にチップという)が電極21aが設けられた面を下に向け、上記回路パターンのリードに異方性導電膜などの接着部材22を介して電気的に圧着される。
【0022】
すなわち、上記ベース1の上記ボンディングステージ12の近くには部品ステージ23が設けられ、この部品ステージ23の上面には供給ツールによってウエハステージ(ともに図示せず)から取り出したチップ21を電極21aが設けられた面を下にして供給される。
【0023】
部品ステージ23上に供給されたチップ21は、上記ボンディングツール11の下端面に吸着される。その後、ボンディングツール11は上記ボンディングステージ12上に搬送されたキャリアテープ13の所定の位置に位置決めされ、ついでZ方向下方に駆動されて加圧されることで、上記接着部材22を介してキヤリアテープ13に接着固定される。つまり、チップ21はキャリアテープ13に実装される。
【0024】
上記チップ21をキヤリアテープ13に実装する際、ボンディングツール11に吸着されたチップ21と、キヤリアテープ13のボンディングステージ12上に位置決めされた部分とは図1に示すように矢印方向に進退駆動されるカメラユニット20によって撮像される。そして、このカメラユニット20の撮像結果に基いて上記チップ21が上記キヤリアテープ13に対して位置決めされるようになっている。
【0025】
なお、ウエハステージからボンディングツール11にチップ21を受け渡す手段としては、部品ステージを用いる代わりにピックアップ反転ツールを用いるようにしてもよい。ピックアップ反転ツールはウエハステージからチップ21を吸着すると、このチップを反転させて待機する。それによって、上記ボンディングツール11はチップ21を電極21aが形成された面が下になるよう、上記ピックアップ反転ツールから受け取ることができる。
【0026】
上記X駆動源3、Y駆動源5、Z駆動源7及びθ駆動源9は上記支柱2aの後方に配設された制御装置24によって駆動が制御されるようになっている。
【0027】
チップ21をキヤリアテープ13に実装する際、ボンディングツール11のチップ21を吸着保持した面とボンディングステージ12のキヤリアテープ13が供給された面との平行度が高精度に設定されていなかったり、ボンディングツール11のZ方向下方への移動精度が垂直線に対して傾斜していたりすると、図3に示すようにチップ21をキヤリアテープ13に実装する際、チップ21には水平方向の分力が加わるため、その分力によってチップ21がキヤリアテープ13上でX方向、Y方向にずれることがある。
【0028】
チップ21をキヤリアテープ13に実装する際の上記チップ21のずれの補正は、図4に示す補正装置25によってリアルタイムで行なわれる。この補正装置25はキヤリアテープ13上にチップ21を実装する際、このチップ21のX、Y方向のずれ量を検出する、たとえばレーザ変位計などのX変位測定センサ27と、Y方向のずれ量を検出するY変位測定センサ28を有する。
【0029】
上記各変位測定センサ27,28が検出したチップ21のX方向とY方向のずれ量の検出信号はそれぞれXコントローラ31とYコントローラ32を介して上記制御装置24の比較部36に入力される。つまり、ボンディング時におけるチップ21のX方向とY方向とのずれ量は、上記各測定センサ27,28によって直接的に検出される。
【0030】
上記チップ21が実装時に+X方向にxμmずれたことがX変位測定センサ27によって検出された場合、上記制御装置24の駆動部29から上記X駆動源3にボンディングツール11を−X方向にxμm駆動するための駆動信号が出力される。それによって、キヤリアテープ13に実装されるチップ21は上記ボンディングツール11によって−X方向にxμm移動させられるため、X方向のずれが補正されることになる。
【0031】
同様に、チップ21が+Y方向にyμmずれたことがY変位測定センサ28によって検出された場合には、制御装置24の駆動部29からY駆動源5にボンディングツール11を−Y方向にyμm駆動する駆動信号が出力されてY方向のずれが補正される。なお、チップ21が+X方向及び+Y方向にずれたことが検出された場合には、上記ボンディングツール11が−X方向及び−Y方向に駆動されることで、チップ21のずれが補正されることになる。
【0032】
上記制御装置24とX駆動源3及びY駆動源5の間にはそれぞれXエンコーダ34及びYエンコーダ35が設けられている。各エンコーダ34,35は駆動部29からの駆動信号に基くX駆動源3とY駆動源5とによるボンディングツール11のX方向とY方向の実際の駆動量をそれぞれ上記制御装置24の比較部36にフィードバックする。
【0033】
上記比較部36はX駆動源3とY駆動源5とに出力された駆動信号と、各エンコーダ34,35からのフィードバック信号とを比較し、これらの信号が一致するまで各駆動源3,5を駆動する駆動信号が駆動部29から出力されてボンディングツール11がX、Y方向に駆動される。つまり、ボンディングツール11のX、Y方向への駆動は、X、Yエンコーダ34,35によってフィードバック制御されるから、実装時のチップ21のずれに応じた移動量で精密にX、Y方向に駆動される。
【0034】
このような構成の実装装置によってキヤリアテープ13にチップ21を実装する場合、実装時にチップ21がキヤリアテープ13上でX方向或いはY方向にずれると、そのことがX変位測定センサ27或いはY変位測定センサ28によってリアルタイムで検出される。
【0035】
これらセンサ27,28によってチップ21のずれが検出され、その検出信号が各コントローラ31,32を介して制御装置24の比較部36に入力されると、比較部36では各センサ27,28の検出信号と各エンコーダ34,35からのフィードバック信号が比較され、その比較に基いてボンディングツール11をチップ21のずれ方向と逆方向に同じ量だけ駆動する駆動信号をX駆動源3とY駆動源5とに出力される。
【0036】
それによって、実装時にチップ21がボンディングツール11によりX方向とY方向の両方向或いは一方向にずれても、ボンディングツール11がチップ21のずれ方向と逆方向に駆動されることで、上記チップ21のずれが補正されることになる。
【0037】
すなわち、この実施の形態では、実装時にチップ21のずれをX変位測定センサ27とY変位測定センサ28とで直接的に検出し、チップ21にずれが生じたならば、そのずれをリアルタイムで補正できるようにした。
【0038】
つまり、一対の変位測定センサ27,28によってチップ21がずれたことが検出されると、その検出に基いてボンディングツール11をリアルタイムでずれ方向と逆方向に駆動してチップ21のずれを補正するから、その補正を高精度に行なうことができる。しかも、その補正は実装の過程で行なわれるから、補正を行うことで実装に要するタクトタイムが長くなり、生産性の低下を招くということがない。
【0039】
上記第1の実施の形態では、チップ21のずれ量に応じてボンディングツール11をX方向とY方向とに駆動してチップ21のボンディング位置を補正するようにしたが、ボンディングステージ12をX、Y方向に駆動できる構成とし、チップ21のずれに応じてボンディングステージ12をずれ方向と同方向に駆動してずれを補正するようにしてもよい。
【0040】
また、ボンディング時におけるチップ21のずれ量を、一対の変位測定センサ27,28によって直接的に検出するようにしたが、ボンディング時にチップ21にずれが生じる場合、それに応じてボンディングツール11もX、Y方向に変位する。したがって、ボンディング時におけるチップ21のずれ量の検出は、X、Y変位測定センサ27,28によってチップ21を直接的に測定する代わりに、ボンディングツール11の変位を測定するようにしてもよい。つまり、チップ21のずれを、ボンディングツール11によって間接的に測定するようにしてもよい。
【0041】
図5はボンディングツール11のX、Y方向の変位をX、Y変位測定センサ27,28によって検出するための説明図である。
【0042】
つまり、ボンディングツール11は、通常、平面形状が円形である。そのため、X変位測定センサ27と、Y変位測定センサ28とを直交させて配置し、上記ボンディングツール11の外周面をX方向とY方向から測定したのでは、ボンディングツール11がX方向とY方向のいずれか一方に変位した場合であっても、両方向に変位した検出が行なわれてしまう。
【0043】
そこで、図5に示すように、ボンディングツール11の外周面に互いに直交するX測定平面11aと、Y測定平面11bとを形成し、これらの測定平面11a,11bをそれぞれX変位測定センサ27と、Y変位測定センサ28とによって測定するようにした。
【0044】
このようにすれば、ボンディング時にチップ21のずれに応じてボンディングツール11がX、Y方向の少なくとも一方向に変位しても、その変位を確実に検出し、その検出信号でチップ21のずれを補正することができる。
【0045】
図6乃至図8はこの発明の第2の実施の形態を示す。この実施の形態は上記第1の実施の形態と補正装置の構成が異なる。すなわち、この実施の形態の補正装置25Aは、制御装置24に記憶部41が設けられ、この記憶部41には入力部42が接続されている。
【0046】
上記記憶部41には上記入力部42によって実装時にチップ21がキヤリアテープ13上でずれるずれ量が予め入力されて記憶される。記憶部41に予め記憶されるチップ21のずれ量は、実際にチップ21の実装を複数回行なって各実装ごとのずれ量を測定し、その測定結果の平均値を求め、その平均値を実際の実装の際に生じるずれ量と仮定して記憶部41に記憶させておく。
【0047】
同じチップ21を同一の実装装置で、しかも同一の条件で実装すると、チップ21のずれ量はほぼ一定となるから、複数回の実装によって求めたずれ量の平均値は、実際の実装の際に生じるチップ21のずれ量とほぼ同じになる。
【0048】
そして、実装時には制御装置24の記憶部41に記憶されたずれ量が比較部36で各エンコーダ34,35からのフィードバック信号と比較され、その比較に基いてX駆動源3とY駆動源5が駆動され、ボンディングツール11のX方向とY方向の位置補正が行なわれる。ボンディングツール11がチップ21を加圧する際とは、少なくともボンディングツール11がチップ21に接触している状態を含む。
【0049】
この第2の実施の形態に示された補正方法は、部品ステージ23からボンディングツール11によって取り出したチップ21をキヤリアテープ13に直ちにボンディングする場合と、キヤリアテープ13に仮圧着されて予め保持されたチップ21を本圧着、つまり加圧実装する場合のいずれの場合であっても適用することができる。
【0050】
図7と図8はキヤリアテープ13に仮圧着されたチップ21を本圧着する際に行なわれる補正を説明するための、ボンディングツール11の下降曲線Aと、ボンディングの荷重曲線B及びボンディングツール11のX、Y方向への移動曲線Cとの関係を示すタイムチャートである。
【0051】
図7に示す制御は、ボンディングツール11が下降方向への駆動を開始したならば、このボンディングツール11がキヤリアテープ13に仮圧着されたチップ21に接触する前、つまり同図にaで示すチップ21にボンディング荷重が加わる前からボンディングツール11を予め設定されたずれ量に基いてX、Y方向に駆動する。このとき、ボンディングツール11のX、Y方向への駆動は、ツール11がチップ21に接触したことをタッチセンサ(図示せず)によって検出してから行なうようにする。
【0052】
そして、同図にbで示すボンディングツール11がチップ21に接触してボンディング荷重がわずかに上昇した時点、つまりボンディング荷重が最大になる前にボンディングツール11のX、Y方向への駆動を終了する。
【0053】
それによって、チップ21のずれの補正、つまりボンディングツール11によるチップ21のX、Y方向への駆動は、最大ボンディング荷重に比べて十分に小さな荷重で行なわれるから、チップ21がボンディングツール11によってX、Y方向にずらされても、ダメージを受け難い。
【0054】
図8に示す制御は、ボンディングツール11が下降方向に駆動され、このボンディングツール11がキヤリアテープ13に仮圧着されたチップ21に接触し、チップ21にボンディング荷重がわずかに加わった時点、つまり同図にeで示す時点で、ボンディングツール11を予め設定されたずれ量に基いてX、Y方向に駆動する。そして、同図にfで示すボンディング荷重が上昇し、その荷重が最大となって所定時間経過した時点で、ボンディングツール11のX、Y方向への駆動を終了する。
【0055】
このように、ボンディングツール11がチップ21に接触してからボンディング荷重が最大となるまで、ボンディングツール11をX、Y方向に駆動してチップ21のずれを補正すれば、チップ21をボンディングツール11との接触抵抗によって確実に位置補正することが可能となる。
図8に示す位置補正の制御は、たとえばチップ21が厚く、加圧力によって損傷し難い、強靭な場合に好適する。
【0056】
なお、この第2の実施の形態では、上述したようにチップの位置ずれを補正するための補正装置25Aが第1の実施の形態の補正装置25と相違しているが、チップ21を部品ステージ23から受けてキヤリアテープ13に直ちに加圧実装(本圧着)する場合は、実装装置の構成は図1と図2に示す第1の実施の形態の構成とほぼ同じである。
【0057】
しかし、キヤリアテープ13に仮圧着されたチップ21の本圧着する場合は、仮圧着用のボンディング部と、本圧着用のボンディング部とを一体或いは別々に備えた装置が用いられることになる。
【0058】
この発明は上記各実施の形態に限定されず、たとえば被実装部材としてはキヤリアテープに限られず、回路パターンが形成された、いわゆるプリント基板や金属板を打ち抜いたリードフレームなどであってもよく、要は電子部品がボンディングヘッドを用いて実装されるものであれば、この発明を適用することができる。
【0059】
また、電子部品としてはチップに限られず、チップをパッケージした半導体装置、コンデンサ或いはコイルなどの部品であってもよく、要は被実装部材にボンディングヘッドによって実装される部品であればこの発明を適用することができる。
【0060】
電子部品を被実装部材に異方性導電膜などの接着部材を介して接着固定するようにしたが、異方性導電膜以外の接着部材を用いて接着固定する場合であっても、この発明は適用可能である。
【0061】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、電子部品を被実装部材に実装する際、電子部品が被実装部材上でずれる方向と逆方向にボンディングツール又はボンディングステージを駆動して上記電子部品を実装するようにした。そのため、電子部品をずれが生じるようなことなく高精度に実装することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る実装装置の概略的構成を示す側面図。
【図2】図1に示す実装装置の平面図。
【図3】ボンディングステージを拡大して示す側面図。
【図4】チップのX、Y方向のずれを検出して補正する補正装置の部ブロック図。
【図5】第1の実施の形態におけるチップのX、Y方向のずれを検出する変形例の説明図。
【図6】この発明の第2の実施の形態を示す補正装置のブロック図。
【図7】ボンディング時のボンディングツールの下降曲線、荷重曲線及び移動曲線を示すタイムチャート。
【図8】図7と異なるボンディング時のボンディングツールの下降曲線、荷重曲線及び移動曲線を示すタイムチャート。
【符号の説明】
3…X駆動源、5…Y駆動源、11…ボンディングツール、13…キヤリアテープ(被実装部材)、21…チップ(電子部品)、24…制御装置、27…X変位測定センサ、28…Y変位測定センサ、42…記憶部。
Claims (6)
- 電子部品を被実装部材に実装するための実装装置において、
上記被実装部材が供給されるボンディングステージと、
下端面に吸着された上記電子部品を上記ボンディングステージに供給された上記被実装部材に加圧実装するボンディングツールと、
このボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で水平方向にずれたときに上記電子部品のずれを直接的又は間接的に検出する検出手段と、
この検出手段による検出に基いて上記ボンディングツールをこのボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品の上記被実装部材上でのずれ方向と逆方向又は上記ボンディングステージを上記ずれ方向と同方向に駆動する制御手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置。 - 電子部品を被実装部材に実装するための実装方法において、
ボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装する工程と、
ボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で水平方向にずれたときに上記電子部品のずれを検出する工程と、
このずれの検出に基いて上記ボンディングツールをこのボンディングツールの下端面に吸着された上記電子部品の上記被実装部材上でのずれ方向と逆方向に駆動する工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法。 - 電子部品を被実装部材に実装するための実装装置において、
下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するボンディングツールと、
このボンディングツールによって上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で生じる水平方向のずれ量を予め記憶しておく記憶部と、
上記ボンディングツールによって上記電子部品を加圧する際に上記記憶部に記憶されたずれ量に基いて上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させる制御手段と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装装置。 - 上記被実装部材に保持された電子部品を加圧実装する場合には、上記制御手段は、上記記憶部に記憶された上記電子部品が上記被実装部材上で生じるずれ量に基いて上記ボンディングツールが上記電子部品に接触する直前から上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させることを特徴とする請求項3記載の電子部品の実装装置。
- 上記被実装部材に保持された電子部品を加圧実装する場合には、上記制御手段は、上記記憶部に記憶された上記電子部品が上記被実装部材上で生じるずれ量に基いて上記ボンディングツールが上記電子部品に接触した直後から上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させることを特徴とする請求項3記載の電子部品の実装装置。
- 電子部品を被実装部材に実装するための実装方法において、
下端面に吸着された上記電子部品を上記被実装部材にボンディングツールにより加圧実装する工程と、
上記ボンディングツールによって上記電子部品を上記被実装部材に加圧実装するときに上記電子部品が水平方向の分力を受けて上記被実装部材上で生じる水平方向のずれ量を予め測定しておく工程と、
上記ボンディングツールによって上記電子部品を加圧する際に予め測定された上記電子部品のずれ量に基いて上記ボンディングツールを上記電子部品のずれ方向と逆方向に移動させる工程と
を具備したことを特徴とする電子部品の実装方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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