JP4073823B2 - 固体レーザ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は半導体レーザから出射された励起光をスラブ導波路によって集光器内部に導入し、レーザロッドを励起する固体レーザ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体レーザから出射された励起光をスラブ導波路によって集光器内部に導入し、レーザロッドを励起する固体レーザ装置において、励起光の吸収がレーザロッドの中心に集中することを避けるために、スラブ導波路の励起光出射側端面をスラブ導波路の励起光伝搬方向に対して非垂直にし、スラブ導波路からの励起光の出射方向をスラブ導波路のレーザ光伝搬方向からずらすという手段(例えば、特許文献1参照。)や、レーザロッドの光軸方向に複数組のスラブ導波路及び半導体レーザを設け、スラブ導波路及び半導体レーザの組毎に、レーザロッドの光軸方向及びスラブ導波路の励起光伝搬方向の両方に垂直な方向(上下方向)に設置位置をずらすという手段(例えば、特許文献2参照。)が採られていた。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−163446号公報([0052]〜[0054]、図9)
【特許文献2】
特開平8−181368号公報([0057]〜[0061]、図9)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示の技術の場合には、スラブ導波路の励起光出射側端面の傾斜方向が1方向であり、スラブ導波路からの励起光の出射方向が限られていたため、レーザロッド断面内の励起光吸収を十分に均一にすることができないという問題点があった。
また、特許文献2に開示の技術の場合には、集光器の構造が複雑で集光器の加工や組立が困難であるという問題点があった。
【0005】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、集光器の構造が簡易であり、かつ半導体レーザから出射された励起光の吸収割合を減らすことなく、レーザロッド断面内の励起光吸収を十分に均一にすることができる固体レーザ装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る固体レーザ装置は、レーザロッドの光軸方向に配置された複数の半導体レーザから出射されたレーザ光を集光器内部に導入するスラブ導波路が、レーザロッドの光軸方向及びスラブ導波路の励起光伝搬方向の両方に平行な平板状形状をしており、その励起光出射側端面が、傾斜方向の異なる複数の平面を有するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による固体レーザ装置の構成を示す断面図である。図1(A)はレーザロッドの光軸に垂直な面で切って取った断面を示し、図1(B)はレーザロッドの光軸を含む面で切って取った断面を示す。図1では、断面を示すハッチングは一部省略している。図2は図1に示す固体レーザ装置に使用するスラブ導波路を拡大して示す斜視図である。
【0008】
固体レーザ装置1は、励起光を吸収して励起し、レーザ光を放出するレーザロッド2と、レーザロッド2を励起するための励起光を出射する、レーザロッド2の光軸方向Xに一列に配置された第1から第4の半導体レーザ3a〜3dと、第1から第4の半導体レーザ3a〜3dから出射された励起光を内部に閉じ込め、レーザロッド2に吸収させる集光器4と、第1から第4の半導体レーザ3a〜3dから出射されたレーザ光を集光器4内部に導入するスラブ導波路5と、内側を流れる冷却液によりレーザロッド2内部で発生した熱を低減させるフローチューブ6とを備える。
【0009】
集光器4は筒状であり、レーザロッド2の側面を取り囲む。フローチューブ6は筒状であり、レーザロッド2と集光器4との間に設けられている。
【0010】
スラブ導波路5は、レーザロッド2の光軸方向X及びスラブ導波路5の励起光伝搬方向Yの両方に平行な平板状形状をしており、その励起光出射側端面7は、傾斜方向の異なる第1の平面7aと第2の平面7bとからなる。スラブ導波路5は、スラブ導波路5の励起光伝搬方向Yに対して非垂直であり第1及び第2の半導体レーザ3a,3bから出射された励起光をスラブ導波路5の励起光伝搬方向Yに対して上向きに向ける傾斜方向を有する第1の平面7aを持つ第1の部分5aと、スラブ導波路5の励起光伝搬方向Yに対して非垂直であり第3及び第4の半導体レーザ3c,3dから出射された励起光をスラブ導波路5の励起光伝搬方向Yに対して下向きに向ける傾斜方向を有する第2の平面7bを持つ第2の部分5bとから構成され、第1の平面7aの傾斜方向と第2の平面7bの傾斜方向とが逆になっている。第1及び第2の平面7a,7bは、第1及び第2の平面7a,7bで反射してスラブ導波路5の励起光出射側端面7から出射する励起光が減少することがないように、その傾斜角度が設定されている。このようなスラブ導波路5は、1枚のスラブ板を加工して形成することもできるし、2枚のスラブ板を励起光出射側端面の傾斜方向が逆になるように組み合わせて形成することもできる。
【0011】
次に動作について説明する。
レーザロッド2の光軸方向Xに一列に配置された第1から第4の半導体レーザ3a〜3dから出射された励起光は、スラブ導波路5によって集光器4内部に導入される。このとき、第1及び第2の半導体レーザ3a,3bから出射された励起光は、スラブ導波路5の第1の部分5aの第1の平面7aより、スラブ導波路5の励起光伝搬方向Yに対して下向きに出射し、第3及び第4の半導体レーザ3c,3dから出射された励起光は、スラブ導波路5の第2の部分5bの第2の平面7bより、スラブ導波路5の励起光伝搬方向Yに対して上向きに出射する。スラブ導波路5の励起光出射側端面7より、励起光がスラブ導波路5の励起光伝搬方向Yに対して上向き及び下向きに出射する様子が図1(A)に矢印で示されている。
【0012】
集光器4内部に導入された励起光はレーザロッド2の側面からレーザロッド2に入射する。レーザロッド2に入射した励起光はレーザロッド2に吸収される。1回の通過でレーザロッド2に吸収されなかった励起光は、集光器4内面で拡散反射を繰り返し、レーザロッド2に吸収される。レーザロッド2は励起光を吸収して励起し、レーザ光を放出する。レーザロッド2内部で発生した熱は、フローチューブ6の内側を流れる冷却液により除去される。フローチューブ6の内側を冷却液が流れる様子が図1(B)に矢印で示されている。
【0013】
以上のように、この実施の形態1によれば、スラブ導波路5の励起光出射側端面7が傾斜方向の異なる2つの平面からなり、スラブ導波路5の励起光出射側端面7の傾斜方向が2方向であるように構成した。このため、スラブ導波路5からの励起光の出射方向が2方向となる。従って、スラブ導波路の励起光出射側端面の傾斜方向が1方向であり、スラブ導波路からの励起光の出射方向が限られている従来の場合と比較して、レーザロッド2における励起光の吸収割合を減らすことなく、レーザロッド2断面内の励起光吸収をより均一にすることができる。
【0014】
また、この実施の形態1によれば、スラブ導波路5がレーザロッド2の光軸方向X及びスラブ導波路5の励起光伝搬方向Yの両方に平行な平板状形状をしている。このため、集光器4のスラブ導波路設置位置が単一の面からなる。従って、スラブ導波路及び半導体レーザの組毎にレーザロッドの光軸方向及びスラブ導波路の励起光伝搬方向の両方に垂直な方向(上下方向)に設置位置をずらす従来の場合と比較して、集光器4の構造を簡単にすることができる。
【0015】
なお、上述した実施の形態では、スラブ導波路の励起光出射側端面の傾斜方向が2方向である場合について説明したが、そのような場合に限らない。スラブ導波路の励起光出射側端面の傾斜方向が多くなるほど、レーザロッド断面内の励起光吸収がより均一になる。固体レーザ装置の使用状況に合わせて、スラブ導波路の励起光出射側端面の傾斜方向数を決めればよい。
また、上述した実施の形態では、半導体レーザの設置個数が4個である場合について説明したが、そのような場合に限らない。
【0016】
また、上述した実施の形態では、レーザロッドの周囲にスラブ導波路を1個設け、そのスラブ導波路に対して、複数の半導体レーザを設ける場合について説明したが、そのような場合に限らない。図3はこの発明の実施の形態1による固体レーザ装置の変形例の構成を示す断面図である。図3はレーザロッドの光軸に垂直な面で切って取った断面を示す。例えば、図3に示すように、レーザロッドの周囲にスラブ導波路5を4個設け、スラブ導波路5毎に、複数の半導体レーザを設ける場合(図3には、スラブ導波路5毎に、1個の半導体レーザ3しか示されていないが、紙面奥側にも半導体レーザが設けられている。)、レーザロッド2断面内の励起光吸収はより均一になる。
【0017】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、レーザロッドの光軸方向に配置された複数の半導体レーザから出射されたレーザ光を集光器内部に導入するスラブ導波路が、レーザロッドの光軸方向及びスラブ導波路の励起光伝搬方向の両方に平行な平板状形状をしており、その励起光出射側端面が、傾斜方向の異なる複数の平面を有するものであるように固体レーザ装置を構成した。このため、スラブ導波路からの励起光の出射方向が複数方向となり、レーザロッドにおける励起光の吸収割合を減らすことなく、レーザロッド断面内の励起光吸収をより均一にすることができる。また、集光器のスラブ導波路設置位置が単一の面からなり、集光器の構造を簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による固体レーザ装置の構成を示す断面図である。
【図2】 図1に示す固体レーザ装置に使用するスラブ導波路を拡大して示す斜視図である。
【図3】 この発明の実施の形態1による固体レーザ装置の変形例の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固体レーザ装置、2 レーザロッド、3 半導体レーザ、3a〜3d 第1から第4の半導体レーザ、4 集光器、5 スラブ導波路、5a,5b 第1及び第2の部分、6 フローチューブ、7 励起光出射側端面、7a,7b 第1及び第2の平面。
Claims (2)
- 励起光を吸収して励起し、レーザ光を放出するレーザロッドと、上記レーザロッドを励起するための励起光を出射する、上記レーザロッドの光軸方向に配置された複数の半導体レーザと、上記複数の半導体レーザから出射された励起光を内部に閉じ込め、上記レーザロッドに吸収させる集光器と、上記複数の半導体レーザから出射されたレーザ光を上記集光器内部に導入するスラブ導波路とを備えた固体レーザ装置において、
上記スラブ導波路は上記レーザロッドの光軸方向及び上記スラブ導波路の励起光伝搬方向の両方に平行な平板状形状をしており、その励起光出射側端面は傾斜方向の異なる複数の平面を有することを特徴とする固体レーザ装置。 - スラブ導波路がレーザロッドの周囲に複数設けられ、スラブ導波路毎に、上記レーザロッドの光軸方向に配置された複数の半導体レーザが設けられていることを特徴とする請求項1記載の固体レーザ装置。
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