JP4072299B2 - マッチドフィルタおよびそれを用いた大規模集積回路と通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、スペクトラム拡散通信方式の受信機等に用いられるディジタルマッチドフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
情報信号に広帯域の逆拡散符号を乗じて送信し、受信信号では逆拡散して狭帯域信号に戻す、いわゆるスペクトラム直接拡散通信方式は、受信電波のキャリア・ノイズ比が悪くても情報信号を検出できるので、移動体通信システムの多元接続方式の1つである符号分割多元接続に有望である。
【0003】
このスペクトラム直接拡散通信方式では、拡散された受信データを逆拡散して元に戻すので、受信データと逆拡散符号系列との同期をとる必要があり、この同期をとるための指標として、受信データと逆拡散符号系列の相関値が使われる。任意の位相での受信データの各々の信号と対応する逆拡散符号との積の和をその位相における相関値といい、受信データと逆拡散符号系列との同期がとれている位相での相関値は、任意の位相の相関値の中で最大の値をとる。
【0004】
そこで、相関値が最高になる位相を検出することで、受信データと逆拡散符号系列を同期させることができる。各位相の相関値を求める方法の一つに、マッチドフィルタを用いる方法が知られている。
【0005】
図12に、第1従来例のマッチドフィルタの構成例を示す。図12において、201〜208はそれぞれ入力データを遅延する遅延素子であり、クロックの立ち上がりに同期して、入力データが順次シフトされるように直列に接続されている。56〜63は乗算器であり、それぞれ、遅延素子201〜208の出力とコード1〜8との乗算を行う。ここで、コードは「1」または「0」の値をとるようになされており、乗算器56〜63においてコード=0のときは遅延素子の出力が1倍され、コード=1のときは遅延素子の出力が−1倍されて出力されるように構成されている。64〜70は加算器であり、乗算器56〜63からの出力がこの加算器64〜70により加算されて出カデータとして出力される。
【0006】
図13に示すように、クロックの立ち上がりに対応して、時間領域T1,T2,T3,… を区切り、入力データとしてD1,D2,D3,D4,D5,… が入力されるとすると、各時間領域における遅延素子201〜208とコード1〜8の内容は、図14に示すようになる。遅延素子201〜208には、入力データD1,D2,D3,… が順次シフトされる一方、コード1〜8には逆拡散符号系列S1〜S8が固定されており、入力データと逆拡散符号系列との相関値が計算される。
【0007】
しかし、上記従来の構成では、乗算器の回路規模が大きく、符号系列の符号の数だけ乗算器が必要となるので、逆拡散符号系列の符号の数が増えるとともに回路規模が増大化し、小型化、低消費電力化が困難であるという問題がある。
【0008】
この問題の解決策として、乗算に相当する演算を排他的論理和回路(以下XORと称する)を用いて処理する方法が提案されている(特開平9−107271)。
【0009】
図16に、この手法のマッチドフィルタの構成例を示す。図16において、201〜208はそれぞれ入力データを遅延する遅延素子であり、クロックの立ち上がりに同期して、入力データが順次シフトされるように直列に接続されている。71〜78はXORであり、それぞれ、遅延素子201〜208の出力とコード1〜8との排他的論理和演算を行う。ここで、コードは「1」または「0」の値をとるようになされており、XOR71〜78において、コード=0のときは遅延素子の出力がそのまま出力され、コード=1のときは遅延素子の出力の各ビットが反転されて出力されるように構成されている。79は加算器であり、コード1〜8に含まれる「1」の数を出力する。80〜87は加算器であり、XOR71〜78からの出力と加算器79の出力がこの加算器80〜87によって加算されて、出カデータとして出力される。
【0010】
―般に、2の補数を用いて所定ビット数で表されたデータを−1倍するには、各ビットを反転したものに1を加えればよく、コード=1の場合に対応する遅延素子201〜208の出力の各ビットがXOR71〜78で反転され、コード=1が加算器79を介して加算されることにより、図12の第1従来例における乗算と同じ演算が実現されている。
【0011】
XOR71と72と加算器80で構成される部分、XOR73と74と加算器81で構成される部分、XOR75と76と加算器82で構成される部分、XOR77と78と加算器83で構成される部分をそれぞれ相関演算回路88〜91と呼び、遅延素子201〜208の出力を5ビットとすると、相関演算回路88〜91は図16に示す回路で構成される。
【0012】
図16において、入力線A4〜A0は遅延素子201または203または205または207の出力の各ビットに接続され、入力線B4〜B0は遅延素子202または204または206または208の出力の各ビットに接続され、入力線Cはコード1または3または5または7に接続され、入力線Dはコード2または4または6または8に接続されている。XOR92,93,94,95,96は、XOR71または73または75または77をビット毎に表したもので、入力線A4〜A0の信号と入力線Cの信号との排他的論理和演算を行い、信号G4〜G0を出力する。XOR97,98,99,100,101はXOR72または74または76または78をビット毎に表したもので、入力線B4〜B0の信号と入力線Dの信号との排他的論理和演算を行い、信号H4〜H0を出力する。
【0013】
信号G4〜G0および信号H4〜H0は、加算器80または81または82または83に相当する回路102〜120で加算される。AND回路102とXOR回路107は信号G4とH4の間の演算を行い、AND回路103とXOR回路108は信号G3とH3の間の演算を行い、AND回路104とXOR回路109は信号G2とH2の間の演算を行う。また、AND回路105とXOR回路110は信号G1とH1の間の演算を行い、AND回路106とXOR回路111は信号G0とH0の間の演算を行う。
【0014】
また、選択回路112,113,114,115は、XOR107,108,109,110の出力が「0」の時は、AND回路102〜105の出力を選択して出力する。一方、XOR107〜110の出力が「1」の時は、選択回路112,113,114,115は、各々、選択回路113,114,115の出力およびAND106の出力を選択して出力する。各桁の桁上げ信号F4,F3,F2,F1,F0は、選択回路112〜115の出力およびAND106の出力となり、最終的な加算結果E5〜E1は、XOR116〜120および111の出力となる。
【0015】
図13に示すように、クロックの立ち上がりに対応して時間領域T1,T2,T3,… を区切り、入力データとしてD1,D2,D3,D4,D5,… が入力されるとすると、各時間領域における遅延素子201〜208とコード1〜8の内容は、図14に示すようになる。遅延素子201〜208には、入力データD1,D2,D3,… が順次、シフトされる一方、コード1〜8には逆拡散符号系列S1〜S8が固定されており、入力データと逆拡散符号系列との相関値が計算される。
【0016】
ここで、相関演算回路88〜91からなる相関演算器の動作を、時間領域T8における相関演算回路88を例に挙げて説明する。このとき、図16に示す相関演算器の入力線A4〜A0には入力データD8の各ビットが入力され、入力線B4〜B0には入力データD7の各ビットが入力され、入力線Dには、逆拡散符号S2が入力され、入力線Cには逆拡散符号S1が入力されている。入力データD7の各ビットをD74〜D70とし、入力データD8の各ビットをD84〜D80とし、i=1〜4とすると、桁上げ信号F4〜F0および加算結果E5〜E0は、次の数1〜数5で算出される。
【0017】
【数1】
【数2】
【数3】
【数4】
【数5】
以上のように、相関回路88において入力データD8、D7と逆拡散符号S1、S2の相関演算が実現される。
【0018】
上記構成では、乗算器を使わずに排他的論理和回路で乗算演算を実現できるので図12の従来例と比較して回路規模が小さくなり、消費電力を抑えることができる。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の構成では、相関演算回路88,89,90,91のそれぞれにおいて、20個のXOR,5個のAND,4個の選択回路が必要となり、回路規模が大きい。また、図15に示した第2従来例では符号(コード)の個数を8個としたが、実用的には、符号の個数としては、数百個程度が必要となり、この符号の個数の半分が、相関演算回路の個数となるので、相関演算回路の回路規模が大きくなり、消費電力が膨大となる問題がある。
【0020】
また、入力データが、”010110100101”のように頻繁に変化する場合には、遅延素子201〜208の全てに信号変化が伝達されるので、消費電力が大きくなる。
【0021】
そこで、この発明の目的は、上記従来の問題を解決することにあり、相関演算回路の回路規模を小さくすると共に遅延系列の信号変化を抑えて、符号の個数が増えても回路規模の増加を抑えることが可能なマッチドフィルタおよびそれを用いた大規模集積回路と通信システムを提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のマッチドフィルタは、所定の長さの入力データ列と所定の長さの符号列との相関値を計算するマッチドフィルタにおいて、
一つの入力データと一つの遅延させた入力データとが入力されると共に二つの上記入力データの排他的論理和を演算する第1の排他的論理和演算部と、
上記二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和を演算する第2の排他的論理和演算部と、
上記遅延させた入力データと、上記第1の排他的論理和演算部が演算した上記排他的論理和を遅延させた遅延データと、上記第2の排他的論理和演算部が演算した上記排他的論理和と、上記二つの符号のうちの上記遅延させた入力データに対応する一方の符号とが入力され、この入力された上記遅延させた入力データと上記遅延データと上記排他的論理和と上記一方の符号とを用いて、上記二つの入力データと上記二つの符号との相関値を演算する相関演算手段とを有することを特徴としている。
【0023】
この発明では、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路と、二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和を演算する回路を設けたので、相関回路の論理を簡単化でき回路規模を小さくできる。
【0024】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、上記相関演算手段が、連続する二つの入力データからなる組を少なくとも一組含む複数組の入力データの相関値を演算することを特徴としている。
【0025】
この実施形態では、排他的論理和演算を行う二つの入力データは連続する入力データであるので、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路を簡単にできる。
【0026】
また、他の実施形態のマッチドフィルタは、上記相関演算手段が、上記連続する二つの入力データからなる組の排他的論理和演算結果を、相関値の演算に連続して用いることを特徴としている。
【0027】
この実施形態では、連続する二つの入力データの組の排他的論理和演算結果が連続して相関値の演算に用いられるので、新たな入力データの組み合わせで排他的論理和演算を行わなくて済む。
【0028】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、上記二つの入力データの排他的論理和と上記二つの入力データのうちの一方の入力データとは、それぞれ別の遅延系列で遅延されることを特徴としている。
【0029】
この実施形態では、二つの入力データの排他的論理和と二つの入力データの片方の入力データは、それぞれ別の遅延系列で遅延されるので、相関演算回路との接続が簡単にでき、遅延系列の信号変化を抑えることができ、入力データが変化する周波数より低い周波数のクロックでデータをシフトさせることができる。
【0030】
また、他の実施形態のマッチドフィルタは、上記各遅延系列における第2番目以降の遅延素子に対応するクロックが同一になっていることを特徴としている。
【0031】
この実施形態では、遅延系列におけるクロックは、各遅延系列のにおける第2番目以降の遅延素子に対応するクロックが同一となっているので、クロックの配線を容易にできる。
【0032】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、上記遅延系列のうちの少なくとも一つの遅延系列における第1番目の遅延素子に他の遅延素子の出力の論理演算結果を入力する構造になっていることを特徴としている。
【0033】
この実施形態では、遅延系列のうち少なくとも一つの遅延系列における第1番目の遅延素子に他の遅延素子の出力の論理演算結果を入力する構造になっているので、遅延素子の数を増やさずに済む。
【0034】
また、他の実施形態のマッチドフィルタは、上記二つの入力データの排他的論理和を遅延する遅延系列もしくは上記二つの入力データの片方の入力データが遅延される遅延系列を、2系列以上有する。
【0035】
この実施形態では、二つの入力データの排他的論理和が遅延される遅延系列、あるいは二つの入力データの片方の入力データが遅延される遅延系列を2系列以上有するので、クロックの周波数を下げることができる。
【0036】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、上記二つの入力データと二つの符号の相関値を演算する相関演算手段は、二つの入力データの排他的論理和と、上記二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和との排他的論理和を演算する演算手段を有する。
【0037】
この実施形態では、二つの入力データの排他的論理和と二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和との排他的論理和を演算する手段を有するので、相関演算を容易に行うことができる。
【0038】
また、一実施形態の大規模集積回路は、上記マッチドフィルタを内蔵している。
【0039】
この大規模集積回路は、前記マッチドフィルタを内蔵する大規模集積回路であるので、大規模集積回路の回路規模および消費電力を低減できる。
【0040】
また、一実施形態の通信システムは、上記大規模集積回路を構成要素の―つとしている。
【0041】
この通信システムでは、上記大規模集積回路を構成要素の一つとする通信システムであるので、通信システムの消費電力を低減できる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施形態を参照して詳細に説明する。
【0043】
〔第1の実施の形態〕
図1は、この発明の第1実施形態のマッチドフィルタのブロック図である。図1において、遅延素子1,3,5,7は、それぞれ入力データを保持する。また、遅延素子2,4,6,8は、二つの入力データの排他的論理和を保持する。また、遅延素子1,3,5,7が第一の遅延系列を形成しており、遅延素子2,4,6,8が第二の遅延系列を形成している。
【0044】
第一の遅延系列を構成する遅延素子1,3,5,7が直列に接続されており、第二の遅延系列を構成する遅延素子2,4,6,8が直列に接続されている。これにより、各遅延系列の第2番目以降の遅延素子(すなわち遅延素子3,5,7と4,6,8)および遅延素子1は、クロック1の立ち上がりに同期してデータをシフトする。
【0045】
選択回路12は、選択信号が「0」のとき、遅延素子2に、遅延素子1の出力と入力データの排他的論理和をXOR9で演算した結果を入力する。一方、選択回路12は、選択信号が「1」のとき、遅延素子2に、遅延素子7と8の出力の排他的論理和をXOR10で演算した出力と入力データの排他的論理和をXOR11で演算した結果を入力する。
【0046】
一方、遅延素子2は、クロック2の立ち上がりに同期してデータを保持する。また、相関演算回路13は、遅延素子1と2の出力およびコード1と2の排他的論理和をXOR17で演算した結果およびコード2が入力され、相関演算を行いその結果を出力する。同様に、相関演算回路14は、遅延素子3と4の出力およびコード3と4の排他的論理和をXOR18で演算した結果およびコード4が入力されて相関演算を行いその結果を出力する。また、相関演算回路15は、遅延素子5と6の出力およびコード5と6の排他的論理和をXOR19で演算した結果およびコード6が入力されて相関演算を行いその結果を出力する。また、相関演算回路16は、遅延素子7と8の出力およびコード7と8の排他的論理和をXOR20で演算した結果およびコード8が入力されて相関演算を行いその結果を出力する。
【0047】
また、加算器21は、コード1〜8に含まれる「1」の個数を出力する。また、加算器22は、相関演算回路13の出力と相関演算回路14の出力とを加算して加算器24に出力する。また、加算器23は、相関演算回路15の出力と相関演算回路16の出力とを加算して加算器24に出力する。そして、加算器24は、加算器22の出力と加算器23の出力とを加算して、加算器25に出力する。この加算器25は、加算器21からの出力と加算器24からの出力とを加算して出力データとして出力する。
【0048】
図2に、上記相関演算回路13(14,15,16)の構成を示す。信号線A4,A3,A2,A1,A0が、遅延素子1(3,5,7)の出力の各ビットに接続され、信号線B4,B3,B2,B1,B0は、遅延素子2(4,6,8)の出力の各ビットに接続される。
【0049】
また、信号線Cは、XOR17(18,19,20)の出力に接続され、信号線Dはコード2(4,6,8)に接続されている。信号線A4〜A0に入力された信号と信号線Dに入力された信号との排他的論理和演算が、XOR26,27,28,29,30で行われ、信号線B4〜B0と信号線Cとの排他的論理和演算がXOR31,32,33,34,35で行われる。そして、選択回路36,37,38,39,40は、XOR31〜35の出力が「0」の時は、XOR26〜30の出力を選択して出力する。一方、XOR31〜35の出力が「1」の時は、選択回路36,37,38,39および40は、それぞれ、選択回路37,38,39,40の出力および「0」を選択して出力する。
【0050】
選択回路36〜40は、各桁の桁上げ信号F4,F3,F2,F1,F0を出力し、XOR41,42,43,44,45および35が最終的な加算結果E5,E4,E3,E2,E1を出力する。
【0051】
図3に、クロック1および2の信号波形を示す。選択信号は、クロック1とクロック2が共に立ち上がる時には「1」となり、それ以外の時には「0」となるように生成されている。図1に示す入力データとして、D1,D2,D3,D4,D5,…が入力されるとすると、各時間領域における、遅延素子1〜8の出力と、コード1〜8への入力および相関演算回路13〜16の信号線Dへの入力および信号線Cへの入力を、図4,図5,図6に示す。
【0052】
図4に示すように、遅延素子1,3,5,7には、上記入力データD1,D3,D5,…がクロック1の立ち上がりに同期してシフトされる。一方、遅延素子2には、最新の入力データと7時間領域前の入力データの排他的論理和、あるいは最新の入力データと遅延素子1の出力の排他的論理和がクロック2の立ち上がりに同期して交互に保持される。また、遅延素子4,6,8には、遅延素子2の出力がクロック1の立ち上がりに同期してシフトされる。
【0053】
一方、図5に示すように、コード1〜8には、逆拡散符号系列S1〜S8が順方向シフトと逆方向シフトとを交互に行なうように周回的にシフトされ、相関演算回路13〜16のD入力およびC入力が図6に示すように決定される。
【0054】
ここで、相関演算器13〜16の動作を、時間領域T8における相関演算回路13を例に挙げて説明する。このとき、図2に示す相関演算器の入力信号線A4〜A0には入力データD7の各ビットが入力され、入力信号線B4〜B0には入力データD7とD8の排他的論理和の各ビットが入力される。また、信号線Dには逆拡散係数S2が入力され、信号線Cには逆拡散係数S1とS2の排他的論理和が入力されている。
【0055】
ここで、入力データD7の各ビットをD74〜D70、入力データD8の各ビットをD84〜D80、i=1〜4とすると、桁上げ信号F4〜F0および加算結果E5〜E0は数6〜10で算出される。
【0056】
【数6】
【数7】
【数8】
【数9】
【数10】
以上のように、数6〜数10で表される演算結果は、数1〜5で表される演算結果と等しく、相関回路13において入力データD8,D7と逆拡散符号S1,S2の相関演算が実現される。
【0057】
上記構成では、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路9,11と、二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和を演算する回路17〜20を設けたので、従来に比べて、相関演算回路13〜16の論理が簡単化される。これにより、相関演算回路13〜16を、15個のXORと5個の選択回路とで構成でき、従来に比べて回路規模が小さくなる。したがって、符号の個数が増えても回路規模の増加を抑えることができる。
【0058】
また、上記構成では、時間領域T2、T4、T6、…において排他的論理和演算を行う二つの入力データは、D1とD2、D3とD4、D5とD6、…のように連続する入力データであるので、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路を簡単にできる。
【0059】
また、上記構成では、連続する二つの入力データの組D1とD2、D3とD4、D5とD6、…の排他的論理和演算結果が連続して相関値の演算に用いられるので、D2とD3、D4とD5、D6とD7、…のような新たな組み合わせで排他的論理和演算を行わなくて済む。
【0060】
また、上記構成では、二つの入力データの排他的論理和と二つの入力データの片方の入力データは、それぞれ別の遅延系列(遅延素子2,4,6,8と遅延素子1,3,5,7)で遅延されるので、相関演算回路13〜16と簡単に接続できる。
【0061】
また、入力データが、”0101101001011010”のように頻繁に変化する場合、奇数番目のデータと偶数番目のデータの排他的論理和”11111111”が遅延素子4,6,8でシフトされるため、信号の変化量が小さくなり、消費電力が小さくなる。なお、符号が増えた場合、遅延素子8に続く遅延素子も同様に信号変化が抑えられる。また、クロック1の周波数は、入力データが変化する周波数より低くなっており、消費電力が小さくなる。
【0062】
また、上記構成では、遅延系列におけるクロックは、各遅延系列のにおける第2番目以降の遅延素子に対応するクロックが同じクロック1となっているので、クロックの配線を容易にできる。
【0063】
また、上記構成では、遅延素子2,4,6,8で構成される遅延系列における第1番目の遅延素子2に、遅延素子7,8の出力の排他的論理和D2,D4,D6,…と入力データD9,D11,D13,…との排他的論理和演算結果を入力する構造になっている。このため、データD9とD2、データD11とD4、データD13とD6、…の排他的論理和演算のために、データD2,D4,D6,…を保持しておくための遅延素子を設けずに済む。
【0064】
また、上記構成では、二つの入力データの排他的論理和と二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和との排他的論理和をXOR31〜35で演算するだけで選択回路36〜40に入力する選択信号が得られるので、相関演算を容易に行うことができる。
【0065】
〔第2の実施の形態〕
次に、図7に、この発明の第2の実施の形態のマッチドフィルタのブロック図を示す。図7において、1,3,5,7は、それぞれ入力データを保持する遅延素子であり、2,4,6,8は、二つの入力データの排他的論理和を保持する遅延素子であり、遅延素子1と5,遅延素子2と6,遅延素子3と7,遅延素子4と8が、それぞれ、遅延系列を形成している。
【0066】
遅延素子1と5が直列に接続され、遅延素子2と6が直列に接続され、遅延素子3と7が直列に接続され、遅延素子4と8が直列に接続されている。そして、各遅延系列の第2番目以降の遅延素子(遅延素子5,7,6,8)と遅延素子1は、クロック1の立ち上がりに同期してデータをシフトする。また、遅延素子2,3,4はそれぞれクロック2,3,4の立ち上がりに同期してデータをシフトする。
【0067】
選択回路46は、選択信号1が「0」のとき、遅延素子1の出力と入力データの排他的論理和をXOR50で演算した結果を遅延素子2に入力する。また、選択信号1が「1」のとき、選択回路46は、遅延素子5と6の出力の排他的論理和をXOR51で演算し、その出力と入力データの排他的論理和をXOR52で演算した出力を遅延素子2に入力する。この遅延素子2はクロック2の立ち上がりに同期してデータを保持する。
【0068】
また、選択回路47は、選択信号1が「0」のとき、遅延素子3に入力データを入力する一方、選択信号1が「1」のとき、遅延素子3に遅延素子7の出力を入力する。この遅延素子3は、クロック3の立ち上がりに同期してデータを保持する。
【0069】
また、選択回路48,49は、選択信号1および2がともに「0」のとき、遅延素子4に、遅延素子3の出力と入力データの排他的論理和をXOR53で演算した結果を入力する。一方、選択回路48,49は、選択信号1が「0」で選択信号2が「1」のときに、遅延素子3と4の出力の排他的論理和をXOR54で演算し、その出力と入力データの排他的論理和をXOR55で演算した出力を遅延素子4に入力する。また、選択回路48,49は、選択信号1が「1」のときに、遅延素子8の出力を、遅延素子4に入力する。この遅延素子4はクロック4の立ち上がりに同期してデータを保持する。
【0070】
また、相関演算回路13には、遅延素子1および2の出力と、コード1と2との排他的論理和をXOR17で演算した結果と、コード2とが入力される。相関演算回路13は、それらの相関演算を行い、その結果を出力する。また、相関演算回路14には、遅延素子3および4の出力と、コード3と4の排他的論理和をXOR18で演算した結果と、コード4とが入力される。相関演算回路13は、それらの相関演算を行い、その結果を出力する。また、相関演算回路15には、遅延素子5および6の出力と、コード5と6の排他的論理和をXOR19で演算した結果と、コード6とが入力される。この相関演算回路15は、それらの相関演算を行い、その結果を出力する。また、相関演算回路16は、遅延素子7と8の出力と、コード7と8の排他的論理和をXOR20で演算した結果と、コード8とが入力される。この相関演算回路16は、それらの相関演算を行ない、その結果を出力する。
【0071】
また、加算器21は、コード1〜8に含まれる「1」の数を出力する。また、加算器22,23,24,25は、相関演算回路13,14,15,16からの出力、および加算器21の出力を加算して出カデータとして出力する。これら相関演算回路13〜16は、前記第1実施形態と同様に、図2に示した回路で構成されている。
【0072】
図8に、クロック1〜4および選択信号1,2の波形を示す。選択信号1は、クロック1〜4が共に立ち上がるときには、「1」となり、それ以外には「0」となるように生成される。また、選択信号2は、クロック1,2が共に立ち上がらず、クロック3,4が共に立ち上がるときには「1」となり、それ以外には「0」となるように生成されている。
【0073】
図9,図10,図11に、入力データとしてD1,D2,D3,D4,D5,…が入力されたときに、各時間領域における遅延素子1〜8の出力とコード1〜8への入力および相関演算回路13〜16のD入力およびC入力を示す。
【0074】
図9に示すように、クロック1の立ち上がりに同期して、入力データD1,D3,D5,… が、遅延素子1,5,7にシフトされる。また、クロック2の立ち上がりに同期して、遅延素子2には、最新の入力データと7時間領域前の入力データの排他的論理和、あるいは最新の入力データと遅延素子1の出力の排他的論理和が保持される。また、クロック3の立ち上がりに同期して、遅延素子3には最新の入力データあるいは6時間領域前の入力データが保持される。
【0075】
また、クロック4の立ち上がりに同期して、遅延素子4には、6時間領域前の入力データと5時間領域前の入力データの排他的論理和、または、最新の入力データと7時間領域前の入力データの排他的論理和、または、最新の入力データと遅延素子3の出力の排他的論理和が保持される。また、クロック1の立ち上がりに同期して、遅延素子6,8には、それぞれ遅延素子2,4の出力がシフトされる。
【0076】
一方、図10に示すように、コード1〜8には、逆拡散符号系列S1〜S8が順方向シフトと逆方向シフトとが交互になるように周回的にシフトされ、相関演算回路13〜16のD入力およびC入力が図11に示すように決定される。
【0077】
ここで、相関演算器の動作を、時間領域T8における相関演算回路14を例に挙げて説明する。このとき、図2の相関演算器のA4〜A0には入力データD7の各ビットが入力され、B4〜B0には入力データD7とD8の排他的論理和の各ビットが入力され、Dには逆拡散係数S2が入力され、Cには逆拡散係数S1とS2の排他的論理和が入力されている。
【0078】
ここで、入力データD7の各ビットをD74〜D70とし、入力データD8の各ビットをD84〜D80とし、i=1〜4とすると、桁上げ信号F4〜F0および加算結果E5〜E0は、第1実施形態と同じく、上記した数6〜10で算出される。
【0079】
すなわち、数6〜数10で表した数式による演算結果は、数1〜5で表される数式による演算結果と等しくなり、相関回路14によって、入力データD8,D7と逆拡散符号S1,S2との相関演算が実行される。
【0080】
上記構成では、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路50,52,53,55と、二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和を演算する回路17〜20を設けたので、相関演算回路13〜16の論理が簡単化されて、15個のXORと、5個の選択回路とで構成でき、回路規模が小さくなる。したがって、符号の個数が増えても回路規模の増加を抑えることができる。
【0081】
また、上記構成では、時間領域T2,T4,T6,…において、排他的論理和演算を行う二つの入力データは、D1とD2、D3とD4、D5とD6、… のように連続する入力データであるので、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路を簡単にできる。
【0082】
また、上記構成では、連続する二つの入力データの組D1とD2、D3とD4、D5とD6、…の排他的論理和演算結果が連続して相関値の演算に用いられるので、D2とD3、D4とD5、D6とD7、… のような新たな組み合わせで排他的論理和演算を行わなくて済む。
【0083】
また、上記構成では、二つの入力データの排他的論理和と二つの入力データの片方の入力データは、遅延素子2と6,遅延素子4と8,遅延素子1と5,遅延素子3と7のごとく、それぞれ別の遅延系列で遅延されるので、相関演算回路13〜16との接続を簡単にできる。
【0084】
また、入力データが、”0101101001011010”のように頻繁に変化する場合、1,5,… 番目のデータと、2,6,… 番目のデータの排他的論理和 ”1111”が遅延素子6で保持され、3,7,… 番目のデータと4,8,… 番目のデータの排他的論理和”1111”が遅延素子8で保持されるので、信号の変化量が小さくなり、消費電力が小さくなる。また、符号が増えた場合、遅延素子6,8に続く遅延素子も同様に信号変化が抑えられる。
【0085】
また、クロック1の周波数は、入力データが変化する周波数よりも低くなっているから、消費電力が小さくなる。
【0086】
また、上記構成では、遅延系列におけるクロックに関し、各遅延系列における第2番目以降の遅延素子5,6,7,8に対応するクロックが同じクロック1となっているので、クロックの配線を容易にできる。
【0087】
また、上記構成では、遅延素子2と6で構成される遅延系列における第1番目の遅延素子2に、遅延素子5,6の出力の排他的論理和D2,D6,D10,… と入力データD9,D13,D17,…との排他的論理和演算結果を入力する構造になっている。したがって、データD9とD2、データD13とD6、データD17とD10、… の排他的論理和演算のために、データD2,D6,D10,…を保持しておくための遅延素子を設けずに済む。
【0088】
また、遅延素子4と8で構成される遅延系列における第1番目の遅延素子4に、遅延素子3,4の出力の排他的論理和D4,D8,D12,… と入力データD11,D15,D19,… との排他的論理和演算結果を入力する構造になっている。したがって、D11とD4,D15とD8,D19とD12,…の排他的論理和演算のために、D4,D8,D12,… を保持しておくための遅延素子を設けずに済む。
【0089】
また、上記構成では、二つの入力データの排他的論理和が遅延される遅延系列を2系列備えた。すなわち、遅延素子2と6からなる系列と、遅延素子4と8からなる系列とを備えた。さらに、二つの入力データのうちの片方の入力データが遅延される遅延系列を2系列備えた。すなわち、遅延素子1と5からなる系列と、遅延素子3と7からなる系列とを備えた。これにより、クロック1の周波数を、前記第1実施形態よりも下げることができる。
【0090】
なお、この第2実施形態では、遅延素子を8個だけ備えたが、遅延素子をそれ以上に増加させた場合、クロック1に同期してデータをシフトする遅延素子が増えるので、クロック1の周波数を下げた低消費電力化の効果が大きくなる。
【0091】
また、この第2実施形態では、二つの入力データの排他的論理和と、二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和との排他的論理和を、XOR31〜35で演算するだけで選択回路36〜40に入力する選択信号が得られるので、相関演算を容易に実行できる。
【0092】
なお、上記第1,第2実施形態では、選択回路36〜40を用いたが、別の論理回路で論理を実現しても良い。
【0093】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明のマッチドフィルタでは、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路と、二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和を演算する回路を設けたので、相関回路の論理を簡単化でき回路規模を小さくできる。
【0094】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、排他的論理和演算を行う二つの入力データは連続する入力データであるので、二つの入力データの排他的論理和を演算する回路を簡単にできる。
【0095】
また、他の実施形態のマッチドフィルタは、連続する二つの入力データの組の排他的論理和演算結果が連続して相関値の演算に用いられるので、新たな入力データの組み合わせで排他的論理和演算を行わなくて済む。
【0096】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、二つの入力データの排他的論理和と二つの入力データの片方の入力データは、それぞれ別の遅延系列で遅延されるので、相関演算回路との接続が簡単にでき、遅延系列の信号変化を抑えることができ、入力データが変化する周波数より低い周波数のクロックでデータをシフトさせることができる。
【0097】
また、他の実施形態のマッチドフィルタは、遅延系列におけるクロックは、各遅延系列のにおける第2番目以降の遅延素子に対応するクロックが同一となっているので、クロックの配線を容易にできる。
【0098】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、遅延系列のうち少なくとも一つの遅延系列における第1番目の遅延素子に他の遅延素子の出力の論理演算結果を入力する構造になっているので、遅延素子の数を増やさずに済む。
【0099】
また、他の実施形態のマッチドフィルタは、二つの入力データの排他的論理和が遅延される遅延系列、あるいは二つの入力データの片方の入力データが遅延される遅延系列を2系列以上有するので、クロックの周波数を下げることができる。
【0100】
また、一実施形態のマッチドフィルタは、二つの入力データの排他的論理和と二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和との排他的論理和を演算する手段を有するので、相関演算を容易に行うことができる。
【0101】
また、一実施形態の大規模集積回路は、前記マッチドフィルタを内蔵する大規模集積回路であるので、大規模集積回路の回路規模および消費電力を低減できる。
【0102】
また、一実施形態の通信システムは、上記大規模集積回路を構成要素の一つとする通信システムであるので、通信システムの消費電力を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のマッチドフィルタの第1の実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 本発明のマッチドフィルタの第1および第2の実施の形態における相関回路を表す回路図である。
【図3】 本発明のマッチドフィルタの第1の実施の形態のクロックの波形図である。
【図4】 上記第1の実施の形態のマッチドフィルタの遅延素子の動作を表す図である。
【図5】 上記第1の実施の形態のマッチドフィルタのコード入力を表す図である。
【図6】 上記第1の実施の形態の相関演算回路の入力を表す図である。
【図7】 この発明のマッチドフィルタの第2の実施の形態を示すブロック図である。
【図8】 上記第2実施形態のクロックを表す波形図である。
【図9】 上記第2実施形態のマッチドフィルタの遅延素子の動作を表す図である。
【図10】 上記第2実施形態のコード入力を表す図である。
【図11】 上記第2実施形態の相関演算回路の入力を表す図である。
【図12】 マッチドフィルタの第1従来例を示すブロック図である。
【図13】 マッチドフィルタの第1,第2従来例のクロックを表す波形図である。
【図14】 マッチドフィルタの第1,第2従来例の動作を表す図である。
【図15】 マッチドフィルタの第2従来例を示すブロック図である。
【図16】 マッチドフィルタの第2の従来例における相関回路を表す図である。
【符号の説明】
1〜8,201〜208…遅延素子、9〜11,17〜20,26〜35,41〜45,50〜55,71〜78,92〜101,107〜111,116〜120
…XOR、
12,36〜40,46〜49,112〜115…選択回路、
13〜16,88〜91…相関回路、
21〜25,64〜70,79〜87…加算器、56〜63…乗算器、
102〜106…AND。
Claims (10)
- 所定の長さの入力データ列と所定の長さの符号列との相関値を計算するマッチドフィルタにおいて、
一つの入力データと一つの遅延させた入力データとが入力されると共に二つの上記入力データの排他的論理和を演算する第1の排他的論理和演算部と、
上記二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和を演算する第2の排他的論理和演算部と、
上記遅延させた入力データと、上記第1の排他的論理和演算部が演算した上記排他的論理和を遅延させた遅延データと、上記第2の排他的論理和演算部が演算した上記排他的論理和と、上記二つの符号のうちの上記遅延させた入力データに対応する一方の符号とが入力され、この入力された上記遅延させた入力データと上記遅延データと上記排他的論理和と上記一方の符号とを用いて、上記二つの入力データと上記二つの符号との相関値を演算する相関演算手段とを有することを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項1に記載のマッチドフィルタにおいて、
上記相関演算手段は、
連続する二つの入力データからなる組を少なくとも一組含む複数組の入力データの相関値を演算することを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項2に記載のマッチドフィルタにおいて、
上記相関演算手段は、
上記連続する二つの入力データからなる組の排他的論理和演算結果を、相関値の演算に連続して用いることを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項1に記載のマッチドフィルタにおいて、
上記二つの入力データの排他的論理和と上記二つの入力データのうちの一方の入力データとは、それぞれ別の遅延系列で遅延されることを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項4に記載のマッチドフィルタにおいて、
上記各遅延系列における第2番目以降の遅延素子に対応するクロックが同一になっていることを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項4に記載のマッチドフィルタにおいて、
上記遅延系列のうちの少なくとも一つの遅延系列における第1番目の遅延素子に他の遅延素子の出力の論理演算結果を入力する構造になっていることを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項4に記載のマッチドフィルタにおいて、
上記二つの入力データの排他的論理和を遅延する遅延系列もしくは上記二つの入力データの片方の入力データが遅延される遅延系列を、2系列以上有することを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項1に記載のマッチドフィルタにおいて、
上記二つの入力データと二つの符号の相関値を演算する相関演算手段は、
二つの入力データの排他的論理和と、上記二つの入力データの各々に対応する二つの符号の排他的論理和との排他的論理和を演算する演算手段を有することを特徴とするマッチドフィルタ。 - 請求項1乃至8のいずれか一つに記載のマッチドフィルタを内蔵する大規模集積回路。
- 請求項9に記載の大規模集積回路を構成要素の―つとする通信システム。
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