JP4071386B2 - ボイラの多缶設置システムにおける薬注装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明はボイラの多缶設置システムにおける薬注装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ボイラは缶内の腐食やスケール付着を防止するため、ボイラ内へ薬液を注入することが行われている。ボイラへの薬液注入は、全ブローを行って缶水を入れ替えた際に注入する基礎投入と、給水に対して一定の割合で注入する定量投入の2種類ある。基礎投入の場合、未濃縮状態の缶水に対して所定濃度となるように薬液を注入するため、給水量に対する薬液注入量を多くする必要があり、定量投入の場合、缶水は蒸気発生によって濃縮が行われるため、給水量に対して必要とされる薬液注入量は少ない。そのため、薬注装置には基礎投入の場合の薬注量と、定量投入の場合の薬注量のそれぞれを設定しておき、全ブローを行った後の給水時には基礎投入分、それ以外の給水の場合には定量投入分の濃度となるように薬液注入を行っている。
【0003】
また、小型のボイラを複数台設置しておき、必要台数分のボイラを運転することにより、効率を常に高く保つボイラの多缶設置が広く行われている。多缶設置の場合においても、各ボイラ毎に1セットずつ薬注装置を設けておき、各薬注装置に基礎投入と定量投入の薬注量を設定しておくことで、各ボイラごとに基礎投入と定量投入を行うことが一般的である。しかし、薬注装置を多数設置することはコストの上昇や構造の複雑化、さらに管理の手間が増えるなどの問題があるため、単一の薬注装置にて複数のボイラへ薬液を注入するシステムが提案されている。これは薬注管を分岐させて各ボイラ毎に接続しておき、1台の薬注装置にて各ボイラに薬液注入を行うというものや、各ボイラに共通の給水タンクに薬液注入を行うことで、全てのボイラの給水に薬液注入を行うというものである。
【0004】
ところが、これらの単一の薬注装置にて多缶設置したボイラへ薬液注入を行う場合、基礎投入と定量投入で薬液注入量の変更を行うことはできず、一定の割合でしか薬液注入を行うことができない。適正な薬液注入が行えないと、水質管理を完全とする事ができず、ボイラ缶内に腐食が発生することとなる。そのため、常に適正な量の薬液注入を行うには、各ボイラごとに1セットずつの薬注装置を設けなければならなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、ボイラの多缶設置システムにおいて、必要な薬注量の異なる基礎投入と定量投入のいずれに対しても、適正な量の薬液注入を行うことができるものであって、適正な量の薬液注入を最小限の薬注装置にて行うことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
複数台のボイラを設置しておき、ボイラへの給水は途中まで各ボイラ共通の共通給水経路を通して行うものであって、基礎薬注管を通して薬液の基礎投入を行う基礎投入用薬注装置と、定量薬注管を通して薬液の定量投入を行う定量投入用薬注装置の2系統の薬注装置を設けておき、定量薬注管は共通給水経路に接続し、共通給水経路に薬液を注入することで、多数設置したボイラの給水に対して一定割合で薬液を注入し、基礎薬注管は、各ボイラ毎に分岐させて接続しておき、全ブローを行ったボイラには所定量の薬液を基礎投入する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施例におけるボイラの多缶設置システムのフロー図である。本実施例では5台のボイラ1を並列に設置しており、ボイラ運転制御装置12が蒸気要求量に応じて燃焼を行うボイラの台数を決定し、必要台数分のボイラを燃焼させる多缶設置システムである。ボイラ1への給水は、途中までは各ボイラに共通の給水タンク、給水管、給水ポンプ等からなる共通給水経路2を通して行われ、個々のボイラへは共通給水経路2から分岐させて各ボイラにそれぞれ接続している分岐給水管3を通して行われる。そしてボイラへの薬液注入は、基礎投入用薬注装置と、定量投入用薬注装置の2系統の薬注装置にて行う。
【0008】
定量投入用薬注装置は、一端を薬液タンク10に接続し、他端を共通給水経路2に接続している定量薬注管5を通じて行うものであり、定量薬注管5の途中には定量投入用薬注ポンプ9を設ける。
【0009】
基礎投入用薬注装置は、一端を薬液タンク10に接続し、他端は途中で分岐させて各ボイラの分岐給水管3に接続している基礎薬注管4を通じて行うものであり、基礎薬注管4の分岐前の部分に基礎投入用薬注ポンプ8を設ける。基礎薬注管4の分岐後の部分にはそれぞれに薬注制御弁6を設けておき、薬液の基礎投入は薬注制御弁6を開いた場合にのみ行われるようにする。
【0010】
基礎投入用薬注ポンプ8、定量投入用薬注ポンプ9、および各薬注制御弁6と電気的に接続させている薬注制御装置7を設ける。薬注制御装置7は共通給水経路2途中に設けた流量計11と、ボイラの運転を制御しているボイラ運転制御装置12とも接続しており、流量計11およびボイラ運転制御装置12からの情報によって、基礎投入用薬注ポンプ8、定量投入用薬注ポンプ9、および各薬注制御弁6のそれぞれの作動を制御する。
【0011】
薬液の定量投入は、ボイラへ供給される給水量に対して一定の割合で薬液注入を行うものであり、薬注制御装置7は流量計11にて検出された給水量から必要な薬液量を算出し、必要薬液量分の注入が行われるように定量投入用薬注ポンプ9の作動を制御する。
【0012】
蒸気ボイラは運転を行っているうちに缶水が濃縮し、ボイラ内部で給水中の不純物が堆積する。そのために定期的に缶水を排出する全ブローを行い、不純物の排出を行っている。全ブローを行うと缶水は全く濃縮していない状態となるため、その場合の給水では定量投入の場合よりも高い濃度となるように薬液を注入する必要がある。全ブローを行ったことの情報は、ボイラ運転制御装置12より薬注制御装置7へ送られ、薬注制御装置7は全ブローを行ったボイラに薬液を基礎投入するために当該薬注制御弁6の開放と、基礎投入用薬注ポンプ8の作動を行い、所定量の薬液注入を行う。全ブロー後の給水量は一定であるため、基礎投入での薬液注入量も毎回同じ値であり、ここでは基礎投入用薬注ポンプ8を所定時間作動させることで薬液を所定量注入させる。
【0013】
基礎投入の薬液注入量を基礎投入用薬注ポンプ8の作動時間によって定めている場合、同時に複数の蒸気取り出し管6を開くと正しい量の薬液注入を行うことができない。そこで万一基礎投入が重なった場合には、薬注制御装置7は複数の薬注制御弁6を同時に開くことはせず、一方の基礎投入終了後に他方側の基礎投入を開始するようにしておくことで、適正な量の薬液注入を行うことができるようにする。
【0014】
【発明の効果】
本発明を実施することで、多数のボイラを設置する多缶設置システムであっても、2セットの薬注装置のみで常に適正な量の薬液注入を行うことができ、水質管理を完全なものとすることでボイラ缶内の腐食を防止する効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例におけるボイラの多缶設置システムのフロー図
【符号の説明】
1 ボイラ
2 共通給水経路
3 分岐給水管
4 基礎薬注管
5 定量薬注管
6 薬注制御弁
7 薬注制御装置
8 基礎投入用薬注ポンプ
9 定量投入用薬注ポンプ
10 薬液タンク
11 流量計
12 ボイラ運転制御装置
Claims (2)
- 複数台のボイラを設置しておき、ボイラへの給水は途中まで共通給水経路を通して送り、共通給水経路から分岐させた分岐給水管を通して個々のボイラへ給水を行うものであって、基礎投入薬注用ポンプを持ち、基礎薬注管を通して薬液の基礎投入を行う基礎投入用薬注装置と、定量投入薬注用ポンプを持ち、定量薬注管を通して薬液の定量投入を行う定量投入用薬注装置の2系統の薬注装置を設けておき、定量投入薬注装置の定量薬注管は共通給水経路に接続し、共通給水経路に薬液を注入する構成とすることで、1台の定量投入薬注用ポンプにより、多数設置したボイラの給水に対して一定割合で薬液を注入できるようにし、基礎投入用薬注装置の基礎薬注管は、各ボイラ毎に分岐させて接続しておき、分岐後のそれぞれの基礎薬注管途中に設けた薬注制御弁と、各薬注制御弁に接続しており薬注制御弁の開閉を制御する薬注制御装置を設け、薬注制御装置はボイラ運転制御装置と接続することでボイラが全ブローを行ったことの情報を得ることができるようにしており、薬注制御装置は全ブローを行ったボイラにつながる薬注制御弁の開放と基礎投入用薬注ポンプの作動を行うことによって個々のボイラ毎に薬液を基礎投入できるようにしたことを特徴とするボイラの多缶設置システムにおける薬注装置。
- 複数台のボイラを設置しておき、ボイラへの給水は途中まで共通給水経路を通して送り、共通給水経路から分岐させた分岐給水管を通して個々のボイラへ給水を行うものであって、基礎投入薬注用ポンプを持ち、基礎薬注管を通して薬液の基礎投入を行う基礎投入用薬注装置と、定量投入薬注用ポンプを持ち、定量薬注管を通して薬液の定量投入を行う定量投入用薬注装置の2系統の薬注装置を設けておき、定量投入薬注装置の定量薬注管は共通給水経路に接続し、共通給水経路に薬液を注入する構成とすることで、1台の定量投入薬注用ポンプにより、多数設置したボイラの給水に対して一定割合で薬液を注入できるようにし、基礎投入用薬注装置の基礎薬注管は、各ボイラ毎に分岐させて接続しておき、分岐後のそれぞれの基礎薬注管途中に設けた薬注制御弁と、各薬注制御弁に接続しており薬注制御弁の開閉を制御する薬注制御装置を設け、薬注制御装置によって各薬注制御弁の開閉を制御することで、1台の基礎投入薬注用ポンプによって個々のボイラ毎に薬液を基礎投入できるようにしたボイラの多缶設置システムにおける薬注装置において、薬注制御装置は複数の薬注制御弁が同時に開くことを禁じる設定を行っているものであることを特徴とするボイラの多缶設置システムにおける薬注装置。
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