JP4071258B2 - 空気攪拌装置および空気攪拌方法 - Google Patents

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本発明は空気攪拌装置および空気攪拌方法に関する。
従来の室内空気攪拌装置として、シロッコファンをファンモーターにより回転させて、空気を攪拌するものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−328983号公報
しかしながら、従来の空気攪拌装置は、ファンモーターを使用するため、その材料コストとともに電気配線工事のコストを必要とし、設置コストが嵩むという課題があった。また、電気を使用するため、電気代による運転コストが嵩むという課題もあった。
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、設置コストおよび運転コストを低減することができる空気攪拌装置および空気攪拌方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る空気攪拌装置は、室内に空調空気を送る送風ダクトとともに使用される空気攪拌装置であって、ケーシングと空調風車と上流側ガイド筒と下流側ガイド筒と室内ファンとを有し、前記ケーシングは前記室内に設けられ、前記送風ダクトに接続可能な接続口と、吹出口と空気取入口とを有し、前記空調風車は前記ケーシングの内部に、前記送風ダクトから前記室内に送風される前記空調空気により回転可能に設けられ、前記上流側ガイド筒は前記送風ダクトから送風される前記空調空気を前記空調風車に誘導するよう前記接続口に取り付けられ、前記下流側ガイド筒は前記空調風車の下流側で前記空調空気を前記吹出口に誘導するよう設けられ、前記室内ファンは前記ケーシングの内部に設けられ、前記空調風車の回転とともに回転し、前記室内の空気を前記空気取入口から前記ケーシングの内部に取り入れ、前記空調空気と混合されるよう前記吹出口から送風可能であることを、特徴とする。
本発明に係る空気攪拌方法は、ケーシングと空調風車と上流側ガイド筒と下流側ガイド筒と室内ファンとを有し、前記ケーシングは室内に設けられ、前記室内に空調空気を送る送風ダクトに接続可能な接続口と、吹出口と空気取入口とを有し、前記空調風車は前記ケーシングの内部に、前記送風ダクトから前記室内に送風される前記空調空気により回転可能に設けられ、前記上流側ガイド筒は前記送風ダクトから送風される前記空調空気を前記空調風車に誘導するよう前記接続口に取り付けられ、前記下流側ガイド筒は前記空調風車の下流側で前記空調空気を前記吹出口に誘導するよう設けられ、前記室内ファンは前記ケーシングの内部に設けられ、前記空調風車の回転とともに回転し、前記室内の空気を前記空気取入口から前記ケーシングの内部に取り入れ、前記空調空気と混合されるよう前記吹出口から送風可能である空気攪拌装置で、前記送風ダクトから室内に送風される空調空気を前記上流ガイド筒により前記空調風車に誘導して、前記空調空気により空調風車を回転させ、前記空調風車の下流側で前記空調空気を前記下流ガイド筒により前記吹出口に誘導し、前記空調風車の回転とともに室内ファンを回転させて、前記室内の空気を前記室内ファンにより前記空気取入口から前記ケーシングの内部に取り入れ、前記空調風車の下流側で前記空調空気と混合されるよう前記吹出口から送風することを、特徴とする。
本発明に係る空気攪拌装置および空気攪拌方法は、送風ダクトから室内に空調空気が送られると、その空調空気により空調風車が回転し、空調風車の回転とともに室内ファンが回転する。これにより、室内ファンが、空調風車の下流側で室内の空気を空調空気と混合されるよう送風するため、空調空気のみまたは室内の空気のみで攪拌する場合に比べ、短時間で室内の空気の温度・湿度むらを減少させ、均一化を図ることができる。
電気を使用することなく、室内ファンを回転して室内の空気を攪拌することができるため、ファンモーターの購入や電気配線工事が不要で、設置コストを低減することができる。また、電気代を節約することができ、運転コストを低減することもできる。
本発明に係る空気攪拌装置および空気攪拌方法は、上流側ガイド筒および下流側ガイド筒により、空調風車を通る空調空気、および室内ファンが送風する室内の空気を、互いに流れを乱されることなく、スムーズに送風することができる。
本発明に係る空気攪拌装置で、前記室内ファンは前記空調風車の外側に、前記空調風車の回転軸と同軸で回転可能に、前記空調風車と一体的に設けられ、前記空調風車と前記室内ファンとの間に隔壁を有していてもよい。この場合、空調空気により空調風車が回転すると、空調風車と一体的に設けられた室内ファンが、空調風車と同軸および同じ回転数で回転する。これにより、空調空気の送風量の増減に応じて空調風車の回転数が増減すると、室内ファンの回転数も増減するため、空調空気の送風量を調節することにより、室内への混合された空気の送風量を調節することができる。隔壁により、空調風車を通る空調空気、および室内ファンが送風する室内の空気を、互いに流れを乱されることなく、スムーズに送風することができる。
本発明によれば、設置コストおよび運転コストを低減することができる空気攪拌装置および空気攪拌方法を提供することができる。
以下、図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図3は、本発明の実施の形態の空気攪拌装置を示している。なお、本発明の実施の形態の空気攪拌方法は、その空気攪拌装置により実施される方法である。
図1に示すように、空気攪拌装置10は、ケーシング11と上流側ガイド筒12と空調風車13と室内ファン14と隔壁15と下流側ガイド筒16と外形筒17と整流格子18とを有している。
図2に示すように、空気攪拌装置10は、空調装置とともに使用される。空調装置は、天井裏1に設けられ、空調機本体2と空調ダクト3とチャンバーボックス4と送風ダクト5とを有している。空調装置は、空調機本体2が室内6の空気を吸い込み、空調空気を空調ダクト3からチャンバーボックス4を介して送風ダクト5に送り、室内6に送風するようになっている。
図1に示すように、ケーシング11は、上板11aとカバー部材11bとを有し、上板11aで室内6の天井7に固定されている。ケーシング11は、上板11aに接続口21を有し、カバー部材11bの下部に吹出口22を有し、カバー部材11bの側部に4つの空気取入口23を有している。ケーシング11は、接続口21の周囲の上板11aで空調装置の送風ダクト5に接続されている。また、ケーシング11は、各空気取入口23より下方の、カバー部材11bの内側面から中央部に向かってすり鉢状に傾斜した傾斜面24と、傾斜面24の中心に設けられた円形の風車取付孔25を有している。
図1に示すように、上流側ガイド筒12は、円筒形状を成し、中心軸が上下方向に向くよう、ケーシング11の内部で上板11aの接続口21に取り付けられている。上流側ガイド筒12は、下端部12aが風車取付孔25の中央付近に位置するよう設けられている。
図3に示すように、空調風車13は、4枚羽根の羽根車から成り、上流側ガイド筒12の径とほぼ同じ外径を有している。室内ファン14は、7枚羽根で、空調風車13の外側に、空調風車13と一体的に設けられている。室内ファン14は、空調風車13の回転軸と同軸で、空調風車13の回転とともに回転し、同じ方向に送風可能になっている。隔壁15は、上流側ガイド筒12と同じ径の円筒形状を成し、内側に空調風車13、外側に室内ファン14が位置するよう、空調風車13と室内ファン14との間に設けられている。
図1に示すように、空調風車13、室内ファン14および隔壁15は、空調風車13および室内ファン14の回転軸が上下方向に向き、隔壁15が上流側ガイド筒12の下端部12aに近接するよう、ケーシング11の内部の風車取付孔25に取り付けられている。空調風車13、室内ファン14および隔壁15は、上流側ガイド筒12からその中心軸の延長線に向かって斜め下方に伸びた支持金具(図示せず)により、空調風車13の回転軸がスムーズに回転するよう支持されている。
こうして、上流側ガイド筒12が送風ダクト5から送風される空調空気を空調風車13に誘導し、空調風車13がその空調空気により回転可能になっている。室内ファン14は、室内6の空気を空気取入口23からケーシング11の内部に取り入れ、傾斜面24に沿って誘導し、空調空気と混合されるよう吹出口22から室内6に送風可能になっている。
下流側ガイド筒16は、上流側ガイド筒12と同じ径の円筒形状を成し、ケーシング11の内部に設けられている。下流側ガイド筒16は、空調風車13の下流側で空調空気を吹出口22に誘導するよう、隔壁15に近接して設けられている。
図1に示すように、外形筒17は、室内ファン14の外径よりやや大きい径の円筒形状を成し、ケーシング11の内部に設けられている。外形筒17は、下流側ガイド筒16の外側で、室内ファン14の下方空間を包囲するよう設けられている。外形筒17は、室内ファン14の下流側で室内ファン14から送風される空気を吹出口22に誘導するようになっている。
図1に示すように、整流格子18は、ケーシング11の内部で、下流側ガイド筒16および外形筒17の下部に取り付けられている。整流格子18は、下流側ガイド筒16からの空調空気、および外形筒17からの空気を、吹出口22からまっすぐ下方に送風するよう設けられている。
次に、作用について説明する。
空気攪拌装置10および空気攪拌方法は、空調装置が送風ダクト5から室内6に空調空気を送ると、その空調空気により空調風車13が回転し、空調風車13の回転とともに、空調風車13と一体的に設けられた室内ファン14が空調風車13と同軸および同じ回転数で回転する。これにより、室内ファン14が、室内6の空気を空気取入口23からケーシング11の内部に取り入れ、傾斜面24に沿って誘導し、空調空気と混合されるよう吹出口22から送風する。このため、空調空気のみまたは室内6の空気のみで攪拌する場合に比べ、短時間で室内6の空気の温度・湿度むらを減少させ、均一化を図ることができる。また、これにより、空調装置の消費電力を減らすことができ、運転コストを低減することができる。
電気を使用することなく、室内ファン14を回転して室内6の空気を攪拌することができるため、ファンモーターの購入や電気配線工事が不要で、設置コストを低減することができる。また、電気代を節約することができ、運転コストを低減することもできる。
空調空気の送風量の増減に応じて空調風車13の回転数が増減すると、室内ファン14の回転数も増減するため、空調装置による空調空気の送風量を調節することにより、室内6への混合された空気の送風量を調節することができる。また、上流側ガイド筒12、隔壁15、下流側ガイド筒16および外形筒17により、空調風車13を通る空調空気、および室内ファン14が送風する室内6の空気を、互いに流れを乱されることなく、スムーズに送風することができる。
本発明の実施の形態の空気攪拌装置を示す縦断面図である。 図1に示す空気攪拌装置の使用状態を示す斜視図である。 図1に示す空気攪拌装置の空調風車、室内ファンおよび隔壁を示す平面図である。
符号の説明
1 天井裏
2 空調機本体
3 空調ダクト
4 チャンバーボックス
5 送風ダクト
6 室内
7 天井
10 空気攪拌装置
11 ケーシング
12 上流側ガイド筒
13 空調風車
14 室内ファン
15 隔壁
16 下流側ガイド筒
17 外形筒
18 整流格子
21 接続口
22 吹出口
23 空気取入口
24 傾斜面
25 風車取付孔

Claims (3)

  1. 室内に空調空気を送る送風ダクトとともに使用される空気攪拌装置であって、
    ケーシングと空調風車と上流側ガイド筒と下流側ガイド筒と室内ファンとを有し、
    前記ケーシングは前記室内に設けられ、前記送風ダクトに接続可能な接続口と、吹出口と空気取入口とを有し、
    前記空調風車は前記ケーシングの内部に、前記送風ダクトから前記室内に送風される前記空調空気により回転可能に設けられ、
    前記上流側ガイド筒は前記送風ダクトから送風される前記空調空気を前記空調風車に誘導するよう前記接続口に取り付けられ、
    前記下流側ガイド筒は前記空調風車の下流側で前記空調空気を前記吹出口に誘導するよう設けられ、
    前記室内ファンは前記ケーシングの内部に設けられ、前記空調風車の回転とともに回転し、前記室内の空気を前記空気取入口から前記ケーシングの内部に取り入れ、前記空調空気と混合されるよう前記吹出口から送風可能であることを、
    特徴とする空気攪拌装置。
  2. 前記室内ファンは前記空調風車の外側に、前記空調風車の回転軸と同軸で回転可能に、前記空調風車と一体的に設けられ、
    前記空調風車と前記室内ファンとの間に隔壁を有することを、
    特徴とする請求項1記載の空気攪拌装置。
  3. ケーシングと空調風車と上流側ガイド筒と下流側ガイド筒と室内ファンとを有し、前記ケーシングは室内に設けられ、前記室内に空調空気を送る送風ダクトに接続可能な接続口と、吹出口と空気取入口とを有し、前記空調風車は前記ケーシングの内部に、前記送風ダクトから前記室内に送風される前記空調空気により回転可能に設けられ、前記上流側ガイド筒は前記送風ダクトから送風される前記空調空気を前記空調風車に誘導するよう前記接続口に取り付けられ、前記下流側ガイド筒は前記空調風車の下流側で前記空調空気を前記吹出口に誘導するよう設けられ、前記室内ファンは前記ケーシングの内部に設けられ、前記空調風車の回転とともに回転し、前記室内の空気を前記空気取入口から前記ケーシングの内部に取り入れ、前記空調空気と混合されるよう前記吹出口から送風可能である空気攪拌装置で、
    前記送風ダクトから室内に送風される空調空気を前記上流ガイド筒により前記空調風車に誘導して、前記空調空気により空調風車を回転させ、
    前記空調風車の下流側で前記空調空気を前記下流ガイド筒により前記吹出口に誘導し、
    前記空調風車の回転とともに室内ファンを回転させて、前記室内の空気を前記室内ファンにより前記空気取入口から前記ケーシングの内部に取り入れ、前記空調風車の下流側で前記空調空気と混合されるよう前記吹出口から送風することを、
    特徴とする空気攪拌方法。
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