JP4070489B2 - 電気式動力舵取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、モータにより操舵をアシストする電気式動力舵取装置に関し、特に、検出した操舵状態を温度センサにより求めた温度で補正した値に基づきモータを駆動して操舵方向へアシストする電気式動力舵取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電気式動力舵取装置として、ステアリングホイールが固定された入力軸に、操舵トルクを検出するトルクセンサを取り付け、トルクセンサで検出した操舵トルクに応じたアシストトルクを電動モータにより発生させ操舵力を軽減するものが一般的に知られている。電気式動力舵取装置においては、アシストトルクを発生させる際にのみにモータを付勢すればよいため、常に油圧ポンプを駆動する必要がある油圧式舵取装置に対して、エネルギー消費が少ないという利点がある。
【0003】
ここで、電気式動力舵取装置においては、温度センサが設けられ、高温が検出された際には、モータへの通電電流値を下げることでモータ及び通電制御素子の加熱保護が図られている。更に、温度センサの検出温度に応じて補正を行うことで、温度により変化するトルクセンサ、ギヤー等の特性に影響されない安定した操舵感を得ている。ここで、温度センサは、一般的に、加熱保護が迅速に計れるようにするため、高温時の検出精度が高くなるように低温で高抵抗、高温で低抵抗となるサーミスタを用い、当該サーミスタの電位に基づき温度を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように温度センサは、サーミスタの電位に基づき温度を検出しており、当該サーミスタのオープン故障も電位に基づき判断している。このため、サーミスタが高抵抗状態(例えば極低温)なのかオープン故障になって抵抗が無限大になっているかの判別が付き難く、ノイズ等の外乱によって高抵抗状態(極低温)を故障であるとの誤判定を行うことがあった。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、温度センサの故障を適切に判断することができる電気式動力舵取装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するため、検出した操舵状態に基づき操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、抵抗の変化により温度を測定する温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへ印加する電流の積算値から推定した温度が所定温度よりも高い場合、前記温度センサのオープン故障と判断することを技術的特徴とする。
【0007】
請求項1の電気式動力舵取装置では、温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、モータへ印加する電流の積算値から温度を推定し、推定した温度が所定温度よりも高い場合、温度センサのオープン故障と判断する。このため、温度センサのオープン故障を適切に判断することができる。
【0008】
請求項2の発明は、操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、低温になるに従って高抵抗となる温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへ印加する電流の積算値から推定した温度上昇値が第2の所定値よりも高い場合に、前記温度センサがオープン故障であると判断することを技術的特徴とする。
【0009】
請求項2の電気式動力舵取装置では、温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、モータへ印加する電流の積算値から温度上昇値を推定し、温度上昇値が第2の所定値よりも高い場合に、温度センサがオープン故障であると判断する。このため、例え、ノイズ等の影響により、温度センサの出力に基づき温度センサが異常であると判断したとしても、直ちに、故障であると断定することが無くなり、温度センサのオープン故障を確実に判断することが可能になる。更に、温度上昇値が所定値よりも高い際に、温度センサが故障であると判断するので、外気温度が低く、装置が高温に達する以前にも、温度センサのオープン故障を迅速に判断することができる。
【0010】
請求項3の発明は、操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、低温になるに従って高抵抗となる温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへの電流印加開始時の温度及び前記モータへ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から推定した現在の推定した温度が所定温度よりも高い場合に、前記温度センサがオープン故障であると判断することを技術的特徴とする。
【0011】
請求項3の電気式動力舵取装置では、温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、モータへの電流印加開始時の温度及びモータへ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から現在の温度を推定し、推定した温度が所定温度よりも高い場合に、温度センサがオープン故障であると判断する。このため、例え、ノイズ等の影響により、温度センサの出力に基づき温度センサが異常であると判断したとしても、直ちに、故障であると断定することが無くなり、温度センサの故障を確実に判断することが可能になる。更に、推定した温度が所定温度よりも高い際に、温度センサがオープン故障であると判断するため、装置が高温になることがなく、保護を適切に図ることができる。
【0012】
請求項4の発明は、操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、低温になるに従って高抵抗となる温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへ印加する電流の積算値から推定した温度上昇値が第2の所定値よりも高い場合、又は、前記モータへの電流印加開始時の温度及び前記モータへ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から推定した現在の温度が所定温度よりも高い場合に、前記温度センサがオープン故障であると判断することを技術的特徴とする。
【0013】
請求項4の電気式動力舵取装置では、温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、モータへ印加する電流の積算値から温度上昇値を推定し、温度上昇値が第2の所定値よりも高い場合、又は、モータへの電流印加開始時の温度及びモータへ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から現在の温度を推定し、推定した温度が所定温度よりも高い場合に、温度センサがオープン故障であると判断する。このため、例え、ノイズ等の影響により、温度センサの出力に基づき温度センサが異常であると判断したとしても、直ちに、故障であると断定することが無くなり、温度センサの故障を確実に判断することが可能になる。更に、温度上昇値が所定値よりも高い際、又は、推定した温度が所定温度よりも高い際に、温度センサがオープン故障であると判断するので、外気温度が低いときも高いときにも、温度センサのオープン故障を迅速に判断することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係る電気式動力舵取装置について図を参照して説明する。
図1は第1実施態様の電気式動力舵取装置10の構成を示すブロック図である。電気式動力舵取装置10は、操舵トルクを検出するためのトルクセンサ22と、トルクセンサ22からの操舵トルク、車速センサ24からの車速、エンジン回転数センサ28からのエンジン回転に基づきモータ指令トルク(操舵アシスト量)を演算し、モータ指令トルクに応じた電流指令値を求めてモータMへの通電を制御する制御装置30とを備える。
【0015】
トルクセンサ22は、車両の操舵ステアリング14に連結された入力軸12に配設されている。モータMの出力は、減速機16により減速され、前輪を操舵するためのラック・ピニオンギア18に伝達される。
【0016】
制御装置30の構成について図2のブロック図を参照して説明する。
制御装置30は、マイクロコンピュータ50を備える。トルクセンサ22からの出力(操舵トルク)は、インターフェース26a、26b、トルク信号入力回路38、抵抗R及びコンデンサCからなるフィルタを介してマイクロコンピュータ50のA/D端子へ入力される。同様に、車速センサ24からの出力(車速信号)は、インターフェイス40を介してマイクロコンピュータ50のI/O端子へ入力される。また、エンジン回転数センサ28からの出力(エンジン回転信号)は、インターフェイス42を介してマイクロコンピュータ50のI/O端子へ入力される。
【0017】
バッテリーBからの電力は、電源回路36を介してマイクロコンピュータ50へ電位Vccとして供給され、また、リレー32,電流検出回路52を介してモータ駆動回路64へ供給される。マイクロコンピュータ50は、異常事態が発生した際には、リレー駆動回路34によりリレー32を遮断し、モータ駆動回路64への通電を停止する。電流検出回路52では、電流検出抵抗Ri1に印加された電圧がモータ電流値として抵抗R及びコンデンサCから成るフィルタを介してマイクロコンピュータ50のA/D端子へ出力される。同様に、モータ駆動回路64のアース側に接続された電流検出回路66では、電流検出抵抗Ri2に印加された電圧がモータ電流値として抵抗R及びコンデンサCから成るフィルタを介してマイクロコンピュータ50のA/D端子へ出力される。
【0018】
基板温度モニタ回路56は、定電圧源VccとアースEとの間に、分圧用の抵抗RsとサーミスタTHとが接続されて成り、サーミスタTHの電位(基板温度)が、抵抗R及びコンデンサCから成るフィルタを介してマイクロコンピュータ50のA/D端子へ入力される。
【0019】
マイクロコンピュータ50は、トルクセンサ22からのトルク値を、基板温度モニタ回路56からの温度値で補正すると共に、車速センサ24からの車速、エンジン回転数センサ28からのエンジン回転により補償し、操舵を補助するためのアシストトルク指令値を演算し、モータMの制御指令をプリドライブ回路62を介してモータ駆動回路64に与える。モータMへ印加される端子電圧は、モー端子電圧検出回路68の検出抵抗Rv1、Rv2の電圧値として、抵抗R及びコンデンサCから成るフィルタを介してA/D端子へ出力され、マイクロコンピュータ50内でモータMのフィードバック制御がなされる。
【0020】
ここで、マイクロコンピュータ50による基板温度モニタ回路56のサーミスタTHのオープン故障検出処理について、図3のフローチャートを参照して説明する。このオープン故障検出処理は、80msの割り込み周期で繰り返される。
マイクロコンピュータ50は、まず、イグニッションがオンされたか否か判断する(S12)。ここで、イグニッションが既にオンされている時には(S12:No)、イグニッションがオフされたか否かを判断する(S18)。ここで、イグニッションがオフされた際には(S18:Yes)、イグニッションがオフされた時の温度モニタ回路の出力値(終期温度Te)を保持して処理を終了する(S20)。
【0021】
一方、イグニッションがオンされてた時には(S12:Yes)、イグニッションがオンされた時の温度モニタ回路の出力値(初期温度Ts)を保持し(S14)、上述した前回のイグニッションがオフした際の温度Teと今回イグニッションをオンした際の温度Tsからマップを検索して温度推定の際の補正値K2を求め(S16)、処理を終了する。即ち、イグニッションがオフした際の温度Teから今回イグニッションをオンした際の温度Tsまでの下がり方に基づき、周囲温度を推測し、これに応じた補正値K2を求める。
【0022】
通常の運転時、即ち、イグニッションのオン時でもなく(S12:No)、イグニッションのオフ時でもないときには(S18:No)、次式より、モータMへの通電電流による割り込み周期毎の温度上昇値δtを演算する(S22)。
【数1】
δt=K1・I2・R−K2
ここで、Iはモータ電流、Rはモータの巻線抵抗、K1は常数、K2は上記S16でマップを検索して求めた補正値である。
【0023】
次に、割り込み周期毎の温度上昇推定値δtを加算することで、イグニッションのオン時からの温度上昇推定値ΔTを求める(S24)。引き続き、イグニッションがオンされた時の初期温度Tsに温度上昇推定値ΔTを加えることで、現在の推定温度Tを求める(S26)。
【0024】
そして、温度センサ(サーミスタTH)のオープン故障判断を開始する。まず、基板温度モニタ回路56からのA/D入力値が、4.95V以上である状態が所定時間(例えば2秒)継続するかを判断する(S28)。ここで、本実施形態の基板温度モニタ回路56は、−50℃〜190℃までの範囲を測定できるように設計されており、−50℃で温度センサ(サーミスタTH)の抵抗値が数百KΩになって最大値の5Vを出力する。反対に、190℃で温度センサ(サーミスタTH)の抵抗値が数Ωになって最小値の0Vを出力する。4.95V以上である状態が継続しない場合には(S28:No)、温度センサがオープンになっておらず、正常であるため処理を終了する。
【0025】
一方、基板温度モニタ回路56からのA/D入力値が、4.95V以上である状態が所定時間継続する場合でも(S28:Yes)、ノイズ等の影響によりオープン故障と判断する場合もあるため、まず、上記S24にてモータ電流に基づき求めたイグニッションのオン時からの温度上昇推定値ΔTが60℃以上であるか否かを判断する(S30)。60℃以上温度上昇しながら(S30:Yes)、−50℃を検出している場合には明らかに温度センサ(サーミスタTH)のオープン故障であるため、温度センサの異常処理を行う(S34)。ここでは、基板温度モニタ回路56の出力ではなく、予め設定された固定温度(80℃)で、マイクロコンピュータ50は、温度補償を行う。ここで、固定温度を80℃に設定している理由は、制御装置が配置される場所での想定使用温度(65℃)よりも安全率を見て少し高く設定してあるためである。
【0026】
温度上昇推定値ΔTが60℃未満である場合には(S30:No)、更に、上記S26にてモータMへの電流に基づき求めた現在の推定温度Tが140℃を越えるか否かを判断する。推定温度Tが140℃を越えない場合には(S32:No)、温度センサ(サーミスタTH)のオープン故障ではないとして処理を続ける。
【0027】
他方、推定温度Tが140℃を越えながら(S32:Yes)、−50℃を検出している場合には明らかに温度センサ(サーミスタTH)のオープン故障であるため、温度センサの異常処理を行う(S34)。
【0028】
本実施形態では、温度センサTHの出力に基づき温度センサが異常であると判断し(S28:Yes)、更に、モータMへ印加する電流の積算値から推定した温度上昇推定値ΔTが所定値(60℃)よりも高い際に(S30:Yes)、又は、推定した温度Tが所定温度(140℃)よりも高い際に(S32:Yes)、温度センサが故障した際の処理を開始する(S34)。このため、例え、ノイズ等の影響により、温度センサの出力に基づき温度センサが異常であると判断したとしても、直ちに、故障であると断定することが無くなり、温度センサの故障を確実に判断することが可能になる。
【0029】
更に、温度上昇推定値ΔTが所定値(60℃)よりも高い際に、温度センサが故障であると判断するので、外気温度が低く、装置が高温に達する以前にも、温度センサの故障を迅速に判断することができる。一方、推定した温度Tが所定温度(140℃)よりも高い際、例えば、イグニッションのオン時点で温度が100℃なら40℃温度上昇した時点で温度センサが故障であると判断するため、装置が高温になることがなく、保護を適切且つ迅速に図ることができる。
【0030】
ここで、上記S30にて、比較対照となる温度上昇推定値の所定値を60℃に設定した理由について、図4のグラフを参照して説明する。
本実施形態では、加熱保護が迅速に計れるようにするため、高温時の検出精度が高くなるように低温で高抵抗、高温で低抵抗となるサーミスタTHを用い、当該サーミスタの電位に基づき温度を検出している。上述したように基板温度モニタ回路56は、−50℃〜190℃までの範囲を測定できるように設計されており、−50℃で温度センサ(サーミスタTH)の抵抗値が数百KΩになって最大値の5Vを出力する。
【0031】
図4のグラフは、縦軸にマイクロコンピュータ50のA/D入力電圧を取り、横軸に測定温度を取ってある。ここで、折れ線で、黒丸はA/D入力電圧の最大値を、黒四角は最小値を、黒菱形は平均値を表し、3本の折れ線でサーミスタの特性のばらつきを示している。ここで、ノイズ等の重畳により1V程度の誤差を予想した際には、−50℃の状態からは60℃の温度誤差が生じることになる。このため、本実施形態では、比較対照となる所定値を60℃に設定してある。
【0032】
次に、上記S32にて、比較対照となる所定温度を140℃に設定した理由について図5のグラフを参照して説明する。
図5は、サーミスタ異常による電流制御素子の加熱破壊試験の結果を示すグラフである。縦軸にモータのブラシ温度を、横軸に経過時間を取っている。ここで、ブラシ推定温度は、上記数1に基づいて推定した温度を、ブラシ測定温度は、ブラシに熱電対を取り付け実際に測定した温度を示している。ブラシ推定温度は、ブラシ測定温度とほぼ一致しており、上述した方法で適正に温度が推定できることが分かる。
【0033】
ブラシ推定温度が140℃に達してから、モータの最大電流(45A)を22秒間流し続けると、ブラシが190℃に達し、モータの巻線内での絶縁性が低下すると共に、モータへの通電制御素子の故障が発生する。ここで、図3を参照して上述したように、基板温度モニタ回路56からのA/D入力値が4.95V以上である状態が2秒間継続した後、S32でブラシ推定温度が140℃に達したかを判断する。このため、140℃に達してから、190℃に達するまで最短でも20秒間の余裕がある。この20秒間で、モータ電流を下げる等の処理を行うことで、上述したモータ、制御素子の故障につながる温度上昇を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様に係る電気式動力舵取装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施態様に係る電気式動力舵取装置の制御装置を示すブロック図である。
【図3】制御装置の温度センサの故障検出処理のフローチャートである。
【図4】基板温度モニター回路の温度−A/D出力電圧を示すグラフである。
【図5】サーミスタ異常による電流制御素子の加熱破壊試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 電気式動力舵取装置
22 トルクセンサ
24 車速センサ
28 エンジン回転数センサ
30 制御装置
50 マイクロコンピュータ
52 基板温度モニター回路
TH サーミスタ(温度センサ)
Claims (4)
- 検出した操舵状態に基づき操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、抵抗の変化により温度を測定する温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへ印加する電流の積算値から推定した温度が所定温度よりも高い場合、前記温度センサのオープン故障と判断することを特徴とする電気式動力舵取装置。 - 操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、低温になるに従って高抵抗となる温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへ印加する電流の積算値から推定した温度上昇値が第2の所定値よりも高い場合に、前記温度センサがオープン故障であると判断することを特徴とする電気式動力舵取装置。 - 操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、低温になるに従って高抵抗となる温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへの電流印加開始時の温度及び前記モータへ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から推定した現在の温度が所定温度よりも高い場合に、前記温度センサがオープン故障であると判断することを特徴とする電気式動力舵取装置。 - 操舵方向へアシストするモータと、モータを駆動するモータ駆動手段と、低温になるに従って高抵抗となる温度センサと、前記モータ駆動手段とこのモータ駆動手段の近傍に設けられた前記温度センサを含む制御装置を備える電気式動力舵取装置において、
前記温度センサの出力が、予め設定した、オープン故障となる手前の高抵抗状態にあることを示す抵抗値に相当する第1の所定値よりも高い場合であって、更に、
前記モータへ印加する電流の積算値から推定した温度上昇値が第2の所定値よりも高い場合、又は、前記モータへの電流印加開始時の温度及び前記モータへ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から推定した現在の温度が所定温度よりも高い場合に、前記温度センサがオープン故障であると判断することを特徴とする電気式動力舵取装置。
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