JP2003276633A - 電気式動力舵取装置 - Google Patents

電気式動力舵取装置

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JP2003276633A JP2002087991A JP2002087991A JP2003276633A JP 2003276633 A JP2003276633 A JP 2003276633A JP 2002087991 A JP2002087991 A JP 2002087991A JP 2002087991 A JP2002087991 A JP 2002087991A JP 2003276633 A JP2003276633 A JP 2003276633A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度センサの故障を適切に判断することがで
きる電気式動力舵取装置を提供する。 【解決手段】 温度センサTHの出力に基づき温度セン
サが異常であると判断し(S28:Yes)、更に、モ
ータMへ印加する電流の積算値から推定した温度上昇値
ΔTが所定値(60℃)よりも高い際に(S30:Ye
s)、温度センサが故障した際の処理を開始する(S3
4)。このため、例え、ノイズ等の影響により、温度セ
ンサの出力に基づき温度センサが異常であると判断した
としても、直ちに、故障であると断定することが無くな
り、温度センサの故障を確実に判断することが可能にな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、モータにより操
舵をアシストする電気式動力舵取装置に関し、特に、検
出した操舵状態を温度センサにより求めた温度で補正し
た値に基づきモータを駆動して操舵方向へアシストする
電気式動力舵取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】電気式動力舵取装置として、ステアリン
グホイールが固定された入力軸に、操舵トルクを検出す
るトルクセンサを取り付け、トルクセンサで検出した操
舵トルクに応じたアシストトルクを電動モータにより発
生させ操舵力を軽減するものが一般的に知られている。
電気式動力舵取装置においては、アシストトルクを発生
させる際にのみにモータを付勢すればよいため、常に油
圧ポンプを駆動する必要がある油圧式舵取装置に対し
て、エネルギー消費が少ないという利点がある。
【0003】ここで、電気式動力舵取装置においては、
温度センサが設けられ、高温が検出された際には、モー
タへの通電電流値を下げることでモータ及び通電制御素
子の加熱保護が図られている。更に、温度センサの検出
温度に応じて補正を行うことで、温度により変化するト
ルクセンサ、ギヤー等の特性に影響されない安定した操
舵感を得ている。ここで、温度センサは、一般的に、加
熱保護が迅速に計れるようにするため、高温時の検出精
度が高くなるように低温で高抵抗、高温で低抵抗となる
サーミスタを用い、当該サーミスタの電位に基づき温度
を検出している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したように温度セ
ンサは、サーミスタの電位に基づき温度を検出してお
り、当該サーミスタのオープン故障も電位に基づき判断
している。このため、サーミスタが高抵抗状態(例えば
極低温)なのかオープン故障になって抵抗が無限大にな
っているかの判別が付き難く、ノイズ等の外乱によって
高抵抗状態(極低温)を故障であるとの誤判定を行うこ
とがあった。
【0005】本発明は、上述した課題を解決するために
なされたものであり、その目的とするところは、温度セ
ンサの故障を適切に判断することができる電気式動力舵
取装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、上記
目的を達成するため、検出した操舵状態に基づきモータ
を駆動して操舵方向へアシストする電気式動力舵取装置
において、温度センサの出力に基づき温度センサの故障
を判断すると共に、前記モータへ印加する電流の積算値
から温度を推定し、推定した温度に基づき前記温度セン
サの故障を判断することを技術的特徴とする。
【0007】請求項1の電気式動力舵取装置では、温度
センサの出力に基づき温度センサの故障を判断すると共
に、モータへ印加する電流の積算値から温度を推定し、
推定した温度に基づき温度センサの故障を判断する。こ
のため、温度センサの故障を適切に判断することができ
る。
【0008】請求項2の発明は、検出した操舵状態に基
づきモータを駆動して操舵方向へアシストする電気式動
力舵取装置において、温度センサの出力に基づき温度セ
ンサが異常であると判断し、更に、前記モータへ印加す
る電流の積算値から温度上昇値を推定し、温度上昇値が
所定値よりも高い際に、前記温度センサが故障であると
判断することを技術的特徴とする。
【0009】請求項2の電気式動力舵取装置では、温度
センサの出力に基づき温度センサが異常であると判断
し、更に、モータへ印加する電流の積算値から温度上昇
値を推定し、温度上昇値が所定値よりも高い際に、温度
センサが故障であると判断する。このため、例え、ノイ
ズ等の影響により、温度センサの出力に基づき温度セン
サが異常であると判断したとしても、直ちに、故障であ
ると断定することが無くなり、温度センサの故障を確実
に判断することが可能になる。更に、温度上昇値が所定
値よりも高い際に、温度センサが故障であると判断する
ので、外気温度が低く、装置が高温に達する以前にも、
温度センサの故障を迅速に判断することができる。
【0010】請求項3の発明は、検出した操舵状態に基
づきモータを駆動して操舵方向へアシストする電気式動
力舵取装置において、温度センサの出力に基づき温度セ
ンサが異常であると判断し、更に、前記モータへの電流
印加開始時の温度及び前記モータへ印加する電流の積算
値から求めた温度上昇値から現在の温度を推定し、推定
した温度が所定温度よりも高い際に、前記温度センサが
故障であると判断することを技術的特徴とする。
【0011】請求項3の電気式動力舵取装置では、温度
センサの出力に基づき温度センサが異常であると判断
し、更に、モータへの電流印加開始時の温度及びモータ
へ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から現在
の温度を推定し、推定した温度が所定温度よりも高い際
に、温度センサが故障であると判断する。このため、例
え、ノイズ等の影響により、温度センサの出力に基づき
温度センサが異常であると判断したとしても、直ちに、
故障であると断定することが無くなり、温度センサの故
障を確実に判断することが可能になる。更に、推定した
温度が所定温度よりも高い際に、温度センサが故障であ
ると判断するため、装置が高温になることがなく、保護
を適切に図ることができる。
【0012】請求項4の発明は、検出した操舵状態に基
づきモータを駆動して操舵方向へアシストする電気式動
力舵取装置において、温度センサの出力に基づき温度セ
ンサが異常であると判断し、更に、前記モータへ印加す
る電流の積算値から温度上昇値を推定し、温度上昇値が
所定値よりも高い際、又は、前記モータへの電流印加開
始時の温度及び前記モータへ印加する電流の積算値から
求めた温度上昇値から現在の温度を推定し、推定した温
度が所定温度よりも高い際に、前記温度センサが故障で
あると判断することを技術的特徴とする。
【0013】請求項4の電気式動力舵取装置では、温度
センサの出力に基づき温度センサが異常であると判断
し、更に、モータへ印加する電流の積算値から温度上昇
値を推定し、温度上昇値が所定値よりも高い際、又は、
モータへの電流印加開始時の温度及びモータへ印加する
電流の積算値から求めた温度上昇値から現在の温度を推
定し、推定した温度が所定温度よりも高い際に、温度セ
ンサが故障であると判断する。このため、例え、ノイズ
等の影響により、温度センサの出力に基づき温度センサ
が異常であると判断したとしても、直ちに、故障である
と断定することが無くなり、温度センサの故障を確実に
判断することが可能になる。更に、温度上昇値が所定値
よりも高い際、又は、推定した温度が所定温度よりも高
い際に、温度センサが故障であると判断するので、外気
温度が低いときも高いときにも、温度センサの故障を迅
速に判断することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る電
気式動力舵取装置について図を参照して説明する。図1
は第1実施態様の電気式動力舵取装置10の構成を示す
ブロック図である。電気式動力舵取装置10は、操舵ト
ルクを検出するためのトルクセンサ22と、トルクセン
サ22からの操舵トルク、車速センサ24からの車速、
エンジン回転数センサ28からのエンジン回転に基づき
モータ指令トルク(操舵アシスト量)を演算し、モータ
指令トルクに応じた電流指令値を求めてモータMへの通
電を制御する制御装置30とを備える。
【0015】トルクセンサ22は、車両の操舵ステアリ
ング14に連結された入力軸12に配設されている。モ
ータMの出力は、減速機16により減速され、前輪を操
舵するためのラック・ピニオンギア18に伝達される。
【0016】制御装置30の構成について図2のブロッ
ク図を参照して説明する。制御装置30は、マイクロコ
ンピュータ50を備える。トルクセンサ22からの出力
(操舵トルク)は、インターフェース26a、26b、
トルク信号入力回路38、抵抗R及びコンデンサCから
なるフィルタを介してマイクロコンピュータ50のA/
D端子へ入力される。同様に、車速センサ24からの出
力(車速信号)は、インターフェイス40を介してマイ
クロコンピュータ50のI/O端子へ入力される。ま
た、エンジン回転数センサ28からの出力(エンジン回
転信号)は、インターフェイス42を介してマイクロコ
ンピュータ50のI/O端子へ入力される。
【0017】バッテリーBからの電力は、電源回路36
を介してマイクロコンピュータ50へ電位Vccとして
供給され、また、リレー32,電流検出回路52を介し
てモータ駆動回路64へ供給される。マイクロコンピュ
ータ50は、異常事態が発生した際には、リレー駆動回
路34によりリレー32を遮断し、モータ駆動回路64
への通電を停止する。電流検出回路52では、電流検出
抵抗Ri1に印加された電圧がモータ電流値として抵抗R
及びコンデンサCから成るフィルタを介してマイクロコ
ンピュータ50のA/D端子へ出力される。同様に、モ
ータ駆動回路64のアース側に接続された電流検出回路
66では、電流検出抵抗Ri2に印加された電圧がモータ
電流値として抵抗R及びコンデンサCから成るフィルタ
を介してマイクロコンピュータ50のA/D端子へ出力
される。
【0018】基板温度モニタ回路56は、定電圧源Vcc
とアースEとの間に、分圧用の抵抗RsとサーミスタT
Hとが接続されて成り、サーミスタTHの電位(基板温
度)が、抵抗R及びコンデンサCから成るフィルタを介
してマイクロコンピュータ50のA/D端子へ入力され
る。
【0019】マイクロコンピュータ50は、トルクセン
サ22からのトルク値を、基板温度モニタ回路56から
の温度値で補正すると共に、車速センサ24からの車
速、エンジン回転数センサ28からのエンジン回転によ
り補償し、操舵を補助するためのアシストトルク指令値
を演算し、モータMの制御指令をプリドライブ回路62
を介してモータ駆動回路64に与える。モータMへ印加
される端子電圧は、モー端子電圧検出回路68の検出抵
抗Rv1、Rv2の電圧値として、抵抗R及びコンデンサC
から成るフィルタを介してA/D端子へ出力され、マイ
クロコンピュータ50内でモータMのフィードバック制
御がなされる。
【0020】ここで、マイクロコンピュータ50による
基板温度モニタ回路56のサーミスタTHのオープン故
障検出処理について、図3のフローチャートを参照して
説明する。このオープン故障検出処理は、80msの割り
込み周期で繰り返される。マイクロコンピュータ50
は、まず、イグニッションがオンされたか否か判断する
(S12)。ここで、イグニッションが既にオンされて
いる時には(S12:No)、イグニッションがオフさ
れたか否かを判断する(S18)。ここで、イグニッシ
ョンがオフされた際には(S18:Yes)、イグニッ
ションがオフされた時の温度モニタ回路の出力値(終期
温度Te)を保持して処理を終了する(S20)。
【0021】一方、イグニッションがオンされてた時に
は(S12:Yes)、イグニッションがオンされた時
の温度モニタ回路の出力値(初期温度Ts)を保持し
(S14)、上述した前回のイグニッションがオフした
際の温度Teと今回イグニッションをオンした際の温度
Tsからマップを検索して温度推定の際の補正値K2を
求め(S16)、処理を終了する。即ち、イグニッショ
ンがオフした際の温度Teから今回イグニッションをオ
ンした際の温度Tsまでの下がり方に基づき、周囲温度
を推測し、これに応じた補正値K2を求める。
【0022】通常の運転時、即ち、イグニッションのオ
ン時でもなく(S12:No)、イグニッションのオフ
時でもないときには(S18:No)、次式より、モー
タMへの通電電流による割り込み周期毎の温度上昇値δ
tを演算する(S22)。
【数1】δt=K1・I2・R−K2 ここで、Iはモータ電流、Rはモータの巻線抵抗、K1
は常数、K2は上記S16でマップを検索して求めた補
正値である。
【0023】次に、割り込み周期毎の温度上昇推定値δ
tを加算することで、イグニッションのオン時からの温
度上昇推定値ΔTを求める(S24)。引き続き、イグ
ニッションがオンされた時の初期温度Tsに温度上昇推
定値ΔTを加えることで、現在の推定温度Tを求める
(S26)。
【0024】そして、温度センサ(サーミスタTH)の
オープン故障判断を開始する。まず、基板温度モニタ回
路56からのA/D入力値が、4.95V以上である状
態が所定時間(例えば2秒)継続するかを判断する(S
28)。ここで、本実施形態の基板温度モニタ回路56
は、−50℃〜190℃までの範囲を測定できるように
設計されており、−50℃で温度センサ(サーミスタT
H)の抵抗値が数百KΩになって最大値の5Vを出力す
る。反対に、190℃で温度センサ(サーミスタTH)
の抵抗値が数Ωになって最小値の0Vを出力する。4.
95V以上である状態が継続しない場合には(S28:
No)、温度センサがオープンになっておらず、正常で
あるため処理を終了する。
【0025】一方、基板温度モニタ回路56からのA/
D入力値が、4.95V以上である状態が所定時間継続
する場合でも(S28:Yes)、ノイズ等の影響によ
りオープン故障と判断する場合もあるため、まず、上記
S24にてモータ電流に基づき求めたイグニッションの
オン時からの温度上昇推定値ΔTが60℃以上であるか
否かを判断する(S30)。60℃以上温度上昇しなが
ら(S30:Yes)、−50℃を検出している場合に
は明らかに温度センサ(サーミスタTH)のオープン故
障であるため、温度センサの異常処理を行う(S3
4)。ここでは、基板温度モニタ回路56の出力ではな
く、予め設定された固定温度(80℃)で、マイクロコ
ンピュータ50は、温度補償を行う。ここで、固定温度
を80℃に設定している理由は、制御装置が配置される
場所での想定使用温度(65℃)よりも安全率を見て少
し高く設定してあるためである。
【0026】温度上昇推定値ΔTが60℃未満である場
合には(S30:No)、更に、上記S26にてモータ
Mへの電流に基づき求めた現在の推定温度Tが140℃
を越えるか否かを判断する。推定温度Tが140℃を越
えない場合には(S32:No)、温度センサ(サーミ
スタTH)のオープン故障ではないとして処理を続け
る。
【0027】他方、推定温度Tが140℃を越えながら
(S32:Yes)、−50℃を検出している場合には
明らかに温度センサ(サーミスタTH)のオープン故障
であるため、温度センサの異常処理を行う(S34)。
【0028】本実施形態では、温度センサTHの出力に
基づき温度センサが異常であると判断し(S28:Ye
s)、更に、モータMへ印加する電流の積算値から推定
した温度上昇推定値ΔTが所定値(60℃)よりも高い
際に(S30:Yes)、又は、推定した温度Tが所定
温度(140℃)よりも高い際に(S32:Yes)、
温度センサが故障した際の処理を開始する(S34)。
このため、例え、ノイズ等の影響により、温度センサの
出力に基づき温度センサが異常であると判断したとして
も、直ちに、故障であると断定することが無くなり、温
度センサの故障を確実に判断することが可能になる。
【0029】更に、温度上昇推定値ΔTが所定値(60
℃)よりも高い際に、温度センサが故障であると判断す
るので、外気温度が低く、装置が高温に達する以前に
も、温度センサの故障を迅速に判断することができる。
一方、推定した温度Tが所定温度(140℃)よりも高
い際、例えば、イグニッションのオン時点で温度が10
0℃なら40℃温度上昇した時点で温度センサが故障で
あると判断するため、装置が高温になることがなく、保
護を適切且つ迅速に図ることができる。
【0030】ここで、上記S30にて、比較対照となる
温度上昇推定値の所定値を60℃に設定した理由につい
て、図4のグラフを参照して説明する。本実施形態で
は、加熱保護が迅速に計れるようにするため、高温時の
検出精度が高くなるように低温で高抵抗、高温で低抵抗
となるサーミスタTHを用い、当該サーミスタの電位に
基づき温度を検出している。上述したように基板温度モ
ニタ回路56は、−50℃〜190℃までの範囲を測定
できるように設計されており、−50℃で温度センサ
(サーミスタTH)の抵抗値が数百KΩになって最大値
の5Vを出力する。
【0031】図4のグラフは、縦軸にマイクロコンピュ
ータ50のA/D入力電圧を取り、横軸に測定温度を取
ってある。ここで、折れ線で、黒丸はA/D入力電圧の
最大値を、黒四角は最小値を、黒菱形は平均値を表し、
3本の折れ線でサーミスタの特性のばらつきを示してい
る。ここで、ノイズ等の重畳により1V程度の誤差を予
想した際には、−50℃の状態からは60℃の温度誤差
が生じることになる。このため、本実施形態では、比較
対照となる所定値を60℃に設定してある。
【0032】次に、上記S32にて、比較対照となる所
定温度を140℃に設定した理由について図5のグラフ
を参照して説明する。図5は、サーミスタ異常による電
流制御素子の加熱破壊試験の結果を示すグラフである。
縦軸にモータのブラシ温度を、横軸に経過時間を取って
いる。ここで、ブラシ推定温度は、上記数1に基づいて
推定した温度を、ブラシ測定温度は、ブラシに熱電対を
取り付け実際に測定した温度を示している。ブラシ推定
温度は、ブラシ測定温度とほぼ一致しており、上述した
方法で適正に温度が推定できることが分かる。
【0033】ブラシ推定温度が140℃に達してから、
モータの最大電流(45A)を22秒間流し続けると、
ブラシが190℃に達し、モータの巻線内での絶縁性が
低下すると共に、モータへの通電制御素子の故障が発生
する。ここで、図3を参照して上述したように、基板温
度モニタ回路56からのA/D入力値が4.95V以上
である状態が2秒間継続した後、S32でブラシ推定温
度が140℃に達したかを判断する。このため、140
℃に達してから、190℃に達するまで最短でも20秒
間の余裕がある。この20秒間で、モータ電流を下げる
等の処理を行うことで、上述したモータ、制御素子の故
障につながる温度上昇を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施態様に係る電気式動力舵取装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施態様に係る電気式動力舵取装
置の制御装置を示すブロック図である。
【図3】制御装置の温度センサの故障検出処理のフロー
チャートである。
【図4】基板温度モニター回路の温度−A/D出力電圧
を示すグラフである。
【図5】サーミスタ異常による電流制御素子の加熱破壊
試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 電気式動力舵取装置 22 トルクセンサ 24 車速センサ 28 エンジン回転数センサ 30 制御装置 50 マイクロコンピュータ 52 基板温度モニター回路 TH サーミスタ(温度センサ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 泰 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 岩田 清貴 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC28 DA15 DA23 DA49 DA67 DC33 GG01 3D033 CA03 CA13 CA16 CA20 CA27 CA31

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出した操舵状態に基づきモータを駆動
    して操舵方向へアシストする電気式動力舵取装置におい
    て、 温度センサの出力に基づき温度センサの故障を判断する
    と共に、 前記モータへ印加する電流の積算値から温度を推定し、
    推定した温度に基づき前記温度センサの故障を判断する
    ことを特徴とする電気式動力舵取装置。
  2. 【請求項2】 検出した操舵状態に基づきモータを駆動
    して操舵方向へアシストする電気式動力舵取装置におい
    て、 温度センサの出力に基づき温度センサが異常であると判
    断し、 更に、前記モータへ印加する電流の積算値から温度上昇
    値を推定し、温度上昇値が所定値よりも高い際に、前記
    温度センサが故障であると判断することを特徴とする電
    気式動力舵取装置。
  3. 【請求項3】 検出した操舵状態に基づきモータを駆動
    して操舵方向へアシストする電気式動力舵取装置におい
    て、 温度センサの出力に基づき温度センサが異常であると判
    断し、 更に、前記モータへの電流印加開始時の温度及び前記モ
    ータへ印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から
    現在の温度を推定し、推定した温度が所定温度よりも高
    い際に、前記温度センサが故障であると判断することを
    特徴とする電気式動力舵取装置。
  4. 【請求項4】 検出した操舵状態に基づきモータを駆動
    して操舵方向へアシストする電気式動力舵取装置におい
    て、 温度センサの出力に基づき温度センサが異常であると判
    断し、 更に、前記モータへ印加する電流の積算値から温度上昇
    値を推定し、温度上昇値が所定値よりも高い際、又は、
    前記モータへの電流印加開始時の温度及び前記モータへ
    印加する電流の積算値から求めた温度上昇値から現在の
    温度を推定し、推定した温度が所定温度よりも高い際
    に、前記温度センサが故障であると判断することを特徴
    とする電気式動力舵取装置。
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JP2012121403A (ja) * 2010-12-07 2012-06-28 Jtekt Corp 駆動力配分装置
KR20140014629A (ko) * 2012-07-25 2014-02-06 현대모비스 주식회사 전동식 파워 스티어링 제어 온도값 산출 장치 및 방법과 이를 이용한 전동식 파워 스티어링 제어 시스템
JPWO2012144047A1 (ja) * 2011-04-21 2014-07-28 三菱電機株式会社 電動パワーステアリング制御装置

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