JP5332689B2 - モータ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、電動パワーステアリング装置に使用されるモータの温度を監視しながら当該モータを制御するモータ制御装置に関するものである。
従来の電動パワーステアリング装置の制御装置としては、イグニッションスイッチがオフ状態となって電源停止信号が入力されても、モータの温度推定値が所定値以下とならない間は、電源自己保持手段によって電源を保持し、操舵補助制御のみを中止してモータの温度推定を継続するというものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、従来の電動機制御装置としては、モータへの電源供給遮断後、モータの上昇温度に基づいて、自己保持している電源を遮断するまでの遮断時間を演算し、演算された遮断時間経過後に電源遮断指令を出力して、自己保持している電源を遮断するというものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−362393号公報 特許第2892899号明細書
しかしながら、上記各特許文献に記載の従来装置にあっては、例えば、イグニッションOFF後すぐにバッテリを外す作業が行われた場合、モータの温度推定値が上記所定値以下となる前(又は上記遮断時間が経過する前)に電源自己保持手段が非作動となって電源が遮断されてしまう。
そのため、再イグニッションON時には、モータが過熱している状態であるにもかかわらず常温とみなし、通常制御にて電流が流されてモータが熱破損するおそれがある。
そこで、本発明は、モータの安定したフェイルセーフを実現するモータ制御装置を提供することを課題としている。
上記課題を解決するために、請求項1に係るモータ制御装置は、外部からの電源供給指令に応じてモータへ電源を供給し、前記モータを駆動制御するモータ駆動制御手段と、電源供給指令が停止されたとき、電源を自己保持可能な電源自己保持手段と、前記モータの温度を推定する温度推定手段と、電源供給指令が停止された後、所定条件が成立するまで前記電源自己保持手段で電源を自己保持し、前記温度推定手段による温度推定を継続する温度推定継続手段と、該温度推定継続手段による温度推定が正常終了したか否かを判断する正常終了判断手段とを備え、前記モータ駆動制御手段は、前記正常終了判断手段で、前記温度推定継続手段による温度推定が異常終了したと判断されたとき、次回の電源供給時のモータ駆動制御の制御量を、前記温度推定継続手段による温度推定が正常終了するまでに要する時間を基準に設定した所定期間、通常制御量に比して制限する制御量設定手段を備えることを特徴としている。
らに、請求項に係るモータ制御装置は、請求項に係る発明において、前記モータ駆動制御手段は、操舵系に運転者の操舵負担を軽減する操舵補助力を付与するように前記モータを駆動制御するものであって、前記制御量設定手段は、前記正常終了判断手段で、前記温度推定継続手段による温度推定が異常終了したと判断されたとき、次回の電源供給時に付与する操舵補助力を、所定期間、通常操舵補助力に比して制限することを特徴としている。
本発明に係るモータ制御装置によれば、電源供給指令が停止された後、所定条件が成立するまで電源を自己保持して温度推定を継続し、この温度推定が正常終了したか否かに応じて、次回の電源供給時のモータ駆動制御の制御量を設定するので、例えば、電源自己保持中の温度推定が正常終了していない場合には、モータの推定温度誤差が解消されるまでの所定期間、モータ駆動制御の制御量を制限することができる。
これにより、イグニッションOFF後すぐにバッテリを外す作業が行われ、モータが過熱している状態で電源自己保持中の温度推定が中断された場合(正常終了していない場合)であっても、再イグニッションON時に、通常制御にて電流が流されることを防止して、モータの熱破損を防止することができるという効果が得られる。
本発明の実施形態における車両の概略構成図である。 本実施形態におけるコントローラの構成を示すブロック図である。 マイクロコンピュータで実行する操舵補助力制御処理を示すフローチャートである。 操舵補助指令値制限マップである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明に係るモータ制御装置を電動パワーステアリング装置に適用した場合の一実施形態を示す全体構成図である。
図中、符号1は、ステアリングホイールであり、このステアリングホイール1に運転者から作用される操舵力が入力軸2aと出力軸2bとを有するステアリングシャフト2に伝達される。このステアリングシャフト2は、入力軸2aの一端がステアリングホイール1に連結され、他端はトルクセンサ3を介して出力軸2bの一端に連結されている。
そして、出力軸2bに伝達された操舵力は、ユニバーサルジョイント4を介してロアシャフト5に伝達され、さらに、ユニバーサルジョイント6を介してピニオンシャフト7に伝達される。
このピニオンシャフト7に伝達された操舵力はステアリングギヤ8を介してタイロッド9に伝達され、図示しない転舵輪を転舵させる。ここで、ステアリングギヤ8は、ピニオンシャフト7に連結されたピニオン8aとこのピニオン8aに噛合するラック8bとを有するラックアンドピニオン形式に構成され、ピニオン8aに伝達された回転運動をラック8bで直進運動に変換している。
ステアリングシャフト2の出力軸2bには、補助操舵力を出力軸2bに伝達する操舵補助機構10が連結されている。この操舵補助機構10は、出力軸2bに連結された減速ギヤ11と、減速ギヤ11に連結されて操舵系に対して補助操舵力を発生する3相ブラシレスモータからなる電動モータ12とを備えている。
トルクセンサ3は、ステアリングホイール1に付与されて入力軸2aに伝達された操舵トルクを検出するもので、操舵トルクを入力軸2a及び出力軸2b間に介装した図示しないトーションバーの捩れ角変位に変換し、この捩れ角変位を例えばポテンショメータで検出するように構成されている。このトルクセンサ3から出力されるトルク検出値Tは、コントローラ15に入力される。
このコントローラ15には、トルク検出値Tの他に、車速センサ16で検出した車速検出値Vも入力され、コントローラ15は、入力されるトルク検出値T及び車速検出値Vに応じた操舵補助力を電動モータ12で発生する操舵補助指令値IM *を公知の手順で算出し、算出した操舵補助指令値IM *とモータ電流検出値IMDとにより、電動モータ12に供給する駆動電流をフィードバック制御するためのモータ駆動電流IMを算出する。これにより、運転者の操舵操作に応じた操舵補助力を発生させるようになっている。
コントローラ15は、図2に示すように、公知の手順で、電動モータ12の制御処理を実行するマイクロコンピュータ21と、マイクロコンピュータ21から出力されるモータ駆動電流IMが入力されて電動モータ12に供給する駆動電流を制御するモータ駆動回路22と、電動モータ12に流れる駆動電流を検出するモータ電流検出回路23と、後述する電源自己保持中のモータ温度推定処理が正常終了したか否かを記憶するEEPROM(登録商標)25とを備えている。
そして、バッテリ17からモータ駆動回路22への電力供給ライン上には、当該電力供給ラインを開閉するための電源リレー回路30が設けられている。
この電源リレー回路30は、機械式接点を有する機械式リレーから構成され、リレー接点31と、リレーコイル32と、リレーコイル32に対する印加電圧を制御する印加電圧制御用能動素子としてのトランジスタ33とを有する。リレーコイル32は、マイクロコンピュータ21からトランジスタ33へリレー制御信号が出力されることによって駆動制御される構成となっている。
そして、電源リレー回路30は、通常時は、装置の非稼働状態(例えば、イグニッションスイッチ18のオフ状態)において開状態(オフ状態)に維持され、装置の稼働状態(例えば、イグニッションスイッチ18のオン状態)において閉状態(オン状態)に切り替わる。
また、電源リレー回路30は、イグニッションスイッチ18がオン状態からオフ状態に切り替わったときに、オン状態を維持することで、電源を自己保持することができるようになっている。
バッテリ17からマイクロコンピュータ21への電力供給ライン上には電源回路40が設けられており、マイクロコンピュータ21には、バッテリ17からイグニッションスイッチ18、ダイオードD1を経て電源回路40から電源が供給されると共に、リレー接点31、ダイオードD2を経て電源回路40から電源が供給される。
このような構成により、コントローラ15は、イグニッションスイッチ18がオン状態である(電源供給指令が出力されている)ときには、電動モータ12の温度を監視しながら、操舵系に運転者の操舵操作に応じた操舵補助力を付与する操舵補助力制御を実施する。
そして、イグニッションスイッチ18がオフ状態に切り替わる(電源供給指令が停止される)と、操舵補助力制御を停止して、所定条件が成立するまで、具体的には電動モータ12の温度が所定温度以下となるまで、電源リレー回路30で電源を自己保持した状態で電動モータ12の温度推定処理を継続する。
図2において、モータ駆動回路22及びモータ電流検出回路23がモータ駆動制御手段に対応し、電源リレー回路30が電源自己保持手段に対応している。
図3は、マイクロコンピュータ21で実行される操舵補助力制御処理手順を示すフローチャートである。先ず、ステップS1で、マイクロコンピュータ21は、イグニッションスイッチ18がオフ状態からオン状態に切り替わったか否かを判定する。そして、このステップS1で、マイクロコンピュータ21が、イグニッションスイッチ18がオフ状態のままであると判断したときには、ステップS1の判定を繰り返し、イグニッションスイッチ18がオン状態となるのを監視する。
一方、ステップS1で、マイクロコンピュータ21が、イグニッションスイッチ18がオン状態に切り替わったと判断したときには、ステップS2に移行して、EEPROM25に記憶された温度推定未完了フラグFLGを読み込み、ステップS3に移行する。
ステップS3では、マイクロコンピュータ21は、前記ステップS2で読み込んだ温度推定未完了フラグFLGが、電源自己保持中の温度推定処理が正常に終了されなかったことを意味する“1”にセットされているか否かを判定する。そして、FLG=0であり、電源自己保持中の温度推定処理が正常に終了されているときにはステップS4に移行し、FLG=1であるときには後述するステップS20に移行する。
ステップS4では、マイクロコンピュータ21は、温度推定未完了フラグFLGを“1”にセットすると共に、これをEEPROM25に記憶し、ステップS5に移行する。
ステップS5では、マイクロコンピュータ21は、各種データを読み込む。具体的には、トルクセンサ3で検出したトルク検出値T、車速センサ16で検出した車速検出値V、及びモータ電流検出回路23で検出した電動モータ12のモータ電流検出値IMDを読み込む。
次に、ステップS6に移行して、前記ステップS5で検出した各信号に基づいて各種センサ等の故障診断を行う。この故障診断において、異常が検出されない場合にはステップS7に移行し、異常が検出された場合には、所定の異常発生時の操舵補助力制御を実施してから操舵補助力制御処理を終了する。
ステップS7では、マイクロコンピュータ21は、トルク検出値T、車速検出値V及びモータ電流検出値IMDに基づいて、運転者の操舵操作に応じた操舵補助力を発生させるためのモータ駆動制御処理を公知の手順で実行し、制御信号(電動モータ12を駆動制御するためのモータ駆動電流IM)を演算する。
次に、ステップS8に移行して、マイクロコンピュータ21は、電動モータ12の温度tを推定し、ステップS9に移行する。ここで、電動モータ12の温度推定は、例えば、モータ端子間抵抗値Rに基づいて、次式をもとに行う。
t=(R−R20)/α+20 ………(1)
ここで、R20は、20℃におけるモータ端子間抵抗値、αはモータ巻線の温度係数である。このように、上記(1)式では、基準温度を20℃としているが、任意の温度を基準温度として求めることもできる。
ステップS9では、マイクロコンピュータ21は、前記ステップS8で推定した温度tが過熱判断温度t1以上であるか否かを判定する。そして、t≧t1である場合には、電動モータ12が過熱していると判断して、ステップS10で、電動モータ12の過熱による破損(ブラシホルダやコミュテータの熱塑性変形、巻線の絶縁体破壊によるモータショート等)を防止するための過熱保護電流指令値をモータ駆動電流IMとして設定してからステップS11に移行し、t<t1である場合には、そのままステップS11に移行する。
ステップS11では、マイクロコンピュータ21は、イグニッションスイッチ18がオフ状態に切り替わったか否かを判定し、オン状態のままであると判定したときにはステップS12に移行して、モータ駆動電流IMをモータ駆動回路22に対して出力してから前記ステップS5に移行し、引き続き操舵補助力制御を実行する。
一方、前記ステップS11で、マイクロコンピュータ21が、イグニッションスイッチ18がオフ状態に切り替わったと判定したときには、ステップS13に移行する。
ステップS13では、マイクロコンピュータ21は、制御信号(モータ駆動電流IM)の出力を中止して、ステップS14に移行する。
ステップS14では、マイクロコンピュータ21は、電源リレー回路30をオン状態に維持して電源を自己保持し、ステップS15に移行して、前記ステップS8と同様の処理を行って電動モータ12の温度tを推定する。
次に、ステップS16に移行して、マイクロコンピュータ21は、前記ステップS15で推定した温度tが所定温度t2以下であるか否かを判定する。ここで、所定温度t2は、次回のイグニッションON時においてモータの推定温度誤差による影響がないと判断できる程度の温度に設定する。
そして、このステップS16で、t≧t2であると判定されたときには、電源自己保持中の温度推定処理を継続するものと判断して前記ステップS14に移行し、t<t2であると判定されたときにはステップS17に移行する。
ステップS17では、マイクロコンピュータ21は、温度推定未完成フラグFLGを、電源自己保持中の温度推定が正常に終了したことを意味する“0”にリセットすると共に、これをEEPROM25に記憶してステップS18に移行する。
ステップS18では、マイクロコンピュータ21は、電源リレー回路30のトランジスタ33へのリレー制御信号の出力を停止して、電源リレー回路30を開状態に制御することで、電源リレー回路30をオン状態からオフ状態へ切り替え、次いでステップS19に移行して、電動パワーステアリング制御を停止してから操舵補助力制御処理を終了する。
また、ステップS20では、マイクロコンピュータ21は、前記ステップS5と同様に各種データを読み込み、ステップS21に移行して、前記ステップS6と同様に各種センサ等の故障診断を行う。
次に、ステップS22に移行して、マイクロコンピュータ21は、トルク検出値T、車速検出値V及びモータ電流検出値IMDに基づいて、運転者の操舵操作に応じた操舵補助力を発生させるためのモータ駆動制御処理を公知の手順で実行し、制御信号(電動モータ12を駆動制御するためのモータ駆動電流IM)を演算する。
このとき、図4に示す操舵補助指令値制限マップを参照し、通常の操舵補助指令値に対して制限された操舵補助指令値IM *を求め、制限された操舵補助指令値IM *とモータ電流検出値IMDとにより、モータ駆動電流IMを算出するものとする。
次に、ステップS23では、マイクロコンピュータ12は、イグニッションスイッチ18がオン状態に切り替わってから所定時間が経過したか否かを判定する。ここで、所定時間とは、温度推定値tがモータ温度推定誤差閾値内に至るまでの時間であり、モータ温度推定や各種センサ等の故障診断が正常に終了するまでの時間を基準に設定する。
そして、このステップS23で、所定時間が経過したと判定されたときには、ステップS24に移行して、温度推定未完了フラグFLGを“0”にリセットすると共に、これをEEPROM25に記憶してステップS25に移行する。一方、前記ステップS23で、所定時間が経過していないと判定されたときには、そのままステップS25に移行する。
ステップS25では、マイクロコンピュータ21は、イグニッションスイッチ18がオフ状態に切り替わったか否かを判定し、オフ状態に切り替わったと判定したときには前記ステップS19に移行し、オン状態のままであると判定したときにはステップS26に移行する。
ステップS26では、マイクロコンピュータ21は、前記ステップS22で算出したモータ駆動電流IMをモータ駆動回路22に対して出力してから前記ステップS3に移行し、引き続き制限された操舵補助力制御を実行する。
図3において、ステップS8及びステップS15の処理が温度推定手段に対応し、ステップS11及びステップS13〜S15の処理が温度推定継続手段に対応し、ステップS16及びステップS17の処理が正常終了判断手段に対応し、ステップS3〜S7及びステップS20〜S24の処理が制御量設定手段に対応している。
次に、本実施形態の動作及び効果について説明する。
今、イグニッションスイッチ18がオン状態で自車両が旋回走行中であるものとする。この場合には、マイクロコンピュータ21は、図3のステップS1でYesと判定する。このとき、温度推定未完成フラグFLGが、電源自己保持中の温度推定が正常終了したことを意味する“0”にリセットされているものとすると、ステップS3からステップS4に移行して、FLG=1にセットされる。そして、マイクロコンピュータ21は、ステップS6でトルクセンサ3や車速センサ16の故障診断を行い、各種センサが正常であると判断されると、ステップS7で、トルク検出値Tや車速検出値Vに基づいて、運転者の操舵操作に応じた操舵補助力(通常操舵補助力)が発生するように電動モータ12を駆動制御するためのモータ駆動電流IMを演算する。
また、ステップS8で、マイクロコンピュータ21は、電動モータ12の温度tを推定し、電動モータ12が過熱していないものとすると、ステップS9からS11に移行する。このとき、イグニッションスイッチ18はオン状態であるので、ステップS11の判定でNoと判定してステップS12に移行し、このステップS12でこのモータ駆動電流IMをモータ駆動回路22に対して出力する。その結果、電動モータ12の発生トルクが減速ギヤ12を介してステアリングシャフト2の回転トルクに変換されて、運転者の操舵力がアシストされる。この操舵補助力制御は、イグニッションスイッチ18がオフ状態に切り替わるまで継続される。
その後、イグニッションスイッチ18がオフ状態となると、ステップS11からステップS13に移行して操舵補助力制御を中止し、次いでステップS14で、電源リレー回路30をオン状態に維持して電源自己保持状態とする。そして、ステップS15で、電動モータ12の温度tを推定し、この温度tが所定温度t2以下となるまで、電源自己保持状態を継続する。このように、イグニッションスイッチ18がオン状態からオフ状態へ切り替わると、操舵補助力制御のみを中止し、電源自己保持状態として電動モータ12の温度推定処理を継続する。
そして、温度tが所定温度t2以下となると、マイクロコンピュータ21は、ステップS16でYesと判定し、ステップS17に移行して温度推定未完了フラグFLGを、電源自己保持中の温度推定が正常に完了したことを意味する“0”にリセットし、ステップS18に移行して電源リレー回路30をオフ状態に切り替えることにより電源自己保持を停止する。これにより、電動パワーステアリング制御が停止される。
その後、再びイグニッションスイッチ18がオン状態となると、ステップS1からステップS2を経てステップS3に移行し、FLG=0であることから、ステップS3からステップS4に移行する。そのため、前述したように、トルク検出値Tや車速検出値Vに基づいて、通常の操舵補助力制御が実施される。
ところで、通常の操舵補助力制御の実施中に、長時間の車庫入れの繰り返し等で、電動モータ12に大電流が流れ続けるような過度のモータ使用により電動モータ12が過熱しているときに、イグニッションスイッチ18がオフ状態となると、操舵補助力制御が中止され、電源自己保持状態で温度推定が継続されるが、イグニッションスイッチ18をオフ状態となった後すぐに、ディーラー等がバッテリを外す作業を行った場合、電動モータ12の温度tが所定温度t2以下となる前に電源が停止されることとなり、電源自己保持中の温度推定処理が中断される(正常に終了しない)こととなる。
したがって、その後すぐにイグニッションスイッチ18をオン状態とし、電源自己保持中の温度推定が正常終了したときと同様に通常の操舵補助力制御を開始して電動モータ12に電流を流した場合、電動モータ12が過熱した状態であることから、当該電動モータ12が熱破損するおそれがある。
これに対して、本実施形態では、電源自己保持中の温度推定が正常終了したか否かを記憶しておき、次回のイグニッションON時には、その記憶結果に応じて操舵補助力制御の制御量を設定する。
つまり、本実施形態では、電動モータ12の温度tが所定温度t2以下となる前に電源が停止されると、正常終了時には図3のステップS17で“0”にリセットされるべき温度推定未完了フラグFLGが、FLG=1のまま操舵補助力制御処理が終了される。
その後、再びイグニッションスイッチ18がオン状態となると、ステップS1からステップS2を経てステップS3に移行し、FLG=1であることから、ステップS3でYesと判定されてステップS20に移行する。
そして、マイクロコンピュータ21は、ステップS21でトルクセンサ3や車速センサ16の故障診断を行い、各種センサが正常であると判断されると、ステップS22で、図4に示す操舵補助指令値制限マップを参照して、通常操舵補助力に対して制限された操舵補助力を発生するように電動モータ12を駆動制御するためのモータ駆動電流IMを演算する。このモータ駆動電流IMがモータ駆動回路22に対して出力されると、通常時と同様に、電動モータ12の発生トルクが減速ギヤ12を介してステアリングシャフト2の回転トルクに変換されて、運転者の操舵力がアシストされるが、このとき付与される操舵アシスト力は、通常時に比して制限されることとなる。
この制限された操舵補助力制御は、イグニッションスイッチ18がオン状態となってから所定時間が経過するまで継続される。
その後、所定時間が経過すると、ステップS23でYesと判定されてステップS24に移行し、温度推定未完了フラグFLG=0にリセットされるため、ステップS26で、通常時のモータ駆動電流IMに対して制限されたモータ駆動電流IMをモータ駆動回路22に出力した後、ステップS3でNoと判定されてステップS4に移行する。そのため、制限された操舵補助力制御から通常の操舵補助力制御に移行する。
このように、上記実施形態では、電源供給指令が停止(イグニッションOFF)された後の電源自己保持中のモータの温度推定処理が正常終了したか否かを記憶し、次回の電源供給時には、その記憶結果に応じて操舵補助力制御の制御量(モータ駆動電流IM)を設定するので、上記温度推定処理が正常終了していない場合に、次回の電源供給時に正常終了した場合と同様の操舵補助力制御が実施されることを防止することができる。
したがって、ディーラー等がイグニッションOFF後すぐにバッテリを外す作業を行い、モータが過熱している状態で温度推定処理が中断された場合であっても、次回のイグニッションON時に、常温とみなされて通常制御にてモータに電流が流されることに起因するモータの熱破損の発生を防止することができる。
また、電源自己保持中の温度推定処理が正常に終了していない場合、次回の電源供給時の操舵補助力制御にて、所定期間、制御量を制限するので、モータの推定温度誤差が解消されるまでモータに流される電流を制限することができ、確実にモータの熱破損の発生を防止することができる。
さらに、温度推定未完了フラグFLG=1の状態で、再度モータ温度異常や、その他の各種センサの異常が重なった場合に、温度推定未完了フラグFLGの存在を基準に、モータ過熱に起因した異常であるか否かを特定することができる。
なお、上記実施形態においては、本発明を電動パワーステアリング装置に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、電動ブレーキ装置などの車載電動機器や他の電動機器等のモータを適用した機器に本発明を適用することもできる。
1…ステアリングホイール、2…ステアリングシャフト、3…トルクセンサ、10…操舵補助機構、11…減速ギヤ、12…電動モータ、15…コントローラ、16…車速センサ、17…バッテリ、18…イグニッションスイッチ、21…マイクロコンピュータ、22…モータ駆動回路、23…モータ電流検出回路、25…EEPROM、30…電源リレー回路、31…リレー接点、32…リレーコイル

Claims (2)

  1. 外部からの電源供給指令に応じてモータへ電源を供給し、前記モータを駆動制御するモータ駆動制御手段と、電源供給指令が停止されたとき、電源を自己保持可能な電源自己保持手段と、前記モータの温度を推定する温度推定手段と、電源供給指令が停止された後、所定条件が成立するまで前記電源自己保持手段で電源を自己保持し、前記温度推定手段による温度推定を継続する温度推定継続手段と、該温度推定継続手段による温度推定が正常終了したか否かを判断する正常終了判断手段とを備え、前記モータ駆動制御手段は、前記正常終了判断手段で、前記温度推定継続手段による温度推定が異常終了したと判断されたとき、次回の電源供給時のモータ駆動制御の制御量を、前記温度推定継続手段による温度推定が正常終了するまでに要する時間を基準に設定した所定期間、通常制御量に比して制限する制御量設定手段を備えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 前記モータ駆動制御手段は、操舵系に運転者の操舵負担を軽減する操舵補助力を付与するように前記モータを駆動制御するものであって、前記制御量設定手段は、前記正常終了判断手段で、前記温度推定継続手段による温度推定が異常終了したと判断されたとき、次回の電源供給時に操舵系に付与する操舵補助力を、所定期間、通常操舵補助力に比して制限することを特徴とする請求項に記載のモータ制御装置。
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