JP4070181B2 - 半導体素子収納用パッケージおよび半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子を収容するための半導体素子収納用パッケージに関し、特に外部電気回路基板への実装構造を改良したものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の半導体素子を収納する半導体素子収納用パッケージ(以下、半導体パッケージという)を図7に平面図、図8に図7のB−B’の断面図、図9に図7のネジ取付部の部分拡大平面図で示す。これらの図において、21は基体、22は枠体、23は入出力端子、25は蓋体を示し、これら基体21、枠体22、入出力端子23、蓋体25とで、内部空間に半導体素子24を収容する容器が基本的に構成される。
【0003】
基体21は、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)合金等の金属や銅(Cu)−タングステン(W)等の焼結材から成り、その上側主面の略中央部には、LD,PD等の光半導体素子などの半導体素子24を載置するための載置部21aが設けられるとともに、基体21の四隅に外側に延出して設けられた張出部に貫通孔21cが形成されて成るネジ取付部21bが設けられている。なお、図9に示すように、ネジ取付部21bは基体21の角部で一辺側にのみつながるように形成されており、そのネジ取付部21b内に貫通孔21cが形成されている。また、ネジ取付部21bの貫通孔21cの中心21c−Aは、基体21の隣接する二辺の延長線および枠体22の隣接する二外側面の延長面に挟まれる領域の外側に位置する。この基体21は、貫通孔21cにネジを挿入し外部電気回路基板(図示せず)にネジ止めして固定される。
【0004】
基体21の上側主面の外周部には、載置部21aを囲繞するようにして接合され、側壁に入出力端子23の取付部22aが形成された枠体22が立設されている。
【0005】
枠体22は基体21と同様にFe−Ni−Co合金やCu−Wの焼結材等から成り、基体21と一体成形される、または基体21に銀(Ag)ろう等のろう材を介してろう付けされる、またはシーム溶接法等の溶接法により接合されることによって、基体21の上側主面の外周部に立設される。
【0006】
入出力端子23は、アルミナ(Al2O3),窒化アルミニウム(AlN),ムライト(3Al2O3・2SiO2)等のセラミックスから成り、枠体22の取付部22aにろう材を介して嵌着接合され、枠体22の内外を導通する多数のメタライズ配線層23aが被着形成されている。
【0007】
このような構成の半導体パッケージに半導体素子24を載置部21aに載置固定した後、半導体素子24とメタライズ配線層23aとをボンディングワイヤ(図示せず)で電気的に接続し、蓋体25により半導体素子24を気密に封止することにより、製品としての半導体装置となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ネジ取付部21bの貫通孔21cの中心21c−Aは、基体21の隣接する二辺の延長線および枠体22の隣接する二外側面の延長面に挟まれる領域の外側に位置するため、貫通孔21cにネジを挿入して外部電気回路基板にネジ止め固定する際、入出力端子23が嵌着接合されている枠体22と基体21とのわずかな熱膨張差による基体21の反りを平坦に矯正しようとする大きな歪みが、中心21c−Aを起点としてネジ取付部21bから枠体22に伝わる。そのため、この歪みが枠体22の取付部22aを介して入出力端子23に加わり、入出力端子23にクラック等が発生し破損する場合があった。特に、入出力端子23が張出部21bの突出している方向と平行に嵌着接合された場合において、入出力端子23にネジ止め時の歪みが加わりやすく、入出力端子23が破損しやすかった。
【0009】
入出力端子23の破損により、半導体素子24の気密性が保持できなくなるとともに、入出力端子23に被着された配線導体23aが断線し半導体素子24に駆動用の信号を伝送できなくなり、半導体素子24を正常に作動できなくなってしまうという問題点があった。
【0010】
近年、半導体パッケージでは小型化による配線の高密度化が進み、枠体22の隣接する二側面に入出力端子23が嵌着接合されるようになってきた。この場合、枠体22の一方の外側面につながるようにして入出力端子23の取付け方向と平行な方向に突出した張出部にネジ取付部21bが設けられることが避けられないため、このような問題点が顕在化してきた。
【0011】
従って、本発明は上記問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、LD,PD等の半導体素子の気密性を確実に保持するとともに、入出力端子に被着形成された配線導体の断線を防止し、内部に収容する熱電冷却素子および半導体素子を長期にわたり正常かつ安定に作動させ得る半導体素子パッケージを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体パッケージは、上側主面に半導体素子を載置するための載置部が設けられている略四角形の金属製の基体と、前記上側主面に前記載置部を囲繞するように接合され、側部を貫通するかまたは該側部を切り欠いて成る入出力端子の取付部が形成され、平面視において外形形状が前記基体と同形状の金属製の枠体と、前記取付部に嵌着された前記枠体の内外を電気的に導通するメタライズ配線層を有する入出力端子とを具備した半導体素子収納用パッケージにおいて、前記基体の四隅から外側に延出するように張出部が設けられ、該張出部に貫通孔が形成されて成るネジ取付部を有しているとともに、前記入出力端子の取付部は前記枠体の少なくとも隣接する二つの側部にそれぞれ設けられており、かつ前記入出力端子の取付部が設けられた二つの側部の間の隅部に設けられた前記ネジ取付部の貫通孔は前記隣接する二つの側部の外側面の各延長面に挟まれる内側に設けられていることを特徴とする。
【0013】
本発明は、上記の構成により、基体を外部電気回路基板にネジ止め固定した際に、枠体の少なくとも隣接する二つの側部にそれぞれ設けられた入出力端子に加わる歪みを略均等に分布させることができ、入出力端子の特定の箇所に局所的に大きな歪みが加わることを防止し、枠体の少なくとも隣接する二つの側部に嵌着接合された入出力端子にクラック等が入り破損することを防止できる。その結果、半導体素子の気密性を保持するとともに、入出力端子に被着されたメタライズ配線層が断線するのを防止して、半導体素子の作動性を良好なものとし得る。
【0014】
また、本発明の半導体装置は、上記本発明の半導体素子収納用パッケージと、前記入出力端子に電気的に接続されて前記載置部に載置固定された前記半導体素子と、前記枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことを特徴とする。
【0015】
本発明は、このような構成により、上記本発明の半導体パッケージを用いた信頼性の高い半導体装置を提供できる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の半導体パッケージについて以下に詳細に説明する。図1は本発明の半導体パッケージについて実施の形態の一例を示す平面図、図2は図1のA−A’線の断面図、図3は図1の要部の部分拡大平面図である。これらの図において、1は基体、2は枠体、3は入出力端子、5は蓋体を示し、これら基体1,枠体2,入出力端子3,蓋体5とで、内部空間に半導体素子4を収容する容器が基本的に構成される。
【0017】
本発明の基体1は平面視形状が略四角形であり、Fe−Ni−Co合金等の金属やCu−Wの焼結材等から成り、そのインゴットに圧延加工や打ち抜き加工等の従来周知の金属加工法、または射出成形と切削加工等を施すことによって、所定の形状に製作される。この基体1の上側主面には、LD,PD等の光半導体素子等の半導体素子4を載置する載置部1aが設けられる。この基体1は、半導体素子4が発する熱を外部に放熱させるための放熱板の役割を果たすものである。基体1表面には、酸化腐食の防止や半導体素子4の載置固定を良好なものとするために、厚さ0.5〜9μmのNi層や厚さ0.5〜5μmの金(Au)層からなる金属層をメッキ法により被着させておくとよい。また、半導体素子4から発する熱を効率よく外部へ放熱させるために、半導体素子4が熱電冷却素子(図示せず)に搭載された状態で載置部1aに載置固定されていてもよい。
【0018】
基体1の上側主面の外周部には、載置部1aを囲繞するようにして接合されるとともに、側部に入出力端子3の取付部2aが形成された枠体2が立設されており、枠体2は基体1とともにその内側に半導体素子4を収容する空所を形成する。
【0019】
枠体2は平面視形状が略四角形状の枠状体であり、入出力端子3を支持する作用をなすものである。また、基体1と同様にFe−Ni−Co合金やCu−Wの焼結材等から成り、基体1と一体成形される、または基体1にAgろう等のろう材を介してろう付けされる、またはシーム溶接法等の溶接法により接合されることにより、基体1の上側主面の外周部に立設される。
【0020】
取付部2aは、枠体2の側部を貫通するかまたは側部を切り欠いて成り、枠体2の少なくとも隣接する二つの側部にそれぞれ設けられている。取付部2aが枠体2の側部を上面から切り欠いて成る場合は、枠体2の取付部2aの上面に略四角形の枠状のシールリング(図示せず)が接合されていてもよく、その場合シールリングは、取付部2aに入出力端子3が嵌着接合される際、または嵌着接合された後にろう付けによって接合される。
【0021】
基体1と枠体2は、平面視における外形形状が略同形状であり、基体1の四隅には、外側に延出して設けられた張出部に貫通孔1cまたは貫通孔1eが形成されて成る、ネジ取付部1bまたはネジ取付部1dが設けられている。
【0022】
図1に示すように、基体1の隅部のうち、枠体2の隣接する二つの側部にそれぞれ取付部2aが設けられ、その二つの側部の隅部に相当する基体1の隅部に外側に延出して略四角形の張出部が設けられ、その張出部において枠体2の隣接する二つの隅部の外側面の各延長面に挟まれる内側に貫通孔1cを形成して成るネジ取付部1bが設けられている。
【0023】
また、枠体2の隣接する二つの側部のうち一側面にのみ取付部2aが設けられ、その二つの側部の隅部に相当する基体1の隅部に上記と同様のネジ取付部1bが設けられる。または、入出力端子3が嵌着接合されている一側面に相当する基体1の一辺にのみつながるように、外側に延出して略四角形の張出部が設けられ、その張出部に貫通孔1eが形成されているネジ取付部1dが設けられる。
【0024】
ネジ取付部1bの厚さは、基体1の厚さの1/4以上で基体1の厚さ以下であるのが良く、基体1を外部電気回路基板にネジ止め固定した際に、ネジ取付部1bが変形して基体1の反りが適度に矯正され、その結果、入出力端子3に大きな歪みが加わりにくくなり、入出力端子3の破損を防止できる。
【0025】
ネジ取付部1bの厚さが基体1の厚さの1/4未満の場合、ネジ取付部1bの根元が大きく変形し易くなり、ネジ取付部1bが根元で破断され、基体1を外部電気回路基板に固定できなくなる場合がある。一方、基体1の厚さを超えると、ネジ止め固定した際、基体1の反りが大きく矯正され、入出力端子3に大きな歪みが加わり入出力端子3が破損する場合がある。
【0026】
図1に示すように、ネジ取付部1bの基体1の二辺側にそれぞれ延出した長さX,Yは、それぞれ1〜5mmであるのが良く、この構成により、基体1を外部電気回路基板にネジ止め固定した際に、基体1の反りが適度に矯正され、入出力端子3に大きな歪みが加わりにくくなり、入出力端子3の破損を防止できる。
【0027】
X,Yのそれぞれの延出長さが1mm未満の場合、貫通孔1cをネジ止め固定した際、ネジ取付部1bの根元が大きく変形し易くなり、ネジ取付部1bが根元で破断されて基体1を外部電気回路基板に固定できなくなる場合がある。一方、5mmを超えると、ネジ止め固定した際、基体1の反りが大きく矯正され、入出力端子3に大きな歪みが加わり入出力端子3が破損する場合がある。
【0028】
さらに、ネジ取付部1bの基体1の二辺側にそれぞれ延出した長さX,Yは、およそX:Y=L2:L1(L2はX側の枠体2の側面の長さ、L1はY側の枠体2の側面の長さ)であるのが良い。これにより、ネジ取付部1bから基体1の隣接する二辺の方向に伝わる歪みを略均等にすることができ、その結果、枠体2の隣接する二つの側部にそれぞれ嵌着接合された入出力端子3に加わる歪みを略均等に分布させ、入出力端子3の特定の箇所に局所的に大きな歪みが加わることを防止し、確実に入出力端子3の破損を防ぐことができる。
【0029】
また、図3のように、貫通孔1cの中心1c−Aと枠体2の隅までの距離をZとした場合、Z=2〜10mmであるのがよい。Z<2mmの場合、ネジ取付部1bをネジ止め固定した際に中心1c−Aから枠体2、入出力端子3に大きな歪みが加わり、入出力端子3にクラックが入り破損し易くなる。Z>10mmの場合は、半導体パッケージ自体が大型化して近時の小型化傾向から外れることとなり実用性が低下する。
【0030】
ネジ取付部1bは、図4のように張出部の形状が、基体1の辺につながる部位の辺が基体1の辺に対して斜辺とされた多角形形状であっても良い。張出部の基体1の辺につながる辺を斜辺とすることにより、ネジ取付部1bをネジ止め固定した際に、斜辺につながる基体1の辺の方向に伝わる応力を微妙に調整することができる。外部電気回路基板の形状等により張出部形状や貫通孔1cの位置に制約を受け、基体1の隣接する二辺の方向に伝わる応力を略均等にできない場合に、張出部形状を斜辺を有する多角形として、基体1の隣接する二辺の方向に伝わる応力を略均等にすることができ、入出力端子3の破損防止に有効となる。
【0031】
また、図5のように、貫通孔1cの中心1c−Aは、枠体2の対角線の延長線近傍に設けるとよく、好ましくは枠体2の対角線の交点2−Aと中心1c−Aとを結ぶ直線と枠体2の対角線とのなす角θがθ≦10°であるのがよい。この構成により、ネジ取付部1bをネジ止め固定した際に、ネジ取付部1bから基体1の隣接する二辺の方向に伝わる応力を略均等にできる。θ>10°の場合、ネジ止め固定した際にネジ取付部1bから基体1の隣接する二辺の方向に加わる応力が、基体1の隣接する二辺のいずれかの方向に偏ってしまい、入出力端子3の特定の箇所に局所的に大きな歪みが加わり入出力端子3が破損する場合がある。
【0032】
また、貫通孔1cの形状は、図1および図3〜5に示すような完全な円形である必要はなく、図6(a)に示すような中心1c−Aを中心とする円弧を含むU字状の切欠き、図6(b)に示すような中心1c−Aがネジ取付部1bの外辺上に設けられた半円状の切欠き、図6(c)に示すような中心1c−Aがネジ取付部1bの最外の隅部に設けられた扇形の切欠きなどでもよく、このように円弧を含む形状であればよい。この円弧の半径を貫通孔1cに挿入するネジの半径と略同一として、円弧がわずかにネジより大きくなるようにしてネジ止め固定すれば、基体1を外部電気回路基板に強固に固定できるとともに、外部電気回路基板に対する基体1の位置ずれを抑えることができる。
【0033】
本発明の入出力端子3は、Al2O3,AlN,3Al2O3・2SiO2等のセラミックスから成る断面が逆T字型(凸型)の部材であり、枠体2の取付部2aに嵌め込むとともに、入出力端子3と取付部2aとの隙間に溶融したAgろう等のろう材を毛細管現象により充填させることで枠体2に嵌着接合される。入出力端子3には、枠体2の内外を導通する複数のメタライズ配線層3aが被着形成される。また、入出力端子3は枠体2の一部となって枠体2の内外を気密に仕切るとともに、枠体2の内外を導通させる導電路としての機能を有する。
【0034】
また入出力端子3は、例えばAl2O3から成る場合以下のようにして作製される。まず、Al2O3,酸化珪素(SiO2),酸化カルシウム(CaO),酸化マグネシウム(MgO)等の原料粉末に適当な有機バインダや可塑剤,分散剤,溶剤等を添加混合して泥漿状となす。これを従来周知のドクターブレード法でシート状となすことによって複数枚のセラミックグリーンシートを得る。しかる後、これらのセラミックグリーンシートに適当な打ち抜き加工を施しメタライズ配線層3aとなる金属ペーストを印刷塗布して積層する。最後に、この積層体の枠体2と接合される面に、メタライズ層となる金属ペーストを印刷塗布し、還元雰囲気中で約1600℃の温度で焼成することによって製作される。
【0035】
なお、メタライズ配線層3aおよびメタライズ層となる金属ペーストは、W,モリブデン(Mo),マンガン(Mn)等の高融点金属粉末に適当な有機バインダや溶剤を添加混合してペースト状となしたものを従来周知のスクリーン印刷法を採用して印刷することにより、セラミックグリーンシートおよびその積層体に印刷塗布される。
【0036】
枠体2の上面には、Fe−Ni−Co合金等の金属から成る蓋体5がろう付け法やシームウエルド法等の溶接法で接合される。そして、基体1、枠体2、入出力端子3および蓋体5から成る容器内部に半導体素子4を収容し気密に封止することにより、製品としての半導体装置となる。この半導体装置は、基体1が外部電気回路基板に固定実装され、載置部1aに載置固定した半導体素子4の電極と入出力端子3に被着形成されたメタライズ配線層3aの枠体2内側の部位とをボンディングワイヤ(図示せず)で電気的に接続し、枠体2外側の部位にリード線やリボン線(図示せず)をろう付けまたは半田付けし、リード線やリボン線を外部電気回路基板の外部電気回路に接続することにより、半導体パッケージ内部に収納した半導体素子4が外部電気回路に電気的に接続され、半導体素子4が高周波信号で作動することとなる。
【0037】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内であれば種々の変更は可能である。例えば、メタライズ配線層3aがCu等の電気抵抗の低い金属から成っていてもよく、この場合メタライズ配線層3aにおいて電気信号の抵抗損失を低減でき、半導体素子4をより正常に作動させることができる。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、張出部は基体の四隅から外側に延出するように設けられているとともに、入出力端子は枠体の少なくとも隣接する二つの側部の取付部にそれぞれ設けられており、かつ入出力端子の取付部が設けられた二つの側部の間の隅部に設けられたネジ取付部の貫通孔は隣接する二つの側部の外側面の各延長面に挟まれる内側に設けられていることにより、基体を外部電気回路基板にネジ止め固定した際に枠体の隣接する二つの側部にそれぞれ設けられた入出力端子に加わる歪みを略均等に分布させることができ、入出力端子の特定の箇所に局所的な大きな歪みが加わることを防止し、枠体の隣接する二辺に嵌着接合された入出力端子にクラック等が入り破損することを防止できる。
【0039】
入出力端子への破損を防止することにより、半導体素子の気密性を保持するとともに、入出力端子に被着されたメタライズ配線層が断線し半導体素子に駆動用信号を伝送できなくなるのを防止でき、半導体素子の作動性が良好となる。
【0040】
本発明の半導体装置は、本発明の半導体素子収納用パッケージと、入出力端子に電気的に接続されて載置部に載置固定された半導体素子と、枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことにより、上記本発明の作用効果を有する半導体パッケージを用いた信頼性の高い半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体パッケージについて実施の形態の例を示す平面図である。
【図2】図1の半導体パッケージのA−A’線における断面図である。
【図3】図1の半導体パッケージの要部の部分拡大平面図である。
【図4】本発明の半導体パッケージについて実施の形態の他の例を示す要部の部分拡大平面図である。
【図5】本発明の半導体パッケージについて実施の形態の他の例を示す要部の部分拡大平面図である。
【図6】(a)〜(c)は本発明の半導体パッケージについて実施の形態の他の例を示し、それぞれ要部の部分拡大平面図である。
【図7】従来の半導体パッケージの平面図である。
【図8】図7の半導体パッケージのB−B’線における断面図である。
【図9】図7の半導体パッケージの要部の部分拡大平面図である。
【符号の説明】
1:基体
1a:載置部
1b:ネジ取付部
1c:貫通孔
2:枠体
2a:取付部
3:入出力端子
3a:メタライズ配線層
4:半導体素子
5:蓋体
Claims (2)
- 上側主面に半導体素子を載置するための載置部が設けられている略四角形の金属製の基体と、前記上側主面に前記載置部を囲繞するように接合され、側部を貫通するかまたは該側部を切り欠いて成る入出力端子の取付部が形成され、平面視において外形形状が前記基体と同形状の金属製の枠体と、前記取付部に嵌着された前記枠体の内外を電気的に導通するメタライズ配線層を有する入出力端子とを具備した半導体素子収納用パッケージにおいて、前記基体の四隅から外側に延出するように張出部が設けられ、該張出部に貫通孔が形成されて成るネジ取付部を有しているとともに、前記入出力端子の取付部は前記枠体の少なくとも隣接する二つの側部にそれぞれ設けられており、かつ前記入出力端子の取付部が設けられた二つの側部の間の隅部に設けられた前記ネジ取付部の貫通孔は前記隣接する二つの側部の外側面の各延長面に挟まれる内側に設けられていることを特徴とする半導体素子収納用パッケージ。
- 請求項1記載の半導体素子収納用パッケージと、前記入出力端子に電気的に接続されて前記載置部に載置固定された前記半導体素子と、前記枠体の上面に接合された蓋体とを具備したことを特徴とする半導体装置。
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