JP4069923B2 - 光結合装置及び光学レンズアレイの製造方法 - Google Patents

光結合装置及び光学レンズアレイの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光結合装置及び光学レンズアレイの製造方法に関し、特に光出射部材から出射された光を光学レンズにより光入射部材に結合させる光結合装置及び光出射部材から出射された光を光入射部材に結合させる光学レンズアレイの製造方法に関する。
近年の情報化社会の進展にともない、光通信の分野は急速に進展している。
光通信分野においては、高転送レート化、データの多重化などをはじめとして、高機能化のために急速な進展が実現された。
一般家庭などへの光通信の普及、すなわち、ブロードバンドネットワーク化を目的とし、光通信の分野においても低コスト化が望まれている。
光ファイバーには大きく分けて、信号の劣化が少なく高転送レートで長距離の信号電送を可能であり高コストのガラス製の光ファイバーと、近距離しか信号を伝送できないが低価格のプラスティック製光ファイバー(POF)の2つに分類することが可能である。
現時点における光ファイバーのコストが高いのは、高性能のガラス製光ファイバーのコストが高いことの要因の他に、光ファイバーの実装コストが高いことによる要因もある。
図17は、従来の光ファイバーを実装するための光結合装置の構成を示す斜視図である。
光ファイバー実装基板100に、レンズ用凹部101および光ファイバー用溝102が設けられ、それぞれの場所にボール形状のレンズ103および光ファイバー4が配設され、光学素子基板104に設けられた発光素子あるいは受光素子などの光学素子面105と光ファイバー4との光学的結合がなされている。
上記の光結合装置において、光学レンズとしてボール形状のレンズ103が用いられており、個々の光ファイバー4と個々の光学素子面105は、簡単に位置決めして配列することが可能であるが、ボール形状のレンズ103は、その形状がボール状であるために取り扱いが容易でないことから、その形状に対応したレンズ用凹部101などを予め形成した光ファイバー実装基板100に対して配設される。
ここで用いられる凹部や溝が形成された光ファイバー実装基板は、異方性エッチングなどが可能であるシリコン基板などが用いられており、これが高コストであるため、光ファイバーの実装コストが高いことの要因の1つとなっている。
H.Tsuboi, M.Itoh, M.Tanabe, T.Hayashi and T.Uchida: Jpn. J. Appl. Phys.34(1995),2476 J.Hopwood, Plasma Source Sci. & Technol.1(1992)109. およびT.Fukasawa, A.Nakamura, H.Shindo and Y.Horiike: Jpn. J. Appl. Phys.33(1994)2139
上記の光ファイバーの実装コストを抑制するために、上記のボール形状のレンズを用いない下記に説明するような光結合装置も知られているが、これらは別の問題を有することになる。
図18は、拡散現象などにより形成された光学レンズを用いて、光ファイバーと、半導体レーザ、発光ダイオードおよび面発光型の半導体レーザなどの発光素子を光学的に結合する光結合装置の概略構成を示す模式図である。
発光素子基板20に発光ダイオード部22あるいは半導体レーザや面発光型の半導体レーザなどの発光部が設けられた発光素子2a、レンズ基板10に拡散現象により形成された光学レンズとなる凸部11を有する光学レンズ1a、および、コア部40の外周部にクラッド部41が設けられた光ファイバー4が所定の位置に配置されている。
光学レンズ部11により、発光素子2aの発光ダイオード部22から出射された光Lを光ファイバー4の端面である光入射部に結合させる。
上記で用いた光学レンズの凸部11のように、光学レンズを拡散現象により形成する場合には、一般に屈折率上昇率がすくないので、高い開口数(NA)を有する光学レンズを得ることが困難である。
例えば、ニオブ酸リチウム基板にTiを拡散させた場合においては、屈折率の上昇量は4%程度であるために、NAは0.1程度の光学レンズしか形成することができない。
従って、図18に示すように、発光素子2aの発光ダイオード部22から出射された光を光ファイバーの端面の光入射部に投影するためには、発光ダイオード部22と光学レンズとの距離を空けなくてはならないので、発光ダイオード部22から出射した光の一部しか集光できないこととなってしまう。即ち、破線で示す全光LW の内の実線で示す一部の光Lしか利用されていない。
そして、光学レンズにより集光できなかった光が隣の光ファイバーなどに入射してしまう信号のクロストークを抑える必要があるので、その光学経路中にアパーチャーが形成されている光吸収マスクAMなどを形成して吸収させる必要がある。
従って、上記の低いNAの光学レンズを用いた場合においては、光ファイバーの光を有効に利用することができないという欠点が存在する。
また、図19は、光学レンズを用いずに、光ファイバーと、半導体レーザ、発光ダイオードおよび面発光型の半導体レーザなどの発光素子を光学的に結合する光結合装置の概略構成を示す模式図である。
発光素子基板20に、複数個の発光ダイオード部(22a,22b)、あるいは半導体レーザや面発光型の半導体レーザなどの発光部が設けられた発光素子アレイ2およびコア部40の外周部にクラッド部41が設けられた複数本の光ファイバー(4a,4b)が所定の位置に配置されており、発光素子アレイ2の各発光ダイオード部(22a,22b)から出射された光Lを光ファイバー(4a,4b)の端面である光入射部に結合させる。
しかしながら、各発光ダイオード部(22a,22b)から出射した光は広がり角を有しているので、光ファイバー(4a,4b)端面での反射光LR は隣あるいはさらにその隣の光ファイバーに入射する可能性が高く、信号のクロストークの原因となってしまうとともに、光の利用効率を高くすることが容易ではない。
一方、光ファイバーを光の出射側に用いた場合も同様の問題が生じている。
図20は、拡散現象などにより形成された光学レンズを用いて、光ファイバーと、フォトダイオードなどの受光素子を光学的に結合する光結合装置の概略構成を示す模式図である。
受光素子基板50にフォトダイオード部51などの受光部が設けられた受光素子5a、レンズ基板10に拡散現象により形成された光学レンズとなる凸部11を有する光学レンズ1a、および、コア部40の外周部にクラッド部41が設けられた光ファイバー4が所定の位置に配置されている。
光学レンズとなる凸部11により、光ファイバー4の端面である光出射部から出射された光Lを受光素子5aのフォトダイオード部51に結合させる。
上記のように、拡散現象により形成した光学レンズはNAが小さいため、図20に示すように、光ファイバー4から出射された光を受光素子5aのフォトダイオード部51に投影するためには、光ファイバー4と光学レンズとの距離を空けなくてはならないので、光ファイバー4から出射した光の一部しか集光できないこととなってしまう。即ち、破線で示す全光LW の内の実線で示す一部の光Lしか利用されておらず、光学レンズにより集光できなかった光が隣の受光部などに入射してしまう信号のクロストークを抑える必要があるので、その光学経路中にアパーチャーが形成されている光吸収マスクAMなどを形成して吸収させる必要がある。
従って、上記と同様に、上記の低いNAの光学レンズを用いた場合においては、光ファイバーの光を有効に利用することができない。
また、図21は、光学レンズを用いずに、光ファイバーと、フォトダイオードなどの受光素子を光学的に結合する光結合装置の概略構成を示す模式図である。
受光素子基板50に複数個のフォトダイオード部(51a,51b)などの受光部が設けられた受光素子アレイ5、およびコア部40の外周部にクラッド部41が設けられた複数本の光ファイバー(4a,4b)が所定の位置に配置されており、光ファイバー(4a,4b)の端面である光出射部から出射された光Lを受光素子アレイ5の各フォトダイオード部(51a,51b)に結合させる。
しかしながら、光ファイバー(4a,4b)端面から出射した光は広がり角を有しているので、各フォトダイオード部(51a,51b)での反射光LR は隣あるいはさらにその隣の光ファイバーや受光部に入射する可能性が高く、信号のクロストークの原因となってしまうとともに、光の利用効率を高くすることが容易ではない。
本発明は上述の状況に鑑みてなされたものであり、従って本発明は、コストの抑制が可能で、光の利用効率を高めることが可能である光結合装置及びその光結合装置を構成する光学レンズアレイの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明の光結合装置は、配列された複数の光出射部から光を出射する光出射部材と、複数の光入射部を有し、上記光出射部に対応するように配列された光入射部材と、光学材料よりなるレンズ基板上に、所定の光学レンズ部のパターンを有する複数個の光学レンズ部の形状に対応する感光性材料よりなる複数個のマスク層を形成し、上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させ、上記各マスク層と上記レンズ基板を上記マスク層と上記レンズ基板の選択比が同等であるプラズマエッチングにより同時に除去することで、上記各マスク層の形状を上記レンズ基板に転写し、複数個の光学レンズ部が上記レンズ基板に上記光出射部に対応するように配列して形成され、上記各光学レンズ部と上記レンズ基板との境界に沿って上記各光学レンズ部の位置確認をする溝が形成されている光学レンズアレイとを有し、上記光出射部材は、光半導体レーザーであり、上記光入射部材は、光ファイバーであり、上記光学レンズアレイにより、上記光出射部材の各光出射部から出射された光を対応する上記光入射部材の各光入射部に結合させる。

上記の本発明の光結合装置は、好適には、上記光学レンズアレイの上記各光学レンズ部は、上記光出射部方向に向けて上記レンズ基板に対して凸状に形成された凸レンズである。
さらに好適には、上記光学レンズアレイは、上記マスク層を露光することにより上記光学レンズの位置が決定し、上記光学レンズと上記光出射部との配列ピッチを一致させる光学レンズアレイである。
また、さらに好適には、上記光学レンズアレイは、熱処理を行うことにより上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて形成した光学レンズアレイである。
また、さらに好適には、上記光学レンズアレイは、上記マスク層の材料のガラス転移温度よりも高い温度の熱処理により上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて得た光学レンズアレイである。
また、さらに好適には、上記光学レンズアレイは、上記マスク層の材料の炭化温度よりも低い温度の熱処理により上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて得た光学レンズアレイである。
また、さらに好適には、上記光学レンズアレイは、上記マスク層の材料の室温よりも高い温度の熱処理により上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて得た光学レンズアレイである。
また、さらに好適には、上記光入射部材である上記光ファイバーの配列は、当該光ファイバーの外径が互いに接し、かつ直線状の配列であり、上記出射部材および上記光学レンズ部の配列は、それぞれ上記光ファイバーの配列と一致する直線状の配列である。
また、さらに好適には、上記光学レンズアレイの上記レンズ基板に、上記光ファイバーに入射する信号のクロストークを低減させるアパーチャーが形成されている光吸収マスクが設けられている。
また、さらに好適には、上記光出射部材および上記光入射部材の一部は、配列された複数本の光ファイバーであり、上記光出射部材の残部は、配列された複数個の発光部を有する発光素子であり、上記光入射部材の残部は、配列された複数個の受光部を有する受光素子であり、上記発光素子および上記受光素子として、同一の素子基板上に上記各発光部および上記各受光部が配列して形成されている。
また、上記の目的を達成するため、本発明の光学レンズアレイの製造方法は、光学材料よりなるレンズ基板上に、所定の光学レンズ部のパターンを有する複数個の光学レンズ部の形状に対応する上記レンズ基板と異なる材質からなる複数個のマスク層を形成するマスク層形成工程と、上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させるマスク層変形工程と、上記各マスク層と上記レンズ基板をエッチングにより同時に除去することにより、上記各マスク層の形状を上記レンズ基板に転写し、複数個の上記光学レンズ部を上記レンズ基板に上記光出射部に対応するように配列して形成する光学レンズ部形成工程とを含み、上記光学レンズ部形成工程において、上記マスク層と上記レンズ基板との境界の近傍における上記マスク層のエッチングに寄与するプラズマ密度と上記レンズ基板のエッチングに寄与するプラズマ密度とを不連続にし、上記各マスク層と上記レンズ基板をエッチングにより除去することにより、複数個の上記各光学レンズ部と上記レンズ基板との境界に沿って、上記各光学レンズ部の位置確認をする溝を形成する。
上記の本発明の光結合装置は、複数の光学レンズ部が光学材料よりなるレンズ基板に上記光出射部に対応するように配列して形成された光学レンズアレイにより、光出射部材の配列された複数の光出射部から出射された光を対応する光入射部材の複数の光入射部に結合させる。
光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能であり、特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイなどの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
本発明の光結合装置は、以下の効果を有する。
(1)少ない部品点数の構成により、複数の光ファイバーに信号を送信する、あるいは複数の光ファイバーからの信号を受信することができるので、コストを抑制することができ、これはブロードバンドのデータ伝送に適している。
(2)高NAであり、集光効率が高く、複数個の光学レンズを配列することができる光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率が高い。これにより、光結合装置を小型化でき、光ファイバーの本数を容易に増やすことができるので体積あたりのデータ量を増やすことができる。
(3)作製時のフォトマスクに応じた配列の光学レンズを用いているので、実装が容易であり、また、1つのレンズ基板に光学レンズとして機能する複数個の凸部が設けられた光学レンズアレイであるので、部品点数が少なく、位置合わせなどの工程が容易となるなど、実装が容易である。また、複数の発光・受光素子を配置させる方法と同じように、露光現像工程により光学レンズを配置させることができるので、発光・受光素子と光学レンズとの配置を容易に位置合わせすることができる。
(4)光学特性のそろった光学レンズを複数作製することができる工程により光学レンズが作製されているので、光学レンズが形成されている基板と発光・受光素子が形成・配列されている基板との角度位置合わせが容易である。
(5)発光素子と光ファイバーを光結合する装置の場合に、発光素子として発光ダイオードを用いることにより、光結合装置のコストを特に抑制することができる。
(6)発光素子と受光素子とが形成されている発光受光素子基板と複数の光ファイバーとの結合が容易になされるので、光信号のバッファー機能あるいは、中継機能を容易に実現できる。
また本発明の光学レンズアレイの製造方法は、以下の効果を有する。
(7)光学レンズアレイにおける光学レンズとレンズ基板との境界に溝を形成する工程を有するため、製造された光学レンズアレイにおける光学レンズの位置を正確かつ容易に確認をすることができる。
以下、本発明に係る光結合装置の実施の形態について、図面を参照して説明する。
第1実施形態
図1は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
同一の発光素子基板20に複数個(図面上4個)のファブリペロー型の半導体レーザ(21a,21b,21c,21d)が設けられた発光素子アレイ2、複数個(図面上4個)の光学レンズを構成する凸部(11a,11b,11c,11d)が光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに各半導体レーザ部(21a,21b,21c,21d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、コア部40の外周部にクラッド部41が設けられ、各半導体レーザ部(21a,21b,21c,21d)に対応するように配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、発光素子アレイ2の対応する各半導体レーザ部(21a,21b,21c,21d)から出射された各光Lが対応する光ファイバー(4a,4b,4c,4d)の端面である光入射部に結合される。
図2(a)は、上記の光結合装置における光学レンズアレイ1の平面図であり、図2(b)は図2(a)中のA−A’における断面図であり、図2(c)は図2(b)中のB部の拡大断面図である。
溶融石英や等方性の酸化シリコンなどの光学材料からなり、平坦な表面を有するレンズ基板10の一方の面10aに、複数個の光学レンズとして機能する凸部(11a,11b,11c,11d)がレンズ基板10と一体にそれぞれ設けられ、光学レンズアレイ1を構成している。
上記の光学レンズアレイ1において、各光学レンズとして機能する凸部(11a,11b,11c,11d)は、例えば曲率が100μm程度、高さが例えば20〜25μm程度であり、各凸部(11a,11b,11c,11d)とレンズ基板10の境界は略円形状であって、その直径は例えば100μm程度であり、各凸部(11a,11b,11c,11d)のピッチは例えば125μm程度である。
上記の光学レンズアレイ1において、図2(c)に示すように、レンズ基板10と光学レンズとなる各凸部(11a,11b,11c,11d)の略円形状の境界に沿って溝Tが形成されている。
上記の光学レンズアレイ1は、上記の溝Tが形成されているので、各光学レンズとなる凸部の位置確認が非常に容易となっている。
平坦な表面を有するレンズ基板10上に各光学レンズとなる凸部(11a,11b,11c,11d)が設けられていることも、光結合装置などの組み立て時における位置合わせを容易にしている。
上記の光結合装置において用いられる光学レンズアレイの製造方法について説明する。
まず、図3(a)に示すように、溶融石英や等方性の酸化シリコンなどの光学材料からなるレンズ基板10の平坦な表面上に、例えばスピン塗布などにより、感光性材料であるフォトレジスト膜からなるマスク層MSを、例えば20μmなどの所定の膜厚で成膜する。
次に、図3(b)に示すように、フォトリソグラフィー工程により、露光および現像を行って、1か所のレンズ形成領域あたり、例えば直径が100μm程度の円形状の範囲のレジスト膜を125μm程度のピッチで残すようにパターン化して、図面上4つのマスク層(MSa,MSb,MSc,MSd)とする。
次に、図4(c)に示すように、例えば120℃で30分の熱処理を施し、マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させ、表面が曲面となっているマスク層(MSa’,MSb’,MSc’,MSd’)とする。
次に、図4(d)に示すように、例えばレンズ基板10とマスク層(MSa’,MSb’,MSc’,MSd’)に対する選択比が略同等となる条件の、例えば、NLD(Magnetic Neutral Loop Discharge Plasma)装置(非特許文献1参照)という高密度プラズマ源を用いたプラズマエッチング処理を用いたリアクティブエッチング(RIE)などのドライエッチング処理などにより、マスク層(MSa’,MSb’,MSc’,MSd’)とレンズ基板10を同時にエッチング除去して、マスク層(MSa’,MSb’,MSc’,MSd’)の形状をレンズ基板10に転写し、4個の光学レンズとなる凸部(11a,11b,11c,11d)とする。
上記のようにして形成された4個の光学レンズとなる凸部(11a,11b,11c,11d)は、曲率が100μm程度、高さが例えば20〜25μm程度であり、各凸部(11a,11b,11c,11d)とレンズ基板10の境界は略円形状であって、その直径は例えば100μm程度とすることができる。また、各凸部(11a,11b,11c,11d)のピッチを例えば125μm程度とすることができる。
また、上記の光学レンズアレイの製造方法によれば、金型が不要であり、光学レンズを一度に大量に作製することができる。
上述した図4(d)の加工工程においては、高密度プラズマ源を用いたプラズマエッチング装置としてNLD装置を用いた例を示したが、本発明においては、NLD装置のほかICP(Inductively Coupled Plasma)装置(非特許文献2参照)を用いた高密度プラズマ源を用いたプラズマエッチング装置などを用いることも可能である。
上記の熱処理温度とマスク層材料(レジスト膜)のガラス転移点との関係について、以下に説明する。
上記の工程において、フォトレジスト膜などからなるマスク層の表面を、熱処理により光学的になめらかな面となる程度に丸くさせるには、熱処理温度をマスク層材料のガラス転移点よりも高くすることが好ましい。
例えば、熱処理温度をガラス転移温度よりも40℃以上高く設定することで、1時間以内にマスク材料を丸く変形させることができるので、高効率の製造を行うことができる。
さらには、ドライエッチングなどの製法によりマスクの形状を光学レンズに形成しようとする場合には、上述したように熱処理後のマスク層材料が変質していないことが必要であることから、熱処理温度をマスク層材料の炭化温度よりも低くするなど、熱処理温度がマスク層材料が変質しない温度であるという条件が必要となる。変質が生じると、マスク材料のエッチングレートが不均一になってしまうので、マスク材料の形状に対応する形状を基板に転写させるときに、形状が乱れてしまうことになる。
例えば、200℃以上の熱処理を行うとマスク材料が変質してしまう(いわゆる焼けつき)を起こしてしまうが、例えば110〜150℃の範囲の熱処理を行うことにより上記の変質を回避することができる。
また、マスク層が形成された状態で基板を保持している間にマスク層が変形してしまうと、プロセスの再現性が容易でなくなるので、マスク層材料のガラス転移点は、保存温度(室温)よりも高いことが好ましい。
さらに、ドライエッチング工程中にマスク層が変形してしまうとプロセスの再現性が容易でなくなるので、マスク層材料のガラス転移点は、加工プロセス温度(室温付近)よりも高いことが好ましい。
ここで、上記の熱処理において、図3(b)および図4(c)に示すように、熱処理前後でのレンズ基板10とマスク層(MSa〜MSd,MSa’〜MSd’)の境界Mの位置は変動しておらず、従って、境界Mの位置は感光性材料であるマスク層を露光する際に用いるフォトマスクにより規定される。
露光用フォトマスクは光学レンズのサイズに対して非常に高精細に制御されて形成されており、従って光学レンズの位置をきわめて高精度な位置に形成することができる。
また、上記のようにして形成される本実施形態に用いられる光学レンズアレイの光学レンズとなる凸部の高さは、マスク層材料(レジスト膜)の膜厚により規定することができ、光学レンズの曲率はマスク層材料(レジスト膜)の径や膜厚などから規定することができる。
従って、従来の配列が可能な光学レンズに比較して、集光性能が高く、NAの高いレンズとすることができる。
また、光学レンズアレイとしては、個々の光学レンズとなる凸部の間隔(ピッチ)が設計上重要となるが、本実施形態においては、図3(b)に示すマスク層(MSa〜MSd)のパターン形成におけるマスク層の間隔(ピッチ)が、そのまま、図4(c)における熱処理後の表面が曲面となったマスク層(MSa’〜MSd’)の間隔(ピッチ)として、さらに図4(d)におけるエッチング処理後に得られる光学レンズとなる凸部(11a,11b,11c,11d)の間隔(ピッチ)として保存される。
即ち、個々の光学レンズの間隔(ピッチ)を露光用フォトマスクにより規定することができ、光学レンズ同士の相互の位置を高精度に制御して形成することができる。
上記のドライエッチング処理において、レンズ基板10と光学レンズとなる凸部(11a,11b,11c,11d)の境界に沿って溝Tが形成されることになる。
以下に、溝Tが形成される原理を簡単に説明する。
熱処理工程において基板とマスク層との境界が移動せず、マスク層材料はその表面積が少なくなるように変形することから、図4(c)に示すように、その断面が略半円形状となる。即ち、マスク層(MSa’,MSb’,MSc’,MSd’)とレンズ基板10の接触位置においては、加工される材質が異なることに加えて、マスク層(MSa’,MSb’,MSc’,MSd’)表面の傾斜角度が最大となる。
このため、ドライエッチング工程において、加工に寄与するプラズマ密度の不連続が生じ、境界M近傍におけるレンズ基板10に対して上記の溝Tが形成されることになる。
上記の本実施形態により作製した光学レンズは、上記の溝Tが形成されているので、光学レンズの位置確認が非常に容易となっている。
上記の本実施形態に係る光結合装置は、レンズ基板上に光学レンズとなる凸部が配列した光学レンズアレイ用いて、発光素子から出射される光を光ファイバーと結合させることができる。これにより、ボールレンズを用いる場合において使用していた凹部および溝が形成された光ファイバー実装基板を用いる必要がなくなって部品点数を減らせることができる。高価な部品である光ファイバー実装基板自体を使用しないことと、部品数を減らすことにより、光結合装置の低コスト化が可能となる。
また、上述の方法により作製された光学レンズアレイは、高NAの光学レンズがレンズ基板上に配列されたものとすることができる。
この場合、高NAの光学レンズであり、ボールレンズのように高い集光特性にて発光素子から出射される光を光ファイバーと結合させて、光の利用効率を高めることが可能である。また、この高NAの光学レンズが集積されているので、クロストークの問題を発生させることなく、狭いピッチにて配列を行うことができる。
また、上述の方法により作製された光学レンズアレイは、レジスト膜であるマスク層の露光現像工程がレンズ基板上における光学レンズの位置を決定する工程となり、光学レンズの配列を高精度に位置決めすることが可能である。
従って、光学レンズと発光素子の配列ピッチを一致させることが容易であり、複数の発光素子や複数の光ファイバーなどに対して、複数の光学レンズを同時に容易かつ高精度に位置合わせすることができる。
また、複数の発光素子や複数の光ファイバーなどを光学的に結合させるにもかかわらず、工程数を増加させないで組立を行うことができることとなる。
また、従来のボールレンズを基板上に形成された孔に配列し、光ファイバーを基板上に形成された溝に配列する方法においては、接着剤の塗布などを行うための作業空間や、ボールレンズなどをクランプするための作業空間が必要であったが、上記の本実施形態の光結合装置においては、レンズ基板上に配列された光学レンズは、レジスト膜のマスク層を用いた露光現像工程を用いて配列されているので、従来必要であった作業空間をもうける必要がなく、より狭いピッチでの配列が可能となる。
上記のように、本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第2実施形態
図5は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第1実施形態に係る光結合装置と同様であるが、光学レンズアレイの形状が異なっている。
同一の発光素子基板20に複数個(図面上4個)のファブリペロー型の半導体レーザ(21a,21b,21c,21d)が設けられた発光素子アレイ2、光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)と他方の面10bに形成された凸部(12a,12b,12c,12d)から構成される複数個(図面上4個)の光学レンズが、各半導体レーザ部(21a,21b,21c,21d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、コア部40の外周部にクラッド部41が設けられ、各半導体レーザ部(21a,21b,21c,21d)に対応するように配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)が、それぞれ所定の位置に配置されている。
レンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)と他方の面10bに形成された凸部(12a,12b,12c,12d)から構成される光学レンズアレイ1の各光学レンズにより、発光素子アレイ2の対応する各半導体レーザ部(21a,21b,21c,21d)から出射された各光Lが対応する光ファイバー(4a,4b,4c,4d)の端面である光入射部に結合される。
上記の光学レンズアレイ1は、図2に示す光学レンズアレイにおいて、レンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)の他に、これに位置合わせをして他方の面10bにさらなる凸部(12a,12b,12c,12d)が形成されている形状である。
第1実施形態に係る光結合装置に用いている光学レンズアレイの光学レンズと同様に高精度に形成されており、かつ、第1実施形態に係る光結合装置に用いている光学レンズアレイの光学レンズよりもさらに集光特性が高められて、高NAとなっている。
本実施形態に係る光学レンズアレイは、上述した第1実施形態に係る光学レンズアレイの形成方法におけるレンズ基板の片面に光学レンズを構成する凸部を形成する工程をレンズ基板に両面に対して2回繰り返すことにより形成することができる。
上記の光学レンズアレイを用いると、光学レンズの焦点距離を第1実施形態に係る光学レンズアレイより近い距離とすることができる。即ち、光学レンズが形成されたレンズ基板と発光素子が形成された発光素子基板との距離、さらには光ファイバーの端面から発光素子基板までの距離を短くすることができる。これにより、光結合装置の厚さ方向を薄くすることができるという利点を有する。
上記のように、本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第3実施形態
図6は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第1実施形態に係る光結合装置と同様であるが、発光素子アレイが発光ダイオード(LED)を複数個配列したものであり、光学レンズアレイにアパーチャーが形成されている光吸収マスクが設けられていることが異なっている。
同一の発光素子基板20に複数個(図面上4個)の発光ダイオード部(22a,22b,22c,22d)が設けられた発光素子アレイ2、複数個(図面上4個)の光学レンズを構成する凸部(11a,11b,11c,11d)が光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに各発光ダイオード部(22a,22b,22c,22d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、コア部40の外周部にクラッド部41が設けられ、各発光ダイオード部(22a,22b,22c,22d)に対応するように配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、発光素子アレイ2の対応する各発光ダイオード部(22a,22b,22c,22d)から出射された各光Lが対応する光ファイバー(4a,4b,4c,4d)の端面である光入射部に結合される。
ここで、光学レンズアレイ1のレンズ基板10には、光通過部分にアパーチャーが形成されている光吸収マスクAMが形成されており、このことを除いて、光学レンズアレイ1は図2に示す光学レンズアレイと同様の形状を有し、高NAかつ高精度な光学レンズアレイであり、第1実施形態において説明した方法により形成可能である。
発光ダイオードを発光素子として用いた場合、発光素子自体がそれら発光素子を形成している発光素子基板の主面の法線方向に光が出射される特性を有していることから、フォトマスクを用いた露光現像工程を用いて形成されているので、それらの配列ピッチを一致させることが容易であり、組立工程は素子の個数が多くても工数を増加させないで組立を行うことができるという上記第1実施形態の効果に加えて、発光素子アレイが板状の部品であり、複数の光学レンズはフォトマスクを用いた露光現像工程を用いて形成されているので、光学レンズが形成されたレンズ基板と発光素子が形成されている発光素子基板との位置合わせはそれぞれの基板を平行に配置することで、ほぼ光学的な平行度をあわせることができるという効果を得ることができる。
また、発光ダイオードは、発光素子基板内において2次元の配列を行うことが可能であるので、上記第1の実施形態の場合に比較して、小型化、ファイバー数の増加(転送データの向上)などが容易に行えることとなる。
また、従来の光学レンズが複数配置された光学レンズアレイを用いた方法において、発光ダイオードを光源とする場合には、発光ダイオードは出射される光の広がり角が広かったために、集光特性がよくないことによる効率の低下、クロス
トークの増加が危惧されることからマルチ配列が困難であったが、本実施形態の光結合装置においては、光学レンズの集光特性が高い(NAが高い)ために、光の利用効率を高めた上で、比較的狭いピッチでの配列を可能にすることが可能となった。
また、第1実施形態の光結合装置においては、発光素子としてファブリペロー型の半導体レーザを複数個配列した発光素子アレイが用いられているが、この場合と比較して、本実施形態の発光ダイオードを複数個配列した発光素子アレイを用いる場合は、発光素子アレイの作製コストが低く、また、製造時の歩留まりも高いので、一般家庭用の光結合装置に適している。
本実施形態の光結合装置においては、光学レンズアレイを構成するレンズ基板にアパーチャーが形成されている光吸収マスクが形成されており、部品点数の低減および実装工数の低減を達成しつつ、発光ダイオードから出射した光が光ファイバーに入射するまでの間の光路中にアパーチャーが形成されている光吸収マスクを配置することにより、近接する光ファイバーの信号のクロストークをより低減させることができる。
上記のように、本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第4実施形態
図7は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第3実施形態に係る光結合装置と同様であるが、発光素子アレイが面発光の半導体レーザを複数個配列したものであることが異なっている。
同一の発光素子基板20に複数個(図面上4個)の面発光の半導体レーザ部(23a,23b,23c,23d)が設けられた発光素子アレイ2、複数個(図面上4個)の光学レンズを構成する凸部(11a,11b,11c,11d)が光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに各面発光の半導体レーザ部(23a,23b,23c,23d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、コア部40の外周部にクラッド部41が設けられ、各面発光の半導体レーザ部(23a,23b,23c,23d)に対応するように配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、発光素子アレイ2の対応する各面発光の半導体レーザ部(23a,23b,23c,23d)から出射された各光Lが対応する光ファイバー(4a,4b,4c,4d)の端面である光入射部に結合される。
ここで、光学レンズアレイ1のレンズ基板10には、第3実施形態に係る光学レンズアレイと同様に、アパーチャーが形成されている光吸収マスクAMが形成されている。
本実施形態に係る光結合装置によれば、第3実施形態の光結合装置と同様の効果を得ることが可能であり、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第5実施形態
図8は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第1実施形態に係る光結合装置と同様であるが、光出射側は光ファイバーとなり、光入射側がフォトダイオードを複数個配列した受光素子アレイとなっていることが異なっている。
コア部40の外周部にクラッド部41が設けられて配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)、複数個(図面上4個)の光学レンズを構成する凸部(11a,11b,11c,11d)が光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、同一の受光素子基板50に複数個(図面上4個)のフォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)が各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して設けられた受光素子アレイ5が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、対応する光ファイバー(4a,4b,4c,4d)から出射された各光Lが受光素子アレイ5の対応する各フォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)である光入射部に結合され、各光ファイバーを導波してきた光量の時間的変化(信号)は、対応する各フォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)により電気信号に変換される。
ここで、光学レンズアレイ1は図2に示す光学レンズアレイと同様の形状を有し、高NAかつ高精度な光学レンズアレイであり、第1実施形態において説明した方法により形成可能である。
上記の本実施形態に係る光結合装置は、レンズ基板上に光学レンズとなる凸部が配列した光学レンズアレイ用いて、光ファイバーから出射される光を受光素子と結合させることができる。これにより、ボールレンズを用いる場合において使用していた凹部および溝が形成された光ファイバー実装基板を用いる必要がなくなって部品点数を減らせることができる。高価な部品である光ファイバー実装基板自体を使用しないことと、部品数を減らすことにより、光結合装置の低コスト化が可能となる。
また、本実施形態に係る光学レンズアレイは、高NAの光学レンズがレンズ基板上に配列されたものとすることができる。
この場合、高NAの光学レンズであり、ボールレンズのように高い集光特性にて光ファイバーから出射される光を受光素子と結合させて、光の利用効率を高めることが可能である。また、この高NAの光学レンズが集積されているので、クロストークの問題を発生させることなく、狭いピッチにて配列を行うことができる。
また、上述の方法により作製された光学レンズアレイは、レジスト膜であるマスク層の露光現像工程がレンズ基板上における光学レンズの位置を決定する工程となり、光学レンズの配列を高精度に位置決めすることが可能である。
従って、光学レンズと受光素子の配列ピッチを一致させることが容易であり、複数の受光素子や複数の光ファイバーなどに対して、複数の光学レンズを同時に容易かつ高精度に位置合わせすることができる。
また、複数の受光素子や複数の光ファイバーなどを光学的に結合させるにもかかわらず、工程数を増加させないで組立を行うことができることとなる。
また、受光素子アレイが板状の部品であり、複数の光学レンズはフォトマスクを用いた露光現像工程を用いて形成されているので、光学レンズが形成されたレンズ基板と受光素子が形成されている受光素子基板との位置合わせはそれぞれの基板を平行に配置することで、ほぼ光学的な平行度をあわせることができるという効果を得ることができる。
また、従来のボールレンズを基板上に形成された孔に配列し、光ファイバーを基板上に形成された溝に配列する方法においては、接着剤の塗布などを行うための作業空間や、ボールレンズなどをクランプするための作業空間が必要であったが、上記の本実施形態の光結合装置においては、レンズ基板上に配列された光学レンズは、レジスト膜のマスク層を用いた露光現像工程を用いて配列されているので、従来必要であった作業空間をもうける必要がなく、より狭いピッチでの配列が可能となる。
上記のように、本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第6実施形態
図9は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第5実施形態に係る光結合装置と同様であるが、光学レンズアレイの形状が異なっている。
コア部40の外周部にクラッド部41が設けられて配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)、光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)と他方の面10bに形成された凸部(12a,12b,12c,12d)から構成される複数個(図面上4個)の光学レンズが、各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、同一の受光素子基板50に複数個(図面上4個)のフォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)が各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して設けられた受光素子アレイ5が、それぞれ所定の位置に配置されている。
レンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)と他方の面10bに形成された凸部(12a,12b,12c,12d)から構成される光学レンズアレイ1の各光学レンズにより、光ファイバー(4a,4b,4c,4d)から出射された各光Lが受光素子アレイ5の対応する各フォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)である光入射部に結合される。
上記の光学レンズアレイ1は、第2実施形態に係る光学レンズアレイと同様の形状であって、第5実施形態に係る光学レンズアレイにおいて、レンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)の他に、これに位置合わせをして他方の面10bにさらなる凸部(12a,12b,12c,12d)が形成されている形状であり、第5実施形態に係る光学レンズアレイと同様に高精度に形成されており、かつ、第5実施形態に係る光学レンズアレイの光学レンズよりもらに集光特性が高められて、高NAとなっている。
本実施形態に係る光学レンズアレイは、第2実施形態に係る光学レンズアレイと同様に、レンズ基板の片面に光学レンズを構成する凸部を形成する工程をレンズ基板に両面に対して2回繰り返すことにより形成することができる。
上記の光学レンズアレイを用いると、光学レンズの焦点距離を第5実施形態に係る光学レンズアレイより近い距離とすることができる。即ち、光学レンズが形成されたレンズ基板と受光素子が形成された受光素子基板との距離、さらには光ファイバーの端面から受光素子基板までの距離を短くすることができる。これにより、光結合装置の厚さ方向を薄くすることができるという利点を有する。
上記のように、本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第7実施形態
図10は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第5実施形態に係る光結合装置と同様であるが、光学レンズアレイにアパーチャーが形成されている光吸収マスクが設けられていることが異なっている。
コア部40の外周部にクラッド部41が設けられて配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)、複数個(図面上4個)の光学レンズを構成する凸部(11a,11b,11c,11d)が光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、同一の受光素子基板50に複数個(図面上4個)のフォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)が各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して設けられた受光素子アレイ5が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、光ファイバー(4a,4b,4c,4d)から出射された各光Lが受光素子アレイ5の対応する各フォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)である光入射部に結合され、各光ファイバーを導波してきた光量の時間的変化(信号)は、対応する各フォトダイオード部(51a,51b,51c,51d)により電気信号に変換される。
ここで、光学レンズアレイ1のレンズ基板10には、光通過部分にアパーチャーが形成されている光吸収マスクAMが形成されている。
本実施形態の光結合装置においては、光学レンズアレイを構成するレンズ基板にアパーチャーが形成されている光吸収マスクが形成されており、部品点数の低減および実装工数の低減を達成しつつ、光ファイバーから出射した光が受光素子に入射するまでの間の光路中にアパーチャーが形成されている光吸収マスクを配置することにより、近接する光ファイバーの信号のクロストークをより低減させることができる。
本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第8実施形態
図11は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第1実施形態に係る光結合装置と同様であるが、光ファイバーとして、光出射側となる光ファイバーと、光入射側となる光ファイバーとが配列されており、光出射側となる光ファイバーに対しては受光素子が、光入射側となる光ファイバーに対しては発光素子が、同一の素子基板上に配列して形成されていることが異なる。
コア部40の外周部にクラッド部41が設けられて配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)、複数個(図面上4個)の光学レンズを構成する凸部(11a,11b,11c,11d)が光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、同一の素子基板60に複数個(図面上2個)の発光ダイオード部(61a,61c)と複数個(図面上2個)のフォトダイオード部(62b,62d)が各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して設けられた発光受光素子アレイ6が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、発光受光素子アレイ6の対応する各発光ダイオード部(61a,61c)から出射された各光Lが対応する光ファイバー(4a,4c)の端面である光入射部に結合されるとともに、対応する光ファイバー(4b,4d)から出射された各光Lが発光受光素子アレイ6の対応する各フォトダイオード部(62b,62d)である光入射部に結合され、各光ファイバーを導波してきた光量の時間的変化(信号)は、対応する各フォトダイオード部(62b,62d)により電気信号に変換される。
ここで、光学レンズアレイ1は図2に示す光学レンズアレイと同様の形状を有し、高NAかつ高精度な光学レンズアレイであり、第1実施形態において説明した方法により形成可能である。
上記の本実施形態に係る光結合装置は、レンズ基板上に光学レンズとなる凸部が配列した光学レンズアレイ用いて、発光ダイオードから出射される光を光ファイバーと結合させ、かつ、光ファイバーから出射される光をフォトダイオードと結合させることができる。これにより、ボールレンズを用いる場合において使用していた凹部および溝が形成された光ファイバー実装基板を用いる必要がなくなって部品点数を減らせることができる。高価な部品である光ファイバー実装基板自体を使用しないことと、部品数を減らすことにより、光結合装置の低コスト化が可能となる。
また、本実施形態に係る光学レンズアレイは、高NAの光学レンズがレンズ基板上に配列されたものとすることができる。
この場合、高NAの光学レンズであり、ボールレンズのように高い集光特性にて、発光素子から出射される光を光ファイバーと結合させあるいは、光ファイバーから出射される光を受光素子と結合させて、光の利用効率を高めることが可能である。また、この高NAの光学レンズが集積されているので、クロストークの問題を発生させることなく、狭いピッチにて配列を行うことができる。
また、上述の方法により作製された光学レンズアレイは、レジスト膜であるマスク層の露光現像工程がレンズ基板上における光学レンズの位置を決定する工程となり、光学レンズの配列を高精度に位置決めすることが可能である。
従って、光学レンズと発光素子および受光素子の配列ピッチを一致させることが容易であり、複数の発光素子および受光素子や複数の光ファイバーなどに対して、複数の光学レンズを同時に容易かつ高精度に位置合わせすることができる。
また、複数の発光素子および受光素子や複数の光ファイバーなどを光学的に結合させるにもかかわらず、工程数を増加させないで組立を行うことができることとなる。
また、発光素子として発光ダイオードを用い、受光素子としてフォトダイオードを用いおり、発光素子自体がそれら素子基板の主面の法線方向に光が出射される特性を有しており、受光素子は基板の主面の法線方向からの光に対して優れた感度の受光素子とすることが容易であり、そしてさらには、フォトマスクを用いた露光現像工程を用いて形成されていることからそれらの配列ピッチを制御することが容易であるので、組立工程は素子の個数が多くても工数を増加させないで組立を行うことができることとなる効果に加えて、発光受光素子アレイが板状の部品であり、複数の光学レンズはフォトマスクを用いた露光現像工程を用いて形成されているので、光学レンズが形成されたレンズ基板と発光素子および受光素子が形成されている素子基板との位置合わせはそれぞれの基板を平行に配置することで、ほぼ光学的な平行度をあわせることができる。
また、従来のボールレンズを基板上に形成された孔に配列し、光ファイバーを基板上に形成された溝に配列する方法においては、接着剤の塗布などを行うための作業空間や、ボールレンズなどをクランプするための作業空間が必要であったが、上記の本実施形態の光結合装置においては、レンズ基板上に配列された光学レンズは、レジスト膜のマスク層を用いた露光現像工程を用いて配列されているので、従来必要であった作業空間をもうける必要がなく、より狭いピッチでの配列が可能となる。
上記のように、本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第9実施形態
図12は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第8実施形態に係る光結合装置と同様であるが、光学レンズアレイの形状が異なっている。
コア部40の外周部にクラッド部41が設けられて配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)、光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)と他方の面10bに形成された凸部(12a,12b,12c,12d)から構成される複数個(図面上4個)の光学レンズが、各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、同一の素子基板60に複数個(図面上2個)の発光ダイオード部(61a,61c)と複数個(図面上2個)のフォトダイオード部(62b,62d)が各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して設けられた発光受光素子アレイ6が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、発光受光素子アレイ6の対応する各発光ダイオード部(61a,61c)から出射された各光Lが対応する光ファイバー(4a,4c)の端面である光入射部に結合されるとともに、対応する光ファイバー(4b,4d)から出射された各光Lが発光受光素子アレイ6の対応する各フォトダイオード部(62b,62d)である光入射部に結合され、各光ファイバーを導波してきた光量の時間的変化(信号)は、対応する各フォトダイオード部(62b,62d)により電気信号に変換される。
上記の光学レンズアレイ1は、第2実施形態に係る光学レンズアレイと同様の形状であって、第8実施形態に係る光学レンズアレイにおいて、レンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)の他に、これに位置合わせをして他方の面10bにさらなる凸部(12a,12b,12c,12d)が形成されている形状であり、第8実施形態に係る光学レンズアレイと同様に高精度に形成されており、かつ、第8実施形態に係る光学レンズアレイの光学レンズよりもらに集光特性が高められて、高NAとなっている。
本実施形態に係る光学レンズアレイは、第2実施形態に係る光学レンズアレイと同様に、レンズ基板の片面に光学レンズを構成する凸部を形成する工程をレンズ基板に両面に対して2回繰り返すことにより形成することができる。
上記の光学レンズアレイを用いると、光学レンズの焦点距離を第8実施形態に係る光学レンズアレイより近い距離とすることができる。即ち、光学レンズが形成されたレンズ基板と発光素子および受光素子が形成された素子基板との距離、さらには光ファイバーの端面から素子基板までの距離を短くすることができる。これにより、光結合装置の厚さ方向を薄くすることができるという利点を有する。
上記のように、本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第10実施形態
図13は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
実質的に第8実施形態に係る光結合装置と同様であるが、光学レンズアレイにアパーチャーが形成されている光吸収マスクが設けられていることが異なっている。
コア部40の外周部にクラッド部41が設けられて配列された複数本(図面上4本)の光ファイバー(4a,4b,4c,4d)、光学材料よりなるレンズ基板10の一方の面10aに形成された凸部(11a,11b,11c,11d)と他方の面10bに形成された凸部(12a,12b,12c,12d)から構成される複数個(図面上4個)の光学レンズが、各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して形成された光学レンズアレイ1、および、同一の素子基板60に複数個(図面上2個)の発光ダイオード部(61a,61c)と複数個(図面上2個)のフォトダイオード部(62b,62d)が各光ファイバー(4a,4b,4c,4d)に対応するように配列して設けられた発光受光素子アレイ6が、それぞれ所定の位置に配置されている。
光学レンズアレイ1の各凸部(11a,11b,11c,11d)は光学レンズとして機能し、発光受光素子アレイ6の対応する各発光ダイオード部(61a,61c)から出射された各光Lが対応する光ファイバー(4a,4c)の端面である光入射部に結合されるとともに、対応する光ファイバー(4b,4d)から出射された各光Lが発光受光素子アレイ6の対応する各フォトダイオード部(62b,62d)である光入射部に結合され、各光ファイバーを導波してきた光量の時間的変化(信号)は、対応する各フォトダイオード部(62b,62d)により電気信号に変換される。
ここで、光学レンズアレイ1のレンズ基板10には、アパーチャーが形成されている光吸収マスクAMが形成されている。
本実施形態の光結合装置においては、光学レンズアレイを構成するレンズ基板にアパーチャーが形成されている光吸収マスクが形成されており、部品点数の低減および実装工数の低減を達成しつつ、光ファイバーから出射した光が受光素子に入射するまでの間の光路中にアパーチャーが形成されている光吸収マスクを配置することにより、近接する光ファイバーの信号のクロストークをより低減させることができる。
本実施形態に係る光結合装置によれば、光学レンズアレイを用いることで、光結合装置の部品数を減らしてコストの抑制が可能である。
特に、光学レンズアレイとしてレンズ基板上に、所定パターンのマスク層を形成し、熱処理により表面積が小さくなるように変形させ、マスク層とレンズ基板をエッチングにより同時に除去する方法で形成した高NAの光学レンズアレイを用いているので、光の利用効率を高めることが可能である。
第11実施形態
図14、図15および図16は、本実施形態に係る光ファイバーの配列を説明する模式図である。
従来の光学レンズの配列は、クロストークおよび光学レンズのNAなどの制限により、その光学特性および組立のしやすさなどの特性から、光ファイバーの配列ピッチが決定されてきたが、上記の第1〜第10実施形態に係る光結合装置においては、発光素子、受光素子、あるいは発光受光素子はフォトマスクを用いた露光・現像工程により作製でき、一方、光学レンズアレイもフォトマスクを用いた露光・現像工程により作製できる。
このことから、光ファイバーの配列のしやすさも光結合装置の組立てを簡単にすることができ、重要となる。光ファイバーの配列がしやすければ、結果的に光結合装置の組立コストを低減することができることになる。
図14は光結合装置において光ファイバーを直線状に配列する構成を示す。
配列される光ファイバー4は、それぞれコア部40の外周部にクラッド部41が設けられている。
光ファイバーは、仕様が同じであれば外径が等しいので、図14に示すように、直線上に配置することにより、光ファイバーの光が出射する部分であるコア部40を規則的に配置することができ、光学レンズの配置および発光素子、受光素子および発光受光素子の配置を規則的にかつ容易に配置することができる。
また、光ファイバーの配置は直線上に配置させることに加えて、その外径が互いに接するように配置させることにより、光ファイバーの光が出射する部分であるコア部40を規則的に配置することができ、光学レンズの配置および発光受光素子の配置をさらに規則的にかつ容易に配置することができる。
また、図15および図16は、光結合装置において光ファイバーを2次元に配列する構成を示す。
第3および第4実施形態において発光素子が発光ダイオードや面発光型の半導体レーザである場合、第5〜第7実施形態においてフォトダイオードに光結合する場合や、第8〜第10実施形態において発光ダイオードや面発光型の半導体レーザとフォトダイオードを有する発光受光素子アレイに光結合する場合など、素子を2次元の配列にすることが容易である場合に、光ファイバーを2次元に配列することが可能である。
即ち、図14に示した光ファイバーの配置を2次元に展開したものであり、このように複数の直線状の配列とすることにより、光ファイバーの光が出射する部分であるコア部40を規則的に配置することができ、光学レンズの配置および発光受光素子の配置を規則的にかつ容易に配置することができることに加えて、配列密度を高めることができる。
以上、本発明を11実施形態により説明したが、本発明はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。
例えば、上記の光学レンズを構成する材料や、マスク層の材料も上記に限定されない。特にマスク層材料としては、熱処理により、基板との境界が動くことなく、表面が丸く加工される材料であれば、本発明において用いることが可能である。
また、第8〜第10実施形態においては、発光受光素子アレイの発光素子を発光ダイオードとして説明しているが、面発光型の半導体レーザなど、その他の発光素子に適用することも可能である。
さらに、光出射側と光入射側の部材をともに光ファイバーとして適用することも可能である。
その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことが可能である。
本発明は、光出射部材から出射された光を光学レンズにより光入射部材に結合させる光結合装置に利用できる。
図1は、本実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図2(a)は、図1の光結合装置における光学レンズアレイの平面図であり、図2(b)は図2(a)中のA−A’における断面図であり、図2(c)は図2(b)中のB部の拡大断面図である。 図3は実施形態に係る光学レンズの製造方法の製造工程を示す断面図であり、(a)はマスク層の形成工程まで、(b)はマスク層のパターン加工工程までを示す。 図4は図3の続きの工程を示し、(c)は熱処理工程まで、(d)は基板のレンズ形状の加工工程までを示す。 図5は、第2実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図6は、第3実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図7は、第4実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図8は、第5実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図9は、第6実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図10は、第7実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図11は、第8実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図12は、第9実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図13は、第10実施形態に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図14は、第11実施形態に係る光ファイバーの配列を説明する模式図である。 図15は、第11実施形態に係る光ファイバーの配列を説明する模式図である。 図16は、第11実施形態に係る光ファイバーの配列を説明する模式図である。 図17は、第1従来例に係る光結合装置の構成を示す斜視図である。 図18は、第2従来例に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図19は、第3従来例に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図20は、第4従来例に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。 図21は、第5従来例に係る光結合装置の概略構成を示す模式図である。
符号の説明
1…光学レンズアレイ、1a…光学レンズ、2…発光素子アレイ、2a…発光素子、4a,4b,4c,4d,4…光ファイバー、5…受光素子アレイ、5a…受光素子、6…発光受光素子アレイ、10…レンズ基板、10a…一方の面、10b…他方の面、11a,11b,11c,11d,12a,12b,12c,12d…凸部、20…発光素子基板、21a,21b,21c,21d…半導体レーザ部、22a,22b,22c,22d,22…発光ダイオード部、23a,23b,23c,23d…面発光の半導体レーザ部、40…コア部、41…クラッド部、50…受光素子基板、51a,51b,51c,51d,51…フォトダイオード部、60…発光受光素子基板、61a,61c…発光ダイオード部、62b,62d…フォトダイオード部、AM…アパーチャーが形成されている光吸収マスク、MS,MSa,MSb,MSc,MSd,MSa’,MSb’,MSc’,MSd’…マスク層、T…溝、L…光、LW …全光、LR …反射光、M…境界、100…光ファイバー実装基板、101…レンズ用凹部、102…光ファイバー用溝、103…ボールレンズ、104…光学素子基板、105…光学素子面

Claims (10)

  1. 配列された複数の光出射部から光を出射する光出射部材と、
    複数の光入射部を有し、上記光出射部に対応するように配列された光入射部材と、
    光学材料よりなるレンズ基板上に、所定の光学レンズ部のパターンを有する複数個の光学レンズ部の形状に対応する感光性材料よりなる複数個のマスク層を形成し、上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させ、上記各マスク層と上記レンズ基板を上記マスク層と上記レンズ基板の選択比が同等であるプラズマエッチングにより同時に除去することで、上記各マスク層の形状を上記レンズ基板に転写し、複数個の上記光学レンズ部が上記レンズ基板に上記光出射部に対応するように配列して形成され、上記各光学レンズ部と上記レンズ基板との境界に沿って上記各光学レンズ部の位置確認をする溝が形成されている光学レンズアレイと
    を有し、
    上記光出射部材は、光半導体レーザーであり、
    上記光入射部材は、光ファイバーであり、
    上記光学レンズアレイにより、上記光出射部材の各光出射部から出射された光を対応する上記光入射部材の各光入射部に結合させる
    光結合装置。
  2. 上記光学レンズアレイの上記各光学レンズ部は、上記光出射部の方向に向けて上記レンズ基板に対して凸状に形成された凸レンズである
    請求項1に記載の光結合装置。
  3. 上記光学レンズアレイは、上記マスク層を露光することにより上記光学レンズの位置が決定し、上記光学レンズと上記光出射部との配列ピッチを一致させる光学レンズアレイである
    請求項1に記載の光結合装置。
  4. 上記光学レンズアレイは、熱処理を行うことにより上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて形成した光学レンズアレイである
    請求項1に記載の光結合装置。
  5. 上記光学レンズアレイは、上記マスク層の材料のガラス転移温度よりも高い温度の熱処理により上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて得た光学レンズアレイである
    請求項4に記載の光結合装置。
  6. 上記光学レンズアレイは、上記マスク層の材料の炭化温度よりも低い温度の熱処理により上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて得た光学レンズアレイである
    請求項に記載の光結合装置。
  7. 上記光学レンズアレイは、上記マスク層の材料の室温よりも高い温度の熱処理により上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させて得た光学レンズアレイである
    請求項に記載の光結合装置。
  8. 上記光入射部材である上記光ファイバーの配列は、当該光ファイバーの外径が互いに接し、かつ直線状の配列であり、
    上記出射部材および上記光学レンズ部の配列は、それぞれ上記光ファイバーの配列と一致する直線状の配列である
    請求項1に記載の光結合装置。
  9. 上記光学レンズアレイの上記レンズ基板に、上記光ファイバーに入射する信号のクロストークを低減させるアパーチャーが形成されている光吸収マスクが設けられている
    請求項1に記載の光結合装置。
  10. 光学材料よりなるレンズ基板上に、所定の光学レンズ部のパターンを有する複数個の光学レンズ部の形状に対応する感光性材料よりなる複数個のマスク層を形成するマスク層形成工程と、
    上記各マスク層の形状を表面積が小さくなるように変形させるマスク層変形工程と、
    上記各マスク層と上記レンズ基板を上記マスク層と上記レンズ基板の選択比が同等であるプラズマエッチングにより同時に除去することにより、上記各マスク層の形状を上記レンズ基板に転写し、複数個の上記光学レンズ部を上記レンズ基板に上記光出射部に対応するように配列して形成する光学レンズ部形成工程と
    を含み、
    上記光学レンズ部形成工程において、上記マスク層と上記レンズ基板との境界の近傍における上記マスク層のエッチングに寄与するプラズマ密度と上記レンズ基板のエッチングに寄与するプラズマ密度とを不連続にし、上記各マスク層と上記レンズ基板をエッチングにより除去することにより、複数個の上記各光学レンズ部と上記レンズ基板との境界に沿って、上記各光学レンズ部の位置確認をする溝を形成する
    光学レンズアレイの製造方法。
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