JP4069624B2 - 走査電子顕微鏡 - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、電子顕微鏡に係り、特に半導体の観察,検査或いは測定に好適な走査電子顕微鏡に関するものである。
背景技術
半導体デバイスの検査/観察を行うのに従来から走査電子顕微鏡が用いられている。この走査電子顕微鏡の中には試料で得られた電子をエネルギー弁別し、弁別された電子に基づいて電位コントラスト画像を作成し、半導体デバイスの配線の欠陥を検査する電子ビームテスタがある。特開平10−313027号公報には電子ビームテスタと、その電子ビームテスタを用いた配線の欠陥検出方法が開示されている。
上記公報には、試料を帯電させ当該帯電領域における帯電の程度を確認することによって、試料の特定部位が電気的に分離されているか否かの判定を行う技術が開示されている。
発明の開示
試料上の特定部材(配線等)が電気的に他部材と分離しているならば、上記帯電によって、その特定部材に電荷が蓄積される。一方、特定部材が電気的に接地されているならば、電荷は蓄積されない。この帯電の状態を見ることによって、例えば配線が断線しているか否かが判断できる。
上記文献はこのように試料表面に積極的に電荷を与え、エネルギーフィルタを備えた荷電粒子線装置で、電位コントラストを確認することによって、試料表面に形成された配線等の断線や欠陥を検査するものであるが以下のような問題を有している。
走査電子顕微鏡に用いられるエネルギーフィルタは、一般的にメッシュ状の電極に或る負の電圧を印加することによって、その印加される電圧より高い加速電圧を持つ電子を選択的に検出する。しかしメッシュ状の電極は物理的な大きさを持っているので、試料で発生/反射する二次電子/反射電子の中には、このメッシュ状の電極に衝突する電子がある。これらの電子は、試料の情報を持っているのにも関わらず、検出されることなく失われてしまう。
本発明はこのような問題を解決しようとするものであり、エネルギーフィルタを備えた走査電子顕微鏡において、メッシュ状の電極に衝突し、失われてしまう二次電子、及び/または反射電子を積極的に活用することを目的とするものである。
本発明では、上記目的を達成するために、電子源と、当該電子源から放出される一次電子線を収束するための収束レンズと、当該収束レンズによって収束された前記一次電子線の前記試料への照射に起因して得られる電子をエネルギーフィルタリングする電界を形成するための多孔電極と、当該多孔電極を通過した電子を検出する第1の電子検出器を備えた走査電子顕微鏡において、前記多孔電極より前記試料側に配置される多孔状の構造体と、当該多孔状の構造体より前記試料側に、前記一次電子線の軸外に向かって電子を偏向する偏向器、及び当該偏向器によって偏向される電子を検出する第2の電子検出器を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡を提供するものである。
多孔状の構造体に衝突した二次電子や反射電子は、その衝突に伴って二次電子を発生する。本発明によれば第2の電子検出器によって、その二次電子を検出することで、これまで検出することのできなかったエネルギーフィルタに衝突する電子を検査や測定に用いることが可能になる。
そして本発明は、この第2の電子検出器で検出される二次電子に基づいて、これまで実施できなかった種々の観察,検査或いは測定を行うことを可能とするものである。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の理解を助けるために図面を用いて本発明の実施例を説明する。
走査電子顕微鏡での半導体製造プロセス内のウエハの加工形状等を観察する場合、電子照射でウエハ内の絶縁物が不安定な負帯電になることを防ぐためには、2kV以下の低加速電圧で観察することが望ましい。低加速電圧の選択する理由は電子を物質に照射したときに発生する二次電子発生効率(δ)に関係する。
二次電子発生効率(δ)は(二次電子量)/(入射電子量)で定義されている。第1図に二次電子発生効率(δ)と加速電圧の関係を示した。二次電子発生効率(δ)が1.0になる加速電圧を選択すると、入る電子(入射電子)と出る電子(二次電子)が等しいことから、例え絶縁物であっても帯電は起こらない。このδが1.0になる加速電圧は、物質によって異なるが、1〜2kVの加速電圧範囲にある。
二次電子発生効率(δ)が1.0以下になる高加速電圧領域(一般の走査形電子顕微鏡の加速電圧は5kV〜30kVでこの領域である)では、入る電子の方が多いため、負の帯電が起こる。試料が負に帯電すると入射電子は負の帯電が作る電界で減速される。減速により入射電子の等価的な加速電圧は低下する。
この負の帯電は等価的な加速電圧の二次電子発生効率(δ)が1.0になるまで進行する。例えば、10kVの加速電圧であると試料の負帯電が8kV以上にならないと、等価的な加速電圧の二次電子発生効率(δ)が1.0にならない。このような大きな負の帯電が起こると、試料内での放電や負帯電の作る電界による入射電子の異常偏向が発生し、正しい観察が不可能になる。
一方、二次電子発生効率(δ)が1.0を超える加速電圧領域(低加速電圧)では、二次電子放出(出る電子)が勝るため絶縁物の表面は正に帯電する。正の帯電が作る電界は一次電子を加速するが、正の帯電の作る電界は二次電子を引き戻す作用を持つ。二次電子のエネルギーは数eVと小さいため、試料が数Vに正帯電すると二次電子は引き戻される。すなわち、二次電子が引き戻される事で等価的に二次電子発生効率(δ)が1.0になる正の帯電で停止し、安定する。
この正の帯電は数Vで、しかも安定しているため走査像の観察に支障はない。そこで、一般に絶縁物が含まれている半導体のウエハの観察には、観察対象となる絶縁物の二次電子発生効率(δ)が1.0を超える500Vから1000Vの低加速電圧を選択する。絶縁物を含む半導体ウエハは、このような条件で観察することが望ましい。
ところが、非常に微細化された半導体の加工物を観察する上での課題の一つに深い(アスペクト比の高い)コンタクトホールの観察がある。図2はコンタクトホールの断面構造である。このコンタクトホール102は導体基板103と絶縁物101の上面に作られる配線(図示せず)との電気的接続をとる層間のコンタクト配線を形成するためのものである。観察の目的は絶縁物101をエッチングしたコンタクトホール102の開口の確認である。
コンタクトホールの底部に絶縁物が残り、導体の基板103が露出していないとここに金属を埋めても(デポジション)、導体の基板103との接続ができない接続不良となる。このためコンタクトホール102の底を観察し、基板103が露出していることを走査電子顕微鏡で観察できることが要求される。
ところが、図示するように一次電子100の照射によりコンタクトホール102の底で発生した二次電子104の大部分はコンタクトホール102の壁に衝突し、消滅してしまう。上方に向かった一部分の二次電子104aのみがコンタクトホール102を脱出する。コンタクトホールが浅い(アスペクト比<1〜2)の場合には、かなりの部分の二次電子がコンタクトホール102を脱出するため、観察可能であった。しかし、最新の半導体素子のように微細化が進みアスペクト比が3を超えるようになるとコンタクトホール102の底を観察することが不可能になった。
第3図は同様に走査電子顕微鏡で判定することが困難な例である。第2図のコンタクトホールに金属(例えば銅)を埋めて、導体基板103と上部配線(図示せず)を接続するコンタクト配線105,106を形成した後の状態である。コンタクト配線105は正常に導体基板103と電気的な接続が得られている。コンタクト配線106はホールの底に絶縁膜107が残っているために、外見上は同一であるが、電気的な接続が得られていない。コンタクト配線106を上方から走査形電子顕微鏡装置で観察した場合には、コンタクト配線105と何ら外見の変化がなく、接続不良になっていることを検出することは困難である。
前述の問題は、▲1▼絶縁物表面に正の帯電を与える観察条件とする、▲2▼二次電子のエネルギー差を分離検出するエネルギーフィルタリングを行うこと、及び▲3▼当該エネルギーフィルタリングの分離エネルギーのしきい値を適正に設定する、ことによって解決できる。
▲1▼の「正の帯電を与える観察条件」は以下の通りである。
先ず、一つとして、図2の高アスペクトのホール観察で、δ>1.0になる加速電圧を選択する。先に説明したように、この加速電圧の選択により、第4図に示すように絶縁物101の表面に正の帯電108を与えことができる。
更に、正の電荷を絶縁物101の表面に与えるには、表面から放出された二次電子が絶縁物101の表面の正帯電が作る電界で引き戻されることを抑制する電界(逆電界)を試料表面に与えることで可能になる。第5図のように試料(絶縁物)97に対面して対面電極99を設け、これに正の電圧(制御電圧)98を印加する。この結果、絶縁物表面に二次電子を制御電極99の方に引き込む電界が作られ、正の帯電が作る電界により二次電子を引き戻す作用が抑制されるので正の帯電107で安定する。
なお、第2図のようなコンタクトホール102の底部を観察するためには、加速電圧の選択による帯電だけでは不十分である。加速電圧の選択による帯電では数Vの帯電状態を作るに留まり、コンタクトホール102内の二次電子を引き出すには不十分だからである。高アスペクトのコンタクトホール観察には、さらに高い正の帯電を与える必要がある。
そのために前述した対面電極99に相当する部材を設け、より高い正の帯電を形成する。この対面電極99による帯電法によると数10Vの帯電をも作ることができる。第4図における導体基板103と絶縁物101の表面との間に、例えば10Vの帯電が作られると、100kV/cm(絶縁物101の厚さを1μmと仮定)もの強い電界が形成され、コンタクトホール102の底で作られた二次電子104は第4図に示すように電界で集束されて、コンタクトホール102の開口から外に出ることができる。
1の走査電子顕微鏡で、コンタクト配線105,106の観察、及びコンタクトホール102の底の両方の観察を行うためには、上記のように二次電子発生効率δが1以上となる加速電圧20eV以上2keV以下の設定を可能とし、更に対面電極99に相当する部材を設けることが望ましい。
次に▲2▼の二次電子のエネルギー差を分離検出するエネルギーフィルタリングについて説明する。エネルギーフィルタは、一般的にメッシュ状の電極を有する。走査電子顕微鏡のように電子を検出する装置の場合、メッシュ状電極に負電圧が印加されるか、或いはメッシュ状電極と他部材との間で、電子検出器方法に向かう二次電子に対する減速電界を形成することで、或る一定以上のエネルギーを持つ二次電子を選択的に通過させ、検出する。
本発明によれば、このメッシュ状電極に印加する負電圧、或いは減速電界を適正に設定することによって、コンタクト配線105と106の良否を適確に判定することができる。なお、本実施例ではエネルギーフィルタリングをメッシュ状の電極を用いて行っているが、この形態に限られるものではなく、電子検出器の検出面へ向かう二次電子/反射電子を減速する減速電界を形成する他の手段をもって代用することもできる。
次に▲3▼エネルギーフィルタの分離エネルギーのしきい値設定について説明する。コンタクト配線105と106から放出される二次電子の総量は同じであることはすでに説明した。しかし、二次電子のエネルギーを見ると差が生じている。第6図をもって説明する。
横軸は対面電極99を通過する時点における二次電子のエネルギーで電圧で表示している。Vcは対面電極99に印加している制御電圧98である。(a)は正常なコンタクト配線105から放出される二次電子のエネルギー分布を示している。二次電子のエネルギー分布は約2Vに最大値を持っている。このため試料が置かれている基準の電圧Vc(試料が接地されている場合は0V)より右側に二次電子の分布がある形になる。
一方、(b)は接続不良のコンタクト配線106の例である。接続不良のため、コンタクト配線は絶縁物と同様に正に帯電する。このため、正の帯電の分だけ二次電子のエネルギー分布が左にずれる。このエネルギー差(分布の差)を検知できれば、正常なコンタクト配線105と不良なコンタクト配線106を区別することができる。本実施例ではこのエネルギー差を検知できるように、エネルギーフィルタの分離エネルギーのしきい値が設定される。
具体的には、コンタクト配線106で得られた電子の個数が最大となるエネルギー(Vc)を持つ電子の通過を抑制し、コンタクト配線105で得られた電子の個数が最大となるエネルギー(Vc+2eV)を持つ電子の通過させるようにエネルギーフィルタに印加する電圧を調整すると良い。
以上の説明はコンタクト配線を含む試料面を正に帯電させ、その帯電の具合によってコンタクト配線の良否を判定しようとするものであり、より具体的には導体基板との電気的接続が不完全なコンタクト配線と、電気的接続が適正に行われているコンタクト配線とでは、帯電状態が異なることに着眼し、その帯電状態の違いによって変化する電子のエネルギー差を利用して、コンタクト配線の接続の良否を判定するというものである。
第7図にエネルギーフィルタの基本構成を示す。第5図の対面電極99の位置にエネルギーフィルタ120を設置した例を示す。エネルギーフィルタ120はシールドメッシュ111(a)(b)、と多孔電極の一種であるフィルタメッシュ113からなっている。エネルギーフィルタ120には、一次電子ビームを通過させる開口112が設けられている。
シールドメッシュ111a,111bには制御電圧108が印加され、二次電子114a,114b,114cを加速している。115は二次電子検出器で、エネルギーフィルタ120を通過した二次電子を、正電圧(例えば10kV)が印加されたシンチレータ116で吸引して検出する(検出器の詳細は実施例で説明する)。
ここで、フィルタ電圧110を0Vに設定した場合を考える(試料は接地電位)。例えば、第3図で示したコンタクト配線105から放出した二次電子(114a)はフィルタメッシュ113に印加されたフィルタ電圧110の0Vで減速を受けても、全二次電子がエネルギーフィルタ120を通過して二次電子検出器115で検出される(第8図(a)の斜線部分)。
一方、第3図で示したコンタクト配線106から放出された二次電子(114b)は二次電子の内、エネルギーの高い部分(第8図(b)の斜線部)のみがエネルギーフィルタ120を通過して、検出される。このようにエネルギーフィルタを設置するとこれまで検出できなかった接続不良が明るさの差として検出できるようになる。
第7図に示す二次電子114cは、シールドメッシュ111bに衝突する二次電子を示している。メッシュの透過率は良くても80%程度で、この例のように3枚重ねると透過率は約50%になる。エネルギーフィルタを用いると二次電子の利用効率が悪くなることが分かる。
以下に説明する本実施例装置はこの点に注目したものである。第9図に二次電子の利用効率の向上を実現し得る構成を示す。
本発明実施例装置では、これまで検出されることのなかったエネルギーフィルタに衝突する電子に基づく情報を得るために、エネルギーフィルタより試料側(二次電子の発生源側)に第2の電子検出器(二次電子検出器118)を配置した。この第2の電子検出器は、シールドメッシュ111bに衝突した電子によって、シールドメッシュ111bから発生する二次電子119を検出する。
この二次電子は、試料で得られた二次電子や反射電子固有の情報を持っているので、実質的にシールドメッシュ111bに衝突した電子を検出することになる。このような構成によれば、これまで失われていた電子をも有効利用することが可能になる。
本発明実施例装置では、シールドメッシュ111bの電子の透過率を50%にする。シールドメッシュ111bの透過率が50%となるようにメッシュの骨の太さを設定し、そのメッシュに重なるように透過率80%のフィルタメッシュ113とシールドメッシュ111aを配置することで全体としての透過率を50%とする。
なお、シールドメッシュ111bは、多孔質の構造体であり、金や白金等の二次電子発生効率の高い導電部材で形成、或いはこれら導電部材を被覆した部材で形成することが望ましい。またシールドメッシュ111bから二次電子を生じさせるためには、或る程度の大きさの加速電圧をもって、二次電子114を衝突させる必要がある。第9図の説明では、制御電圧108を100V以上として、二次電子114に加速エネルギーを与えているがこの方式に限られることはない。他の方式については後述する。更にこの二次電子の加速電圧は第1図で示した二次電子発生効率が1.0を超える値に設定するとより効率的である。
なお、以下の説明はシールドメッシュ111bの透過率を50%にした場合について説明するが、これに限られることはなく観察目的等に応じて適宜選択されるべきである。また、シールドメッシュ111bは、一次電子線の光軸に交差する方向に2次元的な広がりを持って配置されるのが望ましい。更に一次電子線への影響を考慮すると一次電子線に垂直な方向に形成されることが望ましい。
以下、本発明実施例のエネルギーフィルタを組み込んだ走査電子顕微鏡について説明する。第10図は走査電子顕微鏡の概略図である。
第10図は、二次電子放出比が1を超えるような低加速電圧で用いられる走査形電子顕微鏡で、特に低加速電圧でも高分解能が得られるように対物レンズ内に設けた加速円筒に正の電圧を印加する後段加速法と試料に負電圧を印加して試料直前で電子ビームを減速するリターデング法を採用している。
電界放出陰極1と引出電極2との間に引出電圧3を印加すると、放出電子4が放出される。放出電子4は、引出電極2と接地電圧にある陽極5の間でさらに加速(減速の場合もある)される。陽極5を通過した電子ビーム(一次電子ビーム7)の加速電圧は電子銃加速電圧6と一致する。一次電子ビーム7はコンデンサレンズ14,上走査偏向器15,下走査偏向器16で走査偏向を受ける。
上走査偏向器15,下走査偏向器16の偏向強度は、対物レンズ17のレンズ中心を支点として試料12上を二次元走査するように調整されている。偏向を受けた一次電子ビーム7は、対物レンズ17の通路に設けられた加速円筒9に印加された後段加速電圧22の加速をうける。後段加速された一次電子ビーム7は、対物レンズ17のレンズ作用で試料12上に細く絞られる。対物レンズ17を通過した一次電子ビーム7は、リターデング電圧13(負電圧)が印加された試料12と加速円筒9間に作られる減速電界で減速されて、試料12に到達する。
試料12と加速円筒9との間に印加される減速電界はすでに述べたように試料(絶縁物表面)へ二次電子が戻ることを抑制し、絶縁物の表面電圧を高くする効果にもなっている。本実施例では、試料に印加したリターデング電圧13と加速円筒9に印加した後段加速電圧22の和が第5図の制御電圧98に相当する。この実施例では、リターデング電圧1kVと後段加速電圧5kVの和で6kVが試料12と加速電極9間に印加される。6kVを印加した結果、絶縁物の表面には数10Vの正電圧を帯電させることができ、極めて効率よくコンタクトホール内の二次電子を引き上げることが確認されている。
また試料で発生する二次電子は、リターディング電圧分高加速化され、検出器方向に向かって飛ばされるので、高い検出効率を得ることができる。更にこのリターディング電圧を適正な値に設定することにより、シールドメッシュ111bに衝突する際の二次電子の発生効率を向上させ、ひいては二次電子の検出効率の向上を可能とする。
なお、本発明実施例装置では、試料が絶縁膜に覆われ直接的な負電圧印加ができない試料に、適正な負電圧の印加(減速電界形成)が可能となるように、ホルダ20と当該ホルダと同じ負電圧を印加し得る保護電極27で試料を包囲するようにした。このように構成することによって、試料を負の無電界領域に配置することになり、直接的な負電圧印加ができなくとも、所望の負電位に基づく減速電界の形成が可能となる。
対物レンズ17を通過するときの一次電子ビーム7の加速電圧は、電子銃加速電圧6+後段加速電圧22で、最終的に試料12に入射する加速電圧(電子銃加速電圧6−リターデング電圧13)より高くなっている。この結果、試料12に入射する加速電圧の一次電子ビーム(電子銃加速電圧6−リターデング電圧13)そのものを対物レンズ17で絞る場合に比較し、より細い電子ビーム(高い分解能)が得られる。これは対物レンズ17のレンズ収差、特に色収差が減少することによる。
本実施例では、電子銃加速電圧6は2kV、後段加速電圧22は5kV、リターデング電圧13は1kVで、一次電子ビーム7は対物レンズ17内を7kVで通過し、最終的に試料に入射するときの加速電圧は1kVになる。この例の分解能は3nmで、1kVそのものを絞ったときの分解能10nmに比較すると、約3分の1に改善される。
一次電子ビーム7を試料12に照射すると二次電子11が発生する。本実施例で言う二次電子とは加速電圧が50eV以下程度の狭義の意味での二次電子と、反射電子を含むものである。
試料12に与えている電界は、発生した二次電子11に対しては加速電界として作用するため、対物レンズ17の通路内(加速円筒9内)に吸引され、対物レンズ17の磁界でレンズ作用を受けながら上昇する。対物レンズ17内を通過した二次電子11は走査偏向器15,16を通過する。
走査偏向器15,16を通過した二次電子11はエネルギーフィルタ50に入射する。エネルギーフィルタ50を通過した二次電子11a(エネルギーの高い二次電子及び/または反射電子)は反射板29に衝突する。反射板29は中央に一次電子ビーム7を通過させる開口を持った導電性の板である。二次電子11aが衝突する面は二次電子の発生効率のよい物質、例えば金蒸着面になっている。なお、以下の説明はエネルギーフィルタを通過した二次電子11aを反射板29に衝突させて検出する例を採って説明するが、例えばシンチレータやマイクロチャンネルプレートを反射板と同じような位置に配置して二次電子11aを検出するようにしても良い。
反射板29に衝突した二次電子11aは、ここで、二次電子30を発生させる。反射板29で作られた二次電子30は接地に対して負電圧を印加した静電偏向電極31aと正電圧を印加した静電偏向電極31bで偏向される。静電偏向電極31bはメッシュ状で、偏向された二次電子30が通過できるようになっている。33a,33bは磁界偏向コイルで、静電偏向電極31a,31bの作る電界と直交する磁界を発生させ、静電偏向による一次電子ビーム7の偏向を打消すように調整されている。
メッシュ状の静電偏向電極31bを通過した二次電子は正の10kV高電圧(図示せず)が印加されたシンチレータ32に吸引され、シンチレータ32に衝突し、光を発生する。この光をライトガイド24で光電子増倍管18に導き、電気信号に変換し、増幅する(第1の電子検出器)。この出力に基づいてCRTの輝度変調を行う(図示せず)。
一方、エネルギーフィルタ50を構成するシールドメッシュ39aに衝突した二次電子11も、ここで二次電子43を発生する。この二次電子43は、エネルギーフィルタを通過した二次電子11aと同様な方法で検出される。接地に対して負電圧を印加した静電偏向電極37aと正電圧を印加した静電偏向電極37aで偏向される。静電偏向電極37bはメッシュ状で、偏向された二次電子43が通過できるようになっている。
36a,36bは磁界偏向コイルで、静電偏向電極37a,37bの作る電界と直交する磁界を発生させ、静電偏向による一次電子ビーム7の偏向を打消す。このように本発明実施例装置における第2の電子検出器は、偏向器を備え、当該偏向器によって一次電子線の軸外に導かれた二次電子43を検出するようになっている。
この偏向器は、シールドメッシュ39aで発生した二次電子43を第2の電子検出器に導くためにシールドメッシュ39aになるべく近い位置に設けられることが望ましいが、それに限られることはなく、シールドメッシュ39aで発生した二次電子が検出器へ適正に導けるのであれば、その位置に制限はない。また第2の電子検出器の他の態様としてシールドメッシュ39aを検出素子として構成しても良い。
メッシュ状の静電偏向電極37bを通過した二次電子は正の10kV高電圧(図示せず)が印加されたシンチレータ40に吸引され、シンチレータ40に衝突し、光を発生する。この光をライトガイド41で光電子増倍管42に導き、電気信号に変換し、増幅する。この出力に基づいてCRTの輝度変調を行う(図示せず)。
また第11図に示すように二次電子検出器18,42の出力は、A/D変換器401を介して、画像メモリ402に送られる。そして画像メモリからD/A変換器403を介して、増幅器404に送られ、加算器405を経由して、CRTの輝度変調が行われる。本発明実施例装置は図示しない制御装置を有し、後述する各種演算や走査電子顕微鏡の各構成の制御が行われる。
次にエネルギーフィルタ50のメッシュの典型的な構造について説明する。シールドメッシュ39aの透過率を50%とし、フィルタメッシュ38,シールドメッシュ39bは80%以上の透過率とし、二次信号電子11aの入射方向から見たときにフィルタメッシュ38とシールドメッシュ39bがシールドメッシュ39aの陰になるように組み立てられている。
この構成により、二次電子11の50%が反射メッシュ39aに衝突して第2の電子検出器で検出され、残り50%がエネルギーフィルタ50によりエネルギー選択されて第1の電子検出器で検出される。なお、本発明実施例装置のシールドメッシュ39a,39bは、フィルタメッシュ38が形成するエネルギーフィルタリングのための電界が一次電子線へ影響することを抑制する効果も持っている。
そして、シールドメッシュ39aは、エネルギーフィルタリングのための電界が、シールドメッシュ39aに衝突し発生した二次電子を逆に試料方向に加速させ、第2の電子検出器での検出を困難にしてしまうという弊害を抑制するという効果をも備えている。
次にエネルギーフィルタを動作させたときに得られる信号について詳細に説明する。第12図はエネルギーフィルタを通過した二次電子を検出している第1の電子検出器の出力とフィルタメッシュ38に印加するフィルタ電圧44(VF)の関係を示したものである。グラフの横軸はフィルタ電圧44で、負電圧を与える。
カーブ205は第3図のコンタクト配線105から放出された二次電子のフィルタ電圧44による変化を示している。エネルギーフィルタ50へ入射するときの二次電子11の内、50eV以下の二次電子は、ほぼリターデング電圧13による加速に相当するエネルギーを持っている(試料から放出された後、リターデング電圧13と後段加速電圧22で加速されるが、加速円筒9を出るとき後段加速電圧22の減速を受ける)。
一方、反射電子は電子銃加速電圧6の相当するエネルギーを持っている。そのため、フィルタ電圧44がリターデング電圧(Vr)になったところからまず加速エネルギーの低い二次電子が透過できなくなり、信号が減り始める。更に10V程度負電圧にすると減少が止まり、ほぼ一定値になる。この後の信号はほとんど反射電子である。
カーブ206は第3図のコンタクト配線106から放出された二次電子量のフィルタ電圧44による変化を示したものである。試料上の配線等が断線すると、正に帯電するため、カーブ205より低いフィルタ電圧で減少が始まる。例えば、フィルタ電圧をVrに固定すると図に示すように、205は高い検出出力を示すが、206は低くなり、コンタクト配線の電圧差、すなわち良配線と不良配線の差を検出器の出力差として示す。
シールドメッシュ39aに衝突した二次信号電子を検出する第1の検出手段の出力は図のフィルタ電圧0Vに相当し、205,206共、同じ大きさの検出出力になる。
尚、第12図内のカーブ201は絶縁物101からの二次電子に対するものである。絶縁物101の表面はより正に帯電するため右にずれたカーブになっている。試料表面に印加する電界の強さによっては絶縁物表面の帯電電圧が高くなり、試料内で放電を起こす等の問題が起こる場合がある。そのために、観察前に第12図に示すようにエネルギーフィルタ電圧を変化させて、第1の電子検出器の出力信号の変化から表面電位を知る方法は有効である。必要以上に高い場合には、電界強度あるいは加速電圧を調整し、最適な表面電位に制御することが可能である。
第13図はコンタクト配線を観察したときの第1の電子検出器と第2の電子検出器で得られる像を模式的に示したものである。第13図(a)は第1の電子検出器で得られた像である。9個のコンタクト配線(105,106)が観察されている。フィルタメッシュ電圧はVrに設定されているため不良配線106は暗くなる(第12図参照)。この第1の電子検出器を用いると接続不良の配線を検出することが可能となる。
第13図(b)は第2の電子検出器の出力に基づいて得られた像である。この第2の電子検出器の出力は、試料から飛んでくる電子のエネルギーに関係なく、二次電子の数に依存したものである。このため、接続不良の配線106は、良接続の配線105と、同じ明るさに見えている。このように第2の電子検出器の出力に基づく試料像によると、正確な形状観察(検査)が可能である。
例えば、コンタクト配線106aのように形状に不良があった場合、周辺の端子の形状と比較することで形状の異常を検出することが可能になる。形状検査には、同じパターンが繰り返されていることを利用し、画像処理技術を用いて行われる。例えば、半導体素子内には、同じ構造をした多数のメモリーが作られている。このメモリーの基本構造(セル)同士の比較、あるいはウエハ内に作られる回路(チップ)同士の比較で形状検査が行われる。
本発明実施例の装置構成によれば、形状検査と配線不良検査を併せて行う事が可能になり、検出速度と検出精度の向上に著しい効果を発揮し、経時変化のないエネルギーフィルタを通した電子に基づく試料像と、エネルギーフィルタを通さない電子に基づく試料像を得ることができる。
またエネルギーフィルタリングを行わない場合は、二次電子量をできるだけ多く得るために第1の電子検出器の出力と第2の電子検出器の出力を合成するように構成すれば、エネルギーフィルタを備えた走査電子顕微鏡であっても、エネルギーフィルタなしの走査電子顕微鏡と同等の検出効率を得ることができる。
更に、本発明実施例の第2の電子検出器の出力は、フィルタメッシュ38に負電圧を印加しエネルギーフィルタリングを行った場合であっても、そうでない場合と比較して出力に差を生じない。第2の電子検出器では、第9図で説明した二次電子114aが検出される。シールドメッシュ111bによって、フィルタメッシュ113に印加される電圧に基づいて形成される電界の外部への漏洩が抑制されるので、この電界によってシールドメッシュ111bに衝突する筈であった二次電子が試料方向に向かって加速され、第2の電子検出器で検出できなくなるという問題を解消できる。
そして、シールドメッシュ111bを通過し、フィルタメッシュ113への印加電圧に基づいてエネルギーフィルタリングされる二次電子114bは、フィルタ電圧110によって試料方向に加速されるため、第2の電子検出器で検出されることがない。
以上の事実から、本発明実施例装置の第2の電子検出器は、フィルタ電圧110の大きさに依らず、定量的に二次電子を検出することが可能であることが判る。このように第2の電子検出器は、試料の形状検査に好適な情報を得ることが可能であると共に、その出力の定量性から第1の電子検出器の出力に対する参照情報を得るのに好適なものであることが判る。
そして本発明実施例の第2の電子検出器(エネルギーフィルタリングされていない電子を検出)は、第1の電子検出器(エネルギーフィルタリングを受けた電子を検出)との出力の比或いは差を作ることで更にその効果を発揮する。
第14図のグラフは縦軸に(第1の電子検出器出力)/(第2の電子検出器出力)の比を取り、横軸に試料(コンタクト配線)の表面電位を取ったものである。表面電位が高くなるほど暗くなる特性を持っている。どのような特性を持たせるかは、フィルタメッシュに与えるフィルタ電圧44で変えることができる。検出出力の比を取る事で出力が規格化され、一次電子ビームの強度が変化してもこのカーブは一定である。試料の電圧がa,b,cであれば、検出器出力比はA,B,Cの一対一の関係をもつ。
第15図は検出出力の比を用いて、不良配線の検査を実施した例である。縦軸が(第1の電子検出器の出力)/(第2の電子検出器の出力)の比、横軸は頻度(画素数)である。例えば、観察した像の検出器出力比に対する頻度分布を作ると、例えば図のように3つのピークが現れる。ピーク1は良接続配線(明るい配線)105に対応している画素、ピーク2は不良配線(暗い配線)106に対応する画素、ピーク3は周辺絶縁物に対応する画素である。ここでピーク2があることは接続不良配線が存在することを意味し、この部分を抽出することで不良配線部のみを検出(画像化)することができる。
この特定部分の抽出は、或る特定、或いは特定の範囲の明るさを持つ画素を選択し、これら以外の画素を除いて表示することで実施される。具体的にはピークの下に第1の閾値Aを設け、これより明るい画素のみを選択する。これにさらに第2の閾値Bを設け、これより明るい画素は除いて表示する。この選択によりピーク、すなわち不良配線部に相当する画素のみを表示することが可能となる。
第1の電子検出器の出力のみであると全部が良配線、あるいは全部が不良配線である場合に判定が困難になる。しかし、この比を用いると全部が良配線、あるいは全部が不良配線であっても、確実に判定することができる。また第19図のように不良の程度が分散した場合でも、検出出力の比の範囲を決めることで、良,不良を規定することが可能である。
第15図でピーク2の面積をピーク1とピーク2の面積の和で割った値は欠陥率になる(ピーク1の面積をピーク1とピーク2の面積の和で割ったら正常率となる)。配線の接続不良の有無あるいは%を評価値とする場合はこの方法が有効である。また欠陥率としてではなく、例えば良:不良の比を出力するだけでも良い。この評価値を例えば半導体ウエハの歩留まり管理に用いれば、画一的かつ正確に歩留まり管理を行うことができる。
第16図は、欠陥率を算出するのに好適な装置における表示装置の例を示した図である。表示装置301には、走査電子顕微鏡の光学条件等を示した表示エリア303と試料像表示エリア302が表示されている。試料像表示エリア302には、多数のコンタクト配線が表示されている。ポインティングデバイス304は、試料像表示エリア302上で矩形領域305の設定に用いられる。この矩形領域内において先の演算を行うようにすれば、オペレータが望む領域における欠陥率等の算出が可能になる。
上記検出器出力比を用いる方法では、電子ビームを細く絞らない条件、すなわち検査する範囲に電子ビームを面照射することで配線の接続不良等を検査することが可能である。ここでの電子ビーム照射は検査範囲を面状の電子ビームで固定照射しても良いし、また検査範囲を電子ビームで走査しても良い。この検査では、フィルタメッシュ電圧Vfを変化させ、(第1の電子検出器出力)と(第2の電子検出器出力)の比を作る。
第17図は、エネルギーフィルタ電圧(Vf、横軸)を変化させたときに得られる検出器出力比(縦軸)の変化である。図中の矢印で示したステップが良接続配線105,不良配線106,周辺絶縁物101から放出された二次電子(二次電子のエネルギーが異なるために分離している)を示している。
第18図は、第17図を微分したものである。良接続配線105,不良配線106,周辺絶縁物10に相当するピークが得られ、より見やすくなっている。エネルギーフィルタの電圧は表面の電圧に換算できる。図に示すVrが表面電位0電圧に相当する。この分布から不良箇所の存在を知ることができる。ここでは106のピークが欠陥である。実際の検査では、特定な表面電位のピークの存在あるいはその強度から、または正常な領域で得られた分布との比較から評価・判定する。
この方法は電子ビームを細く絞る必要がないため大電流の電子ビームを照射できる。このため高速検査が可能である。必要に応じて大電流照射と細く絞った電子ビーム走査を切り替えて使用することも可能である。
以上の説明はコンタクト配線の接続不良の検査へ適用であったが、コンタクトホールの開口と非開口の検査にも同様に適用できる。エネルギーフィルタを用いると、開口しているコンタクトホールは、基板が見えているため明るく観察でき、非開口のコンタクトホールは、残った絶縁物が正に帯電するため暗くなり、容易に確認できる。
本発明の検出器の活用の他の例を説明する。例えば、第1の電子検出器のエネルギーフィルタを動作させないで(Vfを0V)、第2の電子検出器の出力の和を作る。この状態では、二次信号電子をほぼ100%活用することができる。
また、第1の電子検出器の出力に基づく試料像,第2の電子検出器の出力に基づく試料像,両検出器手段の出力を演算(和,差比等)した像を同時あるいは選択表示する事により、試料の特長をより多面的に評価することが可能になる。
第10図で、8は一次電子ビーム7の開口角を制御する絞りで調整つまみ10によって軸合せができるようになっている。19は試料12をXYに移動するためのXY移動機構で、この上に絶縁板21で絶縁されたホールダ20が置かれ、これにリターデング電圧13が印加されている。このホールダ20に試料(例えばウエハ)を載せる。載せることで電気的接触ができ、試料12にもリターデング電圧13が印加される。
第10図の実施例では、対物レンズ17は磁路52とコイル51で構成され、対物レンズ17の通路内に加速円筒9が設置されていた。第20図は対物レンズ17の構造が異なる例で、磁路を上磁路53と下磁路54に分離している。上磁路53を接地から絶縁し、後段加速電圧22が印加できるようになっている。この構成では、第10図の実施例のように対物レンズ17内に加速円筒9を設置する方法に比較すると、機械的な精度が良く、より高い性能を得る事が可能である。
第21図は本発明の他の実施例である。第10図の実施例で二次電子は試料12に印加されたリターデング電圧に相当するエネルギーを持ってエネルギーフィルタに入射している。すなわち、リターデング電圧13が印加されていることが必須の条件である。第21図は試料に電圧を印加しない場合での本発明の実施例である。二次信号を加速円筒9に印加した後段加速電圧22で加速円筒9内に引き込む。
加速円筒9の試料12とは反対側にエネルギーフィルタ50が設置されている。フィルタメッシュ38,シールドメッシュ39b,反射メッシュ39aで構成されたエネルギーフィルタ50が設置されている。反射メッシュ39a,シールドメッシュ39bは加速円筒9と同じ後段加速電圧22が印加されている。反射メッシュ39aに二次電子11が衝突することで作られた二次電子43はシンチレータ40に印加された高電圧(10kV)で吸引され、シンチレータ40を光らせ、ライトガイド41を経て、光電子増倍管で増幅・検出される。
ここでは、静電偏向器37a,37bあるいは静電偏向器37a,37bと電磁偏向器36a,36bを組合せたExB偏向器を用いない簡易な方式を示した。エネルギーフィルタ50のフィルタメッシュ38にはエネルギーを分別するフィルタ電圧44が印加されている。エネルギーフィルタ50を通過した二次電子はエネルギーフィルタ50の上方に設けられたシンチレータ32に印加された高電圧(10kV)で吸引され、シンチレータ32を光らせ、ライトガイド24を経て、光電子増倍管で増幅・検出される。
ここでも、静電偏向器31a,31b、あるいは静電偏向器31a,31bと電磁偏向器33a,33bを組合せたExB偏向器を用いない簡易な方法の例を示した。
この実施例では、第1の電子検出器で反射電子を検出する事はできない。エネルギーフィルタの上方に加速円筒9と同電位の反射板を設け、エネルギーフィルタ50を透過した二次電子を衝突させ、発生した二次電子を検出するようにしてもよい。この方法では、エネルギーフィルタで二次電子を遮断した場合には、反射電子のみの検出が可能になる。尚、この実施例では加速円筒9にエネルギーフィルタ50を一体とする構造としたが、第20図に示したように対物レンズの上磁路に電圧を印加する構造とし、これと同電位の円筒を設け、この円筒の上部にエネルギーフィルタ取り付ける構造にしてもよい。また、反射板まで上磁路を延長させ、反射板でエネルギーフィルタを通過した二次信号電子を検出する構造とすることも可能である。
本装置を用いてウエハの全面あるいは指定箇所を検査することが可能であるが、観察・検査すべき箇所の指定に光または電子を用いた欠陥検査装置のデータを用いてより効率よく実施することが可能である。第2の電子検出器の出力に基づく画像から形状欠陥、第1の電子検出器の出力に基づく画像あるいは両検出器出力の比から電気的な接続欠陥の判定(レビュー)および分類(クラシフィケーション)を実施できる。
また、本発明実施例は、走査電子顕微鏡として説明したが、他の荷電粒子線装置にも適用可能である。更に本発明実施例で説明した種々の演算や処理は、走査電子顕微鏡とは別体の演算装置等で行うことも可能である。その際には、走査電子顕微鏡で得られた情報を演算装置へ入力するための公知の情報伝達媒体が用いられる。
本発明によれば、これまで不可能であった低加速電圧走査電子顕微鏡による外観形状の検査と電気的な接続検査を同時に実施する事が可能になり、低加速電圧の走査電子顕微鏡の新たな用途を作った。
なお、本発明実施例では検出器を2つ用いる例を紹介したが、走査電子顕微鏡において、2つの検出器を開示した公知例として、国際公開番号WO99/46798号公報、特開平9−171791号公報(USP5,872,358)、特表平9−507331号公報(USP 5,493,116)、特開平7−192679号公報(USP 5,608,218)がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、二次電子発生効率δの加速電圧依存性を説明する図である。第2図は、深いコンタクトホール内部での二次電子の衝突の様子を示す図である。第3図は、コンタクト配線の絶縁状況を示す図である。第4図は、高アスペクト比のコンタクトホールの観察を実現する正の帯電を示す図である。第5図は試料表面の帯電を行うための他の例を示す図である。第6図は、コンタクト配線から放出される二次電子のエネルギー分布を示す図である。第7図は、エネルギーフィルタの概要を示す図である。第8図は、エネルギーフィルタの効果を示す図である。第9図は、本発明実施例のエネルギーフィルタを示す図である。第10図は、本発明実施例のエネルギーフィルタを走査電子顕微鏡に組み込んだ例を示す図である。第11図は、二次電子検出器の出力信号の処理経過を示す図である。第12図は、エネルギーフィルタに印加する電圧に対する検出器の出力量を示す図である。第13図は、本発明実施例装置の出力画像の例を示す図である。第14図は、試料の表面電位に対する検出器の出力比を示す図である。第15図は、画像の頻度分布(ヒストグラム)を用いて不良を判定する方法を示す図である。第16図は、本発明実施例の表示装置例を示す図である。第17図はエネルギーフィルタ電圧を変化させたときに得られる検出器出力比の変化を示す図である。第18図は、第17図の変化の微分結果を示す図である。第19図は、ヒストグラムを用いて不良を判定する他の方法を示す図である。第20図は、対物レンズの磁路を分割して後段加速電圧を印加する他の実施装置を示す図である。第21図は、エネルギーフィルタの他の実施例を説明する図である。

Claims (18)

  1. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子線を収束するための収束レンズと、当該収束レンズによって収束された前記一次電子線の前記試料への照射に起因して得られる電子をエネルギーフィルタリングする電界を形成するための多孔電極と、当該多孔電極を通過した電子を検出する第1の電子検出器を備えた走査電子顕微鏡において、前記多孔電極より前記試料側に配置される多孔状の構造体と、当該多孔状の構造体より前記試料側に、前記一次電子線の軸外に向かって電子を偏向する偏向器、及び当該偏向器によって偏向される電子を検出する第2の電子検出器を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  2. 請求項1において、前記試料に負電圧を印加するための負電圧印加手段、或いは前記試料から得られる電子を前記多孔状の構造体へ到達させるための電界を生じさせる手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  3. 請求項1において、前記偏向器は、前記多孔状の構造体に電子が衝突した際に得られる二次電子を、前記第2の電子検出器に偏向する位置に配置されていることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  4. 請求項1において、前記多孔状の構造体はメッシュ状電極であって、当該メッシュ状電極は前記一次電子線の光軸に交差する方向に広がるように形成されていることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  5. 請求項4において、前記多孔電極は、前記試料方向から見て前記メッシュ電極に隠れるように配置されることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  6. 請求項5において、前記多孔電極より電子源側にメッシュ状電極を更に設けたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  7. 請求項5において、前記メッシュ電極は、前記試料への前記電子線の照射に起因して得られる電子の透過率が50%となるように形成されることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  8. 請求項1において、前記第1の電子検出器と、第2の電子検出器の出力の合成,出力差、或いは出力比を演算する手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  9. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子線を収束するための収束レンズと、前記一次電子線に交差する方向に広がるように形成されると共に負の電圧が印加されるエネルギーフィルタと、当該エネルギーフィルタを通過した電子を検出する第1の電子検出器と、前記エネルギーフィルタより試料側に配置されると共に前記一次電子線に交差する方向に広がるように形成されるメッシュ状電極と、当該メッシュ状電極に二次電子及び/又は反射電子が衝突した際に生ずる二次電子を検出する第2の電子検出器を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  10. 請求項9において、
    前記メッシュ状電極に前記二次電子/及び又は反射電子が衝突した際に生ずる二次電子を、前記第2の電子検出器に導くための偏向器を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  11. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子線を収束するための収束レンズと、試料で得られる二次電子及び/または反射電子の内、高い加速電圧を有する電子を選択的に通過させるエネルギーフィルタと、当該エネルギーフィルタによるエネルギーフィルタリングが実施された電子とエネルギーフィルタリングされない電子を検出する検出器と、前記エネルギーフィルタリングが実施された電子とエネルギーフィルタリングされない電子に基づく前記検出器の出力の和,出力差、或いは出力比を演算する手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  12. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子線を収束するための収束レンズと、試料で得られる二次電子及び/又は反射電子を検出する電子検出器を備えた走査電子顕微鏡において、試料で得られる二次電子及び/または反射電子の内、高い加速電圧を有する電子を選択的に通過させるエネルギーフィルタと、当該エネルギーフィルタによるエネルギーフィルタリングが実施された電子とエネルギーフィルタリングされない電子を検出する検出器と、前記エネルギーフィルタリングが実施された電子とエネルギーフィルタリングされない電子の合成出力に基づく試料像を表示する表示装置を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  13. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子線を収束するための収束レンズと、試料で得られる二次電子及び/または反射電子の内、高い加速電圧を有する電子を選択的に通過させるエネルギーフィルタと、当該エネルギーフィルタによるエネルギーフィルタリングが実施された電子とエネルギーフィルタリングされない電子を検出する検出器と、当該検出器の出力に基づいて試料像を表示する表示装置と、前記エネルギーフィルタリングが実施された電子とエネルギーフィルタリングされない電子に基づく前記検出器の出力の比を演算する手段と、当該手段によって出力された出力比に対する画素数を算出する手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  14. 電子源と、当該電子源から放出される一次電子線を収束するための収束レンズと、試料で得られる二次電子及び/または反射電子の内、高い加速電圧を有する電子を選択的に通過させるエネルギーフィルタと、前記試料に対する一次電子線の照射に起因して得られる電子を検出する電子検出器と、当該電子検出器の出力に基づいて試料像を表示する表示装置と、少なくとも2つの特定のエネルギーを持つ電子によって形成される試料像上の2つの特定部分の画素数、或いは面積の和で、前記2つの特定部分の一方の画素数、或いは面積を除算する演算手段を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  15. 電子源より放出された電子線の試料への照射に起因して得られる電子を、前記電子源の方向に加速するための加速円筒と、当該加速円筒内に設けた多孔状の構造体と、当該多孔状の構造体を通過した電子を検出する第1の電子検出器と、当該第1の電子検出器と前記多孔状の構造体との間に配置され、通過する電子をエネルギフィルタリングする電界を形成する多孔電極と、前記多孔状の構造体と前記試料との間に配置され、電子線の軸外に電子を偏向するための偏向器と、当該偏向器によって偏向される電子を検出する第2の検出器を備えたことを特徴とする走査電子顕微鏡。
  16. 請求項15において、
    前記加速円筒は、前記電子線を収束するための対物レンズの電子線通路内に設けられ、正の電圧が印加されることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  17. 請求項15において、
    前記加速円筒は、前記電子線を収束するための対物レンズの上磁極であり、当該上磁極には正の電圧が印加されることを特徴とする走査電子顕微鏡。
  18. 請求項17において、前記試料に負電圧を印加する手段を備えてなることを特徴とする走査電子顕微鏡。
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