JP4068885B2 - 電気炉の炉壁構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気炉の炉壁構造に関し、詳細には炉壁の上方部の耐火物に代えて金属製水冷パネルを用いた電気炉の炉壁構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に電気炉は高電流、高電力での操業と併せて、溶鋼を扱うことから、炉壁の保全が非常に重要である。従来は耐火物煉瓦が使用されていたが、近年は特開昭51−97506号公報等に提案されているように、また特開平8−327249号公報の従来技術の項で説明されているように、水冷パネルが用いられつつある。
【0003】
上記水冷パネルを用いる優れた点は、耐火物に比べて(1)水冷パネルと隣り合う耐火物の長寿命化、(2)耐火物原単位の低減、(3)修理に要する休止時間の低減、などが挙げられる。また、水冷パネルの材質としては、特公昭58−7908号公報に述べられているように、高熱伝導性であることから銅が一般的である。更に、近年ではこの水冷パネルを耐火煉瓦のような分割式に形成することで、分割交換が可能となり、また更に、表面に耐火物を吹き付けて使用することで、損傷が発生しても、その部分に新たに耐火物を吹き付けることで、連続安定操業を可能にしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、水冷パネルを銅製にすると、非常に高価となり投資効果の観点からみてあまり現実的ではなく、また大型の電気炉になると、炉体が非常に重くなるため、十分な厚さを持たすことができず、また銅は強度が必ずしも高いというわけではないため、溶解原料などとの衝突による変形、あるいは天蓋(炉蓋)近傍に使用すると、炉蓋の開閉時に銅が変形し、炉蓋が完全に閉まらず炉内の保温性が低下するなどの問題が生じる。
【0005】
また一方で、安価で強度のある鉄やステンレス製の水冷パネルにすると、変形に対する問題は解消されるが、ヒートクラックの発生や局部的なアークフレイヤーの集中、溶鋼の付着によるバーンアウトといった現象が起こる可能性があるため、寿命の低下が問題になる。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消するためになしたものであって、その目的は、炉蓋の密閉性を損なうことなく、且つヒートクラックの発生やバーンアウトの発生を防止した電気炉の炉壁構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記の目的を達成するために鋭意検討、研究を行った結果、炉壁の熱負荷の比較的小さな部分、具体的には炉蓋との合わせ目周辺部には鉄製水冷パネルを使用し、熱負荷の大きい電極付近には銅製の水冷パネルを使用することで、上述の問題を同時に解決し得ることを見出した。しかし、鉄製水冷パネルと銅製水冷パネルでは、熱膨張率及び熱伝導性が異なるため、両者を隣り合わせに施工すると脱落のおそれがある。そこで、本発明者等は、銅製水冷パネルの曲率を鉄製水冷パネルや炉壁内周面の曲率より大きく形成して設置することで、熱による膨張時の変形を炉壁外側へ逃がすことができること、また同時に銅と鉄との密着性を損なうことなく、更に脱落や隙間への溶鋼の差込みといった水冷パネルに起こりがちな問題を解決し、熱負荷の大きな部分に冷却効率の良い銅製水冷パネルと鉄製水冷パネルを使用することが可能なることを見出し、本発明の鉄製及び銅製を組合せた水冷パネルの炉壁構造に到達した。
【0008】
すなわち、本発明(請求項1)に係る電気炉の炉壁構造は、炉底及び炉壁で構成される電気炉本体に炉蓋を備えてなる電気炉において、前記炉壁の上方部耐火物に代えて鉄製水冷パネルと炉壁内周面の曲率よりも大きい曲率を有する銅製水冷パネルを取付けたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る電気炉の炉壁構造の展開図、図2は、図1のX−X断面図である。なお、展開図においては炉底と炉蓋を省略し炉壁のみその内周面を展開して示す。
【0010】
電気炉1は、炉底2及び炉壁3で構成される電気炉本体4に炉蓋5を備えるとともに、炉内中央には電極6(本例では3本)が設けられて構成されている。そして、炉蓋5の下の炉壁3の上部の内周には、鉄製水冷パネル7が設けられるとともに、特に本例で熱負荷の大きい2番電極6付近に鉄製水冷パネル7に隣り合わせに、詳細を後記する銅製水冷パネル8が設けられている。なお、図において、9は炉壁耐火物である。また、10はスラグライン(破線で示す)で、このスラグライン10上に作業孔11、出鋼孔12がそれぞれ設けられている。
【0011】
銅製水冷パネル8は、図3に示すように、周方向中央部の前後面13,14が大きく湾曲しており、その曲率は鉄製水冷パネル7や炉壁3の外壁(鉄皮)15の曲率よりも大きく形成されている。そして、本例の形態は、鉄製水冷パネル7の下部の一部凹形状に形成された凹部16内に嵌め込まれるようにして設けられている。また、図示省略するが、銅製水冷パネル8及び鉄製水冷パネル7は、いずれも背面の周方向の端部に冷却水の給水管と排水管、及び外壁15への取付けボルトが設けられ、前者の給排水管を外壁15に貫通させるとともに、取付けボルトを外壁15にナットにより固定して設けられている。
【0012】
上記の電気炉1においては、鉄製水冷パネル7を炉蓋5の下の炉壁3の上部の内周に沿わせて設けているので、溶解原料などとの衝突による変形に耐え、炉蓋5を閉めた際に密閉性が確保でき炉内の保温性が得られる。しかも、銅製水冷パネル8を、特に熱負荷の大きい2番電極6付近の鉄製水冷パネル7及び炉壁耐火物9の間に設けているので、操業中に当該2番電極6付近に大きな熱負荷が掛かっても、その熱は、銅製水冷パネル8の水冷により抜熱されて外部に放熱でき、熱負荷が軽減される。また一方、銅製水冷パネル8が熱により膨張する変形は、図3bに二点鎖線で示すように中央部が後方に膨出して吸収されるので、変形力が起因しての銅製水冷パネル8の脱落を防止することができる。また、熱負荷の大きい2番電極6付近に前記のような特性を有する構造で銅製水冷パネル8を用いているので、ヒートクラックの発生が無くなると同時に、バーンアウトの発生が防止できる。
【0013】
因みに、今までの操業履歴から(A):図1に示す水冷パネルの使用構造で、銅製水冷パネル8の部分も鉄製水冷パネル7で構成した場合(従来例)、(B):図1に示す水冷パネルの使用構造で、銅製水冷パネル8の部分の銅製水冷パネル8を鉄製水冷パネル7と同様の構造に形成して構成した場合(比較例)、(C):上記図1に示す本発明の構成とした場合(本発明例)における炉壁耐火物9の寿命を調査した結果、図4に示す結果が得られた。すなわち、(A)の構成における炉壁耐火物9の寿命を1とした場合に(B)の構成では2倍に、更に(C)の本発明の構成では2.5倍に向上することが分かる。なお、この例における炉壁3の曲率は曲率半径で2900〜3500mmである。また、銅製水冷パネル8は、寸法が横650mm×縦300mm×奥行き150mmで、その曲率は曲率半径で1500〜1550mmである。
【0014】
なお、上記の例では、銅製水冷パネル8を、3本の電極の内の、特に熱負荷の大きい2番電極6付近に鉄製水冷パネル7に隣り合わせて設けた例を説明したが、本発明はこの例に限定されるものではなく、電極近傍は一般に熱負荷が高くなることから、図1に二点鎖線で示すように、他の1番電極6、3番電極6のいずれか一方、又は両方に設けるようにしてもよい。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る電気炉の炉壁構造によれば、炉壁の上方部の耐火物に代えて鉄製水冷パネルと炉壁内周面の曲率よりも大きい曲率を有する銅製水冷パネルを取付けてなるため、銅製の水冷パネルに大きな熱負荷が掛かっても、その熱は、銅製水冷パネルの水冷により軽減されると同時に、その熱により膨張して変形力が生じても、曲率の大きな銅製水冷パネルの中央部が後方に膨出して吸収するので、変形力が起因しての銅製水冷パネルや鉄製水冷パネルの脱落が防止できる。また、ヒートクラックの発生が無くなると同時に、バーンアウトの発生が防止でき、安定した操業を実現できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電気炉の炉壁構造の展開図である。
【図2】 図1のX−X断面図である。
【図3】 本発明に係る銅製水冷パネルの説明図であって、aは炉内側から見た正面図、bはaのY−Y断面図である。
【図4】 (A):図1に示す水冷パネルの使用構造で、銅製水冷パネルの部分も鉄製水冷パネルで構成した場合(従来例)、(B):図1に示す水冷パネルの使用構造で、銅製水冷パネルの部分の銅製水冷パネルを鉄製水冷パネルと同様の構造に形成して構成した場合(比較例)、(C):図1に示す本発明の構成とした場合(本発明例)における炉壁耐火物の寿命を比較して示すグラフ図である。
【符号の説明】
1:電気炉 2:炉底 3:炉壁
4:電気炉本体 5:炉蓋 6:電極
7:鉄製水冷パネル 8:銅製水冷パネル 9:炉壁耐火物
10:スラグライン 11:作業孔 12:出鋼孔
13、14:前後面 15:外壁(鉄皮) 16:凹部

Claims (1)

  1. 炉底及び炉壁で構成される電気炉本体に炉蓋を備えてなる電気炉において、前記炉壁の上方部耐火物に代えて鉄製水冷パネルと炉壁内周面の曲率よりも大きい曲率を有する銅製水冷パネルを取付けてなることを特徴とする電気炉の炉壁構造。
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