JP4067942B2 - 耐チッピング性付与水性分散体組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性塗料へ耐チッピング性を付与する水性分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用外板用塗料は、鋼板へ下塗り塗料を電着させ、次に溶剤系中塗り塗料を塗布、その後上塗り塗料を塗布し塗装膜を得ている。市場の要求より塗膜全体の耐チッピング性(石等の衝撃物が塗膜表面にぶつかっても塗膜が破損したり傷ついたりしにくい特性)を有する機能性塗料への移行が大きなテーマになっている。
【0003】
耐チッピング性を得るためには、中塗り塗料へ柔軟性を持たせる、下塗り塗料と中塗り塗料の間に柔軟性を持った溶剤型樹脂プライマーを導入する等の検討がなされ実用化に至っている。
【0004】
一方、近年における地球環境を保全する観点から溶剤型塗料は、その溶剤を大気中に飛散させ塗膜を生成させるため、また有機溶剤の人間に対する悪影響のため、脱溶剤型塗料の開発が叫ばれて久しい。
【0005】
そこで、溶剤型塗料は、高固形分塗料(溶剤含有量を非常に少なくした塗料)、粉体塗料などの開発が試みられている。特に全てを水性化する水系塗料は使用する有機溶剤が全くないことより、全てにおいて環境に優しい塗料である。
【0006】
しかしながら水系塗料により得られる塗膜へ耐チッピング性を付与することは難しく、主に水系塗料樹脂の骨格に柔軟な成分を導入したり、架橋系塗料においては架橋密度を低下させたりする方法しか実施されおらず、塗膜自身の強度や耐熱水性、耐傷つき性等の各種物性が低下する大きな問題が生じている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、前記問題点を解決した耐チッピング性付与樹脂を提供することであり、詳しくは水系塗料により得られる塗膜への耐チッピング性付与を、塗膜外観を保ったままに行うため、プライマーもしくは水系塗料への添加剤として使用可能な水性分散体組成物を提供することである。また本発明の他の課題は、上記の性能を満たしながらも、焼却時に有害なハロゲン化合物を発生しない樹脂及び化合物を使用し、かつ大気汚染等の環境汚染の原因となる溶剤を使用しない水性分散体およびその積層体を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の問題を解決すべく鋭意検討した結果、オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体を同一粒子に含有させることにより、水系塗料に対して良好な分散性と耐チッピング性を有する水性分散体が得られることを見出した。すなわち、本発明は、以下の構成からなる。
[1] オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体とカルボン酸変性熱可塑性重合体と脂肪酸化合物とを同一粒子を含む耐チッピング性付与水性分散体組成物。
[2] 前記アクリル重合体が、アクリル単量体の共重合体、またはアクリル単量体および脂肪族共役ジエン単量体の共重合体である[1]に記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物。
[3] 前記オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体とカルボン酸変性熱可塑性重合体と脂肪酸化合物とを含む粒子の質量平均粒子直径が、10nm〜40μmである[1]または[2]に記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物。
[4] オレフィン系熱可塑性エラストマー100質量部に対して、前記アクリル重合体が100質量部以下である[1]〜[3]のいずれかに記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物。
[5] 鋼鈑上に下塗り層、中塗り層、上塗り層を有する積層体において、下塗り層、中塗り層、上塗り層の少なくとも1層が[1]〜[4]のいずれかに記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物からなる積層体。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の耐チッピング性付与水性分散体組成物を、その好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0010】
本発明における水性分散体は、オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体を同一粒子に含有してなるものである。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体を同一粒子に含むとは、オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体が同一粒子に存在していればよく、例えば、均一に分散する場合、粒子中に海島状に分散する場合、粒子中に局在する場合、粒子表面に局在する場合、粒子表面に海島状に存在する場合などがある。
【0011】
(a)オレフィン系熱可塑性エラストマー
本発明に用いられるオレフィン系熱可塑性エラストマーは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ブテン、ポリ−3−メチル−1−ペンテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体で代表される、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等のα−オレフィンの単独または2種類以上の共重合体とエチレンプロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)などのジエン成分を含有するオレフィン系熱可塑性エラストマーとのブレンドによるエラストマ−;
【0012】
エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体で代表される、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン等のα−オレフィンの単独または2種類以上の共重合体からなるエラストマー;
【0013】
またはエチレン・ブタジエン共重合体、エチレン・エチリデンノルボルネン共重合体で代表されるα−オレフィンと共役ジエンまたは非共役ジエンとの共重合体のエラストマー、あるいは、エチレン・プロピレン・ブタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・ジシクロペンタジエン共重合体、エチレン・プロピレン・1,5−ヘキサジエン共重合体で代表される、α−オレフィンの2種以上と共役ジエンまたは非共役ジエンとの共重合体等のポリオレフィンの2種以上と共役または非共役ジエンとの共重合体等のポリオレフィンのエラストマー等を挙げることができる。これらは単独でも、混合しても使用できる。
【0014】
これらエラストマーのうち、好ましくは、エチレンと、エチレン以外のα−オレフィンの1種またはそれ以上との共重合体である。またこれらのオレフィン系熱可塑性エラストマーの分子量としては、エラストマーを構成するオレフィンモノマーの種類、共重合体またはブレンドといったエラストマーの種類等によっても左右されるので、一概には規定できないが、例えばASTM D 1238に準じて230℃で測定したMFRが、0.1〜500g/10分、より好ましくは0.4〜300g/分の範囲のものが望ましい。
【0015】
(b)カルボン酸変性熱可塑性重合体および脂肪酸化合物
(b)−1カルボン酸変性熱可塑性重合体
本発明に用いられるカルボン酸変性熱可塑性重合体は、α−オレフィン単独もしくは共重合体(以下、「α−オレフィン(共)重合体」とも記す。)、またはそれを構成するα−オレフィンに、中和されているか中和されていないカルボン酸基を有する単量体、あるいは、ケン化されているかケン化されていないカルボン酸エステル基を有する単量体を、グラフト共重合、ブロック共重合、ランダム共重合等の手段で導入するか、場合によっては、塩基性物質により中和反応またはケン化反応を行って、該重合体の重合体鎖に結合した−COO−基の一部または全部がカルボン酸塩になるように調整されたものである。この際、重合体は中和もしくはケン化されていないカルボン酸基またはカルボン酸エステル基が共存した部分中和ないし部分ケン化物であってもよい。
【0016】
上記(b)−1カルボン酸変性熱可塑性重合体は、たとえばα−オレフィンとエチレン性不飽和カルボン酸、その無水物またはそのエステルとを共重合したものであるか、α−オレフィン(共)重合体にエチレン性不飽和カルボン酸、その無水物またはその不飽和エステルをグラフト重合したものである。
【0017】
α−オレフィンは、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、オクテン等の(共)重合体を挙げることができる。これらの中でも、特にエチレン単独重合体及びエチレン−プロピレン共重合体が好ましい。
【0018】
エチレン性不飽和カルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸を、その無水物としてはナジック酸(エンドシス−ビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等、不飽和カルボン酸エステルとしては、上記の不飽和カルボン酸メチル、エチル、プロピル等のモノエステル、ジエステル等が例示できる。これらの単量体は単独で用いることもまた、複数で用いることもある。
【0019】
α―オレフィン(共)重合体にエチレン性不飽和カルボン酸、その無水物または、その不飽和エステルをグラフト重合する方法としては、従来公知の種々の方法を挙げることができる。たとえば、α−オレフィン(共)重合体を溶融させ、グラフトモノマーを添加してグラフト重合させる方法、あるいは溶媒に溶解させ、グラフトモノマーを添加してグラフト重合させる方法がある。いずれの場合も、前記グラフトモノマーを効率よくグラフトさせるためには、ラジカル反応開始剤の存在下に反応を実施することが好ましい。
【0020】
グラフト重合は通常60〜350℃、好ましくは100〜200℃の温度で行われる。ラジカル開始剤の使用割合は、α−オレフィン100質量部に対して、通常、0.01〜10質量部の範囲である。ラジカル開始剤としては、有機パーオキサイド、有機パーエステル、その他アゾ化合物が挙げられる。これらのラジカル開始剤に中でも、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシル)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,4−ビス(tert−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン等のジアルキルパーオキサイドが好ましい。
【0021】
これらのエチレン性不飽和カルボン酸、その無水物あるいはそのエステルの単量体に導入される量は、−COO−基として、重合体1グラム中に0.01〜10mmol当量、さらに0.1〜5mmol当量の範囲にあることが好ましい。
【0022】
またこれらの(b)−1カルボン酸変性熱可塑性重合体の分子量は、極限粘度[η](135℃、溶媒:デカリン)で0.005〜5dl/g、さらに0.01〜3dl/gの範囲のものが好ましい。
【0023】
上記(b)−1カルボン酸変性熱可塑性重合体の中和及びケン化に用いる塩基性物質としては、アルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニア及びアミン等の水中で塩基として作用する物質、アルカリ金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物、アルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、弱塩基、水素化物等の水中で塩基として作用する物質、これらの金属のアルコキシドなどを挙げることができる。
【0024】
アルカリ金属としては、たとえば、ナトリウム、カリウム、リチウム、アルカリ土類金属としては、たとえば、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マグネシウム等を挙げることができる。
【0025】
アルカリ金属およびアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、水素化物としては、たとえば、酸化ナトリウム、過酸化ナトリウム、酸化カリウム、過酸化カリウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ストロンチウム、水酸化バリウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化カルシウム等を挙げることができる。
【0026】
アルカリ金属及びアルカリ土類金属の弱塩基としては、たとえば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カルシウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム等を挙げることができる。
【0027】
アンモニア及びアミン化合物としては、たとえば、ヒドロキシルアミン、ヒドラジン等の無機アミン、メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン、シクロヘキシルアミン、水酸化アンモニウム、4級アンモニウム化合物、たとえば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、ヒドラジン水和物等を挙げることができる。
【0028】
塩基性物質により中和またはケン化されたカルボン酸塩としては、カルボン酸ナトリウム、カルボン酸カリウム等のカルボン酸アルカリ金属塩、カルボン酸アンモニウムが好適である。
【0029】
上記(b)−1カルボン酸変性熱可塑性重合体の中和またはケン化は、重合体中の全カルボン酸またはカルボン酸エステルの100当量に対して、20〜200当量の塩基性物質を用いて行うことができる。
【0030】
(b)−2脂肪酸化合物
本発明に用いられる脂肪酸化合物は、炭素数12〜60、好ましくは炭素数12〜40の範囲にある、中和されているか中和されていないカルボン酸基を有する化合物、あるいは、ケン化されているかケン化されていないカルボン酸エステル基を有する化合物である。具体的には、例えば、ラウリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、モンタン酸、これらのエステルなどを挙げることができる。
【0031】
これらの中和されているか中和されていないカルボン酸、あるいは、ケン化されているかケン化されていないカルボン酸エステル基の脂肪酸化合物における量は、−COO−基として、重合体1グラム中に0.01〜10mmol当量、さらに0.1〜5mmol当量の範囲にあることが好ましい。
【0032】
また分子量は、極限粘度[η](135℃、溶媒:デカリン)で0.005〜5dl/g、さらに0.01〜3dl/gの範囲のものが好ましい。
【0033】
中和及びケン化に用いる塩基性物質は、上記(b)−1カルボン酸変性熱可塑性重合体の中和及びケン化に用いる塩基性物質と同様である。
【0034】
アクリル重合体は、アクリル単量体から誘導される構成単位を有するものである。アクリル単量体には、極性官能基を有するアクリル単量体や極性を有しないその他のアクリル単量体を使用できる。アクリル重合体は、極性官能基を有するアクリル単量体からなるアクリル重合体、その他のアクリル単量体からなるアクリル共重合体が使用できる。アクリル重合体は単一の種類の重合体からなるものであっても良く、2種類以上の重合体が混合したものであってもよい。アクリル重合体のガラス転移温度(Tg)は本発明の効果を損なわない範囲であればよい。例えば−70〜130℃のガラス転移温度を有するアクリル重合体を使用できる。ガラス転移温度はアクリル重合体ペレットを、DSC装置(パーキンエルマー製)にてJIS K7121に準拠した測定方法にて測定した。
【0035】
極性官能基を有するアクリル単量体の具体例としては、例えば、水酸基を有するヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート等のヒドロキシアルキルアクリレート類;カルボキシル基を有するアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等;グリシジル基を有するグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等;リン酸基を有するモノ(2−メタクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート、モノ(2−アクリロイルオキシエチル)アシッドホスフェート等;アミド基を有するアクリルアミド、メタクリルアミド等;その他の官能基を有する単量体としてアクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられ、これらの1種、又は、2種以上を選択することができる。
【0036】
その他のアクリル単量体の具体例としては、アクリル酸エステル類、メタアクリル酸エステル類、特に炭素原子数1〜12のアルキルエステルが好ましいが、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸i−ブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ラウリル等が挙げられ、これらの1種、又は、2種以上を選択することができる。さらに、他の共重合可能な単量体、例えばスチレン、α−メチルスチレン等の芳香族系単量体等を加えて、共重合してもよい。
【0037】
アクリル重合体は、アクリル単量体と脂肪族共役ジエン単量体の重合体、すなわち共役ジエン−アクリル共重合体でもよい。脂肪族共役ジエン単量体の具体例としては1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3ブタジエン、2−クロロ−1,3ブタジエンなどを挙げることができる。共重合体中のアクリル単量体と脂肪族共役ジエン単量体の質量比は、40:60〜20:80である。
【0038】
これらのアクリル重合体が水に分散したエマルションは、公知の乳化重合法を用いて製造することができる。アクリル重合体の重合時に使用される重合開始剤、分子量調整剤、界面活性剤などは、特開2002−105418に開示されたもの使用できる。本発明の効果を損なわない範囲で、低分子量から高分子量のアクリル重合体を使用できる。例えば、GPC測定の質量平均分子量が1000〜2000000のアクリル重合体、好ましくは質量平均分子量2000〜1000000の分子量、更に好ましくは質量平均分子量3000〜800000のアクリル重合体を使用できる。
【0039】
共役ジエン−アクリル共重合体のゲル含率が50%から100%であるアクリル重合体を使用できる。ゲル含率は以下の方法により測定した。
ポリプロピレン板上に共役ジエン−アクリル共重合体からなる水性分散体を均一に塗布し、23℃、相対湿度50%下で一週間乾燥後、80℃の熱風乾燥機中で1時間乾燥して皮膜を形成させる。皮膜を回収し、天秤で1gを精秤し、100mlのトルエンに2日浸漬した。このトルエン溶液を10ml採取し、トルエン蒸発後の固形分(X)gを秤量した。ゲル含率は次の計算式により算出した。
【0040】
本発明の効果を奏するものであればこれらのアクリル重合体に制限されるものではない。
【0041】
本発明の耐チッビング性付与水性分散体組成物は、オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体を同一粒子に含むものであり、オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体を同一粒子に含まれることによりプライマーもしくは水系塗料への分散性を向上し、塗膜への耐チッピング性付与を、塗膜外観を保ったままに行うことが出来る。アクリル重合体を同一粒子に含まないオレフィン系熱可塑性エラストマーのみの水性分散体の場合、耐チッピング性は付与できるものの、プライマーもしくは水系塗料への分散性が低下する場合がある。
【0042】
本発明の耐チッビング性付与水性分散体組成物は、オレフィン系熱可塑性エラストマーおよびアクリル重合体の他に、カルボン酸変性熱可塑性重合体または/および脂肪酸化合物含有する場合には更に分散性が向上し好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとカルボン酸変性熱可塑性重合体と脂肪酸化合物の各樹脂の配合割合は、(a)オレフィン系熱可塑性エラストマー100質量部に対して、(b)カルボン酸変性熱可塑性重合体、脂肪酸化合物のうち少なくとも一種類が0.5〜20質量部である。また、そのとき(b)は、複数のカルボン酸変性熱可塑性重合体、または、脂肪酸化合物が使用されてよく、カルボン酸変性熱可塑性重合体、脂肪酸化合物を組み合わせて使用することも可能である。
(a)熱可塑性エラストマーと(b)カルボン酸変性熱可塑性重合体、脂肪酸化合物は、たとえば前記共重合体(a)と前記カルボン酸変性熱可塑性重合体および/または前記カルボン酸変性熱可塑性重合体エステルおよび/または脂肪酸化合物および/または脂肪酸化合物エステルを混練した後に、これに前記の塩基性物質と水を添加後、さらに溶融混練し、中和および/またはケン化と、前記共重合体(a)の水相への分散(転相)を行う方法や、あらかじめ、カルボン酸変性熱可塑性重合体および/または脂肪酸化合物に前記の塩基性物質と水を添加して、中和および/またはケン化し、これを前記(a)熱可塑性エラストマーと混練した後、さらに水を添加して、溶融混練を行って前記(a)熱可塑性エラストマーの水相分散(転相)を行う方法等がある。
【0043】
オレフィン系熱可塑性エラストマーに対するアクリル重合体の質量は、オレフィン系熱可塑性エラストマー100質量部に対して、400質量部以下、好ましくは250質量部以下、さらに好ましくは100質量部以下である。アクリル重合体の質量が、400質量部を超えると耐チッピング性が低下する場合がある。
【0044】
樹脂を水に分散させる方法は、一般にこの分野で知られている方法を使用できる。例えば、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを、加圧ニーダーや押出機等で混練し、アルカリ水を加え、さらに混練後、冷却し、取りだし、イオン交換水中に混練した樹脂を入れホモミキサー等で分散させる。特公平7−008933号、特公平7−096647号、特公平5−039975号等に開示されている方法を用いることができる。
【0045】
オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体を同一粒子に含有する水性分散体は、オレフィン系熱可塑性エラストマーを含む水性分散体に、アクリル単量体を添加、分散させて、上記粒子に取りこませる。次に、アクリル単量体を重合することによりアクリル重合体を同一粒子に含有する水性分散体を製造できる。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体を加圧ニーダーで混練した後に、分散させて水性分散体を製造できる。また、オレフィン系熱可塑性エラストマーと、アクリル単量体を加圧ニーダーで混練した後に、分散させて、アクリル単量体を重合させることにより水性分散体を製造できる。
【0046】
水性分散体のpHは、樹脂の分散状態を良好にするために、pH7から13になるようにアルカリ水を加えてもよい。
【0047】
本発明の耐チッビング性付与水性分散体組成物には、各種添加剤、例えば界面活性剤、硬化剤、架橋剤、造膜助剤、消泡剤、ハジキ防止剤、レベリング剤、粘着付与剤、硬度付与剤、防腐剤、増粘剤、凍結防止剤、分散剤など、また無機顔料、有機顔料などの各種顔料を添加することも可能である。水性分散体からなる接着剤とは、水性分散体そのままでも良く、水性分散体にさらにこれら各種添加剤を加えたものであってもよい。
【0048】
水性分散体粒子の質量平均粒子直径は、10nm〜40μmが好ましく、より好ましくは10nm〜20μm、さらに好ましくは10nm〜10μmである。粒子直径が40μmを超えると、通常、長期保存での粒子分離が顕著になり、さらには透明性や耐水性の低下を起こす場合がある。
【0049】
本発明の耐チッピング性付与水性分散体組成物をそのまま塗布して耐チッピング性を有する層を形成することもできるし、例えば仕上げ塗料に配合する耐チッピング性付与添加剤として使用することもできる。この耐チッピング性付与水性分散体組成物をそのまま使用する場合には、被塗装面に下地塗料を塗布した後、仕上げ塗装する前に、下地塗装面に塗布して耐チッピング性を有する層を形成し、次いでこの耐チッピング性を有する層の上に仕上げ塗装することにより、耐チッピング性を有する複合塗膜を形成することができる。このようにして調整された耐チッピング性を有する層の厚さは乾燥塗膜厚換算で1〜10μm、好ましくは1〜4μmの範囲内にある。また、本発明の耐チッピング性付与水性分散体組成物は、仕上げ塗料などに混合して使用することもできる。この場合、本発明の耐チッピング性付与水性分散体組成物は、仕上げ塗料などに含有される樹脂固形分100質量%に対して、固形分換算で1〜20質量%、好ましくは5〜10質量%の範囲内の量で配合される。こうして混合された塗料を乾燥塗膜厚換算で通常は10〜100μm、好ましくは10〜50μmの範囲内の厚さで塗布することにより良好な耐チッピング性が発現する。
【0050】
【実施例】
以下に実施例を示して本発明を説明するが、本発明は実施例によって何ら限定されるものではない。
【0051】
[不揮発分測定方法]
不揮発分は、樹脂をガラスシャーレに1g採り、乾燥オーブンを使用し、105℃で3時間乾燥した。その残渣(Y)gを精秤して次の方法で不揮発分を算出した。
不揮発分(%)=(Y/1)×100
【0052】
[pH測定]
pHは水性分散体の温度を25℃にした後、pHメーター(F−12;HORIBA社製)で測定した。
【0053】
[質量平均粒子直径測定方法]
質量平均粒子直径は、レーザー光散乱法(マイクロトラックHRA;Honeywell社製)にて測定した。
【0054】
[収率]
粒子500gを含む水性分散体1000gを100メッシュの金網でろ過した時の残渣(Z)gから、100メッシュの金網を通過する粒子の比率を次の計算方法で算出する。
収率(%)=100−(Z/500)×100
【0055】
製造例1
(a)−1 エチレン・プロピレン共重合体および(b)−1カルボン酸変性ポリオレフィンからなる水性分散体組成物の製造
エチレン・プロピレン共重合体(エチレン/プロピレンのモル比=4/6のエラストマー)(MFR(230℃) 2.0g/10min)100質量部、無水マレイン酸変性ポリエチレンワックス(グラフト量:3質量%、−COO−基:0.67ミリモル/g重合体、[η](135℃、溶媒:デカリン):0.16dl/g)10質量部およびオレイン酸カリウム2質量部とを混合し、2軸スクリュー押出機(池貝鉄工社製 PCM―30、L/D=40)のホッパーより3000g/時間の速度で供給し、同押出機のベント部に設けた供給口より、水酸化カリウムの10%水溶液を240g/時間の割合で連続的に供給し、加熱温度230℃で連続的に押出した。押出された樹脂混合物は、同押出機口に設置したジャケット付きスタティックミキサーで90℃まで冷却され、さらに80℃の温水中に投入され、収率99%、固形分濃度50%、pH10の水性分散体を得た。得られた水性分散体の平均粒径は、マイクロトラックで測定したところ、0.7μmであった。
【0056】
製造例2
製造例1で製造した水性分散体224部と、脱イオン水10部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.02部を反応容器に仕込み、窒素パージを行い、70℃に昇温し、これとは別に、スチレン4.5部、メチルメタアクリレート4.5部、グリシジルメタクリレート0.5部、2ヒドロキシエチルメタアクリレート0.5部、n−ドデシルメルカプタン0.02部、開始剤アゾビスイソブチルニトリル0.02部を混合溶解し、混合物を1時間で反応容器に滴下して、その後、更に同温度で3時間保持して重合を完結させた。得られた水性分散体は、不揮発分50%、光散乱測定による質量平均粒子直径は0.7μm。収率99%であった。電子顕微鏡で観察すると製造例1で製造した水性分散体粒子中にアクリル重合体が分散した水性分散体であった。
【0057】
製造例3
製造例1で製造した水性分散体224部と、脱イオン水51部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部を反応容器に仕込み、窒素パージを行い、70℃に昇温し、これとは別に、スチレン22.5部、メチルメタアクリレート22.5部、グリシジルメタクリレート2.5部、2ヒドロキシエチルメタアクリレート2.5部、n−ドデシルメルカプタン0.1部、開始剤アゾビスイソブチルニトリル0.1部を混合溶解し、混合物を1時間で反応容器に滴下して、その後、更に同温度で3時間保持して重合を完結させた。得られた水性分散体は、不揮発分50%、光散乱測定による質量平均粒子直径は0.8μm。収率99%であった。電子顕微鏡で観察すると製造例1で製造した水性分散体粒子中にアクリル重合体が分散した水性分散体であった。
【0058】
製造例4
製造例1で製造した水性分散体224部と、脱イオン水102部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.2部を反応容器に仕込み、窒素パージを行い、70℃に昇温し、これとは別に、スチレン45部、メチルメタアクリレート45部、グリシジルメタクリレート5部、2ヒドロキシエチルメタアクリレート5部、n−ドデシルメルカプタン0.2部、開始剤アゾビスイソブチルニトリル0.2部を混合溶解し、混合物を1時間で反応容器に滴下して、その後、更に同温度で3時間保持して重合を完結させた。得られた水性分散体は、不揮発分50%、光散乱測定による質量平均粒子直径は0.9μm。収率97%であった。電子顕微鏡で観察すると製造例1で製造した水性分散体粒子中にアクリル重合体が分散した水性分散体であった。
【0059】
製造例5
製造例1で製造した水性分散体224部と、脱イオン水51部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ0.1部、開始剤過硫酸カリウム1部を反応容器に仕込み、窒素パージを行い、70℃に昇温し、これとは別に、スチレン22.5部、メチルメタアクリレート22.5部、グリシジルメタクリレート2.5部、2ヒドロキシエチルメタアクリレート2.5部、n−ドデシルメルカプタン0.1部、開始剤アゾビスイソブチルニトリル1部を混合溶解し、混合物を1時間で反応容器に滴下して、その後、更に同温度で3時間保持して重合を完結させた。得られた水性分散体は、不揮発分50%、光散乱測定による質量平均粒子直径は0.8μm。収率99%であった。電子顕微鏡で観察すると製造例1で製造した水性分散体粒子上にアクリル重合体が積層した水性分散体であった。
【0060】
▲1▼耐チッピング性水系プライマーとして使用する場合
実施例1〜5
公知の電着エポキシ塗料により表面処理(厚さ約20μm)を施した鋼板の電着塗料表面に本発明の耐チッピング性付与水性分散体組成物である製造例1〜5にて製造した水性分散体をそれぞれ、乾燥膜厚5μmになるように塗装し常温乾燥せしめた。ついで耐チッピング性付与水性分散体塗膜上に、変性ポリエステルアルキッド樹脂/イミノメチロール型アミノ樹脂系水系塗料をエアースプレーにて厚さ約30μmで塗装し、140℃で30分間加熱硬化し、試験サンプルを作成した。
それぞれのサンプルについて、塗膜外観、密着性、耐熱性、耐湿性、耐ガソリン性、耐チッピング性の評価を行い結果を表−1に記した。
【0061】
比較例1
実施例1〜5で示した方法で耐チッピング性付与水性分散体を塗膜として使用せず、その他はすべて同一条件で試験サンプルを作成し、同様の評価を行った。結果を表−1に記した。
【0062】
▲2▼耐チッピング性付与添加剤として使用する場合
実施例6〜10
公知の電着エポキシ塗料により表面処理(厚さ約20μm)を施した鋼板の電着塗料表面に、変性ポリエステルアルキッド樹脂/イミノメチロール型アミノ樹脂系水系塗料、樹脂固形分100質量%に対し、本発明の耐チッピング性付与水性分散体組成物である製造例1〜5にて製造した水性分散体を、それぞれ10質量%加えた塗料をエアースプレーにて厚さ約30μmで塗装し、140℃で30分間加熱硬化し、試験サンプルを作成した。
それぞれのサンプルについて、塗膜外観、密着性、耐熱性、耐湿性、耐ガソリン性、耐チッピング性の評価を行い結果を表−2に記した。
【0063】
比較例2
実施例1で示した方法で耐チッピング性付与水性分散体を塗膜として使用せず、その他はすべて同一条件で試験サンプルを作成し、同様の評価を行った。結果を表−2に記した。
【0064】
評価方法
実施例、比較例で作成した試験サンプルに対し下記の評価に従って塗膜性能を評価した。○は優良、×は不良を表す。
(1)塗膜外観
試験サンプルを光学式表面状態測定機(神戸製鋼社製 superi)にて測定を行いサーフェイスインデックスで30以下を良好とした。
(2)密着性
試験サンプルの塗膜面にマルチクロスカッターを用い素地に軽く達する等間隔1mmの平行線を互いに直行させて引き、1mm平行の正方形を100個つくる。この状態で幅に余裕のあるセロハン粘着テープを密着させ上方に一気に引き剥がし、塗面のはがれの生じない正方形の数を調べ全数(100個)に対しすべてが剥離しないものを良好とした。
(3)耐熱性
試験サンプルを90℃の恒温槽に500時間設置し、24時間室温に放置した後、塗膜外観および変色、つやひけ等熱による塗装表面変化をしらべ、変化が無いものを良好とした。
(4)耐湿性
温度、湿度とも調整可能な密閉箱を使用し、試験サンプルを温度50±1℃、相対湿度98%以上に調整した密閉箱に水平に置き、24時間ごとにふくれの発生およびその変化の状態を240時間まで調べ、変化の無いものを良好とした。(5)耐ガソリン性
試験サンプルの表面にガソリンを約0.5〜0.8ml滴下し、恒温恒湿室(23℃、RH50%)に4時間放置した後、布で拭き取り直ちに塗膜についてつや引け、しみ、軟化、はがれ、亀裂がないかを調べ、変化の無いものを良好とした。
(6)耐チッピング性(飛び石試験)
グラベロメータ法により塗膜の耐擦傷性を調査する。まず、ショット材として7号砕石(JIS A5001−7[道路用砕石]に規定するもの)を使用し、このショット材が90度の角度で当たるように試験サンプルをグラベロメータの所定位置にセットする。次に4.0Kg/cm2のエア−圧に調節したグラベロメータに250gのショット材を入れエアバルブを開いてショット材を試験サンプルに吹き付け、吐出後、試験サンプルを取り外し、試験塗面へセロハン粘着テープを張り付け、塗面の剥離状態を調べ、剥離状態を5点満点で評価し4点以上を良好とした。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【発明の効果】
本発明の水性分散体は、耐チッピング性プライマーもしくは水系塗料の添加剤として使用した場合、塗膜外観、密着性、耐熱性、耐湿性、耐ガソリン性、耐チッピング性に優れた塗膜が得られる。
Claims (5)
- オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体とカルボン酸変性熱可塑性重合体と脂肪酸化合物とを同一粒子に含む耐チッピング性付与水性分散体組成物。
- 前記アクリル重合体が、アクリル単量体の共重合体、またはアクリル単量体および脂肪族共役ジエン単量体の共重合体である請求項1に記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物。
- 前記オレフィン系熱可塑性エラストマーとアクリル重合体とカルボン酸変性熱可塑性重合体と脂肪酸化合物とを含む粒子の質量平均粒子直径が、10nm〜40μmである請求項1または2に記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物。
- 前記オレフィン系熱可塑性エラストマー100質量部に対して、前記アクリル重合体が400質量部以下である請求項1〜3のいずれかに記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物。
- 鋼鈑上に下塗り層、中塗り層、上塗り層を有する積層体において、下塗り層、中塗り層、上塗り層の少なくとも1層が請求項1〜4のいずれかに記載の耐チッピング性付与水性分散体組成物からなる積層体。
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