JP4066655B2 - シャワー装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は複数箇所に設けられた吐水口から洗浄水を吐水することにより、人体を洗浄するシャワー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数箇所から人体の複数部位へ洗浄水を吐水することにより、手を使うことなく人体を洗浄し、かつマッサージ効果も付与するようなものとして、実開平5−44123や特表平6−506130がある。前者は、水滴を旋回させながら円錐形状に噴出するスプレーノズルにより、胴体の皮膚に適度の刺激を与えてマッサージ効果を得ることができる。一方後者は、電動機でフレーム部材を移動することにより、体の種々な部分を刺激することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、実開平5−44123や特表平6−506130で開示されているような場合では、人体のどこの部位に対しても同様の刺激を与えるので、マッサージ効果に乏しいという問題がある。なぜならば、部位毎、例えば頭・顔・肩・胸・腹・足などそれぞれに適したマッサージ刺激があるためで、頭に適したマッサージ刺激をそのまま顔に与えると、刺激が強すぎて不快と感じるものである。また、刺激の周期的変化が乏しいので、使用者は単調で不快と感じてリラックスした状態とならず、血行促進には不向きという問題もある。
【0004】
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は、複数の吐水口毎に備えた吐水制御手段を各吐水形態の変化周期が異なるように制御することにより、マッサージ効果が高いシャワー装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
上記目的を達成するために請求項1においては、吐水する洗浄水の吐水形態を制御する吐水制御手段を吐水口毎に備え、該吐水制御手段は各吐水形態を周期的に変化させると共に、各吐水口毎に吐水形態の変化周期が異なるように制御することを特徴とするので、複数箇所の吐水口からマッサージ吐水を行うことができ、かつ各吐水口毎に異なる吐水形態のマッサージ吐水とすることができる。
【0006】
ここで、人間の感覚特性において、吐水形態の変化周期の違いによる、マッサージ刺激感の変化について説明する。吐水形態の変化周期が短い(例えば周期0.02秒未満、以下「短周期域」と呼ぶ)と、人間はその変化を認知できず、あまり刺激が変化しないと感じるので、マッサージ刺激感を比較的弱く感じる。次に、それよりも吐水形態の変化周期を長くする(例えば周期0.02〜2秒、以下「中周期域」と呼ぶ)と、その変化を部分的に認知し、しかも単位時間当たりの変化が激しいので、マッサージ刺激感を強く感じる。さらに、吐水形態の変化周期を長くする(例えば周期2秒超、以下「長周期域」と呼ぶ)と、人間はその変化を認知できるため、全ての刺激を感じ、また単位時間当たりの変化は緩やかなので、ゆったりした気分が味わえるマッサージ刺激感だと認識する。このとき、中周期域と比較するとマッサージ刺激感は弱いが、吐水形態変化は認知できるので低周期域とは全く異なった感覚となる。ただし、吐水形態の変化周期が長すぎる(例えば、20秒以上)と、マッサージ刺激感の変化が少なすぎて使用者がじれったいと感じる可能性があり、好ましくない場合がある。なお、これらの周期数値については、参考として記載しているが、その他の吐水条件により変動するものである。ただし、周期数値は異なっても、吐水形態の変化周期を変えることで、前記したようなマッサージ刺激感が変化する傾向は存在する。また、同じ領域内、例えば中周期域内でも、周期を少しでも変化させると、異なったマッサージ刺激感となる。短周期域側に近づけると、中周期域の性質を基本としながら、やや短周期域の性質も加味される。逆に、長周期域側に近づけると、中周期域の性質を基本としながら、やや長周期域の性質も加味される。よって、複数箇所の吐水口を全て同じ領域内で吐水形態を変化(もちろん変化周期は異なる)させても構わない。
よって、各吐水口毎で吐水形態の変化周期が異なるようにすると、人体の異なる部位に対して、異なるマッサージ刺激感を与えることができる。しかも、吐水口毎に吐水形態をコントロールできるので、人体の部位毎に適したマッサージ刺激感を与えることができる。例えば、顔はマッサージ刺激感を弱く、頭や肩はマッサージ刺激感を強く、胸や腹はマッサージ刺激感をそれらの中間的にというようなことができる。さらに、人体部位毎で異なるマッサージ刺激感、しかも部位毎に適したマッサージ刺激感を与えることにより、使用者への血行促進をより図ることができる。人間は、時間的に変化がないような刺激、またはどの部位に対しても同じような刺激を受けていると、単調でじれったく不快と感じ、ひいては緊張感も生まれる。変に緊張すると、血管へ無理な負担がかかり、血行促進には不向きとなってしまう。リラックスした状態、つまり副交感神経優位の方が高い血行促進効果を得ることができるというのは周知の事実である。また、人体部位毎に適材適所の快適なマッサージ感を与えるという意味でも、リラックスした状態で血行促進を図ることができるということが言える。以上のように、人体の部位毎に適した吐水形態制御により、快適で高いマッサージ効果を与えることができる。
なお、本発明における吐水制御手段で制御できる吐水形態とは、瞬間吐水流量、平均吐水流量、洗浄水流速、洗浄水空間容積率、洗浄面積、洗浄水吐水方向、洗浄面における洗浄水衝突部位(洗浄部位)など、吐水の物理的パラメータのことである。
【0007】
上記目的を達成するために請求項2においては、給水源から複数の吐水口へ向かう洗浄水流路のそれぞれに設けられた流量制御手段と、該流量制御手段の動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は各流量制御手段からの流出流量を周期的に変化させると共に、各流量制御手段毎に流量の変化周期が異なるように制御することを特徴とするので、流量変化によるマッサージ吐水を行うことができ、かつ吐水口毎に流量変化周期が異なるマッサージ吐水とすることができる。通常、人間は流量が多いと強い刺激、逆に流量が少ないと弱い刺激と感じるものであるが、さらに流量変化周期の違いにより、異なったマッサージ刺激感を感じさせることができる。そのことを以下に説明する。流量の変化周期が短い(短周期域)と、人間はその流量変化を認知できず、比較的流量変化が小さいマッサージ刺激だと認識する。次に、それよりも流量の変化周期を長くする(中周期域)と、部分的に流量が多いときのみを感じるため、リズム感があり活気ある、強いマッサージ刺激だと認識する。さらに、流量の変化周期を長くする(長周期域)と、人間はその流量変化に追従でき、強い刺激も弱い刺激も感じて、ゆったりした気分が味わえるマッサージ刺激だと感じる。以上のように、流量変化周期の違いにより、マッサージ刺激感は異なる。そして、流量変化の周期が吐水口毎に異なるので、人体部位毎に適した、異なるマッサージ刺激感を与えることができる。その際、流量変化周期を異ならせるだけでなく、流量値(最大瞬間吐水流量、最小瞬間吐水流量、平均吐水流量)を吐水口毎で異ならせるようにすると、さらに異なったマッサージ刺激感を演出することができ、好ましい。流量制御手段の具体的な例としては、水ポンプやバルブなどがある。流出流量を周期的に変化させる方法として、水ポンプの場合、ON/OFFを繰り返すような間欠運転でもよいし、ON状態持続のまま強弱が変化するような脈動運転でもよい。もちろん、両方の運転の組み合わせでもよい。一方、バルブの場合は、開閉制御でもよいし、開度を調整するような制御でもよい。なお、流量制御は、平均吐水流量を制御するようにしてもよいし、瞬間吐水流量を制御するようにしてもよい。
【0008】
上記目的を達成するために請求項3においては、吐水口は可動体に設けられており、各可動体毎に可動体の移動速度が異なることを特徴とするので、吐水口が移動することによるマッサージ吐水を行うことができ、かつ吐水口毎に異なるマッサージ吐水とすることができる。これは、吐水口の位置移動により洗浄部位が変化して、刺激感が変化するマッサージ吐水を利用したものであり、しかも、移動速度違いによる異なるマッサージ刺激感を与えることができる。人間は、吐水を高速(短周期域)で移動させるとその移動を認知できなくなり、連続的にかつ同時に複数部位へ当たっているように感じる。そして、刺激も分散され、弱いマッサージ刺激だと感じるようになる。また、それよりも低速(中周期域)で移動させると、局所部位で見ると周期的に刺激を感じ、しかも刺激変化が激しいので、より強いマッサージ刺激だと感じる特性を有する。もちろん、さらに低速(長周期域)にすると、その移動を認知できるようになり、局所部位で見ると刺激変化が緩やかになるので、ゆったりした気分が味わえるマッサージ刺激だと認識される。よって、移動速度を異なるようにすることにより、異なったマッサージ刺激感を与えることができる。そして、吐水口毎でその移動速度が異なるので、人体部位毎で異なるマッサージ感を与えることができ、より高いマッサージ効果を与えることができる。ここで、移動速度が異なるとは、吐水口毎で異なるマッサージ吐水となっていればよいので、移動速度のスカラーまたはベクトルが移動中で一時でも異なっていればよい。
【0009】
上記目的を達成するために請求項4においては、吐水口は可動体に設けられており、該可動体の移動量を周期的に変化させると共に、各可動体毎に可動体の移動量の変化周期が異なることを特徴とするので、吐水口の移動量が周期的に変化することによるマッサージ吐水を行うことができ、かつ吐水口毎に異なるマッサージ吐水を与えることができる。これは、吐水口移動量の周期的変化により洗浄面積が周期的に変化して、使用者にとっては刺激感が変化するマッサージ吐水を利用したものである。人間は、洗浄面積を高速(短周期域)で変化させると、その面積変化を認知できなくなり、連続的にかつ同時に複数部位へ当たっているように感じる。そして、刺激も分散され、弱いマッサージ刺激だと感じるようになる。また、それよりも洗浄面積を低速(中周期域)で変化させると、局所部位で見ると周期的な刺激を感じることになり、リズム感があり活気ある、より強いマッサージ刺激だと感じる特性を有する。さらに低速(長周期域)で洗浄面積を変化させると、その面積変化を追従できるようになり局所部位で見ると刺激変化が緩やかになるので、ゆったりした気分が味わえるマッサージ刺激だと感じる。以上のように、洗浄面積変化の周期の長短により、マッサージ刺激感は異なる。そして、吐水口毎で移動量の変化周期すなわち洗浄面積変化周期が異なるので、人体部位毎に適した、異なったマッサージ感を与えることができる。
【0010】
上記目的を達成するために請求項5においては、可動体は、回転運動を行って移動する回転体であることを特徴とするので、簡単な構成でも広範囲において、吐水口の移動によるマッサージ吐水を行うことができる。これは、回転運動の場合、ある軸を中心として等距離(半径方向)を移動するだけで、広範囲を満遍なく効率的に洗浄することができるためである。広範囲を効率的に洗浄するので、同洗浄時間で比較した場合、流量が少なくて済むという利点もある。その結果、多流量を流すための高圧ポンプが不要となり、また給湯機能力も小さくて済むので、より一般的な家庭でも本シャワー装置を簡単に使用可能となると言える。そして、請求項3と組み合わせた場合、吐水口毎に回転速度が異なることになる。このとき、回転速度の違いによるマッサージ刺激感の変化については、上記した移動速度の違いによるものと同様である。よって、吐水口毎、すなわち人体部位毎で異なる刺激感のマッサージ吐水を与えることができる。また、請求項4と組み合わせた場合、回転体の移動量が周期的に変化し、吐水口毎に回転体移動量の変化周期が異なることになる。この回転体移動量は、回転中心から吐水口までの距離と言い換えることができる。よって、その距離が小さいと狭い範囲の吐水、逆に大きいと広い範囲の吐水となる。そして、その洗浄面積の変化周期が吐水口毎で異なるので、人体部位毎で異なるマッサージ吐水を与えることができる。
【0011】
上記目的を達成するために請求項6においては、可動体は、電気エネルギーを用いることにより移動することを特徴とするので、可動体移動の制御が精度良く、しかも制御が広い範囲で可能となる。すなわち、水圧によらず、電気入力(電圧値、入力時間など)を可変するだけで吐水口移動(移動速度や移動量の変化周期)の自由な制御が可能となる。よって、異なるマッサージ吐水を自由に演出することができる。そして、吐水口毎で、吐水口移動速度(揺動周波数や回転速度など)や吐水口移動量の変化周期を異なるようにすることにより、人体部位毎で異なるマッサージ刺激感を比較的容易に制御できる。
【0012】
上記課題を解決するために請求項7においては、可動体は、給水源から供給される洗浄水の運動エネルギーを用いることにより移動することを特徴とするので、洗浄水の流れを利用して、可動体を移動することができる。すなわち、洗浄水の流れを制御することにより、可動体の移動制御を行うことができる。洗浄水の流れの制御は、設計上の形状で決めてもよいし、形状を可変(例えば、洗浄水流路を一部塞ぐなど)とするようにしてもよい。また、洗浄水流速などの吐水パラメータの制御により、流れ制御するようにしてもよい。このとき、洗浄水という内部エネルギーを利用しているので、簡単な構成で実現できる。また、電源も不要となるので、電源が設置しにくい一般家庭の浴室などには、特に有利である。具体的な構成としては、一般的に言われる流体素子である、側壁付着型、噴流偏向型、乱流型、衝突流型、渦流型か、それを改良または組み合わせたようなものが適する。そして、吐水口毎で、吐水口移動速度(揺動周波数や回転速度など)や吐水口移動量の変化周期を異なるようにすることにより、人体部位毎で異なるマッサージ吐水を行うことができる。
【0013】
上記目的を達成するために請求項8においては、吐水口は複数の吐水穴から構成されると共に、給水源から供給される洗浄水を所定の吐水穴へ供給する切換手段と、該切換手段の動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は洗浄水が供給される吐水穴を周期的に切り換えると共に、各吐水口毎に吐水穴を切り換える周期が異なることを特徴とするので、同一箇所の吐水口から複数の吐水形態を切り換えることでマッサージ吐水を行うことができ、しかも、その吐水口が複数存在して吐水口毎で異なるマッサージ吐水とすることができる。このとき、吐水穴の切換周期が短い(短周期域)と、人間は吐水形態が切り換わったことを認知できず、連続的にかつ同時に複数部位へ当たっているように感じる。そして、刺激も分散され、弱いマッサージ刺激だと感じるようになる。次に、それよりも吐水穴の切換周期を長くする(中周期域)と、部分的に刺激を感じて、リズム感があり活気ある、マッサージ刺激だと認識する。さらに、吐水穴の切換周期を長くする(長周期域)と、人間はその切換変化に追従できるため、全ての刺激を感じて、ゆったりした気分が味わえるマッサージ刺激だと感じる。以上のように、吐水穴の切換周期の違いにより、マッサージ刺激感は異なる。そして、吐水口毎でその切換周期が異なるので、人体部位毎で異なったマッサージ刺激感を与えることができる。なお、同一吐水箇所で吐水穴形状の同じものが複数存在してそれらを切り換える(もちろん、吐水口毎で吐水穴の切換周期は異なる)だけでもよいが、吐水穴形状が異なるものを切り換えた方が、よりマッサージ効果が高まるので好ましい。さらに、吐水口毎で吐水穴形状が異なるようにすれば、なおさらマッサージ刺激感が異なるのでより好ましい。ここで、吐水穴形状が意味する中には、単なる吐水穴の形だけでなく、吐水穴の断面積の和、吐水穴1つ1つの面積、吐水穴の個数の意味も含まれる。なお吐水口とは、ほぼ同一箇所から吐水されるものを言う。よって、吐水口を構成する部品が同一部品でも別体部品でも構わないが、吐水穴同士が極近傍に存在しなければならない。
【0014】
上記目的を達成するために請求項9においては、給水源から複数の吐水口へ向かう洗浄水流路のそれぞれに空気を混入する空気混入量制御手段と、該空気混入量制御手段の動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は各空気混入量制御手段からの空気混入量を周期的に変化させると共に、各空気混入量制御手段毎に空気混入量の変化周期が異なるように制御することを特徴とするので、空気混入量変化によるマッサージ吐水を行うことができ、かつ吐水口毎に異なるマッサージ吐水とすることができる。これは、洗浄水に空気を混入させると、柔らかくて弱い刺激となることを利用したものである。すなわち、空気混入量制御により、強い刺激と弱い刺激を制御することができる。このとき、空気量の変化周期が短い(短周期域)と、人間はその空気量変化を認知できず、比較的変化の少ないマッサージ刺激だと認識する。次に、それよりも空気量の変化周期を長くする(中周期域)と、リズム感があり活気ある、マッサージ刺激感を強く認識する。さらに、空気混入量の変化周期を長くする(長周期域)と、人間はその空気混入量変化に追従できるため、ゆったりした気分が味わえるマッサージ刺激だと感じる。以上のように、空気混入量変化の周期の違いにより、異なったマッサージ刺激感を与えることができる。そして、各空気混入量制御手段毎に空気混入量の変化周期が異なることにより、吐水口毎、すなわち人体部位毎に適した、異なるマッサージ感を与えることができる。具体的な手段としては、エアポンプを利用した強制吸気方法、エジェクタ効果を利用した自然吸気方法がある。強制吸気方法の場合、エアポンプの電気入力を変えるだけで空気混入量が変化するので制御が容易という利点がある。自然吸気方法では、例えば水ポンプなどで流速を変化させる方法、バルブで吸気する空気穴の面積を変化させる方法などがある。なお、ON/OFFを繰り返すような間欠運転でもよいし、ON状態持続のまま強弱が変化するような脈動運転でもよい。もちろん、両方の運転の組み合わせでもよい。
【0015】
上記目的を解決するために請求項10においては、複数箇所に設けられた吐水口は、左右対称に配置されることを特徴とするので、人体に対して一方のみ、例えば左方のみや右方のみ、だけを刺激するようなことがなく、左右でバランスを持つことができる。このバランス感は、快適感にもつながるものであり、リラックスした状態で血行促進を図ることができる。なお、左右対称に配置された吐水口からの吐水形態変化周期が異なるようにしてもよいし、同じにしてもよい。
【0016】
上記課題を解決するために請求項11においては、複数箇所に設けられた吐水口は、上下に複数配置されることを特徴とするので、人体上下方向の複数部位へ吐水することができる。人体は立位状態においても座位状態においても、通常上下方向の方が左右方向より洗浄部位が長いものである。しかも、上下方向には性質の異なる部位が存在するので、上下方向で異なるマッサージ刺激感の方が好ましい。例えば、頭・顔・胸・腹における刺激を考えた場合、頭はマッサージ刺激感を強く、顔はマッサージ刺激感を弱く、胸や腹はマッサージ刺激感をそれらの中間的にすることが望ましい。よって、上下で異なるマッサージ吐水形態とした場合、人体部位毎に快適なマッサージ刺激感を与えることができ、高いマッサージ効果を与えることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以上説明した本発明の構成・作用を一層明らかにするために、以下本発明の好適な実施例について説明する。
図1は、本発明に係わるシャワー装置の外観図である。
シャワー装置1は、開閉弁2、湯水混合調整部3、操作パネル4、A吐水ノズル11、B吐水ノズル12、C吐水ノズル13、D吐水ノズル14、E吐水ノズル15、F吐水ノズル16、G吐水ノズル17とからなる。なお、シャワー装置1は、浴室の壁に固定されている。また、湯水混合調整部3により、湯の温度を調整できるようになっている。
ここで、本発明の第1実施例であるシャワー装置を説明する。図2は、シャワー装置1の水路を中心とする構成図である。
【0018】
図2に示すように、このシャワー装置1の水路は、開閉弁2を開くと、給水源20から洗浄水が供給される。そして、水路が分岐され、各開閉弁(A開閉弁21、B開閉弁22、C開閉弁23、…)、流量制御手段である各水ポンプ(A水ポンプ31、B水ポンプ32、C水ポンプ33、…)を通って、各吐水ノズル(A吐水ノズル11、B吐水ノズル12、C吐水ノズル13、…)から人体へ吐水される。
【0019】
制御手段40は、周期設定手段40a、記憶手段40b、タイマー40cから構成される。使用者が周期設定手段40aにより、周期を設定して、その設定値を記憶手段40bに記憶させ、その記憶データに基づき、タイマー40cを制御しながら、各ポンプの流出流量を周期的に変化させる。そして、同じ変化周期が入力された場合、拒絶されるようにすることにより、各水ポンプ毎に流量の変化周期が異なるように制御される。その結果、各吐水ノズル同士で流量の変化周期が異なった吐水が人体へ送られる。なお、記憶手段40bに予めいくつかの周期変化パターンを記憶させ、使用者がそのパターンを選択するようにしてもよい。ここで、各水ポンプ(流量制御手段)の制御について説明する。各水ポンプ毎に流量の変化周期が異なるように制御することができる。例えば、ONとOFFを繰り返すような間欠運転として、ON時間とOFF時間の変化周期を、各水ポンプで異なるように制御してもよい。また、水ポンプへの電圧入力値を大小変化させるような脈動運転として、多流量と少流量が変化する周期を異なるようにしてもよい。もちろん、間欠運転と脈動運転を併用しても構わない。
【0020】
特に、図3に示す電磁ポンプを用いる場合、上記のような制御に加えて以下のような制御をすることにより、瞬間吐水流量が変化して吐水される。よって、平均吐水流量が同じでも瞬間吐水流量を変化させることにより、異なるマッサージ刺激感を与えることができる。この電磁ポンプは、電磁コイル52への周期的な電気入力により、プランジャ51を振幅させて、瞬間吐水流量を周期的に変化させながら吐水するものである。例えば、交流周波数を上げる(低周期域)とプランジャ51の振幅が小さくなり、結果として瞬間吐水流量があまり変化せず、連続的でソフトなマッサージ刺激感となる。一方、交流周波数を下げる(中周期域)とプランジャ51の振幅が大きくなり、結果として瞬間吐水流量が大きく変化し、特に最大瞬間吐水流量を感じて間欠的でハードなマッサージ刺激感となる。よって、この交流周波数を制御することにより、異なるマッサージ刺激感を与えることができる。また、交流周波数の代わりに、直流波形を間欠的に入力する周波数で制御してもよい。
【0021】
以上のように、水ポンプの多様な運転制御により、各水ポンプで流量(瞬間吐水流量、平均吐水流量)変化を制御することができる。そして、各水ポンプの流量の変化周期を異なるようにすることにより、各吐水口毎で流量変化周期を異ならせることができ、人体の部位毎へ異なった、しかも人体部位毎に適したマッサージ刺激感を与えることができる。よって、高いマッサージ効果を与えることができ、ひいては使用者に対して、快適刺激感や血行促進効果を与えることができる。
【0022】
上記の例では、流量制御手段として水ポンプを用いて説明したが、流量制御を行う他の方法として、水ポンプの代わりにバルブを用いてもよい。バルブは、開状態と閉状態を繰り返すような開閉制御でもよいし、中間的な開度が存在する開度調整制御でもよい。このバルブの制御では、開閉機構または開度調整機構をステッピングモータに接続し、ステッピングモータのステップ角を利用して水路開口断面積を変化させるようにすると、精度良くできて好ましい。しかし、この方法に限ったものではなく、水圧を利用してバネを圧縮または引っ張ることにより、開度を調整するような方法でもよい。
【0023】
さらに、流量制御手段の代わりに、エアポンプ(空気量制御手段)を用いることもできる。エアポンプを使用することにより、洗浄水中へ空気を混入することができる。空気混入量が高いと、人間はソフトな刺激感と感じる。よって、エアポンプの運転制御により、ハードな刺激感とソフトな刺激感という、異なる刺激感を実現することができる。そして、各洗浄水流路毎に設けられたエアポンプにより、空気混入量を周期的に変化させ、かつ各吐水口毎で空気量の変化周期が異なるように制御することができる。その結果、人体部位毎で異なるマッサージ刺激感を与えることができ、高いマッサージ効果を与えることができる。
【0024】
また、図4の操作パネル4を使用して以下のような制御を行ってもよい。操作パネル4は、電源42、異マッサージ選択スイッチ43、A吐水口選択スイッチ61、B吐水口選択スイッチ62、C吐水口選択スイッチ63、D吐水口選択スイッチ64、E吐水口選択スイッチ65、F吐水口選択スイッチ66、G吐水口選択スイッチ67とからなる。
使用者がシャワー装置1の前に立った状態または椅子に座った状態で、図4における操作パネル4の電源42をONする。このON状態において、操作パネルが有効となる。その後、7つの吐水口選択スイッチのいずれかを押すことにより、吐水口選択スイッチに対応した開閉弁(C吐水口選択スイッチ63であれば、C開閉弁23が対応)が開く。このとき、各吐水口選択スイッチは、各開閉弁に接続されている。すなわち、選択された吐水ノズルのみ吐水することができる。また、異マッサージ選択スイッチ43を押した状態で、吐水口選択スイッチを押すと、選択された吐水ノズル同士において流量の変化周期が異なるような制御が行われる。例えば、異マッサージ選択スイッチ43を押した状態で、B吐水口選択スイッチ62とC吐水口選択スイッチ63が押された場合、B吐水ノズル12からの吐水と及びC吐水ノズル13からの流量の変化周期が異なるように制御される。
【0025】
また、第1実施例においては、図1に示すように、各吐水ノズル内の吐水口の配置を上下に複数備え、B吐水口とC吐水口、D吐水口とE吐水口、F吐水口とG吐水口は、それぞれ対称となるようにした。そうすることにより、人体の複数部位に対して同時にバランス良く、刺激を与えることができる。また、上下方向は異なる変化周期、左右方向は同じ変化周期というようなこともできる。
【0026】
次に、第2の実施例について、まず図5、図6に基づいて、1つの吐水ノズルに関する動きを説明する。図5、図6は図1におけるB吐水ノズル12を抜粋したものである。図5はB吐水ノズル12の上部からの透視図、図6はB吐水ノズル12の側部からの透視断面図である。開閉弁2を開くと、給水源(図示せず)から供給された洗浄水は、B吐水ノズル12に供給される。そして、B吐水ノズル12内部に設けられた通水路72、旋回室流入路73、旋回室74の順に供給される。旋回室流入路73は通水路72よりも通水断面積が小さく構成されており、かつ旋回室74の中心に対して接線方向から洗浄水を供給されるように構成されている。また、旋回室74の内部には揺動部80が設けられており、この揺動部80は洗浄水が供給される給水口81と、前記給水口81と連通して洗浄水を洗浄面へ向けて吐水する吐水口82が設けられている。
さらに、前記旋回室74上部の開口部に設けられたシール部77に、前記揺動部80が内接するように挿入されている。また、前記シール部77は弾性体で構成されているので、前記揺動部80が旋回室74内部で揺動部80自身を中心に回転する自転や、揺動部80が前記シール部77を頂点として円錐状に回転を行う公転等が自在に行えるようになっている。なお、シール部77をなくしてケーシング76と揺動部80の一部を直接接触させて摺動させる構成にしてもよい。
【0027】
前記した公転に関してさらに詳しく説明する。前記揺動部80が旋回室74中心軸に対して傾斜可能なように設けているので、旋回室74内部の洗浄水の旋回によって発生する遠心力によって、前記揺動部80が旋回室74中心軸に対して傾斜して公転する。このとき、前記揺動部80は旋回室74上部に設けられたテーパガイド部75によって最大傾斜角度が規制されるように構成されている。
【0028】
また、図6に示すように揺動部80は、洗浄水が給水される給水口81と、前記給水口81と連通して洗浄水を吐水する吐水口82が、揺動部80の中心軸(自転軸)に対して傾斜した状態で設けられている。すなわち、洗浄水の吐水方向が揺動部80の中心軸に対して、傾斜するように構成されている。
【0029】
図5、図6の構成で洗浄水を吐水した場合について図7に基づいて説明すると、B吐水ノズル12に供給された洗浄水は通水路72より通水路面積が狭くなった旋回室流入路73によって流速が速められることで運動エネルギーが大きくなった状態で旋回室74に流入する。また、前記旋回室流入路73は旋回室74に対して対して接線方向から洗浄水を流入するように構成されているため、旋回室74内部に流入した洗浄水は旋回室74内部で旋回する。旋回室74内部に挿入された揺動部80に運動エネルギーの一部を与えることで揺動部80を自転させた後、前記揺動部80に設けられた給水口81、吐水口82を通って吐水される。このとき、洗浄水はシール部77によってケーシング76と揺動部80の間のシールがなされている。
【0030】
また、洗浄水が旋回室74内部で旋回した際、前記揺動部80を公転させることで、前記揺動部80に設けられた吐水口82より吐水される洗浄水は、吐水口82が揺動部80の公転に伴い吐水方向を変えながら公転することで、螺旋状に拡大した軌道を描きながら吐水される。従って、揺動部80に設けた吐水口82の軌跡よりはるかに大きい軌跡で円錐状に吐水を揺動させることが可能となり、洗浄の刺激を損なう(小さくする)ことなく洗浄面積を拡大することができる。
さらに、ケーシング76と揺動部80の隙間やテーパガイド部75のテーパ角度を変えることで、揺動部80の公転角度を変えることが可能となる。例えば、揺動部80とケーシング76との隙間を大きくして、揺動部80の公転角度を大きくすると、洗浄面積を広くすることができる。
このとき、前記揺動部80は旋回室74中心軸まわりの公転によって吐水軌跡を移動させるだけでなく、揺動部80自身が自転して洗浄水を吐水する。よって、吐水された洗浄水の軌跡は、公転による回転軌跡と自転による回転軌跡の組み合わせによる軌跡を描きながら吐水される。よって、回転速度には、公転回転速度及び自転回転速度が存在する。
次に、公転回転速度と自転回転速度の制御について説明する。公転回転速度も自転回転速度も旋回室流入路73における洗浄水流速が速いほど、回転速度がアップする。よって、旋回室流入路73における洗浄水流速を制御することにより、回転速度を制御することができる。
【0031】
また、設計上の形状によっても、自転回転速度や公転回転速度を制御することができる。まず、自転回転速度を制御する方法として、揺動部80の質量を重くすると、自転回転速度が遅くなる。質量を重くする方法としては、揺動部80の大きさを大きくしてもよいし、比重の重い材質で形成するようにしてもよい。また、揺動部80の下部形状を変更する方法もある。図6では四角柱で形成したが、図8に示すように、揺動部90の下部形状を羽根車形状とすることで自転回転速度をアップすることができる。これは、質量は変わらないまま、あるいは軽くして、より半径方向を長くして、洗浄水流速の速い成分を受けるようとするものである。旋回室74内の洗浄水流速成分は、旋回室74中心部と周辺部が最も遅く、その中間にピークがあるようになっている。よって、このピーク値により近い洗浄水流速成分を受けようとしたものだと言える。また、図9のように揺動部95の下部形状の一部のみを丸くすることで、一定速度としないようにもできるので、異なる移動速度とすることが容易に実現できる。
【0032】
次に、公転回転速度の制御方法について、説明する。まず、自転回転速度同様、揺動部80の質量を重くすると、公転回転速度が遅くなる。また、揺動部形状が一定とした場合、旋回室74の直径を大きくすると、公転回転速度が遅くなる。これは、前述した旋回室74内の洗浄水流速成分のピーク値が、より旋回室74周辺部へ移動するためである。
【0033】
以上のような吐水ノズルを複数備えた場合について、図10に基づいて説明する。図10は図1におけるB吐水ノズル12とC吐水ノズル14を抜粋して水路構成を中心に示した図である。この実施例においては、B揺動部105、C揺動部110が本発明における可動体に相当する。
B吐水ノズル12の旋回室104の径は、C吐水ノズル13の旋回室109の径と比較して、大きく設計されている。また、B吐水ノズル12のB揺動部105の大きさは、C吐水ノズル13のC揺動部110の大きさと比較して、大きく(重く)設計されている。よって、給水源20から供給された洗浄水が各開閉弁(B開閉弁22、C開閉弁23)を通って、B吐水ノズル12、C吐水ノズル13に供給されると、旋回室流入路103、108での洗浄水流速はほぼ同じと仮定しても、前述したような理由で、B揺動部105の方の回転速度(公転回転速度及び自転回転速度)が遅くなる。つまり、B吐水口102から吐水される回転軌跡の方が回転速度が遅くなる。
【0034】
また、図10のように、旋回室104、109までの水路形態(形、距離)が異なると、旋回室流入路103、108での洗浄水流速成分が異なり、またそれぞれの旋回室104、109への旋回に寄与する流入方向成分も異なるので、揺動部の回転速度が異なる軌跡となる。さらに、旋回室流入路103、108の流路断面積を異なるようにしていても、回転速度を制御することができる。
【0035】
また、吐水ノズルの設計事項以外で、使用時に回転速度を制御する方法について、図11を用いて説明する。旋回室流入路113の洗浄水流速を制御すると、揺動部115の回転速度は変化することを利用するものである。例えば、旋回室流入路113までの水路途中に水ポンプ120を備え、運転させると、洗浄水流速が速くなるので、揺動部115の回転速度は速くなる。また、水路途中に設けたバルブ121の開度を調整したり、バイパス路112に水を流したりすることで、同様に洗浄水流速を制御することができる。
【0036】
以上のように、種々の方法によって、揺動部の回転速度(自転回転速度及び公転回転速度)を制御することが可能である。そして、各揺動部毎で回転速度が異なるようにすることができる。一方、すでに述べたように、吐水の回転速度が異なると、人間が受けるマッサージ刺激感は異なる。よって、各吐水口毎、すなわち人体部位毎で異なるマッサージ刺激感を与えることができる。また、各吐水口毎で各自転回転速度と各公転回転速度が異なるように制御することで複雑な軌跡を描くと、より人工的でない自然な刺激感で使用者をリラックスさせることができるので、血行促進という点から見ても、大変好ましい。
【0037】
また、洗浄水流速を速めると、旋回室での旋回成分が大きくなる。そして、揺動部80の傾斜角度が大きくなり、洗浄面積が大きくなる。逆に、洗浄水流速を遅くすると、結果的に洗浄面積が小さくなる。すなわち、洗浄水流速制御で、洗浄面積制御も可能である。そして、タイマーなどの制御手段を用いて洗浄面積可変の周期を吐水口毎で異なるようにすれば、人体の部位毎で異なったマッサージ刺激感を与えることができる。
【0038】
第2実施例では、洗浄水の運動エネルギーを用いて旋回させるような構成で説明したが、吐水口の位置を移動できればよいので、一般的に言われる流体素子である、側壁付着型、噴流偏向型、乱流型、衝突流型、渦流型であれば実現可能である。また、これらを組み合わせるような構成でもよい。例えば、側壁付着型流体素子を用いれば、吐水口が往復運動するような直線的な移動を行う。そして、洗浄水流速制御により、移動速度及び移動量を制御することができる。よって、複数の吐水口毎に設けられた流体素子において、移動速度や移動量の変化周期を異なるようにすると、人体部位毎で異なるマッサージ刺激感を与えることができ、ひいては使用者に高いマッサージ効果を与えることができる。
【0039】
次に、第3の実施例について、図12、図13に基づいて説明する。図12、図13は、第2実施例同様、図1におけるB吐水ノズル12を抜粋したもので、揺動部135が本発明における可動体に相当する。開閉弁2を開くと、給水源(図示せず)から供給された洗浄水は、B吐水ノズル12に供給される。そして、B吐水ノズル12内部に設けられた通水路132、屈曲チューブ133、揺動部135に供給される。この揺動部135は洗浄水が供給される給水口136と、前記給水口136と連通して洗浄水を人体へ向けて吐水する吐水口137が設けられている。また、揺動部135の外側のケーシング134には円周上に複数個の電機子138が設けられている。この電機子138には、時計回りまたは反時計回りに順次通電が行われることにより、起磁力が発生するようになっている。そして、その起磁力により、揺動部135が電機子138に吸い寄せられて回転を行えるようになっている。
【0040】
以上のような構成で吐水された洗浄水の軌跡について説明すると、吐水口137が回転運動を行うので、回転軌跡を描きながら人体へ吐水される。そして、この回転運動を制御することで、多様なマッサージ刺激感を実現することができる。具体的には、回転運動の回転速度、回転移動量の制御ができる。しかも、電気的な入力によるので、制御が自由にできるという利点がある。
まず、回転速度についてであるが、前記した順次通電の切換を速くすれば、高い回転速度となるし、逆に順次通電の切換を遅くすれば、低い回転速度となる。すでに述べたように、回転速度違いにより、異なるマッサージ刺激感を実現することができる。
また、回転移動量の制御についてであるが、通電の電圧値を高くすると起磁力が高まり、揺動部135がより電機子138に近づくので、吐水口137の移動量が広くなる。よって、電圧値の制御により、吐水口137の移動量(洗浄面積)を制御することができる。そして、電圧値変化を時間制御すれば、移動量の変化周期を制御することが可能である。すでに述べたように、この変化周期の違いで、異なるマッサージ刺激感を実現することができる。
【0041】
以上のように、通電の切換や電圧値の制御を行い、吐水口毎で回転速度を異なるようにしたり移動量の変化周期を異なるようにすると、人体の部位毎に異なったマッサージ刺激感を与えることができる。
なお、通電方法を順次として揺動部135を回転運動させるようにしたが、順次に限るものではない。例えば、対角線上の電機子2つを交互に通電するようにすれば、往復運動とすることもできる。また、ランダムに通電すれば、複雑な軌跡を描くことも可能なので、多部位に対して、より人工的でない自然な刺激感を与えることができ、移動速度や移動量の変化周期を異ならせることも容易に実現できる。
また、電気エネルギーとして電機子を用いて説明したが、モータで直接揺動部を回転させるような方法でもよい。
【0042】
次に、第4の実施例について、図14、図15に基づいて説明する。図14、図15は図1におけるB吐水ノズル12とD吐水ノズル14を抜粋したものであり、図14は、水路を中心とする構成図、図15はB吐水ノズル12、D吐水ノズル14の吐水口面を示した図である。B吐水口140、D吐水口150はそれぞれ複数穴の集合体として構成されている。
開閉弁2を開くと、給水源(図示せず)から供給された洗浄水は、水路が分岐され、それぞれの流路切換弁140c、150cを通って、水路がさらに分岐され、流路140a、140b、150a、150bに供給される。このとき、流路140aは吐水穴149に接続されており、流路140bは吐水穴141、142、143、144、145、146、147、148に接続されている。また、流路150aは吐水穴159に接続されており、流路150bは吐水穴151、152、153、154、155、156、157、158に接続されている。そして、各吐水穴から洗浄水が人体へ向けて吐水されるものである。
【0043】
ここで、吐水穴149や吐水穴159から吐水されると、噴流状の強い刺激の吐水となる。一方、吐水穴141、142、143、144、145、146、147、148や吐水穴151、152、153、154、155、156、157、158から吐水されると、霧状の弱い刺激の吐水となる。よって、複数の吐水穴から構成されるB吐水口140やD吐水口150において、それぞれ同吐水口で強い刺激と弱い刺激が実現できる。
制御手段160は、本発明における切換手段(吐水制御手段)である流路切換弁140c、150cへ信号を送ることができる。この制御手段160により、流路切換弁140c、150cは流路を選択して切換を繰り返すことができ、その結果、強い刺激と弱い刺激が交互に吐水されるようにすることができる。その際、流路を複数開いている瞬間があっても構わないし、全て閉じている瞬間があっても構わない。さらに、流路切換弁140c、150cの切換の周期を異なるようにすることにより、B吐水ノズル12及びD吐水ノズル14において異なる吐水形態、すなわち異なるマッサージ刺激感が同時に人体へ送られる。よって、人体の部位毎で異なるマッサージ刺激感を与えることができ、高いマッサージ効果を与えることができる。
なお、本実施例においては、B吐水口140とD吐水口150の吐水穴形状は同じとしたが、異なるようにすると、さらに異なったマッサージ刺激感を実現することができ、より好ましい。
また、流路切換弁は洗浄水の流れを利用して弁を開閉するようにしてもよいが、電磁弁を用いると、より高速切換が容易となるので好ましい。
【0044】
以上の実施例において、浴室の壁に固定されたもので説明したが、設置形態はこれに限られるものではない。可搬型として浴室以外で使用してもよいし、浴室内で混合水栓からホースを経由して人体へ当てるような形態でも、浴槽壁に設置するような形態でもよい。また、浴室以外の例として、複数箇所に吐水口を設けた自動洗髪機に搭載してもよい。使用者の状態も、立位状態や座位状態だけでなく、寝た状態の人へ行うようにしてもよい。また、当てる部位は、全身でなくても、例えば上半身のみ、肩のみなどのようなものでもよい。肩のみの場合、両肩へ異なる変化周期の吐水が当たるようにすると、よりマッサージ効果の高いものが実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるシャワー装置の外観図。
【図2】本発明の第1実施例に係わるシャワー装置の一部の水路構成図。
【図3】第1実施例に係わる流量制御手段である電磁ポンプを示す図。
【図4】第1実施例に係わる操作パネルを示す図。
【図5】本発明の第2実施例に係わる吐水ノズルの上面図。
【図6】本発明の第2実施例に係わる吐水ノズルの側面図。
【図7】第2実施例に係わる洗浄軌跡を示す図。
【図8】第2実施例に係わる揺動部の別の例を示す図。
【図9】第2実施例に係わる揺動部の別の例を示す図。
【図10】第2実施例に係わるシャワー装置の一部の水路構成図。
【図11】第2実施例に係わる吐水を制御する方法の他の例を示す図。
【図12】本発明の第3実施例に係わる吐水ノズルの上面図。
【図13】本発明の第3実施例に係わる吐水ノズルの側面図。
【図14】本発明の第4実施例に係わるシャワー装置の一部の水路構成図。
【図15】第4実施例に係わる吐水ノズルの吐水面を示す図。
【符号の説明】
1…シャワー装置
2…開閉弁
3…湯水混合調整部
4…操作パネル
11…A吐水ノズル
12…B吐水ノズル
13…C吐水ノズル
14…D吐水ノズル
15…E吐水ノズル
16…F吐水ノズル
17…G吐水ノズル
20…給水源
21…A開閉弁
22…B開閉弁
23…C開閉弁
31…A水ポンプ
32…B水ポンプ
33…C水ポンプ
40…制御手段
40a…周期設定手段
40b…記憶手段
40c…タイマー
42…電源
43…異マッサージ選択スイッチ
51…プランジャ
52…電磁コイル
53…吸入口
54…吐出口
55…吸入側バネ
56…逆止弁
57…吐出側バネ
61…A吐水口選択スイッチ
62…B吐水口選択スイッチ
63…C吐水口選択スイッチ
64…D吐水口選択スイッチ
65…E吐水口選択スイッチ
66…F吐水口選択スイッチ
67…G吐水口選択スイッチ
72…通水路
73…旋回室流入路
74…旋回室
75…テーパガイド部
76…ケーシング
77…シール部
80…揺動部
81…給水口
82…吐水口
90…揺動部
91…給水口
92…吐水口
95…揺動部
96…給水口
97…吐水口
102…B吐水口
103…旋回室流入路
104…旋回室
105…B揺動部
107…C吐水口
108…旋回室流入路
109…旋回室
110…C揺動部
112…通水路
113…旋回室流入路
114…旋回室
115…揺動部
117…吐水口
120…水ポンプ
121…バルブ
122…バイパス路
132…通水路
133…屈曲チューブ
134…ケーシング
135…揺動部
136…給水口
137…吐水口
138…電気子
140…B吐水口
140a…流路
140b…流路
140c…流路切換弁
141…吐水穴
142…吐水穴
143…吐水穴
144…吐水穴
145…吐水穴
146…吐水穴
147…吐水穴
148…吐水穴
149…吐水穴
150…B吐水口
150a…流路
150b…流路
150c…流路切換弁
151…吐水穴
152…吐水穴
153…吐水穴
154…吐水穴
155…吐水穴
156…吐水穴
157…吐水穴
158…吐水穴
159…吐水穴
160…制御手段

Claims (11)

  1. 複数箇所に設けられた吐水口から洗浄水を吐水して人体を洗浄するシャワー装置において、吐水する洗浄水の吐水形態を制御する吐水制御手段を備え、該吐水制御手段は各吐水形態を周期的に変化させると共に、前記吐水制御手段は、使用者の入力により周期を設定する周期設定手段と、その設定を記憶する記憶手段と、その記憶データに基づき制御するタイマーからなり、前記タイマーは、前記周期設定手段に同じ変化周期が入力された場合、当該入力を拒絶することで、前記複数の吐水口からの流量の変化周期の異なった吐水を行うように制御することを特徴とするシャワー装置。
  2. 給水源から複数の吐水口へ向かう洗浄水流路のそれぞれに設けられた流量制御手段と、該流量制御手段の動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は各流量制御手段からの流出流量を周期的に変化させると共に、前記流量制御手段の動作を制御する制御手段は、給水口と吐水口が設けられた揺動部を収める旋回室の径を各吐水ノズル毎に異ならせることで、各流量制御手段毎に流量の変化周期が異なるように制御することを特徴とする請求項1記載のシャワー装置。
  3. 前記吐水口は可動体に設けられており、各可動体毎に可動体の移動速度が異なることを特徴とする請求項1または2記載のシャワー装置。
  4. 前記吐水口は可動体に設けられており、該可動体の移動量を周期的に変化させると共に、各可動体毎に可動体の移動量の変化周期が異なることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項記載のシャワー装置。
  5. 前記可動体は、回転運動を行って移動する回転体であることを特徴とする請求項3または4記載のシャワー装置。
  6. 前記可動体は、電気エネルギーを用いることにより移動することを特徴とする請求項3ないし5いずれか一項記載のシャワー装置。
  7. 前記可動体は、給水源から供給される洗浄水の運動エネルギーを用いることにより移動することを特徴とする請求項3ないし5いずれか一項記載のシャワー装置。
  8. 前記吐水口は複数の吐水穴から構成されると共に、給水源から供給される洗浄水を所定の吐水穴へ供給する切換手段と、該切換手段の動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は洗浄水が供給される吐水穴を周期的に切り換えると共に、各吐水口毎に吐水穴を切り換える周期が異なることを特徴とする請求項1ないし3いずれか一項記載のシャワー装置。
  9. 給水源から複数の吐水口へ向かう洗浄水流路のそれぞれに空気を混入する空気混入量制御手段と、該空気混入量制御手段の動作を制御する制御手段とを備え、該制御手段は各空気混入量制御手段からの空気混入量を周期的に変化させると共に、各空気混入量制御手段毎に空気混入量の変化周期が異なるように制御することを特徴とする請求項1ないし8いずれか一項記載のシャワー装置。
  10. 複数箇所に設けられた吐水口は、左右対称に配置されることを特徴とする請求項1ないし9いずれか一項記載のシャワー装置。
  11. 複数箇所に設けられた吐水口は、上下に複数配置されることを特徴とする請求項1ないし10いずれか一項記載のシャワー装置。
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