JP4065657B2 - ポリエチレンテレフタレート樹脂廃棄物からの有効成分回収方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポリエチレンテレフタレートを主成分とする樹脂屑に粉砕、洗浄、異物除去等の前処理を施した後に化学的な反応処理を加え、有効成分としての高純度のビスヒドロキシルテレフタレート、あるいはテレフタル酸成分とエチレングリコールとを簡便かつ効率よく回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリエステル樹脂屑には食品などに由来するもの、ラベル、シュリンクフィルム、ベースカップ、キャップなどの異物樹脂、ポリ塩化ビニルやポリオレフィン系樹脂等の異プラスチック類、キャップ由来のアルミ、接着剤、顔料、染料等が混入することがある。そのためポリエステル樹脂屑から異物を分離する実際の方法としては、比重分離を代表とする重力分離方法、静電力や電磁石や渦電流で磁場を発生させて粉末、アルミ、鉄等を分離する電磁気的分離方法、色調で分離する分光学的分離方法等を組み合わせて行うのが普通である。
【0003】
例えばポリ塩化ビニル製ボトルをポリアルキレン樹脂から分離する場合にはX線を用いてボトルのままで分離し、ボトルを湿式粉砕してフレークス状にしてからアルカリ洗浄液に浸漬攪拌し、水よりも比重の軽いポリオレフィン系樹脂を分離する方法が採用されている。また、分離する異物の部位や材質により分離工程や分離のための補助工程を必要とする場合もあり、さらに同一異物を除去する場合でも、複数回の分離工程を行うことも多く、フレークス状もしくは粉末状の再生ポリエステル樹脂として再利用するマテリアルリサイクルでは製品を得るまでの分離の工程数が10〜20工程に達する場合もある。
【0004】
また、ポリエステル樹脂廃棄物においては、分別収集されたペットボトルのように異物混入の割合が少ないものや、オーディオテープ、プリペイドカードのように磁性粉とポリエステル樹脂が複合化されたものがある。特に後者においては異物を完全に除去することが非常に困難な場合が多く、マテリアルリサイクルでは再生を繰り返す毎に異物の蓄積やポリエステル樹脂の様々な劣化が起こるため再生前のポリエステル樹脂よりも品質が1ランク低下する。
【0005】
これに対して、水やメタノールやエチレングリコールなどの溶媒を用いてポリエステル樹脂を構成するモノマーに分解して再利用するケミカルリサイクルがある。ケミカルリサイクルはポリエステル廃棄物を化学的な精製設備を使用して原料モノマーに再生するため、再生に伴う品質の低下が少なくクローズドループのリサイクルとして適している。該ケミカルリサイクルの例としては、特開平11−21374号公報記載のアルカリ化合物の存在下にポリエステル廃棄物を加水分解する方法、米国特許第5952520号明細書記載のメタノール中での気相メタノール分解によりテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールを得る方法等がある。
【0006】
しかしこれらはいずれも、200℃以上の高温の反応条件を必要とするため、190℃から分解が開始し、その分解物が最終製品の品質悪化を起こすポリ塩化ビニル等のポリエステルとは異プラスチック類の混入に対する許容度が非常に低いという問題点があった。さらに特開2000−169623号公報ではポリエチレンテレフタレート廃棄物をエチレングリコールで分解し、回収したBHETを薄膜蒸発装置により精製した後にBHETを溶融重縮合させてポリエチレンテレフタレートポリマーを得るプロセスが提案されているが、この場合も200℃以上の熱履歴を課す工程があり、ポリ塩化ビニル等の熱分解する異プラスチック類の混入許容度は低い。即ち、ケミカルリサイクルにおいてもマテリアルリサイクルよりは不純物混入の許容度は高いものの、前処理工程においてほとんど完全に不純物を除去する必要があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来技術が有していた問題点を解決し前処理工程を必要最小限の簡潔な設備に留め、不純物の混入に対しても回収モノマーを汚染させることなく高純度のものを得ることができる効率的かつ経済的な有効成分回収方法を確立することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、前処理工程においては、後の反応工程の反応を効率よく進行させるために適当な大きさに樹脂屑を粉砕し、風力選別、樹脂の洗浄を兼ねたデカンターによる遠心分離によって不純物の大部分を粗選別し、前処理工程の後に、不純物が分解しないような反応条件を備えた反応工程を組み込むことで、前処理設備を簡素化しつつ高純度の回収モノマーを効率よく得る有効成分の回収方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明の目的は、
梱包ベールを解梱包することなく梱包状態のままで、または解梱包した後に粉砕機に投入して該樹脂廃棄物をまず30〜150mmに粉砕した後に、該粉砕物をさらに2〜30mmに粉砕し、該粉砕物から風力選別によりポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル のポリエチレンテレフタレートと異なるプラスチックを除去した後、ポリエチレンテレフタレート樹脂内外面の異物及び/又はポリエチレンテレフタレート樹脂容器内の中味残渣を水により洗浄除去することを兼ねるデカンターを用いて、水よりも比重の小さいポリエチレン、ポリプロピレンの異プラスチックを除去して回収フレークスとした後に該回収フレークスを空気輸送により後述の反応工程の反応機へと輸送する前処理工程と以下の(a)〜(f)の反応工程とを組み合わせることによりポリエチレンテレフタレート廃棄物から高純度の有効成分を回収する方法によって達成することができる。
(a)前記前処理工程で得られた回収フレークスを解重合触媒を含む過剰のエチレングリコール中に投入して120〜190℃の温度で解重合を行い、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)を得る解重合反応工程;
(b)前記解重合反応工程の反応中又は反応後にポリエチレンテレフタレート以外のポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルの異プラスチック類を除去する異物除去工程;
(c)前記異物除去工程の後に未溶解の成分を濾過選別する濾過選別工程;
(d)前記濾過選別工程を経た粗製BHETと粗製エチレングリコール混合液に蒸留・蒸発操作を施してエチレングリコールを蒸留・蒸発させて濃縮BHETを得るBHET濃縮工程;
(e)前記BHET濃縮工程で得たBHETとエチレングリコールの混合液中にエステル交換触媒とメタノールとを添加・投入してエステル交換を行うエステル交換反応工程;
(f)前記エステル交換反応工程で得られた粗製テレフタル酸ジメチル、粗製メタノール及び粗製エチレングリコールの混合物から精製テレフタル酸ジメチル及び精製エチレングリコールとを分離回収する精製工程;
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の有効成分回収方法においては、前処理工程後の反応工程における反応性の面、或いは前処理工程後の空気輸送性の面から前処理工程において該ポリエチレンテレフタレート樹脂を2〜30mm角に粉砕することが好ましい。該粉砕径はより好ましくは5〜20mmである。該操作により解重合反応性が向上し、ポリエチレンテレフタレート樹脂屑の処理能力が向上する。この効果はペットボトルの強度アップ及び寸法安定性のために結晶化処理、白化させた部分の肉厚である箇所について特に有効である。また粉砕の実施の形態としては、粉砕機を2段式とするのが粉砕処理能力を向上させる上で好ましい。即ち第1次粉砕機によって該屑を30〜150mmに粗粉砕し、次いで第2次粉砕機で2〜30mmに粉砕する。第1次粉砕機において直接2〜30mmに該粉砕物の大きさを規定した場合、粉砕機にかかる付加が過剰なものとなり、反って非効率的となる。また第1次の粉砕後に、ポリエチレンテレフタレート樹脂の梱包材である金属等を除去する磁力選別機を備えておけば第2次粉砕機のカッターへの負荷低減の面で効果がある。
【0011】
該粉砕物には、ポリエチレンテレフタレート樹脂に不純物として含まれるキャップまたはラベルの材質であるポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のポリエチレンテレフタレートとは異なるプラスチック類が混入する場合が多い。本発明では該異プラスチック類の混入に対して、後の反応工程で分解して回収モノマーの純度を低下させることの無いような反応条件を選択しているものの、該異プラスチック類は反応機に付着する、フィルターの目詰まりを引き起こす等のハンドリング上好ましくない影響を及ぼす可能性があるため、前処理工程において該異プラスチック類を除去し、反応工程への混入を極力抑制することが反応を円滑に進める上で重要となる。ただし、マテリアルリサイクルを実施する場合のように該異プラスチック類を完全に除去するための多岐にわたる工程は必要とせず、必要最小限の工程しか必要としない。
【0012】
該粉砕物からポリエチレンテレフタレートとは異なる、ラベル等に使用している薄膜フィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル等)を除去するために、まず風力選別によりラベルを除去する。この際にあまり風量が大きいと有効成分であるポリエチレンテレフタレート樹脂を同伴して除去することになってしまうため、風量を適当に調節する必要がある。この風力選別によりポリプロピレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルを主成分とするラベルはほぼ完全に除去することができる。次いで風力選別では除去不可能なキャップを除去するために該粉砕物をデカンターに掛け、水よりも比重の軽いポリプロピレン、ポリエチレン等の異プラスチック類を遠心分離法により除去して回収フレークスを得る。該デカンターはポリエチレンテレフタレート樹脂に残留した食用などに由来する不純物(醤油、清涼飲料等)を水洗する設備も兼ねているため、樹脂内に内容物が残留していても全く問題が無い。遠心分離により分離された洗浄水は再度デカンターへとリサイクルされ、一部はパージして排水処理にかけられる。
【0013】
デカンターから排出された回収フレークスは空気輸送によって反応工程の反応機へと輸送される。先の粉砕工程において粉砕後の大きさを30〜150mmと比較的大きなものに規定した場合、この空気輸送工程での輸送効率悪化、ロータリーバルブへの閉塞等の問題点が生じるため、本発明のように2〜30mm程度に粉砕することが有効である。また空気輸送前の回収フレークスは先のデカンターによる遠心分離の際に使用した水分が回収フレークスの重量を基準として約0.5%残留している。これらの水分は解重合工程での反応速度に悪影響を及ぼすことがあるが、空気輸送中に乾燥されるため最終的には回収フレークスの重量を基準として0.1%以下にまで水分含有率が低下するので反応進行上問題は無い。
【0014】
以上の前処理工程で大部分のポリエチレンテレフタレート以外の成分を除去することが可能であるが、マテリアルリサイクルを実施する場合よりも大幅に少ない工程で前処理工程が完了する。これは仮に不純物が残留していたとしても、次の反応工程で物理的・化学的な分離方法により該不純物を分離することが可能であるためである。尚、マテリアルリサイクルでは着色ボトルは不純物となり、選別機によって除去されなければならないが、本発明の方法では着色ボトルに含まれる顔料も後の反応工程で除去可能であるため、前処理工程での除去は不要でありむしろ有効資源として利用可能である。また一連の前処理工程は該ポリエチレンテレフタレート屑を粉砕機へと投入することも含めて省人化が図れ、自動で行うことが可能である。
【0015】
前処理工程を終了した回収フレークスは反応工程へと輸送される。以下、反応工程の各工程について説明する。
【0016】
工程(a)においては、前処理工程を通過した回収フレークスを公知の解重合触媒、公知の触媒濃度で120〜190℃の温度下、過剰のエチレングリコール中で解重合反応させる。ここで、該エチレングリコールの温度が120℃未満であると、解重合時間が非常に長くなり効率的ではなくなる。一方、200℃を越えると該回収フレークスに残留したポリ塩化ビニルの熱分解が顕著になり、分解して発生した塩素化合物が回収モノマーに分散して後の工程では分離困難となる。該温度は好ましくは、140〜190℃である。既存のケミカルリサイクル技術では200℃以上の高温での操作を必要とするため、ポリ塩化ビニルの混入への対応が困難であり、高純度の回収モノマーを得るためには不純物を前処理工程で完全に除去するしか方法がなかったが、本発明の方法では反応時にポリ塩化ビニルが混入しても回収モノマーの品質上問題ないような反応条件を選択している。
【0017】
工程(b)では前処理工程で除去することができなかったポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等の異プラスチックを解重合反応層で浮遊分離する。該異プラスチックは解重合反応の溶媒であるエチレングリコールよりも比重が小さく、液面上に浮上してくるのでこれらを異プラスチックの共融混合浮遊物塊として層分離させた後、該共融混合浮遊物層を解重合から抜出し除去する。
【0018】
工程(c)では解重合反応後に未溶解の成分を濾過選別する。工程(c)を通過した時点でポリエチレンテレフタレートはビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート(以下、BHETと略記することがある)に転化し、反応液はBHETとエチレングリコールの混合物となっている。
【0019】
工程(d)においては、工程(e)のエステル交換反応を効率的に進行させるために工程(c)を通過したBHETとエチレングリコールの混合物から、エチレングリコールとポリエチレンテレフタレート樹脂廃棄物との重量比率が原料仕込比基準で0.5〜2.0倍になるまでエチレングリコールを留去する。この際に留去したエチレングリコールは再度工程(a)にリサイクルする。
【0020】
工程(e)においては工程(d)でエチレングリコールを留去したBHETとエチレングリコールの混合物を、公知のエステル交換触媒、公知の濃度の存在下でメタノールとエステル交換反応させた後に、遠心分離等の固液分離手段により固液分離する。
【0021】
工程(f)においては工程(e)で得られた粗製テレフタル酸ジメチル、粗製エチレングリコールを蒸留等の精製方法により精製し、高純度の精製テレフタル酸ジメチル、精製エチレングリコールを得る。この際に反応工程をも通り抜けた不純物は塔底に捕捉されるため、回収モノマーには不純物は含まれず高純度のものが得られる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例により本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明はこれにより何ら限定を受けるものではない。
【0023】
[実施例1]
市町村によって分別収集・回収されたペットボトルベール(ベール寸法:900mm×1000mm×550mmの120kgベール)を解梱包した後に第1次粉砕機に投入し、粉砕機のスクリーン径を75mmに設定して1次粉砕を行い、次いで該粉砕物を第2次粉砕機に投入して粉砕機のスクリーン径を10mmに設定して2次粉砕を行った。その後該粉砕物を風力選別機にかけ、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレンを主成分とするボトルに付属したラベルを除去した後、デカンターによって遠心分離を行い、ボトルの内容物を水洗・除去しつつポリプロプレン、ポリエチレンを主成分とするキャップ及び風力選別で除去されなかったラベルを除去し、回収フレークスとした。該回収フレークス100kgを空気輸送にて反応工程へと輸送した。
【0024】
反応工程では該フレークスを予め185℃まで加熱しておいたエチレングリコール(以下、EGと略記することがある。)400kg、炭酸ナトリウム3kgの混合物に仕込み、常圧で4h反応させた。この際に前処理工程で除去され得なかったポリスチレン等のポリエチレンテレフタレートと異プラスチックがEG液面上に浮上してきたので、これを除去した。
【0025】
反応終了後、BHETとEGの混合液を蒸留塔に送液し、塔底温度140〜150℃、圧力13.3kPaの条件でEGを300kg留去した。次いでEGを留去後のBHETとEGの混合物200kgに炭酸ナトリウム3kg、メタノール200kgを添加して、常圧、75〜80℃で1h反応させた。
【0026】
反応終了後該反応液を40℃まで冷却し、遠心分離により粗テレフタル酸ジメチルを主成分とするケークとメタノール、粗EGを主成分とする濾液とに固液分離した。次いで粗テレフタル酸ジメチルを圧力6.7kPa、塔底温度180〜200℃、粗EGを圧力13.3kPa、塔底温度140〜150℃の条件でそれぞれ蒸留により精製して、最終的にテレフタル酸ジメチル、エチレングリコールを収率85%で得た。回収したテレフタル酸ジメチルは外観、酸価、溶融比色、硫酸灰分の検査項目において市販品のものと遜色なく、また回収したエチレングリコールはジエチレングリコール濃度、水分、溶融比色の検査項目において市販品と遜色なく、いずれも高純度の回収モノマーが得られた。
【0027】
[比較例1]
市町村によって分別収集・回収されたペットボトルベール(ベール寸法:900mm×1000mm×550mmの120kgベール)を解梱包した後に第1次粉砕機に投入し、粉砕機のスクリーン径を75mmに設定して1次粉砕を行い、2次粉砕を行わずに次前処理工程へと移行したところ、空気輸送後に該破砕物がロータリーバルブを閉塞し、ラインが停止する異常が発生した。
【0028】
【発明の効果】
前処理工程を必要最小限の簡潔な設備に留め、不純物の混入に対しても回収モノマーを汚染させることなく高純度のものを得ることができる効率的かつ経済的な有効成分回収方法を確立することができる。
Claims (2)
- ポリエチレンテレフタレート樹脂廃棄物の梱包ベールを解梱包することなく梱包状態のままで、または解梱包した後に粉砕機に投入して該樹脂廃棄物をまず30〜150mmに粉砕した後に、該粉砕物をさらに2〜30mmに粉砕し、該粉砕物から風力選別によりポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニルから成るラベル薄膜フィルムのポリエチレンテレフタレートと異なる樹脂を除去した後、ポリエチレンテレフタレート樹脂内外面の異物及び/又はポリエチレンテレフタレート樹脂容器内の中味残渣を水により洗浄除去することを兼ねるデカンターを用いて水よりも比重の小さいポリエチレン、ポリプロピレンの異プラスチックを除去して回収フレークスとした後に該回収フレークスを空気輸送により後述の反応工程の反応機へと輸送する前処理工程と以下の(a)〜(f)の反応工程とを組み合わせることによりポリエチレンテレフタレート樹脂廃棄物から高純度の有効成分を回収する方法。
(a)前記前処理工程で得られた回収フレークスを解重合触媒を含む過剰のエチレングリコール中に投入して120〜190℃の温度で解重合を行い、ビス(β−ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)を得る解重合反応工程;
(b)前記解重合反応工程の反応中又は反応後にポリエチレンテレフタレート以外のポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルの異プラスチック類を除去する異物除去工程;
(c)前記異物除去工程の後に未溶解の成分を濾過選別する濾過選別工程;
(d)前記濾過選別工程を経た粗製BHETと粗製エチレンリコール混合液に蒸留・蒸発操作を施してエチレングリコールを蒸留・蒸発させて濃縮BHETを得るBHET濃縮工程;
(e)前記BHET濃縮工程で得たBHETとエチレングリコールの混合液中にエステル交換触媒とメタノールとを添加・投入してエステル交換を行うエステル交換反応工程;
(f)前記エステル交換反応工程で得られた粗製テレフタル酸ジメチル、粗製メタノール及び粗製エチレングリコールの混合物から精製テレフタル酸ジメチル及び精製エチレングリコールとを分離回収する精製工程; - 前処理工程において自動搬送装置を採用して省人化する、請求項1記載の有効成分回収方法。
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