JP4063795B2 - 画像表示システム - Google Patents

Description

本発明は画像出力装置と画像表示装置とからなる画像表示システムに関する。

従来、画像表示装置である画像表示用プロジェクタは、原稿台に置かれた資料を撮影してプロジェクタからスクリーンに投影する用途に用いられるものが主であったが、最近は画像出力装置であるパーソナルコンピュータ（以下パソコンと略称する）と接続してパソコンで作成されて記録されている画像情報をスクリーンに投影することが広く行われている。

パソコンなどの画像出力装置の画像をプロジェクタなどの画像表示装置を経由して投射面に表示する場合には、パソコンと画像表示装置とを画像信号ケーブルで接続する必要がある。さらに、画像出力装置から、画像表示装置の制御を行うためには、他に制御ケーブルを接続する必要があった。

図４は従来例の画像表示システムの模式的ブロック構成図である。従来例の画像表示システム１０１は、プロジェクタ１１０とパソコン１４０とから構成される。図４に示されるようにプロジェクタ１１０は投射レンズ１２１と表示部１２２を有する投影装置１２０と、表示部１２２に画像を出力する画像出力部１３４と、画像入力部１３１と、全体の動作を制御する中央処理装置１６０とを備える。

プロジェクタ１１０は、パソコン１４０の画像制御部１４７から出力部１４４と画像信号ケーブル１４８を経由して出力された画像情報を画像入力部１３１で受け取って、画像出力部１３４が出力画像を表示部１２２から投射レンズ１２１を経由して投射面１７０に投射する。このとき、画像出力部１３３はパソコン１４０の画像制御部１４７から出力部１４４と制御ケーブル１４９を経由して画像制御情報を受け取って、例えば画面の明暗などの制御を行う。

パソコンとプロジェクタとを１本のＵＳＢケーブルで接続し、パソコンは表示画面の任意の領域が特定され、または複数のウインドウのうちの１つが特定されると、その領域またはウインドウの画像データを加工し、プロジェクタ表示デバイスの仕様に対応した画像データを生成してプロジェクタ側に送信し、プロジェクタ側にその画像データによる画像を表示させる情報処理装置が開示されている（特許文献１参照）。
特開２００４−８６２７７号公報

上述のように、パソコンからプロジェクタの制御を行う場合には、画像信号ケーブルと、制御ケーブルの少なくとも２本以上のケーブルを接続しなければならなくて、このため接続が非常に面倒である。特許文献１に記載の情報処理装置では、１本のＵＳＢケーブルでパソコンとプロジェクタとが接続されているが、プロジェクタ内部にはＣＰＵを持たず画像出力装置であるパソコンがプロジェクタの状態を取り込んで、プロジェクタの状態に応じてプロジェクタを制御するという双方向通信を行っているものであり、プロジェクタ自体で制御を行っているものではない。

本発明の目的は、パソコンと接続する画像信号ケーブルの1本だけで、画像表示装置の画像の制御を行うことを可能とする画像表示システムを提供することにある。

本発明の画像表示システムは、射面に画像を投射する画像表示装置と、投射すべき画像を生成して画像情報として画像表示装置に出力する画像出力装置とを有する画像表示システムであって、画像出力装置は、画像表示装置に出力する画像情報に、投射画像を制御するための制御情報をその画像情報の一部として組み込んで出力できる画像制御部を有し、画像表示装置は、画像出力装置より入力した画像情報を保存するための画像メモリと、画像メモリに保存された画像情報から投射画像を制御するための制御情報を読み出して判別するためのデータ判別部と、判別したデータにしたがって、出力する投射画像を制御する画像出力部とを有する画像調整装置を備えている。画像情報の一部として組み込まれた投射画像を制御するための制御情報は、その投射画像の所定の位置に表示されるボタンであり、ボタンの形状、大きさ、表示色の濃淡の度合いの少なくともいずれかにより制御範囲における制御の内容が指定されている。

ボタンは制御の対象に対応して複数設けられていてもよい。

また、画像情報の一部として組み込まれた投射画像を制御するための制御情報は、その投射画像の所定の位置の画素列に表示される２値情報であり、その画素列に表示される２値情報は画像出力装置の表示モニタにのみ表示されるボタンによって入力され、そのボタンの形状、大きさ、表示色の濃淡の度合いの少なくともいずれかにより制御の内容が指定され、指定された制御の内容に対応して画素列の２値情報が画像情報の一部として組み込まれていてもよく、ボタンは制御の対象に対応して複数設けられていてもよい。

投射画像の制御の内容には、画像の明暗、色相、および音量の少なくともいずれかが含まれていてもよく、画像調整装置のデータ判別部はマイクロプロセッサであってもよく、画像表示装置はプロジェクタであってもよく、画像出力装置はパーソナルコンピュータであってもよい。

本発明は、画像表示装置に出力する画像情報に、投射画像を制御するための制御情報をその画像情報の一部として組み込んで出力し、画像表示装置は、画像出力装置より入力した画像情報から投射画像を制御するための制御情報を読み出して判別し、判別したデータにしたがって、出力する投射画像を制御するので、画像出力装置と画像表示装置を結ぶケーブルは画像信号ケーブル１本だけで画像表示装置を制御できるという効果がある。

次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図１は第１の実施の形態の画像表示システムの模式的ブロック構成図である。本発明の画像表示システム１は、画像表示装置であるプロジェクタ１０と画像出力装置であるパソコン４０とから構成される。図１に示されるようにプロジェクタ１０は投射レンズ２１と表示部２２を有する投影装置２０と、表示部２２に画像を出力する画像調整装置３０と、全体の動作を制御する中央処理装置６０とを備えている。画像調整装置３０は、パソコン４０の画像制御部４７から画像情報が入力する画像入力部３１と、入力した画像情報を記憶する画像メモリ３２と、画像メモリ３２を監視して出力画像を制御するＣＰＵ（マイクロプロセッサ）３３と、制御された画像を表示部２２に出力する画像出力部３４とを有する。投影装置２０では、画像出力部３４からの出力画像を表示部２２から投射レンズ２１を経由して投射面７０に投射する。

画像出力装置であるパソコン４０は、入力部４１、データ処理部４２、記憶部４３、出力部４４、入力部４１に接続して情報の入力が行われるマウス５１およびキーボード５２、出力部４４に接続して出力画像を含む出力情報を画面に表示する表示モニタ５３を備え、データ処理部４２には全体の動作を制御する中央処理装置４５、入力部４１からの入力および記憶部４３に格納された記憶データから入力画像を生成する画像生成部４６、および画像生成部４６で生成された入力画像の制御を行って出力する画像制御部４７を有しており、画像制御部４７で生成された出力画像は出力画像情報として画像信号ケーブル４８を経由してプロジェクタ１０の画像入力部３１に出力される。プロジェクタ１０とパソコン４０とは画像信号ケーブル４８のみで接続されている。

次に、本発明の画像表示システム１の第１の実施の形態の動作について説明する。パソコン４０からの出力画像は、画像信号ケーブル４８によって、プロジェクタ１０へと伝送される。プロジェクタ１０に入力した出力画像は画像入力部３１で入力処理が行われ、画像データとして画像メモリ３２に格納される。その後、格納された画像データから画像情報に組み込まれた制御情報をＣＰＵ３３が読み出し、その制御情報に対応する制御を画像出力部３４で行なって表示部２２に渡されて、投射レンズ２１を経由して投射面７０に表示される。

プロジェクタ１０で表示される画像の制御の対象としては例えば画像の明暗、色相があり、音声を使用している場合には音量、あるいは投射位置など種々の対象があるが、通常これらの制御はパソコン４０側で行う必要があり、従来例ではそのためにプロジェクタ１０とパソコン４０との間に画像信号ケーブル４８の他に図４に示す制御ケーブル１４９を必要としていた。本発明では画像信号ケーブル４８のみで画像の制御も行なわれることに特徴がある。

そのために、本発明では、画像信号ケーブル４８で送信される画像情報に制御のための情報を画像として組み込んでパソコン４０から送信する。画像情報に組み込まれた制御情報は画像の所定の部分に設けられた明暗の変化部分であり、その部分の明暗の変化をプロジェクタ１０の画像メモリ３２に記憶された画像からＣＰＵ３３が読み出し、その変化に対応する制御を画像出力部３４で行なって表示部２２から画像を投射する。制御情報部分は画面の隅の一部であり投射面に投影されても実用的に問題はない。

ここでは、投射される画面を明るくしたり、暗くしたりするための制御を例としてどのように制御が行われるかについて以下に説明する。パソコン４０には、予め制御用アプリケーションソフトがインストールされていて、パソコン４０のマウス５１あるいはキーボード５２からの所定の入力で、図２のように制御用アプリケーションソフトが実行される。図２は第１の実施の形態でアプリケーションソフトが実行された画像の模式図であり、（ａ）は第１の状態を示し、（ｂ）は第２の状態を示す。表示モニタ５３の画像には図２に示されるように画面の右下にボタン８１が表示される。この例では明暗、色相、音量の３要素を制御しているので３個のボタン８１ａ、８１ｂ、８１ｃが表示されており、左端のボタン８１ａを明暗調整用のボタンとしているがこれに限定されるものではない。このボタン８１に対して例えばマウス５１によりカーソルを使用して所定の指示を入力すればよく、それには色々な方法があるが、ここではボタン８１を制御の種類だけ設け、制御対象のボタン８１にカーソルを設定してマウス５１のクリックにより白の表示から黒の表示までたとえば７段階に変化させ、その後は最初に戻るものとして説明する。このアプリケーションにおける明暗調整用のボタン８１ａではカーソルを合わせてマウス５１を使ってこのボタン８１ａをクリックするたびに、ボタン８１の表示色が図２（ａ）に示す白色から、図２（ｂ）に示すような黒色まで７段階に変化するものとする。

ボタン８１が白色の場合、プロジェクタ１０には、図２（ａ）に示される画像が伝送されている。この画像は、画像入力部３１を経由して画像メモリ３２に格納される。このとき、ＣＰＵ３３は、画像メモリ３２のボタン８１が格納される領域の画像データを監視している。画像データが変化して、ボタン８１が白色と判別された場合には、画像出力部３４に対して、表示画面を最も明るくするような処理を指示する。ボタン８１が黒色の場合、プロジェクタ１０には、図２（ｂ）に示される画像が伝送されている。この画像は、画像入力部３１を経由して画像メモリ３２に格納される。このとき、ＣＰＵ３３は、画像メモリ３２のボタン８１が格納される領域の画像データを監視しており、画像データが変化して、ボタン８１が黒色と判別した場合には、画像出力部３４に対して、表示画面を最も暗くするような処理を指示する。中間の色彩の場合はその度合いに従った明暗の調整を行う。色相、音量についてもボタン８１の白黒の度合いに従って予め設定されている値に調整される。従って、パソコン４０側で表示モニタ５３をマウス５１やキーボード５２で操作するだけで、画像信号ケーブル４８で伝送される画像情報を利用して制御情報がプロジェクタ１０側に伝送されて制御が行なわれる。ここではボタン８１の色の濃淡で制御することにしているが、ボタン８１の形状や大きさを変化させることによって制御してもよい。

次に、第２の実施の形態について説明する。図３は第２の実施の形態でアプリケーションソフトが実行された画像の模式図であり、（ａ）は第１の状態を示し、（ｂ）は第２の状態を示す。表示モニタ５３の画像には第１の実施の形態と同様に画面の右下にボタン８１が表示されている。第１の実施の形態では画像に設けられたボタン８１上の表示で制御を行っていたが、第２の実施の形態では制御のための入力は第１の実施の形態と同様にボタン８１を使用するが、図３に示すようにパソコン４０内部で画像の端部の画素列を所定の基準で白黒の列に変化させ、ボタン８１部分はプロジェクタ１０側に送信する画像から削除し、プロジェクタ１０での読み取りはこの画素列のＣＰＵ３３による読み取りによって行なわれる。図３（ａ）ではボタン８１ａの白色に対応して画像の左上部分の画素列８２は“白黒白黒黒白白黒”となっており、図３（ｂ）ではボタン８１ａの黒色に対応して画像の左上部分の画素列８２は“白黒白黒白白黒黒”となっている。このように画素列８２は選択されるボタン８１の種類やボタン８１の白黒の度合いに従って予め設定されている画素列８２として表示させることができる。この画素列は白を“１"、黒を“０”とすると、それぞれ“１０１００１１０”と“１０１０１１００”のように２値で表すことが可能となる。

この場合、パソコン４０から伝送された画像が画像入力部３１から画像メモリ３２に格納される。ＣＰＵ３３は、画像の左上部分の画素が格納される領域の画像データを監視している。このときに画像データが“１０１００１１０”であれば、画像出力部３４に対して、表示画面を最も明るくするような処理を指示する。また、“１０１０１１００”であれば、画像出力部３４に対して、表示画面を最も暗くするような処理を指示する。第２の実施の形態では制御情報は画面の端部の画素列となっているので投射面７０に投射された画像に対して殆ど影響を与えない。

本発明では、上述の実施の形態のように、画像情報の一部分を変化させることで、画像表示を制御することが可能である。実施の形態はその１例であり、プロジェクタ１０のＣＰＵ３３が認識できる画像であればよい。例えばここでは３種の制御内容に対して３個のボタン８１を使うことにしたが、例えばボタンの色相を白黒以外の色に変化可能として、マウス５１やキーボード５２よって色相を選択して濃淡の度合いで調整を行ってもよい。また、ボタン８１の形状や大きさをマウス５１やキーボード５２を使って変化させることによって調整内容を指定してもよい。

第１の実施の形態の画像表示システムの模式的ブロック構成図である。 第１の実施の形態でアプリケーションソフトが実行された画像の模式図である。（ａ）は第１の状態を示す。（ｂ）は第２の状態を示す。 第２の実施の形態でアプリケーションソフトが実行された画像の模式図である。（ａ）は第１の状態を示す。（ｂ）は第２の状態を示す。 従来例の画像表示システムの模式的ブロック構成図である。

符号の説明

１、１０１ 画像表示システム
１０、１１０ プロジェクタ
２０、１２０ 投影装置
２１、１２１ 投射レンズ
２２、１２２ 表示部
２７、１２７ 投射光軸
３０ 画像調整装置
３１、１３１ 画像入力部
３２ 画像メモリ
３３ ＣＰＵ
３４、１３４ 画像出力部
４０、１４０ パソコン
４１、１４１ 入力部
４２、１４２ データ処理部
４３、１４３ 記憶部
４４、１４４ 出力部
４５、６０、１４５、１６０ 中央処理装置
４６、１４６ 画像生成部
４７、１４７ 画像制御部
４８、１４８ 画像信号ケーブル
５１、１５１ マウス
５２、１５２ キーボード
５３、１５３ 表示モニタ
７０、１７０ 投射面
８１ ボタン
８２ 画素列
１４９ 制御ケーブル

Claims (8)

1. 投射面に画像を投射する画像表示装置と、投射すべき画像を生成して画像情報として前記画像表示装置に出力する画像出力装置とを有する画像表示システムであって、
   前記画像出力装置は、前記画像表示装置に出力する前記画像情報に、投射画像を制御するための制御情報を該画像情報の一部として組み込んで出力できる画像制御部を有し、
   前記画像表示装置は、
   前記画像出力装置より入力した画像情報を保存するための画像メモリと、
   画像メモリに保存された画像情報から投射画像を制御するための前記制御情報を読み出して判別するためのデータ判別部と、
   判別したデータにしたがって、出力する投射画像を制御する画像出力部とを有する画像調整装置を備え、
   前記画像情報の一部として組み込まれた投射画像を制御するための制御情報は、該投射画像の所定の位置に表示されるボタンであり、ボタンの形状、大きさ、表示色の濃淡の度合いの少なくともいずれかにより制御範囲における制御の内容が指定される、
   画像表示システム。
2. 前記ボタンは制御の対象に対応して複数設けられている、請求項１に記載の画像表示システム。
3. 前記画像情報の一部として組み込まれた投射画像を制御するための制御情報は、該投射画像の所定の位置の画素列に表示される２値情報であり、該画素列に表示される２値情報は前記画像出力装置の表示モニタにのみ表示されるボタンによって入力され、該ボタンの形状、大きさ、表示色の濃淡の度合いの少なくともいずれかにより制御の内容が指定され、指定された制御の内容に対応して前記画素列の２値情報が前記画像情報の一部として組み込まれる、請求項１に記載の画像表示システム。
4. 前記ボタンは制御の対象に対応して複数設けられている、請求項３に記載の画像表示システム。
5. 前記投射画像の制御の内容には、画像の明暗、色相、および音量の少なくともいずれかが含まれている、請求項１から請求項４のいずれか１項に記載の画像表示システム。
6. 画像調整装置の前記データ判別部はマイクロプロセッサである、請求項１に記載の画像表示システム。
7. 前記画像表示装置はプロジェクタである、請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の画像表示システム。
8. 前記画像出力装置はパーソナルコンピュータである、請求項１から請求項６のいずれか１項に記載の画像表示システム。

Images