JP4061564B2 - 廃棄物ガス化処理装置における高温ガス化炉の冷却ジャケット構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流動層ガス化炉による低温ガス化炉と高温酸化炉による高温ガス化炉とを備え、有機性廃棄物の低温ガス化と高温ガス化を連続的に行うガス化処理装置に関し、特にその高温ガス化炉の冷却ジャケット構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
都市ごみ、下水汚泥、廃プラスチック、バイオマス廃棄物、シュレッダダスト、廃油等に代表される有機性廃棄物は、現状としては、リサイクル利用されるものはごく僅かで、未処理のまま埋め立て処分されているものもあるが、一般的には、焼却炉による焼却処理によって減容化され、無害化されて最終処分場に堆積される趨勢にある。
【0003】
上記の焼却炉においては、これまではストーカ炉や流動層炉が用いられてきたが、燃焼時の空気比が高いため、排ガス量が多く、また、炉から排出された金属類は酸化されているため、リサイクルには適さなかった。こうした焼却処理設備に灰溶融設備を併設するところも増えつつあるが、装置全体の建設コストや運転コストを押し上げる結果となっている。
【0004】
こうした問題を解決するために、特開平7−332614号の発明が提示されたが、この発明の技術は、有機性廃棄物を流動層ガス化炉へ供給し、比較的低温でガス化して有価金属を取り出すと共に、生成ガスを後段の溶融燃焼炉へ供給して灰の溶融温度以上の高温下で完全燃焼させることにより、灰分を溶融スラグ化して減容化し、埋め立て可能な安定なスラグとして埋立処分地を延命化したり、土建材としてリサイクルする方法を提案するものであって、この方法は、前段の流動層ガス化炉により廃棄物から未燃焼チャーを含む可燃性ガスを生成させ、後段の溶融燃焼炉へ供給し、灰分の溶融スラグ化を図ると共にガスを高温下で完全燃焼させ、ダイオキシン類の完全分解を期待する2段処理を行うものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記方法におけるガス化処理装置の溶融燃焼炉すなわち高温ガス化炉においては、固形物を溶融スラグとすると共に、ダイオキシン類を完全分解して無害化し、ガスの完全燃焼を図るために、流動層ガス化炉すなわち低温ガス化炉からの一次ガス化流を酸素等ガス化剤を使用して1200〜1600℃の高温度で処理している。
【0006】
このため、炉内の耐火炉壁の損耗が問題となり、改善された炉壁構造が求められていた。また、それと共にこの高温ガス化炉の炉壁保護のため、冷却方法の改善が求められていた。すなわち、従来の冷却方法としては、縦型水冷管を炉体に埋設的に配置する方法があったが、冷却水の供給に偏りがあり、必ずしも十分でかつ安定した炉体炉壁に対する冷却効果が得られているとは言えず、炉壁耐火物の溶融スラグによる侵食が制御し難いという問題があった。
【0007】
また特に、鉄皮を覆っただけの単純な冷却ジャケットでは、冷却媒体の供給位置に偏りがあり、したがって温度や内圧分布に偏りが生じると、例えば冷却媒体を水とした場合、水の蒸気圧が高いため、温度の上昇によって鉄皮等炉体にかかる外圧の上昇が著大なものになるという問題があり、また、冷却効果の不均一から炉内の発生ガス中のHClの局部的凝縮を生じ、炉内壁を損傷するという問題があった。
【0008】
本発明は、以上のような状況に鑑み、低温ガス化炉からの一次ガス化流を受け入れ、高温酸化処理により、ダイオキシン等有害ガス成分の完全分解処理を行うと共にHやCO等生成ガスの回収を図り、不燃スラグを完全回収する廃 棄物ガス化処理装置の高温ガス化炉に関し、冷却ジャケットによる炉体冷却効果の均等化を図り、炉体の耐久性の向上を図ると共に操業の安定化を図ることを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、有機性廃棄物を低温にて一次ガス化する低温ガス化炉と、前記低温ガス化炉からのガスを高温で二次ガス化する高温ガス化炉と、得られた二次ガスを除塵洗浄するガス洗浄塔とからなる廃棄物ガス化処理装置における高温ガス化炉の冷却ジャケット構造であって、前記高温ガス化炉は燃焼室の下部にスロート部を介して生成ガスを冷却する急冷室を接続してなり、前記高温ガス化炉は炉壁外殻の鉄皮を冷却ジャケットで外装すると共に、該冷却ジャケット内の下部を縦方向に均等に複数に区画して区画ジャケットを形成し、かつ前記区画ジャケットに冷却媒体を供給するヘッダーパイプを設け、該ヘッダーパイプの分岐管をオリフィスを介して各区画ジャケットに連結してなり、前記各オリフィスの前後に差圧を設けることにより前記区画ジャケットへの前記冷却媒体の均等供給を可能な構造にしたことを特徴とする廃棄物ガス化処理装置における高温ガス化炉の冷却ジャケット構造を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明を図面によって説明する。
図1において要部を示すように、本発明の廃棄物のガス化処理装置は加圧ガス化システムに構成し、低温ガス化炉1と高温ガス化炉2を一組として備え、廃棄物のガス化処理を行う。低温ガス化炉1は、炉内下部の流動層室に砂等の流動媒体を充填し、下方から、系外からのスチーム、炭酸ガス等非反応性ガス(例えば、後記するガス洗浄塔からの洗浄ガスを酸性ガス除去装置によって処理して得られる炭酸ガスの一部を利用してもよい)を流動化用ガスとして供給し、前記流動媒体を流動化させ、流動層を形成している。この低温ガス化炉1は有機性廃棄物を定量供給装置4によって炉内に受け入れ、流動層の下方から、酸素をガス化剤として供給することにより廃棄物のガス化処理を行う。流動層は可燃物の燃焼により550〜850℃、通常は約600℃の温度に維持され、H、CO、CO、炭化水素ガス、スチームを主体とするガスと共に、未燃焼チャー等炭素粒子の他多量の燃焼残渣粒子を含むガス状物を生成する。このガス状物は一次ガス化流として、炉頂からガス搬送ダクト5を経由して高温ガス化炉2に供給される。
【0011】
高温ガス化炉2は、燃焼室7を冷却ジャケット6で外装し、スロート部8を介して下部に急冷室9を形成させてある。この高温ガス化炉2においては、前記一次ガス化流は、ガス導入口10から炉頂部11に接線方向に入って旋回流となり、ガス導入口10の近傍側面の複数箇所、例えば図示のように4箇所からガス化剤として酸素ガスと稀釈ガスとしてのスチームとの混合ガスが導入され、旋回流となるようにされている。通常約600℃の温度で導入された前記の一次ガス化流はこの酸素による部分燃焼反応により温度が1200〜1600℃に上昇し通常約1350℃に維持される。そして、ダイオキシン等有害塩素化合物は完全に分解されて、COおよびHを主体とする合成ガスが生成さ れ、不燃残渣分は溶融して溶融スラグとなり生成ガスと共に燃焼室7内を流下する。
【0012】
通常、化学工業原料用の合成ガスを製造する場合、前記低温ガス化炉及び高温ガス化炉におけるガス化は5〜90気圧、好ましくは10〜40気圧の加圧下で行うが、ガス化を常圧で行い、生成ガス中のCOをCO2 に転化させた後のガス精製を30〜40気圧の加圧下で行うことも現実的な方法として考えられる。ガス化の圧力を高圧にすると、処理量が増えること、装置をコンパクトにすることのできるメリットがある。また、低圧では、運転が容易で、設備費が抑えられるというメリットがある。
【0013】
高温ガス化炉2の急冷室9は、前記燃焼室7のスロート部8に接続されて垂下する下降管12を有し、この下降管12の基部の注入堰13に冷却水が供給され、旋回流で下降管12の内壁を濡らしながら流下するようにされ、また、この冷却水によって急冷室9の下部は水槽に形成され、下降管12は下部が水封状態になっている。燃焼室7から流下した溶融スラグは、この水槽内に落下し、急冷されて水砕スラグとなり、ロックホッパ14を経由して粗粒スラグとして間欠的に外部に取り出される。また、燃焼室7からの生成ガスもまた、下降管12内を旋回流で流下し、下降管12の濡れ壁と下部水槽の冷却水により急冷され、急冷室9上部の排ガス口15から排気され、二次ガス化流としてガス洗浄塔3に供給される。なお、前記急冷室9の水槽からは、スラグ微粒子を含んだ冷却水がスラグスラリー水として抜き出され、図示しない減圧フラッシュドラムを介して沈殿槽等に供給されて微粒スラグが回収されるようにされている。
【0014】
高温ガス化炉2から排気された二次ガス化流は、ベンチュリー式スクラバ16を介してガス洗浄塔3に導入される。ガス洗浄塔3は、その下部に気液混合体サイクロン部17を配し、その上部に棚段部18を配してある。すなわち、二次ガス化流は、ベンチュリー式スクラバ16で多量の水を供給され、噴霧状態で気液混合体サイクロン部17に導入されて旋回流となり、ガス中のHClを水に吸収させ、微細スラグを水に移行させた後、その水を分離して中央管19を通って上昇する。次いで、ガス流は、2段のシーブ式トレイ20と2段の衝突板式トレイ21とからなる棚段部18に至り、気液混合体サイクロン部17で分離し切れなかったガス中の微細スラグとHClをさらに除去し、洗浄塔頂部のデミスタ22で同伴ミストを除去した後、塔外に排出される。
【0015】
この処理された洗浄ガスは、HおよびCOを主体としてスチーム、CH、CO等を含む合成ガスであり、さらに図示しないガス冷却工程で水分を凝縮 分離させた後、ガス精製工程等に送られる。気液混合体サイクロン部17からの分離水はガス洗浄塔3の側底部から抜き出され、前記高温ガス化炉2の急冷室9の冷却水として循環利用される。また、気液混合体サイクロン部17の底部から抜き出された微細なスラグを含むスラグスラリー水は図示しない減圧フラッシュドラムを経由して沈殿槽等に供給され、微粒スラグが回収される。
【0016】
本発明に係る廃棄物ガス化処理装置は以上のように構成されているが、さらに説明すると、高温ガス化炉2は、図2に示したように、外殻を鉄皮23で形成し、その鉄皮23を冷却ジャケット6で外装し、また、図3のように、冷却ジャケット6と鉄カバー27を介した最外層は保温材24としてある(図4においては、保温材の図示は省略してある)。また、鉄皮23の炉内側には2層のキャスタブル、すなわち内層キャスタブル25と最内層キャスタブル26を施してある。そして、内層キャスタブル25は、比較的熱伝導性の高いSiC系のものを使用し、最内層キャスタブル26には、耐スラグ摩耗性の高いAl系、特に好ましくは10〜80重量%Cr−Al系のものを使用している。
【0017】
処理作業時、不燃残渣を溶融スラグ化させるため、燃焼室7は通常1350℃の温度になるように操業し、外層の冷却ジャケット6には冷却水を供給して、内部に1.8MPaGのスチームを発生させ、炉内圧1.6MPaGの時、冷却ジャケット6内の温度を210℃一定に保持させるようにしている。この冷却ジャケット6の冷却水には、廃棄物ガス化処理システム系内で間接加熱に使用したスチームの凝縮水等を集めてボイラー水タンク33(図1)に貯留したボイラー水を効果的に循環利用している。冷却ジャケット6の保持温度を210℃に設定するのは、炉内圧が1.6MPaGでのHClの露点が約160℃であり、炉内発生ガス中のHClガスの局所的な凝縮を防止するため、50℃の安全度を考慮していることと、炉内キャスタブル層の温度分布を考えて適切な温度を決めたことと、そしてまた、冷却ジャケット6の内側壁を構成している鉄皮23および鉄カバー27が炭素鋼板であり、その耐熱強度から300℃以下を必要としていることを考慮している。
【0018】
本発明の高温ガス化炉2においては、前記のように、冷却ジャケット6の保持温度は発生ガス中のHClの露点よりも余裕をもって高くする必要性から、210℃程度の温度に設定しており、代表的な冷却媒体としてボイラー水等の水を使用している。しかし、伝熱媒体の使用方法としては、水と同様に蒸気を発生させ、沸騰伝熱させる気相加熱方式と、ポンプにより循環させてその顕熱により冷却する液相方式とがあり、気相・液相兼用の伝熱媒体としては、例えば、水の他にアルキルナフタリン、アルキルベンゼン、ジフェニルとジフェニルエーテルの共融混合物等があり、また、液相用伝熱媒体としては、例えば、アルカリナフタリン、水素化トリフェニル、ジベンジルトルエン、パラフィン系鉱油等がある。温度が高い場合、飽和蒸気圧の小さい伝熱媒体(化学品)を使用することで、高温ガス化炉燃焼室外殻にかかる外圧を大幅に低減し、該外殻の板厚を薄くすることが可能となるメリットがある。伝熱媒体を気相加熱方式で使用する場合は、凝縮器(コンデンサ)が必要であり、液相方式で使用する場合は、冷却器が必要である。伝熱媒体として水を用いる方式がシンプルで信頼性が大きいと考えられる。
【0019】
有機性廃棄物処理における生成スラグの融点はその成分からすると1100〜1300℃程度であり、1350℃の燃焼室温度では容易に溶融して流下する。この流下溶融スラグの侵食作用を受けて、最内層キャスタブル26が削られて減肉すると、210℃に保持された冷却ジャケット6の冷却作用の影響を強く受けるようになり、内壁面の温度が前記のスラグ融点前後まで下がると、接触した溶融スラグが冷却され凝固付着して炉壁を修復する。すなわちスラグセルフコーティングが行われる。
【0020】
本発明の高温ガス化炉2においては、内層キャスタブル25を比較的熱伝導性の高いSiC系のキャスタブルとしたので、最内層キャスタブル26が溶融スラグによって侵食されて減肉しても、このSiC系の内層キャスタブル25が210℃に保持された冷却ジャケット6は速やかに熱を伝えるので、早期に最内層キャスタブル26におけるスラグセルフコーティング作用が働き炉内壁を修復することになる。このSiC系の内層キャスタブル25は、直接炉内の溶融スラグに接触することがないから、特には耐スラグ摩耗性を考慮する必要なく利用できる。SiCはガラス質なので、万一、最内層キャスタブル26が損耗して、このSiC系の内層キャスタブル25が溶融スラグと接触するようなことがあっても、ガラス状になることにより耐熱性能を増して侵食を抑えるという利点も有している。
【0021】
炉壁における温度勾配については、図3に示したように、燃焼室内Aのガス温度が1350℃で、冷却ジャケット6の温度を約210℃に保持した(外気温度Gが15℃)場合、熱伝導度(kcal/mh℃)が1.66の最内層キャスタブ ル26の内面Bの温度は1321℃、熱伝導度(kcal/mh℃)が8.76の内層 キャスタブル25の内面Cの温度は309℃、鉄皮23の内面Dの温度が226℃、冷却ジャケット面Eの温度が212℃、保温材24の内面Fの温度が209℃であり、最内層キャスタブル26が約1/3に減肉しても、冷却ジャケット6の温度を約210℃に保持させた場合、SiC系の内層キャスタブル25の冷却効果が働き、スラグのセルフコーティングが行われ、また、鉄皮23も十分保護されるものである。すなわち、約1/3に減肉した最内層キャスタブル26の内面B1の温度は1277℃、内層キャスタブル25の内面C1の温度が493℃、鉄皮23の内面D1の温度が256℃、冷却ジャケット面E1の温度は217℃であって、最内層キャスタブル26において最大減肉位置が確保される。
【0022】
図1および図4に示すように、高温ガス化炉2の冷却ジャケット6には、下部に設けた冷却水入口ノズル28から冷却水が供給され、この冷却水は冷却ジャケット6内で一部がスチーム化しスチーム混合冷却水となって、冷却ジャケット6上部のスチーム混合水出口ノズル29から排出される。排出されたスチーム混合冷却水は、図1のように、気水分離器30においてスチームを分離し、スチーム分離管31により制御バルブ32を介して系外に排出させる。スチームを分離した冷却水は、再び前記冷却ジャケット6に向けて循環使用され、前記スチームの分離による不足水分については、ボイラー水タンク33からボイラー水が気水分離器30に補給されるようにしてある。
【0023】
そして、前記スチーム分離管31の制御バルブ32による制御により、ジャケット系路内の圧力を1.8MPaGに抑えることによって冷却ジャケット6の温度は210℃に保持されている。水を冷却媒体として使用することによる冷却効果は大であるが、水の蒸気圧は大きく、冷却水の温度が高くなることにより、鉄皮等炉体にかかる外圧は著大なものとなるので、ジャケット系路内の圧力を制御し、冷却水の温度を210℃に抑えることは、高温ガス化炉2の鉄皮等炉体の保護のためにも重要なことである。
【0024】
したがって、本発明では、特に、冷却ジャケット6の下部を均等に複数部分に区画し、冷却水を加圧状態で均等に供給できるようにして冷却ジャケット6における圧力・温度分布の偏りをなくすようにしている。すなわち、図5のように、冷却ジャケット6内の下部に、炉の大きさに応じた縦方向の仕切りを設け複数(図では8区画)の区画ジャケット6aに区画し、各区画ジャケット6aごとに冷却水を供給できるようにし、冷却水量および内圧の均等制御ができるようにしてある。前記仕切りは、冷却ジャケット6の中間高さのもので足り、冷却ジャケット6の上部は、生成スチームの圧力拡散が十分に行われるので、特に仕切りは必要としない。
【0025】
冷却水の供給は、図6(a)のように、高温ガス化炉2の燃焼室7下部を囲繞する形に供給用ヘッダーパイプ34を設け、この供給用ヘッダーパイプ34からの8本の分岐管35がオリフィス36を介して冷却ジャケット6の各区画ジャケット6aの冷却水入口ノズル28に連結するようにし、気水分離器30からの循環冷却水をこの供給用ヘッダーパイプ34を経由して冷却ジャケット6に供給できるようにしてあり、オリフィス36の前後において、0.1MPa程度の差圧をもたせることにより、冷却水を各区画ジャケット6aに均等に供給できるようにしてある。すなわち、この構成により、冷却ジャケットの内圧と温度の制御を均等かつ十分に行えるようにすることができた。
【0026】
スチーム混合水が排出される高温ガス化炉2の上部側では、図6(b)のように、燃焼室7の上部を囲繞する形に排出用ヘッダーパイプ37を設け、この排出用ヘッダーパイプ37と冷却ジャケット6の上部とを複数(図では4本)の分岐管38で連結してある。そして、この冷却ジャケット6において供給された冷却水の一部が蒸発したスチームを含むスチーム混合水は、スチーム混合水出口ノズル29から排出用ヘッダーパイプ37を経由して排出されるようにしてある。
【0027】
【発明の効果】
したがって、本発明によれば、冷却ジャケット内下部を区画ジャケットで構成し、オリフィスを介在するヘッダーパイプ手段により、各区画ジャケットに冷却水を均等に供給できるようにしたので、冷却水の供給が均等に行われ、冷却ジャケット内の内圧と温度の制御が均等かつ十分に行えるようになり、発生ガス中のHClの結露が防止されると共に鉄皮等炉体の安全性が高まり、かつ、操業が安定するという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガス化処理装置の要部を示すフロー図である。
【図2】図1における高温ガス化炉の耐火構造を示す略断面図である。
【図3】図2の耐火構造における温度分布を示す部分断面図である。
【図4】図1の高温ガス化炉の燃焼室部分を示す断面図である。
【図5】図1の高温ガス化炉の冷却ジャケットの水平断面を示す概念図である。
【図6】図1の高温ガス化炉における冷却ジャケットと冷却水の供給システムの断面を示す概念図で、(a)は冷却水流入口部のシステムであり、(b)は冷却水とスチームの混合流出口部のシステムである。
【符号の説明】
1 低温ガス化炉
2 高温ガス化炉
3 ガス洗浄塔
6 冷却ジャケット
6a 区画ジャケット
7 燃焼室
8 スロート部
9 急冷室
11 炉頂部
12 下降管
13 注入堰
14 ロックホッパ
16 ベンチュリー式スクラバ
17 気液混合体サイクロン部
18 棚段部
19 中央管
20 シーブ式トレイ
21 衝突板式トレイ
22 デミスタ
23 鉄皮
24 保温材
25 内層キャスタブル
26 最内層キャスタブル
27 鉄カバー
28 冷却水入口ノズル
29 スチーム混合水出口ノズル
30 気水分離器
31 スチーム分離管
32 制御バルブ
33 ボイラー水タンク
34 供給用ヘッダーパイプ
35 分岐管
36 オリフィス
37 排出用ヘッダーパイプ
38 分岐管

Claims (1)

  1. 有機性廃棄物を低温にて一次ガス化する低温ガス化炉と、前記低温ガス化炉からのガスを高温で二次ガス化する高温ガス化炉と、得られた二次ガスを除塵洗浄するガス洗浄塔とからなる廃棄物ガス化処理装置における高温ガス化炉の冷却ジャケット構造であって、前記高温ガス化炉は燃焼室の下部にスロート部を介して生成ガスを冷却する急冷室を接続してなり、前記高温ガス化炉は炉壁外殻の鉄皮を冷却ジャケットで外装すると共に、該冷却ジャケット内の下部を縦方向に均等に複数に区画して区画ジャケットを形成し、かつ前記区画ジャケットに冷却媒体を供給するヘッダーパイプを設け、該ヘッダーパイプの分岐管をオリフィスを介して各区画ジャケットに連結してなり、前記各オリフィスの前後に差圧を設けることにより前記区画ジャケットへの前記冷却媒体の均等供給を可能な構造にしたことを特徴とする廃棄物ガス化処理装置における高温ガス化炉の冷却ジャケット構造。
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