JP4061445B2 - 水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および印刷基材 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物および印刷基材に関する。詳細には、かかる本発明の樹脂組成物は、インクジェットプリンタなどに用いられる印刷基材の水性インク受容層に好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】
近年、インクジェット方式のプリンタは飛躍的な発展を遂げ、オフィスや家庭で使用されるパーソナルコンピューターからの出力機器として広く普及している。しかし、このように普及したインクジェットプリンタの多くは、水を溶剤としたインクが用いられているため、OHPシート等のプラスチック基材にはそのままでは印刷できない。そこでインクジェットプリンタで印刷できるように水性インク受容層を設けたOHPシート等が市販されている。
【0003】
現在、市販されているインクジェットプリンタ用OHPシート等の受容層には水溶性ポリマーや、フィラーをポリマーに分散させたものなどが用いられている。しかし、受容層に用いられる水溶性ポリマー等は、水への溶解性が高く、印刷画像に水がかかると画像がにじんだり、受容層が破壊される等の問題がある。また、水溶性ポリマー等は吸湿性が高いものが多く、フィルムを重ねて保管するとブロッキングしてしまうという問題もある。
【0004】
そこで、前記耐水性、耐ブロッキング性を改善するため活性エネルギー線硬化性樹脂を用いて受容層に架橋構造を導入する方法も検討されている。しかし、通常のポリエステル系ウレタンアクリレートや、多官能アクリルモノマーからなる活性エネルギー線硬化性樹脂は親水性が低いため、水性インクのセット性、定着性が十分に得られない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記実情に鑑み、水性インクのセット性、定着性が良好で、しかも耐水性、耐ブロッキング性にも優れた受容層を形成しうる水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、以下に示す組成の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物が、前記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに到った。
【0007】
すなわち本発明は、分子内に少なくとも1個の水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(a1)、有機ポリイソシアネート類(a2)、および少なくとも1個の水酸基を含有するポリアルキレングリコール類(a3)を反応してなるポリウレタン(メタ)アクリレート(A)、3級窒素含有反応性単量体の有機酸塩、無機酸塩および4級化物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)および(メタ)アクリロイルモルホリン(C)を含有してなる水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物;さらには基材上に、前記樹脂組成物の硬化物からなる水性インク受容層が設けられた印刷基材に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明のポリウレタン(メタ)アクリレート(A){なお、(メタ)アクリレートとはアクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。以下、(メタ)とは同様意味である。}は、上記のように(a1)、(a2)および(a3)成分から構成される反応生成物である。
【0009】
(a1)成分は水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルであり、その分子内に少なくとも1個の水酸基と少なくとも1個の(メタ)アクリロイル基を有する各種のものが該当する。具体例としては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシフェノキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エポキシ化合物と(メタ)アクリル酸とを反応して得られるエポキシ(メタ)アクリレートなどや、これら水酸基含有(メタ)アクリル酸エステルの水酸基にε−カプロラクトン等を付加した化合物などがあげられ、これらはそれぞれ単独でまたは組み合わせて使用できる。
【0010】
有機ポリイソシアネート類(a2)成分としては、分子内に反応性のイソシアネート基を2個以上有する化合物であれば特に限定はされないが、本発明では分子内に反応性のイソシアネート基が3個以上有するものが好ましい。その具体例としては、例えば1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどの各種ジイソシアネートから得られる3量体、該ジイソシアネート類をトリメチロールプロパンなどの多価アルコールと反応させたプレポリマー、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートなどが挙げられる。
【0011】
(a3)成分のポリアルキレングリコール類は、その分子内に少なくとも1個の水酸基を有する各種のものを特に制限なく使用できる。かかるポリアルキレングリコール類(a3)としては、たとえば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールやこれらのブロック共重合体、ランダム共重合体、さらにはこれらのモノアルキルエーテル体等があげられる。これらのポリアルキレングリコール類(a3)のなかでも、ポリオキシエチレンの繰り返し単位を有するものが好ましい。特に、一般式(1):H−(OCH2CH2)n−OR(式中、Rは水素原子または炭素数1〜4程度の低級アルキル基を、nは3〜50の整数を示す。)で表されるポリエチレングリコール類が好適である。殊に、一般式(1)で表されるポリエチレングリコール類の中でもRが低級アルキル基のポリエチレングリコールモノアルキルエーテルが好適である。ポリエチレングリコールモノアルキルエーテルは、反応性官能基を片末端にのみ有するため、ポリウレタン(メタ)アクリレート(A)中でのポリエチレングリコール鎖の自由度が大きくなり、親水性がより強くなって吸水速度が高まり、インクのセット性が向上する。
【0012】
ポリウレタン(メタ)アクリレート(A)中を構成する前記(a1)成分の使用量は、ポリウレタン(メタ)アクリレート(A)のアクリル当量が300g/モル〜3000g/モル程度になるように調整するのが好ましい。当該アクリル当量が小さくなると受容層の架橋度が高くなり、水性インクのセット性が不十分になる傾向があることから当該アクリル当量は500g/モル以上とするのがより好ましい。また当該アクリル当量が大きくなると架橋度が低くなり、受容層の耐水性が低下する傾向があることから、当該アクリル当量は2000g/モル以下とするのがより好ましい。
【0013】
ポリウレタン(メタ)アクリレート(A)中の(a2)成分の使用量は、〔(a2)成分のイソシアネート基の当量〕/〔(a1)成分および(a3)成分の水酸基の当量の合計〕=1以下となるように調整するの好ましい。すなわち、ポリウレタン(メタ)アクリレート(A)にイソシアネート基が残存しないように各成分を調整する。当該比率が1を超える場合には、本発明の組成物の貯蔵安定性の点で好ましくない。
【0014】
また、ポリウレタン(メタ)アクリレート中の(a3)成分の使用量は、通常、重量比で(a3)成分/{(a1)成分+(a2)成分+(a3)成分}=0.1〜0.8となるように調整するのが好ましい。当該比率が小さくなると親水性が不足傾向にあることから、当該比率を0.3以上とするのが受容層における水性インクのセット性、定着性が良好な点で好ましい。また当該比率が大きくなると架橋密度が低下して硬化が不十分となる傾向や、十分硬化させても受容層の耐水性が低下する傾向にあることから当該比率を0.7以下とするのが好ましい。
【0015】
以下、本発明のポリウレタン(メタ)アクリレート(A)の製造法につき説明する。製造法は、特に制限されず、(a1)成分、(a2)成分および(a3)成分をそれぞれ前記使用割合で反応させればよい。反応温度は40〜100℃程度、好ましくは60〜80℃であり、全反応時間は4〜12時間程度である。なお、反応の終了はイソシアナート残基をIRで定量することにより容易に確認しうる。上記のウレタン化反応に際しては、反応促進のためにオクチル酸第一スズなどの公知のウレタン化触媒を使用するのが好ましい。また、ウレタン化反応に際し(a1)成分の重合を防止するため、ハイドロキノン、メトキシフェノール、フェノチアジンなどの重合防止剤を反応系に対して10〜5000ppm、好ましくは50〜2000ppm使用したり、エアーシールを行うのがよい。
【0016】
本発明に用いられる(B)成分は、3級窒素含有反応性単量体の有機酸塩、無機酸塩および4級化物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物である。3級窒素含有反応性単量体の有機酸塩および無機酸塩は、3級窒素含有反応性単量体を有機酸塩や無機酸塩等の酸成分により造塩させたものであり、3級窒素含有反応性単量体の4級化物とは3級窒素含有反応性単量体を4級化剤により4級化して4級アンモニウム塩含有反応性単量体としたものである。
【0017】
3級窒素含有反応性単量体の具体例としては、たとえば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。また、3級窒素含有反応性単量体を造塩する有機酸としてはギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、(メタ)アクリル酸などがあげられ、無機酸としては硫酸、塩酸などがあげられ、また、3級窒素含有反応性単量体を4級化する4級化剤としては、メチルクロライド、エチルクロライド等のハロゲン化アルキル等が挙げられる。これら酸成分、4級化剤は単独または組み合わせて使用できる。
【0018】
前記(B)成分は、全ての3級窒素含有反応性単量体が造塩および/または4級化していてもよく、一部が造塩および/または4級化していてもよい。ただし、3級窒素含有反応性単量体の造塩率および/または4級化率が小さい場合には、受容層が水性インクを吸収しにくいため、十分なセット性、定着性を得るには、前記酸成分および/または4級化剤を3級窒素含有反応性単量体1モル部に対し、0.1モル部以上、さらには0.2モル部以上用いるのが好ましい。なお、本発明の組成物の調製にあたり、(B)成分の配合は、3級窒素含有反応性単量体を酸成分および/または4級化剤により予め造塩および/または4級化したものを用いてもよく、3級窒素含有反応性単量体と酸成分および/または4級化剤をそれぞれ加え組成物中で造塩および/または4級化してもよい。
【0019】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、前記(A)成分、(B)成分および(メタ)アクリロイルモルホリン(C)を含有してなる。これら各成分の配合比率は特に制限されないが、(A)成分5〜70重量%程度、(B)成分5〜70重量%程度および(C)成分5〜70重量%程度にするのが好ましい。
【0020】
(A)成分が少なくなると架橋が不十分となり受容層の耐水性が得られない傾向があることから(A)成分は15重量%以上にするのがより好ましい。また(A)成分が多くなると受容層のインクの定着性が悪くなる傾向があることから(A)成分は60重量%以下とするのがより好ましい。(B)成分が少なくなると受容層のインクの定着性が悪くなる傾向があることから(B)成分は20重量%以上にするのがより好ましい。また(B)成分が多くなると受容層の耐水性が悪化する傾向があることから(B)成分は50重量%以下とするのがより好ましい。(C)成分が少なくなると受容層の耐ブロッキング性が悪化する傾向があることから(C)成分は10重量%以上にするのがより好ましい。また(C)成分が多くなると受容層の耐水性が悪化する傾向があることから(C)成分は50重量%以下とするのがより好ましい。
【0021】
また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には必要に応じて、反応性希釈剤を配合してもよい。反応性希釈剤としては特に以下に示すような水溶性の反応性希釈剤が好ましい。具体例としては、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどのポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート類、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミド類、N−ビニルピロリドンなどがあげられる。これらの反応性希釈剤の使用割合は、本発明の組成物の30重量%以下とするのが好ましい。
【0022】
上記各成分を配合して得られた本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、活性エネルギー線として電子線等により当該樹脂組成物を硬化させる場合には光重合開始剤は不要であるが、紫外線による当該樹脂組成物を硬化させる場合には、当該樹脂組成物100重量部に対し、通常、光重合開始剤1〜15重量部程度を含有することができる。光重合開始剤としては、ダロキュアー1173、イルガキュアー651、イルガキュアー184、イルガキュアー907(いずれも、商品名,チバガイギー社製)、ベンゾフェノン、等の各種の公知のものを使用できる。また、必要に応じて、上記以外に重合禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、消泡剤、レベリング剤などを本発明の目的を逸脱しない範囲で目的に応じて含有してもよい。また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は各種有機溶剤や水で希釈してもよい。
【0023】
さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、当該組成物を塗工、硬化して得られる受容層のブロッキング防止やインク乾燥性の向上を目的とし、公知のフィラーを添加しても良い。その具体例としては、たとえばシリカ、クレー、炭酸カルシウム、アルミナ、ポリスチレン微粒子、アクリル微粒子などがあげられる。
【0024】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、基材上に塗工され後、紫外線、電子線等の活性エネルギー線で硬化され基材上に当該樹脂組成物の硬化物からなる水性インク受容層を形成する。かかる水性インク受容層を設ける基材は、インクジェットプリンタなどの水性インクが用いられる印刷基材として使用される。なお、基材としては、一般的な、プラスチック、紙等を使用できる。
【0025】
【発明の効果】
本発明の水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物によれば、水性インクのセット性、定着性が良好で、しかも耐水性、耐ブロッキング性に優れた受容層を有する被印刷基材を提供できる。
【0026】
【実施例】
以下に、実施例をあげて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお以下「部」及び「%」は、特記しない限りいずれも重量基準である。
【0027】
合成例1
撹拌機、温度計、空気吹き込み管および還流冷却器を備えたフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体193.1部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(数平均分子量1000)321.9部、ヒドロキシプロピルアクリレート42.5部、4−メトキシフェノール0.6部および重合禁止剤(和光純薬工業製、商品名Q−1301)0.012部を仕込んだ。次いで空気吹き込みと撹拌を行いながらオクチル酸第一スズ0.24部を添加し系内を75〜80℃まで昇温し、1.5時間保温した。その後、ヒドロキシプロピルアクリレート42.5部を加え、さらに2時間保温し、ポリウレタンアクリレート(以後、これをUA−1という)を得た。
【0028】
合成例2
撹拌機、温度計、空気吹き込み管および還流冷却器を備えたフラスコに、ヘキサメチレンジイソシアネート三量体329.0部、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル(数平均分子量400)226.2部、ヒドロキシプロピルアクリレート72.4部、4−メトキシフェノール0.7部および重合禁止剤(和光純薬工業製、商品名Q−1301)0.014部を仕込んだ。次いで空気吹き込みと撹拌を行いながらオクチル酸第一スズ0.28部を添加し系内を75〜80℃まで昇温し、1.5時間保温した。その後、ヒドロキシプロピルアクリレート61.3部を加え、さらに2時間保温し、ポリウレタンアクリレート(以後、これをUA−2という)を得た。
【0029】
比較合成例1
撹拌機、温度計および還流冷却器を備えたフラスコに、イソホロンジイソシアネート377.9部、1,4ブタンジオールアジペート(水酸基価224)425.0部を仕込んだ。次いで撹拌を行いながらオクチル酸第一スズ0.4部を添加し系内を75〜80℃まで昇温し、1.5時間保温した。その後、4−メトキシフェノール1.0部、ヒドロキシエチルアクリレート191.2部を加え、さらに2時間保温し、ポリウレタンアクリレート(以後、これをUA−3という)を得た。
【0030】
実施例1
合成例1で得たUA−1を31部、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド31部、アクリル酸7部、アクリロイルモルホリン31部、ベンゾフェノン2部および光開始剤(チバスペシャルティケミカルズ社製,商品名イルガキュア184)3部を混合して活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(ワニス)を調製した。
【0031】
実施例2〜3、比較例1〜3
実施例1において、各成分の種類またはその使用量を表1に示したように換えた他は実施例1と同様にして活性エネルギー線硬化性樹脂組成物(ワニス)を調製した。
【0032】
(印刷基材の製造)
上記ワニスを、バーコーター#12でPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に塗布し、高圧水銀灯80W/cm(1灯)、照射距離10cm、コンベアスピード10m/分の条件で5回照射し、PETフィルム上に水性インク受容層を設けた印刷フィルムを得た。かかる印刷フィルムの水性インク受容層にバブルジェットプリンタ(BJC―700J、キャノン社製)で印刷を行った。こうして得られた印刷フィルムについて以下の評価を行った。結果を表1に示す。
【0033】
(インクセット性)
印刷終了後、直ちに印刷面を指でこすり、外観を以下の基準で評価した。
○:完全にセットしている(指にインクがつかない)。
△:若干セットしていない(指にインクがつく)。
×:ほとんどセットしていない。
【0034】
(インク定着性)
印刷フィルムを3分間水に浸けた後、印刷画像を以下の基準で評価した。
○:印刷画像に変化が無い。
△:印刷画像が薄くなっている。
×:印刷画像が消えた。
【0035】
(受容層耐水性)
印刷フィルム(未印刷)を3分間水に浸けた後、外観を以下の基準で評価した。
○:外観に変化がない。
△:受容層が膨潤するが乾燥したら元に戻る。
×:受容層が溶解(膨潤)し、元の外観に戻らない。
【0036】
(耐ブロッキング性)
印刷フィルム(未印刷)の受容層面にPETフィルムをかぶせ1g/cm2の荷重をかけ3時間後PETフィルムを剥がしたときの受容層の状態を以下の基準で評価した。
○:抵抗なくPETフィルムがはがれる。
△:抵抗があるがPETフィルムがはがれる。
×:抵抗があり、受容層の一部がPETフィルムに転写されている。
【0037】
【表1】
【0038】
表1中、DMAPAA:ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ACMO:アクリロイルモルホリン、BP:ベンゾフェノン、Ir184:チバスペシャルティケミカルズ社製光開始剤イルガキュア184を示す。*1:受容層が溶解したため判別できない。
Claims (4)
- 分子内に少なくとも1個の水酸基を含有する(メタ)アクリル酸エステル(a1)、有機ポリイソシアネート類(a2)、および少なくとも1個の水酸基を含有するポリアルキレングリコール類(a3)を反応してなるポリウレタン(メタ)アクリレート(A)、3級窒素含有反応性単量体の有機酸塩、無機酸塩および4級化物の中から選ばれる少なくとも1種の化合物(B)および(メタ)アクリロイルモルホリン(C)を含有してなる水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 前記(a3)が下記一般式(1):H−(OCH2CH2)n−OR(式中、Rは水素原子または低級アルキル基を、nは3〜50の整数を示す。)で表される化合物である請求項1記載の水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 前記(A)成分、(B)成分および(C)成分の配合比率が、(A)成分5〜70重量%、(B)成分5〜70重量%および(C)成分5〜70重量%である請求項1または2記載の水性インク受容層用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
- 基材上に、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂組成物の硬化物からなる水性インク受容層が設けられた印刷基材。
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