JP4059793B2 - シート状微生物固定担体 - Google Patents

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  • Biological Treatment Of Waste Water (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、排水処理等に使用される微生物を固定するための担体であって、水中への投入作業、運搬、保管等の作業を容易にするのみならず、水中への沈降・混在をも短時間で実行でき、かつ優れた微生物保持力と耐久性とを兼ね備えた微生物固定担体に関する。
【0002】
【技術背景】
従来、汚水、泥水、工業排水等の排水中の窒素やリンを除去する方法として、窒素やリンの分解代謝能力を有する微生物を利用した排水処理法が開発され、さらに生物膜法、包括固定化法、自己造粒法といった生物処理技術も開発されている。
広く使われている排水処理法は、排水処理中の活性汚泥を健全に保つための工程管理等が煩雑であるため、簡便な手法で活性汚泥槽内の微生物を安定して保持することを目的として、微生物を固定化した軟質ウレタンフォームを活性汚泥槽内に混在させる技術が開発されている(特開平6−285496号公報、同6−304593号公報等参照)。
しかし、軟質ウレタンフォームは、水との親和性が低く、前記槽内に混在させた初期には、排水中で浮揚し、当該軟質ウレタンフォーム中に排水が浸透し適度な浮遊力を有するようになるまでに、数日かかってしまう等の不都合がある。
この不都合を解消する為に、軟質ウレタンフォームをタンニンで処理する等して軟質ウレタンフォームに親水性を付与する等の技術が開発されているが、タンニンによる処理が難しいこと、当該処理時間がかかること等により生産コストがアップしてしまう。
【0003】
このような事情から、本発明者らは、軟質ウレタンフォームに、吸水性樹脂を塗布等して微生物固定用担体とする技術(特願2001−102887)や、見かけ比重向上材を塗布等して微生物固定用担体とする技術(特願2001−102888)を開発している。これらの技術によれば、短期間で適度な浮遊力を持つことができる軟質ウレタンフォームの微生物固定用担体を、簡単な処理技術で、かつ大幅なコスト上昇を招来することなく、作成することができる。
【0004】
また、上記の微生物固定用担体は嵩密度が小さいため、大量に、そして遠方に輸送する場合、あるいは所定期間保管収納する場合等において、輸送効率、保管収納効率等が悪いという問題を解決するために、先に、上記のような微生物固定用担体チップの複数個を、合成樹脂製の収容袋に水とともに収容し、該担体チップを圧縮した状態で梱包し梱包体とする技術(特願2002−19000)や、水溶性合成樹脂を一部または全部に用いた収容袋に収容し、該担体チップを圧縮した状態で梱包し梱包体とする技術(特願2002−252478)をも提案している。これらの技術によれば、大量の担体チップを一度に輸送することができるし、保管収納スペースも少なくて済むばかりでなく、収容袋ごと水中に投入するだけで、収容袋が溶けて内部に収容されている担体チップが水中に分散し沈降するため、作業効率を向上させることができる。
【特許文献1】
特開平6−285496号公報
【特許文献2】
特開平6−304593号公報
【特許文献3】
特願2001−102887
【特許文献4】
特願2001−102888
【特許文献5】
特願2002−19000
【特許文献6】
特願2002−252478
【0005】
【発明の目的】
本発明は、上記先願のものよりも更に、軟質ウレタンフォーム微生物固定用担体を排水中に投入する際の作業を容易にすると共に、輸送効率、保管効率をも向上させることができるばかりでなく、水中への沈降・混在を短時間で実行でき、かつ優れた微生物保持力と耐久性とを兼ね備えた微生物固定担体を提供することを目的とする。
【0006】
【発明の概要】
上記目的を達成するために、本発明のシート状微生物固定担体は、合成樹脂製発泡体シートと水溶性基材とからなり、分離後の形状が担体チップとなるように、少なくとも合成樹脂製発泡体シートがハーフカット、フルカット、ミシン目カットの何れか1つ以上がなされていることを特徴とする。
また、水溶性基材が内側になるようにロール状に巻き取られていてもよい。
【0007】
本発明における微生物固定担体における合成樹脂製発泡体シートは、前述の本発明者らによる、軟質ウレタンフォームに吸水性樹脂を塗布等して微生物固定担体とする技術(特願2001−102887)や、見かけ比重向上材を塗布等して微生物固定担体とする技術(特願2001−102888)における軟質ウレタンフォームに限らず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェノール、その他の合成樹脂製の発泡体からなるシートを使用することができる。
すなわち、例えば、連続気泡発泡させ、密度が10〜100kg/m、好ましくは20〜60kg/m、伸び率が50〜800%、好ましくは200〜800%、さらに好ましくは400〜800%、引張り強度が50〜300kPa程度の軟質ウレタンフォームのシート体が使用される。
【0008】
上記の発泡体シートの厚さは、特に限定しないが、下記形状・寸法を有する微生物固定担体チップが得られるように、2〜20mm程度とすることが好ましい。
幅、長さも、特に限定しないが、本発明の微生物固定担体は、長尺のものをロール状に巻いて運搬、保管、あるいはそのまま水中への投入等がなされるため、これらを行ううえで効率的な幅と長さとすることが好ましく、具体的には、幅が0.3〜1mで、長さが1〜30m程度が好ましい。
【0009】
上記の発泡体シートは、ハーフカットすなわちシートの例えば底面を残してカットしたものか、フルカットすなわちシートの上から下までカットされたものか、ミシン目カットされたものか、あるいはこれらのカットが2種以上組み合わせてなされたものである。
これらのカット(ハーフカットとミシン目カットの場合は、非カット部分を切り離した際に)は、立方体、直方体、三角筒体その他の多角筒体、円筒体、球状等種々の形状の担体チップとなるような形状にしてよい。
この担体チップは、一辺が2〜20mm程度の立方体や直方体、直径が2〜20mm程度の球状体、直径が2〜20mm程度で長さが2〜20mm程度の円筒体や多角筒体等が好ましく、このようなチップとなるようにハーフカット、フルカット、あるいはミシン目カットすることが適している。
また、一枚のシートから、同一形状の担体チップが得られるようにハーフカット、フルカット、あるいはミシン目カットすることに限らず、異なる種々の形状の担体チップが得られるようにハーフカット、フルカット、あるいはミシン目カットしてもよい。
【0010】
ハーフカットのカット深さやミシン目カットのミシン目の大きさは、チップが複数個繋がった状態で、あるいはシート状のままで、水中に投入され、水処理に使用されている途上で、攪拌操作等により、個々のチップに容易に分離できる程度とすることが好ましい。
あるいは、水中への投入に際して手で容易に千切ることができて、上記のような形状の個々の担体チップが容易に得られる程度とすることが好ましい。
【0011】
なお、上記のハーフカット、フルカット、ミシン目カットの2種以上を入れる場合は、交互に、あるいは例えば複数本のハーフカットの間に1本または複数本のミシン目カット、逆に複数本のミシン目カットの間に1本または複数本のハーフカット等のように適宜の組み合わせで入れることができる。
【0012】
上記の合成樹脂製発泡体シートに積層する水溶性基材は、例えば、ポリビニルアルコール系樹脂、デンプン系高分子化合物、セルロース系高分子化合物等の水溶性の合成樹脂や高分子化合物からなるフィルム、織布、不織布、編布等であって、これら合成樹脂や高分子化合物を予めこれらの形状にしたものを使用してもよいし、液状にして上記の合成樹脂製発泡体シートに塗布したもの(すなわち塗布層)であってもよい。
【0013】
フィルム、織布、不織布、編布等にしたものを基材とする場合は、これらの厚さや目付量等は特に限定されないが、積層作業や運搬作業を容易にすると共に、水中への投入後、水と親和して合成樹脂製発泡体からなる担体チップを速やかに水中に沈降させつつ、自身をも速やかに溶解させるために、フィルムの場合は50〜1000μm程度の厚さ、織布、不織布、編布の場合は5〜25g/m程度の目付量とすることが好適である。
これより薄かったり、目付量が小さいと、積層作業や運搬作業が困難となったり、担体チップの水中への沈降を遅くする場合があり、これより厚かったり、目付量が大きいと水中での溶解に時間を要する場合がある。
また、水溶性基材が合成樹脂製発泡体シートに塗布したものである場合の塗布厚さも、特に限定されないが、上記と同様の理由により、乾燥後の塗膜厚さが50〜1000μm程度となるようにすることが適している。
【0014】
上記の水溶性基材は、ハーフカット、フルカット、ミシン目カットの何れか1以上がなされたものであってもよい。
これらのカットは、水溶性基材部においても、水処理途上で容易に分離できるようにしたり、あるいは長尺の微生物固定担体を水中に投入する際に、該担体を所定位置で手作業により容易に千切れるようにするためのものであり、適宜の形状や位置に入れてもよいが、上記の合成樹脂製発泡体シートに入れるハーフカット、フルカット、あるいはミシン目カットの形状や位置と一致乃至は近似させることが好ましい。
【0015】
すなわち、水溶性基材に入れる上記の各種カットは、該基材が排水中で速やかに溶解することと、排水中での攪拌操作とにより、合成樹脂製発泡体シートが担体チップに分離される際に、この分離を容易にする手助けをするためのものであり、また手作業で本発明の微生物固定担体を適宜の箇所で千切る際に、この手作業を容易にする手助けをするためのものである。
従って、水溶性基材の上記各種カットは、合成樹脂製発泡体シートに入れるハーフカット、フルカット、あるいはミシン目カットの形状や位置に一致さる必要はないが、排水中での沈降・分離性や手作業による千切り性を一層向上させるためには、合成樹脂製発泡体シートに入れるハーフカット、フルカット、あるいはミシン目カットの形状や位置と一致乃至は近似させることが好ましいこととなる。
【0016】
また、水溶性基材に入れるハーフカットのカット深さ、あるいはミシン目カットのミシン目の大きさや間隔、あるいはミシン目カット自体の間隔も、上記の合成樹脂製発泡体シートに入れるハーフカットやミシン目カットと同様に、本発明に係る微生物固定担体の水処理途上での分離や、手作業での千切り等が容易に行い得る程度であればよく、特に制限されない。
【0017】
水溶性基材がフィルム状の場合、該フィルムに入れる上記種々のカットと、上記の合成樹脂製発泡体シートの上記種々のカットは、それぞれ別々に行い、カットされたもの同志を積層してもよいし、カット前に合成樹脂製発泡体シートと水溶性基材フィルムとを積層しておき、積層後に合成樹脂製発泡体シートと水溶性基材をカットすることもできる。
また、合成樹脂製発泡体シートのみをミシン目、ハーフ、あるいはフルカットしておき、このシートに、水溶性合成樹脂を含む塗料を塗布して水溶性基材(層)を形成してもよい。
【0018】
次に、本発明の微生物固定担体の製造方法を例を挙げて説明する。
合成樹脂製発泡体シートと水溶性基材とを積層し、この積層体の合成樹脂製発泡体シートに、図1に示すような装置を用いて、上記のカットを行う場合について説明する。
図1(A)は、装置のカッティング部分の全体を示す断面図であって、カッティング台Dの上方に回転するロール2,3を前・後に配置し、これら2つのロールとカッティング台Dの間に、合成樹脂製発泡体シート11と水溶性基材12との積層体1が、矢印方向に通過するように構成されている。
【0019】
本例では、前方ロール2が図1(B)に示すように、ロール2の全長に渡る長さを有する直方体形状のカッティング刃4(ロール面とは反対側《以下、外側》に刃が設けられている)を複数枚(本図では簡略化のために4枚のみを示す)等間隔(この間隔は、上記した担体チップの寸法やロール2の径に応じて決定される)で具備し、後方ロール3が図1(C)に示すように、ロール3の全に渡る周長を有するリング形状のカッティング刃5(外側に刃が設けられている)を複数枚(本図では簡略化のために4枚のみを示す)等間隔で具備しており、直方体形状のカッティング刃4とリング形状のカッティング刃5とは、回転途上で、図示のように、上記の積層体1と接触して、該積層体1をカットするように構成されている。
【0020】
また、直方体形状のカッティング刃4の刃長は積層体1の幅と同等とすることが好ましいが、刃幅(高)は特に限定されず、合成樹脂製発泡体シート11に上記のようなフルあるいはハーフカットができる程度であればよく、かなり小さな刃高であっても、合成樹脂製発泡体シートと水溶性基材との積層体はかなりの弾力性を有し上下に適宜の状態で圧縮できるため、上記のようなカットは十分行うことができ、逆にかなり大きな刃高であっても、上記のようなカットは十分行うことができる。
リング形状のカッティング刃5の刃長はロール3の周長に対応しているが、刃高は、カッティング刃4と同様に、特に限定されず、合成樹脂製発泡体シート11に上記のようなフルあるいはハーフカットができる程度であればよく、かなり小さな刃高であっても、逆にかなり大きな刃高であっても、上記のようなカットは十分行うことができる。
【0021】
図1に示す装置の場合、前方のカッティング刃4は、ロール2の回転により、合成樹脂製発泡体シート11を該シートの幅方向に直線状にカットし、後方のカッティング刃5は、ロール3の回転により、合成樹脂製発泡体シート11を該シートの長さ方向に直線状にカットする。
従って、積層体1が前,後方カッティング刃4,5とカッティング台D間を通過する際に、合成樹脂製発泡体シートシート11は、図2(A)に示すような格子状(シート11の幅方向と長さ方向と)のフルあるいはハーフカットがなされることとなる。
【0022】
なお、カッティング台Dは、どのような態様のものであってよく、例えば、コンベアーベルトタイプのものとし、その上に積層体1を移動させることができるもの、あるいは固定タイプのものとし、ロール状に巻かれた積層体1の繰り出しと、カット後の積層体1のロール状への巻き取り動作で積層体1を移動させ、このようにして移動する積層体1を、台D上に滑らせ、かつ台D上の所定位置(積層体1のカットを行う位置)で停止させることができるもの等が挙げられる。
【0023】
また、本発明では、図1(B),(C)に示すカッティング刃4,5を具備するロール2,3に代えて、図3(A),(B)に示すような鋸刃状のカッティング刃41,51を具備するロール21,31を使用することもでき、この場合の鋸刃状のカッティング刃41,51の刃長,刃高,あるいは具備間隔は、図1に示すカッティング刃4,5と同様にすればよい。図3(A),(B)に示すカッティング刃41,51を具備するロール21,31を使用する場合は、格子状のミシン目カットがなされることとなる。
【0024】
このとき、何れか1枚の鋸刃状のカッティング刃の刃高を他の鋸刃状のカッティング刃の刃高よりも水溶性基材12の厚さ分だけ高くしておくこともできる。図3(C)は、図3(A)の4枚の鋸刃状カッティング刃41のうちの1枚(411)の刃高を水溶性基材12の厚さ分だけ高くしたものである。
図3(C)に示すロール21′を使用する場合、水溶性基材12にも、この鋸刃状カッティング刃411によるカッティング箇所に、図2(B)に示すようなミシン目状のカットが入ることとなる。
もちろん、図3(D)に示すように、図1(B)のロール2の4枚のカッティング刃4のうちの1枚を図3(C)の鋸刃状カッティング刃411に置き換えることもでき、このロール2′を使用することによっても、水溶性基材12に、図2(B)に示すようなミシン目状のカットを入れることができる。
【0025】
更に、本発明では、図1,図3に示すように、ロール状のカッティング装置に代えて、図4に示すような態様のカッティング装置6,6′を使用することもできる。
図4(A)は、複数枚の直方体の刃61と、複数枚の直方体の刃62とを、直行するように組み合わせ、格子状の刃を備えたカッティング装置6であり、本例では、基板63にこれらの刃61,62を取り付けているが、刃61,62を強固に組み合わせることができれば、基板63は無くてもよい。
この格子状のカッティング装置6は、例えば、図1(A)に示すように、カッティング台D上を、合成樹脂製発泡体シート11面を上面にして移動する積層体1の上方から、下降させて、合成樹脂製発泡体シート11面をフルあるいはハーフカットするものであり、1回の下降・上昇の操作で図2に示すような格子状のカットを行うことができる。
従って、カッティング効率の面から、カッティング装置6の一辺の長さを、合成樹脂製発泡体シート11の幅と同程度とすることが好ましい。
なお、このカッティング装置6を使用する場合は、この装置6を下降させてカッティングを行った後、装置6を上昇させるが、この上昇の際に(および次の下降動作の途上で)積層体1がカッティング台D上を、装置6の一辺(上記の辺と直行する辺)の長さ分だけ通過させるようにすればよい。
【0026】
図4(B)は、図4(A)の刃61の1つの刃611を、鋸刃状にし、かつ他の刃61,62よりも水溶性基材12の厚さ分だけ刃高を高くしたカッティング装置6′を示している。
このカッティング装置6′の使用態様は、図4(A)のカッティング装置6と同じであるが、カットされたものの態様は、図2(A),(B)に示すように、合成樹脂製発泡体シート11側は、図2(A)のように格子状のフルあるいはハーフカットがなされ、水溶性基材12側は、上記の鋸刃状の刃611によるカッティング箇所に、図2(B)のようにミシン目状のカットがなされることとなる。
【0027】
本発明では、上記の積層体1に上記のように格子状(縦・横)のミシン目、ハーフ、あるいはフルカットを入れたなら、水溶性基材12を内側にして、図5(A)に示すようなロール状10に巻き取る。
なお、図5(B)は、ロール状体10の一部(図5(A)のα部)をロール状態を解いて示す拡大図であり、縦・横にミシン目、ハーフ、あるいはフルカット111がなされた合成樹脂製発泡体シート11と、カットが全くないか、図2(B)のようなミシン目カット(図示省略)がシートの幅方向になされた水溶性基材12とからなる積層体1が、水溶性基材12を内側にして巻き取られ、図5(A)のようなロール状体10となる。
【0028】
このロール状のものを梱包して排水処理場等に運搬し、排水処理場等において、梱包を解き、そのまま、あるいは必要な分量を手あるいはナイフ等の適宜の切断手段で切断して排水中に投入すれば、水溶性基材が親水性を有するために、徐々に排水中に沈降しつつ該基材が溶解し、排水処理場における攪拌操作等が相乗されて、個々の担体チップに自然に分離される。
この必要な分量を切断する際に、図2(B)に示すようなミシン目カットが水溶性基材12に入れられていれば、手により容易に切断することができる。
【0029】
なお、本発明において、水溶性基材12を上記のように、ロール状体10の内側にすれば、運搬や保管途上において、水溶性基材12と空気中の湿気との接触が極力回避でき、運搬や保管途上における水溶性基材12の一部溶解によるベタ付き防止等を図ることできる。
【0030】
本発明において、前記の水溶性合成樹脂を含む塗料を塗布して水溶性基材(層)を形成する場合、該塗料(水溶性基材《層》)の乾燥工程の後、上記のように水溶性基材(層)を内側にして図5(A)に示すようなロール状10に巻き取ってもよいし、乾燥工程を省略してロール状に巻き取ることもできる。
【0031】
乾燥工程を省略してロール状に巻き取ると、水溶性基材(層)12が接着剤の作用を発現してロール状体10をロール状に固定する。
この接着剤の作用を発現している水溶性基材(層)12は、排水への投入直後に溶解することはないため、排水中に投入された微生物固定担体は自重により排水中にスムーズに沈降する上、この沈降中に水溶性基材(層)12が排水と接触して溶解し、ここに排水処理場における攪拌操作等が相乗されて、排水中において個々の担体チップに極めてスムーズに分離される。
【0032】
なお、本発明における微生物固定担体への微生物(排水の浄化微生物)の担持時期は、特に制限されないが、ロール状体10にした後に該微生物を含む培養液等の中にディッピングすると、該液中の水で水溶性基材12が一部溶解し、ロール状が崩壊する虞れがあるため、一般には、水溶性基材12を積層する前の合成樹脂製発泡体シート11に担持することが好ましい。
合成樹脂製発泡体シート11と水溶性基材12とを積層体1とする前に合成樹脂製発泡体シート11にカットを入れる場合には、カット前または後の何れに担持してもよいこととなる。
【0033】
【実施例】
実施例1
表1に示す性状を有する連続気泡性軟質ウレタンフォームシート11(幅1m)に、ポリビニルアルコール系樹脂製の水溶性基材フィルム12を積層し、図1に示すカッティング装置を用い、カット部分で分離した際に一辺が10mmの正方形のチップが得られるように、連続気泡性軟質ウレタンフォームシート11に、図2(A)に示す格子状(縦・横)のフルカットを入れた。
これを、図5に示すようなロール状10(ロールの直径は表1に示す)に巻き取った。
【0034】
上記のロール状体10を、表に示す材質製の包装用材で包装し、1カ月間倉庫に保管した後、水槽上で梱包を解き、そのまま水槽に投入した。
このときの保管性、水槽中での沈降・分離性とを下記の方法で評価した。これらの結果を表1に合わせて示す。
【0035】
(評価の方法)
〔保管性〕
◎:1カ月後に包装用材からロール状体10を取り出し、肉眼で観察して、水溶性基材12が何ら変化しておらず、かつロール状体10の崩壊が何ら見られない場合
○:水溶性基材12に僅かな変化(湿気との接触による変化)が見られるものの、ロール状体10の崩壊は見られない場合
△:水溶性基材12に変化(湿気との接触による変化)が見られ、かつロール状体10の崩壊も一部見られるものの、実用上問題ない場合
×:水溶性基材12が溶解し、ロール状体10がかなり崩壊している場合、
【0036】
〔沈降、分離性〕
◎:梱包を解いて水槽に投下するだけで、水槽内の攪拌操作を行わずに放置し、1時間以内に、各担体チップに、あるいは5個以下の担体チップが繋がった状態で、分離し、かつこれらが水中に沈降している場合
○:5〜10個の担体チップが繋がった状態で、分離し、かつこれらが水中に沈降している場合
△:水槽内の攪拌操作(1rpm程度)を行う以外は、上記◎の場合と同一条件で各担体チップに、あるいは5個以下の担体チップが繋がった状態で、分離し、かつこれらが水中に沈降している場合
×:水槽内の攪拌操作(1rpm程度)を行う以外は、上記◎の場合と同一条件で、10個以上の担体チップが繋がった状態で、分離し、かつこれらが水中に沈降している場合
【0037】
【表1】
Figure 0004059793
【0038】
実施例2
表2に示す性状を有する軟質ウレタンフォームシート11(幅1m)に、図1に示す装置を用い、実施例1と同様にして、図2(A)に示す格子状(縦・横)のカットを入れた。
このシート11の一方の面(上面)に、ポリビニルアルコール系樹脂を含む塗料を塗布し、乾燥工程を経て、あるいは経ずに、図5に示すようなロール状10(ロールの直径は表2に示す)に巻き取った。
【0039】
上記のロール状体10を、表2に示す材質製の包装用材で包装し、1カ月間倉庫に保管した後、水槽上で梱包を解き、そのまま水槽に投入した。
このときの保管性、水槽中での沈降・分離性とを実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表2に合わせて示す。
【0040】
【表2】
Figure 0004059793
【0041】
実施例3
図4(B)に示すカッティング装置6′を用いる以外は、実施例1と同様にして軟質ウレタンフォームシート11(幅1m)に図2(A)に示す格子状(縦・横)のカットを入れ、水溶性基材フィルム12に図1(B)に示す幅方向のミシン目カットを入れた。
これを、図5に示すようなロール状10(ロールの直径は表1に示す)に巻き取った。
【0042】
上記のロール状体10を、表3に示す材質製の包装用材で包装し、1カ月間倉庫に保管した後、水槽上で梱包を解き、そのまま水槽に投入した。
このときの保管性、水槽中での沈降・分離性とを実施例1と同様にして評価した。これらの結果を表3に合わせて示す。
【0043】
【表3】
Figure 0004059793
【0044】
比較例1
軟質ウレタンフォーシート11にも水溶性基材12にもハーフカット、フルカット、ミシン目カットの何も入れない以外は、実施例1と同様にした。この結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
Figure 0004059793
【0046】
比較例2
軟質ウレタンフォーシート11にハーフカット、フルカット、ミシン目カットの何も入れない以外は、実施例2と同様にした。この結果を表5に示す。
【0047】
【表5】
Figure 0004059793
【0048】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(1)ロール状態で運搬、保管ができるため、これらの作業効率が向上するのみならず、保管スペースが小さくなる。
(2)納入、あるいは排水中への投入の際の要求量は、ロール状体をカットするのみで対応することができるため、納入量あるいは投入量の調整が容易に行える。
(3)微生物の担体となる合成樹脂製発泡体シートに、ハーフカット、フルカット、ミシン目カットの何れか1つ以上がなされているため、排水中において、各担体チップへの分離が極めて容易に行われる。
(4)水溶性基材にも、ハーフカット、フルカット、ミシン目カットを入れておけば、(3)の分離が一層容易に行われる。
(5)水溶性基材が積層されているため、担体チップの排水中への沈降もスムーズに行われる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用することができるカッティング装置の一実施態様例を示す図で、(A)がカッティング状態を示す全体図、(B)が一方のカッティングロールの一実施態様例を示す図、(C)が他方のカッティングロールの一実施態様例を示す図である。
【図2】図1または図3の装置を用いてカットされる状態を説明するための図であり、(A)が合成樹脂製発泡体シートに入れる格子状のカットを説明しており、(B)が水溶性基材に入れるミシン目カットを説明している。
【図3】図1に示すカッティング装置の他の実施態様例を示す図で、(A)が一方のカッティングロールの一実施態様例を示す図、(B)が他方のカッティングロールの一実施態様例を示す図であり、(C)は(A)の変形例、(D)は図1(B)に示すカッティングロールの変形例である。
【図4】本発明で使用することができる他のカッティング装置の種々の実施態様例を示す図で、(A)が複数枚の直方体の刃が格子状に組み込まれたカッティング装置、(B)が(A)に示すカッティング装置において、一枚の刃が鋸刃状であって、かつ他の刃よりも水溶性基材の厚さ分だけ刃高を高くしたカッティング装置である。
【図5】本発明の微生物固定担体をロール状に巻き取った状態を示す図で、(A)が全体図、(B)が(A)のα部をロール状態を解いて示す拡大図である。
【符号の説明】
1 積層体
11 合成樹脂製発泡体シート
12 水溶性基材
2,2′,3,21,21′,31 カッティングロール
4,41,411,5,51,61,62,611 カッティング刃
6,6′ カッティング装置
63 基板
10 ロール状体

Claims (2)

  1. 合成樹脂製発泡体シートと水溶性基材を積層してなるシート状微生物固定担体であって、
    前記微生物固定担体は、分離後の形状が担体チップとなるように、少なくとも合成樹脂製発泡体シートがハーフカット、フルカット、ミシン目カットの何れか1つ以上がなされていることを特徴とするシート状微生物固定担体。
  2. 水溶性基材が内側になるようにロール状に巻き取られてなることを特徴とする請求項1に記載のシート状微生物固定担体。
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