JP4059507B2 - インクカートリッジ - Google Patents

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本発明は、ノズルから液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドに供給するインクを貯留する、インクジェット記録ヘッドに対して交換可能なインクカートリッジに関する。
ノズルからインク滴を吐出するインクジェット方式による記録には、インクを吐出するノズルが設けられたインクジェット記録ヘッドと、そのインクジェット記録ヘッドに供給するインクを貯留し、インクジェット記録ヘッドに交換可能に接続されるインクカートリッジとが用いられる。
図10aは従来のインクカートリッジを示す概略図、図10bは図10aに示したインクカートリッジをインクジェット記録ヘッドに装着した状態を示す概略図である。
図10aに示す従来のインクカートリッジ1101は、インク1103を内部に貯蔵し、図10bに示すような状態でインクジェット記録ヘッド1102に装着される。図10a,図10bに示すインクカートリッジ1101は、インクジェット記録ヘッド1102に対してユーザが任意に交換可能であることから、交換型インクタンクと称する場合もある。
図10aに示す従来のインクカートリッジ1101は、インク1103aを収容するインク室1103と、吸収体1108aを収容する負圧制御室1108とを有している。インク室1103は閉空間になっており、インク室1103内のインク1103aは、インク室1103と負圧制御室1108とを接続するジョイント部1130を介して負圧制御室1108内に供給される。インク室1103内のインク1103aがジョイント部1130を介して負圧制御室1108内に供給される際には、インク室1103内のインク1103aと負圧制御室1108内の空気との交換(気液交換)が行われる。
吸収体1108aは、インクジェット記録ヘッド1102のノズル1104に適正な負圧を加えるために適当な毛管力を発生させる。吸収体1108aに吸収されたインクは、フィルタ1105aを介してインク出口1105からインクジェット記録ヘッド1102に供給される。なお、負圧制御室1108は、大気連通孔1106を介して大気中に連通している。負圧制御室1108内のインクの揮発成分は、大気連通口1106を通過したり、インクカートリッジ1101の壁部材を透過したりすることで、経時的に外部に蒸発する。また、負圧制御室1108は大気連通口1106を介して大気中に連通しているため、負圧制御室1108は大気圧に保たれる。
さらに、図10aに示すインクカートリッジ1101は、第1の面1109上に凸部1110が設けられ、第1の面1109とは反対側の第2の面1111上に着脱レバー1112が設けられている。着脱レバー1112には第1の係合部1113が設けられている。
次に図10bを参照すると、図10aに示したインクカートリッジ1101が装着されるインクカートリッジホルダ1140は、インクカートリッジ1101の凸部1110が係合する溝部1114と、インクカートリッジ1101の着脱レバー1112に設けられた第1の係合部1113が係合する第2の係合部1115とを有している。インクカートリッジ1101が凸部1110および溝部1114と第1および第2の係合部1113,1115とによって図10bのようにインクカートリッジホルダ1140に位置決め固定された状態では、インクジェット記録ヘッド1102にインクを供給するインク流路1131の先端がインクカートリッジ1101のインク出口1105を通ってフィルタ1105aに当接する。これにより、吸収体1108に含まれているインクが、フィルタ1105aおよびインク流路1131を介して、インクジェット記録ヘッド1102のノズル1104に供給される。
インクジェット記録ヘッド1102は、ノズル1104内に設けられたインク吐出素子(例えば発熱抵抗体のような電気熱変換素子)へ電気信号を印加するためのヘッド配線1121を備えている。ヘッド配線1121の一方の端部には電極パッド1122が形成されている。この電極パッド1122は、インクカートリッジホルダ140がインクジェット記録装置のキャリッジ(不図示)に取り付けられたときにインクジェット記録装置側の電極パッドに接続される。インクジェット記録装置から出力される上記の電気信号は、電極パッド122、ヘッド配線1121を経由してインクジェット記録ヘッド1102のノズル1104内に設けられたインク吐出素子(不図示)へ印加される。ノズル1104からは、入力された電気信号に応じてインク滴が吐出される。
このような交換型のインクカートリッジ1101は、内部に収容したインク1103aが消費されて無くなった場合、ユーザはインクが充填された新品のインクカートリッジ1101と容易に交換することができる。
インク1103aは、通常は水を主な溶媒とする染料または顔料を溶解または分散させたものからなる。さらに、必要であれば、要求する物理化学特性に応じてさまざまな物質が添加される。インクジェット記録ヘッド1102のノズル1104は、近年では、10pl(ピコ・リットル)以下のインク滴を吐出するために微細な孔で構成されているものもある。
インクジェット記録ヘッド1102で良質の写真画像を記録するためには、正しい体積の液滴を正確に飛翔させることが重要である。しかし、インクの性質が経時的に変化すると、吐出の安定さが損なわれ、吐出液滴の体積にばらつきが生じる要因となる。したがって、インクカートリッジ1101は、インク1103aを単に貯留したり、適正な圧力を維持管理したりするだけでなく、インク1103aの性質が変化しないように保存するという役割も求められる。
一般的に、プリンタのような電子事務機器の寿命は数年であり、またメーカーもユーザの使用状態を想定し、必要な品質保証期間を定め、その保証をしている。インクカートリッジにも同様の保証期間が求められるが、前述のようにインクは水を主成分としており、長期間放置されたり保存されたりするとある程度の量の水分が大気連通口等から蒸発してしまい、インクの物性変化が起こってしまう。
インクジェット記録用に調合されたインクは、その溶媒が質量の10%程度蒸発すると、インクジェット記録に関わるさまざまな不具合が発生する。例えば、インクの粘性が増加することによって生じるノズル詰まりや、不十分な液滴が形成されることによる記録画像の乱れ、あるいは応答周波数の低下による記録画像のかすれ等が発生しうる。さらに、紙等に代表される記録媒体への浸透性の変化による記録画像の劣化や、記録濃度の上昇なども発生しうる。また、溶媒が質量の10%程度蒸発すると、インク量そのものがその分だけ減ってインクカートリッジによる全体の記録量が減少してしまうため、1枚の記録媒体あたりの記録コストが増加することに繋がることも見逃すことはできない。
そこで、従来から、インクの溶媒の蒸発を抑えるためにさまざまな工夫が施されてきている。具体的にはインクカートリッジの筐体材料としてガス透過性の低い材料を選んだり、空気を取り込む大気連通口を細く長く形成したり、出荷時にインクカートリッジをパッケージで密封したりといった工夫がなされている。また、インクがある程度蒸発することを予め見込んだ設計もなされている。
しかしながら、多くのユーザのさまざまな使用状況の全てを網羅して設計することは現実的には不可能であり、メーカーとしては使用期限を製品カタログや取扱説明書などに示すことで、インクの品質変化が生じたインクカートリッジが使用されることを防いでいる。ところが、実際には、使用期限を過ぎて残っているインクがそのまま使われてしまうケースがあり、結果的に記録ヘッド自体やその記録画像に不具合が生じる場合がある。
このような事態を防止する案として、特許文献1に開示されているよう、にインクカートリッジに不揮発性のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)を備え、これに使用期間に関する情報を記憶させて記録装置本体側やそれに接続されたコンピュータで使用期間に関する情報の管理と書換えを行うものが知られている。インクカートリッジにEEPROMなどの記憶媒体を持たせることによって、さまざまな機能が付加できるようになる。
また、特許文献2,3には、インクジェットヘッドカートリッジに電池を備える技術が開示されている。
特開2001−113715号公報 特開平10−305588号公報 特開平06−344543号公報
しかしながら、EEPROMは比較的高価であり、EEPROMを搭載したインクカートリッジはその分だけコストが高くなる。また、EEPROMを搭載したインクカートリッジとそれが装着されるインクジェット記録装置との間で行う情報のやりとりは複雑であり、そのためには高価な構成を記録装置等に備える必要がある。
また、特許文献1に示された構成では、インクカートリッジが記録装置に装着されなければEEPROMとの間で情報の読み書きができないので、インクカートリッジが記録装置から外されて単独で保管された場合にはEEPROMに経時情報を記憶させることができず、インクカートリッジの使用期間を管理することはできない。
本発明は以上のような課題に鑑みてなされたものであり、インクカートリッジが単独で保管された場合でもインクカートリッジの使用期間を適切に管理することを可能にするインクカートリッジを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のインクカートリッジは、ノズルから液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドに供給するインクを貯留する、前記インクジェット記録ヘッドに対して交換可能に構成され、大気連通口、インク出口を備えたインクカートリッジにおいて、電池と、環境温度によるインクの蒸発速度の変化に応じて前記電池の消耗速度を変化させるサーミスタと、電極と、を具備した電気回路をさらに備えていることを特徴とする。
上記本発明のインクカートリッジによれば、インクカートリッジが単独で保管された場合でもインクカートリッジの使用期限を適切に管理することができる。
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
基本構成を示す構成例1
図1aインクカートリッジの基本構成を示す構成例1を示す概略図、図1bは図1aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図である。
構成例のインクカートリッジ101は、凸部110が設けられている第1の面109に電気回路基板116が設けられている。この電気回路基板116は、小型の電池117と、電気抵抗体118と、電池117および電気抵抗体118の両端がそれぞれ接続された複数の電極119とを有している。この電極119は、外部への情報の出力を行う手段として機能する。この場合の出力は電気信号である。
インクカートリッジ101の製造途中では、電池117と抵抗体118とが互いに非接続状態になるように電気回路基板116の回路が開かれている。そのため、インクカートリッジ101の製造途中では電池117はほとんど消耗しない。一方、インクカートリッジ101の出荷時には、電池117と抵抗体118とが互いに接続状態になるように電気回路基板116の回路が閉じられる。そのため、電池117はインクカートリッジ101の出荷後に時間と共に消耗されていくことになる。
このインクカートリッジ101が装着されるインクカートリッジホルダ140は、図1bに示すように、インクカートリッジホルダ140にインクカートリッジ101が装着されたときに電気回路基板116の電極119が接続される電極120が設けられている。この電極120は、インクカートリッジホルダ140の電極パッド122と電気的に接続されている。
なお、本構成例では、インクジェット記録ヘッド102とインクカートリッジホルダ140とが一体化され、インクカートリッジホルダ140にインクカートリッジ101を装着された状態でインクジェット記録装置のキャリッジに搭載される構成を例に挙げて説明した。しかし、インクジェット記録ヘッド102とインクカートリッジホルダ140とは必ずしも一体化されている必要はなく、例えば、インクカートリッジホルダ140がインクジェット記録装置のキャリッジに設けられ、インクジェット記録ヘッド102とインクカートリッジ101とを独立してキャリッジに搭載する構成としてもよい。
また、本構成例に係るインクカートリッジ101、インクジェット記録ヘッド102、およびインクカートリッジホルダ140のその他の構成は図10aおよび図10bに示した従来の構成と同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
次に、インクカートリッジ101に備えられた電気回路基板116についてより詳しく説明する。図1cは、図1a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。
構成例では、インクカートリッジ101の出荷後に3年程度で電池117が所定の程度まで消耗するように設定している。例えば、電池117として一般的に安価に市販されている超小型酸化銀電池のSR416SW(容量8mAh、電圧1.51V)を用いた場合には、この電池117を3年程度で所定の程度まで消耗させるには3×10-7Aの電流を常時流し続ければよい。そのためには、電気抵抗体118の抵抗値を約5MΩに設定すればよい。
インクカートリッジホルダ140が装着されるインクジェット記録装置126には、インクカートリッジホルダ140がインクジェット記録装置126に装着されたときにインクカートリッジホルダ140の電極パッド122が接続される電極パッド123が設けられている。インクジェット記録装置126にはさらに、記録装置制御部125と、電極パッド123間にかかる電池117の電圧を電圧信号に変換して制御部125に出力するAD変換器124とが備えられている。
そのため、インクカートリッジ101が装着されたインクカートリッジホルダ140がインクジェット記録装置126に装着されると、インクカートリッジ101の電池117の残電圧がインクジェット記録装置126のAD変換器124を介して制御部125によって検出されるようになっている。制御部125は、例えば、たとえばインクジェット記録装置の電源投入時と記録動作開始直前に電池117の電極119間に掛かる電圧に基づいて電池117の残容量を判断する。
なお、上記では電極パッド123間にかかる電池117の電圧を電圧信号に変換して制御部125に出力するAD変換器124がインクジェット記録装置126側に設けられている場合について説明したが、電池117の電圧を電圧信号に変換する電圧信号変換手段であるAD変換器等の構成は、インクカートリッジ101側の電気回路基板116に設けられていてもよい。
図2は、図1a等に説明したインクカートリッジについて、出荷後のインクの蒸発と電池の消耗(すなわち起電力の低下)との関係を示すグラフである。
例えば電池117の電圧が出荷後3年程度で一定の閾値(例えば0.6V)まで低下するように設定されている場合には、電池117の電圧がその一定の閾値を下回ったことが検出されれば、インクカートリッジは出荷後3年を経過していることになる。この場合、インクジェット記録装置126の制御部125は、その事実を知らせる警告信号をインクジェット記録装置126に接続されているホストコンピューター(不図示)に送信し、これによってユーザに警告することができる。
警告を受けたユーザは、記録不良や色あいの不具合がインクジェット記録装置126の不具合によるものではなく、古いインクカートリッジ101を使いつづけたために起きたものと理解することができる。そのため、ユーザにインクカートリッジ101の交換を促すことができる。インクの種類によっては、溶媒が過度に蒸発して物性が変化するとインクジェット記録ヘッド126の特にノズル104を破壊する原因となる可能性がある。そのため、インクジェット記録装置126の制御部125は、電池117の電圧が一定の閾値を下回ったことを検出した際に、インクジェット記録装置126を介してホストコンピューターに警告信号を送信すると同時に、インクジェット記録装置126の記録動作そのものを停止させてインクジェット記録ヘッド126を保全することが好ましい。
(第の実施形態)
図3aは本発明の第の実施形態に係るインクカートリッジを示す概略図、図3bは図3aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図、図3cは図3a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。
本実施形態のインクカートリッジ101は、電気基板回路116に構成例1の電気抵抗体118に代えてサーミスタ201が設けられている。なお、本実施形態に係るインクカートリッジ101、インクジェット記録ヘッド102、およびインクカートリッジホルダ140のその他の構成は図1a〜図1cに示した構成例1と同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
上述したように、インクカートリッジ101中のインク103aは時間とともに蒸発していくが、蒸発速度は温度にも依存する。発明者の経験によれば、基準温度T1に対して実際の保管環境温度がT2であれば、その蒸発速度Vvの比Vr=Vv(T2)/Vv(T1)は概ねVr=2((T2-T1)/10)で表すことができ、わかりやすく言えば温度が10℃上がるたびに蒸発速度が約2倍になるということが分かっている。
構成例1では環境温度が室温(25℃)である場合を想定して説明しており、多くの場面では構成例1で説明した構成(電気回路基板116に電気抵抗体118を用いた構成)で十分に機能する。しかしながら、温度変化が激しい室外で用いられたり、モバイル用途で室内と室外とを不定期に頻繁に往復する場合は、環境温度の変化によって電池117の消耗速度とインク103aの蒸発速度とが一致しなくなる可能性がある。
そこで本実施形態では、環境温度の変化によって電池117の消耗速度とインク103aの蒸発速度とが一致しなくなることを防ぐために、温度による蒸発速度の変化に応じて電池117の消耗速度を変化させる抵抗体としてサーミスタ201を用いている。
図4は、環境温度に対するインクの蒸発速度比およびサーミスタの抵抗値の特性を示すグラフである。
サーミスタ201には、抵抗値が蒸発速度比Vrの温度変化に可能な限り対応する特性のものを用いることが好ましい。図4に示す例では、サーミスタ201は、環境温度が5℃のときに抵抗値が20MΩ、25℃のときに5MΩ、45℃のときに1.25MΩとなるような特性を有している。このようにサーミスタ201は温度上昇に応じて抵抗値が下がる特性が必要であり、そのためには動作範囲がキューリー点以下となるようなものを選択すればよい。
本実施形態の構成によれば、インクカートリッジ101の使用期間中に環境温度の変化が生じた場合であっても、環境温度の変化に伴うインク103aの蒸発速度の変化が補償されるので、インクカートリッジ101の状態をより正確に管理することができる。
参考例1
図5aインクカートリッジの参考例1を示す概略図、図5bは図5aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図、図5cは図5a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板の回路図である。
参考例のインクカートリッジ101は、電気基板回路116に、構成例1の電気抵抗体118に代えて、RTCクロック(リアルタイムクロックあるいはタイマー)が内蔵されたICチップ301が設けられている。ICチップ301には電池117から電源が供給されている。また、ICチップ301は電極119に接続されている。ICチップ301で生成される使用時間情報は、インクジェット記録装置126に設けられたデコーダ124を介して制御部125に取り込まれる。
なお、本参考例に係るインクカートリッジ101、インクジェット記録ヘッド102、およびインクカートリッジホルダ140のその他の構成は図1a〜図1cに示した構成例1と同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
参考例の構成によれば、電池117の消耗の程度に基づいてインクカートリッジ101の使用期間を推定するのではなく、RTCクロック(リアルタイムクロックあるいはタイマー)が内蔵されたICチップ301によってインクカートリッジ101の使用期間を直接計測できるので、インクカートリッジ101の状態(インクの蒸発量等)を一層正確に管理することができる。
さらに、ICチップ301に温度センサー(不図示)を内蔵させた構成とすることにより、第の実施形態で説明したように、環境温度の変化に伴うインク103aの蒸発速度の変化を補償することが可能になる。
さらには、ICチップ301にメモリー(不図示)を内蔵させた構成とすることにより、インクカートリッジ101の使用期間中における温度変化の履歴等を記録することも可能となり、インクカートリッジ101内のインク103aの状態をより正確に把握することができる。この場合は、電気回路基板116の電極119は、外部(記録装置126の制御部125)への情報の出力を行う手段としてのみならず、外部からの情報の入力を行う手段としても機能する。
このように、インクカートリッジ101に電池117とICチップ301を搭載することで、インクカートリッジ101を単独で保存した状態においても、インクカートリッジ101に関するさまざまな情報を記録、維持、管理することが可能となる。
参考例2
図6インクカートリッジの参考例2を示す図であり、同図(a)はその概略図、同図(b)は図(a)に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板の回路図である。
参考例のインクカートリッジ101は、出荷時の状態において、インク出口105がキャップ403で塞がれ、大気連通口106がラベル402で塞がれている。これにより、インクカートリッジ101が出荷されてからユーザの手許に届くまでの間は、インクカートリッジ101の開口部である大気連通口106とインク出口105がそれぞれラベル402とキャップ403で塞がれるので、その間のインクカートリッジ101からのインクの蒸発を非常に低く抑えることができる。
また、本参考例のインクカートリッジ101は、電池117と電気抵抗体118との導通状態と遮断状態とを切り換えるスイッチ401が電気回路基板116に備えられている。図6に示すように、インクカートリッジ101の出荷時の状態ではラベル402の一端がスイッチ401の接点の間に挿入されており、スイッチ401は遮断された状態になっている。
なお、本参考例に係るインクカートリッジ101、インクジェット記録ヘッド102、およびインクカートリッジホルダ140のその他の構成は図1a〜図1cに示した構成例1と同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
図7は図6に示したインクカートリッジからラベルとキャップを取り外した状態を示す図であり、同図(a)はその概略図、同図(b)は図(a)に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板の回路図である。
インクカートリッジ101を購入したユーザがパッケージを開封し、インクカートリッジ101を取り出してその使用を開始する際に、シール402とキャップ403が取り外される。シール402とキャップ403が取り外されると、インク出口105と大気連通口106が開放される。さらに、シール402が取り外されると電気回路基板116のスイッチ401が導通状態になり、電気回路基板116が閉回路になって電流が流れ、その時点から電池117の消耗が開始される。このように、スイッチ401とシール402は、インクカートリッジ101の使用を開始する際に電池117の消耗を開始させる手段を構成している。
インクカートリッジ101が流通過程においてパッケージ内に封入されている状態では、インクカートリッジ101から蒸発するインクはある一定のところで飽和状態になり、それ以上は蒸発しない。そのため、構成例1のようにインクカートリッジ101の出荷後から電池117が消耗するように構成されていると、インクカートリッジ101が出荷されてから実際にユーザが使用を開始するまでが長期になった場合には、ユーザがインクカートリッジ101の使用を開始して間がないにもかかわらず、その交換が促されてしまうことも考えられる。これに対し、本参考例の構成によれば、ユーザが実際にインクカートリッジ101の使用を開始した時点から電池117が消耗するため、インクカートリッジ101の使用期間におけるインクの蒸発量をより正確に管理することが可能となる。
なお、上記では、ラベル402を取り外すことでスイッチ401を導通状態にする構成を構成例1で説明したインクカートリッジに適用した例を用いて説明したが、このような構成は、第の実施形態や参考例1で説明したインクカートリッジに適用することもできる。
参考例3
図8aインクカートリッジの参考例3を示す概略図、図8bは図8aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図、図8cは図8a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。
参考例のインクカートリッジ101は、参考例1と同様、電気基板回路116にRTCクロック(リアルタイムクロックあるいはタイマー)が内蔵されたICチップ301が設けられている。ICチップ301には電池117から電源が供給されている。ICチップ301にはアンテナ900を備えた送信回路901が接続されており、ICチップ301で生成される使用期間情報は送受信回路901によってアンテナ900から送信される。このアンテナ900は、外部への情報の出力および/または外部からの情報の入力を行う入出力手段として機能する。この場合の入出力は電磁波信号である。
一方、インクジェット記録装置126は、アンテナ902を備えた受信部903が制御部125に接続されている。これにより、インクカートリッジ101のアンテナ900から送信された情報は、インクジェット記録装置126のアンテナ902で受信され、受信部903を介して制御部125に送られる。
なお、本参考例に係るインクカートリッジ101、インクジェット記録ヘッド102、およびインクカートリッジホルダ140のその他の構成は図1a〜図1cに示した構成例1と同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
参考例では、参考例1の構成のようにインクカートリッジ101とインクカートリッジホルダ140とが電極119,120(図5b参照)を介して電気的に接続されるのではなく、アンテナ900,902によって無線通信を行うように構成されている。そのため、電気回路基板116から電極119を省略することができ、その分だけ電気回路基板116の回路配置に拘束がなくなるので、電気回路基板116の回路設計に自由度が増す。また、参考例1のように電極119,120を介して接続を行う構造を有していないので、電極119,120間に接触不良が生じてICチップ301から記録装置126に情報が取り込めないという事態が生じることはない。
参考例4
図9aインクカートリッジの参考例4を示す概略図、図9bは図9aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図、図9cは図9a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。
参考例のインクカートリッジ101は、図5a等を参照して説明した参考例1の構成に加え、インクカートリッジ101の負圧制御室108内の吸収体108a内に埋め込まれた一対の残量検知センサー1001を備えている。この一対の残量検知センサー1001は、インクカートリッジ101の所定の液位の位置に設置されている。また、残量検知センサー1001は電気回路基板116のICチップ301に電気的に接続されている。本参考例のその他の構成は参考例1と同様であるので、それらに関する詳しい説明は省略する。
一対の残量検知センサー1001の間にインクが存在している間は電気がセンサー1001間にインクを介して流れる。一方、インクカートリッジ101のインクが記録動作に伴って消費されたり、あるいは蒸発したりしてインクカートリッジ101内のインク残量が減少してインク液位が残量検知センサー1001の高さよりも低下し、一対の残量検知センサー1001の間にインクが存在しなくなると、センサー1001間の電気抵抗が著しく大きくなってセンサー1001間に電気が流れなくなる。したがって、残量検知センサー1001間に電気が流れるか否かをもって、インクカートリッジ101内のインクの残量が所定量を下回ったかどうかを検出することができる。
このように、本参考例の構成によれば、ICチップ301のRTCクロックでインクカートリッジ101の使用時間を計測してインクカートリッジ101の状態を管理することに加え、インクカートリッジ101内に貯留されているインクの残量を検出する残量検出手段である残量検知センサー1001によってインクカートリッジ101内のインク残量を直接的に検出することができるので、ユーザはインクカートリッジ101の状態をより正確に確認することが可能となる。
インクカートリッジの基本構成を示す構成例1を示す概略図である。 図1aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図である。 図1a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。 図1a等に説明したインクカートリッジについて、出荷後のインクの蒸発と電池の消耗(すなわち起電力の低下)との関係を示すグラフである。 本発明の第の実施形態に係るインクカートリッジを示す概略図である。 図3aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図である。 図3a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。 環境温度に対するインクの蒸発速度比およびサーミスタの抵抗値の特性を示すグラフである。 インクカートリッジの参考例1を示す概略図である。 図5aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図である。 図5a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板の回路図である。 インクカートリッジの参考例2を示す図である。 図6に示したインクカートリッジからラベルとキャップを取り外した状態を示す図である。 インクカートリッジの参考例3を示す概略図である。 図8aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図である。 図8a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。 インクカートリッジの参考例4を示す概略図である。 図9aに示したインクカートリッジをインクカートリッジホルダに装着した状態を示す概略図である。 図9a等に示したインクカートリッジに備えられた電気回路基板等の回路図である。 従来のインクカートリッジを示す概略図である。 図10aに示したインクカートリッジをインクジェット記録ヘッドに装着した状態を示す概略図である。
符号の説明
101 インクカートリッジ
102 インクジェット記録ヘッド
103 インク室
103a インク
105 インク出口
105a フィルタ
106 大気連通口
108 負圧制御室
108a 吸収体
109 第1の面
110 凸部
111 第2の面
112 着脱レバー
113 第1の係合部
114 溝部
116 電気回路基板
117 電池
118 電気抵抗体
119,120 電極
122,123 電極パッド
124 AD変換
125 制御部
127 デコーダ
126 インクジェット記録装置
140 インクジェットカートリッジホルダ
201 サーミスタ
301 ICチップ
401 スイッチ
402 ラベル
403 キャップ
900,902 アンテナ
901 送信回路
903 受信部
1001 残量検知センサー

Claims (2)

  1. ノズルから液滴を吐出するインクジェット記録ヘッドに供給するインクを貯留する、前記インクジェット記録ヘッドに対して交換可能に構成され、大気連通口、インク出口を備えたインクカートリッジにおいて、
    電池と
    環境温度によるインクの蒸発速度の変化に応じて前記電池の消耗速度を変化させるサーミスタと、
    電極と、
    を具備した電気回路をさらに備えていることを特徴とするインクカートリッジ。
  2. 前記サーミスタは、温度上昇に応じて抵抗値が低下する特性を有していることを特徴とする請求項1に記載のインクカートリッジ。
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