JP4058542B2 - 基板ブレイク装置、基板ブレイク方法、基板分断装置および基板分断システム - Google Patents

基板ブレイク装置、基板ブレイク方法、基板分断装置および基板分断システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブレイクマシンのテーブルにセットした液晶パネルをスクライブラインに沿って分断するブレイクマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のブレイク作業を順に図面に従って説明する。図1は、スクライバーのテーブル1に吸引固定された液晶パネル2をカッターホイール3を用いてスクライブする工程を示している。図2、図3はそのカッターホイール3部の正面及び側面から見た拡大図を示している。円盤状のホイールカッター3を液晶パネル2上でX方向に転動させるとき、カッターホイールに所定の切り込み圧を与えることにより、切り込み深さdのスクライブラインがガラス表面に刻まれる。テーブル1をY方向に移動する毎に同様にスクライブを行うことにより、ガラス表面にX方向のスクライブラインが刻まれ、次にテーブル1を90°回転して同様にスクライブすればY方向のスクライブラインが刻まれる。
【0003】
図2、図3に示されるように、液晶パネル2は、板厚tのカラーフィルタ基板(以下A面と呼ぶ)とこれとほぼ同厚でトランジスタアレイの形成されたTrアレイ基板(以下B面と呼ぶ)とが僅かなギャップgを隔てて接合され、そのギャップgに液晶が封入されたものである。液晶パネル2がTFT基板の場合、スクライブ時、A面(このカラーフィルタ基板が後で示すように先にブレイクされる)が表となるように液晶パネル2をテーブル1にセットする。
【0004】
図4は、液晶パネル2を4つのセルに分割するためにA面にスクライブラインL1を刻んだところを示し、周縁のスクライブラインは1条であり、4分割するための十字のスクライブラインは、各セルの2辺に後述する端子を形成するのであれば2条となる。XおよびY方向から眺めた側面図も併せて示した。Y方向の側面図の詳細を図10の(a)にも示す。この図10は、スクライブからブレイク終了までの工程の流れを示したものである。
【0005】
図5は、スクライブ済みの液晶パネル2を分断するブレイクマシン5の概略図を示し、図6はその側断面図を示す。スクライブしたA面を裏側にして液晶パネル2を、テーブルマット6を挟んでテーブル7にセットする。このときスクライブラインは裏側に位置するため破線で示している。そして、液晶パネル2を、真空ポンプ8による吸引によってテーブルマット6を介してテーブル7に固定する。そのテーブルマット6には、ゴムシート、ポリエステル、ポリイミドなどの材質からなる平坦なシートが用いられる。次にブレイクバー9の直下にスクライブラインが位置するようにテーブル7を矢印で示すY方向に移動させ、そしてエアシリンダ10の駆動によってブレイクバー9を降下させ、その先端部に設けた硬質ゴム製ブレード9aで液晶パネル2を押圧すれば、その液晶パネル2は、テーブルマット6上でスクライブラインを境として僅かながらV字状に橈わむことにより、A面がそのスクライブラインの箇所でブレイクされる。
【0006】
テーブル7を順次移動して他のスクライブラインの箇所に対しても同様にブレイクを行い、X方向のスクライブラインのブレイクがすべて終了すれば、次にテーブル7を90°回転することにより、Y方向のスクライブラインに対してもブレイクを行う。図7はA面の全スクライブラインL1に対してブレイク(ブレイク面をZ1で示す)が終了した液晶パネル2を示し、Y方向の側面図を図10の(b)にも示す。
【0007】
この後は、その液晶パネル2を、B面を表側にしたままで先のガラススクライバーに戻すか、別のB面専用のスクライバーに搬送し、図8に示すようにそのB面にスクライブラインL2を刻む。ここではそのスクライブラインL2は、周縁および十字部ですべてが1条である。このときのY方向の側面図を図10の(c)にも示す。
【0008】
スクライブが済めばその液晶パネル2を、A面が表側になるように表裏を逆にして先のブレイクマシンにセットし(図10の(d)に示す)、B面のスクライブラインL2に対して同様にブレイクすれば(ブレイク面をZ2で示す)、図9に示されるように、最終的に液晶パネル2は4分割され、このときのY方向の側面図を図10の(e)にも示す。M1は単なる耳取り、M2は端子Tの形成を伴う耳取り、Nは端子Tの形成のための中抜きを示す。この分割により得られた各セルは2辺に端子Tを持つ。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上示した従来のブレイク法では以下のような課題があった。
図11は、スクライブしたA面を裏側にし、表側のB面上からブレイクバー9の押圧により、A面をブレイクしたときの様子を示し、ブレイクバー9の駆動源にエアシリンダを用いた従来タイプのものでは、ブレイクバー9の押圧力を正確に制御できないため、押圧力が過大となった場合、この工程でブレイク対象でないB面も割れてしまう“共割れ”が生じる。たとえその箇所がB面でもブレイクする箇所であったとしても、B面での割れは図示されるように垂直クラックとならないため商品価値がなくなる。
【0010】
又、従来のタイプでは、A面のブレイク時に、ブレイクバー9による押圧が衝撃的になされるため、図12に示すように、分断されたA面の下端部がテーブルマット6に叩きつけられ、その箇所でカレットKが発生している。
【0011】
図13は、ブレイクバー9の押圧力が過大であったために“共割れ”が生じ、かつ、その押圧動作が衝撃的であったために、B面において押圧された箇所でもカレット発生が生じている。
【0012】
図14は、上述の共割れやカレット発生を恐れてブレイクバー9の押圧力を弱めた結果、A面で生じる垂直クラックがそのA面を完全に貫通しないという“ブレイク未完”の状態が発生した例を示す。
【0013】
このA面がブレイク未完の液晶パネル2に対して、B面をスクライブし、それを反転してそのB面をブレイクしたとき、図15に示されるように、B面が首尾よくブレイクされても、ブレイク未完のA面においては液晶封入側に剥離Pが発生して、B面に形成されていた重要な端子パターンが失われるケースが多く発生する。この図15に示したブレイク時、A面は、図14でのA面ブレイク時と逆の向きに湾曲するため、図14の縦クラックがそのまま成長することはなく、図示したような剥離Pが生じ重大な欠陥となる。
【0014】
図16は、図9で示した耳Mの切除を行うときのように、A面でブレイクする箇所D1から図中左端までの幅W1よりも右端までの幅W2が極端に狭いとき、この場合、ブレイクで生じたクラックは、幅広の側に傾くという“斜め割れ”が生じ、商品価値が低下する。
【0015】
図17は、図9で示した中抜きNの切除を行うときのように、A面でブレイク済みの箇所D2に近接した箇所D3でブレイクを行うときを示し、この場合、D3から左端までの幅は実質的にW3となり、右端までの幅W4に比べて狭いため、図16の場合と同様に幅の広い右側にクラックが傾く。
【0016】
又、ブレイクマシンではワークは必ずテーブルマット上にセットされ、そのテーブルマットは一般に絶縁体であるため、ワークをテーブルマットにセットするとき、およびそのワークをテーブルから搬出するときなどに高圧静電気が発生し、ワークに形成されている半導体が絶縁破壊するという危険性がある。
【0017】
スクライブ開始からブレイク終了までの工程の流れを示した図10でわかるように、
スクライバー→ブレイクマシン
ブレイクマシン→スクライバー
スクライバー→ブレイクマシン
の3回のワーク移送が必要であり、しかもスクライバーからブレイクマシンへ移送するときはワークの反転が必要であり、ブレイクマシンからスクライバーへ移送するときはワークの反転が不要であるといったような煩雑な工程を含むため全体の作業能率が低くなる。
【0018】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、新規なブレイク法に基づくブレイクマシンを提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
図18は、二つの支点(△)で支持されたスクライブ済みの単板をブレイクバー9でブレイクする様子を示しており、そのときにブレイクに必要な押圧力Pと支点スパンWとの関係を図19に示し、曲線C1は単板の板厚tが厚い場合で曲線C2は板厚が薄い場合を示す。W1で示すように支持スパンがある程度大きくなれば、押圧力Pはほぼ一定となり、W2で示すように支持スパンが小さくなると、押圧力Pは指数関数的に増大している。
【0020】
図20の(a)および(b)は、それぞれ前述の支持スパンW1、W2でスクライブ済みの液晶パネル2をブレイクするときの様子を示し、図21は、それらのブレイク時の押圧力Pに対する液晶パネルの橈み量の関係を示している。支持スパンの大きい(a)の場合、押圧力P1でA面がブレイクし、更に押圧力を増していくと、押圧力P3で上側のB面もブレイクする。
【0021】
一方、支持スパンの小さい(b)の場合、図19よりわかるように、A面がブレイクされるには大きな押圧力P2を必要とすると共に、支持スパンの僅かの変化でブレイクに要する押圧力P2が大きく変化するために、確実なブレイクが行えるように大き目の押圧力を必要とする。そのような大きな押圧力P2でA面をブレイクしたとき、ブレイクが完了すると同時に液晶パネル2の板厚が実質的に半分となるために液晶パネル2の橈み量が上向きの矢印で示したように急増し、しかもブレイクバー9の駆動源としてエアシリンダを使用した従来タイプのものでは押圧動作が衝撃的に行われるためにB面に過渡的な振動が生じ、B面に限界点を超えるブレイク圧が加わる結果、そのB面もブレイクしてしまう。これが共割れ発生のメカニズムである。
【0022】
本発明では、▲1▼ブレイクバー9の駆動源として、ブレイク速度を随意に設定できるものとしてサーボモータ、パルスモータ、リニアモータ等を使用しており、これにより、ブレイクバー9のブレイク(下降)速度を適正な速度にしてブレイク時に衝撃力が加わらないようにようにする制御に加え、▲2▼ブレイク時の押圧力を検出できる荷重センサを設け、押圧力が規定値になればブレイクバーの押圧動作を直ちに停止させることにより、共割れやブレイク未完をなくし適正なブレイクを行えるようにしている。又、▲3▼押圧時のワーク橈み量が規定値になればブレイクバーの押圧動作を停止させる制御を▲2▼の制御に替えるかもしくはそれと併用することにより、より高い精度のブレイクが可能となる。
【0023】
図22の(a)は、A面のD4に示す箇所にスクライブされた液晶パネル2がテーブルマット6を介してテーブル7にセットされた状態を示す。D4を境として、右側と左側のそれぞれの部材の重心位置(一点鎖線で示す)をi1、i2、テーブルマット2に対する摩擦力をf1、f2とし、右端および左端における上向きの曲げモーメントをM1、M2としたとき、この液晶パネル2に応力が加えられていない力学的平衡状態ではM1=M2となる。
【0024】
図22の(b)はブレイクのためにスクライブ箇所D4の直上をブレイクバー9で押圧した所を示す。このときの液晶パネル2の右端および左端に生じる曲げモーメントをM1′、M2′としたとき、
1′=M1−f1・i1
2′=M2−f2・i2
となり、M1′>M2′となり、これが原因でクラックは、D4を境として幅の広い左側に傾く。これが斜め割れのメカニズムである。
【0025】
又、ブレイク時にワークをテーブルに吸着していないと、ブレイクの衝撃でワークが移動し、その後の作業工程を継続して行えなくなるのでワークはテーブルに吸着される。このことがワークのテーブルマットへの摩擦力が増大し、上記の曲げモーメントM1′,M2′の大小関係が更に拡大され、斜め割れの発生を助長する。
【0026】
この斜め割れを防止するためには、上記の曲げモーメントM1′、M2′が等しくなるように、即ち、f1・i1とf2・i2が等しくなるようにすればよいことがわかる。本発明では、摩擦力fと重心位置iを随意に変えることができるように、従来の平坦なマットに替え、表面に凹凸を有する新規なテーブルマットを採用している。
【0027】
そのテーブルマットではワークは凸部でしか接触しないため、接触面積が従来のテーブルマットに比べて少なく、それ故、発生する静電気が抑制されるという利点も得られる。その凸部の表面に微細な凹凸を形成すればワークとの接触面積が更に少なくなり、静電気の発生が更に抑制される。
【0028】
従って本発明のブレイクマシンは、ブレイクバーの駆動源にブレイク速度を制御できる駆動手段の採用に加えて、新規な構造のテーブルマットを併用するのが効果的であるが、いずれか一方を使用することもでき、図5に示した従来のブレイクシン5に、前述の駆動手段を用いたり、あるいは平坦なテーブルマット6に替えて本発明のテーブルマットを使用してもよい。
【0029】
図10でわかるように、スクライブ面を裏にしてワークをV字形状に橈ませてブレイクする機構では、スクライブ後にワークの反転が必ず必要となるため、作業能率が低くなる。そこでワークを逆V字状に橈ませてブレイクするのであればスクライブ面を表にしたままブレイクを行うことができ、ワークの反転が不要となる。又、スクライブ面を表側にしてブレイクできるため、同一テーブル上でスクライブを行うことも可能であり、スクライブからブレイク終了までの工程を大幅に簡略化できる。
【0030】
【発明の実施の形態】
図23は、本第1発明の1実施形態を示したブレイクマシン21の斜視図であり、図24にその正面図を示す。水平固定部材22に設けられたサーボモータ23の回転軸にボールネジ24が直結され、そのボールネジ24の下端は、別の水平固定部材25において回転自在に支承される。そのボールネジ24に螺合する雌ネジ26を中央部に担う上移動部材27の両端から下方に支持軸28,29が延在し、それらの軸は前記水平部材25を摺動可能に貫通し、それらの軸下端が下移動部材30に固着される。従って、サーボモータ23が回転すると、上移動部材27と一体的に下移動部材30も上下動する。
【0031】
一方、ブレイクバー9から上方に向かう2本の軸31,32が設けられ、それらの軸は下可動部材30に摺動自在に挿通され、下可動部材30に対してブレイクバー9が上下動自在に設けられる一方、下可動部材30とブレイクバー9とは係合機構33において、荷重センサを介して連通している。下図に示したセンサ部拡大図に示すように、ブレイクバー9の上面に、上部に開口を有するシリンダー34が形成され、一方、下移動部材30の下方に延在するピストン35がシリンダー34内に挿通され、そのピストン先端には前記開口よりも径の大きいストッパー36が設けられることにより、ブレイクバー9が必要以上に下降しないようになっている。又、ストッパー36の下面は、荷重センサ37と平板部材38を通じてブレイクバー9の上面に当接しているため、下移動部材30が降下してブレイクバー9にブレイク圧が与えられるとき、そのときのブレイク圧が荷重センサ37で計測される。
【0032】
テーブル7は、図24に示すガイドレールGに従って紙面と垂直方向(図23では直線の矢印(Y)方向)に移動し、かつ、不図示のロータリーアクチュエータによってテーブル7は90°可逆転回する。液晶パネル2の寸法やスクライブデータなどの加工データを入力するのが図23の操作及びデータ入力部40である。テーブル7と液晶パネル2との間に設けられるのが弾性体のテーブルマット41であり、本発明では新規に開発したものを用いており、本機21のテーブル7部を示した図25の平面図および側断面図にその詳細を示す。
【0033】
そのテーブルマット41上には、裏側にあるA面がスクライブされた液晶パネル2がセットされているが、同平面図においては、テーブルマット41のパターン形状を分かり易くするために、スクライブラインL1は記していないが、図4に示したスクライブラインL1(周縁が1条、4セルに仕切る中央の十字部が2条)と同じである。そのスクライブラインL1のトレースパターンに合致するように、テーブルマット41には、2条(周縁部)または3条(十字部)の幅狭の凸ラインからなる凸部41aが形成されており、それらの各凸部41aの両側には短冊状の幅の凸部Mが形成されている。凸部の形状およびスクライブラインL1との位置関係については後で詳しく述べる。
【0034】
図10で示したように端子Tを形成する場合、その箇所でスクライブする箇所がA面とB面とで異なり、そのため、A面、B面用にそれぞれテーブルマット41を必要とし、図25はA面用のテーブルマット41を備えたA面ブレイクマシン21のテーブル7を示し、図26はB面用のテーブルマット41′を備えたB面ブレイクマシン21′のテーブル7を示す。図26においても、B面のスクライブラインL2を記していないが、そのスクライブラインL2は図8に示したスクライブラインL2(周縁および十字部共に1条)と同じであり、それに合致するようにして凸部41aが形成されている。これらの凸部の形状およびスクライブラインL1との位置関係についても後で詳しく述べる。これらの図25、図26で両者の差異を明確にするために、図26では図25と相違する箇所に対してのみ符号を付した。
【0035】
これらのテーブルマット41,41′の十字部凸部41aで仕切られた4つの凹部41bにおいて、小円の凸部41cが形成され、その凸部41cの中央に吸引孔41dが設けられ、その吸引孔41dは配管により、真空バルブ42を通じ真空ポンプ8につながっている。前記の凸部41cは、吸引孔41dにより、液晶パネル2をテーブル7に吸引した際、液晶パネル2が橈まないように設けられたものである。
【0036】
図27は、本ブレイクマシン21(21′も同じ)の制御ブロック図を示し、図23、24と共通の要素には同一の符号を付し、その機能説明を省略する。51は、本機を総括制御するCPU(中央処理装置)であり、52は、以下に示すブレイク動作のための制御プログラムを格納するROMである。53は、入力部54を通じて操作及びデータ入力部40より入力された各種加工データ等を記憶するRAMである。55は、出力部56を通じて出力される駆動信号に基づきロータリーアクチュエータ39を作動させるエアバルブである。荷重センサ37の検出信号は、アンプ57、A/D変換器58を通じてCPU51に取り込まれる。59は、テーブル7をY方向に移動させるサーボモータであり、その移動量はエンコーダ60で検出され、サーボモータ59を駆動するドライバー61にフィードバックされる。サーボモータ23によるブレイクバー9の降下量はエンコーダ62で検出され、そのサーボモータ23を駆動するドライバー63にフィードバックされる。
【0037】
図28は、本ブレイクマシンをライン構成したときのシステム図を示す。給材搬送機71により、液晶パネル2がA面スクライバー72にセットされると、そのA面スクライバー72において液晶パネル2のA面に対して、まずX方向のスクライブが行われ、次に同機のテーブルを90°回転してスクライブすることにより、Y方向のスクライブが行われる。A面に対してクライブラインL1が刻まれた液晶パネル2は、反転搬送機73により、A面を裏側にしてA面ブレークマシン21にセットされる。ここでのブレーク工程を図29のフローに従って説明する。
【0038】
このブレークマシン21においては、予め初期設定として、ステップSaにてブレークする液晶パネル2のA面用のテーブルマット41をテーブル7上にセットし、ステップSbにて、A面スクライブラインの位置データ、各スクライブラインに作用させるブレイクバー9のブレイク圧(単位長さ当たりの荷重で0.3〜12kgf/cm)、ブレイク時に必要なワークの橈み量、ブレイクバー9の適したブレイク速度(10μm〜10mm/sec)を入力する。これらの各種データは、ガラス厚やブレイク位置毎にA面用として予め実験的に求めたものである。
【0039】
さて、ステップS1にてA面ブレークマシン21のテーブル7にA面を裏側にして液晶パネル2がセットされた後、ステップS2にて自動起動スイッチをオンにすると、ステップS3にて液晶パネル2はテーブル7に吸着され、そしてステップS4にて、最初にブレイクするスクライブラインL1がブレイクバー9の直下に来るよう、前記設定データに基づきテーブル7がY方向に移動する。
【0040】
移動が終われば、ステップS5にて液晶パネル2の吸着が解除される。続いてステップS6にてブレイクバー9が適したブレイク速度で降下する。ステップS7では、荷重センサ37で測定されたブレイクバー9によるブレイク圧が前記設定のブレイク圧に達したか、あるいはエンコーダ62で測定されたブレイクバー9の降下量からわかる液晶パネル2の橈み量が前記設定値に達したかが判定される。いずれかの測定量が所定のデータ値になれば(その時点では既に適正なブレイクが完了している)、ステップS8に進み、ブレイクバー9の降下が直ちに停止され、上方の原位置に復帰する。ここでは二つの条件が揃ったときに(論理積)、ブレイクバー9の降下を停止させたが、一方の条件が成立したときに(論理和)、停止させてもよく、又、ブレイクする箇所毎に、更にA面、B面毎に論理積もしくは論理和を随意に設定することも可能である。
【0041】
図25の側断面図は、ワーク右端でブレイクしているところを示し、その部分の拡大図を図30、図31に示す。裏側のA面にあるスクライブラインL1の下には、幅広の凸部Mの間に幅l1の2条の凸ラインN1、N2がW3のスパンで形成された凸部41aがテーブマット41に形成されており、両凸ラインN1、N2間の凹部O1の中央にスクライブラインL1が位置している。図31は、ブレイクバー9の押圧により、A面をスクライブラインL1の箇所でブレイク(Z1)したときの状況を示す。
【0042】
このとき、ブレイクバー9の押圧により、液晶パネル2はブレイク点を境としてV字状に橈む結果、液晶パネル2は二つの凸ラインN1、N2のみで支持されることになる。従って、ブレイク点を境として両側の部材におけるテーブルマット41に対する摩擦力f1′,f2′は互いに接触面積が等しいため、f1′=f2′となる。又、ブレイク点を境として両側の部材における重心はi1′、i2′であり、ブレイク点からの距離でみれば、i1′=i2′であり、f1′・i1′=f2′・i2′となる。従ってブレイク時、ブレイク点を境として両側の部材に生じる曲げモーメントは等しく、よって、このブレイク面Z1には図22で示したような斜め割れは生じない。
【0043】
又、ブレイク時には液晶パネル2はテーブル7に固定されていないため、液晶パネル2とテーブルマット41と間の摩擦力が増大して斜め割れを助長するといったこともない。尚、ブレイクバー9によるブレイク動作は、従来のように衝撃的な押圧でないために、ブレイク時に液晶パネル2がテーブル7上で移動することはない。
【0044】
ステップS9では、原方向、つまり現在行っているX方向のブレイクがすべて終了したかが判定され、未終了であればステップS3に戻ることにより、上述したブレイク動作が残りのスクライブラインに対しても実施される。
【0045】
図32は、ワーク中央にある2条のスクライブラインL1の一方がブレイクバー9の直下に移動したときの状況を示す。この2条のスクライブラインL1の下には、幅広の凸部Mの間に幅l2の3条の凸ラインN3、N4、N5がW4のスパンで形成された凸部41aがテーブルマット41に形成されており、両凸ラインN3、N4間とN4、N5間のそれぞれの凹部O2、O3の中央に各スクライブラインL1が位置している。
【0046】
図33は、2条のスクライブラインL1に対してそれぞれブレイク(Z1)した所を示し、それらの個々のブレイクに関しては図30、図31で述べたのと同じ理論が成り立ち(図中左側のスクライブラインL1に対するブレイク時には凸ラインN3、N4が支点となり、右側のスクライブラインL1に対するブレイク時には凸ライン起N4、N5が支点となる)、よって個々のブレイクにおいても斜め割れが生じることはない。
【0047】
X方向のブレイクがすべて完了すれば、ステップS10にて液晶パネル2はテーブル7に吸引され、ステップS11にてテーブル7が90°回転される。ステップS12では、先のスクライブラインL1と直交する向きのスクライブラインがブレイクバー9の直下に来るようにテーブル7がY方向に移動し、ステップS13にて液晶パネル2の吸着が解除され、ステップS15にて、規定のブレイク圧が加わるまで、あるいは液晶パネル2の橈み量が規定値となるまでステップS14にてブレイクバー9が降下され、それらの条件が満たされれば、ステップS16にてブレイクバー9は原位置に復帰する。このターン位置で全スクライブが終了するまでステップS18にて液晶パネル2がテーブル7に吸着されてからステップS12に戻ることにより、上述したブレイク工程が繰り返され、全ブレイクが終了すれば、このA面ブレイクマシン21での工程は終了する。
【0048】
A面にて対して2方向の全ブレイクが終了すれば、図28に示すように、その液晶パネル2は、B面を表側にしたままで中間搬送機74によってB面スクライバー75に搬送され、そこでB面に対して2方向にスクライブラインL2が刻まれる。その液晶パネル2は、反転搬送機76によってそのスクライブしたB面が裏面となるように反転しながらテーブルマット41′を備えたB面ブレイクマシン21′に搬送される。ここでなされるブレイクは、ブレイク位置がA面の場合と異なる箇所があるだけでブレイク内容は図29で述べたものと基本的に同一である。当然、初期設定として入力される各種データはB面用のものである。A面のブレイク工程を示した図30〜図33に対応するB面のブレイク工程を図34〜図37に示す。
【0049】
以上のスクライブからブレイク終了までの工程の流れは図10に示したものと同じであり、従ってブレイク終了後のパネル片の分断状況も図9と同じである。分断された各パネル片は除材搬送機77によって次工程へ搬出される。
【0050】
ところで例えば図30、図31を比較して分かるように、ブレイクバー9の押圧時には、液晶パネル2の変形に伴い、凸ラインN1、N2が僅かに変形している。図38のテーブルマット41″は、図25に示したテーブルマット41から幅広の凸部Mを取り除いたものを示し、この場合、ブレイク圧が、凸部41aを形成する幅狭の2条の凸ラインNにすべて加わるため、それらの変形の程度が大きくなり、両凸ラインNが両側に押しやられる(逃げる)。このような状況下では、変形の生じない箇所(図中、両端と中央)でブレイクが起きるが、変形が生じた箇所ではブレイク圧をいくら増してもブレイクしない。このような不具合が発生しないように幅広の凸部Mを設け、凸ラインNの変形を防いでいる。
【0051】
図39は、本第2発明のスクライブ機能付きブレイクマシン81の1実施形態を示した斜視図であり、図23と共通する要素には同一の符号を付している。ブレイクバー45のブレード45aは、その断面がコの字状の形状をなし、その開口部が下に向く。又、ブレイクバー45と平行にガイドレール46が設けられ、そのガイドレール46に沿って移動するスクライブヘッド47が設けられ、そのスクライブヘッド47の下端には図1で示したカッターホイール3が回転自在に取り付けられている。
【0052】
このカッターホイール3により、本機81のテーブル7上でブレイクだけでなく、スクライブも行うようにしており、スクライブ時には、液晶パネル2をテーブル7にセットする際に正確な位置決めが必要となる。そのために、一般のガラススクライバー機と同様に、液晶パネル2に記されたアライメントマークを読み取るための一対のCCDカメラをテーブル7上に備え(図39では不図示)、そのカメラで読み取ったアライメントマークの位置データに基づき、テーブル7にセットした液晶パネル2の位置ずれを検出し、スクライブ時のテーブル送り量が加減される。そのCCDカメラの詳しい機能については例えば特開平6-001628「自動ガラススクライバー」に開示されている。
【0053】
又、本機81においても新規なテーブルマットを採用しており、その詳細を本機81のテーブル7部における平面図および側断面図である図40に示す。この図40において、最初にブレイクする面が表側のB面となるため、テーブルマット41′はB面用のものである。この平面図でもテーブルマット41′に形成した凸部41eのパターンをわかりやすくするために、B面に刻んだスクライブラインL2を記していないが、ここでのスクライブラインL2はすべて1条のものであり、図8に示したスクライブラインL2と同じである。そのスクライブラインL2に沿って1条の幅狭の凸ラインからなる凸部41eが形成されている。その凸部41eの形状及びスクライブラインL2との位置関係については後で述べる。
【0054】
ここでもA面とB面とでスクライブラインがずれる箇所があるため、A面用にはテーブルマット41が必要である。図40はB面用のテーブルマット41′を備えたスクライブ機能付きB面ブレイクマシン81′のテーブルを示したものであり、図41はA面用のテーブルマット41を備えたスクライブ機能付きA面ブレイクマシン81のテーブルを示す。A面のスクライブラインL1は、図4のスクライブラインL1と同じであり、十字のラインで2条となっている。図40、図41で両者の差異を明確にするために、図41では図40と相違する箇所に対してのみ符号を付した。
【0055】
図42は、スクライバー機能付きA面ブレイクマシン81(81′も同じ)の制御ブロック図を示し、図27と同一の要素に対しては共通の符号を付している。テーブル7の回転には、図27のロータリーアクチュエータ39に替えてサーボモータ71を使用しており、そのサーボモータ71の回転量はエンコーダ72で検出され、サーボモータ71を駆動するドライバー73にフィードバックされる。リニアアクチュエータ74は、エアーバルブ75の開閉によってスクライブヘッド46を移動させる。一対のカメラ76が前述したCCDカメラであり、それらのカメラ76による撮像データは画像処理演算装置77に取り込まれ、アライメントマークの位置データが検出される。カメラモータ78は、ドライバー79よりの駆動信号に基づきCCDカメラ76を、液晶パネル2のサイズに応じて所定位置に移動する。
【0056】
図43は本機81(81′)をライン構成したときのシステム図を示す。給材搬送機71により、液晶パネル2がスクライブ機能付きB面ブレイクマシン81′にセットされると、そのブレイクマシン81′にてB面のスクライブおよびブレイクが行われるが、その工程を図44のフローに従って説明する。
【0057】
ステップSa、Sbでは、図29のフローと同様に、A面ブレイクマシン81′に対してテーブルマット41′をテーブル7にセットし、B面のスクライブラインの位置データ、ブレイク圧、ワークの橈み量、ブレイクバー45の適したブレイク速度等を初期設定として予め入力しておく。さて、ステップS21にて液晶パネル2がセットされ、ステップS22にて自動起動スイッチがオンにされると、ステップS23にて、液晶パネル2はテーブルマット41を挟んでテーブル7に吸着される。ステップS24では液晶パネル2に記されたアライメントマークがカメラ76によって撮像され、ステップS25でその位置データが検出される。ステップS26では、B面に対して原方向のスクライブがなされ、ステップS27でテーブル7を90°回転してターン方向のスクライブが行われる。図53の(a)は、このようにしてB面に、図8に示したスクライブラインL2のトレースと同様にすべて1条のスクライブラインL2を刻んだ様子を示す。
【0058】
ステップS28ではこのターン方向において、図45に示すように、ワーク右端のスクライブラインL1が、ブレイクヘッド45のブレード45aの開口中央に位置するようテーブル7が移動する。ステップS29にて液晶パネル2の吸着が解除され、ステップS30でブレイクヘッド45が所定のブレイク速度で降下する。ステップS31にて、ブレイク圧が所定値に達したか、ブレイクバー45の降下量が所定値に達したかが判定され、いずれかでその条件が満たされた時点で図46のごとくブレイクが完了しているので、次のステップS32ではブレイクバー45は原位置へ復帰のために上昇する。
【0059】
ステップS33では、現在のターン方向でブレークがすべて完了したかが判定され、完了していない場合はステップS34にて液晶パネル2がテーブル7に吸着された後ステップS28に戻ることにより、ブレイクが続行される。図47、図48はワーク中央のスクライブラインL1に対するブレイク作業を示す。このようにしてB面に対する全ブレイクが終了すれば、ステップS35にて液晶パネル2がテーブル7に吸着され、ステップS36にてテーブル7が90°回転する。次のステップS37からステップS43において今度は原方向のブレイクが行われる。図53の(b)はB面に対して全ブレイクが終了したところを示す。
【0060】
B面のブレイクが終了すれば、図43に示すように、その液晶パネル2は、反転搬送機73によって反転しながらB面ブレイクマシン81′からA面ブレイクマシン81へ搬送される。ここにおいても図44のフローに基づきA面に、図4に示したスクライブラインL1のトレースと同様に、十字のラインを2条としたスクライブラインL1が刻まれる。そして、そのA面に対してブレイクされる。
【0061】
B面のブレイクを示した図45〜図48に対応するA面のブレイクを、図49〜図52に示す。但し、ワーク中央に対するブレイクを示した図51、図52に示されるように、スクライブラインL1は2条であるが、その内の一方のみがブレイクされる。従って、A面用のテーブルマット41の凸部41eの形状は、B面用のものと同じであり、その位置のみが異なる。図53の(d)はA面のブレイクが終了したところを示し、図53の(e)および図54に示すように分断される。この場合、図中、右側のセルで耳Nが残されるので、図55に示すように、専用のブレイクマシンを用いた耳Nの切除が必要となる。
【0062】
本実施形態で用いたテーブルマット41(41′)を製作するには凸版印刷用版材として使用されている感光性樹脂版を用いると都合がよい。シート状の感光性樹脂版の表面に、前述した凸部に相当する箇所をマスクするフイルムを貼り合わせ、その上から紫外線を照射(感光)した後、その感光性樹脂を処理液でエッチング(現像)することにより、マスクしていない箇所がエッチングされて凹部が形成され、マスクした箇所は凸部として残される。この手法によれば、微細な凸部を精度良く形成でき、かつ従来の専用型を用いたモールド法に比べて製作コストを格段に低くできる。
【0063】
又、そのテーブルマット41には、液晶パネル2を適確にブレイクできるよう、適した硬度の選択が必要であり、従来使用されている一般のゴム材料ではショア硬度A40ないしA100程度の範囲でしか選択できないが、前述した凸版用の感光性樹脂版では、ショア硬度A40〜D30(ランクAの上にB、C、D…がある)程度までの各種の物があり、選択の幅が非常に広いというメリットがある。尚、この印刷版用材料に限らず、感光および現像により随意の形状に形成できる材料であれば、それを使用することができる。
【0064】
液晶パネル2が絶縁体のテーブルマット上に接触することにより、液晶パネル2に高圧静電気が発生すると述べたが、液晶パネル2とテーブルマットとの接触面積を少なくすれば、静電気の発生電圧も低下することがわかる。テーブルマット上の液晶パネル2は、空中に浮かぶコンデンサ(容量C)とみなすことができ、これにQの電荷を与えると、V=Q/Cの電圧が発生し、発生電圧Vは、摩擦により生じる静電荷Qに比例する。
【0065】
図25に示したテーブルマット41では、図5に示した液晶パネル2の全面に接触する従来のテーブルマット6に比べ、接触面積比がおよそ50%となり、図40のテーブルマット41では同接触面積比がおよそ6%まで低減され、発生する静電気電圧も大幅に減少する。
【0066】
図56は図25に示したテーブルマット41の凸部の表面に、面積率が50%となる微細な凹凸を設けたテーブルマット91を示し、液晶パネル2との接触面積を更に減少させたものであり、図57は図40に示したテーブルマット41の突起部に同じような凹凸を設けたテーブルマット92を示す。これらのテーブルマット91,92では前述の接触面積比がそれぞれ25%、3%と更に半減される。
【0067】
100%接触時の環境下での発生電圧が1000Vであったとすれば、接触面積の低減により、以下のごとく発生電圧が低下し、静電気障害を皆無にできる。
Figure 0004058542
【0068】
尚、起伏の大きさは50〜250DPI、面積率は30〜80%の間で自由に選ぶことができる。又、本実施形態では、凹凸の形状を小円の突起pとしたが、逆にその部分を凹部としてもよく、あるいは溝や網目による凹凸であってもよい。このような凹凸は、前述の感光性樹脂版を用いれば、凸部の形成時に一緒に形成することができる。
【0069】
又、ブレイク対象のワークは2層のガラス板であったが、1枚のガラス板に対しても実施可能であり、その場合は1種類のテーブルマットを備えればよい。
【0070】
【発明の効果】
請求項1に係わるブレイクマシンでは、ブレイクバーによるブレイク速度を制御できるようにしたので、高い精度のブレイが可能となり、共割れやブレイク端面でのクラック発生をなくせる。
請求項2に係わるブレイクマシンでは、ワークの下面に刻んだスクライブラインの両側をテーブルマットに形成した凸部で支持するため、上方からの押圧によるブレイク時、そのスクライブラインの位置に関係なく、スクライブラインを境として、両側の部材の曲げモーメントが等しくなり、それ故、斜め割れの発生をなくせる。
請求項4に係わるブレイクマシンでは、ワークの上面に刻んだスクライブラインの直下をテーブルマットに形成した凸部で支持し、スクライブラインの両側を、新規な構成のブレイクバーによって押圧してブレイクするため、この場合も、スクライブラインの位置に関係なく、スクライブラインを境として、両側の部材の曲げモーメントが等しく斜め割れの発生をなくせ、又、スクライブ後にワークを反転させる必要がないので、同一テーブル上でスクライブとブレイクの工程を行え、スクライブからブレイク終了までのライン構成が簡素化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ガラススクライバーでのスクライブの様子を示した図
【図2】 図1のカッターホイール部を正面から見た詳細図
【図3】 図1のカッターホイール部を側面から見た詳細図
【図4】 ワークのA面にスクライブしたところを示した図
【図5】 従来のブレイクマシンの斜視図
【図6】 図5のブレイクマシンにおける側断面図
【図7】 図4のワークをA面でブレイクしたところを示した図
【図8】 図7のワークを更にB面でスクライブしたところを示した図
【図9】 図8のワークをB面でブレイクしたところを示した図
【図10】 スクライブからブレイク終了までの全工程の流れを示した図
【図11】 A面のブレイクの際にB面もブレイクされた共割れを示した図
【図12】 ブレイクしたA面にカレットが発生した例を示した図
【図13】 図11の共割れと図12のカレット発生が同時に生じた例を示した図
【図14】 垂直クラックがA面を貫通しなかったブレイク未完を示した図
【図15】 A面がブレイク未完のワークに対してB面をブレイクしたときに、ブレイク未完のA面に剥離が生じた例を示した図
【図16】 耳取りのためのブレイクの際に斜め割れが生じた例を示した図
【図17】 中抜きのためのブレイクの際に斜め割れが生じた例を示した図
【図18】 スパンWの2点で支持されたワークをブレイクする様子を示した図
【図19】 2種類の板厚のワークにおいて、ブレイクに要する押圧力とスパンWとの関係を示した図
【図20】 スパンW1、W2の2点で支持されたワークをブレイクする様子を示した図
【図21】 図20のブレイク時において、押圧力に対するワークの橈み量を示した図
【図22】 テーブル上に静置されたときとブレイク力が加えられた時とのワークにおける力学的平衡関係を説明するために用いた図
【図23】 本第1発明に係わるブレイクマシンの1実施形態を示した斜視図
【図24】 図23のブレイクマシンの正面図および、そのセンサ部の拡大図
【図25】 図23のブレイクマシンに採用された新規なA面用テーブルマットを示したテーブルの平面図および側断面図
【図26】 図23のブレイクマシンに採用された新規なB面用テーブルマットを示したテーブルの平面図および側断面図
【図27】 図23のブレイクマシンの制御回路を示した制御ブロック図
【図28】 図23のブレイクマシンをライン構成したときのシステム図
【図29】 図23のブレイクマシンにおける制御動作を示したフローチャート
【図30】 A面用テーブルマットに形成された2条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図31】 図30においてブレイク時の様子を示した断面図
【図32】 A面用テーブルマットに形成された3条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図33】 図32においてブレイク時の様子を示した断面図
【図34】 B面用テーブルマットに形成された2条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図35】 図34においてブレイク時の様子を示した断面図
【図36】 B面用テーブルマットに形成された3条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図37】 図36においてブレイク時の様子を示した断面図
【図38】 図25に示した凸ラインの両側に位置する短冊状凸部を設けなかったときのブレイク時における凸ラインの変形を示した平面図および側断面図
【図39】 本第2発明に係わるブレイクマシンの1実施形態を示した斜視図
【図40】 図39のブレイクマシンに採用された新規なB面用テーブルマットを示したテーブルの平面図および側断面図
【図41】 図39のブレイクマシンに採用された新規なA面用テーブルマットを示したテーブルの平面図および側断面図
【図42】 図39のブレイクマシンの制御回路を示した制御ブロック図
【図43】 図39のブレイクマシンをライン構成したときのシステム図
【図44】 図39のブレイクマシンにおける制御動作を示したフローチャート
【図45】 B面用テーブルマットに周縁部に形成された1条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図46】 図45においてブレイク時の様子を示した断面図
【図47】 B面用テーブルマットに中央部に形成された1条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図48】 図47においてブレイク時の様子を示した断面図
【図49】 A面用テーブルマットの周縁部に形成された1条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図50】 図49おいてブレイク時の様子を示した断面図
【図51】 A面用テーブルマットの中央部に形成された1条の凸ライン部の詳細を示した断面図
【図52】 図51においてブレイク時の様子を示した断面図
【図53】 本ブレイクマシンにおけるスクライブからブレイク終了までの全工程の流れを示した図
【図54】 ブレイク終了後の分断されたワークを示した図
【図55】 ブレイク終了後に残った耳の切除作業を示した図
【図56】 図25のテーブルマットに形成された凸部に微細な突起を形成した図とその拡大図および側断面図
【図57】 図40のテーブルマットに形成された凸部に微細な突起を形成した図とその拡大図および側断面図
【符号の説明】
2 液晶パネル
7 テーブル
9 ブレイクバー
9a ブレード
21 ブレイクマシン
22 水平固定部材
23 サーボモータ
24 ボールネジ
25 開閉固定部材
26 雌ネジ
27 上移動部材
28 支持軸
30 下移動部材
31 軸
33 係合機構
34 シリンダー
35 ピストン
36 ストッパー
37 荷重センサ
39 ロータリーアクチュエータ
40 データ入力部
41 テーブルマット
41a 凸部
41d 吸引孔
45 ブレイクバー
45a ブレード
46 ガイドレール
47 スクライブヘッド
51 CPU
52 ROM
53 RAM
60 エンコーダ
61 ドライバー
60 エンコーダ
71 サーボモータ
72 エンコーダ
73 ドライバー
74 リニアアクチュエータ
75 エアーバルブ
76 CCDカメラ
77 画像処理演算装置
81 ブレイクマシン
P 凹凸

Claims (4)

  1. 第1の基板と第2の基板を接合させた接合基板の一方または他方の面にスクライブラインが刻まれた基板をセットするテーブル上のテーブルマットと、
    基板の上方から基板を押圧するブレイクバーと、
    基板に衝撃的な押圧力が加わらないように前記ブレイクバーを所定の速度で下降させる駆動手段とを備え、
    スクライブラインに沿って基板がブレイクされるときに、ブレイクバーの降下量が所定値に達した場合、前記駆動手段による前記ブレイクバーの下降を停止させることを特徴とする基板ブレイク装置。
  2. スクライブラインが刻まれた、第1の基板と第2の基板を接合させた接合基板の一方または他方の面を裏側にして、テーブル上のテーブルマットに基板をセットし、基板の上方から基板を押圧するブレイクバーを基板に衝撃的な押圧が加わらないように、前記ブレイクバーの下降速度を制御し、前記スクライブラインに沿って基板をブレイクし、スクライブラインに沿って基板がブレイクされるとき、ブレイクバーの降下量が所定値に達した場合、前記ブレイクバーの下降を停止させることを特徴とする基板ブレイク方法。
  3. 前記ブレイクバーの下降速度が10μm /sec 〜10mm /sec である請求項1に記載の基板ブレイク装置。
  4. 前記ブレイクバーの下降速度が10μm /sec 〜10mm /sec である請求項2に記載の基板ブレイク方法。
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