JP4058337B2 - 複屈折測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、複屈折測定装置に係り、特に、光リソグラフィーに用いる光学素子の複屈折量を測定するための複屈折測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の電子機器の小型化及び薄型化の要請から電子機器に搭載される半導体素子の微細化への要求はますます高くなっており、かかる要求を満足するために露光解像度を高める提案が様々なされている。
【0003】
露光光源の波長を短くすることは、解像度の向上に有効な一手段であるため、近年では、露光光源は、g線(波長約436nm)、i線(波長約365nm)、KrFエキシマレーザー(波長約248nm)、ArFエキシマレーザー(波長約193nm)と進み、今後は、Fレーザー(波長約157nm)の使用が有望視されている。
【0004】
i線までの波長域では、光学系に従来の光学素子を使用することが可能であったが、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー及びFレーザーの波長域では、透過率が低く、従来の光学ガラスを使用することは不可能である。このため、エキシマレーザーを光源とする露光装置の光学系には、短波長光の透過率が高い石英ガラス(SiO)又はフッ化カルシウム(CaF)を材料とした光学素子を使用することが一般的になっており、特に、Fレーザーを光源とする露光装置においては、フッ化カルシウムを材料とした光学素子を使用することが必須とされている。
【0005】
フッ化カルシウム単結晶は、従来から、(「ブリッジマン法」としても知られる)坩堝降下法によって製造されている。かかる方法は、化学合成された高純度原料を坩堝に入れ育成装置内で熔融した後、坩堝を徐々に引き下げ、坩堝の下部から結晶化させる。この育成過程の熱履歴によりフッ化カルシウム結晶内には応力が残留する。フッ化カルシウムは応力に対して複屈折性を示し、残留応力(歪量)があると光学性能が悪化する。従って、存在する残留応力(歪量)に起因する複屈折量が極力少ないことが望まれ、残留応力を低減させるために、従来から熱処理による光学素子の除歪が行われている。
【0006】
除歪方法は、光学素子が構造的に粘性流動を起こして構造変化する粘性流動領域内の設定温度まで所望の条件で光学素子を過熱及び昇温して、設定温度で所定時間保持して永久歪や急速昇温による一時歪を緩和した後、歪が緩和された状態を維持できる徐冷条件のもとで構造変化が生じなくなる温度まで除冷し、自然放冷する。かかる昇温条件、徐冷条件、設定保持温度及び保持時間等の熱処理条件は、光学素子の種類や目標残留歪量等によって異なるため、各光学素子に対して条件を段階的に変えるなどして条件出しを行っている。
【0007】
なお、除歪においては、光学素子に残存する複屈折量を測定することが不可欠であり、複屈折測定方法として、例えば、回転検光子法、バビネ補償子等を用いる位相補償法、4分の1波長板を用いるセナルモン法、光弾性変調素子を用いる位相変調法、ゼーマンレーザー等を光源に用いる光へテロダイン法がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の光学系の高精度化及び半導体素子の高密度化が進むにつれて、用いられる光学素子の残留応力に対する要求もますます厳しくなってきており、従来の複屈折方法では光学素子に残存する複屈折量を十分な精度で測定することが困難である。
【0009】
また、光学素子の熱処理条件を確立するためには長時間の研究開発時間が必要であり、更に、光学素子の残留応力を小さくするためには長時間の熱処理時間を必要とするため、光学素子の生産性は非常に悪く、生産コストを高める一因となっている。
【0010】
そこで、本発明は、光学素子の複屈折量(結晶構造に起因する真性複屈折量や残留応力に起因する複屈折量等)を簡便且つ高精度に測定することができる複屈折測定装置を提供することを例示的目的とする。
【0011】
また、本発明は、光学素子に残存する複屈折を除去するための熱処理時間を短縮化すると共に、複屈折量を制御することができる除歪装置を提供することを他の例示的目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の一側面としての複屈折測定装置は、被測定体に存在する複屈折量を測定する複屈折測定装置であって、前記被測定体に対して特定の偏光状態を有する光束を射出する光源部と、回転機構により、前記被測定体を経た光束の偏光状態を任意に回転変換させる偏光素子と、前記偏光素子から射出された光束を、偏光状態を保存した状態で第1の被検光束と第2の披検光束とに分割する光束分割手段と、前記第1の被検光束の第1偏光方向の光束を抽出する第1直線偏光子と、前記第1直線偏光子で抽出された光束の光量を検出する第1光量検出手段と、前記第2の被検光束の第2偏光方向の光束を抽出する第2直線偏光子と、前記第2直線偏光子で抽出された光束の光量を検出する第2光量検出手段と、前記第1及び第2光量検出手段により検出される前記被検光束の光量に基づいて、前記被測定体の複屈折量を算出する制御部と、を有し、前記光束分割手段は、前記偏光素子から射出された光束を透過光束と反射光束とに分割する第1の平行平板と、該第1の平行平板での反射光束を透過光束と反射光束とに分割する第2の平行平板と、前記第1の平行平板での透過光束を透過光束と反射光束とに分割する第3の平行平板とを備える第1の光束分割部を有し、前記第2の平行平板は、前記第1の平行平板で反射されるp偏光成分が前記第2の平行平板でs偏光成分として反射するように設置され、前記第3の平行平板は、前記第1の平行平板を透過するp偏光成分が前記第3の平行平板でs偏光成分として透過するように設置されると共に、前記第1被検光束と第2被検光束には、前記第2の平行平板での反射光束と前記第3の平行平板での透過光束とを用いることを特徴とする。
本発明の別の一側面としての除歪装置は、上述の複屈折測定装置と、前記複屈折装置が測定した前記被測定体に存在する複屈折量を低減するための熱処理を施す熱処理部とを有することを特徴とする
【0013】
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一側面としての複屈折測定装置、除歪装置及び偏光状態測定装置について説明する。なお、各図において同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。ここで、図1は、本発明の一側面としての複屈折測定装置100の例示的一形態を示す概略構成図である。図1において、光源112から射出される光束の進行方向をZ軸、光源112の設置面においてZ軸に対する垂直方向をX軸、光源112の設置面に対する法線方向をY軸とする。
【0015】
複屈折測定装置100は、被測定体STに存在する複屈折量を測定する装置であって、図1に示すように、光源部110と、測定部120と、光束分割手段130と、検出部140a及び140bと、制御部150とを有する。
【0016】
光源部110は、被測定体STに対して特定の偏光状態を有する光束を射出する。光源部110は、本実施形態では、光源112と、直線偏光素子114と、4分の1波長板116とにより構成される。
【0017】
光源112は、被測定体STに所定の光束を射出する光源であって、例えば、出力安定化He−Neレーザー等の可視域連続レーザーにより構成される。本発明の複屈折測定装置100は、可視域連続レーザーを光源112に用いた被測定体STの複屈折測定を行う際に好適であるが、光源112に、例えば、紫外線パルスレーザー等、その他の種類の光源を適用してもよい。
【0018】
光源112から射出される直線偏光又は楕円偏光を、光軸方向に直交する面内の光軸を中心として予め設定された基準方位(例えば、光源112の設置面の平行方向)に対して透過軸方位が0度となるように配置される直線偏光子114と、かかる直線偏光素子114の射出側に基準方位に対して進相軸方位が45度となるように配置される4分の1波長板116を介して円偏光Lに変換して被測定体STに入射させる。
【0019】
ここで、直線偏光素子114は、グラントムソンプリズム、ローションプリズム、セナルモンプリズム、ウォラストンプリズム又は誘電体多層膜等で形成した偏光ビームスプリッタなど直交する偏光成分を分離し、直線偏光成分を取り出すことが可能な光学素子であれば何を用いてもよい。
【0020】
本実施形態では、光源112から射出される任意の偏光状態を有する光束を、直線偏光素子114及び4分の1波長板116によって円偏光に変換することにより、被測定体STの進相軸方向に対して不感方向を持たず、何れの方向においても安定した偏光状態の出力が可能となり、測定精度を高めることが可能となる。
【0021】
測定部120は、被測定体STを保持するステージ122と、回転機構を有する2分の1波長板124とから構成されている。
【0022】
ステージ122は、例えば、XYステージからなり、被測定体STの測定位置を光軸方向に直交する面内での互いに直交する2方向に沿って手動又は自動で可変制御できるようになっている。ステージ122により被測定体STの測定範囲を変えることで複数の位置での複屈折測定を行うことが可能となる。換言すれば、ステージ122により被測定体STの位置を制御することで測定面内における2次元複屈折分布測定ができる。
【0023】
ここで、光源部110からの円偏光Lが被測定体STを透過する場合を考えると、円偏光Lは被測定体STが有する2つの主軸間(即ち、進相軸及び遅相軸)の屈折率差に起因して生じる位相ずれにより楕円偏光Lに変換される。楕円偏光Lは、被測定体STの持つ複屈折位相差(複屈折量)及びその主軸の方位(複屈折の方向)の複屈折情報を反映した光信号として2分の1波長板124に入射する。
【0024】
2分の1波長板124は、回転機構を有し、図示しないステッピングモーター等によって光軸を中心として回転駆動される。ステッピングモーターは、後述する制御部150によって制御され、基準方位に対して進相軸方位を0度から180度の回転が複屈折測定の1サイクルとなる。
【0025】
2分の1波長板124は、入射光束の偏光状態を保存した状態で光軸を中心として回転変換する機能を有する。本実施形態において、2分の1波長板124がθ回転したとき、被測定体STからの楕円偏光Lはその偏光状態を保った状態で2θ回転変換されて、光束分割手段130に入射する。換言すれば、2分の1波長板124を回転させることにより、被測定体STの複屈折情報を有する楕円偏光Lの偏光状態を保存した状態の光束Lsθに回転変換させることができる。
【0026】
光束分割手段130は、図2に示すように、それぞれ光束が45度の入射角で入射するように設置された3枚の平行平板、即ち、第1の平行平板132a、第2の平行平板132b及び第3の平行平板132cを有する光束分割部132から構成され、入射した光束の偏光状態を保存した状態で2光束に分割する機能を有する。本実施形態においては、光束分割手段130は、被測定体STの複屈折情報を有する光束Lsθの偏光状態を保存した状態で第1の光束(反射光束)Lと第2の光束(透過光束)Lに分割する。ここで、図2は、図1に示す光束分割手段130の例示的一形態を示す概略構成図である。
【0027】
第1の光束Lは、第1の平行平板132a及び第2の平行平板132bによって2回反射する光束である。第2の光束Lは、第1の平行平板132a及び第3の平行平板132cを両方透過する光束である。なお、第1の平行平板132aにより反射され、第2の平行平板132bを透過する光束L´及び第1の平行平板132aを透過し、第3の平行平板132cにより反射された光束L´は、複屈折測定には用いない不要光であるため図示しないダンパーによって吸収される。
【0028】
第1の平行平板132a及び第2の平行平板132bは、第1の平行平板で反射されるp偏光成分が第2の平行平板132bではs偏光成分として反射するように配置されている。かかる構成によれば、第1の平行平板132aにおいてs偏光で反射する偏光成分は、第2の平行平板132bではp偏光成分として反射する。
【0029】
一方、第3の平行平板132cは、第1の平行平板132aを透過するp偏光成分が第3の平行平板132cではs偏光成分として透過するように設置されている。かかる構成によれば、第1の平行平板132aをs偏光で透過する偏光成分は、第3の平行平板132cではp偏光成分として透過する。
【0030】
以下、光束分割手段130が入射光束と同じ偏光状態を有する2光束に分割する原理について説明する。なお、ここでは説明を簡略化するために平行平板の裏面での反射は無視する。
【0031】
入射光束が完全偏光であれば、その電界ベクトルは以下に示す数式1で表され、第1の平行平板132aの反射の際に、p偏光成分となる直線偏光成分Eとs偏光成分となる直線偏光成分Eとに分解して計算することが可能である。入射光束が部分偏光や非偏光のときも、これらは複数の完全偏光の集まりであると考えられるので、各々の完全偏光が保存されればよい。
【0032】
【数1】
Figure 0004058337
【0033】
第1の平行平板132a、第2の平行平板132b及び第3の平行平板132cに同一の材質を用いた場合、第1の平行平板132a、第2の平行平板132b及び第3の平行平板132cのp偏光及びs偏光の複素振幅反射率r及びrは等しいため、入射光束のうち、第1の平行平板132aの反射の際にp偏光成分となる直線偏光成分の複素振幅をE、s偏光成分となる直線偏光成分の複素振幅をEとすると、平行平板を2回反射して得られる第1の光束Lの第1偏光成分の複素振幅E11は以下に示す数式2となる。
【0034】
【数2】
Figure 0004058337
【0035】
一方、第2偏光成分の複素振幅E12は以下に示す数式3となる。
【0036】
【数3】
Figure 0004058337
【0037】
これらの足し合わせである第1の光束Lの複素振幅Eは以下に示す数式4となり、入射光束に対して定数rがかかっただけの光束となるため、第1の光束Lは偏光状態が入射光束の偏光状態と同じ光束である。
【0038】
【数4】
Figure 0004058337
【0039】
平行平板を2回透過して得られる第2の光束Lの第1偏光成分の複素振幅E21は以下に示す数式5となる。
【0040】
【数5】
Figure 0004058337
【0041】
一方、第2偏光成分の複素振幅E22は以下に示す数式6となる。
【0042】
【数6】
Figure 0004058337
【0043】
これらの足し合わせである第2の光束Lの複素振幅Eは以下に示す数式7となり、入射光束に対して定数tがかかっただけの光束となるため、第2の光束Lは偏光状態が入射光束の偏光状態と同じ光束である。
【0044】
【数7】
Figure 0004058337
【0045】
なお、本実施形態では、第1の平行平板132a、第2の平行平板132b及び第3の平行平板132に対して光束は45度の入射角度で入射するとしたが、第1の平行平板132a、第2の平行平板132b及び第3の平行平板132の入射角度が同じであれば45度である必要はない。
【0046】
また、グレーティング、ビームスプリッタなど光束を分割可能な素子で、且つ、素子の偏光に対する反射特性及び透過特性などの分割特性が同じものを3つ用いれば、同様の効果を得ることができる。定数r、r、t及びtなどは、単なる実数定数であるとは限らず、被膜したスプリッタなどを用いる場合には、位相の変化を示す複素数定数となることもある。定数r、r、t及びtは予め計算又は測定により求めておくことで、かかる定数分の補正演算を行う。
【0047】
検出部140a及び140bは、直線偏光素子142a及び142bと、光量検出手段144a及び144bとから構成される。直線偏光素子142a及び142bは、基準方位に対して、透過偏光方位が0度となるように配置される。第1の光束L及び第2の光束Lは、直線偏光素子142a及び142bを介して、被測定体STの複屈折情報(複屈折量及び主軸の方位)を含む光信号として光量検出手段144a及び144bに射出される。光量検出手段144a及び光量検出手段144bは、かかる光信号を検出し、光信号の光強度に相当する検出信号を制御部150に出力する。
【0048】
制御部150は、図示しないCPU及びメモリを格納し、光源112、ステージ122及び2分の1波長板124などの複屈折測定装置100の各部の動作を制御する。また、制御部150は、光量検出手段144a及び144bで検出された検出信号に基づいて、予め設定された演算アルゴリズムを実行することにより、被測定体STの複屈折位相差及び進相軸方位を算出する。なお、制御部150は、図示しない出力装置に複屈折測定の算出結果を出力してもよい。
【0049】
以下、複屈折測定装置100を利用した複屈折測定方法について説明する。光源部110において、光源112から射出される直線偏光又は楕円偏光を、基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置された直線偏光素子114により水平直線偏光Eに変換される。水平直線偏光Eの偏光状態をジョーンズベクトルで表すと以下に示す数式8で表される。
【0050】
【数8】
Figure 0004058337
【0051】
水平直線偏光Eを、直線偏光素子114の射出側に基準方位に対して進相軸方位が45度となるように配置された4分の1波長板116を介して、円偏光Lに変換して被測定体STに入射させる。4分の1波長板116のジョーンズ行列Qは、以下に示す数式9で表される。
【0052】
【数9】
Figure 0004058337
【0053】
また、4分の1波長板116を基準方位に対して透過軸方位が45度の位置に回転変換するジョーンズ行列Rπ/4は、以下に示す数式10で表される。
【0054】
【数10】
Figure 0004058337
【0055】
円偏光Lの偏光状態をジョーンズベクトルで表すと以下に示す数式11で表される。
【0056】
【数11】
Figure 0004058337
【0057】
円偏光Lは、被測定体STを透過し、被測定体STが有する2つの主軸間(即ち、進相軸及び遅相軸)の屈折率差に起因して生じる位相ずれにより楕円偏光Lに変換される。
【0058】
被測定体STの複屈折位相差をΔ、その主軸の方位をφとすると、被測定体STのジョーンズ行列Sは以下に示す数式12で表され、楕円偏光Lの偏光状態をジョーンズベクトルで表すと以下に示す数式13で表される。
【0059】
【数12】
Figure 0004058337
【0060】
【数13】
Figure 0004058337
【0061】
被測定体STの複屈折情報を有する楕円偏光Lは、2分の1波長板124に入射し、2分の1波長板124を回転させることにより偏光状態を保存した状態で回転される。
【0062】
2分の1波長板124のジョーンズ行列Hは、以下に示す数式14で表される。
【0063】
【数14】
Figure 0004058337
【0064】
2分の1波長板124は、制御部150により光軸を中心として回転駆動されるため、基準方位に対して進相軸方位が0度の位置を原点として、原点からの回転角度をθとすると、かかる回転変換のジョーンズ行列Rθは、以下に示す数式15で表される。
【0065】
【数15】
Figure 0004058337
【0066】
2分の1波長板124により複屈折情報を有する楕円偏光Lは、偏光状態を保存した状態で光束Lsθに回転変換され、光束Lsθの偏光状態はジョーンズベクトルにより以下に示す数式16で表される。
【0067】
【数16】
Figure 0004058337
【0068】
被測定体STの複屈折情報を有する光束Lsθは、光束分割手段130の光束分割部132により偏光状態を保存した状態で第1の光束Lと第2の光束Lに分割される。第1の光束L及び第2の光束Lは、基準方位に対して透過偏光方位が0度となるように配置された直線偏光素子142a及び基準方位に対して透過偏光方位が90度となるように配置された直線偏光素子142bを介して、光量検出手段144a及び144bに射出される。
【0069】
直線偏光素子142aのジョーンズ行列A及び直線偏光素子142bのジョーンズ行列Aは以下に示す数式17及び数式18で表される。
【0070】
【数17】
Figure 0004058337
【0071】
【数18】
Figure 0004058337
【0072】
光量検出手段144a及び光量検出手段144bで受光する第1の光束L及び第2の光束Lの偏光状態をジョーンズベクトルで表すと以下に示す数式19及び数式20で表される。
【0073】
【数19】
Figure 0004058337
【0074】
【数20】
Figure 0004058337
【0075】
光量検出手段144a及び光量検出手段144bは、かかる光信号を検出し、光信号の光強度に相当する検出信号を制御部150に出力する。光量検出手段144a及び光量検出手段144bで受光する光強度I及びIは、以下に示す数式21及び数式22で表される。
【0076】
ここで、r、r、t及びtは光束分割手段130における平行平板のp偏光とs偏光に対する複素振幅反射率及び複素振幅透過率であり、予め計算又は測定によって求めておくことで、かかる定数分を制御部150において補正演算することができる。また、添え字*は複素共役な関係を示す。
【0077】
【数21】
Figure 0004058337
【0078】
【数22】
Figure 0004058337
【0079】
光量検出手段144a及び144bで受光する光強度I及びIは、2分の1波長板124の回転角度θに対して正弦的に変化する。かかる光強度I1及びI2の変化に基づいて複屈折による正弦的変化曲線を算出し、正弦的変化曲線の振幅及び位相から被測定体STの複屈折量及び進相軸方位を算出する。
【0080】
2分の1波長板124の回転角度θに対する光強度I及びIの正弦的変化曲線の一例のグラフを図3及び図4に示す。図3及び図4は、縦軸に光強度I及びIを採用し、横軸に2分の1波長板124の回転角度θを採用した。図3及び図4を参照するに、被測定体STの複屈折位相差Δは、光強度I又はIの最大値Imaxと最小値Iminの比から以下に示す数式23により算出される。
【0081】
【数23】
Figure 0004058337
【0082】
被測定体STの進相軸の方位φは、光強度Iが最初に最小値Iminを示したとき又は光強度I2が最初に最大値Imaxを示したときの2分の1波長板124の回転角度θ、或いは、光強度Iが最初に最大値Imaxを示したとき又は光強度Iが最初に最小値Iminを示したときの2分の1波長板124の回転角度θから以下に示す数式24により算出される。
【0083】
【数24】
Figure 0004058337
【0084】
複屈折測定装置100は、回転駆動する光学素子が2分の1波長板124の一つであり、例えば従来のヘテロダイン法による複屈折測定のように二つの光学素子の回転駆動周期を同期させる必要がないため同期ずれ等の測定誤差の影響を受けることなく高精度な複屈折測定が可能である。更に、被測定体STの複屈折情報を含む楕円偏光の偏光状態を保存する光束分割手段130により二つ以上の光量検出手段で光量検出を行うため高精度な複屈折測定が可能である。
【0085】
次に、図5乃至図8を参照して、図1に示す複屈折測定装置100の変形例である複屈折測定装置100Aについて説明する。図5は、図1に示す複屈折測定装置100の変形例である複屈折測定装置100Aの例示的一形態を示す概略構成図である。複屈折測定装置100Aは、図1に示す複屈折測定装置100と同様であるが、光束分割手段130Aの構成が異なる。
【0086】
図5を参照するに、複屈折測定装置100Aは、図1に示した複屈折測定装置100において光束分割手段130として用いる光束分割部132を3つ組み合わせた構成である光束分割手段130Aを用いている。
【0087】
3枚の平行平板から構成される光束分割部132、134及び136は、入射する光束の偏光状態を保存した状態で反射光束と透過光束とに分割する機能を有し、光束分割手段130Aは、被測定体STの複屈折情報を有する光束Lsθの偏光状態を保存した状態で第1の光束(反射光束)Lと第2の光束(透過光束)Lに分割し、更に、第1の光束Lと第2の光束Lの光量を等しくする特徴を有する。
【0088】
第1の光束Lは、光束分割部132及び134を構成する平行平板で2回反射され、且つ、光束分割部132及び134を構成する平行平板を2回透過することにより光束Lsθの偏光状態を保存した状態で90度回転変換されて検出部140aに入射する。第2の光束Lは、光束分割部132及び136を構成する平行平板で2回反射され、且つ、光束分割部132及び136を構成する平行平板を2回透過することにより光束Lsθの偏光状態を保存した状態で90度回転変換されて検出部140bに入射する。ここで、光束分割部134は、第1の光束Lと第2の光束Lの光量を等しくするための補正手段として分割した光束のうち透過光束のみを用いる。
【0089】
検出部140a及び140bは、直線偏光素子142a及び142bと、光量検出手段144a及び144bとから構成される。直線偏光素子142aは、基準方位に対して、透過偏光方位が0度となるように配置される。直線偏光素子142bは、基準方位に対して、透過偏光方位が90度となるように配置される。
【0090】
第1の光束L及び第2の光束Lは、直線偏光素子142a及び142bを介して、被測定体STの複屈折情報(複屈折量及び主軸の方位)を含む光信号として光量検出手段144a及び144bに射出される。
【0091】
光量検出手段144a及び光量検出手段144bで受光する第1の光束L及び第2の光束Lの偏光状態をジョーンズベクトルで表すと以下に示す数式25及び数式26で表される。
【0092】
【数25】
Figure 0004058337
【0093】
【数26】
Figure 0004058337
【0094】
光量検出手段144a及び光量検出手段144bは、かかる光信号を検出し、光信号の光強度に相当する検出信号を制御部150に出力する。光量検出手段144a及び光量検出手段144bで受光する光強度I及びIは、以下に示す数式27及び数式28で表される。
【0095】
ここで、r、r、t及びtは光束分割手段130における平行平板のp偏光とs偏光に対する複素振幅反射率及び複素振幅透過率であり、予め計算又は測定によって求めておくことで、かかる定数分を制御部150において補正演算することができる。また、添え字*は複素共役な関係を示す。
【0096】
【数27】
Figure 0004058337
【0097】
【数28】
Figure 0004058337
【0098】
2分の1波長板124の回転角度θに対する光強度I及びIの正弦的変化曲線の一例のグラフを図6及び図7に示す。図6及び図7は、縦軸に光強度I及びIを採用し、横軸に2分の1波長板124の回転角度θを採用した。図6及び図7を参照するに、被測定体STの複屈折位相差Δは、光強度I又はIの最大値Imaxと最小値Iminの比から数式23により算出される。
【0099】
更に、複屈折測定装置100Aの場合、第1の光束Lと第2の光束Lの光量が等しいため、光量検出手段144a及び光量検出手段144bで受光する光強度I及びIの比を出力することが可能である。2分の1波長板124の回転角度θに対する光強度比I/Iの変化曲線の一例のグラフを図8に示す。図8は、縦軸に光強度比I/Iを採用し、横軸に2分の1波長板124の回転角度θを採用した。図8を参照するに、被測定体STの複屈折位相差Δは、光強度比I/Iの最小値(I/Imin又は最大値(I/Imaxから以下に示す数式29により算出される。
【0100】
【数29】
Figure 0004058337
【0101】
被測定体STの進相軸の方位φは光強度比I/Iが最初に最小値(I/Iminを示したときの2分の1波長板124の回転角度θ、或いは、光強度I/Iが最初に最大値(I/Imaxを示したときの2分の1波長板124の回転角度θから数式24により算出される。
【0102】
複屈折測定装置100Aは、回転駆動する光学素子が2分の1波長板124の一つであり、例えば従来のヘテロダイン法による複屈折測定のように二つの光学素子の回転駆動周期を同期させる必要がないため同期ずれ等の測定誤差の影響を受けることなく高精度な複屈折測定が可能である。
【0103】
更に、光束分割手段130Aにおいて分割された第1の光束Lと第2の光束Lの光量が等しいため、2つの光量検出手段144a及び144bに対して同じ光量レンジで光量検出を行うことができる。従って、光量検出のS/N比が高く、より高精度な計測が可能となる。また、2分の波長板124の回転角度θに対して、同時に光量比を出力することにより測定時間の短縮化も可能となる。
【0104】
次に、図9乃至図11を参照して、別の複屈折測定装置200を説明する。図9は、本発明の別の複屈折測定装置200の例示的一形態を示す概略構成図である。図9において、光源212から射出される光束の進行方向をZ軸、光源212の設置面においてZ軸に対する垂直方向をX軸、光源212の設置面に対する法線方向をY軸とする。
【0105】
複屈折測定装置200は、被測定体STに存在する複屈折量を測定する装置であって、図9に示すように、光源部210と、測定部220と、光束分割手段230と、検出部240a及び240bと、制御部250とを有する。
【0106】
光源部210は、被測定体STに対して円偏光の偏光状態を有する光束を射出する。光源部210は、光源212と、直線偏光素子214と、4分の1波長板216とにより構成される。
【0107】
光源212は、被測定体STに所定の光束を射出する光源であって、例えば、出力安定化He−Neレーザー等の可視域連続レーザー、紫外線パルスレーザー等により構成される。
【0108】
直線偏光素子214は、光軸方向に直交するXY面内において予め設定された基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置される。直線偏光素子214は、例えば、グラムトムソンプリズム、ローションプリズム、セナルモンプリズム、ウォラストンプリズム又は誘電体多層膜等で形成した偏光ビームスプリッタなど直交する偏光成分を分離し、直線偏光成分を取り出すことが可能な光学素子である。
【0109】
4分の1波長板216は、基準方位に対して透過軸方位が45度となるように配置され、直線偏光素子214と共同して、光源212から射出される光束の偏光状態を円偏光Lに変換して被測定体STに入射させる。
【0110】
測定部220は、被測定体STを保持するステージ222と、2分の1波長板224とから構成されている。
【0111】
ステージ222は、XYステージ等から成り、被測定体STの光軸方向に直交する面内での測定位置を手動又は自動で可変制御できるようになっている。従って、ステージ222により被測定体STの測定位置を制御することで測定面上における2次元複屈折分布測定が可能となる。被測定体STを透過した円偏光Lは、被測定体STの複屈折情報を有する楕円偏光Lsに変換される。
【0112】
2分の1波長板224は、回転機構を有し、図示しないステッピングモーター等によって光軸を中心として回転駆動される。ステッピングモーターは、後述する制御部250によって制御され、基準方位に対して進相軸方位を0度から180度の回転が複屈折測定の1サイクルとなる。
【0113】
2分の1波長板224は、入射光束の偏光状態を保持した状態で光軸を中心として回転変換する機能を有する。被測定体STの複屈折情報を有する楕円偏光Lの偏光状態は、2分の1波長板224を回転制御することにより、楕円偏光Lの偏光状態を保存した状態で光束Lsθに回転変換される。
【0114】
光束分割手段230は、上述した光束分割手段130と同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。
【0115】
検出部240aは、直線偏光素子242aと、光量検出手段244aとから構成され、第1の光束Lが入射する。直線偏光素子242aは、基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置される。第1の光束Lは、直線偏光素子242aを介して、被測定体STの複屈折情報(複屈折量及び主軸の方位)を含む光信号として光量検出手段244aに射出される。光量検出手段244aは、かかる光信号を検出し、光信号の光強度に相当する検出信号を制御部250に出力する。
【0116】
検出部240bは、4分の1波長板241bと、直線偏光素子242bと、光量検出手段244bとから構成され、第2の光束Lが入射する。4分の1波長板241b及び直線偏光素子242bは、基準方位に対して透過軸方位が45度となるように配置される。第2の光束L2は、4分の1波長板241b及び直線偏光素子242bを介して、被測定体STの複屈折情報(複屈折量及び主軸の方位)を含む光信号として光量検出手段244bに射出される。光量検出手段244bは、かかる光信号を検出し、光信号の光強度に相当する検出信号を制御部250に出力する。
【0117】
制御部250は、図示しないCPU及びメモリを格納し、光源212、ステージ222及び2分の1波長板224などの複屈折測定装置200の各部の動作を制御する。また、制御部250は、光量検出手段244a及び244bで検出された検出信号に基づいて、予め設定された演算アルゴリズムを実行することにより、被測定体STの複屈折位相差及び進相軸方位を算出する。なお、制御部250は、図示しない出力装置に複屈折測定の算出結果を出力してもよい。
【0118】
以下、複屈折測定装置200を利用した複屈折測定方法について説明する。光源212から射出される光束は、基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置された直線偏光素子214及び基準方位に対して透過軸方位が45度となるように配置された4分の1波長板216を介して、円偏光Lに変換される。直線偏光素子214のジョーンズ行列A及び4分の1波長板216のジョーンズ行列Qは数式17及び数式9で表される。
【0119】
また、4分の1波長板216を基準方位に対して透過軸方位が45度の位置に回転変換するジョーンズ行列Rπ/4は数式10で表される。
【0120】
光源212から射出される光束Eの偏光状態は、ジョーンズベクトルにより以下に示す数式30で表され、4分の1波長板216から射出される円偏光Lの偏光状態は、ジョーンズベクトルにより以下に示す数式31で表される。
【0121】
【数30】
Figure 0004058337
【0122】
【数31】
Figure 0004058337
【0123】
円偏光Lは、被測定体STを透過し、被測定体STが有する2つの主軸間(即ち、進相軸及び遅相軸)の屈折率差に起因して生じる位相ずれにより楕円偏光Lに変換される。被測定体STの複屈折位相差をΔ、その主軸の方位をφとすると、被測定体STのジョーンズ行列Sは数式12で表され、楕円偏光Lの偏光状態はジョーンズベクトルにより数式13で表される。
【0124】
2分の1波長板224のジョーンズ行列Hは数式14で表される。
【0125】
2分の1波長板224は、制御部250により光軸を中心として回転駆動されるため、基準方位に対して進相軸方位が0度の位置を原点として、原点からの回転角度をθとすると、かかる回転変換のジョーンズ行列Rθは数式15で表される。
【0126】
2分の1波長板224により複屈折情報を有する楕円偏光Lsは、偏光状態を保存した状態で光束Lsθに回転変換され、光束Lsθの偏光状態はジョーンズベクトルにより数式16で表される。
【0127】
光束分割手段230により被測定体STの複屈折情報を有する光束Lsθは、偏光状態を保存した状態で第1の光束Lと第2の光束Lとに分割され、第1の光束L及び第2の光束Lの偏光状態は、ジョーンズベクトルにより以下に示す数式32及び数式33で表される。
【0128】
【数32】
Figure 0004058337
【0129】
【数33】
Figure 0004058337
【0130】
ここで、r、r、t及びtは光束分割手段230における平行平板のp偏光とs偏光に対する複素振幅反射率及び複素振幅透過率であり、予め計算又は測定によって求めておくことで、かかる定数分を制御部250において補正演算することができる。
【0131】
第1の光束Lは、基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置された直線偏光素子242aを介して光量検出手段244aに入射する。また、第2の光束Lは、基準方位に対して透過軸方位が45度となるように配置された4分の1波長板241b及び直線偏光素子242bを介して光量検出手段244bに入射する。
【0132】
光量検出手段244a及び光量検出手段244bで受光する第1の光束L及び第2の光束Lの偏光状態は、ジョーンズベクトルにより数式19及び以下に示す数式34で表される。
【0133】
【数34】
Figure 0004058337
【0134】
光量検出手段244a及び光量検出手段244bは、第1の光束L及び第2の光束Lの光信号を検出し、光強度に相当する検出信号を制御部250に出力する。光量検出手段244a及び光量検出手段244bで検出される補正後の光強度I及びIは、以下に示す数式35及び数式36で表される。但し、添え字*は、複素共役な関係を示す。
【0135】
【数35】
Figure 0004058337
【0136】
【数36】
Figure 0004058337
【0137】
光量検出手段244a及び光量検出手段244bで検出する光強度I及びIは、2分の1波長板224の回転角度θに対して正弦的に変化する。制御部250において、2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度Iをモニタすることにより、被測定体STの複屈折情報を表す不屈折楕円体の楕円率を算出することが可能となる。また、2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度Iをモニタすることにより、被測定体STの複屈折情報を表す主軸の進相軸と遅相軸とを判別することが可能となる。
【0138】
2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度I及びIの一例のグラフを図10及び図11に示す。計算条件は、波長633nmにおいて、被測定体ST(厚みd=3cm)の複屈折量Re=3nm/cm、進相軸角度Az=30deg.とした。
【0139】
図10において、2分の1波長板224の回転角度θ(0<2θ<180)[deg.]に対する光強度Iの最大値をI1maxとし、最小値をI1minとすると、被測定体STの複屈折位相差Δ[deg.]は、以下に示す数式37で表される。
【0140】
【数37】
Figure 0004058337
【0141】
また、光源212の波長をλ[nm]、被測定体STの厚みをd[cm]とすると、被測定体STの複屈折量Re[nm/cm]は、以下に示す数式38で表される。
【0142】
【数38】
Figure 0004058337
【0143】
図11において、2分の1波長板224の回転角度θ(0<2θ<180)[deg.]に対する光強度Iの最大となる角度を2θmax、光強度Iの最小となる角度を2θminとすると、被測定体STの進相軸の方位φf[deg.]及び遅相軸の方位φs[deg.]は、以下に示す数式39及び数式40で表される。
【0144】
【数39】
Figure 0004058337
【0145】
【数40】
Figure 0004058337
【0146】
複屈折測定装置200は、偏光状態を保存して光束を分割する光束分割手段230を用いることにより、被測定体STの複屈折情報を2つ以上の検出部で検出することができるため、簡易な装置構成が可能であり、且つ、被測定体STの複屈折量及び主軸方位を同時に測定することができる。
【0147】
更に、複屈折測定装置200は、被測定体STの複屈折量及び主軸方位を測定するだけでなく、主軸方位の進相軸と遅相軸を判別することが可能である。
【0148】
また、複屈折測定装置200は、回転駆動する光学素子が2分の1波長板224の一つであり、例えば従来のヘテロダイン法による複屈折測定のように二つの光学素子の回転駆動周期を同期させる必要がないため同期ずれ等の測定誤差の影響を受けることなく高精度な複屈折測定が可能である。
【0149】
次に、図12乃至図15を参照して、図9に示す複屈折測定装置200の変形例である複屈折測定装置200Aについて説明する。図12は、図9に示す複屈折測定装置200の変形例である複屈折測定装置200Aの例示的一形態を示す概略構成図である。複屈折測定装置200Aは、図9に示す複屈折測定装置200と同様であるが、光束分割手段230Aの構成が異なり、検出部240cが付加されている。
【0150】
複屈折測定装置200Aは、図12に示すように、光源部210と、測定部220と、光束分割手段230Aと、検出部240a、240b及び240cと、制御部250とを有する。
【0151】
光束分割手段230Aは、それぞれ光束が45度の入射角度で入射するように設置された3枚の平行平板を有する光束分割部232及び光束分割部234から構成され、入射した光束の偏光状態を保存した状態で2光束に分割する機能を有する。本実施形態においては、被測定体STの複屈折情報を有する光束Lsθは、光束分割部232及び光束分割部234により、光束Lsθの偏光状態を保存した状態で第1の光束Lと、第2の光束Lと、第3の光束Lとに分割される。第1の光束Lは検出部240aに、第2の光束Lは検出部240bに、第3の光束Lは検出部240cに入射する。
【0152】
検出部240cは、直線偏光素子242cと、光量検出手段244cから構成される。直線偏光素子242cは、基準方位に対して透過軸方位が90度となるように配置される。第3の光束Lは、直線偏光素子242cを介して、被測定体STの複屈折情報(複屈折量及び主軸の方位)を含む光信号として光量検出手段244cに射出される。光量検出手段244cは、かかる信号を検出し、光信号の光強度に相当する検出信号を制御部250に出力する。
【0153】
制御部250は、光量検出手段244a、244b及び244cで検出された検出信号に基づいて、予め設定された演算アルゴリズムを実行することにより、被測定体STの複屈折位相差及び進相軸方位を算出する。
【0154】
以下、複屈折測定装置200Aを利用した複屈折測定方法について、複屈折測定装置200を利用した複屈折測定方法と異なる部分を説明する。
【0155】
光束分割手段230Aの光束分割部232及び234により被測定体STの複屈折情報を有する光束Lsθは、偏光状態を保存した状態で第1の光束Lと、第2の光束Lと、第3の光束Lとに分割される。ここで、第1の光束Lと、第2の光束Lは複屈折測定装置200のときと同様であるので説明は省略する。
【0156】
第1の光束L、第2の光束L及び第3の光束Lの偏光状態は、ジョーンズベクトルにより以下に示す数式41、数式42及び数式43で表される。
【0157】
【数41】
Figure 0004058337
【0158】
【数42】
Figure 0004058337
【0159】
【数43】
Figure 0004058337
【0160】
ここで、r、r、t及びtは光束分割手段230Aにおける平行平板のp偏光とs偏光に対する複素振幅反射率及び複素振幅透過率であり、予め計算又は測定によって求めておくことで、かかる定数分を制御部250において補正演算することができる。
【0161】
第1の光束Lは、基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置された直線偏光素子242aを介して光量検出手段244aに入射する。また、第3の光束Lは、基準方位に対して透過軸方位が90度となるように配置された直線偏光素子242cを介して光量検出手段244cに入射する。更に、第2の光束Lは、基準方位に対して透過軸方位が45度となるように配置された4分の1波長板241b及び直線偏光素子242bを介して光量検出手段244bに入射する。
【0162】
光量検出手段244a、光量検出手段244c及び光量検出手段244bで受光する第1の光束L1、第3の光束L及び第2の光束Lの偏光状態は、ジョーンズベクトルにより以下に示す数式44、数式45及び数式46で表される。
【0163】
【数44】
Figure 0004058337
【0164】
【数45】
Figure 0004058337
【0165】
【数46】
Figure 0004058337
【0166】
光量検出手段244a、光量検出手段244c及び光量検出手段244bは、第1の光束L、第3の光束L及び第2の光束Lの光信号を検出し、光強度に相当する検出信号を制御部250に出力する。光量検出手段244a、光量検出手段244c及び光量検出手段244bで検出される補正後の光強度I、I及びIは、以下に示す数式47、数式48及び数式49で表される。但し、添え字*は、複素共役な関係を示す。
【0167】
【数47】
Figure 0004058337
【0168】
【数48】
Figure 0004058337
【0169】
【数49】
Figure 0004058337
【0170】
光量検出手段244a、光量検出手段244c及び光量検出手段244bで検出する光強度I、I及びIは、2分の1波長板224の回転角度θに対して正弦的に変化する。制御部250において、2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度Iと光強度Iの光強度比I/Iをモニタすることにより、被測定体STの複屈折情報を表す不屈折楕円体の楕円率を算出することが可能となる。また、2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度Iをモニタすることにより、被測定体STの複屈折情報を表す主軸の進相軸と遅相軸とを判別することが可能となる。
【0171】
2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度比I/I及び光強度Iの一例のグラフを図13及び図15に示す。計算条件は、波長633nmにおいて、被測定体ST(厚みd=3cm)の複屈折量Re=3nm/cm、進相軸角度Az=30deg.とした。
【0172】
図13において、2分の1波長板224の回転角度θ(0<2θ<180)[deg.]に対する光強度比I/Iの最大値を光強度比(I/Imaxとし、最小値を(I/Iminとすると、被測定体STの複屈折位相差Δ[deg.]は、以下に示す数式50又は数式51で表される。
【0173】
【数50】
Figure 0004058337
【0174】
【数51】
Figure 0004058337
【0175】
また、光源212の波長をλ[nm]、被測定体STの厚みをd[cm]とすると、被測定体STの複屈折量Re[nm/cm]は数式38で表される。
【0176】
2分の1波長板224の回転角度θ(0<2θ<180)[deg.]に対する光強度比I/Iを数式60により複屈折量Re[nm/cm]に変換したグラフを図14に示す。
【0177】
図15において、2分の1波長板224の回転角度θ(0<2θ<180)[deg.]に対する光強度Iの最大となる角度を2θmax、光強度Iの最小となる角度を2θminとすると、被測定体STの進相軸の方位φf[deg.]及び遅相軸の方位φs[deg.]は数式39及び数式40で表される。
【0178】
複屈折測定装置200Aは、偏光状態を保存して光束を分割する光束分割手段230Aを用いることにより、被測定体STの複屈折情報を2つ以上の検出部で検出することができるため、簡易な装置構成が可能であり、且つ、被測定体STの複屈折量及び主軸方位を同時に測定することが可能である。
【0179】
更に、複屈折測定装置200Aは、被測定体STの複屈折量及び主軸方位を測定するだけでなく、主軸方位の進相軸と遅相軸を判別することが可能である。
【0180】
更に、複屈折測定装置200Aは、被測定体STの複屈折情報を有する光束Lsθの最大量と最小量を光強度Iと光強度Iの比として同時に測定することが可能であり、光源212の光量変動等の影響を受けず、高精度な測定が可能である。
【0181】
また、複屈折測定装置200Aは、回転駆動する光学素子が2分の1波長板224の一つであり、例えば従来のヘテロダイン法による複屈折測定のように二つの光学素子の回転駆動周期を同期させる必要がないため同期ずれ等の測定誤差の影響を受けることなく高精度な複屈折測定が可能である。
【0182】
更に、複屈折測定装置200Aは、2分の1波長板224の回転に対して90度間隔に算出される複数の複屈折量を平均化することで被測定体STとしての光学素子の有する製造誤差等による影響をキャンセルさせることが可能となる。また、複屈折量を制御部250にフィードバックし、回転角度範囲及び測定のサンプリング数を制御することで被測定体STの複屈折量に応じて局所的に精密測定が可能である。
【0183】
次に、図16及び図17を参照して、図9に示す複屈折測定装置200の変形例である複屈折測定装置200Bについて説明する。図17は、図9に示す複屈折測定装置200の変形例である複屈折測定装置200Bの例示的一形態を示す概略構成図である。複屈折測定装置200Bは、図9に示す複屈折測定装置200と同様であるが、光束分割手段230及び検出部240aが除かれている。
【0184】
複屈折測定装置200Bは、図16に示すように、光源部210と、測定部220と、検出部240bと、制御部250とを有する。
【0185】
光源212から射出した光束は、直線偏光素子214及び4分の1波長板216により円偏光Lに変換される。円偏光Lは、被測定体STに入射して複屈折情報を含む楕円偏光Lとなり、回転駆動される2分の1波長板224によって楕円偏光Lの偏光状態を保存した状態で光束Lsθに回転変換される。
【0186】
光束Lsθは、基準方位に対して透過軸方位が45度となるように配置された4分の1波長板241b及び直線偏光素子242bを介して、光量検出手段244bに入射する。
【0187】
以下、複屈折測定装置200Bを利用した複屈折測定方法について、複屈折測定装置200を利用した複屈折測定方法と異なる部分を説明する。
【0188】
光量検出手段244cで受光する光束Lsθの偏光状態は、ジョーンズベクトルにより以下に示す数式52で表される。
【0189】
【数52】
Figure 0004058337
【0190】
光量検出手段244bは、光束Lsθの光信号を検出し、光強度に相当する検出信号を制御部250に出力する。光量検出手段244bで検出される光強度Iは、以下に示す数式53で表される。但し、添え字*は、複素共役な関係を示す。
【0191】
【数53】
Figure 0004058337
【0192】
光量検出手段244bで受光する光強度Iは、2分の1波長板224の回転角度θに対して正弦的に変化する。制御部250において、2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度Iをモニタすることにより、被測定体STの複屈折情報を表す不屈折楕円体の楕円率を算出することが可能となり、更に、主軸の進相軸と遅相軸とを判別することが可能となる。
【0193】
2分の1波長板224の回転角度θに対する光強度Iの一例のグラフを図17に示す。計算条件は、波長633nmにおいて、被測定体ST(厚みd=3cm)の複屈折量Re=3nm/cm、進相軸角度Az=30deg.とした。
【0194】
図17において、2分の1波長板224の回転角度θ(0<2θ<180)[deg.]に対する光強度Iの最大値を光強度Imax、最小値を光強度Iminとし、そのときの2分の1波長板224の回転角度を2θmax、2θminとすると、被測定体STの複屈折位相差Δ[deg.]は、以下に示す数式54で表され、進相軸の方位φf[deg.]及び遅相軸の方位φs[deg.]は数式39及び数式40で表される。
【0195】
【数54】
Figure 0004058337
【0196】
また、光源212の波長をλ[nm]、被測定体STの厚みをd[cm]とすると、被測定体STの複屈折量Re[nm/cm]は数式38で表される。
【0197】
複屈折測定装置200Bは、被測定体STの複屈折量及び主軸方位を測定するだけでなく、主軸方位の進相軸と遅相軸を判別することが可能である。
【0198】
また、複屈折測定装置200Bは、回転駆動する光学素子が2分の1波長板224の一つであり、例えば従来のヘテロダイン法による複屈折測定のように二つの光学素子の回転駆動周期を同期させる必要がないため同期ずれ等の測定誤差の影響を受けることなく高精度な複屈折測定が可能である。
【0199】
次に、図18を参照して、本発明の一側面としての除歪装置300について説明する。図18は、本発明の一側面としての除歪装置300について例示的一形態を示す概略構成図である。
【0200】
除歪装置300は、図18に示すように、上述した複屈折測定装置100Aと、熱処理部310とを有し、被測定体STとしての光学素子に存在する複屈折量を除去する装置である。除歪装置300は、本実施形態においては、例示的に複屈折測定装置100Aを適用しているが、複屈折測定装置100、200、200A及び200B、その他の複屈折測定装置の適用を妨げるものではない。
【0201】
熱処理部310は、被測定体STに存在する複屈折量を除去するための熱処理を被測定体STに施す。熱処理部310は、複屈折測定装置100Aの測定部120に設けられ、被測定体STを収納する収納保持室312を有するステンレス容器314と、ステンレス容器314の外側周辺の側部、底部及び上部に配置され、それぞれ独立に温度制御が可能な加熱ヒーター等を内蔵する発熱体316a、316b、316c及び316dと、発熱体316a、316b、316c及び316dの周りを囲む断熱壁318とを有する。
【0202】
収納保持室312内の温度は、制御部150によって制御可能であり、ステンレス容器314の周囲に設置された発熱体316a、316b、316c及び316dをそれぞれ独立に温度制御することで、収納保持室312内の温度むらを低減して、ステンレス容器内314に収納された被測定体STをより均一に熱処理をすることができる。なお、制御部150は、被測定体STとしての光学素子の熱処理工程における複屈折変化をモニタし、かかる複屈折量が所望の範囲内になるように熱処理条件(温度、保持時間、昇温速度、冷却速度等)を制御する。但し、制御部150とは別に温度制御部を設けてもよい。
【0203】
また、熱処理部310には、光源部110から射出される円偏光Lを収納保持室312内に導くための導光管体322と、被処理体STの透過光束Lを収納保持室312外に射出するための導光管体324とが設けられている。
【0204】
導光管体322及び324には、収納保持室312内の雰囲気と外部とを遮断するための透明シャッター322a及び324aと、透明石英又は蛍石から成る窓322b及び324bとが設けられている。
【0205】
なお、光学素子としての被測定体STは、レーザー光の入射面及び射出面の両面が平行となるように光学研磨が施され、入射面及び射出面に対してレーザー光が垂直に入射及び射出するようにステージ122により保持される。
【0206】
除歪装置300によれば、光学素子としての被測定体STの熱処理工程においける複屈折量の変化をリアルタイムに測定することができ、更に、かかる測定結果に基づいて、制御部150により熱処理条件をフィードバック制御することで被測定体STの複屈折量の除去及び熱処理時間の短縮化が可能となる。
【0207】
次に、図19を参照して、本発明の一側面としての偏光測定装置400について説明する。図19は、本発明の一側面としての偏光測定装置400の例示的一形態を示す概略構成図である。
【0208】
偏光測定装置400は、例えば、露光装置の照明光束を被検光束として、かかる被検光束の光量及び偏光状態を測定する装置である。本実施形態においては、偏光測定装置400は、光源部110及び測定部120のステージ122を除いた複屈折測定装置100Aが適用しているが、複屈折測定装置100、200、200A及び200B、その他の複屈折測定装置の適用を妨げるものではない。
【0209】
偏光測定装置400は、図19に示すように、上述した光束分割部132等と同じ構成の光束分割部410及び420と、光束分割手段130Aと、検出部140a及び140bと、光量検出手段430と、制御部150とを有する。
【0210】
偏光測定装置400において、被検光束Lは、被検光束Lの光路中に配置した光束分割部410により被検光束L0の偏光状態を保存した光束Lに分割される。更に、光束Lは、光束分割部420により透過光束と、反射光束Lとに分割される。光束分割部420により分割された透過光束は、回転機構を有する2分の1波長板124及び光束分割部132を介して光束Lと光束Lとに分割される。
【0211】
光束Lは、被検光束Lの光量変動を含む光信号として光量検出手段430に入射する。光量検出手段430は、かかる光信号を検出し、光信号の光強度に相当する検出信号を制御部150に出力する。
【0212】
制御部150は、図示しないCPU及びメモリを格納し、2分の1波長板124の動作を制御する。また、制御部150は、光量検出手段144a、144b及び430で検出された検出信号に基づいて、被検光束L0の光量及び偏光状態を算出する。なお、制御部150は、図示しない出力装置に被検光束L0の光量及び偏光状態の算出結果を出力してもよい。
【0213】
従って、例えば、偏光測定装置400を有する露光装置によれば、照明光学系の偏光特性の変化に関わらず、正確な露光量の検出を行うことができ、且つ、照明光学系の偏光状態も常時検出することが可能であるため、露光光量を高精度にフィードバック制御することが可能となる。かかる露光装置を使用することで、スループットを向上させるだけではなく、高品位なデバイスを提供することができる。
【0214】
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
【0215】
本出願は、更に以下の事項を開示する。
【0216】
〔実施態様1〕 被測定体に存在する複屈折量を測定する測定装置であって、
前記被測定体に対して特定の偏光状態を有する光束を射出する光源部と、
前記被測定体を経た光束の偏光状態を保存した状態で回転変換させることを可能にする偏光素子と、
前記偏光素子から射出された光束を、偏光状態を保存した状態で少なくとも2つ以上の被検光束に分割する光束分割手段と、
前記被検光束の所定の偏光方向の光束を抽出する第1の光学系と、
前記第1の光学系からの前記被検光束の光量を検出する光量検出手段と、
前記光量検出手段により検出される前記被検光束の光量に基づいて、前記被測定体の複屈折量を算出する制御部とを有することを特徴とする複屈折測定装置。
【0217】
〔実施態様2〕 前記制御部は、前記光量検出手段により検出される前記被検光束の光量に基づいて、前記被測定体の主軸の方位を算出することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0218】
〔実施態様3〕 前記被検光束に対して偏光状態の位相を変換した状態で所定の偏光方向の光束を抽出する第2の光学系を更に有することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0219】
〔実施態様4〕 前記制御部は、前記被測定体の主軸の進相軸と遅相軸とを判別することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0220】
〔実施態様5〕 前記特定の偏光状態は、円偏光であることを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0221】
〔実施態様6〕 前記光源部は、
任意の偏光状態を有する光束を射出する光源と、
光軸方向に直交する面内の光軸を中心として予め設定された基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置された直線偏光子と、
前記直線偏光子の射出側に、前記基準方位に対して進相軸方位が45度となるように配置された4分の1波長板とを有することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0222】
〔実施態様7〕 前記光源は、パルス光源であることを特徴とする実施態様6記載の複屈折測定装置。
【0223】
〔実施態様8〕 前記光源は、エキシマレーザーであることを特徴とする実施態様6記載の複屈折測定装置。
【0224】
〔実施態様9〕 前記被測定体を保持すると共に、前記被測定体を前記光源部から射出される光束に対して移動可能にするステージを更に有することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0225】
〔実施態様10〕 前記偏光素子は、光軸に対して回転可能な2分の1波長板を有することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0226】
〔実施態様11〕 前記光束分割手段は、3枚の平行平板を有することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0227】
〔実施態様12〕 前記第1の光学系は、直線偏光子を有することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0228】
〔実施態様13〕 前記直線偏光子は、光軸方向に直交する面内の光軸を中心として予め設定された基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置されることを特徴とする実施態様12記載の複屈折測定装置。
【0229】
〔実施態様14〕 前記光学系は、
光軸方向に直交する面内の光軸を中心として予め設定された基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置された第1の直線偏光子と、
前記第1の直線偏光子の透過軸方位に対して、透過軸方位が直交ニコルの状態となるように配置された第2の偏光子とを有することを特徴とする実施態様1記載の複屈折測定装置。
【0230】
〔実施態様15〕 前記第2の光学系は、前記被検光束に対して偏光状態の位相を90度変換した状態で前記所定の偏光方向の光束を抽出することを特徴とする実施態様3記載の複屈折測定装置。
【0231】
〔実施態様16〕 前記第2の光学系は、
光軸方向に直交する面内の光軸を中心として予め設定された基準方位に対して透過方位が45度となるように配置された4分の1波長板と、
前記基準方位に対して透過方位が45度となるように配置された直線偏光子とを有することを特徴とする実施態様3記載の複屈折測定装置。
【0232】
〔実施態様17〕 被測定体に存在する複屈折量を測定する複屈折測定装置であって、
前記被測定体に対して円偏光を有する光束を射出する光源部と、
前記被測定体を経た光束の偏光状態を保存した状態で回転変換させることを可能にする偏光素子と、
前記偏光素子から射出される光束に対して位相を変換した状態で所定の偏光方向の光束を抽出する光学系と、
前記光学系を透過した光束の光量を検出する光量検出手段と、
前記光量検出手段により検出される前記光束の光量に基づいて、前記被測定体の複屈折量及び主軸方位を算出する制御部とを有することを特徴とする複屈折測定装置。
【0233】
〔実施態様18〕 前記制御部は、前記被測定体の主軸の進相軸と遅相軸とを判別することを特徴とする実施態様17記載の複屈折測定装置。
【0234】
〔実施態様19〕 円偏光の偏光状態を有する光束を被測定体に入射させるステップと、
前記被測定体からの前記光束を、偏光状態を保存したまま第1の光束と第2の光束とに分割するステップと、
前記被測定体からの前記光束を回転変換した際の前記第1の光束及び前記第2の光束の光量の変化を検出するステップと、
前記第1の光束及び前記第2の光束の光量の変化を基に、前記被測定体の前記複屈折量及び主軸方位を算出するステップとを有することを特徴とする測定方法。
【0235】
〔実施態様20〕 前記算出ステップは、前記被測定体の前記複屈折量及び主軸方位を同時に算出することを特徴とする実施態様19記載の測定方法。
【0236】
〔実施態様21〕 前記第1の光束又は前記第2の光束を回転変換するステップと、
前記被測定体の前記主軸の進相軸又は遅相軸を判断するステップを更に有することを特徴とする実施態様19記載の測定方法。
【0237】
〔実施態様22〕 前記算出ステップは、前記第1の光束及び前記第2の光束の光量の振幅及び位相から前記複屈折量及び主軸方位を算出することを特徴とする実施態様19記載の測定方法。
【0238】
〔実施態様23〕 請求項1乃至18のうちいずれか一項記載の複屈折測定装置と、
前記複屈折装置が測定した前記被測定体に存在する複屈折量を低減するための熱処理を施す熱処理部とを有することを特徴とする除歪装置。
【0239】
〔実施態様24〕 前記被測定体の前記複屈折量が所望の範囲となるように、前記熱処理部を制御する制御部を更に有することを特徴とする実施態様23記載の除歪装置。
【0240】
〔実施態様25〕 光束が有する偏光状態を測定する偏光状態測定装置であって、
前記光束の偏光状態を保存した状態で少なくとも2つ以上の被検光束に分割する光束分割手段と、
前記被検光束の所定の偏光方向の光束を抽出する光学系と、
前記光学系からの前記被検光束の光量を検出する光量検出手段と、
前記光量検出手段により検出される前記被検光束の光量に基づいて、前記光束の偏光状態を算出する制御部とを有することを特徴とする偏光測定装置。
【0241】
【発明の効果】
本発明によれば、光学素子の複屈折量を簡便且つ高精度に測定することができる複屈折測定装置を提供することができる。また、素子に残存する複屈折を除去するための熱処理時間を短縮化すると共に、複屈折量を制御することができる除歪装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一側面としての複屈折測定装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示す光束分割手段の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図3】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの正弦的変化曲線の一例のグラフである。
【図4】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの正弦的変化曲線の一例のグラフである。
【図5】 図1に示す複屈折測定装置の変形例である複屈折測定装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図6】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの正弦的変化曲線の一例のグラフである。
【図7】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの正弦的変化曲線の一例のグラフである。
【図8】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度比I/Iの変化曲線の一例のグラフである。
【図9】 本発明の別の複屈折測定装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図10】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの一例のグラフである。
【図11】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの一例のグラフである。
【図12】 図9に示す複屈折測定装置の変形例である複屈折測定装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図13】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度比I/Iの一例のグラフである。
【図14】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度比I/Iを複屈折量に変換したグラフである。
【図15】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの一例のグラフである。
【図16】 図9に示す複屈折測定装置の変形例である複屈折測定装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図17】 2分の1波長板の回転角度に対する光強度Iの一例のグラフである。
【図18】 本発明の一側面としての除歪装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【図19】 本発明の一側面としての偏光測定装置の例示的一形態を示す概略構成図である。
【符号の説明】
100、100A 複屈折測定装置
110 光源部
112 光源
114 直線偏光素子
116 4分の1波長板
120 測定部
122 ステージ
124 2分の1波長板
130、130A 光束分割手段
132、134、136 光束分割部
132a 第1の平行平板
132b 第2の平行平板
132c 第3の平行平板
140a、140b 検出部
142a、142b 直線偏光素子
144a、144b 光量検出手段
150 制御部
200、200A、200B 複屈折測定装置
210 光源部
212 光源
214 直線偏光素子
216 4分の1波長板
220 測定部
222 ステージ
224 2分の1波長板
230、230A 光束分割手段
232、234 光束分割部
240a、240b、240c 検出部
241b 4分の1波長板
242a、242b 直線偏光素子
244a、244b 光量検出手段
250 制御部
300 除歪装置
310 熱処理部
312 収納保持室
314 ステンレス容器
316a乃至d 発熱体
318 断熱壁
322、324 導光管体
322a、324a 透明シャッター
322b、324b 窓
400 偏光測定装置
410、420 光束分割部
430 光量検出手段

Claims (11)

  1. 被測定体に存在する複屈折量を測定する複屈折測定装置であって、
    前記被測定体に対して特定の偏光状態を有する光束を射出する光源部と、
    回転機構により、前記被測定体を経た光束の偏光状態を任意に回転変換させる偏光素子と、
    前記偏光素子から射出された光束を、偏光状態を保存した状態で第1の被検光束と第2の披検光束とに分割する光束分割手段と、
    前記第1の被検光束の第1偏光方向の光束を抽出する第1直線偏光子と、
    前記第1直線偏光子で抽出された光束の光量を検出する第1光量検出手段と、
    前記第2の被検光束の第2偏光方向の光束を抽出する第2直線偏光子と、
    前記第2直線偏光子で抽出された光束の光量を検出する第2光量検出手段と、
    前記第1及び第2光量検出手段により検出される前記被検光束の光量に基づいて、前記被測定体の複屈折量を算出する制御部と、
    を有し、
    前記光束分割手段は、前記偏光素子から射出された光束を透過光束と反射光束とに分割する第1の平行平板と、該第1の平行平板での反射光束を透過光束と反射光束とに分割する第2の平行平板と、前記第1の平行平板での透過光束を透過光束と反射光束とに分割する第3の平行平板とを備える第1の光束分割部を有し、
    前記第2の平行平板は、前記第1の平行平板で反射されるp偏光成分が前記第2の平行平板でs偏光成分として反射するように設置され、前記第3の平行平板は、前記第1の平行平板を透過するp偏光成分が前記第3の平行平板でs偏光成分として透過するように設置されると共に、
    前記第1被検光束と第2被検光束には、前記第2の平行平板での反射光束と前記第3の平行平板での透過光束とを用いることを特徴とする複屈折測定装置。
  2. 前記制御部は、前記光量検出手段により検出される前記被検光束の光量に基づいて、前記被測定体の主軸の方位を算出することを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  3. 前記光束分割手段と前記第2直線偏光子との間に配置された4分の1波長板を供えることを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  4. 前記制御部は、前記被測定体の主軸の進相軸と遅相軸とを判別することを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  5. 前記光源部は、
    任意の偏光状態を有する光束を射出する光源と、
    前記光源から射出された光束の偏光状態を特定の偏光状態に変換する偏光制御機構と、を有することを特長とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  6. 前記特定の偏光状態は、円偏光であることを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  7. 前記被測定体を保持すると共に、前記被測定体を前記光源部から射出される光束に対して測定位置を可変に制御にするステージを更に有することを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  8. 前記第1の直線偏光子は、光軸方向に直交する面内の光軸を中心として予め設定された基準方位に対して透過軸方位が0度となるように配置されており、
    前記第2の直線偏光子は、前記第1の直線偏光子の透過軸方位に対して、透過軸方位が直交ニコルの状態となるように配置された第2の直線偏光子とを有することを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  9. 前記光束分割手段は、前記第2平行平板での反射光束を透過光束と反射光束とに分割する第4の平行平板と、該第4の平行平板での反射光束を透過光束と反射光束とに分割する第5の平行平板と、前記第4の平行平板での透過光束を透過光束と反射光束とに分割する第6の平行平板とを備える第2の光束分割部と、前記第3の平行平板での透過光束を透過光束と反射光束とに分割する第7の平行平板と、該第7の平行平板で の反射光束を透過光束と反射光束とに分割する第8の平行平板と、前記第7の平行平板での透過光束を透過光束と反射光束とに分割する第9の平行平板とを備える第3の光束分割部とを有し、前記第5の平行平板は、前記第4の平行平板で反射されるp偏光成分が前記第5の平行平板でs偏光成分として反射するように設置され、前記第6の平行平板は、前記第4の平行平板を透過するp偏光成分が前記第6の平行平板でs偏光成分として透過するように設置され、前記第8の平行平板は、前記第7の平行平板で反射されるp偏光成分が前記第8の平行平板でs偏光成分として反射するように設置され、前記第9の平行平板は、前記第7の平行平板を透過するp偏光成分が前記第6の平行平板でs偏光成分として透過するように設置されると共に、
    前記第1被検光束と第2被検光束は、前記第2の平行平板での反射光束を用いた前記第6の平行平板での透過光束と、前記第3の平行平板での透過光束を用いた前記第8の平行平板の反射光束であることを特徴とする請求項1記載の複屈折測定装置。
  10. 請求項1乃至のうちいずれか一項記載の複屈折測定装置と、
    前記複屈折装置が測定した前記被測定体に存在する複屈折量を低減するための熱処理を施す熱処理部とを有することを特徴とする除歪装置。
  11. 前記被測定体の前記複屈折量が所望の範囲となるように、前記熱処理部を制御する熱処理制御部を更に有することを特徴とする請求項10記載の除歪装置。
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