JP4057753B2 - 電動機駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒステリシスモータ(同期電動機)等の電動機の発熱を抑制するための電動機駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
以下、対象電動機としてヒステリシスモータを駆動する従来の電動機駆動装置について説明する。
【0003】
ヒステリシスモータは、インバータから出力される交流電力を機械的動力に変換する。一般的にヒステリシスモータは周波数に同期して加速するが、加速するのに長時間を要する。
【0004】
そこで、従来においては、この加速時間を短縮するために、インバータの出力電圧を強めながらヒステリシスモータを加速させ、定格電圧に到達した後は電圧をクリップする(定格電圧以上の電圧が出力されないようにする)加速方法が利用される。
【0005】
図3は、ヒステリシスモータの加速時間を短縮するための電力供給状態を示す図であり、縦軸を電圧、横軸を周波数としている。
【0006】
この図3に示すように、ヒステリシスモータはインバータ出力周波数を起動開始時の周波数fsから定格周波数fmaxまで高めて加速させるが、その間加速時間を短縮するために、インバータの出力電圧も起動開始時の電圧Vsから定格電圧Vまで高めつつインバータ出力周波数を高める。そして、インバータの出力電圧が定格電圧V以上となると電圧がクリップされ、その後インバータ出力周波数のみを高めていく。
【0007】
なお、インバータ出力電圧がクリップされた時点のインバータの出力周波数はf1であるとしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、従来においては、ヒステリシスモータの加速時間を短縮するために、インバータ始動からインバータ出力電圧をクリップするまで電圧を強めており、この間ヒステリシスモータはすべることなく(指令速度と動作速度の間に差が生ずることなく)インバータ出力周波数に同期しながら加速する。
【0009】
しかしながら、インバータ出力電圧がクリップされてからインバータ出力周波数が定格周波数fmaxとなるまでの間は、インバータの電圧/周波数特性が変わるため、加速トルクが減り、ヒステリシスモータはすべりながら加速することになる。
【0010】
この結果、インバータ出力電圧がクリップされた時点のインバータ出力周波数f1から定格周波数fmaxの間の加速においてヒステリシスモータ(負荷)の発熱が大きくなり、ヒステリシスモータの許容温度を超えてしまう場合がある。
【0011】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、ヒステリシスモータの発熱を抑制するための電動機駆動装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明を実現するにあたって講じた具体的手段について以下に説明する。
【0013】
第1の発明は、電動機を駆動させる装置に関する。この第1の発明では、電動機に交流電力を供給するインバータと、電動機を加速する場合に、インバータの出力電圧を高めながらインバータの出力周波数を高めていき、インバータの出力電圧が一定に維持されるべき定格電圧となる場合を基準としてインバータの出力周波数を高める速度を減速させるための制御を行うインバータ制御手段とを具備している。
【0014】
第2の発明は、第1の発明の電動機駆動装置におけるインバータ制御手段の具体的構成であって、電動機を加速する場合に、インバータの出力電圧を高めながらインバータの出力周波数を高めていく特性を保持し、当該特性にしたがってインバータの出力を制御する特性設定手段と、インバータの出力周波数を検出する周波数検出手段と、特性設定手段によって保持されている特性から定格電圧に対応する周波数を求め、定格電圧に対応する周波数と前記周波数検出手段によって検出されたインバータの出力周波数とを比較し、定格電圧に対応する周波数を基準とする所定範囲にインバータの出力周波数が含まれるか否かを判定する比較手段と、比較手段によって定格電圧に対応する周波数を基準とする所定範囲にインバータの出力周波数が含まれると判定された場合に、インバータの出力周波数を高める速度を減速させるための制御を行う設定手段とにより構成するとしている。
【0015】
上記各発明により、電動機のすべりを防止しつつ電動機を加速させることができ、電動機における発熱を抑制することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0017】
図1は、本実施の形態に係る電動機駆動装置の構造を例示するブロック図である。
【0018】
ヒステリシスモータ1に対して設置される電動機駆動装置2は、インバータ3とこのインバータ3を制御するインバータ制御装置4とから構成されている。
【0019】
インバータ3は、ヒステリシスモータ1と接続されており、インバータ制御装置4の制御内容にしたがいつつ、駆動用の交流電力をヒステリシスモータ1に提供する。
【0020】
インバータ制御装置4は、インバータ出力電圧がクリップされる場合にヒステリシスモータ1の加速時間が長くなるように加速レートを変更し、この変更した加速レートを満たすようにインバータ3の出力を制御する。具体的には、インバータ出力電圧がクリップされると、ヒステリシスモータ1の加速時間を長くするためにインバータ出力周波数を高めていく速度を遅くして定格周波数まで変化させる制御を実行する。
【0021】
そのためにインバータ制御装置4は、電圧/周波数特性設定回路4aにおいてインバータの電圧/周波数特性を保持し、インバータ出力周波数検出回路4bにおいてインバータの出力周波数を検出し、インバータ出力周波数比較回路4cにおいて電圧/周波数特性設定回路4aから得られる周波数とインバータ周波数検出回路4bから得られる周波数とを比較する。
【0022】
また、インバータ制御装置4のインバータ加速レート設定回路4dは、予め設定された加速時間Tを用いて加速レートを定めており、またインバータ出力周波数比較回路4cによる比較結果を入力する。そして、インバータ出力電圧がクリップされるまでは定められた加速レートでヒステリシスモータ1を加速させ、インバータ出力電圧がクリップされると加速時間が長くなるように加速レートを変更してヒステリシスモータ1を加速させるための制御を、インバータに対して行う。
【0023】
上記のような構成を持つインバータ制御装置4を備えた電動機駆動装置2の動作について以下に説明する。
【0024】
インバータ制御装置4の電圧/周波数特性設定回路4aには、先の図3に示す特性と同様なインバータの電圧/周波数特性が設定されているとする。
【0025】
すなわち、先に述べたように、電圧/周波数特性として、インバータ3の出力電圧とインバータ3の出力周波数の比がVs/fsの状態でヒステリシスモータ1の起動が開始され、V/fまでは電圧及び周波数が強められるようにインバータ3が制御され、インバータ出力周波数f1からfmaxまでは電圧がVにクリップされる旨が設定されている。
【0026】
インバータ3は、この電圧/周波数特性に基づいて、電圧/周波数特性設定回路4aの制御にしたがって運転され、ヒステリシスモータ1が加速される。
【0027】
また、電圧/周波数特性設定回路4aからインバータ出力周波数が出力され、インバータ出力周波数比較回路4cに入力される。
【0028】
一方、インバータ3の出力周波数がインバータ出力周波数比較回路4cによって検出され、この検出されたインバータ3の出力周波数もインバータ出力周波数比較回路4cに入力される。
【0029】
インバータ出力周波数比較回路4cでは、インバータ出力周波数検出回路4bから得られたインバータ出力周波数と、電圧/周波数特性設定回路4aから得られたインバータ出力周波数f1(電圧がクリップされる場合の周波数)とが比較される。
【0030】
加速レート設定回路4dでは、予め外部から設定されていた加速時間Tに基づいて、以下に示す(1)式によりヒステリシスモータ1の加速レートが決定される。
【0031】
加速レート={T/(fmax−fs)}×k …(1)
ここで、Tは始動から定格までの加速時間、fmaxはインバータ出力定格周波数、fsは始動時のインバータ出力周波数、k(>0)は補正係数である。
【0032】
そして、クリップされる場合のインバータ出力周波数f1とインバータ出力周波数検出回路4bから得られたインバータ出力周波数Fとがインバータ出力周波数比較回路4cによって比較された結果、F<f1となる場合は、加速レート設定回路4dによってk=1として予め設定された加速レートによるインバータ3の運転が実行される。
【0033】
一方、比較の結果、Fがf1以上かつFがfmax以下となる場合は、加速レート設定回路4dによってkの値が任意に設定されて加速レートが大きくされ、予め設定された加速時間Tを延ばしつつヒステリシスモータ1を加速するように、インバータ3の運転が実行される。
【0034】
図2は、この加速時間の変化状態を示しており、横軸を時間とし、縦軸をインバータ出力周波数としている。
【0035】
インバータ出力周波数fsでヒステリシスモータ1が始動され、インバータ出力電圧がVにクリップされるインバータ出力周波数f1までは予め設定された加速時間Tに対応する加速レートで加速される。
【0036】
インバータ出力周波数がf1に到達すると補正係数k(>0)が任意に変更され、インバータ出力定格周波数fmaxまでの加速レートが大きくされる。
【0037】
これにより、図2に示すように、インバータ出力電圧が定格電圧Vとなると(インバータ出力周波数がf1を超えると)、単位時間あたりのインバータ出力周波数を高くする割合を小さくするように制御され、時間に対するインバータ出力周波数の変化は緩やかになる。すなわち、インバータ出力周波数を高めていく速度が遅くなる。
【0038】
この結果、ヒステリシスモータ1の始動fsからfmaxまでの加速時間がTからT1に延ばされて加速され、インバータ出力電圧がクリップされた後もヒステリシスモータ1がすべることなく運転され、発熱が抑制される。
【0039】
以上説明したように、本実施の形態においては、インバータ出力電圧がクリップされた場合のインバータ出力周波数から加速レートが変換され、加速する時間が長くされる。
【0040】
これにより、ヒステリシスモータのすべりを抑えることができ、すべりが原因でヒステリシスモータ1が発熱することを防止できる。
【0041】
なお、本実施の形態においてはヒステリシスモータを対象としてその駆動について説明したが、ヒステリシスモータに限らず、インバータの出力電圧を強めながら加速し、定格電圧に到達した後は電圧をクリップする加速方法が用いられる電動機に本発明は適用できる。
【0042】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明においては、インバータの出力電圧が一定に維持される場合を基準としてインバータの出力周波数を高める速度を減速させる。
【0043】
これにより、このインバータから供給される電力により運転される電動機のすべりを抑制して発熱を抑えることができる。
【0044】
ゆえに、電動機において許容温度が超えてしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係るインバータ制御装置を備えた電動機駆動装置の構造を例示するブロック図。
【図2】同実施の形態における加速時間の変化状態を示す図。
【図3】ヒステリシスモータの加速時間を短縮するための電力供給状態を示す図。
【符号の説明】
1…ヒステリシスモータ
2…電動機駆動装置
3…インバータ
4…インバータ制御装置
4a…電圧/周波数特性設定回路
4b…インバータ出力周波数検出回路
4c…インバータ出力周波数比較回路
4d…加速レート設定回路
Claims (2)
- 電動機に交流電力を供給するインバータと、
前記電動機を加速する場合に、インバータの出力電圧を高めながらインバータの出力周波数を高めていき、前記インバータの出力電圧が一定に維持されるべき定格電圧となる場合を基準として前記インバータの出力周波数を高める速度を減速させるための制御を行うインバータ制御手段と
を具備したことを特徴とする電動機駆動装置。 - 請求項1記載の電動機駆動装置において、
前記インバータ制御手段は、
前記電動機を加速する場合に、インバータの出力電圧を高めながらインバータの出力周波数を高めていく特性を保持し、当該特性にしたがって前記インバータの出力を制御する特性設定手段と、
前記インバータの出力周波数を検出する周波数検出手段と、
前記特性設定手段によって保持されている特性から前記定格電圧に対応する周波数を求め、前記定格電圧に対応する周波数と前記周波数検出手段によって検出されたインバータの出力周波数とを比較し、前記定格電圧に対応する周波数を基準とする所定範囲に前記インバータの出力周波数が含まれるか否かを判定する比較手段と、
前記比較手段によって前記定格電圧に対応する周波数を基準とする所定範囲に前記インバータの出力周波数が含まれると判定された場合に、前記インバータの出力周波数を高める速度を減速させるための制御を行う設定手段と
を具備することを特徴とする電動機駆動装置。
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JP34354699A JP4057753B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 電動機駆動装置 |
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JP34354699A JP4057753B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 電動機駆動装置 |
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JP34354699A Expired - Fee Related JP4057753B2 (ja) | 1999-12-02 | 1999-12-02 | 電動機駆動装置 |
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1999
- 1999-12-02 JP JP34354699A patent/JP4057753B2/ja not_active Expired - Fee Related
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